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| 【提出書類】 | 公開買付届出書 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2021年12月24日 |
| 【届出者の氏名又は名称】 | 品川リフラクトリーズ株式会社 |
| 【届出者の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 |
| 【電話番号】 | 03(6265)1600 |
| 【事務連絡者氏名】 | 経理部長 下山 隆行 |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 該当事項はありません。 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 該当事項はありません。 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 該当事項はありません。 |
| 【電話番号】 | 該当事項はありません。 |
| 【事務連絡者氏名】 | 該当事項はありません。 |
| 【縦覧に供する場所】 | 品川リフラクトリーズ株式会社 (東京都千代田区大手町二丁目2番1号) 株式会社東京証券取引所 (東京都中央区日本橋兜町2番1号) |
(注1) 本書中の「公開買付者」とは、品川リフラクトリーズ株式会社をいいます。
(注2) 本書中の「対象者」とは、イソライト工業株式会社をいいます。
(注3) 本書中の記載において、計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は必ずしも計数の総和と一致しません。
(注4) 本書中の「法」とは、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)をいいます。
(注5) 本書中の「令」とは、金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号。その後の改正を含みます。)をいいます。
(注6) 本書中の「府令」とは、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第38号。その後の改正を含みます。)をいいます。
(注7) 本書中の「本公開買付け」とは、本書提出に係る公開買付けをいいます。
(注8) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。
(注9) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合は、特段の記載がない限り、日本国における日数又は日時を指すものとします。
(注10) 本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
E01146 53510 品川リフラクトリーズ株式会社 SHINAGAWA REFRACTORIES CO.,LTD. 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令 第二号様式 1 false false false E01146-000 2021-12-24 xbrli:pure
公開買付届出書_20211224093439
イソライト工業株式会社
普通株式
(1)本公開買付けの概要
公開買付者は、本書提出日現在、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場第一部に上場している対象者の普通株式(以下「対象者株式」といいます。)を12,919,000株(所有割合(注1):55.25%)所有し、対象者を連結子会社としております。今般、公開買付者は、2021年12月23日開催の取締役会において、対象者株式の全て(ただし、公開買付者が所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除きます。)を取得し、対象者を公開買付者の完全子会社とすることを目的とする一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として本公開買付けを実施することを決議いたしました。
(注1) 「所有割合」とは、対象者が2021年11月12日に提出した「第132期第2四半期報告書(以下「対象者第2四半期報告書」といいます。)に記載された2021年9月30日現在の発行済株式総数(23,606,573株)から、対象者が2021年11月2日に公表した「2022年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(以下「対象者第2四半期決算短信」といいます。)に記載された2021年9月30日現在の対象者が所有する自己株式数(225,419株)を控除した株式数(23,381,154株)に対する割合をいい、小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の記載について同じとします。
本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の下限を2,668,500株(所有割合:11.41%)としており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限に満たない場合には、公開買付者は、応募株券等の全部の買付け等を行いません。なお、買付予定数の下限である2,668,500株(所有割合:11.41%)は、対象者第2四半期報告書に記載された2021年9月30日現在の対象者の発行済株式総数(23,606,573株)から、対象者第2四半期決算短信に記載された2021年9月30日現在の対象者が所有する自己株式数(225,419株)を控除した株式数(23,381,154株)の3分の2に相当する株式数の1単元(100株)未満に係る数を切り上げた株式数(15,587,500株)から、本書提出日現在、公開買付者が所有する対象者株式の数(12,919,000株)を控除した株式数(2,668,500株)としております。これは、本公開買付けにおいては、対象者を公開買付者の完全子会社とすることを企図としているところ、下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の株式併合の手続を実施する際には、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされるため、本取引の実施を着実に遂行すべく、本公開買付け後に公開買付者が対象者の総株主の議決権の3分の2以上を所有することとなるよう買付予定数の下限を設定したものです。一方、公開買付者は、対象者株式の全て(ただし、公開買付者が所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除きます。)を取得し、対象者を公開買付者の完全子会社とすることを企図しておりますので、本公開買付けにおいては、買付予定数の上限を設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(2,668,500株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
公開買付者は、本公開買付けにより対象者株式の全て(ただし、公開買付者が所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本取引の一環として、本公開買付けの成立後に、下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、対象者の株主を公開買付者のみとするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しております。
なお、対象者株式は、本書提出日現在、東京証券取引所市場第一部に上場しておりますが、下記「(5)上場廃止となる見込み及びその理由」に記載のとおり、本公開買付けの結果次第では、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があり、また、本公開買付けの成立後に、下記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載された本スクイーズアウト手続を実施することとなった場合には、所定の手続を経て上場廃止となります。
また、対象者が2021年12月23日に公表した「支配株主である品川リフラクトリーズ株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨に関するお知らせ」(以下「対象者プレスリリース」といいます。)によれば、対象者は、2021年12月23日開催の取締役会において、本公開買付けに関して賛同の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をしたとのことです。かかる対象者の取締役会決議の詳細については、対象者プレスリリース及び下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「⑥ 対象者における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認」をご参照ください。
(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針
① 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
公開買付者は、1875年、創業者である西村勝三氏が東京芝浦で民間として初めて耐火煉瓦の製造を始め、1884年9月に伊勢勝白煉瓦製造所を発足させ、1887年10月に品川白煉瓦製造所と改名し、1903年6月に品川白煉瓦株式会社に改組しました。その後、1949年5月に株式を東京証券取引所に上場し、2009年10月、JFE炉材株式会社と合併し、商号を現在の品川リフラクトリーズ株式会社へと変更しました。
公開買付者は、窯炉に用いられる耐火物を製造・販売するとともに、窯炉の設計及び施工も手掛ける総合耐火物メーカーであり、公開買付者グループ(公開買付者並びに公開買付者の子会社及び関連会社をいいます。以下同じとします。)は、本書提出日現在、公開買付者、子会社21社(うち対象者を含む連結子会社21社)及び関連会社6社(うち持分法適用関連会社2社)で構成され、耐火物の製造販売、築炉工事を主要な事業としているほか、公開買付者が所有する遊休地を活用した不動産賃貸等を営んでおります。公開買付者は、基本を大切にする“Be BASIC”の精神のもと、耐火物及び関連製品事業における鉄鋼業を始め非鉄・セメント・ガラスの製造には不可欠な素材である耐火物の製造・販売及びエンジニアリング事業における窯炉の設計・築炉工事等のエンジニアリングサービスの提供を通じて、創業以来日本のみならず世界の基幹産業を支え続けていると考えており、それにより、産業の発展に貢献してきていると考えております。公開買付者は、創造性と実行力に富む人材を開発し、優れた技術力、高い収益力と強固な財務基盤の確立を追求することにより、(ⅰ)世界トップクラスの総合耐火物メーカーとしての地位確立、(ⅱ)お客様のニーズに応えるための対応力の強化、(ⅲ)株主、お取引先、地域社会等、公開買付者を支える皆様方からの高い信頼の獲得、(ⅳ)従業員にとって魅力に富み働きがいのある職場環境の創造を目指しております。米中の貿易摩擦の深刻化による世界経済の先行き不安に加え、国内鉄鋼メーカーの相次ぐ生産拠点再編の動きが加速する等、耐火物業界にとって国内外の経営環境が変化する状況において、公開買付者は、事業規模の拡大と経営の効率化を目指している中、2021年5月13日に「第5次(2021~2023年度)中期経営計画」(以下「公開買付者中期経営計画」といいます。)を公表し、「国内鉄鋼需要の漸減下においても、お客様の様々なニーズに即した新商品の提供とこれまでの生産基盤強化で得られた競争力を更に伸長させ、過去最高業績を目指す。」を基本方針に掲げ、将来の環境変化に備えた事業活動を推進していくために、以下の取り組みを実行していくこととしています。
(ⅰ)国内における拡販と競争力強化
・CO2削減を含めたお客様の様々なニーズにお応えする耐火物・断熱材の一体販売による熱効率の改善(及びそれによるCO2削減)等の提案力強化
・耐火物の設計から施工までの一貫サービスを従来の鉄鋼に加え、非鉄・工業炉分野等各種窯炉へ展開
・産学連携を含めた研究機能の強化による新商品開発のスピードアップ
・環境負荷軽減にも資するコストダウンの推進(廃棄物削減・モーダルシフト(注1)の推進等)と将来の更なる競争力強化のための新工場建設による不定形耐火物(注2)生産拠点の再編等生産体制の最適化
(注1) 「モーダルシフト」とは、トラック等の自動車で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することをいいます。
(注2) 「不定形耐火物」とは、粉粒体又は練り土状の耐火物の総称で、水と混錬して型枠に流し込む、コテで塗り付ける、圧縮空気で吹き付ける、専用の道具でスタンプする等、多岐の方法で施工されるものをいいます。
(ⅱ)海外ビジネスの強化・拡大
・東南アジア、北米、南米等海外の販売提携先・代理店との連携深化による地域とお客様ニーズに即した商品提供及び現地生産体制の拡充
(ⅲ)耐火物・断熱材以外の新規ビジネスの探索
・耐熱性、耐摩耗性等において金属よりも優れた性質を持つファインセラミックス商品の半導体製造装置等への展開のほか、グループ会社が取り組む各種機能性商品の開発と次期中期経営計画におけるビジネス化に向けたマーケティングの推進。
(ⅳ)計画的な設備投資
・不定形耐火物の新工場建設投資を始めとして、生産基盤整備を中心に公開買付者グループ各社の国内外拠点を合計して3年間で140億円の設備投資を採択し実行(第4次中期経営計画期間(2018~2020年度)では110億円を実施)
これらを実行することで、公開買付者中期経営計画の最終年度である2023年度において、連結売上高1,150億円、経常利益115億円、売上高経常利益率(ROS)10%の実現を目指しております(2020年度の実績は、連結売上高999億円、経常利益82億円、売上高経常利益率(ROS)8.2%)。また、配当方針として、株主の皆様への利益還元を充実させることが重要と判断し、2021年3月期期末配当以前には、基本的な配当方針を配当性向20%としていたのに対し、2022年3月期中間配当以降は、配当性向30%を目途とし、その実現を目指しております。
一方、対象者プレスリリースによれば、対象者は、1927年11月に珪藻土質耐火断熱れんが(注3)の販売を目的として設立され、1961年10月に株式会社大阪証券取引所(以下「大阪証券取引所」といいます。)及び株式会社名古屋証券取引所(以下「名古屋証券取引所」といいます。)各市場第二部にそれぞれ株式上場した後、1991年9月に同各市場第一部への指定が行われ、2005年3月に名古屋証券取引所での上場廃止を経て、2013年7月に行われた東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、同月から東京証券取引所市場第一部に上場し、本書提出日現在まで東京証券取引所市場第一部に対象者株式を上場しているとのことです。その後、公開買付者による前回公開買付け(以下に定義します。)の実施、及び対象者による公開買付者を引受人とした本第三者割当増資(以下に定義します。)の実施により、公開買付者は対象者の親会社になったとのことです。
(注3) 「珪藻土質耐火断熱れんが」とは、天然に産出する珪藻土を主原料とした断熱れんがのことをいいます。
対象者グループ(対象者並びに対象者の子会社及び関連会社をいいます。以下同じとします。)は、本書提出日現在、対象者、連結子会社7社、及び関連会社3社により構成されており、セラミックファイバー、耐火断熱れんが、セラミックス多孔体等の製造販売、工業炉工事の設計施工等を主たる業務としているとのことです。
対象者は、社是「創意と調和」をもとに、「(1)地球の環境にやさしく 国際社会の繁栄に寄与する、(2)時代の流れを先取りし 迅速に物事に対処する、(3)組織の壁にとらわれず 連携して社業に励む、(4)自己の仕事を前向きに たえず創造性を発揮する」という4つの具体的な経営理念を制定しているとのことです。また、対象者は、対象者グループの基幹事業である断熱関連事業及びその他事業を通じ、省エネルギー・省資源、脱炭素社会と持続的な地球環境の構築に貢献し、これらに基づくグローバルな事業展開を通じ株主、顧客、従業員及び社会の信頼と期待に応えることを経営方針としているとのことです。対象者は、カーボンニュートラルやサステナビリティの追求へと国内外の事業環境が大きく変化してきていると考える中で、耐火断熱れんがや高温断熱ウールにおいて様々な製品を製造・販売する総合断熱材メーカーとして、上記4つの基本理念に基づく経営方針を遂行するため、事業規模の拡大と経営の効率化を図ってきたとのことです。その一環として、2020年10月1日付で当時完全子会社であった株式会社ITM(注4)を吸収合併消滅会社として合併し、現在のイソライト工業株式会社として、耐火断熱材を基幹事業として位置づけ、持続可能な地球環境の構築に貢献することを使命とし、生産基盤の整備と売上・収益の確保、経営全般にわたる効率化に取り組んできたとのことです。
(注4) 株式会社ITMは、2005年4月にサンゴバン・ティーエム株式会社から分社化したセラミックファイバー事業を対象者が取得し、株式会社ITMの社名で対象者の完全子会社となったとのことです。
対象者の2021年3月期は、2018年度~2020年度を対象期間とする中期経営計画(2018年5月9日公表)の最終年度であったとのことですが、新型コロナウイルス感染症等の影響で世界経済が大幅に減速した結果、数値目標であった連結売上高180億円、連結経常利益31億円は未達となったとのことです(2021年3月期の実績値は連結売上高136億円、連結経常利益23億円、連結売上高経常利益率(ROS)17.2%)。このような中、対象者は、2021年度~2023年度を対象期間とする新中期経営計画(2021年3月31日公表)(以下「対象者中期経営計画」といいます。)を制定し、「深化と探索による成長への助走」をテーマとして、以下のような重点推進事項を掲げているとのことです。
・環境と持続可能性(Environment & Sustainability)
脱炭素とSDGs活動に積極的に取組む
・安全・衛生と法令遵守(Health, Safety & Compliance)
安全で快適な職場環境の創造と法令、規則、社会規範の遵守
・品質と顧客満足(Quality & Customer Focus)
世界最高水準の品質と顧客満足の獲得を目指す
・技術革新と新商品開発(Innovation & Development)
常に新しい技術、商品の開発に挑戦し、新規事業分野を切り開く
・人材育成と社会貢献(Human Resource Development & Social Contribution)
技術、技能の伝承と教育訓練を充実するとともに、地域社会へも貢献する
対象者は、これらの重点推進事項を念頭においた事業運営を実行することにより、対象者中期経営計画の最終年度である2023年度において、連結売上高185億円、連結経常利益35億円、連結売上高経常利益率(ROS)18%以上の実現を目指しているとのことです。また、配当については、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、様々なリスクへの対応力を強化するため、強固な財務基盤を構築した上で株主の皆様に業績に応じた適正な配当を実施することを基本方針としており、対象者中期経営計画では、配当性向30%程度を目途とした株主還元の実現を目指しているとのことです(2021年3月期の配当性向は26.3%)。
対象者は、耐火断熱れんが並びにRCF(リフラクトリーセラミックファイバー(注5))、AES(生体溶解性ファイバー(注6))及びPCW(アルミナ質結晶化ファイバー(注7))のすべてのセラミックファイバー製品を断熱設計とともに提供できる点が強みであり、高い技術力とブランド力を有していると自負しているとのことです。対象者は、1,000℃を超える超高温でも耐用可能な断熱技術(セラミック多孔質化技術(注8)等)を基盤として積極的に研究開発に取り組んでおり、対象者の製品群は、鉄鋼、非鉄金属、化学、窯業等の各種工業炉や高温を扱う産業の熱効率改善のために必要不可欠な工業材料とのことです。しかしながら、対象者は、少子高齢化と人口減少により国内市場は中長期的には縮小を見込んでおり、また、対象者グループの製品は国内外の市場で競合他社との競争にさらされており、特に汎用材料については、今後、中国製の安価製品との競争環境が激化すると予想しているとのことです。対象者グループが、対象者中期経営計画に掲げた「深化と探索による成長への助走」をテーマとして諸改革を実行し、継続的な企業価値向上を目指すためには、海外生産拠点をベースとした海外販売の強化と、断熱材製品や技術を応用した新規用途開発や新規分野の開拓による今後の成長力の強化が不可欠となると考えているとのことです。
(注5) 「RCF(リフラクトリーセラミックファイバー)」とは、アルミナ、シリカを主成分とした人造鉱物繊維(セラミックファイバー)のことです。
(注6) 「AES(生体溶解性ファイバー)」とは、シリカ、カルシア、マグネシアを主成分とした人造鉱物繊維のことです。吸引等による生体内残存性の少ない繊維として人体への安全性が高い点が特徴です。
(注7) 「PCW(アルミナ質結晶化ファイバー)」とは、結晶質のアルミナ繊維及びムライト繊維のことです。RCFやAESに比べ、最高使用温度が高い点が特徴です。
(注8) 「セラミック多孔質化技術」とは、セラミックを多孔質化し、気孔形状・気孔量・気孔率等の調整や材料の最適化によって、製品に断熱性の向上や軽量化等の様々な機能を付与することができる技術のことです。
公開買付者は、創業以来、耐火物の生産で培ってきた製造技術等ノウハウを保有し、対象者も同様に断熱材の生産で培ってきた製造技術等ノウハウを持ち合わせているとのことです。公開買付者(2004年当時の商号は品川白煉瓦株式会社)は、対象者との資本関係を持つ2004年8月以前から、セラミックファイバーや耐火断熱れんが等の対象者の製品の仕入販売(公開買付者が対象者から対象者の製品を仕入れて、公開買付者の顧客に販売することを指し、公開買付者による対象者の製品の公開買付者の顧客への加工販売を含みます。)をこれまで継続的に行ってきました。公開買付者は、主力事業である耐火物関連事業の最大の需要先である鉄鋼業界において日本鋼管株式会社と川崎製鉄株式会社の合併等大型再編及び合理化が進み、一方で中国からの低価格の耐火物の輸入量が2000年度の約9万tから2004年度には約24万tに増加し、国内の耐火物の生産量が同時期に約130万tから約110万tに減少(中国からの耐火物の輸入量及び国内の耐火物の生産量の出所:平成19年5月28日付耐火物協会会報第685号)する中で、中国製の耐火物が国内生産の耐火物の代替としての役割を果たし始める等、公開買付者グループを取り巻く競争環境が厳しさを増してくる中、セラミックファイバー、耐火断熱煉瓦等の断熱関連事業に顧客基盤を持ち、マレーシア、台湾、中国に生産拠点を有する対象者との営業協力を主とした事業戦略上の融合を図ることで、製品の相互補完による販売力強化、共同開発による付加価値製品の創出、海外展開力の強化を行い、「総合耐火物メーカーとしての基盤強化」を推し進めることを目的に、2004年7月30日から同年8月19日を買付け等の期間とし対象者株式1株当たりの買付け等の価格を190円とする公開買付け(以下「前回公開買付け」といいます。)を実施しました。
公開買付者及び対象者の資本関係としては、公開買付者は、前回公開買付けの実施以前は対象者株式を所有していませんでしたが、前回公開買付けの結果、対象者株式10,398,000株(持株比率(注9):47.18%)を取得し、対象者を持分法適用関連会社としました。その後、公開買付者は、2004年11月4日を払込期日として対象者が実施した第三者割当増資(以下「本第三者割当増資」といいます。)を通じて1,400,000株の新株を1株当たり200円で引き受け、対象者株式を11,798,000株(持株比率:50.33%)所有するに至り対象者を連結子会社としました。また、公開買付者は、2009年8月に市場外の相対取引により対象者株式を1,121,000株(持株比率:4.76%)取得し、本書提出日現在において、対象者株式を12,919,000株(所有割合:55.25%)所有するに至っております。
(注9) 本段落における「持株比率」とは、各時点の対象者の発行済株式総数から各時点の対象者が所有する自己株式数を控除した数値に対する割合をいい、いずれも小数点以下第三位を四捨五入しております。
公開買付者は、従前は様々なメーカーの断熱材料を取り扱ってきましたが、2004年11月4日における対象者の連結子会社化以降、対象者の製品の取り扱いを増やし、国内においては、公開買付者の製品と対象者の製品のセット販売、耐火物・断熱材と施工工事の一体販売による新たな需要の掘り起こしを進めております。また、海外においては、公開買付者の拠点を活用した対象者の製品の拡販に関して、東南アジア向けを契機として豪州・米州へと展開しております。
他方で、公開買付者は、公開買付者及び対象者を取り巻く足元の事業環境について、中国の台頭に伴うグローバル競争の激化と米中対立の先鋭化が進み、公開買付者としては世界経済における不安定要因が増すと予想される中、脱炭素社会の実現に向けた社会変革が将来に向けた必須の課題となっており、我が国においても地球温暖化対策計画(環境省:令和3年10月22日閣議決定)において「2030年度に温室効果ガスを2013年度比46%削減。2050年にカーボンニュートラルの達成」という目標を掲げる等、大きな変革期を迎えているものと認識しております。
国内鉄鋼業界においては、事業環境の変化に応じた構造転換が求められる中、各社とも将来の競争力維持のために生産体制のスリム化を図るべく、拠点の再編を含む国内粗鋼生産能力の最適化を進めております。一方で国内・海外を問わず温室効果ガスの排出削減を目的とした電炉の活用推進と電炉大型化による生産効率の向上・高炉製鉄から水素還元法(注10)への転換の研究等、カーボンニュートラルに向けた環境課題への対応を推進していくことも求められています。
(注10) 「水素還元法」とは、鉄鉱石から酸素を除去し銑鉄を生産する工程において、二酸化炭素の排出量の削減を目的として、コークスの代わりに水素を還元剤として利用する生産方法のことをいいます。
公開買付者グループの主力事業である耐火物及び関連製品事業、並びに窯炉の設計・築炉工事等のエンジニアリングサービスを提供するエンジニアリング事業においては、販売高の多くを国内鉄鋼業界に依存しており、鉄鋼業界の操業度や設備投資の動向により、主力製品である耐火物や断熱材、築炉工事の販売高が左右され大きな影響を受けます。公開買付者としては、国内鉄鋼業界での生産拠点再編等の動きが進み、将来的には国内粗鋼生産量が減少すると予測しているところ、これにより、耐火物及び断熱材の国内需要は漸減することが見込まれ、また鉄鋼業界における上記の環境課題への対応の進展によっては、耐火物及び断熱材に対する顧客の要求は、大きく変化していく可能性があります。公開買付者は、このような環境変化への対応の遅れが公開買付者グループの事業継続にとって大きなリスクとなり得ると認識しています。
こうした状況の中、公開買付者は、対象者が建築、防災、環境関連産業や自動車に代表される車輌用途、熱加工産業及び電子産業に対しても機能材を提供し、広範な取引先業種を持ち、断熱材分野における高い技術力やブランド力を有すると評価しており、この対象者の事業特性を活かしつつ対象者を完全子会社化し、対象者が公開買付者の上場子会社であるために存在している、公開買付者と対象者の一般株主との間の潜在的な利益相反の関係を解消することにより、対象者の一般株主の利益保護の観点からの検証を経ない迅速かつ機動的な意思決定のもと公開買付者グループ全体として柔軟かつ最適な経営判断を下し効率的な事業の遂行を図り、公開買付者グループ内のシナジーを強化していくことに加えて、大規模な設備投資の実行等将来に向けた重要な経営判断に関する意思決定を対象者の一般株主の利益確保に配慮することなく迅速に行うことが可能な体制を構築することによって、将来顕在化し得る全世界的な事業環境変化のリスクを大きなビジネスチャンスに転換することが可能になると2021年4月中旬においてその考えに至りました。なお、上記の検討過程において、完全子会社化の手法に関しても検討を行ってまいりましたが、完全子会社化の手法として株式交換を採用した場合、公開買付者の既存株主にとっては新株発行による議決権の希薄化が生じること、また対象者にとっても株主総会の開催が必須となることに加えて、米国人株主の株式保有比率によっては米国証券法対応のための各種手続きが必要となることから、コストや期間を考慮すると公開買付けを実施することが合理的と公開買付者は判断しました。
上記の考えや公開買付者及び対象者を取り巻く事業環境に鑑み、公開買付者としては本取引の実現により、以下のメリット・シナジーが期待できると考えております。
(ⅰ)カーボンニュートラル等環境課題への対応力の強化
環境課題への対応は全世界の企業にとって中長期に渡る重要な課題であり、公開買付者グループの顧客における脱炭素化への取組において、断熱材技術は当該課題の解決に大きく資するものであると考えています。これまで公開買付者は、対象者と協働し、主として鉄の製造工程における最終工程(鉄を再加熱し形成・処理する工程等)の領域で断熱材と耐火物を組み合わせた熱効率に優れる炉体設計を提供していましたが、脱炭素化への取組においては、製造工程の前段階(鉄鉱石から銑鉄を経て鋼を製造する工程)の領域も含めて、新材料の共同研究開発や新たな炉体設計の提供をしていく必要があるものと認識しています。例えば、鉄鋼業界で研究が進められている水素還元法においては、現在の製鉄法における1,600℃~1,700℃の操業温度帯と比較して、水素の吸熱反応により炉内温度が著しく低下することが予想され、炉内の熱を炉外へ逃さないための熱ロス対策がこれまで以上に重要性を増すことが見込まれます。脱炭素化の流れは、上述の鉄鋼業界のみならず全世界的にその速度を速めており、このような事業環境下では、公開買付者としては断熱材において高い技術力やブランド力を有すると認識している対象者の断熱材ブランドを活用し、対象者の断熱材技術と公開買付者の持つ耐火物技術との融合を更に進め、カーボンニュートラルの新たな総合ソリューションを提供すること(注11)が、公開買付者グループとして社会的に果たすべき役割だと考えています。かかる役割の達成には、公開買付者と対象者との間の人材交流の更なる活発化と、販売面及び研究開発等の技術面における連携強化が不可欠と考えておりますが、対象者が公開買付者の連結子会社である現状においては、対象者の支配株主である公開買付者と、対象者の一般株主の間に潜在的な利益相反の関係があるため、対象者が公開買付者の完全子会社である場合と比べ、人材の相互交流や技術、情報の相互提供について、双方にとって条件が公正なものとなっているかという点や、対象者の独立性を確保する観点からの慎重な検証を要すること、また、対象者が上場子会社として独立した事業運営を行っているため、秘匿性の高い技術や情報を自由に相互提供できないことや、技術を身に着け、情報を保有する人材を交流できないことから、公開買付者と対象者の間の人材の相互交流や販売面、技術面における連携、情報やノウハウの伝達・活用等に制約が生じていると認識しております。本取引によって、そのような潜在的な利益相反の関係が解消され、前述した条件の公正性や対象者の独立性確保についての検証が不要となるとともに、秘匿性の高い技術及び情報並びにこれらを身に着けた人材の相互交流が可能となることにより、公開買付者と対象者との間の相互のノウハウの活用を促進することが期待でき、人材の相互交流を更に活発化させるとともに、販売面及び技術面における連携を更に強化することが可能となり、上述した公開買付者グループの社会的役割達成のために、公開買付者グループとしての成長を加速させることができると考えております。
(注11) 「カーボンニュートラルの新たな総合ソリューションの提供」の具体的内容としては、公開買付者グループの顧客におけるカーボンニュートラルの達成には、各種窯炉からの熱ロスの低減が重要課題となることから、かかる課題の解決策として、「耐火物と断熱材の組み合わせによる新たな炉内ライニングの開発」、「断熱材を含有することで断熱性・耐熱性を飛躍的に高めた耐火物の開発」、「これらの新技術・素材を生かした窯炉の設計・施工」等を提供することを考えております。
(ⅱ)海外事業の連携強化による事業拡大
公開買付者は、インドの年間粗鋼生産量が2017年以降4年連続で1億トンを超えていること(出所:日本鉄鋼連盟公表の2021年10月度主要国粗鋼生産)等から、海外においては、今後も新興国を中心に、鉄鋼生産量が増加すると予測しており、それに伴い、鉄鋼の生産に用いられる耐火物・断熱材の需要も増大すると予測しております。対象者の支配株主である公開買付者と、対象者の一般株主の間には潜在的な利益相反の関係があることから、顧客基盤の共有や、海外拠点における相互の製品の一体販売を拡大すること等により将来的な利益増加が見込まれるとしても、商流の変更等によって短期的にせよ対象者の利益を損なうおそれがある場合には、取引の実行を慎重に行わざるを得ないといった対象者の一般株主の利益に配慮するための制約がありましたが、本取引によって、対象者を公開買付者の完全子会社にすることにより、そのような潜在的な利益相反の関係を解消することが可能となり、前述した対象者の一般株主の利益への配慮が不要となることで、対象者の短期的な利益の確保にとらわれずに公開買付者と対象者間で取引を実行することができるようになることから、対象者と公開買付者それぞれの販売提携先の相互利用等のリソース・顧客基盤の相互活用を進めることによる両社の製品の販売拡大を図るとともに、主に北米、南米、オセアニア、インド地域に生産・販売拠点を有する公開買付者と中国、台湾、マレーシア、ドイツに生産・販売拠点を有する対象者の両社の拠点における地域補完を含めた営業面・技術面での連携・人材交流の強化を図り、耐火物・断熱材の提供可能なサービスの幅を拡大することが可能となり、それによって、需要の捕捉力を更に高めることが可能だと考えています。
(ⅲ)公開買付者グループにおける統一的なガバナンス体制の整備や上場維持コストの削減
昨今のコーポレートガバナンス・コード改定等を踏まえ、上場会社として必要な体制やコスト負担が年々拡大しています。経済産業省策定の2019年6月28日付「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」においても、上場子会社においては、「取締役会における独立社外取締役の比率を高めること(1/3以上や過半数等)を目指すことが基本」とされ、2021年6月11日に改定されたコーポレートガバナンス・コードの補充原則4―8③によれば、「支配株主を有する上場会社は、取締役会において支配株主からの独立性を有する独立社外取締役を少なくとも3分の1以上(プライム市場上場会社においては過半数)選任するか、または支配株主と少数株主との利益が相反する重要な取引・行為について審議・検討を行う、独立社外取締役を含む独立性を有する者で構成された特別委員会を設置するべきである。」とされ、上場子会社の今後の更なるガバナンスの強化は不可欠となっています。本取引により、対象者が公開買付者の完全子会社となり、非公開化することによって、上場会社に課されるガバナンス体制にとらわれずに、公開買付者グループの機動的運営及びこれによる公開買付者グループ全体の企業価値向上を実現することができる柔軟な経営体制(取締役・執行役員の構成等)の構築が可能となると考えております。更に株式上場に係る業務(投資家対応業務、株主総会の開催・運営業務等)及びコスト負担を軽減できることから、人員・資金等の経営資源を事業成長のために有効活用することが可能となり、公開買付者グループ全体の企業価値向上に資するものと考えています。
なお、公開買付者としては、(ⅰ)対象者が公開買付者の完全子会社となり上場会社でなくなったとしても、対象者のブランドとこれまで培ってきた信用力、及び公開買付者の上場会社としての信用力を活用すれば取引先への信用面に対する影響は生じないと考えられること、(ⅱ)公開買付者グループにおいて統一的なガバナンス体制を整備することによって、対象者のコーポレートガバナンスについても必要な水準を維持できることを踏まえると、対象者株式の上場廃止による悪影響は生じないと考えております。
また、上記のメリット・シナジーが期待できることに加え、公開買付者は、(ⅰ)両社が個別にカーボンニュートラル等の環境課題への対応や海外事業の拡大を進めていく場合に比べ、公開買付者が対象者を完全子会社とし、より強固な資本関係を構築することにより、迅速かつ機動的な意思決定のもと公開買付者グループ全体として柔軟かつ最適な経営判断を下し効率的な事業の遂行を図ることができること、(ⅱ)親子上場を維持することによって少数株主の利益に対する配慮が必要となることから長期的な視点に立って最善と考える経営判断であっても、短期的に少数株主の利益を損ねるおそれがある場合には、その経営判断が制約を受けること、(ⅲ)現状の資本関係のもと対象者株式の上場維持を継続した場合では、対象者の少数株主の皆様の利益に配慮しつつ株価を意識した経営を行わざるを得ないことにより、脱炭素社会への取り組みに向けた大規模な設備投資等短期的な利益減少に繋がる経営判断を行うことが困難になることから、公開買付者は、本取引の実現が公開買付者における総合的なグループ力の強化に繋がり、更には両社の企業価値向上やより良い製品の提供を通じ取引先を含む各ステークホルダーの利益にも資すると考えられ有益であると2021年4月中旬に判断しました。
このような認識のもと、公開買付者は、対象者との更なる連携の強化に向けて、2021年4月中旬に、対象者株式の上場を維持するべきか対象者の完全子会社化を行うべきかの初期的な検討を開始し、公開買付けによる対象者の完全子会社化を基本方針とすることを決定しました。2021年6月上旬、対象者に対して、公開買付者において本公開買付けの実施を検討している旨を伝えるとともに、対象者に現在の資本市場を取り巻く環境と完全子会社化の意義を説明し、対象者においても本取引について検討する旨の回答がありました。その後、公開買付者と対象者の間で、本取引後の経営体制やシナジーに関する協議を行い、2021年9月中旬、公開買付者は、対象者からも本取引を前向きに検討する旨の回答を得られたこともあり公開買付者及び対象者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所をそれぞれ選任し、本取引に関して公開買付け実施後の二段階買収も含めた本格的な検討を進めました。その後、公開買付者は、2021年9月22日に、対象者に対して、公開買付者が本取引を申し入れた背景や本取引の検討・協議を開始したい旨を記載した提案書(以下「本提案書」といいます。)を提出しました。本提案書の提出を受けて、対象者は、対象者が公開買付者の連結子会社であり、本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、リーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所の助言を踏まえ、直ちに、公開買付者及び対象者から独立した立場で、対象者グループの企業価値の向上及び対象者の少数株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うため、本特別委員会(下記「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」において定義されます。)を設置したとのことです。公開買付者と対象者は、対象者における本特別委員会の設置を経て、本取引の実現に向けた具体的な協議・検討を開始いたしました。公開買付者は、本取引の実現可能性の精査のためのデュー・ディリジェンスを対象者の了解を得て2021年10月中旬から2021年11月中旬まで実施するとともに、並行して、対象者との間で、本取引の意義及び目的に関する協議・検討や、本取引後の経営体制・事業方針、本取引における諸条件等についての協議・検討を複数回に亘って重ねてまいりました。具体的には、公開買付者は、対象者に対するデュー・ディリジェンスにおいて、企業価値に特段の重大な影響を及ぼすようなリスクが発見されなかったこと、本公開買付けの成立の確度を高めるためには過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2018年12月から2021年11月までの期間に公表された計27件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(40~43%))と比べて不合理でないプレミアムが付されていることが必要と考えられること、みずほ証券からの対象者の価値評価に関するアドバイス及びそれらに関する議論等(以下「本価格交渉に係る議論」といいます。)を踏まえて、対象者に対して2021年11月25日に、本公開買付けにおける対象者株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を970円とする最初の提案を行いましたが、2021年11月26日、対象者から、十分なプレミアムが付されているとは言い難く、妥当な価格に達していないとして、本公開買付価格の再検討を要請されました。その後、公開買付者は、2021年12月1日に、対象者からの再検討の要請を踏まえ、本公開買付価格を1,000円とする旨の再提案を行いましたが、2021年12月3日、対象者及び本特別委員会の連名で、依然として対象者の適正な企業価値が十分に反映された価格ではないとして、本公開買付価格の大幅な引き上げに関する再検討を要請されました。その後、公開買付者は、2021年12月9日に、対象者及び本特別委員会からの再検討の要請を踏まえ、本公開買付価格を1,030円とする旨の再提案を行いましたが、2021年12月13日、対象者及び本特別委員会の連名で、同時点での対象者株式の市場株価に対し十分なプレミアムが加えられておらず、いまだに妥当な価格に達していないとして、提案内容の再検討を要請されました。その後、公開買付者は、12月16日に本公開買付価格を1,200円とする旨の最終提案を行いましたが、同月17日、対象者及び本特別委員会の連名で、同日時点の状況からは下記「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)対象者の意思決定の内容」に記載のとおり、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考える一方で、対象者の少数株主の皆様の更なる利益の確保の可能性を追求するため、本公開買付価格を1,240円とするよう要請を受けました。その後、公開買付者は、同月20日に、対象者及び本特別委員会の連名による要請を検討したものの本価格交渉に係る議論を踏まえ、最終提案で提示した1,200円が合理的な本公開買付価格の上限であると考えており、本公開買付価格を1,200円とする旨の再提案を行いました。公開買付者は、かかる再提案に対して、同月21日、対象者から、上記のとおり1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考えていたこと、同月17日以降に市場株価の大きな変動が生じなかったこと、及び1,200円は公開買付者にとって合理的な本公開買付価格の上限であると公開買付者から伝達されたことも踏まえ、下記「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)対象者の意思決定の内容」に記載の点から、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額であると判断し、本公開買付価格を1,200円とすることに同意する旨の回答を得ました。
以上の検討・協議・交渉の結果、公開買付者及び対象者は、対象者を完全子会社化することが公開買付者及び対象者を取り巻く事業環境の変化に対応し、両社の企業価値向上に資する最善の方策であるとの考えで一致したことから、公開買付者は、2021年12月23日開催の取締役会において、本取引の一環として本公開買付けを実施することを決議しました。
② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
(ⅰ)検討体制の構築の経緯
一方、対象者プレスリリースによれば、対象者は、2021年6月初旬、公開買付者より公開買付けを通じた完全子会社化を検討している旨の初期的な意向を受けたとのことです。その後、同年9月22日に公開買付者より本取引の実施に向けた検討及び協議を開始したい旨の提案書を受領したとのことです。対象者は、本取引に関して、同年9月中旬に、対象者及び公開買付者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として大和証券株式会社(以下「大和証券」といいます。)を、同年9月下旬に、対象者及び公開買付者から独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所をそれぞれ選任したとのことです。そして対象者は、対象者が公開買付者の連結子会社であり、本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、リーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所の助言を踏まえ、直ちに、対象者及び公開買付者から独立した立場で、対象者グループの企業価値の向上及び対象者の少数株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を開始したとのことです。
具体的には、2021年9月下旬より、対象者の独立社外取締役及び社外有識者から構成される特別委員会の設置に向けた準備を開始し、同年10月6日開催の対象者取締役会の決議により、白江伸宏氏(対象者社外取締役(監査等委員))、石川明彦氏(対象者社外取締役(監査等委員))及び岩谷博紀氏(岩谷・村本・山口法律事務所 弁護士)の3名から構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置し、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の合理性(本取引が対象者の企業価値向上に資するかを含む。)、(ⅱ)本取引の取引条件の妥当性、(ⅲ)本取引に係る手続の公正性、(ⅳ)本取引を行うことは対象者の少数株主にとって不利益ではないか、(ⅴ)本公開買付けに対して対象者取締役会が賛同意見を表明すること及び対象者の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非(以下、これらを総称して「本諮問事項」といいます。)について諮問したとのことです。また、本特別委員会への諮問にあたり、対象者取締役会は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本取引に賛同しないことを決議するとともに、本特別委員会に対して、(a)本特別委員会の財務アドバイザー・第三者評価機関や法務アドバイザー(以下「アドバイザー等」といいます。)を選任し、又は対象者のアドバイザー等を指名若しくは承認(事後承認を含みます。)する権限(なお、本特別委員会は、対象者のアドバイザー等が高い専門性を有しており、独立性にも問題がない等、本特別委員会として対象者のアドバイザー等を信頼して専門的助言を求めることができると判断した場合には、対象者のアドバイザー等に対して専門的助言を求めることができるものとしているとのことです。)、(b)対象者の取締役、従業員その他本特別委員会が必要と認める者に本特別委員会への出席を要求し、必要な情報について説明を求める権限、(c)必要に応じて、本取引の取引条件等の交渉を行う権限(なお、本特別委員会が、本取引の取引条件等の交渉を直接行わない場合であっても、必要に応じて、例えば、交渉について事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べ、指示や要請を行うこと等により、本取引の取引条件等の交渉過程に実質的に関与する状況を確保するよう努めるものとし、対象者は、当該状況が確保されるよう協力するものとしているとのことです。)を付与することを決議しているとのことです。本特別委員会の設置等の経緯、検討の経緯及び判断内容等の詳細については、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」をご参照ください。
さらに、対象者は、本取引について対象者において検討するための担当者として公開買付者との間に特別な利害関係を有する者を除く対象者の代表取締役社長である飯田栄司氏及び対象者の取締役専務執行役員である佐野達郎氏の2名から構成されるプロジェクトチーム(以下「本プロジェクトチーム」といいます。)を組成し、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「⑤ 対象者における独立した検討体制の構築」に記載のとおり、公開買付者から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務を含みます。)を対象者の社内に構築し、本取引に関する提案を検討するための体制を整備したとのことです。
(ⅱ)検討・交渉の経緯
上記の体制の下、対象者は、大和証券から対象者株式の価値算定結果に関する報告、公開買付者との交渉方針に関する助言を受けるとともに、西村あさひ法律事務所から本取引における手続の公正性を確保するための対応等についての法的助言を受け、これらを踏まえ、本取引の是非及び取引条件の妥当性について慎重に検討を行ってきたとのことです。
具体的には、対象者は、2021年11月25日に、公開買付者から、対象者に対するデュー・ディリジェンスにおいて、企業価値に特段の重大な影響を及ぼすようなリスクが発見されなかったこと、本公開買付けの成立の確度を高めるためには過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2018年12月から2021年11月までの期間に公表された計27件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(40~43%))と比べて不合理でないプレミアムが付されていることが必要と考えられること、みずほ証券からの対象者の価値評価に関するアドバイス及びそれらに関する議論等を踏まえて、本公開買付価格を970円とする最初の提案を受けたとのことですが、同月26日、十分なプレミアムが付されているとは言い難く、妥当な価格に達していないとして、公開買付者に提案内容の再検討を要請したとのことです。その後、対象者は、同年12月1日に、公開買付者から、対象者からの再検討の要請を踏まえて、公開買付者から本公開買付価格を1,000円とする旨の提案を受けたとのことですが、同月3日、対象者及び本特別委員会の連名で、依然として対象者の適正な企業価値が十分に反映された価格ではないとして、本公開買付価格の大幅な引き上げに関する再検討を公開買付者に要請したとのことです。その後、対象者は、同月9日、公開買付者から、対象者及び本特別委員会からの再検討の要請を踏まえて公開買付者から本公開買付価格を1,030円とする旨の提案を受けたとのことですが、同月13日、同時点での対象者株式の市場株価に対し十分なプレミアムが加えられておらず、いまだに妥当な価格に達していないとして、対象者及び本特別委員会の連名で公開買付者に提案内容の再検討の要請をしたとのことです。その後、対象者は、同月16日に公開買付者から、対象者及び本特別委員会からの再検討の要請を踏まえて公開買付者から本公開買付価格を1,200円とする旨の最終提案を受けたとのことですが、同月17日、同日時点の状況からは下記(ⅲ)に記載のとおり、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考える一方で、対象者の少数株主の皆様の更なる利益の確保の可能性を追求するため、対象者及び本特別委員会の連名で本公開買付価格を1,240円とする要請を行ったとのことです。その後、対象者は、同月20日に、公開買付者から、対象者及び本特別委員会からの要請を検討したものの、最終提案で提示した1,200円が合理的な本公開買付価格の上限であると考えており、本公開買付価格を1,200円とする旨の提案を再度受けたとのことです。かかる再提案を受け、対象者は、同月21日、上記のとおり1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考えていたこと、同月17日以降に市場株価の大きな変動が生じなかったこと、及び1,200円は公開買付者にとって合理的な本公開買付価格の上限であると公開買付者から伝達されたことも踏まえ、下記(ⅲ)に記載の点から、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額であると判断し、本公開買付価格を1,200円とすることに同意する旨の回答を行ったとのことです。
以上の検討・交渉過程において、本特別委員会は、適宜、対象者や対象者のアドバイザーから報告を受け、公開買付者から提示された価格の確認及びそれらの価格に対する意見の申述等を行っているとのことです。具体的には、本特別委員会は、対象者が作成した2022年3月期から2024年3月期までの事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性を確認し、その承認を行っているとのことです。また、本特別委員会は、公開買付者との交渉にあたっては、交渉の方針等について審議及び決定し、また、公開買付者から本公開買付価格についての提案を受領した際には、その都度、直ちに対象者及び対象者のファイナンシャル・アドバイザーから報告を受け、対象者に対して交渉の方針等を指示するとともに、また、公開買付者に対して対象者と連名で直接価格の引き上げを要求するなどの対応を行っているとのことです。
そして、対象者は、2021年12月23日、本特別委員会から現時点において、対象者取締役会が本公開買付けに賛同し、対象者株主に対して応募を推奨する旨の意見表明に係る決議を行うことは妥当であり、対象者の少数株主にとって不利益なものではないと考える旨の答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けているとのことです(本答申書の概要については、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」をご参照ください。)。
(ⅲ)対象者の意思決定の内容
以上の経緯の下で、対象者は、2021年12月23日開催の対象者取締役会において、西村あさひ法律事務所から受けた法的助言並びに大和証券から受けた財務的見地からの助言及び2021年12月22日付で提出を受けた対象者株式の価値算定結果に関する株式価値算定書(以下「対象者算定書」といいます。)の内容を踏まえつつ、本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が対象者の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議・検討を行ったとのことです。
その結果、対象者としては、上記「① 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の、海外生産拠点をベースとした海外販売の強化と、断熱材製品や技術を応用した新規用途開発や新規分野の開拓による今後の成長強化の実現へ向けて、本取引を通じて以下のシナジー効果を期待することができ、これらのシナジー効果は対象者の企業価値向上に資すると考えるに至ったとのことです。
(a)耐火物、断熱材の販売連携強化により顧客基盤の拡充を図り、顧客対応力・顧客満足度の向上と鉄鋼構造改革に対応したシェアの確保、拡大
公開買付者の主要顧客である鉄鋼業において、対象者は、今後、国内の粗鋼生産量は縮小すると予測しており、それに伴う粗鋼生産体制の合理化とカーボンニュートラルに対応した水素還元製鉄等の技術革新、電気炉製鋼法の拡大等を予想しているとのことです。対象者は、耐火物とともに断熱材を販売連携することにより鉄鋼業のエネルギー効率の向上に貢献し、粗鋼生産量の縮小が予想される市場の中でも、このような構造的な業界の変化に対応して一定のシェアの確保、拡大を目指すことができると考えているとのことです。具体的には、対象者の鉄鋼業や非鉄、セメント業界に対する現状の営業体制では人員数に限りがありますが、特に鉄鋼業界では主要顧客の製鉄所内に営業拠点を持つなど強力な営業体制を持つ公開買付者との販売連携を深めることで鉄鋼業界における営業ノウハウや人員数を補完することが可能となり、対象者の顧客基盤の拡充と同時に顧客対応力を向上させ、結果的に顧客満足度の向上を図ることができ、公開買付者グループ全体としての販売量の拡大が期待できるとのことです。
(b)高温断熱材と耐火物の製造技術及びアプリケーション技術の連携・融合による高付加価値商品の開発
対象者は、対象者が持つセラミックファイバー製品製造技術と公開買付者が持つ耐火物原料の調合、混錬、成形技術を連携させることにより、高強度かつ耐熱性と断熱性を兼ね備えた新しい耐火物であるファイバー複合材料の開発や高温を扱う産業における新たなアプリケーション創出の可能性があると考えているとのことです。
(c)両社の高温断熱材と耐火物の材料技術の連携で、省エネルギー、高熱効率化を図ることや、燃料電池・蓄電池を含む再生可能エネルギー関連技術への応用を図ることによる脱炭素社会構築への貢献
対象者が持つ断熱材製品や関連技術は、脱炭素社会を構築するための第一歩として必要となる、徹底した省エネルギーや高熱効率化に貢献することができると考えているとのことです。対象者は、太陽光、風力、地熱等の再生可能エネルギーや水素、アンモニア、合成燃料等の新エネルギーの生成やこれを有効に活用するための燃料電池や蓄電池にも断熱材や耐火材及び両社の複合材料の使用が大いに期待され、対象者と公開買付者が技術的に連携することにより多様なニーズに対応することが可能になると考えているとのことです。
(d)両社の海外拠点の相互活用と連携強化による海外販売の拡大
対象者は台湾、中国、マレーシア、ドイツに生産・販売拠点を持っております。一方、公開買付者は中国の他、米国、豪州、インドネシア、インドに生産・販売拠点を持ち、南米(ブラジル)に提携先を持っております。対象者は、両社の拠点を活用して販売地域を互いに補完することで、公開買付者グループ全体として販売を拡大できる可能性があると考えているとのことです。
これまで対象者においては、公開買付者の連結子会社として、支配株主である公開買付者と対象者の少数株主との間に潜在的な利益相反の関係が存在しており、このような潜在的な利益相反の回避に留意しなければならない立場にあることから、上記(a)~(d)のような販売連携や技術連携の施策において、公開買付者グループとの連携に係る取引条件等について慎重に検討する必要があり、当該施策の実行までに相応の期間を要することが見込まれ、また、潜在的な利益相反の回避のため、秘匿性の高い技術や情報を自由に相互提供できないことや、技術を身に着け、情報を保有する人材を交流できないことから、公開買付者と対象者の間の人材の相互交流や販売面、技術面における連携、情報やノウハウの伝達・活用等に制約が生じていたとのことです。しかしながら、本取引後においては、公開買付者の完全子会社となり、対象者において、公開買付者と対象者の少数株主との間の潜在的な利益相反の回避に留意しなければならない立場ではなくなることで、公開買付者グループとの取引や技術連携等の条件を慎重に検討しなければならず、機動的かつ迅速な意思決定が阻害されるおそれがあるといった公開買付者グループと対象者の少数株主の間の潜在的な利益相反のための制約がなくなり、中長期的な成長の観点から必要な公開買付者グループとの販売及び技術開発における連携の更なる強化並びに人材の相互交流の活発化を始めとする経営資源の効率的活用を迅速かつ円滑に行いながら、対象者を含む公開買付者グループの中長期的な企業価値向上に資することができると考えているとのことです。
また、本公開買付価格については、以下の点を考慮した結果、本公開買付価格である1,200円は対象者の一般株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であり、本公開買付けは、対象者の一般株主の皆様に対して適切なプレミアムを付した価格での合理的な対象者株式の売却の機会を提供するものであると判断したとのことです。
(a)当該価格が、対象者において、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」に記載のとおり本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するための措置が十分に講じられた上で、本特別委員会の実質的な関与の下、公開買付者との間で十分な交渉を重ねた結果合意された価格であること。
(b)当該価格が、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「② 対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載の対象者算定書における大和証券による対象者株式の価値算定結果のうち、市場株価法による算定結果の範囲を上回っており、またディスカウンティッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)による算定結果の範囲内であること。
(c)当該価格が、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会から取得した本答申書においても、妥当であると認められると判断されていること。
(d)当該価格が、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2021年12月22日の対象者株式の東京証券取引所市場第一部における終値874円に対して37.30%(小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、プレミアムの計算において同じです。)、過去1ヶ月間(2021年11月24日から2021年12月22日まで)の終値の単純平均値906円(小数点以下を四捨五入しております。以下、終値の単純平均値の計算において同じとします。)に対して32.45%、過去3ヶ月間(2021年9月24日から2021年12月22日まで)の終値の単純平均値879円に対して36.52%、過去6ヶ月間(2021年6月23日から2021年12月22日まで)の終値の単純平均値783円に対して53.26%のプレミアムをそれぞれ加えた金額となっており、過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2017年1月から2021年11月までの期間に公表された計45件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(37%~41%))と比べて大きく乖離するものではないため、不合理でないプレミアムが付されていると考えられること。
以上より、対象者は、本取引が対象者の企業価値の向上に資するものであるとともに、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は妥当なものであると判断し、2021年12月23日開催の対象者取締役会において、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様に対し、本公開買付けに応募することを推奨することを決議したとのことです。
なお、当該取締役会における決議の方法については、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「⑥ 対象者における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認」をご参照ください。
③ 本公開買付け後の経営方針
公開買付者は、本取引により対象者を公開買付者の完全子会社とすることで、対象者グループを含む公開買付者グループ内の連携を加速させるとともに意思決定を迅速化させ、上記「① 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」記載の本取引によるメリット・シナジーを実現させることにより更なる企業価値向上に向けた経営を行ってまいります。他方で、本取引により対象者を公開買付者の完全子会社とした後も、対象者のこれまでの製品開発や技術力の競争力の源泉となる対象者が独自に育んできた企業風土・文化を守りながら、自律的な成長を実現するといった観点から、対象者の経営の自律性を尊重するとともに、対象者の従業員の雇用の継続を前提とし、対象者の製品のブランドや経営体制を維持していく考えです。なお、本書提出日現在、対象者の取締役6名のうち対象者の代表取締役である飯田栄司氏及び対象者の取締役である加藤健氏の2名が公開買付者の出身者です。本取引後の対象者の経営体制(取締役会の構成及び員数並びに執行役員の人数等を含む。)については、現在の経営体制を尊重することを基本とし、変更や追加の役員派遣の要否については検討を開始していませんが、具体的な役員構成やその他の経営体制については本取引後に対象者と協議の上、今後決定していきたいと考えております。
(3)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
公開買付者及び対象者は、本書提出日現在、公開買付者が対象者を連結子会社としており、本公開買付けを含む本取引が支配株主との重要な取引等に該当することから、本公開買付けを含む本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、対象者の少数株主の皆様への影響に配慮し、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置として、それぞれ以下の措置を実施しております。
なお、公開買付者は、上記「(1)本公開買付けの概要」に記載のとおり、本書提出日現在、対象者株式12,919,000株(所有割合:55.25%)を所有しているため、本公開買付けにおいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する一般株主の皆様の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定しておりませんが、公開買付者及び対象者は、公開買付者及び対象者において以下の措置を講じていることから、対象者の一般株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えております。
また、以下の記載のうち、対象者において実施した措置に関する記載については、対象者から受けた説明に基づくものです。
① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
② 対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得
④ 対象者における独立した法律事務所からの助言
⑤ 対象者における独立した検討体制の構築
⑥ 対象者における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認
⑦ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
⑧ 取引保護条項の不存在
以上の詳細については、下記「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」をご参照ください。
(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
公開買付者は、上記「(1)本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにより対象者株式の全て(ただし、公開買付者が所有する対象者株式及び対象者が所有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法による本スクイーズアウト手続を実施することを予定しております。
① 株式売渡請求
公開買付者は、本公開買付けの成立により、公開買付者が所有する対象者の議決権の合計数が対象者の総株主の議決権の数の90%以上となり、公開買付者が会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、対象者の株主の皆様(ただし、公開買付者及び対象者を除きます。)の全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する対象者株式の全部を売り渡すことを請求(以下「株式売渡請求」といいます。)する予定です。株式売渡請求においては、対象者株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対して交付することを定める予定です。この場合、公開買付者は、その旨を対象者に通知し、対象者に対し株式売渡請求の承認を求めます。対象者がその取締役会の決議により株式売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続に従い、対象者の株主の個別の承諾を要することなく、公開買付者は、株式売渡請求において定めた取得日をもって、売渡株主の全員からその所有する対象者株式の全部を取得します。この場合、売渡株主がそれぞれ所有していた対象者株式1株当たりの対価として、公開買付者は、当該各売渡株主に対し、本公開買付価格と同額の金銭を交付する予定です。なお、対象者プレスリリースによれば、対象者は、公開買付者より株式売渡請求をしようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、対象者取締役会にてかかる株式売渡請求を承認する予定とのことです。
株式売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定としては、会社法第179条の8その他の関係法令の定めに従って、対象者の株主の皆様(ただし、公開買付者及び対象者を除きます。)は、裁判所に対して、その所有する対象者株式の売買価格の決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められています。なお、上記申立てがなされた場合の対象者株式の売買価格は、最終的には裁判所が判断することになります。
② 株式併合
他方で、本公開買付けの成立後、公開買付者が所有する対象者の議決権の合計数が対象者の総株主の議決権の数の90%未満である場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき、対象者株式の併合を行うこと(以下「株式併合」といいます。)及び株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開買付けの決済の完了後速やかに対象者に要請する予定です。なお、公開買付者は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定です。また、本書提出日現在においては、本臨時株主総会の開催日は、2022年4月頃を予定しています。
本臨時株主総会において株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、株式併合がその効力を生ずる日において、対象者の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた株式併合の割合に応じた数の対象者株式を所有することとなります。株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた対象者の株主の皆様に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する対象者株式を対象者又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになります。当該端数の合計数に相当する対象者株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった対象者の株主の皆様(ただし、公開買付者及び対象者を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主の皆様が所有していた対象者株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うよう対象者に要請する予定です。また、対象者株式の併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者は、対象者に対して、公開買付者のみが対象者株式の全て(ただし、対象者が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった対象者の株主の皆様(ただし、公開買付者及び対象者を除きます。)の所有する対象者株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定です。
株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定としては、株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従って、対象者の株主の皆様(公開買付者及び対象者を除きます。)は、対象者に対してその所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して対象者株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められています。
上記のとおり、株式併合においては、本公開買付けに応募されなかった対象者の株主の皆様(公開買付者及び対象者を除きます。)の所有する対象者株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、株式併合に反対する対象者の株主の皆様(公開買付者及び対象者を除きます。)は、上記申立てを行うことができることになる予定です。なお、上記申立てがなされた場合の対象者株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することとなります。
上記の①株式売渡請求及び②株式併合の各手続については、関係法令についての改正、施行、当局の解釈等の状況等によっては、実施の方法及び時期に変更が生じる可能性があります。ただし、その場合でも、本公開買付けに応募されなかった対象者の株主の皆様(ただし、公開買付者及び対象者を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該各株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該各株主が所有していた対象者株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定される予定です。
以上の各場合における具体的な手続及びその実施時期等については、対象者と協議の上、決定次第、対象者が速やかに公表する予定です。なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における対象者の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、対象者の株主の皆様において自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
(5)上場廃止となる見込み及びその理由
対象者株式は、本書提出日現在、東京証券取引所市場第一部に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、対象者株式は、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、公開買付者は、本公開買付けの成立後に、上記「(4)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載する手続に従って、対象者株式の全て(対象者の所有する自己株式を除きます。)を所有することを予定していますので、その場合、対象者株式は、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、対象者株式を東京証券取引所において取引することはできません。
(6)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項
該当事項はありません。
| 買付け等の期間 | 2021年12月24日(金曜日)から2022年2月17日(木曜日)まで(34営業日) |
| 公告日 | 2021年12月24日(金曜日) |
| 公告掲載新聞名 | 電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。 (電子公告アドレス https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/) |
(注) 令第8条第1項及び行政機関の休日に関する法律第1条第1項第3号に基づき2021年12月29日及び30日は、行政機関の休日となるため、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)に算入しておりませんが、下記「7 応募及び契約の解除の方法」に記載の方法に従った公開買付代理人による本公開買付けに応募する株主(以下「応募株主等」といいます。)からの応募の受付けは、公開買付期間に算入されていない2021年12月29日及び30日にも行われます。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
| 株券 | 普通株式1株につき 金1,200円 |
| 新株予約権証券 | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― |
| 株券等信託受益証券 ( ) |
― |
| 株券等預託証券 ( ) |
― |
| 算定の基礎 | 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券に対して、対象者の株式価値の算定を依頼いたしました。なお、みずほ証券は、株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」といいます。)と同じ株式会社みずほフィナンシャルグループの一員であり、みずほ銀行は、公開買付者に対して買付け等に要する資金の融資を行う予定であるほか、公開買付者の株主たる地位を有しておりますが、みずほ証券は、本公開買付けを含む本取引に関して、公開買付者及び対象者との利益相反に係る重要な利害関係を有しておりません。みずほ証券によれば、みずほ証券は法第36条第2項及び金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号。その後の改正を含みます。)第70条の4の適用法令に従い、みずほ証券とみずほ銀行間の情報隔壁措置等の適切な利益相反管理体制を構築し、かつ実施しており、みずほ銀行の貸付人の地位とは独立した立場で対象者の株式価値の算定を行っているとのことです。公開買付者は、公開買付者とみずほ証券は一般取引先と同様の取引条件での取引を実施しているため第三者算定機関としての独立性が確保されていること、みずほ証券とみずほ銀行との間において適切な弊害防止措置が講じられていること、みずほ証券は過去の同種事案の第三者算定機関としての実績を有していること等を踏まえ、みずほ証券を公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関として選定いたしました。 |
| みずほ証券は、対象者の財務状況、対象者株式の市場株価の動向等について検討を行った上で、多面的に評価することが適切であると考え、複数の株式価値算定手法の中から採用すべき算定手法を検討した結果、市場株価基準法、類似企業比較法及びDCF法を用いて、対象者の株式価値の算定を行い、公開買付者は、みずほ証券から2021年12月22日付で株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)を取得しました。なお、公開買付者は、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。 | |
| 本株式価値算定書において採用した手法及び当該手法に基づいて算定された対象者株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。 | |
| 市場株価基準法:783円から906円 | |
| 類似企業比較法:527円から980円 | |
| DCF法 :1,115円から1,449円 | |
| 市場株価基準法では、本公開買付けの公表日の前営業日である2021年12月22日を算定基準日として、対象者株式の東京証券取引所市場第一部における算定基準日の終値874円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値906円、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値879円及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値783円を基に、対象者株式1株当たりの株式価値の範囲を783円から906円と算定しております。 | |
| 類似企業比較法では、対象者と比較的類似する事業を営む上場会社の市場株価や収益性等を示す財務指標との比較を通じて対象者の株式価値を算定し、対象者株式1株当たり株式価値の範囲を527円から980円と算定しております。 | |
| DCF法では、対象者から提供を受けた事業計画(2022年3月期から2024年3月期までの3期分)を基礎とし、直近までの業績の動向、公開買付者が対象者に対して行ったデュー・ディリジェンスの結果、一般に公開された情報等の諸要素を考慮して公開買付者において調整を行った対象者の将来の収益予想に基づき、対象者が2022年3月期第3四半期以降において創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引いて対象者の企業価値や株式価値を算定し、対象者株式1株当たりの株式価値の範囲を1,115円から1,449円と算定しております。なお、当該事業計画は、本取引の実行を前提としておりません。また、上記DCF法の算定の基礎となる対象者の事業計画については、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2021年3月期から2022年3月期にかけて、世界経済の回復を背景に、断熱関連事業において、中国、欧州市場を中心として販売が堅調に推移していることにより、2022年3月期の営業利益は前年対比39.4%増となることを見込んでおります。 | |
| 公開買付者は、みずほ証券から取得した本株式価値算定書の算定結果のうち、本公開買付価格が市場株価基準法及び類似企業比較法による算定結果の範囲を上回っており、またDCF法による算定結果の範囲内であることに加え、公開買付者において2021年10月中旬から2021年11月中旬まで実施した対象者に対する法務、財務及び税務に関してのデュー・ディリジェンスにおいて、企業価値に特段の重大な影響を及ぼすようなリスクが発見されなかったこと、本公開買付けの成立の確度を高めるためには過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2018年12月から2021年11月までの期間に公表された計27件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(40%~43%))と比べて不合理でないプレミアムが付されていることが必要と考えられること、対象者株式の市場株価の動向、本公開買付価格に関する対象者との協議・交渉の結果、対象者の取締役会による本公開買付けへの賛同の有無及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、最終的に2021年12月23日開催の取締役会において、本公開買付価格を1,200円とすることを決定いたしました。 | |
| なお、本公開買付価格である1,200円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2021年12月22日の東京証券取引所市場第一部における対象者株式の終値874円に対して37.30%、同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値906円に対して32.45%、同過去3ヶ月間の終値の単純平均値879円に対して36.52%、同過去6ヶ月間の終値の単純平均値783円に対して53.26%のプレミアムをそれぞれ加えた価格となっております。また、本公開買付価格である1,200円は、本書提出日の前営業日である2021年12月23日の東京証券取引所市場第一部における対象者株式の終値888円に対して35.14%のプレミアムを加えた価格となっております。なお、公開買付者としては、これらのプレミアムは、上述した、過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2018年12月から2021年11月までの期間に公表された計27件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(40%~43%))と比べて大きく乖離するものではなく、不合理ではないと考えております。 |
| 算定の経緯 | (本公開買付価格の決定に至る経緯) |
| 上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「① 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、公開買付者は、対象者との更なる連携の強化に向けて、2021年4月中旬に、対象者株式の上場を維持するべきか対象者の完全子会社化を行うべきかの初期的な検討を開始し、公開買付けによる対象者の完全子会社化を基本方針とすることを決定しました。2021年6月上旬、対象者に対して、公開買付者において本公開買付けの実施を検討している旨を伝えるとともに、対象者に現在の資本市場を取り巻く環境と完全子会社化の意義を説明し、対象者においても本取引について検討する旨の回答がありました。その後、公開買付者と対象者の間で、本取引後の経営体制やシナジーに関する協議を行い、2021年9月中旬、公開買付者は、対象者からも本取引を前向きに検討する旨の回答を得られたこともあり公開買付者及び対象者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券を、リーガル・アドバイザーとしてTMI総合法律事務所をそれぞれ選任し、本取引に関して公開買付け実施後の二段階買収も含めた本格的な検討を進めました。その後、公開買付者は、2021年9月22日に、本提案書を提出しました。本提案書の提出を受けて、対象者は、対象者が公開買付者の連結子会社であり、本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、リーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所の助言を踏まえ、直ちに、公開買付者及び対象者から独立した立場で、対象者グループの企業価値の向上及び対象者の少数株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うため、本特別委員会の設置をしたとのことです。公開買付者と対象者は、対象者における本特別委員会の設置を経て、本取引の実現に向けた具体的な協議・検討を開始いたしました。公開買付者は、本取引の実現可能性の精査のためのデュー・ディリジェンスを対象者の了解を得て2021年10月中旬から2021年11月中旬まで実施するとともに、並行して、対象者との間で、本取引の意義及び目的に関する協議・検討や、本取引後の経営体制・事業方針、本取引における諸条件等についての協議・検討を複数回に亘って重ねてまいりました。具体的には、公開買付者は、本価格交渉に係る議論を踏まえて、対象者に対して2021年11月25日に、本公開買付価格を970円とする最初の提案を行いましたが、2021年11月26日、対象者から、十分なプレミアムが付されているとは言い難く、妥当な価格に達していないとして、本公開買付価格の再検討を要請されました。その後、公開買付者は、2021年12月1日に、対象者からの再検討の要請を踏まえ、本公開買付価格を1,000円とする旨の再提案を行いましたが、2021年12月3日、対象者及び本特別委員会の連名で、依然として対象者の適正な企業価値が十分に反映された価格ではないとして、本公開買付価格の大幅な引き上げに関する再検討を要請されました。その後、公開買付者は、2021年12月9日に、対象者及び本特別委員会からの再検討の要請を踏まえ、本公開買付価格を1,030円とする旨の再提案を行いましたが、2021年12月13日、対象者及び本特別委員会の連名で、同時点での対象者株式の市場株価に対し十分なプレミアムが加えられておらず、いまだに妥当な価格に達していないとして、提案内容の再検討を要請されました。その後、公開買付者は、12月16日に本公開買付価格を1,200円とする旨の最終提案を行いましたが、同月17日、対象者及び本特別委員会の連名で、同日時点の状況からは上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)対象者の意思決定の内容」に記載のとおり、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考える一方で、対象者の少数株主の皆様の更なる利益の確保の可能性を追求するため、本公開買付価格を1,240円とするよう要請を受けました。その後、公開買付者は、同月20日に、対象者及び本特別委員会の連名による要請を検討したものの本価格交渉に係る議論を踏まえ、最終提案で提示した1,200円が合理的な本公開買付価格の上限であると考えており、本公開買付価格を1,200円とする旨の再提案を行いました。公開買付者は、かかる再提案に対して、同月21日、対象者から、上記のとおり1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額と評価しうると考えていたこと、同月17日以降に市場株価の大きな変動が生じなかったこと、及び1,200円は公開買付者にとって合理的な本公開買付価格の上限であると公開買付者から伝達されたことも踏まえ、上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」の「(ⅲ)対象者の意思決定の内容」に記載の点から、1,200円は対象者の少数株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨するにあたり妥当な金額であると判断し、本公開買付価格を1,200円とすることに同意する旨の回答を得ました。 |
| 以上の検討・協議・交渉の結果、公開買付者及び対象者は、対象者を完全子会社化することが公開買付者及び対象者を取り巻く事業環境の変化に対応し、両社の企業価値向上に資する最善の方策であるとの考えで一致したことから、公開買付者は、2021年12月23日開催の取締役会において、本取引の一環として、本公開買付価格を1,200円として本公開買付けを実施することを決議しました。 | |
| ① 算定の際に意見を聴取した第三者の名称 | |
| 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関としてのファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、対象者の株式価値の算定を依頼しました。公開買付者は、みずほ証券から2021年12月22日付で本株式価値算定書を取得いたしました。 | |
| なお、みずほ証券は、公開買付者及び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。なお、公開買付者は、みずほ証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。 | |
| ② 当該意見の概要 | |
| みずほ証券は、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、市場株価基準法、類似企業比較法及びDCF法を用いて、対象者の株式価値の算定を行っております。採用した手法及び当該手法に基づいて算定された対象者株式1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。 | |
| 市場株価基準法:783円から906円 | |
| 類似企業比較法:527円から980円 | |
| DCF法 :1,115円から1,449円 | |
| ③ 当該意見を踏まえて本公開買付価格を決定するに至った経緯 | |
| 公開買付者は、みずほ証券から取得した本株式価値算定書の算定結果に加え、公開買付者において実施した対象者に対する法務、財務及び税務に関してのデュー・ディリジェンスにおいて、企業価値に特段の重大な影響を及ぼすようなリスクが発見されなかったこと、本公開買付けの成立の確度を高めるためには過去に行われた公開買付けの際に付与されたプレミアムの実例(2018年12月から2021年11月までの期間に公表された計27件の親会社による上場子会社の完全子会社化事例において、子会社株式の市場株価に加えられたプレミアムの中央値(40%~43%))と比べて不合理でないプレミアムが付されていることが必要と考えられること、対象者株式の市場株価の動向、本公開買付価格に関する対象者との協議・交渉の結果、対象者の取締役会による本公開買付けへの賛同の有無及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、最終的に2021年12月23日開催の取締役会において、本公開買付価格を1,200円とすることを決定いたしました。 | |
| (本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置) | |
| 公開買付者及び対象者は、本書提出日現在、公開買付者が対象者を連結子会社としており、本公開買付けを含む本取引が支配株主との重要な取引等に該当することから、本公開買付けを含む本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、対象者の少数株主の皆様への影響に配慮し、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置として、それぞれ以下の措置を実施しております。なお、公開買付者は、上記「3 買付け等の目的」の「(1)本公開買付けの概要」に記載のとおり、本書提出日現在、対象者株式12,919,000株(所有割合:55.25%)を所有しているため、本公開買付けにおいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する一般株主の皆様の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定しておりませんが、公開買付者及び対象者は、公開買付者及び対象者において以下の措置を講じていることから、対象者の一般株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えております。 |
| また、以下の記載のうち、対象者において実施した措置については、対象者から受けた説明に基づくものです。 | |
| ① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得 | |
| 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関としてファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券に対して、対象者の株式価値の算定を依頼し、2021年12月22日付で本株式価値算定書を取得しました。詳細については、上記「算定の基礎」をご参照ください。 | |
| ② 対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得 | |
| 対象者プレスリリースによれば、対象者は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、対象者及び公開買付者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である大和証券に対して、対象者株式の価値算定を依頼し、2021年12月22日付で対象者算定書を取得したとのことです。また、大和証券は、対象者及び公開買付者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有していないとのことです。なお、対象者は、大和証券から本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)は取得していないとのことです。また、大和証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれておりますが、対象者は、同種の取引における一般的な実務慣行等も勘案の上、上記の報酬体系により大和証券を対象者のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任したとのことです。 | |
| 大和証券は、複数の算定手法の中から対象者株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、対象者が継続企業であるとの前提の下、対象者株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、対象者の市場株価の動向を勘案した市場株価法、及び対象者業績の内容や予想等を勘案したDCF法を算定方法として用いて対象者株式の1株当たりの価値の分析を行い、対象者は、2021年12月22日付で大和証券より対象者算定書を取得したとのことです。 | |
| 上記各手法に基づいて算定された対象者株式の1株当たりの価値の範囲は以下のとおりとのことです。 | |
| 市場株価法:783円から906円 | |
| DCF法 :1,082円から1,394円 | |
| 市場株価法では、2021年12月22日を算定基準日として、対象者株式の東京証券取引所市場第一部における基準日の終値874円、直近1ヶ月間の終値単純平均株価906円、直近3ヶ月間の終値単純平均株価879円、直近6ヶ月間の終値単純平均株価783円をもとに、対象者株式の1株当たりの価値の範囲を783円~906円までと算定しているとのことです。 | |
| DCF法では、対象者が作成した事業計画をもとに、2022年3月期から2024年3月期までの3期分の事業計画における収益や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、対象者が2022年3月期第3四半期以降創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在の価値に割り引いて対象者の企業価値や株式価値を分析し、対象者株式の1株当たりの価値の範囲を1,082円~1,394円までと算定しているとのことです。なお、割引率は8.8%~10.8%を採用しており、継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長率は0.0%~1.0%として算定しているとのことです。 |
大和証券がDCF法による分析に用いた対象者作成の事業計画においては、大幅な増減益を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、2021年3月期から2022年3月期において、世界経済の回復を背景に、断熱関連事業において中国、欧州市場を中心として販売が堅調に推移していることから、2022年3月期の営業利益は前年対比39.4%増となることが見込まれるとのことです。また、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、上記算定には加味していないとのことです。なお、DCF法で算定の前提とした対象者の事業計画に基づく財務予測は以下のとおりとのことです。
(単位:百万円)
| 2022年3月期 (6ヶ月) |
2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 売上高 | 7,810 | 16,705 | 18,500 |
| 営業利益 | 1,322 | 2,960 | 3,364 |
| EBITDA | 1,623 | 3,608 | 4,021 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 454 | 1,920 | 1,769 |
③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得
(ⅰ)設置等の経緯
対象者プレスリリースによれば、対象者は、対象者取締役会において本取引の是非を審議及び決議するに先立って、対象者が公開買付者の連結子会社であり、本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、対象者のリーガル・アドバイザーである西村あさひ法律事務所の助言を踏まえ、公開買付者から独立した立場で、対象者グループの企業価値の向上及び対象者の少数株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うことを目的として、2021年10月6日、白江伸宏氏(対象者社外取締役(監査等委員))、石川明彦氏(対象者社外取締役(監査等委員))及び岩谷博紀氏(岩谷・村本・山口法律事務所 弁護士)の3名から構成される本特別委員会を設置したとのことです。本特別委員会の設置に先立ち、対象者は、西村あさひ法律事務所の助言を得つつ、対象者の社外取締役である白江伸宏氏及び石川明彦氏並びに社外有識者である岩谷博紀氏が、公開買付者からの独立性を有すること、及び本取引の成否に関して一般株主の皆様とは異なる重要な利害関係を有していないことを確認した上で、本特別委員会全体としての知識・経験・能力のバランスを確保しつつ適正な規模をもって本特別委員会を構成するべく、上記3名を本特別委員会の委員の候補として選定したとのことです。本特別委員会の委員のうち、岩谷博紀氏は対象者の役員ではありませんが、本取引と同種の案件のご経験があることに加え、長年にわたり企業法務をはじめとした法律に関する職務に携わり、その経歴を通じて培った専門家としての豊富な経験及び知見を有していることから、対象者は、同氏が社外有識者として特別委員にふさわしいものと考えているとのことです。なお、本特別委員会の委員は設置当初から変更していないとのことです。また、本特別委員会の委員の報酬は、答申内容にかかわらず支給される固定金額のみとしており、本取引の成立等を条件とする成功報酬は採用していないとのことです。
そして、対象者は、本特別委員会に対し、本諮問事項を諮問したとのことです。なお、本特別委員会への諮問にあたり、対象者取締役会は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本取引に賛同しないことを決議したとのことです。本諮問事項の内容や本特別委員会に付与された権限については、上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」をご参照ください。
| (ⅱ)検討の経緯 | |
| 本特別委員会は、2021年10月6日より2021年12月22日までの間に合計12回開催され、本諮問事項について慎重に協議及び検討を行ったとのことです。 | |
| 具体的には、2021年10月6日開催の初回の本特別委員会において、大和証券及び西村あさひ法律事務所について、専門性及び独立性に問題がないことを確認し、それぞれ対象者取締役会の財務アドバイザー(兼第三者評価機関)及び法務アドバイザーとして全委員異議無く承認するとともに、本特別委員会の財務アドバイザー(兼第三者評価機関)及び法務アドバイザーともすることを全委員異議無く承認したとのことです。さらに、下記「⑤ 対象者における独立した検討体制の構築」に記載のとおり、対象者が社内に構築した本取引の検討体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務を含みます。)について、独立性及び公正性の観点から問題がないことについても確認の上、承認したとのことです。 | |
| その後、本特別委員会は、(a)対象者及び公開買付者より提出された各資料及び書類の検討、(b)公開買付者に対する、本取引の意義・目的、本取引の条件、本取引後の対象者の経営方針に関する事項の書面による質疑応答及びインタビューによるヒアリング、(c)対象者の役職員に対する、本取引の意義・目的、本取引が対象者の事業に与える影響及び公開買付者の提案内容等に関する事項のヒアリング、(d)対象者及び大和証券に対する、対象者が作成した事業計画の内容、重要な前提条件、作成経緯等に関するヒアリング及び当該事業計画の合理性の検証並びに(e)大和証券に対する対象者株式の価値算定に関する事項のヒアリング等を行っているとのことです。 | |
| また、本特別委員会は、対象者から、公開買付者と対象者との間における本取引に係る協議及び交渉の経緯及び内容等につき適時に報告を受けた上で、本特別委員会を開催して協議及び交渉の方針等を協議し、公開買付者より、本公開買付価格を1,200円とすることを含む最終提案を受けるに至るまで、対象者に対して交渉の方針等について都度意見を述べるとともに、公開買付者に対しても価格の引き上げを直接要求する等して、公開買付者との間の本公開買付価格を含む本取引の条件に関する交渉過程に実質的に関与したとのことです。 | |
| (ⅲ)判断内容 | |
| 本特別委員会は、上記のとおり、対象者及び公開買付者より提出された資料及び書類、公開買付者、対象者及び大和証券からのヒアリングの結果、対象者株式の株式価値算定、公開買付者と対象者との間の本取引に係る協議及び交渉の経緯等を踏まえ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2021年12月23日付で、対象者取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下を内容とする本答申書を提出したとのことです。 |
| (ア)本取引の目的の合理性(本取引が対象者の企業価値向上に資するかを含む。) | |
| 本特別委員会は、本取引の目的及び本取引により向上することが見込まれる対象者の企業価値の具体的内容等について、対象者及び公開買付者から、概要、以下の説明(なお、本特別委員会が対象者及び公開買付者に対して質疑を行い、その回答として説明された内容を含む。)を受けた。 | |
| 公開買付者は、上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「① 本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、国内鉄鋼業界の事業環境の変化(とりわけ、鉄鋼業界における環境課題への対応の進展による耐火物及び断熱材に対する顧客の要求の変化)に対する対応の遅れが、公開買付者グループの事業継続にとって大きなリスクとなり得ると認識している。そのような事業環境の中、公開買付者は、対象者を完全子会社化し、対象者が公開買付者の上場子会社であるために存在している、公開買付者と対象者の一般株主との間の潜在的な利益相反の関係を解消することにより、対象者の一般株主の利益保護の観点からの検証を経ない迅速かつ機動的な意思決定のもと公開買付者グループ全体として柔軟かつ最適な経営判断を下し効率的な事業の遂行を図り、公開買付者グループ内のシナジーを強化していくことに加えて、大規模な設備投資の実行等将来に向けた重要な経営判断に関する意思決定を対象者の一般株主の利益確保に配慮することなく迅速に行うことが可能な体制を構築することによって、将来顕在化し得る全世界的な事業環境変化のリスクを大きなビジネスチャンスに転換することが可能になるとの考えに至った。具体的には、公開買付者は、本取引の実現により、(ⅰ)カーボンニュートラル等環境課題への対応力の強化、(ⅱ)海外事業の連携強化による事業拡大、(ⅲ)公開買付者グループにおける統一的なガバナンス体制の整備や上場維持コストの削減といったメリット・シナジーが期待できると考えている。 | |
| 対象者としても、少子高齢化や人口減少による国内市場の中長期的な縮小見込みや競合他社との競争の激化といった事業環境にある中、「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、海外生産拠点をベースとした海外販売の強化と、断熱材製品や技術を応用した新規用途開発や新規分野の開拓による今後の成長強化の実現へ向けて、本取引を通じて、(ⅰ)耐火物、断熱材の販売連携強化により顧客基盤の拡充を図り、顧客対応力・顧客満足度の向上と鉄鋼構造改革に対応したシェアの確保、拡大、(ⅱ)高温断熱材と耐火物の製造技術及びアプリケーション技術の連携・融合による高付加価値商品の開発、(ⅲ)両社の高温断熱材と耐火物の材料技術の連携で、省エネルギー、高熱効率化を図ることや、燃料電池・蓄電池を含む再生可能エネルギー関連技術への応用を図ることによる脱炭素社会構築への貢献、(ⅳ)両社の海外拠点の相互活用と連携強化による海外販売の拡大といったシナジー効果を期待することができ、これらのシナジー効果は対象者の企業価値向上に資すると考えている。また、対象者は、これらのシナジー効果の実現にあたって、本取引を通じて対象者が公開買付者の完全子会社となることで、公開買付者グループとの取引や技術連携等の条件を慎重に検討しなければならず、機動的かつ迅速な意思決定が阻害されるおそれがあるといった公開買付者グループと対象者の少数株主の間の利益相反のための制約を回避しつつ、中長期的な成長の観点から必要な公開買付者グループとの連携及び経営資源の効率的活用を迅速かつ円滑に行いながら、対象者を含む公開買付者グループの中長期的な企業価値向上に資することができると考えている。 | |
| 対象者及び公開買付者から説明を受けた、上記の内容に特段の不合理な点は認められず、本取引を通じて期待することができるシナジー効果は、対象者の経営課題の解決に寄与するものと考えられるため、結論として、本取引は、対象者の企業価値向上に資すると認められる。したがって、本特別委員会は、本取引は対象者の企業価値向上に資するものと認められ、その目的は合理性を有すると判断するに至った。 |
| (イ)本取引の取引条件の妥当性について | |
| (a)大和証券による株式価値算定書 | |
| 対象者が、対象者グループ及び公開買付者グループ並びに本取引から独立した第三者算定機関である大和証券から取得した対象者算定書によれば、対象者株式の1株当たり株式価値は、市場株価法によると783円から906円、DCF法によると1,082円から1,394円とされているところ、本公開買付価格は、市場株価法による算定結果の上限値を上回るとともに、DCF法による算定結果のレンジの範囲内の金額である。 | |
| そして、本特別委員会は、大和証券の株式価値評価に用いられた算定方法等について、大和証券から、評価手法の選択、DCF法による算定の基礎となる対象者の事業計画の作成方法・作成過程及び内容、割引率の算定根拠、余剰現預金の取扱いを含め、詳細な説明を受けるとともに、質疑応答を行った上で検討した結果、一般的な評価実務に照らして不合理な点は認められなかった。 | |
| (b)本公開買付価格のプレミアム水準 | |
| 本公開買付価格(1,200円)は、対象者株式の2021年12月22日の東証第一部における終値874円に対して37.30%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値906円に対して32.45%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値879円に対して36.52%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値783円に対して53.26%のプレミアムをそれぞれ加えた金額であって、公開買付けを利用した親会社による上場子会社の完全子会社化の他社事例と比べて合理的な水準にあり、本公開買付価格には合理的なプレミアムが付されていると考えられる。 | |
| (c)交渉過程の手続の公正性 | |
| 下記(ウ)(b)のとおり、本公開買付けを含む本取引に係る交渉過程の手続は公正であると認められるところ、本公開買付価格は、かかる交渉の結果も踏まえて決定されたものであると認められる。 | |
| (d)本公開買付け後の手続の合理性 | |
| 本公開買付けに応募しなかった少数株主は、本公開買付けの後に実施される予定の対象者を公開買付者の完全子会社とするための会社法第179条第1項に規定する特別支配株主の株式売渡請求又は会社法第180条に規定する株式の併合その他の手続に係る一連の取引(以下「本非公開化手続」という。)において、最終的に金銭が交付されることになるところ、当該手続において交付される金銭の額については、本公開買付価格に株主が所有していた対象者株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定される予定である旨が、プレスリリース等で明示される予定であると認められる。 | |
| (e)対価の種類の妥当性 | |
| 本取引の対価は、本公開買付け及びその後に実施される予定の本非公開化手続を通じて、現金であることが予定されているところ、公開買付者の株式を対価とする取引と比較して、対象者の株主においては、公開買付者の株式の市場株価の変動リスクに曝されることなく、確実に、上記(b)の合理的なプレミアムを享受することができると考えられる。 | |
| また、公開買付者の株式を対価として取得したいと考える対象者の株主においても、公開買付者の株式は市場において相当の流動性を有することから、本取引の対価として得た金銭を原資として公開買付者の株式を市場で取得することにより、事実上、公開買付者の株式を対価として取得するのと同様の状況を確保することができる。 | |
| したがって、本取引の対価の種類は妥当であるといえる。 | |
| (f)本特別委員会における検討結果 | |
| 以上の点を踏まえ、本特別委員会において、慎重に協議及び検討した結果、本特別委員会は、本取引の取引条件は妥当であると判断するに至った。 |
| (ウ)本取引に係る手続の公正性について | |
| (a)独立した特別委員会の設置 | |
| 対象者は、2021年9月22日に、公開買付者より本取引の実施に向けた検討及び協議を開始したい旨の提案書を受領した後、対象者が公開買付者の連結子会社であり、本取引が構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当することに鑑み、公開買付者から独立した立場で、対象者グループの企業価値の向上及び対象者の少数株主の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築するため、2021年10月6日開催の取締役会の決議に基づき、対象者の社外取締役である白江伸宏及び石川明彦並びに社外有識者である岩谷博紀の3名から構成される本特別委員会を設置している。なお、本特別委員会の構成員は、公開買付者からの独立性を有しており、本取引の成否に関して対象者の一般株主と異なる重要な利害関係を有していない。 | |
| また、本特別委員会への諮問にあたり、対象者取締役会は、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、本取引に賛同しないことを決議している。 | |
| なお、本特別委員会の委員は、設置当初から変更されていない。 | |
| (b)対象者による交渉経緯 | |
| 対象者は、大和証券から対象者株式の価値算定結果に関する報告、公開買付者との交渉方針に関する助言を受けるとともに、西村あさひ法律事務所から本取引における手続の公正性を確保するための対応等についての法的助言を受け、これらを踏まえ、本取引の是非及び取引条件の妥当性について慎重に検討を行い、公開買付者との間においても複数回の交渉を行っている。 | |
| 具体的には、対象者は、大和証券を通じて、延べ5回にわたり、公開買付者との間において、公開買付者のファイナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券を介して、価格交渉を実施した。なお、本特別委員会は、かかる価格交渉において、複数回にわたって意見を述べる等して、公開買付者との交渉過程に実質的に関与している。 | |
| かかる価格交渉の結果、公開買付者の当初の提案である対象者の普通株式1株当たり970円という価格から、公開買付者が本公開買付価格を1,200円とすることに同意するまで、公開買付者から、230円の価格引き上げを引き出すことに成功している。 | |
| (c)公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得 | |
| 公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者及び対象者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券に対して、対象者株式の価値算定を依頼し、2021年12月22日付で公開買付者算定書を取得している。 | |
| (d)対象者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得 | |
| 対象者は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、対象者及び公開買付者から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関である大和証券に対して、対象者株式の価値算定を依頼し、2021年12月22日付で対象者算定書を取得している。 |
| (e)対象者における独立した法律事務所からの助言 | |
| 対象者は、対象者取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、対象者及び公開買付者から独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所を選任し、同事務所より、本公開買付けを含む本取引に関する対象者取締役会の意思決定の方法及び過程その他の意思決定にあたっての留意点(特別委員会の設置や委員の選定、本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務に関する考え方の整理、ファイナンシャル・アドバイザーや第三者算定機関の独立性の検討を含む。)に関する法的助言を受けている。 | |
| なお、西村あさひ法律事務所は、公開買付者及び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有していない。 | |
| (f)対象者における独立した検討体制の構築 | |
| 対象者は、2021年9月22日に公開買付者より本取引の実施に向けた検討及び協議を開始したい旨の提案書を受領したことを受け、対象者と公開買付者との間の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件に関する交渉過程において、構造的な利益相反の問題を排除する観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う担当者として、公開買付者との間に特別な利害関係を有しない者で構成される本プロジェクトチームを組成した。 | |
| 本プロジェクトチームは、対象者の代表取締役社長である飯田栄司氏及び対象者の取締役専務執行役員である佐野達郎氏の2名から構成されている。 | |
| なお、対象者の代表取締役社長である飯田栄司氏については、同氏をプロジェクトチームから除外しなければ手続の公正性が害されると考えるべき程度の利害関係はないものと判断され、プロジェクトチームに参加しているが、構造的な利益相反の問題による影響を受けるおそれを可能な限り排除する観点から、慎重を期して、本取引における対象者株式の価値評価の基礎となる事業計画の作成を含む、高い独立性が求められる職務については関与を控えている。 | |
| また、対象者の社内に構築した本取引の検討体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務を含む。)は、西村あさひ法律事務所の助言を踏まえたものであり、独立性及び公正性の観点から問題がないことについて、本特別委員会においても問題がないものとして、これを承認している。 | |
| (g)対象者における特別利害関係人の不関与 | |
| 対象者の取締役のうち、飯田栄司氏は、過去に公開買付者の取締役を務めていたが、公開買付者から対象者へ転籍して3年以上が経過しており、公開買付者の役職員を兼務しておらず、公開買付者から指示を受ける立場にないこと、また、本取引に関して、公開買付者側で一切の関与をしておらず、またそれができる立場にもないこと、本取引に関して本特別委員会が設置され、対象者における本取引の検討及び公開買付者との協議・交渉の過程において有効に機能していることから、対象者取締役会の審議又は決議から除外されなければ手続の公正性が害されると考えるべき利害関係はないものと判断され、上記取締役会における審議及び決議に参加している。 | |
| 一方で、対象者の取締役のうち加藤健氏については、2021年6月まで公開買付者の取締役を務めており、公開買付者から対象者へ転籍して1年未満であること等に鑑み、本取引における構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題による影響を受けるおそれを排除する観点から、本取引に係る対象者取締役会の審議及び決議に参加せず、かつ、対象者の立場において、本取引の協議及び本取引に係る公開買付者との協議並びに交渉に参加していない。 | |
| このような対象者の各取締役における本取引への関与体制は、特別利害関係人が対象者の意思決定過程に参加しないように配慮されたものとして適切であると認められる。 |
| (h)本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保 | |
| 公開買付者は、公開買付期間について、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、34営業日に設定している。 | |
| このように公開買付期間を比較的長期に設定することにより、対象者の株主において、本公開買付けに対する応募について適切な判断の時間と機会を確保し、本公開買付価格の公正性を担保することが期待されると認められる。 | |
| (i)取引保護条項の不存在 | |
| 公開買付者及び対象者は、対象者が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が対象者との間で接触することを制限するような内容の合意は一切行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととしている。 | |
| かかる対応は、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているものと認められる。 | |
| (j)マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority) | |
| 本公開買付けにおいて、公開買付者は、2021年12月23日現在、対象者株式12,919,000株(所有割合55.25%)を所有しているため、本公開買付けにおいていわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する一般株主の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定していない。 | |
| 本特別委員会においても、マジョリティ・オブ・マイノリティに相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する少数株主の利益に資さない可能性もあること、及び本公開買付けにおいては、適切な公正性担保措置が実施されており、対象者の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えられることから、マジョリティ・オブ・マイノリティに相当する下限が設定されていないことのみをもって、適切な公正性担保措置が講じられていないと評価されるものではないと考えられる。 | |
| (k)本特別委員会における検討結果 | |
| 以上に述べた点を踏まえた結果、本特別委員会は、本取引においては適切な公正性担保措置が講じられており、本取引に係る手続は公正なものであると判断するに至った。 | |
| (エ)本取引を行うことは対象者の少数株主にとって不利益ではないか | |
| 以上に述べたとおり、本取引は対象者の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、かつ、本取引に係る手続は公正なものであると考えられる。 | |
| したがって、本特別委員会は、本取引を行うことは対象者の少数株主にとって不利益ではないと判断するに至った。 | |
| (オ)本公開買付けに対して対象者取締役会が賛同意見を表明すること及び対象者の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非 | |
| 以上に述べたとおり、本取引は対象者の企業価値の向上に資するものであり、本取引の目的は合理性を有すると考えられ、また、本取引の取引条件は妥当であり、かつ、本取引に係る手続は公正なものであると考えられる。 | |
| 加えて、本取引を行うことは対象者の少数株主にとって不利益ではないと考えられる。 | |
| したがって、本特別委員会は、対象者取締役会が本公開買付けに賛同意見を表明し、また、対象者の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することも妥当であると判断するに至った。 |
| また、以上に述べた点を踏まえ、本特別委員会は、本公開買付けに対して対象者取締役会が賛同する旨の意見を表明するとともに、対象者の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨の決議をすることは、対象者の少数株主にとって不利益なものではないと判断するに至った。 | |
| ④ 対象者における独立した法律事務所からの助言 | |
| 対象者プレスリリースによれば、対象者は、対象者取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、対象者及び公開買付者から独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所を選任し、同事務所より、本公開買付けを含む本取引に関する対象者取締役会の意思決定の方法及び過程その他の意思決定にあたっての留意点(特別委員会の設置や委員の選定、本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務に関する考え方の整理、ファイナンシャル・アドバイザーや第三者算定機関の独立性の検討を含みます。)に関する法的助言を受けているとのことです。 | |
| なお、西村あさひ法律事務所は、公開買付者及び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有していないとのことです。 | |
| ⑤ 対象者における独立した検討体制の構築 | |
| 対象者プレスリリースによれば、対象者は、公開買付者から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制を対象者の社内に構築したとのことです。 | |
| 具体的には、対象者は、2021年9月22日に公開買付者より本取引の実施に向けた検討及び協議を開始したい旨の提案書を受領したことを受け、対象者と公開買付者との間の本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件に関する交渉過程において、構造的な利益相反の問題を排除する観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う担当者として、公開買付者との間に特別な利害関係を有しない者で構成される本プロジェクトチームを組成したとのことです。本プロジェクトチームは、対象者の代表取締役社長である飯田栄司氏及び対象者の取締役専務執行役員である佐野達郎氏の2名から構成されているとのことです。なお、対象者の代表取締役社長である飯田栄司氏は、2018年6月まで公開買付者の取締役常務執行役員を務めていたものの、対象者の代表取締役社長として、対象者の企業価値向上の観点から対象者の将来の経営戦略等を対象者内において検討するにあたって不可欠かつ代替性のない存在であることに加え、既に対象者に転籍して3年が経過しており、公開買付者の役職員を兼務しておらず、公開買付者から指示を受ける立場にないこと、また、本取引に関して、公開買付者側で一切の関与をしておらず、またそれができる立場にもないこと、及び上記「③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載のとおり本特別委員会が設置され、対象者における本取引の検討及び公開買付者との協議・交渉の過程において有効に機能していることから、同氏をプロジェクトチームから除外しなければ手続の公正性が害されると考えるべき程度の利害関係はないものと判断し、プロジェクトチームに参加しておりますが、構造的な利益相反の問題による影響を受けるおそれを可能な限り排除する観点から、慎重を期して、本取引における対象者株式の価値評価の基礎となる事業計画の作成を含む、高い独立性が求められる職務については関与を控えているとのことです。 | |
| 対象者の社内に構築した本取引の検討体制(本取引に係る検討、交渉及び判断に関与する対象者の役職員の範囲及びその職務を含みます。)は、西村あさひ法律事務所の助言を踏まえたものであり、独立性及び公正性の観点から問題がないことについて、本特別委員会から承認を得ているとのことです。 | |
| ⑥ 対象者における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認 | |
| 対象者プレスリリースによれば、上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、対象者は、西村あさひ法律事務所から受けた法的助言、大和証券から受けた財務的見地からの助言及び対象者算定書の内容を踏まえつつ、本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が対象者の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議・検討したとのことです。 |
| その結果、対象者は、上記「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」の「② 対象者が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本取引が対象者の企業価値の向上に資するものであるとともに、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は妥当なものであると判断し、2021年12月23日開催の対象者取締役会において、審議及び決議に参加した対象者の取締役(監査等委員である者を含みます。)の全員一致(対象者の取締役6名のうち審議及び決議に参加した5名の全員一致)で、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨することを決議したとのことです。 | |
| なお、対象者の取締役のうち、飯田栄司氏は、過去に公開買付者の取締役を務めていましたが、公開買付者から対象者へ転籍して3年以上が経過しており、公開買付者の役職員を兼務しておらず、公開買付者から指示を受ける立場にないこと、また、本取引に関して、公開買付者側で一切の関与をしておらず、またそれができる立場にもないこと、上記「③ 対象者における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に記載のとおり本特別委員会が設置され、対象者における本取引の検討及び公開買付者との協議・交渉の過程において有効に機能していることから、対象者取締役会の審議又は決議から除外されなければ手続の公正性が害されると考えるべき利害関係はないものと判断し、上記取締役会における審議及び決議に参加しているとのことです。一方で、対象者の取締役のうち加藤健氏については、2021年6月まで公開買付者の取締役を務めており、公開買付者から対象者へ転籍して1年未満であること等に鑑み、本取引における構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題による影響を受けるおそれを排除する観点から、本取引に係る対象者取締役会(上記の2021年12月23日開催の取締役会を含みます。)の審議及び決議に参加しておらず、かつ、対象者の立場において、本取引の協議及び本取引に係る公開買付者との協議並びに交渉に参加していないとのことです。 | |
| ⑦ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保 | |
| 公開買付者は、公開買付期間について、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、34営業日に設定しております。このように、公開買付期間を比較的長期に設定することにより、対象者の株主の皆様において、本公開買付けに対する応募について適切な判断の時間と機会を確保し、本公開買付価格の公正性を担保することを意図しております。 | |
| ⑧ 取引保護条項の不存在 | |
| 公開買付者及び対象者は、対象者が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が対象者との間で接触することを制限するような内容の合意は一切行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととすることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。 |
(注) みずほ証券は、対象者の株式価値の算定に際し、対象者から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報が、全て正確かつ完全なものであること、また本公開買付価格の分析・算定に重大な影響を与える可能性がある事実でみずほ証券に対して未開示の事実はないこと等を前提としてこれに依拠しており、独自にそれらの正確性の検証を行っておりません。加えて、対象者の財務予測に関する情報については、対象者の経営陣による現時点での得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成され、公開買付者の経営陣がその内容を精査した上でみずほ証券による価値算定において使用することを了承したことを前提としております。また、対象者及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。みずほ証券の算定は、2021年12月22日までの上記情報を反映したものです。
| 株券等の種類 | 買付予定数 | 買付予定数の下限 | 買付予定数の上限 |
|---|---|---|---|
| 普通株式 | 10,462,154(株) | 2,668,500(株) | ―(株) |
| 合計 | 10,462,154(株) | 2,668,500(株) | ―(株) |
(注1) 応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(2,668,500株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行いません。応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(2,668,500株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
(注2) 本公開買付けを通じて、対象者が所有する自己株式を取得する予定はありません。
(注3) 本公開買付けにおいては、買付予定数の上限を設定しておりませんので、買付予定数は本公開買付けにおいて公開買付者が買付け等を行う対象者株式の最大数である10,462,154株を記載しております。これは、対象者第2四半期報告書に記載された2021年9月30日現在の発行済株式総数(23,606,573株)から、対象者第2四半期決算短信に記載された2021年9月30日現在の対象者が所有する自己株式数(225,419株)及び本書提出日現在の公開買付者が所有する対象者株式の数(12,919,000株)を控除した株式数(10,462,154株)です。
(注4) 単元未満株式についても、本公開買付けの対象としております。なお、会社法に従って株主による単元未満株式買取請求権が行使された場合には、対象者は法令の手続に従い公開買付期間中に自己の株式を買い取ることがあります。
| 区分 | 議決権の数 |
|---|---|
| 買付予定の株券等に係る議決権の数(個)(a) | 104,621 |
| aのうち潜在株券等に係る議決権の数(個)(b) | - |
| bのうち株券の権利を表示する株券等信託受益証券及び株券等預託証券に係る議決権の数(個)(c) | - |
| 公開買付者の所有株券等に係る議決権の数(2021年12月24日現在)(個)(d) | 129,190 |
| dのうち潜在株券等に係る議決権の数(個)(e) | - |
| eのうち株券の権利を表示する株券等信託受益証券及び株券等預託証券に係る議決権の数(個)(f) | - |
| 特別関係者の所有株券等に係る議決権の数(2021年12月24日現在)(個)(g) | 995 |
| gのうち潜在株券等に係る議決権の数(個)(h) | - |
| hのうち株券の権利を表示する株券等信託受益証券及び株券等預託証券に係る議決権の数(個)(i) | - |
| 対象者の総株主等の議決権の数(2021年9月30日現在)(個)(j) | 233,739 |
| 買付予定の株券等に係る議決権の数の総株主等の議決権の数に占める割合 (a/j)(%) |
44.75 |
| 買付け等を行った後における株券等所有割合 ((a+d+g)/(j+(b-c)+(e-f)+(h-i))×100)(%) |
100.00 |
(注1) 「買付予定の株券等に係る議決権の数(個)(a)」は、本公開買付けにおける買付予定数(10,462,154株)に係る議決権の数を記載しております。
(注2) 「特別関係者の所有株券等に係る議決権の数(2021年12月24日現在)(個)(g)」は、各特別関係者(ただし、特別関係者のうち法第27条の2第1項各号における株券等所有割合の計算において府令第3条第2項第1号に基づき特別関係者から除外される者を除きます。)が所有する株券等に係る議決権の数の合計を記載しております。ただし、特別関係者が所有する株券等(ただし、対象者が所有する自己株式を除きます。)についても買付け等の対象としているため、「買付け等を行った後における株券等所有割合」の計算においては、「特別関係者の所有株券等に係る議決権の数(2021年12月24日現在)(個)(g)」は分子に加算しておりません。なお、公開買付者は、本書提出後に特別関係者が所有する対象者の株券等を確認の上、本書の訂正が必要な場合には、本書に係る訂正届出書を提出する予定です。
(注3) 「対象者の総株主等の議決権の数(2021年9月30日現在)(個)(j)」は、対象者第2四半期報告書に記載された2021年9月30日現在の総株主等の議決権の数(1単元の株式数を100株として記載されたもの)です。ただし、単元未満株式(ただし、対象者が所有する単元未満の自己株式を除きます。)についても本公開買付けの対象としているため、「買付予定の株券等に係る議決権の数の総株主等の議決権の数に占める割合」及び「買付け等を行った後における株券等所有割合」の計算においては、対象者第2四半期報告書に記載された2021年9月30日現在の対象者の発行済株式総数(23,606,573株)から、対象者第2四半期決算短信に記載された2021年9月30日現在の対象者が所有する自己株式数(225,419株)を控除した株式数(23,381,154株)に係る議決権数(233,811個)を分母として計算しております。
(注4) 「買付予定の株券等に係る議決権の数の総株主等の議決権の数に占める割合」及び「買付け等を行った後における株券等所有割合」は、小数点以下第三位を四捨五入しております。
該当事項はありません。
① 公開買付代理人
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目5番1号
② 本公開買付けに応募する際には、所定の「公開買付応募申込書」に所要事項を記載し、公開買付期間の末日の15時までに、公開買付代理人の本店又は全国各支店において応募してください。なお、オンライントレードである「みずほ証券ネット倶楽部」においては応募の受付けは行いません。
③ 本公開買付けに係る応募の受付けにあたっては、応募株主等が、公開買付代理人に証券取引口座を開設した上、応募する予定の株券等を当該証券取引口座に記録管理している必要があります。本公開買付けにおいては、公開買付代理人以外の金融商品取引業者等を経由した応募の受付けは行われません。また、本公開買付けにおいては、対象者指定の特別口座の口座管理機関である三井住友信託銀行株式会社に設定された特別口座に記録されている株券等をもって本公開買付けに応募することはできません。応募する予定の株券等が、公開買付代理人以外の金融商品取引業者等に開設された証券取引口座又は特別口座の口座管理機関に設定された特別口座に記載又は記録されている場合は、応募に先立ち、公開買付代理人に開設した証券取引口座への振替手続を完了していただく必要があります。(注1)
④ 公開買付代理人に証券取引口座を開設しておられない応募株主等は、新規に証券取引口座を開設していただく必要があります。証券取引口座を開設される場合には、個人番号(マイナンバー)又は法人番号及び本人確認書類(注2)が必要になるほか、ご印鑑が必要になる場合があります。
⑤ 上記③の応募株券等の振替手続及び上記④の口座の新規開設には一定の日数を要する場合がありますのでご注意ください。
⑥ 外国の居住者である株主(法人株主を含みます。以下「外国人株主」といいます。)の場合、日本国内の常任代理人を通じて応募してください。
⑦ 日本の居住者である個人株主の場合、買付けられた株券等に係る売却代金と取得費等との差額は、一般的に株式等の譲渡所得等に関する申告分離課税の適用対象となります。(注3)
⑧ 応募の受付けに際し、公開買付代理人より応募株主等に対して、公開買付応募申込みの受付票が交付されます。
(注1) 対象者指定の特別口座の口座管理機関に設定された特別口座から公開買付代理人の証券取引口座に株券等の記録を振り替える手続について
対象者指定の特別口座の口座管理機関に設定された特別口座から公開買付代理人の証券取引口座に株券等の記録を振り替える手続を公開買付代理人経由又は特別口座の口座管理機関にて行う場合は、特別口座の口座管理機関に届け出ている個人情報と同一の情報が記載された「口座振替申請書」による申請が必要となります。詳細については、公開買付代理人又は特別口座の口座管理機関にお問合せくださいますようお願い申し上げます。
(注2) 個人番号(マイナンバー)又は法人番号及び本人確認書類の提出について
公開買付代理人において新規に証券取引口座を開設される場合、又は日本国内の常任代理人を通じて応募する外国人株主の場合には、次の本人確認書類等が必要になります。番号確認書類及び本人確認書類の詳細につきましては、公開買付代理人へお問合せください。
個人株主の場合 次の表の①から③のいずれかの個人番号確認書類及び本人確認書類が必要になります。なお、個人番号(マイナンバー)をご提供いただけない方は、公開買付代理人であるみずほ証券株式会社にて口座開設を行うことはできません。また、公開買付代理人において既に証券取引口座を開設している方であっても、氏名、住所、個人番号(マイナンバー)を変更する場合には個人番号確認書類及び本人確認書類が必要になります。
| ① | ② | ③ | ||||
| 番号確認書類 | 個人番号カード (両面) 顔写真付き |
通知カード | 個人番号が記載された住民票の写し 又は 住民票記載事項証明書 (※当該書類は本人確認書類の1つになります。) |
|||
| + | + | + | ||||
| 本人確認書類 | a.以下のいずれかの書類1つ(顔写真付き確認書類) | a.以下のいずれかの書類1つ(顔写真付き確認書類) | ||||
| ・運転免許証 ・運転経歴証明書 ・旅券(パスポート) ・在留カード ・療育手帳 ・身体障害者手帳等 |
・運転免許証 ・運転経歴証明書 ・旅券(パスポート) ・在留カード ・療育手帳 ・身体障害者手帳等 |
|||||
| 又は | 又は | |||||
| b.以下のいずれかの書類2つ(a.の提出が困難な場合) | b.以下のいずれかの書類1つ(a.の提出が困難な場合) | |||||
| ・住民票の写し ・住民票の記載事項証明書 ・国民健康保険被保険者証などの各種健康保険証 ・印鑑登録証明書 ・国民年金手帳等 |
・国民健康保険被保険者証などの各種健康保険証 ・印鑑登録証明書 ・国民年金手帳等 |
・個人番号カード(両面)をご提出いただく場合、別途本人確認書類のご提出は不要です。
・通知カードは、通知カードに記載された氏名、住所等が住民票に記載されている事項と一致している場合に限り、個人番号確認書類としてご利用になれます。
・氏名、住所、生年月日の記載のあるものをご提出ください。
・本人確認書類は有効期限内のもの、期限の記載がない場合は6ヶ月以内に作成されたものをご提出ください。
法人株主の場合 「法人番号指定通知書」の写し、又は、国税庁法人番号公表サイトから印刷した法人番号が印刷された書面及び本人確認書類(登記事項証明書(6ヶ月以内に作成されたもので名称及び本店又は主たる事務所の所在地並びに事業内容を確認できるもの))が必要になります。なお、法人自体の本人確認書類に加え、取引担当者(当該法人の代表者が取引する場合はその代表者)個人の本人確認書類が必要となります。また、公開買付代理人において既に証券取引口座を開設している法人であっても、法人名称及び所在地を変更する場合には法人番号確認書類及び本人確認書類が必要になります。
外国人株主の場合 日本国政府の承認した外国政府又は権限ある国際機関の発行した書類その他これに類するもので、居住者の上記本人確認書類に準じるもの等(本人確認書類は、自然人の場合は、氏名、住所、生年月日の記載のあるもの(※1)、法人の場合は、名称及び本店又は主たる事務所の所在地並びに事業内容の記載のあるもの(※2)が必要です。また、当該本人確認書類は、自然人及び法人ともに6ヶ月以内に作成されたもの、又は有効期間若しくは期限のある書類は有効なものに限ります。)及び常任代理人との間の委任契約に係る委任状又は契約書の写し(※3)が必要となります。
(※1) 外国に居住される日本国籍を有する株主の方は、原則として旅券(パスポート)の提出をお願いいたします。
(※2) 法人の場合、当該法人の事業内容の確認が必要であるため、本人確認書類に事業内容の記載がない場合は、別途事業内容の確認ができる書類(居住者の本人確認書類に準じる書類又は外国の法令の規定により当該法人が作成されることとされている書類で事業内容の記載があるもの)の提出が必要です。
(※3) 当該外国人株主の氏名又は名称、国外の住所地の記載のあるものに限り、①常任代理人による証明年月日、②常任代理人の名称、住所、代表者又は署名者の氏名及び役職が記載され、公開買付代理人の証券取引口座に係る届出印により原本証明が付されたもの。
(注3) 日本の居住者の株式等の譲渡所得等に関する申告分離課税について(個人株主の場合)
日本の居住者である個人株主の方の場合、株式等の譲渡所得等には、原則として申告分離課税が適用されます。本公開買付けへの応募による売却につきましても、通常の金融商品取引業者を通じた売却として取り扱われることとなります。税務上の具体的なご質問等につきましては、税理士等の専門家にご確認いただき、ご自身でご判断いただきますようお願い申し上げます。
応募株主等は、公開買付期間中においては、いつでも本公開買付けに係る契約を解除することができます。契約の解除をする場合は、公開買付期間の末日の15時までに、応募受付けをした公開買付代理人の本店又は全国各支店に公開買付応募申込みの受付票を添付の上、本公開買付けに係る契約の解除を行う旨の書面(以下「解除書面」といいます。)を交付又は送付してください。契約の解除は、解除書面が公開買付代理人に交付され、又は到達した時に効力を生じます。したがって、解除書面を送付する場合は、解除書面が公開買付期間の末日の15時までに公開買付代理人に到達しなければ解除できないことにご注意ください。
解除書面を受領する権限を有する者
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目5番1号
(その他みずほ証券株式会社全国各支店)
応募株主等が上記「(2)契約の解除の方法」に記載の方法により本公開買付けに係る契約の解除を申し出た場合には、解除手続終了後速やかに後記「10 決済の方法」の「(4)株券等の返還方法」に記載の方法により応募株券等を返還いたします。
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目5番1号
| 買付代金(円)(a) | 12,554,584,800 |
| 金銭以外の対価の種類 | ― |
| 金銭以外の対価の総額 | ― |
| 買付手数料(b) | 60,000,000 |
| その他(c) | 8,500,000 |
| 合計(a)+(b)+(c) | 12,623,084,800 |
(注1) 「買付代金(円)(a)」欄には、本公開買付けにおける買付予定数(10,462,154株)に、本公開買付価格(1,200円)を乗じた金額を記載しております。
(注2) 「買付手数料(b)」欄には、公開買付代理人に支払う手数料の見積額を記載しております。
(注3) 「その他(c)」欄には、本公開買付けに関する公告に要する費用及び公開買付説明書その他必要書類の印刷費その他諸費用につき、その見積額を記載しております。
(注4) 上記金額には消費税等は含まれていません。
(注5) その他公開買付代理人に支払われる諸経費及び弁護士報酬等がありますが、その額は本公開買付け終了後まで未定です。
| 種類 | 金額(千円) |
|---|---|
| 当座預金 | 3,026,022 |
| 計(a) | 3,026,022 |
| 借入先の業種 | 借入先の名称等 | 借入契約の内容 | 金額(千円) | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ― | ― | ― | ― |
| 2 | ― | ― | ― | ― |
| 計 | ― |
| 借入先の業種 | 借入先の名称等 | 借入契約の内容 | 金額(千円) |
|---|---|---|---|
| ― | ― | ― | ― |
| ― | ― | ― | ― |
| 計 | ― |
| 借入先の業種 | 借入先の名称等 | 借入契約の内容 | 金額(千円) | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ― | ― | ― | ― |
| 2 | 銀行 | 株式会社みずほ銀行 (東京都千代田区大手町一丁目5番5号) |
買付け等に要する資金に充当するための借入れ(注) 弁済期:2022年3月22日 金利 :株式会社みずほ銀行が公表する日本円TIBORに基づく変動金利 担保 :なし |
10,000,000 |
| 計(b) | 10,000,000 |
(注) 公開買付者は、上記金額の融資の裏付けとして、みずほ銀行から、10,000,000千円を限度として融資を行う用意がある旨の融資証明書を2021年12月22日付で取得しております。なお、当該融資の貸付実行の前提条件として、本書の添付資料である融資証明書記載のものが定められる予定です。
| 借入先の業種 | 借入先の名称等 | 借入契約の内容 | 金額(千円) |
|---|---|---|---|
| ― | ― | ― | ― |
| ― | ― | ― | ― |
| 計(c) | ― |
| 内容 | 金額(千円) |
|---|---|
| ― | ― |
| 計(d) | ― |
13,026,022千円((a)+(b)+(c)+(d))
該当事項はありません。
該当事項はありません。
みずほ証券株式会社 東京都千代田区大手町一丁目5番1号
2022年2月25日(金曜日)
公開買付期間終了後遅滞なく、本公開買付けによる買付け等の通知書を応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の住所宛に郵送いたします。買付けは、現金にて行います。買付けられた株券等に係る売却代金を応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指示により、決済の開始日以後遅滞なく、公開買付代理人から応募株主等(外国人株主の場合はその常任代理人)の指定した場所へ送金するか、公開買付代理人の応募受付けをした応募株主等の口座へお支払いします。
下記「11 その他買付け等の条件及び方法」の「(1)法第27条の13第4項各号に掲げる条件の有無及び内容」又は「(2)公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法」に記載の条件に基づき応募株券等の全部を買付けないこととなった場合には、公開買付代理人は、返還することが必要な株券等を公開買付期間末日の翌々営業日(本公開買付けの撤回等を行った場合は撤回等を行った日)以後、速やかに応募が行われた時の状態に戻します。
応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(2,668,500株)に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行いません。応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(2,668,500株)以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行います。
令第14条第1項第1号イ乃至ヌ及びワ乃至ツ、第3号イ乃至チ及びヌ、並びに同条第2項第3号乃至第6号に定める事項のいずれかが発生した場合は、本公開買付けの撤回等を行うことがあります。なお、令第14条第1項第3号ヌに定める「イからリまでに掲げる事実に準ずる事実」とは、対象者が過去に提出した法定開示書類について、重要な事項につき虚偽の記載があり、又は記載すべき重要な事項の記載が欠けていることが判明した場合であって、公開買付者が当該虚偽記載等があることを知らず、かつ、相当の注意を用いたにもかかわらず知ることができなかった場合をいいます。
撤回等を行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、府令第20条に規定する方法により公表を行い、その後直ちに公告を行います。
法第27条の6第1項第1号の規定により、対象者が公開買付期間中に令第13条第1項に定める行為を行った場合は、府令第19条第1項に定める基準により買付け等の価格の引下げを行うことがあります。
買付け等の価格の引下げを行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、府令第20条に規定する方法により公表し、その後直ちに公告を行います。買付け等の価格の引下げがなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、引下げ後の買付け等の価格により買付け等を行います。
応募株主等は、公開買付期間中においては、いつでも本公開買付けに係る契約を解除することができます。契約の解除の方法については、上記「7 応募及び契約の解除の方法」の「(2)契約の解除の方法」に記載の方法によるものとします。
なお、公開買付者は応募株主等による契約の解除があった場合においても、損害賠償又は違約金の支払いを応募株主等に請求しません。また、応募株券等の返還に要する費用も公開買付者の負担とします。解除を申し出られた場合には、応募株券等は当該解除の申出に係る手続終了後速やかに上記「10 決済の方法」の「(4)株券等の返還方法」に記載の方法により返還します。
公開買付者は、公開買付期間中、法第27条の6第1項及び令第13条第2項により禁止される場合を除き、買付条件等の変更を行うことがあります。買付条件等の変更を行おうとする場合は、その変更内容等につき電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。ただし、公開買付期間の末日までに公告を行うことが困難な場合は、府令第20条に規定する方法により公表を行い、その後直ちに公告を行います。買付条件等の変更がなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、変更後の買付条件等により買付け等を行います。
訂正届出書を関東財務局長に提出した場合(ただし、法第27条の8第11項ただし書に規定する場合を除きます。)は、直ちに訂正届出書に記載した内容のうち、公開買付開始公告に記載した内容に係るものを府令第20条に規定する方法により公表します。また、直ちに公開買付説明書を訂正し、かつ、既に公開買付説明書を交付している応募株主等に対しては、訂正した公開買付説明書を交付して訂正します。ただし、訂正の範囲が小範囲に止まる場合には、訂正の理由、訂正した事項及び訂正後の内容を記載した書面を作成し、その書面を応募株主等に交付する方法により訂正します。
本公開買付けの結果については、公開買付期間の末日の翌日に、令第9条の4及び府令第30条の2に規定する方法により公表します。
本公開買付けは、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて行われるものではなく、また、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)を利用して行われるものでもなく、更に米国の証券取引所施設を通じて行われるものでもありません。上記方法・手段により、若しくは上記施設を通じて、又は米国内から本公開買付けに応募することはできません。
また、本書又は関連する買付書類は、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、郵送その他の方法によって送付又は配布されるものではなく、かかる送付又は配布を行うことはできません。上記制限に直接又は間接に違反する本公開買付けへの応募はお受けできません。
本公開買付けへの応募に際し、応募株主等(外国人株主の場合は常任代理人)は公開買付代理人に対し、以下の表明及び保証を行うことを求められることがあります。
応募株主等が応募の時点及び公開買付応募申込書送付の時点のいずれにおいても米国に所在していないこと。本公開買付けに関するいかなる情報(その写しを含みます。)も、直接間接を問わず、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、これを受領したり送付したりしていないこと。買付け等若しくは公開買付応募申込書の署名交付に関して、直接間接を問わず、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)又は米国内の証券取引所施設を使用していないこと。他の者の裁量権のない代理人又は受託者・受任者として行動する者ではないこと(当該他の者が買付け等に関する全ての指示を米国外から与えている場合を除きます。)。
年 月 日現在
| 氏名又は名称 | 住所又は所在地 | 所有株式の数 (千株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式の数の割合 (%) |
|---|---|---|---|
| ─ | ─ | ─ | ─ |
| ─ | ─ | ─ | ─ |
| ─ | ─ | ─ | ─ |
| ─ | ─ | ─ | ─ |
| 計 | ─ | ─ | ─ |
年 月 日現在
| 役名 | 職名 | 氏名 | 生年月日 | 職歴 | 所有株式数 (千株) |
|---|---|---|---|---|---|
| ─ | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
| ─ | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
| ─ | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
| 計 | ─ |
①【貸借対照表】
②【損益計算書】
③【株主資本等変動計算書】
①【公開買付者が提出した書類】
イ【有価証券報告書及びその添付書類】
事業年度 第187期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 2021年6月29日関東財務局長に提出
ロ【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第188期第2四半期(自 2021年7月1日 至 2021年9月30日) 2021年11月11日関東財務局長に提出
事業年度 第188期第3四半期(自 2021年10月1日 至 2021年12月31日) 2022年2月10日関東財務局長に提出予定
ハ【訂正報告書】
該当事項はありません。
②【上記書類を縦覧に供している場所】
品川リフラクトリーズ株式会社
(東京都千代田区大手町二丁目2番1号)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
証券会員制法人札幌証券取引所
(札幌市中央区南一条西五丁目14番地の1)
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 130,185(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 130,185 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 130,185 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(注1) 特別関係者である対象者は、2021年9月30日現在、対象者株式225,419株を所有しておりますが、全て自己株式であるため議決権はありません。
(注2) なお、公開買付者は、本書提出後に特別関係者の所有する対象者の株券等を確認の上、本書の訂正が必要な場合には、本書に係る訂正届出書を提出する予定です。
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 129,190(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 129,190 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 129,190 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 995(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 995 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 995 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(注1) 特別関係者である対象者は、2021年9月30日現在、対象者株式225,419株を所有しておりますが、全て自己株式であるため議決権はありません。
(注2) なお、公開買付者は、本書提出後に特別関係者の所有する対象者の株券等を確認の上、本書の訂正が必要な場合には、本書に係る訂正届出書を提出する予定です。
(2021年12月24日現在)
| 氏名又は名称 | 佐野 達郎 |
| 住所又は所在地 | 大阪市北区中之島三丁目3番23号(対象者所在地) |
| 職業又は事業の内容 | イソライト工業株式会社 取締役専務執行役員 |
| 連絡先 | 連絡者 イソライト工業株式会社 総務部長 村岡 栄一 連絡場所 大阪市北区中之島三丁目3番23号 電話番号 06-7711-5801 |
| 公開買付者との関係 | 公開買付者が特別資本関係を有する法人の役員 |
(2021年12月24日現在)
| 氏名又は名称 | 橋本 敏昭 |
| 住所又は所在地 | 大阪市北区中之島三丁目3番23号(対象者所在地) |
| 職業又は事業の内容 | イソライト建材株式会社 代表取締役 |
| 連絡先 | 連絡者 イソライト工業株式会社 総務部長 村岡 栄一 連絡場所 大阪市北区中之島三丁目3番23号 電話番号 06-7711-5801 |
| 公開買付者との関係 | 公開買付者が特別資本関係を有する法人の役員 |
(2021年12月24日現在)
| 氏名又は名称 | 岡田 昭彦 |
| 住所又は所在地 | 大阪市北区中之島三丁目3番23号(対象者所在地) |
| 職業又は事業の内容 | Isolite Insulating Firebrick Sdn. Bhd. Director |
| 連絡先 | 連絡者 イソライト工業株式会社 総務部長 村岡 栄一 連絡場所 大阪市北区中之島三丁目3番23号 電話番号 06-7711-5801 |
| 公開買付者との関係 | 公開買付者が特別資本関係を有する法人の役員 |
佐野 達郎
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 279(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 279 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 279 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(注) 上記「所有する株券等の数」には、佐野達郎氏が対象者の役員持株会を通じて間接的に所有する対象者株式332株(小数点以下切捨て)に係る議決権の数3個が含まれております。
橋本 敏昭
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 381(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 381 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 381 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(注) 上記「所有する株券等の数」には、橋本敏昭氏が対象者の役員持株会を通じて間接的に所有する対象者株式1,250株(小数点以下切捨て)に係る議決権の数12個が含まれております。
岡田 昭彦
(2021年12月24日現在)
| 所有する株券等の数 | 令第7条第1項第2号に該当する株券等の数 | 令第7条第1項第3号に該当する株券等の数 | |
|---|---|---|---|
| 株券 | 335(個) | ―(個) | ―(個) |
| 新株予約権証券 | ― | ― | ― |
| 新株予約権付社債券 | ― | ― | ― |
| 株券等信託受益証券( ) | ― | ― | ― |
| 株券等預託証券( ) | ― | ― | ― |
| 合計 | 335 | ― | ― |
| 所有株券等の合計数 | 335 | ― | ― |
| (所有潜在株券等の合計数) | (―) | ― | ― |
(注) 上記「所有する株券等の数」には、岡田昭彦氏が対象者の役員持株会を通じて間接的に所有する対象者株式7,224株(小数点以下切捨て)に係る議決権の数72個が含まれております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(1)公開買付者と対象者との間の取引
最近の3事業年度における公開買付者と対象者との間の取引の内容等は以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 取引の内容 | 2019年3月期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
2020年3月期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
2021年3月期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
| 対象者から公開買付者に対する製品の販売 | 818 | 971 | 718 |
| 上記製品の販売に関する対象者の売掛金(期末残高) | 164 | 149 | 207 |
| 対象者による公開買付者からの製品の購入 | 6 | 8 | 7 |
| 上記製品の購入に関する対象者の買掛金(期末残高) | 5 | 3 | 1 |
(注1) 取引価格については、対象者のサービスの市場価格・総原価から算定した価格及び公開買付者から提示された価格を検討の上、対象者が決定しております。
(注2) 上記((注1)を含みます。)は対象者の第130期有価証券報告書(2020年6月26日提出)及び第131期有価証券報告書(2021年6月28日提出)を参照して作成しております。
(2)公開買付者と対象者の役員との間の取引
該当事項はありません。
(1)本公開買付けへの賛同
対象者プレスリリースによれば、対象者は、2021年12月23日開催の取締役会において、本公開買付けに関して、賛同の意見を表明するとともに、対象者の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をしたとのことです。
詳細については、対象者プレスリリース及び上記「第1 公開買付要項」の「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」の「⑥ 対象者における利害関係を有しない取締役(監査等委員を含む。)全員の承認」をご参照ください。
(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針
上記「第1 公開買付要項」の「3 買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」をご参照ください。
(3)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
上記「第1 公開買付要項」の「4 買付け等の期間、買付け等の価格及び買付予定の株券等の数」の「(2)買付け等の価格」の「算定の経緯」の「(本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置)」をご参照ください。
| 決算年月 | ― | ― | ― |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ― | ― | ― |
| 売上原価 | ― | ― | ― |
| 販売費及び一般管理費 | ― | ― | ― |
| 営業外収益 | ― | ― | ― |
| 営業外費用 | ― | ― | ― |
| 当期純利益(当期純損失) | ― | ― | ― |
| 決算年月 | ― | ― | ― |
|---|---|---|---|
| 1株当たり当期純損益 | ― | ― | ― |
| 1株当たり配当額 | ― | ― | ― |
| 1株当たり純資産額 | ― | ― | ― |
(単位:円)
| 金融商品取引所名又は認可金融商品取引業協会名 | 東京証券取引所 市場第一部 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月別 | 2021年6月 | 2021年7月 | 2021年8月 | 2021年9月 | 2021年10月 | 2021年11月 | 2021年12月 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 最高株価 | 725 | 742 | 733 | 843 | 932 | 1,087 | 940 |
| 最低株価 | 598 | 646 | 645 | 682 | 723 | 829 | 843 |
(注) 2021年12月については、同月23日までのものです。
年 月 日現在
| 区分 | 株式の状況(1単元の株式数 株) | 単元未満株式の状況 (株) |
|||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 政府及び地方公共団体 | 金融機関 | 金融商品取引業者 | その他の法人 | 外国法人等 | 個人その他 | 計 | |||
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 個人以外 | 個人 | ||||||||
| --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 株主数(人) | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 所有株式数 (単位) |
― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 所有株式数の割合(%) | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
年 月 日現在
| 氏名又は名称 | 住所又は所在地 | 所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合 (%) |
|---|---|---|---|
| ― | ― | ― | ― |
| ― | ― | ― | ― |
| ― | ― | ― | ― |
| ― | ― | ― | ― |
| 計 | ― | ― | ― |
年 月 日現在
| 氏名 | 役名 | 職名 | 所有株式数 (株) |
発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合 (%) |
|---|---|---|---|---|
| ― | ― | ― | ― | ― |
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(1)【対象者が提出した書類】
①【有価証券報告書及びその添付書類】
事業年度 第130期(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) 2020年6月26日 近畿財務局長に提出
事業年度 第131期(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) 2021年6月28日 近畿財務局長に提出
②【四半期報告書又は半期報告書】
事業年度 第132期第2四半期(自 2021年7月1日 至 2021年9月30日) 2021年11月12日 近畿財務局長に提出
事業年度 第132期第3四半期(自 2021年10月1日 至 2021年12月31日) 2022年2月14日 近畿財務局長に提出予定
③【臨時報告書】
該当事項はありません。
④【訂正報告書】
該当事項はありません。
(2)【上記書類を縦覧に供している場所】
イソライト工業株式会社
(大阪市北区中之島三丁目3番23号)
イソライト工業株式会社東京支店
(東京都千代田区神田須田町二丁目8番地)
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
該当事項はありません。
(1)「期末配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」の公表
対象者は、2021年12月23日開催の取締役会において、本公開買付けが成立することを条件に、2022年3月期の期末配当を行わないことを決議したとのことです。詳細につきましては、対象者が2021年12月23日に公表した「期末配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」をご参照ください。
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