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Download Source File 訂正有価証券届出書(参照)_20251015160556
【提出書類】
有価証券届出書(2025年10月15日付け訂正届出書の添付インラインXBRL)
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
2025年10月6日
【会社名】
株式会社ispace
【英訳名】
ispace, inc.
【代表者の役職氏名】
代表取締役CEO 袴田 武史
【本店の所在の場所】
東京都中央区日本橋浜町三丁目42番3号
【電話番号】
03-6277-6451(代表)
【事務連絡者氏名】
取締役CFO 野﨑 順平
【最寄りの連絡場所】
東京都中央区日本橋浜町三丁目42番3号
【電話番号】
03-6277-6451(代表)
【事務連絡者氏名】
取締役CFO 野﨑 順平
【届出の対象とした募集(売出)有価証券の種類】
株式
【届出の対象とした募集(売出)金額】
| | |
| --- | --- |
| その他の者に対する割当 | 12,345,886,800円 |
| 一般募集 | 5,413,948,800円 |
| オーバーアロットメントによる売出し | 1,208,844,000円 |
(注)1.その他の者に対する割当の募集金額は、会社法上の払込金額(以下「発行価額」という。)の総額であります。ただし、後記「第一部 証券情報 第1 募集要項 1 新規発行株式 (注)7」記載のとおり、当社は、その他の者に対する割当の割当予定先からは一部株式について申込みを行わない場合がある旨の意向を示されているため、実際の払込金額の総額は8,599,874,400円となります。
2.一般募集の募集金額は、発行価額の総額であります。
ただし、今回の一般募集における募集の方法は、引受人が発行価額にて買取引受けを行い、当該発行価額と異なる価額(発行価格)で一般募集を行うため、一般募集における発行価格の総額は上記の金額とは異なります。
3.売出金額は、売出価額の総額であります。
【安定操作に関する事項】
1.今回の募集(一般募集によるものをいい、その他の者に対する割当によるものを除く。)及び売出しに伴い、当社の発行する上場株式について、市場価格の動向に応じ必要があるときは、金融商品取引法施行令第20条第1項に規定する安定操作取引が行われる場合があります。
2.上記の場合に安定操作取引が行われる取引所金融商品市場を開設する金融商品取引所は、株式会社東京証券取引所であります。
【縦覧に供する場所】
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
E37584 93480 株式会社ispace ispace, inc. 企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号の三様式 2 true S100WTKJ true false E37584-000 2025-10-06 xbrli:pure
訂正有価証券届出書(参照)_20251015160556
| 種類 | 発行数 | 内容 |
|---|---|---|
| 普通株式 | 38,600,100株 | 完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。 なお、単元株式数は100株であります。 |
(注)1.2025年10月6日(月)付の取締役会決議によります。
2.上記発行数は、2025年10月6日(月)付の取締役会決議において決定された公募による新株式発行に係る募集株式総数19,220,000株の一部である国内における一般募集(以下「国内一般募集」という。)に係る募集株式数12,220,000株と、JICVGI オポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合(以下「JICVGIファンド」という。)、高砂熱学工業株式会社(以下「高砂熱学工業」という。)、栗田工業株式会社(以下「栗田工業」という。)、株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)及び赤浦徹氏(以下「赤浦氏」といい、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業及びDBJと併せて、個別に又は総称して、「割当予定先」という。)を割当先とする第三者割当による新株式の発行(以下「その他の者に対する割当」という。)26,380,100株の合計であります。
国内一般募集とは別に、欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)における募集(以下「海外募集」という。)が行われ、それらの内訳は、国内一般募集株式数12,220,000株及び海外募集株式数7,000,000株(海外引受会社の買取引受けの対象株式数5,000,000株及び海外引受会社の追加的な買取引受けの対象株式数2,000,000株)であります。
海外募集の内容につきましては、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 1 海外市場における当社普通株式の募集について」をご参照下さい。また、その他の者に対する割当については、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 5 その他の者に対する割当について」をご参照下さい。
3.国内一般募集に伴い、その需要状況等を勘案した結果、国内一般募集の主幹事会社である株式会社SBI証券が当社株主より借入れる当社普通株式2,583,000株の国内における売出し(以下「オーバーアロットメントによる売出し」という。)を行います。オーバーアロットメントによる売出し等の内容につきましては、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 2 オーバーアロットメントによる売出し等について」をご参照下さい。
4.国内一般募集及びその他の者に対する割当とは別に、当社は2025年10月6日(月)付の取締役会決議において、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 2 オーバーアロットメントによる売出し等について」に記載の株式会社SBI証券を割当先とする当社普通株式2,583,000株の第三者割当増資(以下「本件第三者割当増資」という。)を行うことを決定しております。
5.国内一般募集、オーバーアロットメントによる売出し及び海外募集(以下、これらを併せて、「グローバル・オファリング」という。)に関連して、ロックアップに関する合意がなされておりますが、その内容につきましては、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 4 ロックアップについて」をご参照下さい。
6.振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
7.割当予定先のうち、JICVGIファンドからは、①30億円を後記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)で除した数(100株未満切り捨て。)又は②国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当後の当社の発行済株式総数で除した割合が5%を超えない分の株式数(100株未満切り捨て。)のいずれか少ない方の株式数の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されており、また、割当予定先のうち、高砂熱学工業からは、当該払込金額に9,202,400株を乗じた金額が30億円を超過した場合、栗田工業からは、当該払込金額に6,134,900株を乗じた金額が20億円を超過した場合、DBJからは、当該払込金額に1,533,700株を乗じた金額が5億円を超過した場合、赤浦氏からは、当該払込金額に306,700株を乗じた金額が1億円を超過した場合には、高砂熱学工業は30億円、栗田工業は20億円、DBJは5億円、赤浦氏は1億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数はそれぞれ6,410,200株、6,410,200株、4,273,500株、1,068,300株及び213,600株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。
国内一般募集については、2025年10月15日(水)(以下「発行価格等決定日」という。)に決定された発行価額にて後記「3 株式の引受け(国内一般募集)」に記載の引受人は買取引受けを行い、当該発行価額と異なる価額(発行価格)で国内一般募集を行います。引受人は払込期日に発行価額の総額を当社に払込み、国内一般募集における価額(発行価格)の総額との差額は引受人の手取金とします。当社は引受人に対して引受手数料を支払いません。
その他の者に対する割当については、上記国内一般募集における発行価格と同一の発行価格にて第三者割当を行います。
| 区分 | 発行数 | 発行価額の総額(円) | 資本組入額の総額(円) |
|---|---|---|---|
| 株主割当 | ― | ― | ― |
| その他の者に対する割当 | 26,380,100株 | 12,345,886,800 | 6,172,943,400 |
| 一般募集 | 12,220,000株 | 5,413,948,800 | 2,706,974,400 |
| 計(総発行株式) | 38,600,100株 | 17,759,835,600 | 8,879,917,800 |
(注)1.国内一般募集については、全株式を引受人の買取引受けにより募集し、その他の者に対する割当については、第三者割当の方法によります。その他の者に対する割当については、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 5 その他の者に対する割当について」及び後記「第3 第三者割当の場合の特記事項」もご参照下さい。
2.国内一般募集の発行価額の総額は、引受人の買取引受けによる払込金額の総額であります。
3.資本組入額の総額は、会社法上の増加する資本金の額であります。また、増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額(発行価額の総額)から増加する資本金の額(資本組入額の総額)を減じた額とします。
4.上記発行数につきましては、前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、JICVGIファンドからは、①30億円を前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)で除した数(100株未満切り捨て。)又は②国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当後の当社の発行済株式総数で除した割合が5%を超えない分の株式数(100株未満切り捨て。)のいずれか少ない方の株式数の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されており、また、割当予定先のうち、高砂熱学工業からは、当該払込金額に9,202,400株を乗じた金額が30億円を超過した場合、栗田工業からは、当該払込金額に6,134,900株を乗じた金額が20億円を超過した場合、DBJからは、当該払込金額に1,533,700株を乗じた金額が5億円を超過した場合、赤浦氏からは、当該払込金額に306,700株を乗じた金額が1億円を超過した場合には、高砂熱学工業は30億円、栗田工業は20億円、DBJは5億円、赤浦氏は1億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数はそれぞれ6,410,200株、6,410,200株、4,273,500株、1,068,300株及び213,600株であり、その場合の発行価額の総額は8,599,874,400円、資本組入額の総額は4,299,937,200円となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。
| 発行価格 (円) |
発行価額 (円) |
資本組入額 (円) |
申込株数単位 | 申込期間 | 申込証拠金(円) | 払込期日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 468 | 443.04 | 221.52 | 100株 | 自 2025年10月21日(火) 至 2025年10月22日(水) (注)3. |
1株につき発行価格と同一の金額 | 2025年10月24日(金) (注)3. |
(注)1.発行価格等(発行価格、発行価額、国内一般募集の資本組入額、その他の者に対する割当の資本組入額、売出価格、引受人の引受株式数及び引受人の手取金をいう。以下「発行価格等」という。)及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項(その他の者に対する割当の発行価額の総額、その他の者に対する割当の資本組入額の総額、新規発行株式の発行数、国内一般募集株式数、海外募集株式数(海外引受会社の買取引受けの対象株式数及び海外引受会社の追加的な買取引受けの対象株式数)、その他の者に対する割当による募集株式数、その他の者に対する割当に係る各割当予定先への割当予定株式数、国内一般募集の発行価額の総額、国内一般募集の資本組入額の総額、発行価額の総額の計、資本組入額の総額の計、発行諸費用の概算額、差引手取概算額(国内一般募集及びその他の者に対する割当の手取概算額)、海外募集の手取概算額上限、本件第三者割当増資の手取概算額上限、手取概算額合計上限、手取金の使途、オーバーアロットメントによる売出しの売出数及びオーバーアロットメントによる売出しの売出価額の総額をいう。以下「発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項」という。)について、2025年10月16日(木)付の日本経済新聞及び本有価証券届出書の訂正届出書の提出後から申込期間の末日までの期間中のインターネット上の当社ウェブサイト([URL]https://ir.ispace-inc.com/jpn/)(以下「新聞等」という。)において公表します。
2.前記「2 株式募集の方法及び条件」の冒頭に記載のとおり、発行価格と発行価額とは異なります。発行価格と発行価額との差額の総額は、引受人の手取金となります。
3.申込期間及び払込期日については、上記のとおり内定しておりますが、発行価格等決定日において正式に決定する予定であります。
なお、上記申込期間及び払込期日については、需要状況等を勘案した上で繰り上げることがあります。当該需要状況等の把握期間は、最長で2025年10月9日(木)から2025年10月20日(月)までを予定しておりますが、実際の発行価格等の決定期間は、2025年10月15日(水)から2025年10月20日(月)までを予定しております。
したがいまして、
① 発行価格等決定日が2025年10月15日(水)の場合、申込期間は「自 2025年10月16日(木) 至 2025年10月17日(金)」、払込期日は「2025年10月21日(火)」
② 発行価格等決定日が2025年10月16日(木)の場合、申込期間は「自 2025年10月17日(金) 至 2025年10月20日(月)」、払込期日は「2025年10月22日(水)」
③ 発行価格等決定日が2025年10月17日(金)の場合、申込期間は「自 2025年10月20日(月) 至 2025年10月21日(火)」、払込期日は「2025年10月23日(木)」
④ 発行価格等決定日が2025年10月20日(月)の場合は上記申込期間及び払込期日のとおり、
となりますので、ご注意下さい。
4.国内一般募集の主幹事会社は、株式会社SBI証券であります。
5.申込みの方法は、申込期間内に後記申込取扱場所(一般募集)へ申込証拠金を添えて申込みをするものとします。
6.申込証拠金のうち発行価額相当額は、払込期日に新株式払込金に振替充当します。
7.申込証拠金には、利息をつけません。
8.株式の受渡期日は、払込期日の翌営業日であります。
したがいまして、
① 発行価格等決定日が2025年10月15日(水)の場合、受渡期日は「2025年10月22日(水)」
② 発行価格等決定日が2025年10月16日(木)の場合、受渡期日は「2025年10月23日(木)」
③ 発行価格等決定日が2025年10月17日(金)の場合、受渡期日は「2025年10月24日(金)」
④ 発行価格等決定日が2025年10月20日(月)の場合、受渡期日は「2025年10月27日(月)」
となりますので、ご注意下さい。
株式は、受渡期日から売買を行うことができます。
社債、株式等の振替に関する法律の適用により、株式の売買は、振替機関又は口座管理機関における振替口座での振替えにより行われます。
9.前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、JICVGIファンドからは、①30億円を前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)で除した数(100株未満切り捨て。)又は②国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当後の当社の発行済株式総数で除した割合が5%を超えない分の株式数(100株未満切り捨て。)のいずれか少ない方の株式数の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されており、また、割当予定先のうち、高砂熱学工業からは、当該払込金額に9,202,400株を乗じた金額が30億円を超過した場合、栗田工業からは、当該払込金額に6,134,900株を乗じた金額が20億円を超過した場合、DBJからは、当該払込金額に1,533,700株を乗じた金額が5億円を超過した場合、赤浦氏からは、当該払込金額に306,700株を乗じた金額が1億円を超過した場合には、高砂熱学工業は30億円、栗田工業は20億円、DBJは5億円、赤浦氏は1億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数はそれぞれ6,410,200株、6,410,200株、4,273,500株、1,068,300株及び213,600株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。
後記「3 株式の引受け(国内一般募集)」欄記載の引受人及びその委託販売先金融商品取引業者の本支店及び営業所で申込みの取扱いをいたします。
| 店名 | 所在地 |
|---|---|
| 株式会社みずほ銀行 小舟町支店 | 東京都中央区日本橋小舟町8-1 |
(注) 上記払込取扱場所での申込みの取扱いは行いません。
| 発行価格 (円) |
資本組入額 (円) |
申込株数単位 | 申込期間 | 申込証拠金 (円) |
払込期日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 468 | 234 | 100株 | 自 2025年10月21日(火) 至 2025年10月22日(水) (注)1. |
該当事項はありません。 | 2025年10月24日(金) (注)1. |
(注)1.発行価格、申込期間及び払込期日については、前記「(2)募集の条件(国内一般募集)」において決定される発行価格、申込期間及び払込期日とそれぞれ同一とします。なお、その他の者に対する割当の資本組入額は、その他の者に対する割当の資本組入額の総額をその他の者に対する割当の発行数で除した金額とします。
2.全株式をJICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏に割当て、一般募集は行いません。
3.上記株式を割当てた者から申込みがない場合には、当該株式に係る割当てを受ける権利は消滅します。
4.申込みの方法は、申込期間内に後記申込取扱場所(その他の者に対する割当)へ申込みをし、払込期日に後記払込取扱場所(その他の者に対する割当)へ発行価格を払込むものとします。
| 店名 | 所在地 |
|---|---|
| 株式会社ispace Finance Group | 東京都中央区日本橋浜町三丁目42番3号 |
| 店名 | 所在地 |
|---|---|
| 株式会社みずほ銀行 小舟町支店 | 東京都中央区日本橋小舟町8-1 |
| 引受人の氏名又は名称 | 住所 | 引受株式数 | 引受けの条件 |
|---|---|---|---|
| 株式会社SBI証券 | 東京都港区六本木一丁目6番1号 | 6,606,500株 | 1.買取引受けによります。 2.引受人は新株式払込金として、払込期日に払込取扱場所へ発行価額と同額を払込むことといたします。 3.引受手数料は支払われません。ただし、国内一般募集における価額(発行価格)と発行価額との差額(1株につき24.96円)は引受人の手取金となります。 4.引受人は、左記引受株式数のうち一部を、他の金融商品取引業者に販売を委託することがあります。 |
| 岡三証券株式会社 | 東京都中央区日本橋室町二丁目2番1号 | 3,632,300株 | |
| 香川証券株式会社 | 香川県高松市磨屋町四番地の八 | 825,500株 | |
| 松井証券株式会社 | 東京都千代田区麹町一丁目4番地 | 495,300株 | |
| むさし証券株式会社 | 埼玉県さいたま市大宮区桜木町四丁目333番地13 | 495,300株 | |
| マネックス証券株式会社 | 東京都港区赤坂一丁目12番32号 | 165,100株 | |
| 計 | ― | 12,220,000株 | ― |
(注) その他の者に対する割当については、株式の引受けは行いません。
| 払込金額の総額(円) | 発行諸費用の概算額(円) | 差引手取概算額(円) |
|---|---|---|
| 17,759,835,600 | 171,000,000 | 17,588,835,600 |
(注)1.払込金額の総額、発行諸費用の概算額及び差引手取概算額は、国内一般募集及びその他の者に対する割当に係るそれぞれの合計額であります。
2.国内一般募集の引受手数料は支払われないため、発行諸費用の概算額は、これ以外の費用を合計したものであります。また、消費税等は含まれておりません。なお、発行諸費用の概算額は、登録免許税、株式会社東京証券取引所に対して支払う新株式発行に係る上場費用、弁護士報酬、監査法人報酬、払込取扱銀行に対する手数料、印刷費用その他の諸費用の見積額を合計したものです。
3.前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、JICVGIファンドからは、①30億円を前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)で除した数(100株未満切り捨て。)又は②国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当後の当社の発行済株式総数で除した割合が5%を超えない分の株式数(100株未満切り捨て。)のいずれか少ない方の株式数の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されており、また、割当予定先のうち、高砂熱学工業からは、当該払込金額に9,202,400株を乗じた金額が30億円を超過した場合、栗田工業からは、当該払込金額に6,134,900株を乗じた金額が20億円を超過した場合、DBJからは、当該払込金額に1,533,700株を乗じた金額が5億円を超過した場合、赤浦氏からは、当該払込金額に306,700株を乗じた金額が1億円を超過した場合には、高砂熱学工業は30億円、栗田工業は20億円、DBJは5億円、赤浦氏は1億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数はそれぞれ6,410,200株、6,410,200株、4,273,500株、1,068,300株及び213,600株であり、その場合の払込金額の総額は14,013,823,200円、発行諸費用の概算額は155,000,000円、差引手取概算額は13,858,823,200円となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。
上記差引手取概算額(国内一般募集の手取概算額5,359,948,800円及びその他の者に対する割当の手取概算額8,498,874,400円)13,858,823,200円については、国内一般募集と同日付の取締役会決議により決定された本件第三者割当増資の手取概算額上限1,133,372,320円(本件第三者割当増資における申込みがすべて行われた場合の見込額)及び海外募集の手取概算額3,070,280,000円と合わせた手取概算額合計上限18,062,475,520円(以下「本件調達資金」という。)について、以下のとおり充当する予定であります。
なお、具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する予定であります。
| 資金使途 | 金額(百万円) | 支出予定時期 |
|---|---|---|
| ① ミッション3の打上げ費用及び開発費用 | 4,794 | 2025年10月~2027年6月 |
| ② 補助金支給の対象外となるミッション4の打上げ費用及び開発費用 | 9,472 | 2025年10月~2028年1月 |
| ③ その他運転資金 | 3,796 | 2025年10月~2027年3月 |
| 計 | 18,062 | ― |
資金調達を行う背景及び具体的な本件調達資金の使途は以下のとおりです。
(本資金調達の目的)
本資金調達は、ミッションの開発資金(含むその他関連費用)及び今後の事業運営のための運転資金の確保を目的として実施するものです。これにより、2027年から2028年にかけて打上げを予定する向こう2回のミッション(2027年打上げ予定((注)1.)のミッション3及び2028年打上げ予定((注)2.)のミッション4)を確実に実行可能とする開発資金の確保を行うとともに、手元資金の充実及び財務基盤の安定化を図り、機動的な経営判断を可能とすることで、これまでに当社が経験したミッション1及びミッション2の結果を踏まえて後続ミッションの改善を図り、より後続ミッションの成功可能性を向上させるための技術の品質の継続的な向上と、市場ニーズの的確な取り込みを加速させることを目的としています。
(注)1.本書提出日時点の予定であり、今後変更する可能性があります。
(注)2.当該打上げ時期については本届出書提出日時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、本届出書提出日時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業大臣により正式に計画変更が認可されることとなります。
(調達資金の使途)
本件調達資金について、手取金の使途は主に下記のとおりとなります。
① ミッション3の打上げ費用及び開発費用
本件調達資金のうち4,047百万円を当社の連結子会社であるispace technologies U.S., inc.に対して投融資し、ミッション3で利用するSpace Exploration Technologies Corp.(以下「SpaceX社」という。)のファルコン9の打上代金の一部(※)といたします。また、2025年6月に行ったミッション2の解析結果を踏まえてミッション3の改善を図り、ミッションの成功蓋然性をより向上させるため、具体的にはミッション2で着陸未達の要因となったLRF(Laser Range Finder。レーザーにより目標物との距離を計測する装置であり、ランダーから月面までの高度を測定するため利用)等の着陸センサの再選定(宇宙空間での実証実績があり、より品質が高いものを選定する等)や、試験計画の見直し及び拡充を実行するための開発費として、747百万円を充当する予定であります。
ミッション3で利用する打上業者については、ミッション1及びミッション2と同様、打上業者の中でも多数のロケット打上げを行い、成功確率においても信頼性の高い実績を持つSpaceX社を選定しております。ファルコン9はSpaceX社により開発された中型ロケットであり、同規模の他社ロケットの打上代金と比較し安価であり、市場において大きなシェアを獲得しております。
ミッション3で使用するAPEX1.0ランダー(旧Series2ランダー)については、2027年の打上げ予定に向けて、開発は順調に進捗していると考えております。2023年4月に当社初の、また2025年6月に当社2度目の月面探査ミッションに使用された旧Series1ランダーから得られたデータやノウハウを活用し、更なる性能の強化を目指し、開発を加速させてまいります。
(※) 当社ランダーを搭載し、成層圏外まで運搬するためのロケット利用代金
② 補助金支給の対象外となるミッション4の打上げ費用及び開発費用
当社グループは、経済産業省が実施する「中小企業イノベーション創出推進事業」において、宇宙分野の「月面ランダーの開発・運用実証」テーマへの申請を行い、2023年12月15日に補助金120億円の交付決定書を受領し、その補助金を活用するミッション4の開発をすでに開始しております。その中で補助金支給の対象外となる、ミッション4で利用する当社ランダー(※)を搭載し、成層圏外まで運搬するためのロケット利用代金の一部として9,000百万円を充当する予定です。また、2025年6月に行ったミッション2の解析結果を踏まえてミッション4の改善を図り、ミッションの成功蓋然性をより向上させるため、具体的にはミッション2で着陸未達の要因となったLRF等の着陸センサの再選定(宇宙空間での実証実績があり、より品質が高いものを選定する等)や、試験計画の見直し及び拡充を実行するための開発費として、472百万円を充当する予定であります。
(※) ミッション4にて利用するシリーズⅢランダー(仮称)については、最大数百kgのペイロードを運搬可能な設計を想定しており、日本を開発拠点としつつ、米国のみならず世界中のサプライヤーからの柔軟な部材調達を可能とすることで開発コストの低減を目指しています。なお、ミッション4の打上業者の選定につきましては、打上げの成功確率や打上げに係る代金を考慮しながら、現在検討を進めております。打上業者については、決まり次第、速やかに開示をさせていただく予定です。
③ その他運転資金
今後予定しているミッションの開発に係る部材の購入費や人件費等、事業運営に必要となる運転資金に3,796百万円を充当する予定であります。
<過去の調達資金の使途及び充当状況>
・公募増資(新規上場時)
| 払込期日 | 2023年4月11日 |
| 調達資金の額 | 6,197,076,760円 |
| 発行価額 | 233.68円 |
| 募集時における発行済株式数 | 普通株式 53,901,120株 |
| 当該募集における発行株式数 | 普通株式 26,519,500株 |
| 募集後における発行済株式数 | 普通株式 80,420,620株 |
| 発行時における当初の資金使途 | ① ミッション2の打上代金への充当 ② ミッション2で利用するランダー製造費用への充当 ③ 連結子会社への投融資 |
| 発行時における支出予定時期 | ① 2024年3月期に1,250,000千円を充当 ② 2024年3月期に1,670,000千円を充当 ③ 2024年3月期に2,970,000千円を充当 なお、下記「第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)」により調達した資金を含めた金額を記載しております。 |
| 現時点における充当状況 | ① 全額を充当済み ② 全額を充当済み ③ 全額を充当済み |
・第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
| 払込期日 | 2023年5月10日 |
| 調達資金の額 | 290,440,872円 |
| 発行価額 | 233.68円 |
| 募集時における発行済株式数 | 普通株式 80,420,620株 |
| 当該募集における発行株式数 | 普通株式 1,242,900株 |
| 募集後における発行済株式数 | 普通株式 81,663,520株 |
| 割当先 | SMBC日興証券株式会社 |
| 発行時における当初の資金使途 | ① ミッション2の打上代金への充当 ② ミッション2で利用するランダー製造費用への充当 ③ 連結子会社への投融資 |
| 発行時における支出予定時期 | ① 2024年3月期に1,250,000千円を充当。 ② 2024年3月期に1,670,000千円を充当。 ③ 2024年3月期に2,970,000千円を充当。 なお、上記「公募増資(新規上場時)」により調達した資金を含めた金額を記載しております。 |
| 現時点における充当状況 | ① 全額を充当済み。 ② 全額を充当済み。 ③ 全額を充当済み。 |
・公募増資(海外募集による新株式の発行)
| 払込期日 | 2024年3月28日 |
| 調達資金の額 | 8,357,747,500円 |
| 発行価額 | 815.39円 |
| 募集時における発行済株式数 | 普通株式 82,698,563株 |
| 当該募集における発行株式数 | 普通株式 10,250,000株 |
| 募集後における発行済株式数 | 普通株式 92,948,563株 |
| 発行時における当初の資金使途 | ① 当社米国法人への投融資資金 ② その他運転資金 |
| 発行時における支出予定時期 | ① 2025年11月までに7,069百万円を充当 ② 2025年3月までに1,007百万円を充当 |
| 現時点における充当状況 | ① 2025年6月末時点において、約6,003百万円を充当済みであり、残りを2026年3月期中に全額充当予定です。なお、当該金額の内訳は以下の通りです。 リレー通信衛星2基の一部購入代金:1,829百万円の内、約1,368百万円を充当済み、残りを2026年3月期中に全額充当予定。 打上げサービスの一部購入代金:2,081百万円全額充当済み。 APEX1.0ランダーの一部製造費用:3,159百万円の内、約2,554百万円を充当済み、残りを2026年3月期中に全額充当予定。 ② 2025年6月末時点において、全額充当済み。 ※ なお、各使途への充当に当たっては米国子会社が米ドル建てで支払を行っており、上記の円価表示の金額は、1ドル148円の参考レートを前提としております。 |
・株式及び新株予約権発行プログラムに基づく第1回乃至第4回第三者割当に係る普通株式発行
| 発行期日 | 第1回第三者割当:2024年10月28日 第2回第三者割当:2024年12月3日 第3回第三者割当:2025年1月29日 第4回第三者割当:2025年3月26日 |
| 調達資金の額 | 第1回第三者割当:1,655,500,000円 第2回第三者割当:1,504,250,000円 第3回第三者割当:2,205,500,000円 第4回第三者割当:1,619,750,000円 |
| 発行価額 | 第1回第三者割当:1株につき金602円 第2回第三者割当:1株につき金547円 第3回第三者割当:1株につき金802円 第4回第三者割当:1株につき金589円 |
| 募集時における発行済株式数 | 第1回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 93,289,243株 第2回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 96,039,243株 第3回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 99,052,983株 第4回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 102,921,283株 |
| 発行新株式数 | 第1回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第2回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第3回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第4回第三者割当:普通株式 2,750,000株 |
| 割当先 | CVI Investments, Inc. |
| 募集後における発行済株式数 | 第1回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 96,102,783株 第2回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 99,052,983株 第3回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 101,834,123株 第4回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 105,675,203株 (注) 各回の第三者割当の払込期日が属する月の末日の発行済株式数を記載しています。 |
| 発行時における当初の資金使途 | 当社米国法人への投融資資金 |
| 発行時における支出予定時期 | 第1回第三者割当:2024年10月~2026年10月 第2回第三者割当:2024年12月~2026年10月 第3回第三者割当:2025年1月~2026年10月 第4回第三者割当:2025年3月~2026年10月 |
| 現時点における充当状況 | 2024年10月から2025年3月にかけて実施した株式及び新株予約権発行プログラムに基づく第1回乃至第4回第三者割当による普通株式発行により調達した資金(約6,985百万円は、ミッション3開発資金の一部として弊社米国法人への投融資資金に充当しており、2025年8月末時点における充当状況は以下の通りです。 ミッション3のリレー通信衛星2基の一部購入代金:494百万円のうち、363百万円を2026年3月期中に、残額を2026年10月までに充当予定。 ミッション3の打上げサービスの一部購入代金:2,300百万円のうち、2,143百万円を2026年3月期中に、残額を2026年10月までに充当予定。 ミッション3のAPEX1.0ランダーの一部製造費用:4,300百万円のうち、3,629百万円を2026年3月期中に、残額を2026年10月までに充当予定。 |
・株式及び新株予約権発行プログラムに基づく第1回乃至第4回第三者割当に係る新株予約権発行
| 割当日 | 第1回第三者割当:2024年10月28日 第2回第三者割当:2024年12月3日 第3回第三者割当:2025年1月29日 第4回第三者割当:2025年3月26日 |
| 発行新株予約権数 | 第1回第三者割当:27,500個 第2回第三者割当:27,500個 第3回第三者割当:27,500個 第4回第三者割当:27,500個 |
| 調達資金の額 | 第1回第三者割当:2,228,270,000円 第2回第三者割当:2,025,457,500円 第3回第三者割当:2,982,182,500円 第4回第三者割当:2,184,462,500円 |
| 発行価額 | 第1回第三者割当:新株予約権1個当たり828円 第2回第三者割当:新株予約権1個当たり753円 第3回第三者割当:新株予約権1個当たり1,443円 第4回第三者割当:新株予約権1個当たり935円 |
| 募集時における発行済株式数 | 第1回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 93,289,243株 第2回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 96,039,243株 第3回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 99,052,983株 第4回第三者割当に係る募集時における発行済株式数:普通株式 102,921,283株 |
| 当該募集による潜在株式数 | 第1回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第2回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第3回第三者割当:普通株式 2,750,000株 第4回第三者割当:普通株式 2,750,000株 |
| 割当先 | CVI Investments, Inc. |
| 募集後における発行済株式数 | 第1回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 96,102,783株 第2回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 99,052,983株 第3回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 101,834,123株 第4回第三者割当に係る募集後における発行済株式数:普通株式 105,675,203株 (注) 各回の第三者割当の払込期日が属する月の末日の発行済株式数を記載しています。 |
| 現時点における行使状況 | 0株 |
| 現時点における調達した資金の額 | 第1回第三者割当:22,770,000円 第2回第三者割当:20,707,500円 第3回第三者割当:39,682,500円 第4回第三者割当:25,712,500円 |
| 発行時における当初の資金使途 | 第1回第三者割当: ① 補助金支給の対象外となるミッション4の開発資金 ② ミッション5の開発資金に係る当社米国法人への投融資資金 第2回第三者割当: ① 補助金支給の対象外となるミッション4の開発資金 第3回第三者割当: ① 補助金支給の対象外となるミッション4の開発資金 ② ミッション5の開発資金に係る当社米国法人への投融資資金 第4回第三者割当: ① 補助金支給の対象外となるミッション4の開発資金 ② ミッション5に係る当社米国法人への投融資資金 |
| 発行時における支出予定時期 | ① 2024年10月から2027年10月 ② 2024年10月から2026年3月 |
| 現時点における充当状況 | 上記「発行時における支出予定時期」に記載のとおりです。現時点で全額未充当であり、今後の期間において充当してまいります。ただし、上記第1回乃至第4回第三者割当において発行された第14回乃至第17回新株予約権の行使価額は、当社普通株式の新たな発行における払込金額が当該行使価額を下回る場合には、当該払込金額と同額に調整(ただし、調整後の行使価額の下限は360円です。)される旨が規定されています。そのため、仮に一般募集、その他の者に対する割当及び本件第三者割当増資の払込金額が、第14回乃至第17回新株予約権の行使価額(第14回新株予約権:802円、第15回新株予約権:729円、第16回新株予約権:1,070円、第17回新株予約権:785円)を下回った場合には、上記第14回乃至第17回新株予約権の行使価額は、当該払込金額と同額に調整(ただし、調整後の行使価額の下限は360円です。)される予定です。当該行使価額の調整に伴い、第14回乃至第17回新株予約権により調達される金額の総額は減少する可能性がありますが、当社は、当該減少後の調達資金は、上記「発行時における当初の資金使途」記載の「② ミッション5に係る当社米国法人への投融資資金」及びミッション5以降のミッション研究開発資金並びにその他運転資金に充当する予定であり、「① 補助金支給の対象外となるミッション4の開発資金」に必要な資金は一般募集、その他の者に対する割当及び本件第三者割当増資による手取金で調達する予定です。 |
| 種類 | 売出数 | 売出価額の総額(円) | 売出しに係る株式の所有者の住所及び氏名又は名称 |
|---|---|---|---|
| 普通株式 | 2,583,000株 | 1,208,844,000 | 東京都港区六本木一丁目6番1号 株式会社SBI証券 |
(注)1.オーバーアロットメントによる売出しは、国内一般募集に伴い、その需要状況等を勘案した結果、国内一般募集の主幹事会社である株式会社SBI証券が当社株主より借入れる当社普通株式2,583,000株の国内における売出しであります。
オーバーアロットメントによる売出し等の内容につきましては、後記「募集又は売出しに関する特別記載事項 2 オーバーアロットメントによる売出し等について」をご参照下さい。
発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項について、目論見書の訂正事項分の交付に代え、新聞等において公表します。
2.振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
| 売出価格 (円) |
申込期間 | 申込単位 | 申込証拠金 (円) |
申込受付場所 | 引受人の住所及び氏名又は名称 | 元引受契約の内容 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 468 | 自 2025年 10月21日(火) 至 2025年 10月22日(水) (注)1. |
100株 | 1株につき売出価格と同一の金額 | 株式会社SBI証券の本支店及び営業所 | ― | ― |
(注)1.申込期間については、前記「第1 募集要項 2 株式募集の方法及び条件 (2)募集の条件(国内一般募集)」において決定された申込期間と同一といたします。
2.申込みの方法は、申込期間内に申込受付場所へ申込証拠金を添えて申込みをするものとします。
3.申込証拠金には、利息をつけません。
4.株式の受渡期日は、前記「第1 募集要項 2 株式募集の方法及び条件 (2)募集の条件(国内一般募集)」における株式の受渡期日と同日とします。
5.株式は、受渡期日から売買を行うことができます。
社債、株式等の振替に関する法律の適用により、株式の売買は、振替機関又は口座管理機関における振替口座での振替えにより行われます。
1 海外市場における当社普通株式の募集について
国内一般募集及びオーバーアロットメントによる売出しと同時に、欧州及びアジアを中心とする海外市場(ただし、米国及びカナダを除く。)における募集(海外募集)が、Mizuho International plc及びSBI International Limitedを共同主幹事会社兼ジョイント・ブックランナーとする引受人(以下「海外引受会社」という。)の総額個別買取引受けにより行われます。
国内一般募集及び海外募集による新株式発行に係る募集株式総数は19,220,000株であり、国内一般募集株式数12,220,000株及び海外募集株式数7,000,000株(海外引受会社の買取引受けの対象株式数5,000,000株及び海外引受会社の追加的な買取引受けの対象株式数2,000,000株)の募集が行われます。
なお、グローバル・オファリングのグローバル・コーディネーターは、株式会社SBI証券(以下「グローバル・コーディネーター」という。)であります。
また、海外募集に際し、海外の投資家向けには英文目論見書を発行しておりますが、その様式及び内容(連結財務書類を含む。)は本書と同一ではありません。
2 オーバーアロットメントによる売出し等について
国内一般募集に伴い、その需要状況等を勘案した結果、国内一般募集の主幹事会社である株式会社SBI証券が当社株主より借入れる当社普通株式2,583,000株(以下「貸借株式」という。)の国内における売出し(オーバーアロットメントによる売出し)を行います。
オーバーアロットメントによる売出しに関連して、当社は2025年10月6日(月)付の取締役会決議において、国内一般募集とは別に、株式会社SBI証券を割当先とする当社普通株式2,583,000株の第三者割当増資(本件第三者割当増資)を2025年11月13日(木)を払込期日として行うことを決定しております。
株式会社SBI証券は、国内一般募集及びオーバーアロットメントによる売出しの申込期間(以下「申込期間」という。)中、当社普通株式について安定操作取引を行う場合があり、当該安定操作取引で買付けた株式の全部又は一部を貸借株式の返還に充当する場合があります。
また、株式会社SBI証券は、国内一般募集及びオーバーアロットメントによる売出しの申込期間終了日の翌日から2025年11月10日(月)までの間(以下「シンジケートカバー取引期間」という。(注))、オーバーアロットメントによる売出しを行った株式数を上限として、株式会社東京証券取引所において当社普通株式の買付け(以下「シンジケートカバー取引」という。)を行う場合があり、当該シンジケートカバー取引で買付けられた株式は全て貸借株式の返還に充当されます。なお、シンジケートカバー取引期間内においても、株式会社SBI証券の判断で、シンジケートカバー取引を全く行わず、又はオーバーアロットメントによる売出しを行った株式数に至らない株式数でシンジケートカバー取引を終了させる場合があります。
株式会社SBI証券は、オーバーアロットメントによる売出しを行った株式数から上記の安定操作取引及びシンジケートカバー取引に係る貸借株式の返還に充当する株式数を減じた株式数について、本件第三者割当増資に係る割当てに応じる予定であります。
したがって、本件第三者割当増資における発行数の全部又は一部につき申込みが行われず、その結果、失権により本件第三者割当増資における最終的な発行数がその限度で減少する、又は発行そのものが全く行われない場合があります。
(注) シンジケートカバー取引期間は、
① 発行価格等決定日が2025年10月15日(水)の場合、「2025年10月18日(土)から2025年11月10日(月)までの間」
② 発行価格等決定日が2025年10月16日(木)の場合、「2025年10月21日(火)から2025年11月10日(月)までの間」
③ 発行価格等決定日が2025年10月17日(金)の場合、「2025年10月22日(水)から2025年11月10日(月)までの間」
④ 発行価格等決定日が2025年10月20日(月)の場合、「2025年10月23日(木)から2025年11月10日(月)までの間」
となります。
3 第三者割当増資について
前記「2 オーバーアロットメントによる売出し等について」に記載の株式会社SBI証券を割当先とする本件第三者割当増資について、当社が2025年10月6日(月)付の取締役会決議により決定した内容は、以下のとおりです。
(1)募集株式の種類及び数は、当社普通株式2,583,000株とします。本件第三者割当増資における発行数の全部又は一部につき申込みが行われず、その結果、失権により本件第三者割当増資における最終的な発行数がその限度で減少する、又は発行そのものが全く行われない場合があります。
(2)払込金額は、1株につき、前記「第1 募集要項 2 株式募集の方法及び条件 (2)募集の条件(国内一般募集)」において決定される国内一般募集における発行価額(払込金額)と同一とします。
(3)増加する資本金の額は、会社計算規則第14条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとします。
また、増加する資本準備金の額は、当該資本金等増加限度額から上記の増加する資本金の額を減じた額とします。
(4)申込期間(申込期日)は、2025年11月10日(月)とします。
(5)払込期日は、2025年11月13日(木)とします。
(6)申込株数単位は、100株とします。
4 ロックアップについて
グローバル・オファリングに関し、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏は、グローバル・コーディネーターに対し、グローバル・オファリングの受渡期日に始まり、かかる受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間(以下「ロックアップ期間①」という。)中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則としてその他の者に対する割当により取得した当社普通株式を含む当社株式の売却等を行わない旨合意しております。なお、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏の当社株式の保有方針については、後記「第3 第三者割当の場合の特記事項 1 割当予定先の状況 e.株券等の保有方針」をご参照下さい。
グローバル・オファリングに関し、当社株主である袴田武史及び赤浦氏は、グローバル・コーディネーターに対し、発行価格等決定日に始まり、グローバル・オファリングの受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間(以下「ロックアップ期間②」といい、ロックアップ期間①と併せて「ロックアップ期間」と総称する。)中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、当社普通株式の売却等(ただし、オーバーアロットメントによる売出しのために当社普通株式を貸し渡すこと、袴田武史とCVI Investments, Inc.の間の2024年10月11日付株式貸借取引に関する契約書に基づく当社株式の貸渡等は除く。)を行わない旨合意しております。
また、グローバル・オファリングに関し、当社は、グローバル・コーディネーターに対し、ロックアップ期間②中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による承諾を受けることなく、当社普通株式、当社株式に転換若しくは交換されうる証券又は当社株式を取得若しくは受領する権利を表章する証券の発行等(ただし、国内一般募集、海外募集、その他の者に対する割当、本件第三者割当増資及び株式分割による新株発行、当社の事後交付型株式報酬制度に基づく当社又は当社の子会社の役職員を対象とする譲渡制限付株式ユニットの支給及び当該譲渡制限付株式ユニットに係る当社株式の発行又は交付、第三者との資本業務提携(継続中の資本業務提携に限らず、新規又は潜在的な資本業務提携を含む。)に関連して当社株式等を当該第三者に発行又は交付する場合であって、当該第三者が当社株式等を中長期的に保有する方針であるもの(グローバル・コーディネーターが事前に書面により同意した場合に限る。)等を除く。)を行わない旨合意しております。
なお、上記のいずれの場合においても、グローバル・コーディネーターは、ロックアップ期間中であってもその裁量で当該合意の内容を一部又は全部につき解除できる権限を有しております。
5 その他の者に対する割当について
グローバル・オファリングと並行して、当社は2025年10月6日(月)付の取締役会決議において、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏を割当先とする当社普通株式26,380,100株の第三者割当増資(その他の者に対する割当)を行うことを決定しております。なお、前記「第1 募集要項 1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、発行価額468円に基づき、JICVGIファンド、高砂熱学工業、栗田工業、DBJ及び赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数はそれぞれ6,410,200株、6,410,200株、4,273,500株、1,068,300株及び213,600株となりました。
その他の者に対する割当にあたり、当社は日本証券業協会の定める株券等の募集等の引受け等に係る顧客への配分等に関する規則第2条第3項に基づく国内一般募集の引受人からの要請を遵守しており、仮にその他の者に対する割当が国内一般募集における親引け(発行者が指定する販売先への売付けをいい、販売先を示唆する等実質的に類似する行為を含む。)として行われた場合であっても、実質的に、同規則第2条第2項に規定する親引けの禁止の例外に該当するものであります。
なお、グローバル・オファリングが中止となる場合は、その他の者に対する割当も中止いたします。また、その他の者に対する割当が中止となる場合は、グローバル・オファリングが中止となる場合があります。
6 譲渡制限付株式ユニット(RSU)に基づく新株式の発行について
当社は、当社の従業員並びに当社子会社の取締役及び従業員(以下「対象者」という。)に付与した譲渡制限付株式ユニット(RSU)が2025年10月1日付で権利確定することに伴い、2025年9月24日(水)開催の取締役会決議において、対象者に対する当社普通株式の付与を目的として、2025年10月14日(火)を払込期日とする新株式(当社普通株式81,320株)の発行を行うことを決定しております。
7 英文目論見書における当社の強みの記載について
前記「1 海外市場における当社普通株式の募集について」に記載のとおり、当社は、海外の投資家向けに英文目論見書を発行しております。当該英文目論見書の「当社の強み」において、大要以下の記載を行っております。
世界中の政府機関と民間企業双方からの多様で堅調な需要パイプライン
当社は、月面ペイロード及びデータサービスについては、これに対する大きな需要が存在すると考えております。また、潜在顧客との協議に基づき、将来の月面開発や地球上の技術進歩に向けた極限環境実験のため、月面ペイロードミッションによるデータ蓄積を目指す政府機関や民間企業の数が増加していると認識しています。PwC社は2021年9月発表の報告書において、月面輸送市場には大きな成長可能性があると推定しています。2040年代に1,000人が月に居住するという前提に基づき、2036年から2040年までの推定総潜在市場規模は1,502億米ドルと算出しており、これは当社の「Moon Valley 2040」ビジョンとも一致しています。さらに(PwCの月面輸送市場評価に基づき)月面データ市場も同様に大きな成長可能性を有すると推定され、当社は、2036年から2040年までの年間平均潜在市場規模は207億米ドルと試算しています(注)。この市場には魅力的な機会が見込まれますが、月面着陸やその他の月面ミッションを遂行する技術的難易度の高さによる参入障壁の高さから、競争は比較的限定的であり続けると当社は考えています。これは当社にとって魅力的な市場機会を生み出しています。
その潜在的かつ成長する需要を背景に、日本、米国、ルクセンブルクにおける当社のグローバルなプレゼンスを活用し、世界中の政府機関や民間企業との強固な関係を構築してきました。
(注) PwCの月面輸送市場評価における、月面データ市場に係る「Bottom-up Case」シナリオの下での2036年から2040年までの年間平均潜在市場規模12億米ドルに、月面輸送市場に係る2つのシナリオ(「Bottom-up Case」及び「Roadmap Case」)の下での2036年から2040年までの年間平均潜在市場規模(それぞれ84億米ドル及び1,502億米ドル)の比率を乗じることにより試算しております。
特に、世界各国の政府系宇宙機関との強固な関係を構築しており、これらの関係及び各機関間の戦略的提携を活用し、既にサービスを開始しているか、あるいは以下の機関を含む様々な機関と拘束力のある契約、または拘束力のない暫定契約及び覚書を締結しています。
・北米:当社は、ミッション1及び2において、月面レゴリスの採取及び所有権移転の直接サービスプロバイダーとして、またミッション3の一部であるCLPSタスクオーダーCP-12に関連して、95kgのペイロードをドレイパー社に納入する下請け業者として、NASAプロジェクトにサービスを提供する拘束力のある契約を締結しています。ミッション1では、カナダ宇宙庁のLEAPにおける受注事業者向けに複数のペイロードを輸送する契約を締結しました。さらに、NASAとJAXAは2019年9月24日、月探査に関する協力に関する共同声明を発表し、当社は、JAXAとのつながりを通じて、NASAとの関係をさらに強固なものにしました。ミッション1では、カナダの宇宙探査及びロボット工学企業であるMission Control Space Servicesのペイロードの輸送も契約しました。
・アジア:ミッション1で最大のペイロードは、UAEのMBRSCが開発した10.0kgのラシッド・ローバーでした。ミッション1では、JAXAから野球ボール大の「変形可能な月面ロボット」の輸送も委託されました。また、月面着陸機の開発・打ち上げに向けた中小企業技術開発助成金(SBIR)を経済産業省より採択され、これにより獲得した120億円の補助金収入をミッション4にて利用するシリーズⅢランダー(仮称)の開発に充てる予定です。また、JAXAが実施する宇宙戦略基金の公募テーマの一つ「月水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」において採択された研究開発課題「テラヘルツ波リモートセンシング衛星による月地下浅部の資源探索」プロジェクトのコンソーシアムに参加しており、東京科学大学が採択された支援規模64億円のうち、同大学がJAXAに対して提出した提案に基づき、中核的な連携機関である当社が衛星開発及びその打上輸送と運用を担うことに関して、最初のステージゲート評価が終了する迄の期間で最大19億円、当該プロジェクト全体を通じて最大47億円を受領することを見込んでおります。当社は、当該受領した金額をミッション4において活用することを予定しております。さらに、2025年9月、JAXAが実施する宇宙戦略基金の公募テーマである「月極域における高精度着陸技術」(支援総額200億円)について、JAXAに提案書を提出しているところ、ランダー開発を担う国内民間企業は当社のみであるため、同テーマに採択され、200億円の補助金収入を獲得することを見込んでいます。採択された場合、当社は、受領した金額をミッション6において活用することを予定しております。また、2024年12月には、台湾国家宇宙センター(Taiwan Space Agency、TASA)と、月探査における戦略的協業に向けた覚書を締結しているところ、現在、TASAが公募する科学ミッションについて提案を行っており、提案を行っている企業は当社のみであることなどを踏まえ、ペイロードサービスの受託として8百万米ドルの売上を獲得することを見込んでいます。採択された場合、当社は、受領した金額をミッション4において活用することを予定しております。
・欧州:ルクセンブルク政府よりLUX IMPULSEに関連し、約10kgの月面ローバー開発の受注をしており、この契約金額は5.8百万ユーロとなります。また、2024年12月には、欧州子会社がESAとプレフェーズA契約を締結し、2025年6月の契約修正によりフェーズ1へと延長されました。2つのフェーズを合計した総契約金額は2.6百万ユーロとなり、この契約に基づき、欧州子会社はESAと協力し、月探査ミッション「MAGPIE(Mission for Advanced Geophysics and Polar Ice Exploration)」の実現可能性、設計、ミッションアーキテクチャの評価を行っております。さらに、ESAとJAXAは2024年11月20日、「将来大型協力に関する共同声明」を発表しました。この声明では、その他のさまざまな分野での協力とともに、ESAの貨物着陸船「アルゴノート」やJAXAの加圧ローバーなど、アルテミス計画全体のアーキテクチャに貢献する要素を考慮し、月探査分野におけるESAとJAXAの協力の検討が言及されています。また、当社の欧州子会社は、イタリア宇宙機関(ASI)との間でレーザー反射器アレイ(LaRA2)の月面輸送に関するペイロードサービス契約(0.35百万ユーロ)を締結しました。加えて、英国宇宙庁も、月面の水氷を調査する将来の探査ミッションのための月面分光計の開発について、レスター大学と当社への資金提供を発表しております。さらに当社の米国子会社はスウェーデン政府所有のスウェーデン宇宙公社(SSC)と協力契約を締結し、SSCは先進的なSSC Connect月面地上局ネットワーク機能を通じてミッション3に重要な通信リンクを提供します。また、当社の欧州子会社は、欧州宇宙機関(ESA)の支援を受けるルーマニア宇宙企業Control Data Systems SRL(「CDS」)と、高精度測位測定装置の月面輸送に関するペイロードサービス契約(1.775百万ユーロ)を締結しました。これらに加えて、MAGPIEの継続フェーズに関して、ESAに対して、総額41百万ユーロのペイロード契約の提案を行っております。最終的な契約に至った場合、当社は、受領した金額をミッション6において活用することを予定しております。
政府系宇宙機関からの委託獲得実績は、当社の関係性の強固さと、こうした機関が支援するプロジェクトに選定される能力を証明していると考えています。また、2025年7月に防衛省の宇宙領域防衛指針に初めてシスルナ領域が明記されたことからも示唆されるように、当社は、経済安全保障の観点を含めて、今後も宇宙及び月面探査への政府支援が継続すると見込んでおり、当社は、各々の月面探査ミッションに基づいて補助金やペイロードサービスの受託という形で、更なる政府支援の獲得を目指します。
民間企業に関しては、高砂熱学工業株式会社やユーグレナ株式会社などの日本国内の顧客に加え、以下の企業を含む世界中の顧客と拘束力のある契約、または拘束力のない暫定ペイロードサービス契約および覚書を締結しています。
●北米地域:ミッション1では、ミッションコントロール・スペース・サービス社と人工知能搭載フライトコンピュータの搭載契約、カナデンス・エアロスペース社と360度カメラの搭載契約、NGC社とクレーターベース自律航法システム実証用画像データ提供契約をそれぞれ締結しています。
●アジア:ミッション2において、台湾国立中央大学と、着陸船に搭載する0.4kgの深宇宙放射線探査機に関する契約を締結しました。また、HEX20Labs India Private Limitedとは将来のキューブサット月軌道投入に関する覚書を、栗田工業とは月面での将来の水処理試験装置実証を目的としたペイロード輸送サービスに関する覚書をそれぞれ締結しています。
●欧州:芸術プロジェクトの一環として「ムーンハウス」と呼ばれるスウェーデン風白壁の小さな赤い家を月へ輸送する拘束力のあるペイロードサービス契約を締結しています。また、CDS社とは精密位置測定装置の月面輸送契約を締結しています。
ミッション成功を前提とした場合、拘束力のある契約に基づく売上高は、本英文目論見書作成時点で総額約119百万米ドル(うち約81百万米ドルは2025年6月30日時点で既に計上済)となり、内訳はペイロードサービス約92百万米ドル、パートナーシップサービス約14百万米ドル、データサービスとその他サービスで約12百万米ドルとなります。仮に、当社のinterim Payload Service Agreement(ペイロードサービス中間契約。以下、「i-PSA」という。))及びMOU(Memorandum of Understanding)全てについて、法的拘束力のある契約を獲得できた場合、本英文目論見書作成時点での潜在的売上高は642百万米ドルと試算されます(i-PSA及び覚書に規定されたペイロード重量と単価、または単価が規定されていない場合は想定単価(ランダーに搭載するペイロード価格として月面まで輸送する場合は1.5百万米ドル/kg、ローバーに搭載するペイロード価格として、3.5百万米ドル/kg)を前提としており、また、ペイロード重量については、指定がある場合は最小重量を、指定がない場合は示された最大質量を基に算出。また、価格については、契約でペイロードをランダーまたは当社のローバーのいずれかに搭載することが想定されている場合、ランダー単価を基に算出)。上記金額の算出にあたり、米ドル以外の通貨建て金額は2025年8月末時点(ただし、2025年3月31日時点での計上分は同年3月末時点)の為替レートで換算しています。
当社は今後、特にミッション3、4、5及び6について、複数のミッションを同時に準備する計画です。これらのミッションに関しては、各種契約を締結し、補助金交付を受けています。また、最終契約を締結していない、あるいは助成金の交付決定を受けていないものの、当該顧客や政府との協議に基づき、合理的な見込みがあると判断している追加の顧客や助成金も存在します。当社は、確定した契約及び潜在的な契約・助成金を合わせて、今後のミッションにおける当社の「パイプライン」と位置付けており、このパイプラインは、既に上記で記載した以外のものは、以下のとおりです。
(ⅰ)Magna Petra社との間でMOUを締結済みであり、同社との間で欧州子会社によるローバーをミッション3で輸送することを前提としたペイロード調整が進行していることから、22百万米ドルの売上を獲得することを見込んでおります。
(ⅱ)英国のレスター大学との間でペイロードサービス中間契約を締結して段階的に輸送金額を受領中であり、ミッション4でレスター大学の機材を月面に輸送する予定であることから、3.1百万英ポンドの売上を獲得することを見込んでいます。
ただし、上記の潜在的な売上高の大部分は、当社が達成できない可能性のあるマイルストーンの完了時にのみ支払いが発生する見込みであり、これにはミッション打ち上げ後のマイルストーンに基づくものも含まれます。さらに、i-PSAやMOUは、最終的に当社が期待する金額での拘束力のあるサービス契約に至らない可能性があり、あるいは契約自体成立しない場合もあります。
高まるOTV(軌道間輸送機)への需要
経済安全保障上の理由などを背景に、異なる軌道間におけるペイロード輸送機であるOTV(軌道間輸送機)に対する需要が今後拡大することが予想されており、Verified Market Reports社の2025年2月公表の報告書によれば、地球周回のものを含めた総需要は2033年までに52億米ドルにまで達することが見込まれています。OTVは着陸機能を持たないことから燃料を節約できる分、より多くのペイロードが輸送可能であり、当社が開発するOTVでは、1ミッションあたり1.3トンの大量輸送が可能と予測しております。
当該分野における事業は既に進行中であり、例えば、当社は、2025年9月20日に、微小重力環境で実験・開発・製造された物を地球へ輸送できる小型宇宙機の開発に特化した企業である株式会社ElevationSpaceとの間で、基本合意書を締結しており、これには当社のOTVの開発に関する側面が含まれることが想定されます。当該分野における事業は既に進行中であり、例えば、当社は、2025年9月20日に、微小重力環境で実験・開発・製造された物を地球へ輸送できる小型宇宙機の開発に特化した企業である株式会社ElevationSpaceとの間で、基本合意書を締結しており、これには当社のOTVの開発に関する側面が含まれることが想定されます。加えて、2025年9月30日に、Telespazio社と、合計2~3トンの航法衛星(約400~600kgの衛星計5基)を当社の開発するOTVで輸送することに関する協力合意書を締結しております。また、JAXAが実施する宇宙戦略基金第2期の公募テーマの一つである「空間自在移動の実現に向けた技術」(支援規模300億円)に応札予定です。
当社は、高まる月周回衛星の輸送需要に応え、マーケットリーダーとなることを目指します。
(1)JICVGI オポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合
| a.割当予定先の概要 | 名称 | JICVGI オポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合 | |
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門一丁目3番1号 | ||
| 出資約束金額 | 402.3億円(2025年10月6日現在) | ||
| 組成目的 | 投資 | ||
| 主たる出資者及びその出資比率 | 株式会社産業革新投資機構 VGF2-OPF1役職員投資事業有限責任組合 JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 |
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| b.当社と割当予定先との間の関係 | 出資関係 | 当社の割当予定先に対する出資額(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 |
| 割当予定先が保有している当社の株式の数(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 | ||
| 人事関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
(注) 割当予定先の主たる出資者の出資比率については、当社がJICVGIファンドの無限責任組合員であるJICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社(以下「JICVGI」という。)に確認したものの、開示の同意が得られていないため、記載しておりません。
(割当予定先の無限責任組合員であるJICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社の概要)
| 割当予定先の無限責任組合員の概要 | 名称 | JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 | |
| 本店の所在地 | 東京都港区虎ノ門一丁目3番1号 | ||
| 代表者の役職及び氏名 | 代表取締役社長 鑓水 英樹 | ||
| 資本金 | 2,000万円 | ||
| 事業の内容 | 投資事業有限責任組合その他投資事業を行う団体等の組成、管理及び運用並びにこれらの団体等の財産の運用及び管理等 | ||
| 主たる出資者及びその出資比率 | 株式会社産業革新投資機構 66.6% JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社の経営陣 33.4% |
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| 当社と割当予定先の無限責任組合員との間の関係 | 出資関係 | 当社が保有している割当予定先の株式の数(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 |
| 割当予定先が保有している当社の株式の数(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 | ||
| 人事関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
| c.割当予定先の選定理由 | 当社は、割当予定先の選定にあたり、複数の候補先について資本政策上の観点や事業シナジー、財務健全性、過去の取引実績等を総合的に評価いたしました。 当社は、ミッション2以降の財務資本戦略を検討していく観点から、当社の社外取締役であり、インキュベイトファンド株式会社の代表取締役である赤浦氏の紹介を経て、2025年5月にJICVGIファンドの運用会社であるJICVGIと情報交換を開始いたしました。翌6月にミッション2の着陸が未完となりましたが、引き続き事業の将来性に投資の可能性を見出して頂き、本格的に7月頃から上記資金調達を念頭に先方と協議を深めてまいりました。JICVGIファンドは、オープンイノベーションによる企業の成長と競争力強化に対する資金供給を通じた民間投資の促進や投資人材の育成等を行い、我が国の次世代産業を支えるリスクマネーの好循環の創出をミッションに掲げる株式会社産業革新投資機構をバックボーンにもつJICVGIを運営会社として、IPO後の成長資金調達に課題を抱えるスタートアップの持続的かつ飛躍的な成長を支援することを目的の一つとして設立されたファンドです。 当社は月面開発事業という長期的な視点と先行的な投資を要する事業領域において、中長期的な成長資金の確保とともに、官民連携を通じた信頼性向上や産業競争力の強化が不可欠であると認識しており、そのためJICVGIファンドを割当予定先として選定することは、当社の企業価値向上に資するものと判断いたしました。 |
| d.割り当てようとする株式の数 | 当社普通株式9,202,400株 前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、JICVGIファンドからは、①30億円を前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)で除した数(100株未満切り捨て。)又は②国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当後の当社の発行済株式総数で除した割合が5%を超えない分の株式数(100株未満切り捨て。)のいずれか少ない方の株式数の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、JICVGIファンドから申込みが行われる予定の株式数は6,410,200株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。 |
| e.株券等の保有方針 | 割当予定先であるJICVGIファンドから、その他の者に対する割当に応じた当社の普通株式の取得は、前記「第1 募集要項 4 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」に記載の使途に必要な資金が充当されることにより、当社が中長期的に成長し、企業価値を向上させることを見据えた出資であり、かかる出資目的から、JICVGIファンドが取得する当社普通株式については、特段の事情がない限り、中長期的に保有する方針であるとの説明を受けております。 なお、当社はJICVGIファンドより、JICVGIファンドがその他の者に対する割当の払込期日から2年以内に、JICVGIファンドがその他の者に対する割当により取得した株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由及び譲渡の方法等を直ちに当社へ書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。なお、JICVGIファンドは、グローバル・コーディネーターに対して、グローバル・オファリングの受渡期日に始まり、かかる受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則として当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。 |
| f.払込みに要する資金等の状況 | 当社は、割当予定先であるJICVGIファンドから、JICVGIファンドは2025年10月6日(月)現在において、その他の者に対する割当に係る払込みのために必要かつ十分な資金を保有してはいないものの、現有の資金と、今後、JICVGIファンドの各出資者が無限責任組合員であるJICVGIからのキャピタルコールに応じて出資する資金にて、その他の者に対する割当に係る払込資金を賄う予定であるとの説明を受けております。当社は、JICVGIファンドの主な出資者である株式会社産業革新投資機構の会社法に基づく2025年3月期の計算書類に記載された現金及び預金の額等の状況を確認し、当該出資の履行に関して十分な資金を有していることを確認しています。これらの点を考慮した結果、当社としましては、JICVGIファンドによるその他の者に対する割当に係る払込みについて、確実性があるものと判断しております。 |
| g.割当予定先の実態 | 当社とJICVGIファンドとの間で締結予定の株式引受契約において、JICVGIファンドから、反社会的勢力と関係がないこと等の表明及び保証を得る予定です。さらに、当社においても、インターネット検索による調査を実施し、JICVGIファンド(その主な出資者、無限責任組合員並びにその代表者及び役員を含みます。)が反社会的勢力とは一切関係がないことを確認しています。 また、当社は、JICVGIファンドが保有する株式について、その無限責任組合員であるJICVGIが株主としての権利行使を行う権限若しくはその指図権限又は投資権限を実質的に有する旨の情報提供を受けているところ、JICVGIファンド及びその無限責任組合員であるJICVGIの主な出資者である株式会社産業革新投資機構は、産業競争力強化法に基づき、官民共同の出資により設立された株式会社であり、株式会社産業革新投資機構が反社会的勢力との関係を有していないことをヒアリング等により確認しております。また、株式会社産業革新投資機構のコンプライアンスマニュアルにおいて、その役職員が反社会的勢力と絶縁するための厳格な体制をとることについての表明がなされていること、及び株式会社産業革新投資機構の主要株主が日本国政府であることを併せ鑑み、当社は、JICVGIファンド(その主な出資者、無限責任組合員並びにその代表者及び役員を含みます。)が反社会的勢力ではなく、また、反社会的勢力と何らの関係を有するものではないと判断しており、その旨の確認書を株式会社東京証券取引所に提出しております。 |
(2)高砂熱学工業株式会社
| a.割当予定先の概要 | 名称 | 高砂熱学工業株式会社 | |
| 本店の所在地 | 東京都新宿区新宿六丁目27番30号 | ||
| 直近の有価証券報告書の提出日 | 有価証券報告書 第145期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月17日関東財務局長に提出 |
||
| b.当社と割当予定先との間の関係 | 出資関係 | 当社の割当予定先に対する出資額(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 |
| 割当予定先が保有している当社の株式の数(2025年3月31日現在) | 当社株式を587,320株(発行済株式総数の0.56%)保有しています。 | ||
| 人事関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 技術又は取引関係 | 高砂熱学工業との間で、コーポレートパートナー契約等の取引があります。また、同社との間で、将来の月面環境における水採取技術(サーマルマイニング技術)の月面実証に向けた計画検討を行っております。 |
| c.割当予定先の選定理由 | 当社は、割当予定先の選定にあたり、複数の候補先について資本政策上の観点や事業シナジー、財務健全性、過去の取引実績等を総合的に評価いたしました。 高砂熱学工業は、当社のパートナーシップ顧客であり、ミッション2においては同社の水電解装置をペイロード輸送する等、当社と安定した取引関係を有しております。同社と継続的な会話を行う中で、2025年8月頃より資金調達を目的とした割当先候補として高砂熱学工業を選定し、並行第三者割当増資に関する提案を行い、高砂熱学工業からは、今後の事業拡大や新規分野での協業が期待できる重要なパートナーである、との判断のもと、快諾をいただいております。 また、同社による追加投資は、当社の財務基盤の強化のみならず、経営の安定化や企業価値の向上にも資するものと判断しております。 さらに、同社の経営方針や事業戦略が当社と親和性が高く、中長期的な視点での協働体制の構築が可能であることも、選定理由の一つです。 |
| d.割り当てようとする株式の数 | 当社普通株式9,202,400株 前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、高砂熱学工業からは、前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)に9,202,400株を乗じた金額が30億円を超過した場合には、30億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、高砂熱学工業から申込みが行われる予定の株式数は6,410,200株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。 |
| e.株券等の保有方針 | 割当予定先である高砂熱学工業が取得する当社普通株式については、原則として中長期的に保有する方針であるとの説明を受けております。 なお、当社は高砂熱学工業より、高砂熱学工業がその他の者に対する割当の払込期日から2年以内に、高砂熱学工業がその他の者に対する割当により取得した株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由及び譲渡の方法等を直ちに当社へ書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。なお、高砂熱学工業は、グローバル・コーディネーターに対して、グローバル・オファリングの受渡期日に始まり、かかる受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則として当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。 |
| f.払込みに要する資金等の状況 | 当社は、割当予定先である高砂熱学工業が2025年6月17日に提出した第145期有価証券報告書における連結貸借対照表の現金預金の状況等から、当該出資の履行に関して十分な資金を有していることを確認し、高砂熱学工業によるその他の者に対する割当に係る払込みについて、確実性があるものと判断しております。 |
| g.割当予定先の実態 | 割当予定先である高砂熱学工業は、株式会社東京証券取引所に上場しており、当社は、高砂熱学工業が株式会社東京証券取引所に提出した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」(最終更新日:2025年6月18日)から、同社の反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況を確認しております。また、当社と高砂熱学工業との間で締結予定の株式引受契約において、高砂熱学工業から、反社会的勢力と関係がないこと等の表明及び保証を得る予定です。 以上から、当社は、高砂熱学工業及びその役員が反社会的勢力ではなく、また、反社会的勢力と何らの関係を有するものではないと判断しております。 |
(3)栗田工業株式会社
| a.割当予定先の概要 | 名称 | 栗田工業株式会社 | |
| 本店の所在地 | 東京都中野区中野四丁目10番1号 | ||
| 直近の有価証券報告書の提出日 | 有価証券報告書 第89期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月25日関東財務局長に提出 |
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| b.当社と割当予定先との間の関係 | 出資関係 | 当社の割当予定先に対する出資額(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 |
| 割当予定先が保有している当社の株式の数(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 | ||
| 人事関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 技術又は取引関係 | 栗田工業との間で、コーポレートパートナー契約等の取引があります。 |
| c.割当予定先の選定理由 | 当社は、割当予定先の選定にあたり、複数の候補先について資本政策上の観点や事業シナジー、財務健全性、過去の取引実績等を総合的に評価いたしました。 栗田工業は、当社のパートナーシップ顧客であり、ミッション2においては、長年同社が培ってきた水処理技術を活かして製造した超純水を、ミッション2のランダーに搭載された高砂熱学工業の月面用水電解装置に提供しておりました。当社パートナーシップ顧客として取引関係を築いてきた栗田工業と継続的な会話を行う中で、2025年8月頃より資金調達を目的とした割当先候補として栗田工業を選定し、並行第三者割当増資に関する提案を行い、栗田工業からは、月面での水処理技術の実証と将来の宇宙経済圏構築に向けた協業強化に資する、との判断のもと、快諾をいただいております。 さらに、同社は当社の事業活動に対する深い理解と信頼関係を有しており、長期的な保有も期待されることから、本割当による関与強化が当社の企業価値向上に資すると判断し、割当予定先として選定いたしました。 |
| d.割り当てようとする株式の数 | 当社普通株式6,134,900株 前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、栗田工業からは、前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)に6,134,900株を乗じた金額が20億円を超過した場合には、20億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、栗田工業から申込みが行われる予定の株式数は4,273,500株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。 |
| e.株券等の保有方針 | 割当予定先である栗田工業が取得する当社普通株式については、原則として中長期的に保有する方針であるとの説明を受けております。 なお、当社は栗田工業より、栗田工業がその他の者に対する割当の払込期日から2年以内に、栗田工業がその他の者に対する割当により取得した株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由及び譲渡の方法等を直ちに当社へ書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。なお、栗田工業は、グローバル・コーディネーターに対して、グローバル・オファリングの受渡期日に始まり、かかる受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則として当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。 |
| f.払込みに要する資金等の状況 | 当社は、割当予定先である栗田工業が2025年6月25日に提出した第89期有価証券報告書における連結財政状態計算書の現金及び現金同等物の状況等から、当該出資の履行に関して十分な資金を有していることを確認し、栗田工業によるその他の者に対する割当に係る払込みについて、確実性があるものと判断しております。 |
| g.割当予定先の実態 | 割当予定先である栗田工業は、株式会社東京証券取引所に上場しており、当社は、栗田工業が株式会社東京証券取引所に提出した「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」(最終更新日:2025年7月3日)から、同社の反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況を確認しております。また、当社と栗田工業との間で締結予定の株式引受契約において、栗田工業から、反社会的勢力と関係がないこと等の表明及び保証を得る予定です。 以上から、当社は、栗田工業及びその役員が反社会的勢力ではなく、また、反社会的勢力と何らの関係を有するものではないと判断しております。 |
(4)株式会社日本政策投資銀行
| a.割当予定先の概要 | 名称 | 株式会社日本政策投資銀行 | |
| 本店の所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目9番6号 | ||
| 直近の有価証券報告書の提出日 | 有価証券報告書 第17期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月27日関東財務局長に提出 |
||
| b.当社と割当予定先との間の関係 | 出資関係 | 当社の割当予定先に対する出資額(2025年3月31日現在) | 該当事項はありません。 |
| 割当予定先が保有している当社の株式の数(2025年3月31日現在) | 当社株式を3,495,880株(発行済株式総数の3.31%)保有しています。 | ||
| 人事関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | ||
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
| c.割当予定先の選定理由 | 当社は、割当予定先の選定にあたり、複数の候補先について資本政策上の観点や事業シナジー、財務健全性、過去の取引実績等を総合的に評価いたしました。 株式会社日本政策投資銀行は、金融フロンティアの開拓を通じて、顧客及び社会の課題解決に貢献し、日本及び世界の持続的発展の実現を目指す、全額政府出資(財務大臣が100%出資)による政府系金融機関です。また、産業・インフラ分野のプロフェッショナルとして幅広いリスク対応能力を発揮して事業や市場の創造をリードすると共に、危機対応など社会的な要請に的確に応え、2030年の経済・社会において独自の役割を果たす、という「ビジョン2030」を掲げております。 同社は、上場前のシリーズA段階から出資いただいている当社の既存株主であり、これまでの長年にわたる信頼関係及び出資実績を踏まえ、2025年7月頃より資金調達を目的とした割当先候補として同社を選定し、並行第三者割当増資に関する提案を行い、同社からは当社が追加出資の対象として適格であるとの判断のもと、快諾をいただいております。 さらに、同社が掲げる「金融力で未来をデザインします」という使命は、「月に新たな経済圏を創出する」という当社の経営方針と合致しており、長期的な保有も期待されることから、本割当による関与の強化は、当社の企業価値の向上に資すると判断し、割当予定先として選定いたしました。 |
| d.割り当てようとする株式の数 | 当社普通株式1,533,700株 前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、DBJからは、前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)に1,533,700株を乗じた金額が5億円を超過した場合には、5億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、DBJから申込みが行われる予定の株式数は1,068,300株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。 |
| e.株券等の保有方針 | 割当予定先であるDBJが取得する当社普通株式については、原則として中長期的に保有する方針であるとの説明を受けております。 なお、当社はDBJより、DBJがその他の者に対する割当の払込期日から2年以内に、DBJがその他の者に対する割当により取得した株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由及び譲渡の方法等を直ちに当社へ書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。なお、DBJは、グローバル・コーディネーターに対して、グローバル・オファリングの受渡期日に始まり、かかる受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則として当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。 |
| f.払込みに要する資金等の状況 | 当社は、割当予定先であるDBJが2025年6月27日に提出した第17期有価証券報告書における連結貸借対照表の現金預け金の状況等から、当該出資の履行に関して十分な資金を有していることを確認し、DBJによるその他の者に対する割当に係る払込みについて、確実性があるものと判断しております。 |
| g.割当予定先の実態 | 当社は、割当予定先であるDBJが2025年6月27日付で関東財務局長宛てに提出している有価証券報告書により、DBJが「内部統制基本方針」を策定し、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力との関係を一切遮断するための態勢を整備していること、及びDBJの株主が財務大臣のみであることを確認しております。これらにより、当社は、DBJ及びその役員又は株主が反社会的勢力ではなく、また、反社会的勢力とは一切関係していないと判断しており、その旨の確認書を東京証券取引所に対して提出しております。 |
(5)赤浦徹氏
| a.割当予定先の概要 | 氏名 | 赤浦 徹 |
| 住所 | 東京都港区 | |
| 職業の内容 | 会社役員 | |
| b.当社と割当予定先との間の関係 | 出資関係(2025年3月31日現在) | 当社株式を2,636,603株(発行済株式総数の2.50%)保有しています。 また、赤浦氏が代表者であるインキュベイトファンド株式会社が運営するインキュベイトファンド3号投資事業有限責任組合、IF GROWTH OPPORTUNITY FUND I, L.P.及びIF SPV1号投資事業組合は、合計で当社株式9,303,180株(発行済株式総数の8.80%)を保有しています。 |
| 人事関係 | 赤浦氏は当社社外取締役です。 | |
| 資金関係 | 該当事項はありません。 | |
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
| c.割当予定先の選定理由 | 当社は、割当予定先の選定にあたり、複数の候補先について資本政策上の観点や事業シナジー、財務健全性、過去の取引実績等を総合的に評価いたしました。 インキュベイトファンド株式会社の代表取締役である赤浦氏には、上場以前から同社が運営するファンドを通じて出資をいただいており、2017年からは当社の社外取締役を務めていただいております。こうした継続的な関係の下、当社事業に対して深い理解を有する赤浦氏に対し、2025年7月頃から上記資金調達を目的とした割当先候補として選定し、並行第三者割当増資に関する提案を行ったところ、当社のビジョン及び経営方針に引き続き賛同し、信頼のおける経営陣とともに当社の事業発展に寄与したいとの考えから、快諾をいただいております。 赤浦氏は、当社との信頼関係と長期的な関与姿勢を有しており、本割当を通じた関与の強化は、当社の企業価値向上に資するものと判断し、割当予定先として選定いたしました。 なお、赤浦氏は、並行第三者割当に関する取締役会の書面決議について、特別の利害関係を有する取締役に該当すると考えられますが、特別の利害関係を有する取締役に当たらないと評価される場合に備え、当該決議についても、念のため赤浦氏の同意を取得しています。 |
| d.割り当てようとする株式の数 | 当社普通株式306,700株 前記「1 新規発行株式 (注)7」に記載のとおり、赤浦氏からは、前記「2 株式募集の方法及び条件」記載の払込金額(発行価格等決定日において決定される国内一般募集における発行価格と同一の発行価格)に306,700株を乗じた金額が1億円を超過した場合には、1億円を当該払込金額で除した数(100株未満切り捨て。)の当社普通株式についてのみ申込みを行う旨の意向を示されておりましたが、発行価額468円に基づき、赤浦氏から申込みが行われる予定の株式数は213,600株となりました。なお、申込みが行われなかった当社普通株式については発行されません。 |
| e.株券等の保有方針 | 割当予定先である赤浦氏が取得する当社普通株式については、原則として中長期的に保有する方針であるとの説明を受けております。 なお、当社は赤浦氏より、赤浦氏がその他の者に対する割当の払込期日から2年以内に、赤浦氏がその他の者に対する割当により取得した株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由及び譲渡の方法等を直ちに当社へ書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。なお、赤浦氏は、グローバル・コーディネーターに対して、発行価格等決定日に始まり、グローバル・オファリングの受渡期日から起算して180日目の日に終了する期間中、グローバル・コーディネーターの事前の書面による同意なしには、原則として当社普通株式の売却等を行わない旨合意しております。 |
| f.払込みに要する資金等の状況 | 当社は、赤浦氏から、本有価証券届出書提出日後、払込期日までの間にSMBC日興証券株式会社からの借入れを行うことにより、赤浦氏によるその他の者に対する割当に係る払込みの資金を確保する予定である旨の口頭による報告を受けております。また、当社は、割当予定先から提出を受けた極度貸付契約書及び融資証明書により、その他の者に対する割当に係る払込みまでに割当予定先が当該借入れを行うことができることを確認しております。そのため、当社としては、赤浦氏によるその他の者に対する割当に係る払込みについて、確実性があるものと判断しております。 |
| g.割当予定先の実態 | 割当予定先である赤浦氏は、当社の社外取締役であることから、外部機関への調査依頼は行わず、ヒアリング等の方法によって、同氏は反社会的勢力ではなく、また、反社会的勢力と一切関係がないと判断しており、その旨の確認書を株式会社東京証券取引所に提出しております。 |
該当事項はありません。
(1)払込金額の算定根拠及び合理性に関する考え方
その他の者に対する割当の払込金額は、国内一般募集の発行価格と同額といたします。国内一般募集の発行価格は日本証券業協会の定める有価証券の引受け等に関する規則第25条に規定される方式により決定いたします。したがいまして、その他の者に対する割当の払込金額の決定方法は、会社法第201条第2項に定める「公正な価額による払込みを実現するために適当な払込金額の決定の方法」に該当する適切な決定方法であると当社は判断しており、その他の者に対する割当の払込金額は会社法に定める特に有利な条件には該当しないものと判断しております。
また、発行決議日前日の株価を基準に発行価格(払込金額)を決定した場合には、発行決議日以降の株価の動向次第ではその他の者に対する割当の発行価格(払込金額)が国内一般募集の発行価格を下回る可能性があります。かかる点を回避する観点からは、国内一般募集の発行価格を考慮した上でその他の者に対する割当の最終的な発行価格(払込金額)を決定する(2025年10月3日の終値と国内一般募集の発行価格のいずれか高い方とする)ことも考えられますが、この場合には国内一般募集と同様のスケジュールでその他の者に対する割当を実行することが困難となる可能性があると共に、その他の者に対する割当の最終的な発行価格(払込金額)が具体的にどの金額になるのかについて予見できないことから、国内一般募集、オーバーアロットメントによる売出し及び海外募集のブックビルディングを適切に実施することが困難となる可能性があります。以上に鑑みると、(発行価格等決定日の株価次第ではその他の者に対する割当の発行価格(払込金額)が発行決議日前日の株価を下回る可能性はあるものの)その他の者に対する割当並びにこれと並行して実施される国内一般募集、オーバーアロットメントによる売出し、海外募集及びその他の者に対する割当を全体として安定的に運営し、当社の財務基盤強化及び中長期的な成長のために必要な資金を確実に調達するという観点からは、その他の者に対する割当の発行価格(払込金額)についても国内一般募集の発行価格と同額とするのが適切であると判断しております。
なお、払込金額の決定方法に係る適法性につきましては、監査役3名全員(うち社外監査役2名)から、適法である旨の意見を得ております。
(2)発行数量及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠
その他の者に対する割当により発行される株式数は、26,380,100株(議決権数263,801個)であり、2025年8月31日現在の当社の発行済株式総数105,901,043株に対する割合は24.91%(2025年3月31日現在の総議決権数1,055,627個に対する割合は24.99%)に相当するものであります。なお、国内一般募集、海外募集、本件第三者割当増資及びその他の者に対する割当により発行される合計株式数は最大48,183,100株(議決権の数は最大481,831個)であり、2025年8月31日現在の当社の発行済株式総数105,901,043株に対する割合は45.50%(2025年3月31日現在の総議決権数1,055,627個に対する割合は45.64%)に相当するものであります。これにより結果として株式の希薄化が生じることになりますが、前記「第1 募集要項 4 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」に記載のとおり、今回の調達資金は、当社が今後の成長戦略の中核と位置付けるミッション3及びミッション4の打上げ費用及び関連する開発費用、並びに事業の安定的な運営を支える運転資金に充当する予定であり、当社のさらなる企業価値の向上に資するものであるため、今回の発行数量及び株式の希薄化の規模は、合理的であると判断しております。
該当事項はありません。
| 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数 (株) |
総議決権数に対する所有議決権数の割合 (%) |
割当後の所有株式数 (株) |
割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 高砂熱学工業株式会社 | 東京都新宿区新宿六丁目27番30号 | 587,320 | 0.55 | 9,789,720 | 6.36 |
| JICVGI オポチュニティファンド1号投資事業有限責任組合 | 東京都港区虎ノ門一丁目3番1号 | - | - | 9,202,400 | 5.98 |
| 袴田 武史 | 東京都渋谷区 | 9,000,000 | 8.52 | 9,000,000 | 5.85 |
| 栗田工業株式会社 | 東京都中野区中野四丁目10番1号 | - | - | 6,134,900 | 3.99 |
| インキュベイトファンド3号投資事業有限責任組合 | 東京都港区赤坂一丁目12番32号 | 5,992,580 | 5.67 | 5,992,580 | 3.89 |
| 株式会社日本政策投資銀行 | 東京都千代田区大手町一丁目9番6号 | 3,495,880 | 3.31 | 5,029,580 | 3.27 |
| 赤浦 徹 | 東京都港区 | 2,636,603 | 2.49 | 2,943,303 | 1.91 |
| IF GROWTH OPPORTUNITY FUND I, L.P. (常任代理人 SMBC日興証券株式会社) |
Cricket Square, Hutchins Drive PO Box 2681 Grand Cayman, KY1-1111 Cayman Islands | 2,135,720 | 2.02 | 2,135,720 | 1.38 |
| 三井住友信託銀行株式会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) |
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 | 1,968,500 | 1.86 | 1,968,500 | 1.28 |
| BOFAS INC SEGREGATION ACCOUNT (常任代理人 BOFA証券株式会社) |
The Corporation Trust Company, 1209 Orange ST. Country of New Castle Wilmington, DE US | 1,923,433 | 1.82 | 1,923,433 | 1.25 |
| 楽天証券株式会社 | 東京都港区南青山二丁目6番21号 | 1,612,000 | 1.52 | 1,612,000 | 1.04 |
| IF SPV1号投資事業組合 | 東京都港区赤坂一丁目12番32号 | 1,174,880 | 1.11 | 1,174,880 | 0.76 |
| 計 | ― | 30,526,916 | 28.91 | 56,907,016 | 37.01 |
(注)1.所有株式数及び総議決権数に対する所有議決権数の割合は、2025年3月31日現在の株主名簿に基づき記載しております。
2.割当後の所有株式数及び総議決権数に対する所有議決権数の割合は、2025年3月31日現在の所有株式数及び総議決権数に国内一般募集、海外募集及びその他の者に対する割当による増加分を加味し、その他の者に対する割当における募集株式数の全株に対し割当予定先から申込みが行われ、かつ、海外引受会社の追加的な買取引受け及び本件第三者割当増資に対する申込みが全て行われた場合の数字であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
特に新株式発行並びに株式売出届出目論見書に記載しようとしている事項は次のとおりであります。
| ・表紙に当社のロゴマーク | ![]() |
を記載します。 |
・表紙裏に以下の内容を記載します。
1 募集又は売出しの公表後における空売りについて
(1)金融商品取引法施行令(以下「金商法施行令」という。)第26条の6の規定により、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」(以下「取引等規制府令」という。)第15条の5に定める期間(有価証券の募集又は売出しについて、有価証券届出書又は臨時報告書が公衆の縦覧に供された日のうち最も早い日の翌日から、発行価格又は売出価格を決定したことによる当該有価証券届出書の訂正届出書又は当該臨時報告書の訂正報告書が公衆の縦覧に供された時のうち最も早い時までの間(*1))において、当該有価証券と同一の銘柄につき取引所金融商品市場又は金商法施行令第26条の2の2第7項に規定する私設取引システムにおける空売り(*2)又はその委託若しくは委託の取次ぎの申込みを行った投資家は、当該募集又は売出しに応じて取得した有価証券により当該空売りに係る有価証券の借入れ(*3)の決済を行うことはできません。
(2)金融商品取引業者等は、(1)に規定する投資家がその行った空売り(*2)に係る有価証券の借入れ(*3)の決済を行うために当該募集又は売出しに応じる場合には、当該募集又は売出しの取扱いにより有価証券を取得させることができません。
*1 取引等規制府令第15条の5に定める期間は、2025年10月7日(火)から、発行価格及び売出価格を決定したことによる有価証券届出書の訂正届出書又は臨時報告書の訂正報告書が2025年10月15日(水)から2025年10月20日(月)までの間のいずれかの日に提出され、公衆の縦覧に供された時までの間となります。
*2 取引等規制府令第15条の7各号に掲げる、次の取引を除きます。
・先物取引
・国債証券、地方債証券、社債券(新株予約権付社債券及び交換社債券を除く。)、投資法人債券等の空売り
・取引所金融商品市場における立会外売買による空売り
*3 取引等規制府令第15条の6に定めるもの(売戻条件付売買又はこれに類似する取引による買付け)を含みます。
2 今後、発行価格等(発行価格、発行価額、国内一般募集の資本組入額、その他の者に対する割当の資本組入額、売出価格、引受人の引受株式数及び引受人の手取金をいう。以下同じ。)が決定された場合は、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項(その他の者に対する割当の発行価額の総額、その他の者に対する割当の資本組入額の総額、新規発行株式の発行数、国内一般募集株式数、海外募集株式数(海外引受会社の買取引受けの対象株式数及び海外引受会社の追加的な買取引受けの対象株式数)、その他の者に対する割当による募集株式数、その他の者に対する割当に係る各割当予定先への割当予定株式数、国内一般募集の発行価額の総額、国内一般募集の資本組入額の総額、発行価額の総額の計、資本組入額の総額の計、発行諸費用の概算額、差引手取概算額(国内一般募集及びその他の者に対する割当の手取概算額)、海外募集の手取概算額上限、本件第三者割当増資の手取概算額上限、手取概算額合計上限、手取金の使途、オーバーアロットメントによる売出しの売出数及びオーバーアロットメントによる売出しの売出価額の総額をいう。以下同じ。)について、目論見書の訂正事項分の交付に代え、発行価格等決定日の翌日付の日本経済新聞及び発行価格等の決定に係る有価証券届出書の訂正届出書の提出後から申込期間の末日までの期間中のインターネット上の当社ウェブサイト([URL]https://ir.ispace-inc.com/jpn/)(以下「新聞等」という。)において公表します。発行価格等が決定される前に有価証券届出書の記載内容について訂正が行われる場合には、目論見書の訂正事項分が交付されます。また、発行価格等の決定に際し、発行価格等及び発行価格等の決定に伴い連動して訂正される事項以外の記載内容についての訂正が含まれる場合には、目論見書の訂正事項分が交付され、新聞等による公表は行いません。
・表紙の次に、以下の内容をカラー印刷したものを記載いたします。







・第一部 証券情報の直前に以下の内容を記載いたします。
(株価情報等)
1【株価、PER及び株式売買高の推移】
2023年4月12日から2025年9月26日までの株式会社東京証券取引所における当社普通株式の株価、PER及び株式売買高の推移(週単位)は以下のとおりであります。
なお、当社株式は、2023年4月12日をもって株式会社東京証券取引所に上場いたしましたので、それ以前の株価、PER及び株式売買高について該当事項はありません。

(注)1 株価のグラフ中の1本の罫線は、週単位の始値、高値、安値、終値の4種類の株価を表しております。
・始値と終値の間は箱形、高値と安値の間は線で表しております。
・終値が始値より高い時は中を白ぬき、安い時は中黒で表しております。
2 PERの算出は、以下の算式によります。
| PER(倍)= | 週末の終値 |
| 1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(連結) |
・1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失については、それぞれ以下の数値を使用しております。
2023年4月12日から2024年3月31日については、2023年6月28日提出の有価証券報告書の2023年3月期の連結財務諸表の1株当たり当期純損失を使用。
2024年4月1日から2025年3月31日については、2024年6月28日提出の有価証券報告書の2024年3月期の連結財務諸表の1株当たり当期純損失を使用。
2025年4月1日から2025年9月26日については、2025年6月26日提出の有価証券報告書の2025年3月期の連結財務諸表の1株当たり当期純損失を使用。
(2023年3月期、2024年3月期及び2025年3月期は1株当たり当期純損失を計上しているため、PERはマイナスとなっております。)
2【大量保有報告書等の提出状況】
2025年4月6日から2025年9月26日までの間における当社株式に関する大量保有報告書等の提出状況は、下記のとおりであります。
| 提出者(大量保有者)の氏名又は名称 | 報告義務発生日 | 提出日 | 区分 | 保有株券等の総数(株) | 株券等保有割合(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| ハイツ・キャピタル・マネジメント・インク (Heights Capital Management, Inc.) |
2025年5月16日 | 2025年5月23日 | 変更報告書 | 14,000,000 | 12.00 |
(注) 上記大量保有報告書等は関東財務局に、また大量保有報告書等の写しは当社普通株式が上場されている株式会社東京証券取引所に備置され、一般の縦覧に供されております。
該当事項はありません。
会社の概況及び事業の概況等金融商品取引法第5条第1項第2号に掲げる事項については、以下に掲げる書類を参照して下さい。
事業年度 第15期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 2025年6月26日関東財務局長に提出
該当事項はありません。
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、臨時報告書を2025年6月27日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号及び第19号の規定に基づき、臨時報告書を2025年8月8日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号及び同条第2項第2号の2の規定に基づき、臨時報告書を2025年8月28日に関東財務局長に提出
1の有価証券報告書提出後、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)までに、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号の規定に基づき、臨時報告書を2025年10月6日に関東財務局長に提出(注)
(注) なお、発行価格等決定日に本臨時報告書の訂正報告書が関東財務局に提出されます。
該当事項はありません。
上記に掲げた参照書類である有価証券報告書(以下「有価証券報告書」という。)に記載された「事業等のリスク」について、当該有価証券報告書の提出日以後、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)までの間において変更及び追加すべき事項が生じております。以下の内容は、当該「事業等のリスク」を一括して記載したものであり、当該変更及び追加箇所については___罫で示しております。
また、当該有価証券報告書には将来に関する事項が記載されておりますが、当該事項は以下の「事業等のリスク」に記載した事項を除き、本有価証券届出書提出日(2025年10月6日)現在においてもその判断に変更はなく、新たに記載すべき将来に関する事項もありません。また、当該有価証券報告書に記載された将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(事業等のリスク)
本書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
当社グループはこれらのリスクの発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、これらは投資判断のためのリスクをすべて網羅したものではなく、さらにこれら以外にも様々なリスクを伴っていることにご留意いただく必要があると考えます。当社グループは月面開発事業を行っており月面着陸がビジネス遂行上の要件となりますが、未だ当社において月面への着陸実績はありません。また、当社が属する宇宙産業自体未だ市場草創期であり安定的な市場は確立されておらず、将来の市場規模拡大には不確実性を伴います。また、月着陸船の開発には長い年月と多額の研究費用を要するとともに、すべての開発及び月面着陸ミッションが成功するとは限らないことからも、当社への投資は一般投資者の投資対象として供するには相対的にリスクが高いと考えられます。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のあるすべてのリスクを網羅したものではありません。
Ⅰ.外部環境及び第三者など自社を取り巻く環境に関するリスク
(1)当社ビジネスおよび業界に関するリスク
① 市場について(顕在化の可能性:中/影響度:大/発生時期:特定時期なし)
当社の属する宇宙産業は将来の成長が期待される市場でありますが、当社が事業収益を見込むペイロードサービスとデータサービスは、現在グローバルでも草創期に当たります。それゆえ、宇宙産業の将来には多くの不確実性が伴います。当社では既に現在ミッション1及びミッション2の顧客からの受注の確定及び、ミッション3以降に係る顧客からの潜在的受注を確認しておりますが、今後、当該事業における市場が当社の想定通り成立・成長する保証はありません。例えば、世界的な経済情勢、各国の宇宙政策や企業の景気による影響、月資源の存在及び規模並びにその商業的開発の実現可能性に対する認識の変化等により事業環境が変化した場合には、当社の顧客が政府機関の場合には月関連の事業に投入可能な予算額が減少し、また民間企業の場合には研究開発予算や事業開発予算・ブランディング予算等が減少し、その結果、市場において十分な需要が生じない可能性があります。加えて、当社又は第三者が策定する市場規模に関する予測は、様々な仮定や前提条件に基づいており、前提条件の内容等によってその結果は大きく異なります。例えば、有価証券報告書記載のPwC社の調査においても、各地域の市場トレンドや観測可能な調査に基づくボトムアップ分析と、当社のビジョンである「2040年代に月に1,000人が居住」することと同様の前提を置いた場合のロードマップ分析では大きく結果が異なります。したがって、これらの予測において用いられる仮定や前提条件が正しくない場合には、予測とは大きく異なった結果となる可能性があります。また、当該調査は2021年9月に発表されたものであり、例えばNASAのアルテミス計画の遅延等、それ以降の市況や地政学的状況の変化を反映しておりません。NASAにおいては、2025年5月に発表された予算計画案において全体の予算額削減が計画されており、CLPSやArtemis-2及び3の実施は計画されているものの、Artemis-4以降を含む将来的なアルテミス計画及び関連する活動の具体的な実施計画は不透明な状況となっております。
また、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <当社グループが注力する月面輸送サービスのセグメントについて>」記載のとおり、当社は、ペイロードサービスにおいて、小型セグメントへの戦略的集中を行っており、大型のセグメントのペイロードを指向する顧客とは重複しない一定層の小型セグメントが成立し得ると考えているところ、ペイロード市場における主要なニーズが、当社が対応出来ない大型のペイロードを指向する場合には、当社が提供するサービスへの需要が十分に喚起されないおそれがあり、また、仮に需要があったとしても、他の事業者が提供する大型ランダーの余剰スペースに搭載する形のペイロードサービスによって代替されるおそれもあります。さらに、当社が行うペイロードサービスの単価等については既に確立した水準は存在しないことから、契約相手方との関係や競合相手の状況によっては、当社が希望する水準での価格設定や契約条件の設定を行えない可能性があります。
加えて、データサービスについては、潜在的な顧客からのニーズは確認されており、当社として顧客からの受注も存在しているものの、現時点で十分な市場は確立されておらず、また、同サービスにおける価格設定についても、今後市場動向や競合の動向によって仕組み等が変動する可能性があります。したがって、将来的に同サービスにおいて、当社が期待するだけの需要を喚起できない可能性や、できたとして当社が希望する水準での価格設定を行えない可能性があります。また、当社が顧客のために取得したデータについて、顧客との交渉次第では、当社が権利を確保できない可能性があり、その場合、当社が計画するデータプラットフォームやデータベースの構築が遅延する、又は実現しない可能性があります。
このように、当社の想定通りに市場が成立・成長しなかった場合等には、売上計上時期が後ろ倒しになる等、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② マクロ経済について
当社の業績は、日本、米国および国際的な経済・政治情勢等の影響を大きく受けます。現在のインフレ環境は、様々な部品、材料およびサービスの調達コストの上昇をもたらし、また今後ももたらし続ける可能性があり、今後金利が上昇した場合には、当社の借入コストが増加する可能性があります。現在および将来の顧客は、その事業または予算が経済状況の影響を受けた場合には、当社のサービスに対する支出を延期または減少させる可能性があります。当社は、ペイロードサービスの対価の一部を顧客からの前払いとし契約後の返金を行わないこと等のリスク軽減措置を講ずる予定であるものの、今後ペイロード容量を増加し民間企業の潜在顧客も見込まれる中で、契約期間が数年間など長期に渡る契約も想定されるところ、現在および将来の顧客が当社のサービスに対する代金を支払えない場合、当社の収益およびキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。
現在のロシアとウクライナの軍事衝突は、米国及び北大西洋条約機構(NATO)と、ロシアの緊張をエスカレートさせております。米国をはじめとするNATO加盟国および非加盟国は、ロシアおよびロシアの特定の銀行、企業、個人に対して制裁を課しております。このような制裁措置は当社の事業に重大な影響を及ぼしていませんが、将来の追加制裁措置や、その結果生じるロシア、米国、NATO諸国間の紛争が当社の事業に悪影響を及ぼさないという保証はありません。また、イスラエルと過激派組織との武力衝突により、中東および世界的な緊張が激化する可能性があり、このような状況により影響を受ける顧客への営業活動に悪影響を及ぼす可能性があるほか、当社グループの事業および経営に悪影響を及ぼす可能性があります。このような軍事紛争やそれに関連する動き、また米国による関税措置の不透明性は、その後に発生する商品価格、信用市場、資本市場の大幅な変動、サプライチェーンの断絶のような市場のさらなる混乱につながる可能性があり、当社グループの事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 為替レートについて(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:特定時期なし)
当社グループは、海外への事業展開にも取り組んでおり、ルクセンブルク大公国及び米国に連結子会社を有しております。ルクセンブルク子会社及び米国子会社の財務諸表における現地通貨建の項目は、連結財務諸表作成のために円換算されることから、連結財務諸表数値は為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。また、当社、ルクセンブルク子会社及び米国子会社も海外のサプライヤーとの間で複数の外貨建て取引を行っており、為替変動リスクを軽減するため、為替予約その他ヘッジ取引を行うことを決定しましたが、かかるヘッジ取引を行う場合でも、必ずしも為替変動リスクを全てヘッジできるとは限りません。また、当社は、ペイロードサービスやデータサービス等の主要な事業については米ドル建ての入金とすることによって、米ドルに対する円の為替変動リスクを一定程度軽減しておりますが、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 自然災害等について
大規模な地震等の自然災害、伝染病の蔓延や事故等、当社による予測が不可能又は突発的な事由によって、事業所等が壊滅的な損害を被る可能性があります。このような自然災害に備え、従業員安否確認手段の整備、防災品の確保等に努めておりますが、想定を超える自然災害が発生する場合は、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、打上施設やサプライヤーが自然災害により損害を被った場合、悪天候により打上スケジュールが遅延した場合、サプライヤーの所在する地域においてテロや政治的混乱が生じた場合や、宇宙空間内で太陽フレアや流星塵が生じることによってランダーとの通信に悪影響が生じる場合等にも、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)第三者に関するリスク
① 政府機関の顧客について(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:特定時期なし)
当社の既存顧客の多くが政府機関であり、また、当面の間、当社の潜在顧客の多くも政府機関となることが予想されるところ、一般に政府機関の数は限定的であり、受注できる契約数も限定的となる可能性があります。また、政府機関からの発注については、各国の宇宙政策、国家予算や地政学上のリスクによる影響を受ける傾向があり、これらによって、政府機関からの発注自体が少なくなるか、発注内容が変更若しくは取り消される可能性があります。また、政府機関からの発注への応募についても一定の当該国での内製化要件等が課される場合もあり、当社としては米国・日本・欧州の各拠点で開発体制を敷いているものの、当社が必ずしも応募できるとは限りません。加えて、政府機関との契約については、入札手続を経ることから当社が期待する水準の単価とならない可能性があり、したがって、当社の想定通りの採算で受注できない可能性があります。また、契約締結後も、政府機関による解約が広く認められる場合等、民間企業と契約する場合に比べて当社にとって不利な契約条項が含まれる可能性、政府機関が契約先であるゆえに労働・人種差別・環境等の法規制の対象となる可能性、当社において追加的な規制や要件の遵守を求められる可能性、支出に際して政府機関の承認が必要となる可能性、当社の技術内容を含めた一定の事項について開示が要求される可能性、部材やサービスの調達先について一定の要件を課される可能性や、現地のオフィスや施設等の設置等を求められる可能性等があります。
加えて、政府機関との契約においては、契約条件の遵守について政府機関による詳細な調査権が認められる場合があります。さらに、当社がこれらの規制や条件等に違反した場合、契約の解約のみならず、行政処分等の対象となる場合があり、かかる処分等が下された場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
したがって、政府機関からの発注については、受注できたとしても、当社が想定したとおりの収益を上げることができない可能性があります。例えば、当社は経済産業省が実施する宇宙分野の「月面ランダーの開発・運用実証」をテーマとする補助対象事業に採択されておりますが、当該事業に係る補助金の付与は、当社が100kg以上のペイロードを月面輸送するための月面ランダーの開発と、当社が経済産業省と合意した時期までに月への打上げ及び運用を行うことを前提としています。当社は、ミッション4のシリーズⅢランダー(仮称)の開発費用の一部に当該補助金を充当する予定であるところ、ミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省と合意しておりましたが、2025年10月6日時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁と調整中の段階であり、最終的には経済産業大臣により正式に計画変更が認可されることとなりますが、経済産業省との間でスケジュールの延期について最終的に合意できない場合等には、当該補助金を得られない可能性があります。
② 重要な外部パートナー及び顧客への依存について(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:特定時期なし)
当社が開発するランダーは、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ランダー・ローバーのテクノロジー及びペイロード>」に記載のとおり、ミッション1及びミッション2の推進系システムについてはAriane Groupに製造を委託し、着陸制御システムの開発についてはドレイパー研究所とのアライアンス関係を築いており、ミッション3においては、Agile Space Industries社とも新型エンジン開発に着手しております。
また、ミッション1から3の打上げに関しては、SpaceX社とファルコン9ロケットによる打上契約を締結しております。これらの関係は、当社における技術及び競争上の強みとなっていると考えております。
加えて、後記「Ⅱ.ビジネスモデル等の自社の事業に起因するリスク (2)当社営業に関するリスク ② 参加中・参加予定のプロジェクト及び協業について」記載のとおり、政府機関による商業月面探査・科学ミッションやプロジェクトにおいて、Redwire社やドレイパー研究所を含む様々なパートナーと協業しております。
しかしながら、当社がこれらの関係を継続し続けられる保証はありません。当社はこれらのパートナーと長期にわたるビジネス面での連携を過去より実施し信頼関係を構築するとともに、定期的なミーティング等の場を通じて関係維持に努めておりますが、既存の関係を失った場合、同等の技術的水準若しくは価格水準又は協業機会を提供する代わりの第三者パートナーを確保できない可能性があります。また、現状の契約期間の終了後にこれらのパートナーとの契約を再締結又は更新できる保証はなく、これらの契約が同価格又はサービス水準では更新されない可能性もあります。さらに、これらはいずれも海外の企業であるため米国等の輸出管理規制が強化されることにより、これらのパートナーとの協働ができなくなる可能性もあります。
加えて、重要なパートナーとの契約では、通常の民間企業と契約する場合に比べて、当社にとって不利な契約条項が含まれる可能性があります。例えば、当社子会社であるispace technologies U.S., inc.は、2022年7月にNASAのCLPSプログラムのタスクオーダーCP-12のサービスプロバイダーに採択されています。これに関して、当社子会社であるispace technologies U.S., inc.は、ドレイパー研究所との間で、ランダーの製造やペイロードサービスを実施するための請負契約を締結し、当該契約に基づき、ミッション3において、2機のリレー通信衛星を月周回軌道に投入し、月震計(FSS)、地下の熱流探査機(LITMS)、及び電磁場測定器(LuSEE)といった一連の科学実験機器を含むペイロードを月の裏側に存在する南極付近に輸送する予定です。しかし、当社子会社は、ドレイパー研究所との契約上、自らの契約不履行又は履行遅滞に起因して発生した損害についてドレイパー研究所に対して損害賠償義務を負う可能性があり、また、当社起因の理由によりタスクオーダーCP-12の費用が増加した場合には、当該増加費用分をドレイパー研究所に対して当社が負担することになる可能性があることから、最終的な受取金額は減少する可能性もあります。
また、上記の企業以外にも、当社は開発するランダーの部品の多くを外部から調達しているところ、部品調達に遅延が生じた場合や、当該部品に欠陥等があった場合、さらには、新型コロナウイルスの拡大を含む天災や事故等により外部サプライヤーの生産能力が制限された場合等には、当社の開発・ミッションに遅延が生じる可能性や、代替調達先の確保をしなければならなくなることにより追加の費用を負担する可能性があります。
加えて、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ビジネスモデルについて>」記載のとおり、当社のランダーは、ロケットから放出された後、ミッション完了まではすべて当社が東京都中央区日本橋に開設いたしましたミッション・コントロール・センターより、当社の従業員により制御されるところ、そのために必要なミッション・コントロール・センターとランダー間の宇宙通信については、欧州宇宙機関(ESA)傘下のESOCの協力の下、同機関が保有する専用の宇宙通信ネットワークを利用する計画であるため、当該ネットワークに障害が生じた場合にはミッションの実行に支障を生じさせる可能性があり、また、当社の米国子会社が実施するミッションについても同様の支障を生じさせる可能性があります。
③ 打上業者に関するリスクについて(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:1年以内)
当社がミッション1からミッション3で使用するランダーの打上げについては、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ランダー・ローバーのテクノロジー及びペイロード>」に記載のとおり、SpaceX社と打上契約を締結しております。
当該契約上ミッション2においては、第三者のペイロードとの相乗りでSpaceX社のロケットに搭載され打上げが実施されました。SpaceX社は、当社及び相乗り先のスケジュールや技術要件、打上場所の天候等を考慮して打上スケジュールを決定する責任を負っており、当社のミッションスケジュールに遅延等の影響が生じる可能性があります。また、ミッション3においては当社がSpaceX社のロケットを占有する契約となっておりますが、この場合も、米国連邦航空局等の政府機関によるSpaceX社のロケット及び/又は当社のランダーの打上げの承認が遅れた場合等に、打上スケジュールに影響が生じる可能性があります。
このような場合でも、当社は既存顧客との間で、少なくともミッション1及びミッション2の間は、基本的な方針として当社の顧客に対して返金を行わない契約を締結しておりますが、顧客側が任意解除権を有する契約や一定期間以上のスケジュール遅延が生じた場合に顧客側に解除権が発生する(ただし、後者については既に受領済みの対価についての返金は不要となる)契約や、一定のマイルストーンの達成を一部支払の条件としている契約を一部の顧客との間で締結しており、結果としてミッションが遅延又は達成されない場合、当社の評判や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社はミッション4以降においても、ランダーの打上げについては、第三者である打上業者に委託をする予定ですが、将来において必ずしも十分な数の打上業者が存在するとは限らず、業界全体として十分な打上機会が確保されない結果、当社ランダーの打上コストが当社の想定を上回り、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、打上業者の不足等により、当社のスケジュール通りのミッションの実現を可能とする打上業者と当社が契約できなかった場合には、当社のミッションスケジュールに遅延等が生じる可能性があります。加えて、十分な数の打上業者が存在する場合であっても、当社が打上げ実績が豊富なSpaceX社以外の業者を選択する可能性もあり、当該選択の結果、ミッションに悪影響が生じる可能性も否定はできません。
上記の結果、ミッションに悪影響が生じた場合には、遅延の期間や顧客との契約の内容によっては、当社の売上高の計上時期に影響が生じる可能性があります。
④ 競合について
当社の事業と同様のビジネスモデルを有している企業は海外に数社あり、既に月面への着陸・ペイロード輸送に実績を有する企業が存在します。また、当社は、月面ペイロード輸送事業及びデータ事業を行う企業のみならず、宇宙衛星軌道にペイロードを輸送する事業を行う企業や、月面探査ローバーの開発事業のみを行う企業等とも競合する可能性があります。
当社は東北大学の吉田研究室での月面探査ローバー開発をベースとして、創業以来、約10年にわたるローバー開発の歴史を持ち、当社開発のローバーは「Google Lunar XPRIZE」の中間賞を受賞した実績を有します。また、ランダー開発においても2016年頃から取り組みを開始する等、比較的長い期間の開発実績と研究成果の蓄積を有しており、これらランダー及びローバーの開発状況が評価されたことからNASAのCLPSへ採択され、今後も継続してNASAから提示されるタスクオーダーの受注資格を有しており、さらにミッション1及びミッション2においては設定した10のマイルストーンのうち8を達成し着陸直前までの間に貴重な航行データを収集した等の実績を持ちます。さらに、ESAからもローバー利用の検討(MAGPIE)に関する契約を継続的に受注しており、将来的なミッションへの発展が期待されています。それに加え、技術的難易度の高い着陸誘導制御をアポロ計画の月着陸で実績を持つドレイパー研究所と協業することによる技術競争力、日本、米国、欧州3拠点体制により各国政府の輸出規制等に左右されない最適なサプライヤー選定が可能になることによるコスト競争力の両面において他社との差別化を目指してまいりますが、宇宙産業は将来の成長が期待される市場であり、引き続き国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性があります。このため、先行して事業を推進していくことで、さらに実績を積み上げて市場内での地位を早期に確立してまいりますが、今後において十分な実績が得られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、ペイロードサービスの価格を下げざるを得ない場合による売上減少等、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、データサービスについても、当社のペイロードサービスの競合他社が、当社同様、ミッションで取得したデータを用いた上でデータサービスを提供する可能性があり、また、宇宙衛星軌道上で宇宙データサービスを取り扱う会社が、業務の一部として、月面データの領域に参入する可能性もあります。
当社の競合他社の中には、当社よりも早期に実績を積み上げマーケットシェアを拡大する企業、当社に比べ、より多額の投資ができる企業や、より高価値又は魅力的な価格でサービスを提供することができる企業が存在する可能性があります。また、既存の競合他社が、第三者と戦略的提携等を行うことにより、競争力を強化する可能性もあります。加えて、今後、海外の競合他社が政府から補助金等を受領することによって競争力を高める可能性もあります。このように、当社の競争力は多くの要因によって影響を受けるところ、当社が競争力を維持することが出来なかった場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ ベンチャーキャピタル等の株式所有割合に伴うリスクについて
当社の発行済株式総数に対するベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(個人を含まず、以下「ベンチャーキャピタル等」という。)の所有割合は2025年3月末現在8.8%(国内一般募集、海外募集、並行第三者割当及び本件第三者割当増資を考慮した後の所有割合は12.10%)であります。当社の株式の株価推移や、ベンチャーキャピタル等に定められた規程によっては、ベンチャーキャピタル等が所有する株式の全部又は一部を売却する可能性や、ベンチャーキャピタル等の投資家へ現物分配が実施される可能性等が考えられ、その場合、株式市場における当社株式の需給バランスが短期的に損なわれ、当社株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。
Ⅱ.ビジネスモデル等の自社の事業に起因するリスク
(1)当社開発・ミッションに関するリスク
① ミッションの未達について(顕在化の可能性:高/影響度:高/発生時期:1年以内)
当社が行うミッションについて、ミッション1においては月面着陸、ミッション2においては月面着陸及びローバーによる月面探査を目指したものです。一方、月面開発事業は元来技術的リスクを伴うものであり、当社においてこれまで月面着陸の実績はなく、また、民間企業が完全な月面着陸を行った事例は本書提出日現在、1例のみです。当社としては、技術的にはランダーの推進及び着陸誘導制御は旧ソ連によるルナ計画、米国のアポロ計画、中国による嫦娥計画等の実績があり特に革新的な新規技術を必要とするものではないとの理解であり、ミッション1及びミッション2においてミッションを計10個のSuccessマイルストーンに分解したうち、Success8となる月周回軌道上でのすべての軌道制御マヌーバの完了(Success8)までの達成をしております。一方で、ミッション1及びミッション2ではSuccess9となる月面着陸の完了は未達で終わっており、本書提出日現在、当社のランダーが月に軟着陸した実績はありません。加えて、地球外の天体にランダーを着陸させることは元来難易度が高いオペレーションであるため、当社では両分野の開発は経験豊富な第三者と協業することでリスクの低減に努めておりますが、予期せぬトラブルが発生した場合、今後もミッションが未達となる可能性があります。ミッション未達についても様々な事象が想定され、A.ロケットの打上げ時に障害が発生する可能性、B.月へ向かう航行中に障害が発生する可能性、C.月の周回軌道に入る際に障害が発生する可能性、D.月への着陸が安定的に成功しない可能性、E.着陸後にランダーからローバーを放出する等のミッションを実行できない可能性等が考えられます。
特に、ミッション1とミッション2では月面着陸の完了は未達で終わった結果、当社の技術の一部(例えば誘導・航法・制御システム(以下「GNC」という。)の完全な検証ができず、当初見込んでいたミッションデータ量を収集することができなかったため、将来的な車両や技術の開発、成功裏にミッションを遂行する能力に影響を与えるおそれがあります。当社としては、ミッション1のフライトデータの解析に基づき、ミッション1で月面着陸が未了となった主な原因は、ソフトウェアが当社の期待通りに動作せず、ランダーの高度測定において異常が生じたこと、及び打ち上げ前に実施したシミュレーションによっても当該問題を発見するまでの十分な検証に至らなかったことにあると考えています。ミッション2については、フライトデータの解析に基づき、月面着陸が未了となった主な原因は、レーザーレンジファインダー(以下「LRF」という。)のハードウェアの異常によるものであり、その結果、着陸時に有効な測定値の取得が遅れ、ランダーがソフトランディングに必要な速度まで減速できなかったためと考えております。一方で、GNCに問題は見当たらず、推進システムや他のシステム(例えば電源供給)の異常も見つかりませんでした。ただし、ミッション1中にミッション2で見つかったLRFの問題を予見することはできませんでした。当社がこれまでに遭遇した問題に適切に対処できない場合、今後のミッションでも同様の問題が発生しない保証はありません。また、当社が、ミッション1及びミッション2での月面着陸の失敗に寄与したすべての問題を完全に特定した保証はなく、他の未特定又は予期しない問題が発生することで、将来のミッションの完了能力に影響を与える可能性があります。
また、ミッション3以降については、当社は、重量や設計も異なるAPEX1.0ランダーの使用を計画しており、また、ランダーの航路はミッション1及びミッション2とは異なる航路とすることを計画しているところ、APEX1.0ランダーの開発及び運航について想定外の問題が生じる可能性があります。また、ミッション3で予定している2機のリレー通信衛星の輸送についても、初の月周回軌道への輸送となることから、ミッション1及びミッション2とは異なる問題が生じる可能性があります。加えて、ミッション4以降の使用を目指して開発に着手しているシリーズⅢランダー(仮称)の開発及び運航についても想定外の問題が生じる可能性があります。当社は、APEX1.0ランダー及びシリーズⅢランダー(仮称)を使用する計画のミッションにおいて、前述のとおり、RESILIENCEランダーを使用するミッションよりも多くの販売可能重量及び売上高を計画していることから、これらのランダーに問題が生じた場合、当社の収益に生じる悪影響の程度が大きくなる可能性があります。
当社においては、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ビジネスモデルについて>」及び「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 2.ミッションリスクに備えた手当」に記載のとおり、ペイロードサービスについては、その一部の対価を前払いとし、かつ、契約後の返金を行わないこととすることや、損害保険契約を締結する等によって、ミッションが未達となった場合のリスク軽減措置を講ずる予定です。他方で、顧客との契約上、ペイロードサービスの対価の一部について、ミッションに設定されたマイルストーンの成功等、一定の支払い条件が定められる場合があり、ミッション1及びミッション2においては、ミッション未達により一部受領できない対価が発生しました。もっとも、有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 1.品質向上サイクルの実現」記載のとおり、事業モデルとしても、一定の失敗が生じ得ることは織り込んだ上での事業運営を行っております。したがって、当社としては、ミッションの未達が直ちに営業面、財務面における重大な悪影響を及ぼすものではないと考えております。しかしながら、同業他社の中には、月面着陸の実績を有する企業があることから、ミッションの未達が継続して発生した場合においては、当社の技術的信用力が低下することで、当社の株価・資金調達能力・評判に悪影響が及ぶ可能性があり、後続ミッションにおける補助金等の政府支援を受けられなくなる可能性や顧客離反リスクが顕在化する可能性、当社が希望する水準での価格設定や契約条件の設定を行えない可能性等があります。また、ミッションが未達となることにより、当社の技術力の検証ができない可能性や、必要なデータを取得できない可能性もあり、これにより、その後のミッションに影響を及ぼす可能性があります。また、有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 2.ミッションリスクに備えた手当」記載のとおり、当社とSpaceX社との間の打上契約では、打上げ後にはいずれの責かを判定することが困難なことから、業界慣行上、相互の責を問わない契約となっており、当社の責によらないと考えられる事由により発生しミッション継続に支障が起きた場合であっても、同社に対して打上代金の返金を求めることができないこととされています。上記のリスク軽減措置についても、例えば当社が加入する保険の保証限度内で当社が負担する損失をカバーできない等、リスクを軽減するのに十分でない可能性があります。現に、ミッション2において締結していた月保険については、宇宙保険のマーケット環境やミッション1で獲得した有効なデータを活用可能であること等に鑑み、打上げ~高度100kmの月周回円軌道上までの軌道制御確認完了までを保険責任範囲としていたため、「月面着陸完了の未達」は当該範囲に含まれておらず、当社は保険金を受領しておりません。また、本書提出日現在において当社はミッション3以降について保険契約を締結していないところ、月保険においては現時点で商品内容が確立されておらず、不確実性を伴うこと等から、当社が望む経済的条件で保険に加入できない可能性、損害を十分に幅広くカバーする保険に加入できない可能性や、高額な保険料によって当社の収益が圧迫される可能性もあります。
② 当社の開発について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:特定時期なし)
当社は2022年12月11日にミッション1の、また2025年1月15日にはミッション2の打上げを完了するとともに、現在ミッション3及びミッション4に向けてランダー及びローバーの開発を進めており、その開発状況の詳細は有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」記載のとおりです。当社は、スケジュールについては進捗管理を専担するプロジェクト・マネジメント・オフィスを設け厳格に管理しており、仮にスケジュールに影響を与える事象が生じた場合においては、全体スケジュールへ影響を及ぼさないよう、製造工程の手順調整や部分的な作業の加速によって調整する方針ですが、従前ミッション1において、発注から納品までに年単位の時間を要する長納期品の納入に伴う開発期間の変更や、顧客ペイロードインターフェースのためのランダー仕様変更、ランダーの推進系システムの一部不具合による再調達等により、開発スケジュールの遅延が生じたことがあり、今後も同様の遅延が生じる可能性があります。現に、2026年に打上げ時期を予定していたミッション3は搭載エンジンの供給が予定されていた調達スケジュール内では難しいことが判明したため、構造の大幅な簡素化によりさらにミッション成功の確度を高めるために仕様変更をしたことでその打上げ時期を2027年へと変更することとしました。また、当社は、上記「Ⅰ.外部環境及び第三者など自社を取り巻く環境に関するリスク (2)第三者に関するリスク ① 政府機関の顧客について」記載のとおり、当該エンジンの仕様変更に伴うミッション4のスケジュールの変更について、関係機関と協議中であり、今後、同ミッションについてもスケジュール変更が生じる可能性があります。さらに、ミッション5から7の打上げ予定時期についても、本書提出日現在において、ミッション5及び6が2029年、ミッション7が2030年となることを見込んでおります。当社が行う月面開発事業においては高度な技術と正確性が求められ、ミッションの成功に向けては、細心の注意を図り、万全を期す必要があることから、今後の組立工程や試験の結果、及びその結果を踏まえた物品の再調達による納期の関係等様々な要因により、やむを得ず遅延が発生する可能性があります。
開発上の技術的問題により遅延が生じた場合、当該問題を克服するために想定外の費用が生じる可能性や、想定外の期間の遅延が生じる可能性があります。また、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ビジネスモデルについて>」記載のとおり、当社のミッション3以降のAPEX1.0ランダーと、ミッション4以降にAPEX1.0ランダーと併用することを目指して開発に着手しているシリーズⅢランダー(仮称)は、ミッション1及びミッション2で使用するRESILIENCEランダーの設計からの変更を予定しているところ、ミッション1及びミッション2に用いるRESILIENCEランダーと比較して大きく、デザインや仕様のほか、組立、運用場所もミッション1及びミッション2から変更される予定であることから、ミッション1及びミッション2のRESILIENCEランダーを予定通り開発できたとしても、ミッション3以降のAPEX1.0ランダー及びミッション4以降のシリーズⅢランダー(仮称)が予定通り開発できる保証はなく、開発できたとしても当初の想定を上回る費用が生じる可能性があります。ミッションが遅延した場合、打上契約等外部パートナーとの間の契約内容を変更する必要が生じる可能性や、追加の費用負担が発生する可能性があり、当社の希望通りに変更や資金的な手当てができない場合にはミッションの実行に支障が生じる可能性があります。さらに、当社が既に受注を受けている顧客が発注の変更又はキャンセルを要望する可能性があります。当社は、少なくとも技術実証段階であるミッション1、ミッション2の期間については、当社ペイロードサービスの本格的な商業化前であることに鑑みて、顧客とのペイロード契約上、かかる変更やキャンセルに伴う返金が発生しない方針で基本的に合意し最終契約を締結しておりますが、商業化を目指すミッション3以降において同趣旨での契約が合意されない場合には、当社が想定する収益が減少する可能性があります。また、1つのミッションが遅延した場合には、後続のミッションスケジュールにも影響を及ぼす可能性があります。このような場合には、売上計上時期が後ろ倒しになる等、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
ミッション2未達により財務面では最大15億円程度の開発費用の増加が見込まれておりますが、ミッション3及びミッション4共に開発スケジュールへの影響はございません。
(2)当社営業に関するリスク
① 当社の締結するMOU等について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:1年以内)
有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等」及び上記「募集又は売出しに関する特別記載事項記載 7 英文目論見書における当社の強みの記載について」のとおり、当社は世界各国の民間企業・宇宙機関・研究機関との間で、基本的にミッション3以降における将来的なペイロードサービス、データサービスについて、MOU等を締結しております。また、これらのMOU等のうち、当社は、上記「募集又は売出しに関する特別記載事項 7 英文目論見書における当社の強みの記載について」に記載されているパイプラインについては、最終契約の締結又は助成金の交付決定についての合理的な見込みがあると判断しております。しかしながら、これらのMOU等は法的拘束力を伴うものではなく、MOU等を締結したとしても、当社の売上高が計上されるわけではありません。また、これらのMOU等について、当社が最終契約を締結できる保証はありません。また、最終契約を締結できたとしても、当該契約の内容は、MOU等の内容とは大幅に異なる可能性があります。さらに、当社が締結するMOU等は、相当期間、先の内容について定めるものもあり、仮にMOU等の内容通り最終契約締結に至ったとしても、将来の時点においては経済合理性を欠いている可能性もあります。
② 参加中・参加予定のプロジェクト及び協業について(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:1年以内)
当社グループは現在、NASAの実施するCLPSタスクオーダーおよびその他顧客向けの商業月面探査や科学ミッションにおいて、Redwire社と共同で推進しており、当社の米国子会社が着陸船および月面へのペイロード輸送の設計・開発・運用の下請け業者として提案参加するなど、多数のプロジェクトに提案を行っており、さまざまな協業や提携にむけた協議を行っております。また、当社子会社であるispace technologies U.S., inc.が、ドレイパー研究所のチームの一員として、2022年7月にNASAのCLPSプログラムのタスクオーダーCP-12のサービスプロバイダーに採択されています。また、国内では、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する、宇宙戦略基金公募テーマの一つである、「月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証」にて、中核的連携機関として参画し採択されているほか、同基金の公募テーマの一つである、「月極域における高精度着陸技術」及び「月面インフラ構築に資する要素技術」に応募しております。このようなプロジェクトが採択された場合には世間や業界の大きな注目を集める可能性があり、その結果によっては、当社株式の取引価格、当社事業、および将来プロジェクト等に悪影響を及ぼす可能性があります。このような入札に関連するその他のリスクについては、後記「Ⅱ.ビジネスモデル等の自社の事業に起因するリスク (2)当社営業に関するリスク ④ 営業活動について」もご参照ください。
③ 当社のデータプラットフォームを用いたSaaS型・サブスクリプション型のサービス及びその他の新規事業について
有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ビジネスモデルについて> 2.データサービス」記載のとおり、将来的には、当社の高頻度なミッションを通じて、当社のインターナル・ペイロードから取得・蓄積した情報に、地球上で入手可能な既存のデータも加え、加工、解析、統合することで、顧客にとって高付加価値な「大規模な月のデータベース」をクラウド上に構築し、顧客が自由にアクセスし、定額料金を課金の上、利用して頂く、SaaS型・サブスクリプションモデルのビジネスの展開を目指しています。当該ビジネスモデルの実現のためには、当面の間、当社がインターナル・ペイロードを通じて月面の様々なデータを取得することが前提となりますが、ミッション未達等により、当社の想定通りミッションが実行されない場合には、当社の月面データ取得にも悪影響が及ぶ可能性があります。また、当社が十分に資金調達を行うことができない等の理由により、当社の想定通りの頻度でミッションが実行できない場合にも、当社の月面データ取得にも悪影響が及ぶ可能性があります。これらの場合、当社の同サービスの競争力を失う可能性があります。加えて、ミッションが予定通り実行されたとしても、当社がインターナル・ペイロードとして輸送するローバーや、計測機器・カメラ機器等を通じて、想定通り月面のデータが取得できるという保証はなく、当社の想定通りデータが取得できない場合、サービスの提供が困難となる可能性があります。また、データサービスのビジネス展開のためには、データセンサー・データプラットフォームの構築費用やデータサービスのための人件費等多額の支出が必要となるところ、必要となる支出が当社の想定を上回る可能性があります。また、支出したにもかかわらず、様々な要因により、当社がデータサービスを実施できない可能性があります。さらに、当社がデータサービスの提供のために外部業者と協力する場合、当該業者と契約条件を合意できない場合や当該業者によるサービスが想定通りに提供されない場合等には、当社によるデータサービスの提供に支障が生じる可能性があります。さらに、当社は、軌道間輸送機(OTV)の開発に着手し、OTV市場に参入することを検討していますが、当社によるOTVの開発が予定どおり進捗する保証はありません。
加えて、今後、当社がデータサービス及びOTV事業の展開ができたとしても、これらの事業に対する需要が、当社の予想する水準や、当該事業からの収益性を維持できる水準に達する保証はありません。また、当該事業に係る市場競争が激化する場合や、当社が付加価値のあるサービスを競争力のある価格で提供できない場合には顧客を獲得できる保証はなく、また、当社が十分な利益を上げられるほどの単価を設定できる保証もありません。
④ 営業活動について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:1年以内)
当社の業績は、業界特性に起因する長期化する営業期間とその不確実性により変動しており、今後も変動する可能性があります。営業努力の一環として、当社は潜在顧客の特定のニーズを評価し、当社のペイロードサービスの技術的能力と価値について潜在顧客に理解いただくために、多大な時間と費用を投資しています。営業期間は長期化する傾向にあり、顧客によってその期間も大きく異なります。当社のペイロードサービスの購入は多額の費用が発生するため、潜在顧客は一般的に、組織内の複数のレベルで当社のシステム、製品、技術を評価し、それぞれの要件を満たしていることを確認したうえで、管理職と複数の内部承認が必要となります。このような評価は、政府機関の場合特に複雑で多大な時間を要する可能性があり、政府機関の意思決定スケジュールは、当初の見積もりよりも大幅に遅れる可能性があります。場合によっては、当社の管理職を含む人的資源、費用および時間に対する多大な投資を含む営業活動が、潜在的な顧客と拘束力のあるPSAの締結に繋がる保証はありません。また、あるミッションの主要顧客を確保できたとしても、その顧客が着陸船のペイロード容量をすべて使用しない場合、着陸船の残りのペイロード容量について、同じタイミングまたは月面の同じ場所へのペイロード輸送を希望する顧客を確保することが困難になる可能性があります。ミッションの全ペイロード容量を満たす顧客の確保が困難な場合、全ペイロード容量に満たない状態で打上げたり、ペイロード容量を満たすため通常よりも不利な条件で契約を締結したりする可能性があり、いずれの場合もミッションの収益性を低下させる可能性があります。潜在的な顧客に対する営業努力の結果、当社の投資を正当化するのに十分な売上高が得られない場合、当社グループの事業、財務状況および業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
⑤ 販売可能なペイロード容量について
当社のミッション1及びミッション2では、ランダーの設計上、顧客に提供可能なペイロード容量を30kgに設定しておりましたが、このすべての重量について顧客へ課金することは想定しておりません。具体的には、顧客に販売するためのデータを取得するため社内の実験機器の搭載や、顧客ペイロードの性質に伴う想定外の追加デバイスの搭載等により、顧客に課金可能なペイロード容量が削減される可能性があります。事業計画上は、ミッション1においては12.43kg、ミッション2においては10.5kgを顧客に課金可能な容量として設定し、一定程度保守的な見積もりを置いておりましたが、ミッション3以降においては、顧客に提供可能なペイロード容量を足許最大で300kg、将来的には最大500kgに設定予定です。ただし、ミッション1及びミッション2と同様に不確定要素が存在することから、事業計画上は過去の実績を鑑み一定の開発マージンを割り引いた容量を設定し、更に容量をすべて充足するだけの顧客を獲得できない可能性を踏まえ、一定の販売充足率の前提も掛け合わせた想定歩留まり率を設定の上、将来的にこの値が徐々に改善される前提を置き、売上計画を立てております。
上記に加えて、ペイロードの構成によっては想定よりも多くのペイロード容量を要する場合もあり、ペイロード容量は顧客へ課金できる容量とは異なり、また、販売可能容量のすべてについて顧客の契約を獲得できるとは限らない点に留意する必要があります。
(3)当社財務に関するリスク
① 月保険について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:1年以内)
宇宙分野の技術は進歩し続けておりますが、宇宙で行われるサービスには、スペースデブリとの衝突、打ち上げ時や飛行中の事故や故障など、固有のリスクが伴います。万が一このような事故が発生した場合、当社の月着陸船や月探査車は甚大な被害を受けるもしくは全損する可能性が高いですが、当社が将来加入する可能性のある月保険は、発生し得る損失を補償するのに十分でない可能性があります。ミッション1では、月着陸船が月面への軟着陸に失敗し、月着陸船と搭載していたペイロードの全損を経験しており、当時加入していた月保険の契約に基づき約38億円の保険金を受領しております。一方で、ミッション2において締結していた月保険については、打上げ~高度100kmの月周回円軌道上までの軌道制御確認完了までが保険責任範囲となるため、「月面着陸完了の未達」は当該範囲に含まれておらず、当社は保険金を受領しておりません。
当社は今後のミッションについても同様に、月保険への加入を適宜検討してまいります。当社がミッション1およびミッション2に使用し、ミッション3の打上げを契約しているSpaceX社は、当社の過失によらず打上げ時に事故や故障が発生した場合でも、打上費用の払い戻しは行いません。これは、打上サービス提供者とその顧客が、そのような事故に関する損害賠償請求権を放棄するのが現在の業界慣行であるためです。今後のミッションで月保険を締結した場合でも、損害の重大性や原因によっては、保険の内容や金額がすべての費用や賠償責任をカバーするのに十分でない可能性があります。
また、当社がミッションに対するリスクを認識している期間に保険が解除される可能性もあり、すべての業務上のリスク、自然災害および費用をカバーする保険契約を締結することは不可能です。当業界における保険の利用可能性や価格は大きく変動するおそれがあるため、当社の特定のニーズに合致する保険や、当社が想定する保険料やその他の条件の保険に加入できない可能性があります。また、ミッション1およびミッション2の未達並びに将来のミッションの未達によって、将来の保険の利用可能性、保険料、保険金額、その他の条件にも悪影響が及ぶ可能性があります。加えて、当社が認識しているリスクの多くに対応する保険に加入できたとしても、より広範な保険市況や当社がコントロールできない要因により、保険料が現時点の見積もりよりも大幅に高くなったり、利用可能な保険金額が減少したりする可能性があります。保険契約の保険料の増加や、不利な条件が適用された場合には、当社の純利益が減少する可能性があります。
上記のような保険リスクにより、収益が大幅に減少もしくは保険費用等に多額の追加費用が発生する可能性があり、その結果、当社の財政状態および経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
② 財務制限条項について(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:1年以内)
当社グループの借入金のうち、複数の借入金について財務制限条項(下記A.及びB.)が付されております。当社が将来において財務制限条項に抵触した場合、財務制限条項に係る期限の利益喪失につき権利行使しないことについて各行から合意を得られる保証はなく、各行が当社の期限の利益を喪失させる権利を行使した場合には、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
なお、2025年6月末時点において純資産は3,775百万円であり、同時点において現預金残高は26,460百万円となっております。
A.各事業年度末日(一部の借入契約では各四半期末日)における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を正の値に維持すること。
B.各事業年度末日(一部の借入契約では各四半期末日)における連結貸借対照表に記載される現預金の合計金額を30億円以上に維持すること。
③ 継続企業の前提に関する重要な事象について(顕在化の可能性:中/影響度:大/発生時期:1年以内)
当社グループは多額の先行研究開発投資と長期の開発期間を要する宇宙関連機器の開発に従事していることから、継続的な営業損失の発生及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあり、現在のところすべての開発投資を補うための十分な収益は生じておりません。これらの状況から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
ただし、有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施していること、また、自己資本の充実を目的とした機動的な資金調達の可能性を適宜検討していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
④ 資金調達について(顕在化の可能性:高/影響度:大/発生時期:1年以内)
当社は事業活動を維持拡大するため、今後も多額の研究開発投資が必要となり、また、想定を上回る投資の増加、事業環境の変化への対応、融資契約に係る財務制限条項の遵守に向けた資金確保が事業上重要となります。当社が現在締結している融資契約の財務制限条項を遵守するため、また、ミッション3以降の将来的な顧客からの売上が当初計画よりも遅れるケースや、追加的な開発コストが必要となるケース等に備え、当社として安定的な財務基盤を維持することは重要と考えられることから近い将来において、資金調達を実施する可能性があります。
また、有価証券報告書「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3.事業の内容 <ビジネスモデルについて>2.データサービス」記載の大規模データベースの実現のためには、様々な分野において多額の研究開発投資が必要となり、継続的な外部からの資金調達が必要となる可能性があります。例えば、当社は上記大規模データベースの実現等将来の事業規模拡大を企図した研究開発投資(以下、「先端研究開発投資」という。)を実施する予定であるため、資本増強に加え、負債調達又はその他の方法により、資金調達を実施する可能性があります。ただし、当該資金調達を実施しない場合にも、既に契約済みであるミッション3顧客からの入金に加え、今後ミッション3以降の将来的な顧客から計画通りの入金を計上することが可能である場合、それらを原資として、先端研究開発投資を除いた当社の運転資金を維持することが基本的に可能であると見込まれることから、追加の資金調達の手段、時期等につきましては、今後の金融環境や事業環境を踏まえつつ慎重に検討していく予定であり、追加の資金調達の全額又は一部を実施しない可能性もあります。
しかしながら、当社が将来において想定する上記の資金調達が出来ない場合や、必ずしも望ましい条件での資金調達ができない場合等は、当社がキャッシュ・フロー不足に陥る可能性、当社の事業を支えかつこれを成長させるために必要な投資を行うことができない可能性、当社のミッションの一部の遅延又は中止を余儀なくされる可能性、また当社が財務制限条項を遵守できなくなる可能性等があり、これにより当社が将来の支出計画又は事業活動の一部を遅延又は断念しなければならなくなるおそれや、当社の競争力に悪影響が生じるおそれがあります。また、当社は、上記の資金調達以外にも、今後、継続的な外部からの資金調達が必要となる可能性があるため、継続的な資本調達のために当社株主に希薄化をもたらす株式発行が繰り返し行われる可能性があります。さらに、借入れによる調達を行う場合には、財務制限条項その他の条項が設定されることにより、当社の事業活動が制約される可能性があります。
⑤ 当社実績について
ランダー及びローバーの開発に当たっては、研究開発費の支出や優秀な技術者の採用等、先行的な投資が必要であり、結果として当社は創業以来営業赤字を継続して計上しております。今後も開発部門におけるスケジュール管理、財務部門によるコスト管理及び各開発段階におけるレビュープロセスによるクオリティ管理を実施することで開発を着実に推進するとともに、事業収益の安定化に向けて引き続き中長期的に持続可能な顧客市場の開拓を進めていく方針にあります。しかしながら、当社の技術は現時点では完全には実証されておらず、また、当社が属する市場は新しい市場であることから、今後の当社の利益を正確に予測することには困難が伴い、想定通りの開発計画・顧客開拓が進まない場合、当社サービスに対する需要が想定通りに集まらない場合、当該投資に見合った収入が得られない場合、或いは想定外の費用が生じた場合等には、想定通りのタイミングで利益を上げることができず、当社グループの事業及び業績に重要な悪影響を及ぼす可能性があります。
また、データサービスについては売上計上を開始したのが2026年3月期第1四半期であることから、当社の過年度の業績は当社を評価するために十分な材料とはならず、今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
⑥ 収益認識に係る会計処理について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:1年以内)
当社は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しております。ミッション2においては打上げ成功を契機として履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法に変更しましたが、ミッション1及びミッション3においては履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないため、原価回収基準を適用しております(ただし、ミッション3については本書提出日時点における判断であり。今後、ミッション2と同様に履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法に変更となる可能性があります。)。ミッション5以降については、履行義務の充足に係る進捗度を総原価の発生割合により見積る方法で収益認識を実施することを検討しております。ただし、実際の会計処理は将来の顧客との契約締結後において個々の契約内容に従い決定されるものであることから、適用される実際の会計処理は上記と異なる可能性があります。特に、当社が想定する総原価からの打上コストの控除については、個別の契約内容を確認の上最終的な会計処理を決定してまいります。なお、ミッション2においては打上コストを控除せず収益認識を実施しております。
⑦ 当社四半期業績について
当社の四半期および年間の経営成績はさまざまな理由により変動する可能性があり、その多くは当社がコントロールできないものです。こうした変動により、当社の四半期業績がアナリストや投資家の予想を下回り、当社普通株式の株価が下落する可能性があります。そのため、将来の業績を示す指標として、当社の過去の四半期決算や年次決算との比較は適切ではありません。また、急速に発展する市場において企業が頻繁に遭遇するリスクや不確実性も考慮する必要があります。当社の四半期または会計年度の業績は、事業等のリスクに記載されているさまざまなリスク要因のほか、以下のような数多くの要因によって影響を受ける可能性があります。
・将来のミッションの打上げと完了を成功させる能力、およびそのようなミッションの打上げと完了のタイミング
・当社が顧客との契約を締結するタイミング、ミッションの打上げのタイミングと搭載ペイロード重量(当社がミッションの売上高と売上原価の大部分を認識するのは、契約を締結してから打上げまでの間であると想定しているため)
・収益認識に関する会計処理(ミッション1及びミッション3については原価回収基準を適用しておりますが、ミッション3については現時点における判断であり、今後、ミッション2と同様に履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法に変更となる可能性があります。ミッション5以降は収益認識に履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法を採用する可能性がありますが、これは前項「⑥ 収益認識に係る会計処理について」で記載したとおり、未確定です)
・販売関連費、研究開発費、その他の営業費用の増加額および増加時期
・当社が今後展開可能性のある新サービスの展開時期とその進捗
・競合の変化による影響とその変化への対応
・当社の既存事業と将来の成長を管理する能力
・当社のサービスの中断や撤退による影響(これらがミッション打上げ前に発生した場合、ミッションの遅延や追加費用の発生を招く可能性があります)
・ミッション開発の遅れ、ミッション費用の削減、またはその他の理由によるミッション費用の認識の遅れによって発生する原価回収基準による売上高の認識遅れ
・不利な訴訟判決、示談、その他の訴訟関連費用などの不測の事態
・特に当業界に影響を与える経済および市場の状況
・自然災害、公衆衛生問題、その他の開発など、制御不能な事象の影響
⑧ 株式価値の希薄化について
前記「(3)④ 資金調達について」記載のとおり、当社の事業においては、継続的に外部からの資金調達が必要となる可能性があり、その手段として、株式発行が繰り返し行われた場合には、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
また、当社は、業績向上に対する意欲向上を目的としてストック・オプション制度を導入していたことから、会社法の規定に基づく新株予約権を当社グループの取締役及び従業員に付与しております。加えて、第三者割当による新株予約権の発行も実施しているため、2025年8月末現在、新株予約権の対象となっている株数は13,722,500株であり、当社発行済株式総数の105,901,043株に対する潜在株式比率は11.47%に相当しております。これらの新株予約権が行使された場合は、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。また、当社が第三者割当により2024年10月から2025年3月に発行した第14回乃至第17回新株予約権(これらの新株予約権の対象となっている株数は11,000,000株であり、当社発行済株式総数の105,901,043株に対する潜在株式比率は10.39%)は、当社普通株式の新たな発行における払込金額が当該新株予約権の行使価額を下回る場合には、当該行使価額が、当該払込金額と同額に調整(ただし、調整後の行使価額の下限は360円)される設計となっています。そのため、国内一般募集及び海外募集の払込金額が当該新株予約権の行使価額を下回った場合には、上記第14回乃至第17回新株予約権の行使価額は、当該払込金額と同額に調整(ただし、調整後の行使価額の下限は360円)される予定であり、かかる場合、これらの新株予約権の行使により当社の株式価値の希薄化が促進する可能性があります。
⑨ 配当政策について
当社は、株主に対する利益還元を経営課題と認識しており、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案し、利益還元政策を決定していく所存であります。
しかしながら、当社は成長過程にあり内部留保が充実しているとはいえず、創業以来配当を行えておりません。また、現時点ではミッションの達成に向けた研究開発投資等に充当し、事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。
将来的には、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案し、利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。
⑩ 国内一般募集、海外募集及び第三者割当による調達資金使途について
2024年3月に実施した海外募集及び2024年10月から2025年3月にかけて実施した第三者割当増資により調達した資金並びに2025年10月に実施する予定の国内一般募集、海外募集及び並行第三者割当により調達する予定の資金の使途につきましては、主にミッション3、ミッション4及びミッション5以降のミッションの実行にむけた研究開発資金並びにその他運転資金に充当する予定であります。しかしながら、当社グループが属する業界の急速な変化により、当初の計画通りに資金を使用した場合でも、想定通りの投資効果をあげられない可能性があります。
⑪ 内部管理体制について
当社では、今後の事業運営及び業容拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底のため内部管理体制を充実・強化させていく方針であります。しかしながら、事業規模に応じた内部管理体制の整備に遅れが生じた場合は、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)当社その他のリスク
① ビジネスモデルについて
当社のビジネスモデルや宇宙産業は草創期にあり、成長可能性の評価には多くの不確実性が伴います。特に、本書提出日現在、当社はミッション完遂の経験を有していないため、当社のビジネスモデルの実行可能性を評価するための実績がありません。前記「Ⅱ.ビジネスモデル等の自社の事業に関するリスク (1)当社開発・ミッションに関するリスク ① ミッションの未達について」をご参照ください。
当社のビジネスモデルは、地球と月の間に広がるシスルナ経済圏、関連する輸送・データサービス市場が将来成長するという前提に立っております。上述のとおり、シスルナ経済圏の将来的な発展には多くの不確定要素があり、また、シスルナ経済圏もまた草創期のため、その予測は困難です。例えば、当社のビジネスモデルでは、シスルナ経済圏がPwCの「ロードマップ評価」に基づいて発展すると仮定していますが、この評価では、当社の「ムーンバレー2040」ビジョンに沿って、2040年代に1,000人が月面で生活し、仕事をするようになると想定しています。一方、シスルナ経済圏の実際の成長は、このロードマップ評価とは大きく異なる可能性があります。さらに、シスルナ経済圏の発展に関する当社のその他の重要な仮定(月の水の量とアクセス可能性、将来の宇宙活動における水の需要、月の水を利用するためのコストなど)は推測に基づくものであり、将来的に不正確であることが判明する可能性があります。さらに、月データサービス市場の発展は、月輸送市場よりも長期間にわたると予想されるため、この市場の成長に関する当社の仮定は、月輸送市場に関する仮定よりもさらに不確実となります。
シスルナ経済圏の発展に関する不確定要素に加え、当社の事業展開自体にも、事業歴が浅い故の不確定要素が存在しております。当社のビジネスモデルは、合理的と考えられる複数の仮定のもと構築されておりますが、これらの仮定は将来不正確であることが判明する可能性があります。これらの仮定に関するリスクに以下のようなものが含まれますが、これらに限定されるものではありません。
・ミッションスケジュールは、本「事業等のリスク」のセクションの他の箇所で説明されているものを含め、多くの要因に基づいて変更される可能性があります。当社は過去に複数回ミッションスケジュールを延期しており、今後も延期する可能性があります。
・当社は、ミッションの頻度や各ミッションの販売可能なペイロード重量が時間の経過とともに増加し、それに伴い将来的に当社のペイロードサービスに対する顧客からの一定の需要増加を想定しております。しかし、こうした想定は、今から何年も先に計画される将来ミッションに関するものもあり、特にそうした想定需要のほとんどは法的拘束力のないMOU等さえ締結していないため、大部分が推測に基づきます。さらに、ビジネスモデルの検討にあたり現在締結済みのPSA及びMOU等の契約を考慮にいれておりますが、これらの契約に基づき想定される需要が将来のミッションにおける実際の顧客ペイロード需要と一致する保証はありません。したがって、実際の需要の水準や、その期間にわたってペイロードサービスを供給する当社の能力は不確実性が高く、当社の現時点における想定と大きく異なる可能性があります。
・当社のペイロードサービスに対する需要が十分にある場合であっても、ペイロードの構成等により想定以上にペイロードの搭載容量を消費し、販売可能なペイロード重量が想定より減少する可能性があります。また、歩留まり率の向上も想定しておりますが、設計上の技術的制約、想定を下回る需要、当社の顧客獲得能力による制約、その他の要因により、歩留まり率の向上を実現できない可能性があります。
・当社のビジネスモデルは、締結済みのPSAに加え法的拘束力のないMOU等の価格設定やその他の仮定に基づいて、ペイロードサービスの価格設定を想定しています。しかし、実際の価格設定は、競争の激化や、主要な政府出資プログラムの価格決定力を含むその他の要因により、想定よりも低くなる可能性があります。さらに、月周回軌道に投入する場合の価格設定は、月面着陸のペイロードよりも低くなると想定しています。従って、将来の顧客とサービスの組み合わせにより、当社の価格設定の前提がビジネスモデルで想定したものと大きく異なる可能性があります。現在、これらのサービスには確立された市場がなく、当社のペイロードサービスの価格は時間の経過とともにある程度下落すると想定していますが、これらの予測は、現在想定している競合環境、需要、コストを基に作成しており、その実現に相応の不確実性が見込まれます。
・将来のミッションにおいて収益認識方針を原価回収基準から履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識する方法に変更する想定ですが、この変更が遅れる可能性があり、結果各ミッションの打上げ前に認識・計上される売上高が想定よりも小さくなる可能性があります。
・当社の実際のコストは、さまざまな要因により、想定を上回る可能性があります。例として、打上コストの増加、ミッションを重ねることでランダー開発等に係るコスト削減を実現できないこと、研究開発コストが現在の計画を上回ること等、が考えられます。
これらまたはその他のリスクや不確実性が存在するため、当社が想定する売上高と費用は、当社の実際の将来の売上高や費用を示すものではありません。当社の実際の将来の売上高および費用は、シスルナ経済圏の発展および当社の事業に関連する多くの要因に左右され、当社の想定と大きく異なる可能性があります。
② 将来の不確実性について
当社は2010年以降、宇宙輸送・インフラサービスの開発に注力してきましたが、これまでは主に研究開発業務に注力してきたため、パートナーシップサービスやミッション1、2、3に関する顧客からの支払いを中心に、比較的限定的な売上高しか計上しておらず、ミッションの打上げは2件のみで、まだミッションの成功には至っておりません。特に、ペイロード事業については2020年4月から売上高を計上開始したばかりであり、データサービスについても、売上高の計上を2026年3月期第1四半期に開始したばかりです。このような限られた事業歴により、当社の将来の見通しや当社が遭遇する可能性のあるリスクや課題を精確に評価することは困難です。当社が直面した、あるいは直面すると予想されるリスクや課題には、以下のようなものがあります。
・売上高予測および支出管理・予算管理
・新規顧客の獲得及び既存顧客の維持
・効率的な事業運営と成長の継続(現在および将来のランダー、ローバーおよびサービスのための資本的支出の計画と管理、またそれに関連するサプライチェーンおよびサプライヤーとの関係構築を含む)
・法規制等の遵守(輸出管理規制等、当社の事業に適用される既存および新規または変更された法律および規制)
・マクロ経済の変化や当社が属する市場の変化の予見および対応
・当社の評判とブランド価値の維持・向上
・知的財産の創出と保護
・組織のあらゆる階層で有能な人材の採用、育成、定着
当社が直面するリスクや困難(上記に関連するものや、本「事業等のリスク」の他の箇所に記載されているものを含む)に対処できない場合、当社グループの事業、財務状況および業績に悪影響が及ぶ可能性があります。さらに、当社はまだミッションを完了しておらず、急速に発展する市場で事業を展開しているため、本書記載の過去の財務情報は、当社の将来の財務実績や成長見通しを評価する上で限定的な情報となります。当社は過去にも、また将来にも、急速に変化する業界において、事業歴の浅い成長企業が頻繁に経験するリスクや不確実性に遭遇する可能性があります。当社が事業計画や事業運営に使用しているこれらのリスクや不確実性に関する前提が誤っていたり変更されたりした場合、またはこれらのリスクにうまく対処できなかった場合、当社の業績は当社の予想と大きく異なる可能性があり、当社グループの事業、財務状況および業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
③ 海外事業展開について
当社グループは、海外への事業展開にも取り組んでおり、ルクセンブルク大公国及び米国に連結子会社を有しております。これら子会社が所在している国の政治・経済・社会情勢・法規制等の影響により、事業遂行の不能等のカントリーリスクが顕在化する可能性があります。
さらに、海外での事業活動においては、当社の企業文化を保ちつつ優秀な人材を確保することが困難となるリスク、宇宙産業や宇宙資源開発に関する法規制に関するリスク、雇用や労働慣行に関する現地法規制に関するリスク、言語・慣習の違いや地理的分散によって経営陣によるコミュニケーションが困難となるリスク、輸出入規制・課税に関するリスク、法規制の変更に関するリスク、法規制の遵守に関するリスク、贈賄規制に関するリスク、知的財産権の保護に関するリスク、新型コロナウイルスを含む公衆衛生や渡航制限に関するリスク、政治・経済状況に関するリスク等が存在し、これらが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 成長の継続について(顕在化の可能性:高/影響度:中/発生時期:特定時期なし)
私たちは事業拡大を続け、現在では日本、米国、ルクセンブルクにオフィスを構えており、将来の成長を支えるために今後も人員を増やしていく予定です。計画通りに事業が成長し続ければ、営業・マーケティング、研究開発、サービス提供部門等を拡大する必要があります。当社の成長を継続するためには、業務および管理プロセスとシステムを改善し続け、多数の有能な従業員を雇用、育成、モチベートしなければなりません。社内のリソースを効率的に拡大できなければ、当社の事業成長能力が損なわれる可能性があります。当社の事業が成長を続け、より複雑な組織構造を導入する必要が生じた場合、費用対効果が高く、効率的かつタイムリーな方法で当社のサービスを維持・改善することがますます困難になる可能性があります。
現在計画されている通りに、あるいは計画された期間内に事業を拡大できるという保証はありません。当社の継続的な成長により、当社のリソースへの負担が増大する可能性があり、従業員の雇用や育成、月着陸船や月面探査車、関連機器を製造する第三者の製造能力の確保の難しさ、製造の遅延等に直面する可能性があります。さらに、事業規模の拡大に見合った内部統制を維持・改善できなかった場合、サービスや業務の質の低下を招き、当社の評判を損なう可能性があります。こうした状況は経営陣や管理職が事業成長に集中できない環境を招き、財務および経営成績に影響を与える可能性があります。当社が相応の成長を継続できない場合、利益率や営業成績の低下に至り、当社グループの事業、財務状況、経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ システム障害等について
当社では、社内システムのセキュリティ対策やネットワークの監視等を行い、安定的に運用できるように対策を講じておりますが、サイバー攻撃や不正アクセス等により重要データの流出が発生した場合、ITインフラ機器の障害、コンピューターウイルスへの感染、自然災害、その他不測の事態が生じることによりシステムトラブル等が発生した場合や、第三者によるデータの不正使用等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、本書提出日時点において当社のデータサービスについてのデータシステムを構築しておらず、当該システムの構築やアップデートを適切に行えない場合、想定以上に期間を要する場合や、当該システムに障害が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 当社グループのイメージ及びブランドについて
当社の事業活動において、イメージ及びブランドは、既存顧客との関係維持又は新規顧客の獲得にとって重要な要素であると認識しています。ミッション未達や遅延、当社サービスの不具合、サイバー攻撃、顧客データの管理に関する問題について、当社にとってネガティブな報道がされた場合、当社に不利益な風説が流布した場合、当社の従業員又は経営陣による違法又は不適切な行為のあった場合その他当社のイメージやブランドに悪影響を与える事態が生じた場合や、同業他社に事故等が生じることにより月面探査に対するイメージが低下する場合には、当社の顧客が離反する又は当社が新規顧客を獲得できなくなることにより、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、第三者が当社の許可なく当社のブランド、商標、ロゴ等を使用した場合には、当社のイメージやブランドに悪影響が生じ、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 法的規制等について
当社は、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律(宇宙活動法)に基づく人工衛星等の打上げに係る許認可、宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律(宇宙資源法)に基づく資源の探査及び開発に係る許認可、並びに、当社完全子会社である株式会社ispace Ops Japan(2025年9月9日付で株式会社ispace Japanから商号変更)で取得すべきランダー等の当社宇宙機が宇宙空間から地上に向けて電波を発するに当たっての電波法等の許認可を除き、現状想定している当社の事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は本書提出日現在において存在しないと考えております。宇宙活動法、宇宙資源法及び電波法については、当社が実施する各打上ミッションごとに許認可を取得する必要がありますが、ミッション2においても適切な許認可を取得の上で実施しております。
上記以外にも、当社が事業収益を見込む市場は、現在グローバルでも草創期に当たっており、今後当社の事業を直接的に制限する法的規制がなされた場合には、当社の事業展開は制約を受ける可能性があります。例えば、上記の宇宙資源法上、当社が採掘等をした宇宙資源について、当該採掘等をした者が所有の意思をもって占有することによってその所有権が認められていますが、今後の国際的枠組み等で所有権を規制された結果、所有権に関して制約を受ける可能性は否定されません。また、いわゆる宇宙5条約等についても、惑星汚染への対策(宇宙条約第9条)、及び、第三者への損害発生時の対応(宇宙損害責任条約第2条及び第3条)等において当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。「資源採取の適法性(宇宙条約第2条)」については、月面で展開をする当社の宇宙機(又は当社ランダーに搭載した他社のペイロード)が月面の環境を汚染しないかという問題がありますが、国際宇宙空間研究委員会が定める惑星保護方針に準拠する方法で当社事業を進めるよう準備をしており、宇宙条約第9条が当社事業の障害となるおそれ(問題の発生可能性)は低いものと考えております。また、「第三者への損害発生時の対応(宇宙損害責任条約第2条及び第3条)」につきましては、打上ロケットから切離し後に仮に当社の宇宙機が第三者に損害を与えた場合には「打上国」である日本が責任を負う可能性があり、その場合には生じた損害につき、当社も求償を受けるリスクがありますが、他衛星への衝突リスク等については、(ⅰ)宇宙活動法に基づく打上許可に際して内閣府にて事前に十分審査されておりますのでそのリスクは低いと考えており、また、(ⅱ)宇宙損害責任条約上は宇宙空間で生じた第三者損害については「過失責任」であるところ、法的には宇宙空間で生じた損害については予見可能性がないという点で「無過失」を主張する余地も残されていることから、現時点で当社事業の大きな障害となる規定ではないと評価しております。なお、打上ロケット切離し前の第三者損害に関しましては、打上業者であるSpaceX社が責任を持つ契約内容となっておりますので、基本的に当社の事業上のリスクは極めて低いと理解しております。当社としては引き続き法令を遵守した事業運営を行うべく、法令順守体制の強化や社内教育等を行っていく方針ですが、今後当社の事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社では、ITAR(武器国際取引に関する規則)、EAR(米国輸出規則)及び外国為替及び外国貿易法(外為法)の対象となる技術情報を取り扱っております。当社においては米国製の慣性航法装置がITAR管理品に該当し、ランダー開発に用いる品目にはEAR及び外為法管理品が多数含まれることから、輸出管理を統括する専門部署を設置し厳格に輸出管理を行っております。また、輸出管理規制に関してeラーニングによる社内研修を実施することで全役職員への周知徹底も図っておりますが、規則を遵守できなかった場合には法的な処分を受け、また、社会的な信用の失墜等を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 特定人物の依存について
当社の代表取締役CEOである袴田武史は、当社の創業者であり、設立以来当社の経営方針及び事業戦略の立案や、その遂行において重要な役割を担っております。当社は特定の人物に依存しない体制を構築すべく、幹部社員への情報共有や権限の委譲によって代表取締役CEOに過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により代表取締役CEOの当社における業務遂行が困難になった場合やその他の当社経営陣及び重要な従業員が当社から離職する場合、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 人材の確保と育成について
当社が今後更なる成長を成し遂げていくためには、優秀な人材の確保が重要課題の一つであると認識しております。当社は現在も人材紹介会社を利用した中途採用を実施し、従業員からの紹介による採用(リファラル採用)制度を導入するとともに外部業者を活用する等、多様なチャネルを用いて優秀な人材の確保を進めておりますが、ミッション数の増加やデータサービスの立ち上げ及び拡充に伴う今後の事業拡大のためにはより一層の多様かつ優秀な人材採用が必要となります。これらの人材を十分に採用できない場合や、あるいは在職中の優秀な従業員が退職する等した場合には、当社の事業拡大の制約となり、その結果、ミッションの遅延が生じる等、当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 知的財産権について
当社は、事業運営の際に第三者の知的財産権侵害等が起こらないよう、弁護士事務所への照会等を実施し慎重に調査・検討を行っておりますが、第三者の知的財産権に抵触しているか否かを完全に調査することは極めて困難であります。このため、知的財産権侵害とされた場合には、損害賠償又は当該知的財産権の使用に対する対価の支払等が発生する可能性があり、その際には当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の知的財産権が第三者により侵害された場合、営業秘密、ノウハウその他機密情報が外部に流出した場合には、当社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社のペイロードが獲得するデータに対して適切な保護が得られない場合には、今後の当社の事業、特にデータサービスにおけるデータプラットフォームの構築等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 訴訟、係争について
当社では、本書提出日現在において業績に重大な影響を及ぼす訴訟や係争は生じておりません。
しかしながら、今後何らかの事情によって当社に関連する訴訟、係争が行われる可能性は否定できず、かかる事態となった場合、その経過又は結果によっては当社グループの事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
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該当事項はありません。
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