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Sanken Electric Co.,Ltd. — M&A Activity 2021
Feb 24, 2021
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| 【表紙】 | |
| 【提出書類】 | 意見表明報告書 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2021年2月24日 |
| 【報告者の名称】 | サンケン電気株式会社 |
| 【報告者の所在地】 | 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 埼玉県新座市北野三丁目6番3号 |
| 【電話番号】 | (048)472-1111(代表) |
| 【事務連絡者氏名】 | 管理本部財務IR統括部長 後 藤 明 弘 |
| 【縦覧に供する場所】 | サンケン電気株式会社 大阪支店 「大阪府大阪市北区梅田三丁目3番20号 (明治安田生命大阪梅田ビル)」 株式会社東京証券取引所 (東京都中央区日本橋兜町2番1号) |
(注1) 本書中の「当社」とは、サンケン電気株式会社をいいます。
(注2) 本書中の「公開買付者」とは、ECM マスター ファンド SPV 2をいいます。
(注3) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。
(注4) 本書中の記載において計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は計数の総和と必ずしも一致しません。
(注5) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合、特段の記載がない限り、日本国における日数又は日時を指すものとします。また、本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
(注6) 本書中の「法」とは、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)をいいます。
E01790 67070 サンケン電気株式会社 Sanken Electric Co., Ltd. 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令 第四号様式 1 false false false E01790-000 2021-02-24 xbrli:pure
0100000_honbun_0230008033302.htm
1 【公開買付者の氏名又は名称及び住所又は所在地】
名 称 ECM マスター ファンド SPV 2
所在地 ケイマン諸島、グランド・ケイマンKY1-1111、クリケット・スクエア、ハッチンズ・ドライブ、私書箱2681、コンヤーズ・トラスト・カンパニー(ケイマン)リミテッド気付
2 【公開買付者が買付け等を行う株券等の種類】
普通株式
3 【当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由】
(1) 意見の内容
当社は、2021年2月24日開催の取締役会において、公開買付者による当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)について、審議及び決議に参加した取締役の賛成多数により、後記「(2) 意見の根拠及び理由」に記載のとおり、当社として賛同することは適切でないと考えているものの、反対することが当社従業員や取引先等のステークホルダーに与える影響と公開買付者グループ(注)による経営への影響の急迫性の程度を比較衡量し総合的に検討した結果、本公開買付けに対して中立の立場をとること、及び、本公開買付けの公表後の当社株式の市場株価が本公開買付けの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を上回って推移していること等に鑑み、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
(注) 公開買付者が2021年2月9日に提出した公開買付届出書(以下「本公開買付届出書」といいます。)によれば、「公開買付者グループ」とは、公開買付者、公開買付者の特別関係者であり、公開買付者の投資権限及び投資対象の議決権行使に係る権限を有するエフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(以下「エフィッシモ」といいます。)並びに公開買付者の特別関係者であり、エフィッシモが運用するイーシーエム マスター ファンド(ECM Master Fund)(以下「MF」といいます。)の受託者としてのサンテラ(ケイマン)リミテッド(以下「サンテラ」といいます。)の総称であるとのことです。
(2) 意見の根拠及び理由
① 本公開買付けに関する意見の根拠
公開買付者は、2021年2月8日付で、本公開買付けを開始することを公表いたしました。当社は、公開買付者による本公開買付けの公表を受け、本公開買付けに対する当社の意見を表明することに向けて、直ちに、本公開買付け及び公開買付者に関する情報の収集を試み、また、本公開買付届出書に記載された内容を含め、本公開買付けに関して、慎重に評価・検討を進めてまいりました。
具体的には、当社取締役会は、本公開買付けに対する意見を形成するに当たっては、後記「②本公開買付けに関する意見の理由」のとおり、公開買付者グループの当社株式の保有目的について十分に確認することが必要であると判断し、エフィッシモに対して、電子メールで質問状を送付し書面での回答を得るなど、可能な限り直接情報を収集いたしました。その間、当社株式の市場株価は、後記「②本公開買付けに関する意見の理由」に記載のとおり、本公開買付価格を上回って推移しております。
そして、当社は、本公開買付届出書の内容、当社からの質問に対するエフィッシモからの書面での回答内容並びに当社が収集した本公開買付け及び公開買付者らに関する情報について、当社及び公開買付者から独立したファイナンシャル・アドバイザーであるJPモルガン証券株式会社(以下「JPモルガン」といいます。)及びスキャデン・アープス法律事務所からの助言及び協力を得て、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保という観点から分析し、取締役会その他の場を通じ真摯な議論を重ねました。
また、取締役会とは別に、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)の定める独立役員である当社の社外取締役3名をメンバーに含む構造改革委員会において協議を行い、さらに、東京証券取引所の定める独立役員である当社の社外取締役3名及び社外監査役2名の計5名は、取締役会とは別途社外取締役及び社外監査役のみで協議を行い、当社及び公開買付者グループから独立した立場から本公開買付けについて、当社の企業価値及び株主共同の利益に資するか否かを含め、真摯に検討を行いました。
その結果、当社は、2021年2月24日開催の取締役会において、本公開買付けについて、審議及び決議に参加した取締役の賛成多数により、後記「②本公開買付けに関する意見の理由」に記載した理由に基づき、当社として賛同することは適切でないと考えているものの、反対することが当社従業員や取引先等のステークホルダーに与える影響と公開買付者グループによる経営への影響の急迫性の程度を比較衡量し総合的に検討した結果、本公開買付けに対して中立の立場をとること、及び、本公開買付けの公表後の当社株式の市場株価が本公開買付価格を上回って推移していること等に鑑み、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
② 本公開買付けに関する意見の理由
第一に、本公開買付届出書によれば、本公開買付けの買付予定数の上限は、公開買付者グループ全体での所有割合(注)が30%となるように設定したとのことです。当社株主総会における議決権行使比率を踏まえると、30%又はそれに近いレベルまで公開買付者グループの所有割合が上昇するだけで、特別決議事項等の重要な意思決定について、公開買付者グループが事実上の拒否権を取得するおそれがあります。そこで、当社はエフィッシモとの電子メールでの質問及び回答のやりとりを通じて、かかる事実上の拒否権を取得する結果となることについてエフィッシモの意図を慎重に確認しましたが、事実上の拒否権を持つ水準まで当社株式の取得を目指しているのは客観的な事実であり、自らの意に沿った経営体制及び経営方針の変更を実施することを意図していないとまで断定することはできないと考えております。
第二に、本公開買付届出書によれば、本公開買付価格(5,205円)は、当社株式の市場価格に一定のプレミアムを上乗せした価格とのことです。しかしながら、本公開買付けの公表後の当社株式の市場株価は、本公開買付価格を上回って推移しております(本公開買付けの開始が公表された2021年2月8日の翌営業日である同月9日には、同月8日の東京証券取引所市場第一部における終値4,445円から大幅に上昇しストップ高となり、同月10日に年初来高値である5,910円を記録して以降、同月22日までの8営業日の終値において5,560円~5,840円で推移)。そのことは、後記のとおり、当社の連結子会社であるAllegro MicroSystems, Inc.(以下「アレグロ社」といいます。)の企業価値及び当社のアレグロ社に対する持分割合のみを考慮しても、本公開買付価格が当社株式の価値を過少評価した金額であることを株式市場も認識している証左であると考えております。
第三に、当社は、上記各理由から本公開買付けに対して反対の意見を表明することも検討しましたが、それと同時に、本公開買付け後も大株主にとどまる公開買付者グループとの関係が非友好的になることによって、本業以外の理由で社会の注目を集め、当社の従業員のモチベーションが低下したり取引先との契約交渉等において当社の経営リスクが問題視され契約条件の変更を求められるおそれ等、反対することが当社のステークホルダーに与える影響も十分に考慮すべきであると考えるに至りました。他方で、後記のとおり、当社はエフィッシモに対して純投資目的に沿った活動を行うことに関する確約を要請し、エフィッシモが一定程度協議に応じる姿勢を示していることを踏まえ、公開買付者グループによる経営への影響の急迫性の程度も勘案し総合的に検討した結果、本公開買付けに反対の意見を表明することにより、いたずらに当社のステークホルダーの不安をあおるのは、当社の円滑な事業運営ひいては企業価値の向上及び株主共同の利益の確保の観点からみて避けるべきであり、本公開買付けに対して中立の立場をとるべきであると判断いたしました。
以上のように、当社は、本公開買付けに対して中立の立場をとり、本公開買付けの公表後の当社株式の市場株価が本公開買付価格を上回って推移していること等に鑑み、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては株主の皆様のご判断に委ねるべきであるとの意見を表明するに至りました。その判断の具体的な内容については、以下のとおりです。
(注) 所有割合とは、当社が2021年2月3日に公表した「2021年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」に記載された2020年12月31日現在の当社株式の発行済株式総数(25,098,060株)から同日現在の当社の自己株式数(966,585株)を除いた数(24,131,475株)に対する割合をいうとのことです。以下同じです。
(a) 公開買付者グループが当社の株主総会において事実上の拒否権を取得し、自らの意に沿った経営体制及び経営方針の変更を実施することを意図していないとまで断定することはできないこと
(ⅰ) 本公開買付けを通じて、公開買付者グループが当社の株主総会において事実上の拒否権を取得する結果となること
本公開買付届出書によれば、本公開買付けの買付予定数の上限は、公開買付者グループ全体での所有割合が30%となるように設定したとのことです。本公開買付け後に、公開買付者グループが当社の総株主の議決権の30%又はそれに近いレベルを保有することとなった場合、当社の株主総会における議決権行使比率(2020年6月開催の定時株主総会においては約73%)を考慮すれば、実質的には公開買付者グループが40%前後の議決権を有するのと同じ状況となります。すなわち、公開買付者グループが当社の株主総会において、会社法上のいわゆる特別決議事項について事実上の拒否権を取得することになります。その結果、大株主間の意見の対立や公開買付者グループの反対等により、組織再編などの当社の企業価値を向上させる施策の効率的・機動的な実施が妨げられる可能性があります。
本公開買付けには買付予定数の上限が定められており、応募されたすべての株式について本公開買付価格による売却の機会が保証されているわけではなく、当社の株主様のうち一定数の方は、必ず本公開買付け後も当社の株主様であり続けることになります。そのような中で、公開買付者グループが事実上の拒否権を有することによって、当社の株主様は当社の将来の経営及び事業の見通しについて強い不安を持つものと懸念しております。
そこで、当社は、エフィッシモに対して上記のような事実上の拒否権を取得する結果となることに関するエフィッシモの意図・目的を慎重に確認することが重要であると判断いたしました。本公開買付届出書には、公開買付者グループは本公開買付けについて当社の理解を得られるよう必要に応じて説明を行う予定とされていたため、2021年2月8日から同月15日にかけて、当社からエフィッシモに対して複数回にわたり面談又は電話会議の実施の依頼をいたしました。それに対してエフィッシモからは、電子メールで、回答内容に誤解や曲解が生じないようにするため、書面で回答する形にしたい旨の返答があったため、当社はやむを得ず電子メールにより質問を送付しそれに対する回答を得るという形で、同月22日まで慎重に確認を進めました(以下、これらの電子メールによる質問及び回答その他の当社と公開買付者グループとのやり取りを総称して「本やり取り等」といいます。)。
本やり取り等において、当社は、エフィッシモに対して、上記のように事実上の拒否権を取得する結果について本公開買付届出書の中で明確に説明しなかった理由を問い合わせました。これに対してエフィッシモは、本公開買付届出書に記載されているとおり、本公開買付け後においても公開買付者グループによる当社株式の保有目的は純投資であり、本公開買付届出書提出日現在において、議決権の行使により当社の経営を支配すること又は重要提案行為等若しくは取締役の派遣により当社の経営に影響を及ぼす予定・見込みはないとしたうえで、事実上の拒否権を取得することを意図したものではない旨を回答しております。
しかしながら、当社としては、上記のように当社の株主総会における議決権行使比率をみるだけで、公開買付者グループが事実上の拒否権を持つ水準まで当社株式の取得を目指しているのは客観的な事実であると捉えており、上記のようなエフィッシモの回答はこの点に正面から答えたものではないと考えております。
(ⅱ) 当社はエフィッシモに対して純投資目的に沿った活動を行うことに関する確約を要請したものの、適切な期間及び条件による確約を得るには引き続き協議が必要であること
さらに、当社は、本やり取り等において、エフィッシモに対して、純投資目的であることを客観的に明らかにするために、純投資の意味の明確化を求めたうえで、公開買付者グループが本公開買付け後に当社株式の追加取得を行わないことや議決権の行使により当社の経営を支配すること又は重要提案行為等若しくは取締役の派遣により当社の経営に影響を及ぼすことを行わない旨の確約を行うことを要請しました。
これに対しエフィッシモは、純投資目的とは「専ら株式の価値の変動又は株式にかかる配当によって利益を受ける目的」(平成31年1月31日公表の金融庁「『企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)』に対するパブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」のNo.68回答を参照とのことです。)と考えている旨、及び当社が具体的に想定している確約の内容や条件等を考慮したうえで、今後の協議・対話の状況に応じて検討したい旨を回答しました。
そこで、当社は、(ア)本公開買付けで取得した株式を超えて株式を取得しないこと、(イ)取締役の派遣を要求しないこと、及び(ウ)その他重要提案行為を行わないこと等(以下「本確約事項」といいます。)を想定していると電子メールで返答し、検討を促しました。これに対し、エフィッシモは、(ア)公開買付者グループの議決権保有割合が30%以上となる株式取得を行わないことについて検討することは可能である旨、(イ)エフィッシモの役職員又はエフィッシモの密接関係者を取締役とすることを要求しないことについて検討することは可能である旨、及び(ウ)当社経営陣が明白な企業価値の毀損をもたらすおそれが生じていない限り重要提案行為等を行わないことについて検討することは可能である旨を電子メールで回答しました。なお、ここで「密接関係者」及び「重要提案行為等」はそれぞれ外国為替及び外国貿易法並びに金融商品取引法に定義する意味を有するとのことです。
この回答を受けて、当社は、本確約事項をより具体的に列挙し、5年間その遵守を約する内容の確約書(以下「本確約書」といいます。)を作成し、エフィッシモに対して電子メールで送付し、署名したうえで当社に差し入れるよう求めました。しかしながら、エフィッシモからは、期間を3年間に短縮すること、かつ、確約の条件として当社が本公開買付けに対して賛同の意見を表明することを求める旨の回答がありました。当社としては、以下に述べる各理由も踏まえて本公開買付けに賛同することは適切でないと考えているため、賛同の意見を表明することを確約の条件とすることは到底受け入れられず、エフィッシモからの回答内容を受け入れることはできないと判断いたしました。
当社としては、エフィッシモから本確約事項について何らかの形で確約を得ることは、公開買付者グループが事実上の拒否権を有することに対して当社の株主共同の利益を確保する観点からも極めて重要であると考えており、本確約書の内容を基本としつつ、引き続きエフィッシモと協議を続けるべきであると判断しております。しかしながら、本公開買付けの期間中に本確約書が原案通り差し入れられる見込みはなく、また、エフィッシモから適切な期間及び条件で、本確約事項について確約を得るには一定の時間がかかることが見込まれるため、本公開買付けに対する意見を形成するうえでは、公開買付者グループによる本確約事項の遵守を期待することは現実的でないと考えるに至りました。
以上のことから、当社は、公開買付者グループが、買付予定数の上限を付した公開買付けという手法により、最小限の資金で当社の事実上の拒否権を取得した上で、自らの意に沿った経営体制及び経営方針の変更を実施することを意図していないとまで断定することはできないと考えております。
(b) 本公開買付価格に含まれるプレミアムの水準は、当社の企業価値に比して過少と言わざるを得ないこと
本公開買付届出書によれば、公開買付者は、本公開買付価格(5,205円)の検討にあたって、本公開買付けの公表日の前営業日である2021年2月5日の東京証券取引所市場第一部における当社株式の終値(4,525円)を基準とした上で、一定のプレミアムを付すこととしたとのことです。プレミアムの算出にあたっては、2018年1月1日から2020年12月31日までに開始された発行者以外の者による株券等の公開買付けのうち、買付予定の株券等の数に上限が付された事例(但し、公表日の前営業日の終値に対してディスカウントが付されている事例を除いているとのことです。)の公開買付価格に付与されたプレミアムの平均値(公表日の前営業日の終値、同日までの過去1か月間の終値の単純平均値、同過去3か月間の終値の単純平均値、同過去6か月間の終値の単純平均値に対して、それぞれ、約31%、約32%、約33%、約30%のプレミアム)を参照しつつ、公開買付者が当社に対してデュー・ディリジェンスを実施しておらず、当社の非公開情報を有していないこと、公開買付者が中長期的な企業価値の向上に伴う当社株式の株価の値上がり益や配当を享受することが可能な範囲とすることをも総合的に考慮(本公開買付届出書に記載の考慮要素を総称して、以下「本考慮要素」といいます。)した上で、本公開買付けの買付予定数まで応募が期待できるプレミアム水準について検討した結果、公表日の前営業日の終値に15%程度のプレミアムを付すことが適切であると判断したとのことです。
しかしながら、当社としては、本公開買付価格に含まれるプレミアムの水準は、当社の企業価値を過少に評価したものと言わざるを得ないと考えております。理由は以下のとおりです。
(ⅰ) 本公開買付け公表後の当社株式の市場株価が本公開買付価格を上回る水準で推移していること
当社の市場株価は、本公開買付けの開始が公表された2021年2月8日の翌営業日である同月9日には、同月8日の東京証券取引所市場第一部における終値4,445円から大幅に上昇しストップ高となり、同月10日に年初来高値である5,910円を記録して以降、同月22日までの8営業日の終値において5,560円~5,840円で推移しています。これは、本公開買付価格(5,205円)を上回る値動きであり、本公開買付価格は前記のプレミアムを上乗せしているにもかかわらず、依然として当社株式の価値を過少に評価していることの証左にほかなりません。さらに、この値動きは、後記のとおり、当社の連結子会社であるアレグロ社の企業価値及び当社のアレグロ社に対する持分割合のみを考慮しても、本公開買付価格が当社株式の価値を過少評価した金額であることを株式市場も認識している証左でもあると考えております。
(ⅱ) 本公開買付価格はアレグロ社株式の価値を十分に織り込んでいないこと
当社は2020年11月4日付「Allegro MicroSystems, Inc.の株式公開完了に関するお知らせ」などで公表したとおり、当社の連結子会社であるアレグロ社の株式を2020年10月29日にNASDAQ Global Select Marketに上場し、アレグロ社の株式の市場価格は、公表情報に基づき試算可能となっております。当社は、2021年2月12日付「米国子会社株式の一部売却結果及び特別利益の計上に関するお知らせ」などで公表したとおり、アレグロ社株式の上場後も引き続きアレグロ社株式の過半数保有を維持することとしております。仮に、アレグロ社株式の当社持分を直近のアレグロ社株式の市場価格(NASDAQ Global Select Marketにおける2021年2月23日の終値で28.94ドル)で全て売却した場合、法定税率を適用した税引後の実現可能な金銭価値は約2,082億円になると試算されます。この試算に基づくと、当社株式の市場価格及びそれを基礎に設定された本公開買付価格は、アレグロ社株式の価値を除く当社の事業価値をマイナスで評価している計算になります。当社は、後記のとおり継続した構造改革に取り組んでいるところ、かかる計算結果は、そのような構造改革の着実な進展や、今後も成長が見込まれる当社グループのパワー半導体事業の将来性が全く反映されていないことを意味しております。したがって、当社としては、本公開買付価格は、当社株式の価値を過少に評価していると言わざるを得ないと考えております。
それにもかかわらず、エフィッシモは、本やり取り等において、アレグロ社株式の価値も当社の企業価値を構成する一つの要素であるため考慮していないものではないものの、特に本考慮要素を考慮した旨回答しており、明らかに重視すべきアレグロ社株式の価値を本公開買付価格の決定において十分に考慮していないことを自認しております。さらに、公開買付者は、本公開買付価格を検討するにあたりあくまで当社株式の市場価格のみを基礎としており、また、本公開買付届出書によれば第三者算定機関から当社株式の株式価値に関する算定書を取得していないとのことです。当社としては、その理由は、もし第三者算定機関に算定を依頼した場合には、上記のアレグロ社株式の価値を反映した算定結果が提供されることは明らかであり、かかる算定結果と当社株式の市場価格との乖離を本公開買付届出書等の開示資料において説明する必要に迫られることを意図的に避けたものであると考えております。
したがって、当社としては、本公開買付け公表後の当社株式の値動き及びアレグロ社株式の価値という二つの事実だけからみても、本公開買付価格が当社株式の価値を過少に評価したものであると言わざるを得ないと考えております。
(c) 当社は、本公開買付けに反対することが当社従業員や取引先等のステークホルダーに与える影響と公開買付者グループによる経営への影響の急迫性の程度を比較衡量し総合的に検討した結果、本公開買付けに対して中立の立場をとるべきであると判断したこと
当社は、2017年7月18日付「子会社における第三者割当による新株式発行及びグループ構造改革の実施に関するお知らせ」などで公表したとおり、2017年に不採算事業の撤退並びに固定費削減を柱とする当社グループの構造改革を実施して以降、継続して構造改革に取り組んでおります。当社は、このように今後の経営戦略の実施において重要な時期にあると考えており、従業員や当社の取引先を含む多様なステークホルダーとの事業上その他の円滑な関係を維持することを重視しております。
当社としては、本公開買付けに対して、主に前記(a)及び(b)の理由から、賛同の意見を表明することは適切でないと考えたため、反対の意見を表明することも真摯に検討いたしました。しかしながら、反対の意見を表明した場合、当社の既存株主(本公開買付届出書提出日現在、公開買付者グループ合計で当社株式2,405,100株(所有割合9.97%)を所有)であり、本公開買付け後も大株主にとどまる公開買付者グループとの関係が非友好的になることが想定されます。そのことにより、当社の本業に関係のないところでいたずらに社会の注目を集め、当社従業員が本来の業務に十分に集中できず、ひいてはモチベーションの低下につながることも懸念されます。また、当社の供給元・納入先等の取引先との契約関係において、契約交渉上、当社の抱える経営上のリスクが過度に問題視され、契約条件の変更等の議論につながる可能性を否定できないと考えております。このように、本公開買付けに反対することによって、従業員や取引先等の多様なステークホルダーとの円滑な関係を維持していくうえで悪影響を生じる可能性も十分に考慮する必要があると考えるに至りました。
現に、一部の取引先からは、本公開買付けに対して当社がどのような対応をとるのか、それによる当社の経営や事業運営に対する悪影響について懸念を示唆されている状況にあります。また、本公開買付けの公表を受けて当社従業員にも動揺や不安が広がっているのが現状です。
他方で、前記のとおり、当社はエフィッシモに対して純投資目的に沿った活動を行うことに関する確約を要請し、エフィッシモは一定程度協議に応じる姿勢を示していることを踏まえ、今後も引き続き協議を継続することが重要であると考えております。
以上のような背景から、当社は、本公開買付けに反対することが当社従業員や取引先等のステークホルダーに与える影響と、公開買付者グループによる経営への影響の急迫性の程度を比較衡量し総合的に検討いたしました。その結果、本公開買付けに反対の意見を表明することにより、いたずらに当社のステークホルダーの不安をあおるのは、当社の円滑な事業運営ひいては企業価値の向上及び株主共同の利益の確保の観点からみて避けるべきであり、本公開買付けに対して中立の立場をとるべきであると判断いたしました。
(d) 結論
以上のことから、当社は、2021年2月24日開催の取締役会において、本公開買付けについて、当社として賛同することは適切でないと考えているものの、反対することが当社従業員や取引先等のステークホルダーに与える影響と公開買付者グループによる経営への影響の急迫性の程度を比較衡量し総合的に検討した結果、本公開買付けに対して中立の立場をとること、及び、本公開買付けの公表後の当社株式の市場株価が本公開買付価格を上回って推移していること等に鑑み、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
(3) 上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本日現在、東京証券取引所市場第一部に上場されております。
本公開買付届出書によれば、公開買付者による当社株式の買増しに留まることから、公開買付者の知る限り、当社株式の上場廃止の見込みはないとのことです。
(4) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
本公開買付届出書によれば、公開買付者による当社株式の買増しに留まることから、公開買付者の知る限り、当社株式の上場廃止の見込みはなく、また、本公開買付届出書提出日現在、公開買付者グループは、本公開買付けによって買付予定数の上限(4,834,343株、所有割合20.03%)まで当社株式を取得できなかった場合であっても、当該上限に達するまで当社株式を追加取得する予定はないとのことです。
(5) 公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
本公開買付届出書提出日現在において、公開買付者は、当社株式を保有しておらず、本公開買付けは、支配株主による公開買付けには該当しません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者に直接又は間接に出資することは予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメントバイアウト取引にも該当しません。そのため、当社は、本公開買付けの検討にあたって、社外役員による独立した委員会や第三者委員会への諮問は行っておりませんが、当社取締役会の意思決定過程における恣意性のおそれを排除し、その公正性及び透明性を確保することが依然として重要であると考えております。
そこで、当社は、前記のとおり、当社及び公開買付者から独立したフィナンシャル・アドバイザーとしてJPモルガン、リーガル・アドバイザーとしてスキャデン・アープス法律事務所をそれぞれ選任し、これらの外部アドバイザー等の助言を踏まえて、本公開買付けに関して慎重に検討しております。なお、JPモルガン及びスキャデン・アープス法律事務所は、公開買付者及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。
また、前記のとおり、取締役会とは別に、東京証券取引所の定める独立役員である当社の社外取締役3名をメンバーに含む構造改革委員会において協議を行い、さらに、東京証券取引所の定める独立役員である当社の社外取締役3名及び社外監査役2名の計5名は、取締役会とは別途社外取締役及び社外監査役のみで協議を行い、当社及び公開買付者グループから独立した立場から本公開買付けについて、当社の企業価値及び株主共同の利益に資するか否かを含め、真摯に検討を行いました。
(6) 公開買付者と当社の株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
本公開買付届出書によれば、公開買付者が本公開買付けにより取得することとなる当社株式に係る議決権の行使権限は、公開買付者とエフィッシモとの間の投資一任契約に基づきエフィッシモが有しているとのことです。
また、本公開買付届出書によれば、MFに関する投資権限及び投資対象の議決権行使に係る権限はMFの設立・運営に係るエフィッシモとサンテラとの間の信託証書(以下「本信託証書」といいます。)に基づきエフィッシモが有しているとのことですが、MF自体には法人格が存在しないため、エフィッシモの投資判断に基づき、MFの資金によりこれまで取得された当社株式2,405,000株(所有割合9.97%)については、本信託証書に基づき、形式的には、MFの受託者であるサンテラが所有者となっているとのことです。
4 【役員が所有する株券等の数及び当該株券等に係る議決権の数】
| | | | | |
| --- | --- | --- | --- | --- |
| 氏名 | 役名 | 職名 | 所有株式数(株) | 議決権数(個) |
| 和田 節 | 代表取締役社長 | - | 12,300 | 123 |
| 星野 雅夫 | 取締役
専務執行役員 | デバイス事業本部長
兼働き方改革推進本部長 | 2,500 | 25 |
| 鈴木 善博 | 取締役
常務執行役員 | 欧米事業戦略本部長 | 9,700 | 97 |
| 鈴木 和則 | 取締役
常務執行役員 | 営業本部長 | 3,700 | 37 |
| 高荷 英雄 | 取締役
上級執行役員 | 管理本部長 | 1,600 | 16 |
| 高橋 広 | 取締役
上級執行役員 | デバイス事業本部生産本部長 | 1,100 | 11 |
| リチャード R. ルーリー | 取締役 | - | 0 | 0 |
| 藤田 則春 | 取締役 | - | 0 | 0 |
| 東 恵美子 | 取締役 | - | 0 | 0 |
| 太田 明 | 常任監査役(常勤) | - | 5,100 | 51 |
| 鈴木 昇 | 監査役(常勤) | - | 1,400 | 14 |
| 南 敦 | 監査役 | - | 0 | 0 |
| 平野 秀樹 | 監査役 | - | 0 | 0 |
| 計 | - | - | 37,400 | 374 |
(注1) 所有株式数及び議決権数は2020年9月30日現在のものです。
(注2) 取締役 リチャード R.ルーリー、藤田則春及び東恵美子の各氏は、社外取締役であります。
(注3) 監査役 南 敦及び平野秀樹の両氏は、社外監査役であります。
5 【公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容】
該当事項はありません。
6 【会社の支配に関する基本方針に係る対応方針】
該当事項はありません。
7 【公開買付者に対する質問】
該当事項はありません。
8 【公開買付期間の延長請求】
該当事項はありません。