Registration Form • Nov 28, 2025
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Download Source File 有価証券届出書(組込)_20251128152351
【提出書類】
有価証券届出書
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
2025年11月28日
【会社名】
株式会社オプトエレクトロニクス
【英訳名】
OPTOELECTRONICS CO.,LTD.
【代表者の役職氏名】
代表取締役社長 俵 政美
【本店の所在の場所】
埼玉県蕨市塚越4丁目12番17号
【電話番号】
(048)446-1181(代表)
【事務連絡者氏名】
社長付管理部長 庭井 貫治
【最寄りの連絡場所】
埼玉県蕨市塚越4丁目12番17号
【電話番号】
(048)446-1181(代表)
【事務連絡者氏名】
社長付管理部長 庭井 貫治
【届出の対象とした募集有価証券の種類】
株式
【届出の対象とした募集金額】
| | |
| --- | --- |
| その他の者に対する割当 | 2,408,419,104円 |
【安定操作に関する事項】
該当事項はありません。
【縦覧に供する場所】
株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
E02095 66640 株式会社オプトエレクトロニクス OPTOELECTRONICS CO.,LTD. 企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号の二様式 1 false false false E02095-000 2025-11-28 xbrli:pure
有価証券届出書(組込)_20251128152351
| 種類 | 発行数 | 内容 |
|---|---|---|
| 普通株式 | 8,822,048株 | 完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式です。 なお、単元株式数は100株となっております。 |
(注)1.本有価証券届出書の対象とした募集(以下「本第三者割当」といいます。)は、2025年11月28日開催の当社取締役会決議によるものです。
2.上記の新規発行株式(以下「新株式」といいます。)の発行数は、第三者割当による新株式の発行に係る募集株式数8,519,329株及び第三者割当による自己株式の処分に係る募集株式302,719株の合計です。
3.本第三者割当のうち自己株式の処分に係る募集は、会社法(平成17年法律第86号)第199条第1項の規定に基づいて、当社の保有する当社普通株式による自己株式処分により行われるものであり、金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令第9条第1号に定める売付けの申込み又は買付けの申込みの勧誘となります。
4.振替機関の名称及び住所は下記のとおりです。
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋兜町7番1号
| 区分 | 発行数 | 発行価額の総額(円) | 資本組入額の総額(円) | |
|---|---|---|---|---|
| 株主割当 | ― | ― | ― | |
| その他の者に対する割当 | 新株式の発行 | 8,519,329株 | 2,325,776,817 | 1,123,829,352 |
| 自己株式の処分 | 302,719株 | 82,642,287 | ― | |
| 一般募集 | ― | ― | ― | |
| 計(総発行株式) | 8,822,048株 | 2,408,419,104 | 1,123,829,352 |
(注)1.第三者割当の方法によります。
2.発行価額の総額は会社法上の払込金額の総額であり、資本組入額の総額は会社法上の増加する資本金の額の総額です。また、増加する資本準備金の総額は1,123,829,351円です。なお、自己株式処分による第三者割当の払込金額は資本組入れされません。
| 発行価格 (円) |
資本組入額 (円) |
申込株数単位 | 申込期日 | 申込証拠金 (円) |
払込期日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 273 | 131.9 | 1株 | 2026年1月7日 | ― | 2026年1月7日 |
(注)1.第三者割当の方法により行うものとし、一般募集は行いません。
2.発行価格は、会社法上の払込金額であり、資本組入額は会社法上の増加する資本金の額です。なお、自己株式処分による第三者割当の払込金額は資本組入れされません。
3.本有価証券届出書の効力発生後、申込期日に新株式及び自己株式の処分に係る募集株式の割当予定先である日本エイサー株式会社(以下「日本エイサー」といいます。)及びEsquarre Vision Limited(以下「Esquarre Vision」といい、日本エイサーとEsquarre Visionを個別に又は総称して「割当予定先」といいます。)との間で新株式及び自己株式の処分に係る募集株式の総数引受契約を締結しない場合は、新株式に係る割当は行われないこととなります。
4.申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、申込期日に新株式及び自己株式の処分に係る募集株式の総数引受契約を締結し、後記払込取扱場所へ発行価格の総額を払い込むものといたします。
| 店名 | 所在地 |
|---|---|
| 株式会社オプトエレクトロニクス 本社 | 埼玉県蕨市塚越4丁目12番17号 |
| 店名 | 所在地 |
|---|---|
| 株式会社埼玉りそな銀行 西川口支店 | 埼玉県川口市並木2丁目5番1号 |
該当事項はありません。
| 払込金額の総額(円) | 発行諸費用の概算額(円) | 差引手取概算額(円) |
|---|---|---|
| 2,408,419,104 | 49,300,000 | 2,359,119,104 |
(注)1.発行諸費用の概算額の内訳は、登記関連費用、有価証券届出書等の書類作成費用、弁護士費用、フィナンシャルアドバイザーに対するアドバイザリー費用、割当先信用調査費用その他諸費用です。
2.発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
上記差引手取概算額2,359百万円について、具体的な使途及び支出予定時期は以下のとおりです。
| 具体的な資金使途 | 金額(百万円) | 支出予定時期 |
|---|---|---|
| ① 自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資 | 500 | 2026年1月~2029年11月 |
| ② 台湾事業の拡充と海外事業の構造改革 | 550 | 2026年1月~2029年11月 |
| ③ 借入金の返済 | 1,309 | 2026年1月~2026年11月 |
(注) 当社は、本第三者割当の払込みにより調達した資金を上記の資金使途に充当するまでの間に、銀行預金にて安定的な資金管理を図る予定であります。
具体的な使途は以下のとおりです。なお、本第三者割当により、割当予定先が当社の議決権の過半数を獲得し、当社の事業の改革を行うことが予定されております。その改革を行う収益を改善すべく、具体的な使途のうち以下の①及び②への支出の金額が決定されております。一方、以下の①及び②への支出後に残った調達資金については、可能な限り負債の返還に回すことが当社の財務状況を踏まえると適切であると考え、借入金の返済額も決定されております。
① 自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資
自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資の主な内訳は、以下のとおりです。これらの開発・生産・販売強化に必要な設備・人材に係る投資については、本第三者割当により調達する資金を充当する予定としております。
| 投資の内訳 | 金額(百万円) | 支出予定時期 |
|---|---|---|
| (A)エッジAIを活用したマシンビジョン技術の開発強化 | 100 | 2027年12月~2028年11月 |
| (B)スキャナ製品の開発・販売強化 | 350 | 2026年12月~2028年11月 |
| (C)自社工場の生産ライン自動化 | 50 | 2026年1月~2029年11月 |
| 合計 | 500 |
(A)エッジAIを活用したマシンビジョン技術の開発強化
当社グループは従前より、マシンビジョン技術を活用した高付加価値製品を競争の優位性と位置付けてまいりました。マシンビジョン技術とは、カメラ等の画像認識装置と照明・レンズ・画像処理アルゴリズムを組み合わせ、対象物の検査・認識・計測等を自動化する技術であり、製造・医療等の現場において品質検査等に広く活用されております。
一方、当該分野は今後、市場規模の拡大が見込まれる成長市場であり、日々AIアルゴリズムの進化を含む技術の進歩が見込まれることから、競争の更なる激化が予想されます。当社はこれに対し、将来の技術的な競争優位性を継続的に確保し、業界内でのプレゼンスを確固たるものとするため、エッジAI(注)等を活用したより高度なマシンビジョン技術への開発投資を強化することを計画しております。
(B)スキャナ製品の開発・販売強化
当社グループは従前より、スキャナ製品における一定の市場シェアを有しております。しかしながら、近年は中国等の新興メーカーによる低価格帯製品の台頭などにより、市場における競争が激化しております。当社はこれに対し、ファクトリー・オートメーション向け定置式スキャナをはじめ、より高性能・高機能なスキャナの製品群を拡充し、高付加価値領域における確固たる業界ポジショニングの確立を図るべく、開発設備・人員投資及び国内外営業人員の採用・育成投資を強化することを計画しております。
(C)自社工場の生産ライン自動化
当社の製造子会社である北海道電子工業株式会社の芦別工場では、2025年11月期において、モジュール組立に係る生産ライン1本を自動化し、生産性の向上を実現しております。上記(A)及び(B)の施策を通じ、モジュール製品の販売増加が見込まれた場合には、生産性の一層の向上および品質の安定化を目的として、モジュール組立に係る自動化設備の追加導入及び自動化技術の内製化・高度化に係る投資の実施を計画しております。
(注)「エッジAI」とは、クラウドを介さずに端末機器においてAI処理を行う技術をいいます。
② 台湾事業の拡充と海外事業の構造改革
当社グループにおいては、グループ全体の売上高のうち、日本以外の売上が過半を占めており、海外事業の業績はグループ全体の業績に大きな影響を及ぼします。こうした中、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・製品原価の上昇に伴う各種コスト増加の影響を受け、特に海外事業における収益性が低下しております。一方で、海外における自動認識市場は成長を続け、依然として魅力的であり、特にハンディターミナルを含む、高耐久性モバイルソリューション市場が急速に拡大していると認識をしております。その中で、当社グループではこれらの海外での課題や事業機会に対し、Acer Inc.(以下「Acer」といいます。)及びEsquarre Capital(以下「Esquarre」といいます。)の経営資源およびネットワークを活用することにより、より一層の対応を実現することを想定しております。
台湾事業の拡充と海外事業の構造改革に係る投資の内訳は以下のとおりです。これらに係る投資については、本第三者割当により調達する資金を充当する予定としております。
| 投資の内訳 | 金額(百万円) | 支出予定時期 |
|---|---|---|
| (A)台湾事業の拡充 | 450 | 2026年1月~2029年11月 |
| (B)海外拠点の構造改革 | 100 | 2026年1月~2026年11月 |
| 合計 | 550 |
具体的には、Acer及びEsquarreの協力のもと、以下のとおり、新製品開発のための投資および関連投資を行うとともに、人員を増強し、プロダクトマネジメント、エンジニアリング(技術)、ビジネス、およびサプライチェーンの各機能を強化します。
(ⅰ)アジア市場での事業成長に向けた営業チームと技術サポートの強化
(ⅱ)業務効率を向上させるための製造委託先に関するサプライチェーン管理(SCM)の一元化
(ⅲ)プロダクトマネジメント、エンジニアリング、およびビジネスチームを設置することで、高耐久性モバイル製品、ソリューション、および関連製品のグローバル展開を拡大・推進するとともに、新製品開発とイノベーションに投資
同時に、海外事業における開発や管理の業務効率化を実現することで、人員規模の適正化を推進してまいります。
これらの取組みに係る投資については、本第三者割当により取得する資金を充当することを計画しております。
③ 借入金の返済
当社グループの連結総資産額に占める連結有利子負債の割合は、2025年8月末において43.7%と高い水準にあり、成長に向けた機動的な投資が制約されうる財務体質となっております。当社グループではこれに対し、将来の持続的成長に向けて、資本バッファーの構築による安定的な財務基盤の確立や、将来の成長に向けた資金調達余力の確保・拡大を図ることが急務であると認識しております。このため、本第三者割当により取得する資金を有利子負債の一部の早期返済に充当することを計画しております。
当社は、本第三者割当で調達した資金から1,309百万円程度を借入金の返済に充当すること及び支出予定時期として記載した2026年1月~2026年11月の間に返済に充当する予定である旨を貸付人である銀行団(借入金総額:5,262百万円、借入先銀行合計数:8行)に伝達しているものの、借入金の具体的な返済計画(返済先銀行も含みます。)は複数銀行間の調整も要する事項であり、かつこれが確定するまでには長時間を要するため、現時点で具体的な返済計画を提示することはできません。なお、返済計画が確定しましたら、その旨開示させていただきます。
該当事項はありません。
(自己株式の消却)
当社は、2025年11月28日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、以下のとおり自己株式消却に係る事項について決議いたしました。
消却する株式の種類 当社普通株式
消却する株式の数 97,329株(消却前の発行済株式の総数に対する割合1.48%)
消却せずに保有する株式の数 302,719株(消却前の発行済株式の総数に対する割合4.60%)
消却予定日 2026年1月6日
<ご参考> 消却後の当社の発行済株式の総数は、6,480,671株となります。
(1)割当予定先の概要
① 日本エイサー
| 名称 | 日本エイサー株式会社 |
| 本店の所在地 | 東京都新宿区西新宿六丁目24番1号 |
| 代表者の役職及び氏名 | 代表取締役社長 詹 國良 |
| 資本金(2025年10月31日時点) | 2億円 |
| 事業の内容 | 電子計算機、複写機、通信機、ファクシミリ、ワードプロセッサー等の開発、製造、輸出入及び販売業務等 |
| 主たる出資者及びその出資比率 | Acer Holdings International, Incorporated(100%)(2025年10月31日時点) |
② Esquarre Vision
| 名称 | Esquarre Vision Limited |
| 本店の所在地 | Maples Corporate Services Limited, PO Box 309, Ugland House, Grand Cayman KY1-1104, Cayman Islands. |
| 国内の主たる事務所の責任者の氏名及び連絡先 | 該当事項はありません。 |
| 代表者の役職及び氏名 | Director Chieh-Wen Cheng |
| 資本金(2025年9月30日時点) | 100米ドル |
| 事業の内容 | 投資持株会社 |
| 主たる出資者及びその出資比率 | Esquarre IoT Landing Fund L.P.(100%) |
(2)提出者と割当予定先との間の関係
① 日本エイサー
| 出資関係 | 該当事項はありません。 |
| 人事関係 | 該当事項はありません。 |
| 資金関係 | 該当事項はありません。 |
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
② Esquarre Vision
| 出資関係 | 該当事項はありません。 |
| 人事関係 | 該当事項はありません。 |
| 資金関係 | 該当事項はありません。 |
| 技術又は取引関係 | 該当事項はありません。 |
(3)割当予定先の選定理由
前記「第1 募集要項」の「4 新規発行による手取金の使途」の「(2)手取金の使途」に記載のとおり、当社グループが属する自動認識業界では、製品の性能・機能面における技術革新が加速し、競合企業との価格面の競争も激しさを増しております。特に、当社グループの海外事業においては、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・材料費高騰に伴う各種コスト増加の影響を受け、収益性が低下しております。当社グループにおいては、このような事業環境において、持続的な成長を実現し、より一層の競争優位性を確立していくためには、より高付加価値な製品の開発、より効率的かつ安定的な生産体制の構築、そして製品を顧客に的確に訴求できる販売体制の強化が不可欠であると認識しております。また、特に海外事業における収益性改善に向けて、事業基盤の強化及び業務効率化による人員規模の適正化を行うことが必要と認識しております。一方で、現状は財務基盤が不安定であり、それらの取組みに必要な投資を行うことに制約がある状況であります。
当社グループではこれらの課題への対応として、これらの解決に資するスポンサーとなりうる事業会社・投資会社との協議・交渉を進めてまいりました。
そのような中、2025年4月上旬より協議を重ねてきたAcer及びEsquarreより、各社と完全支配関係のある2法人を通じた、両者共同での本第三者割当に関する提案を同年10月下旬に受けました。
同提案は、当社グループにおける前記の課題の解決に資するものであり、特にAcerとEsquarreは台湾を中心とした海外における強固な事業基盤を有しており、Acer及びEsquarreの経営資源及びネットワークを活用することにより、より一層の海外事業の強化を実現することができると考え、両社を割当先として選定するべきであると同年11月下旬に判断しました。
当社は、日本エイサー及びEsquarre Vision両社から、Esquarre Visionが有する議決権の行使につき、日本エイサーと同一の内容とすることを合意する予定であると確認しております。そのため、当社は、両割当予定先が協調して行動を行う予定であると判断しております。
Acerは、B to C及びB to B分野で多様な製品ポートフォリオを持ち、パーソナルコンピュータ・ノートブックPCにおいては特に高いグローバル市場シェアを誇ります。Acerは、Posiflex Technology Inc.(以下「Posiflex」といいます。)の現在の筆頭株主であることから自動認識業界への知見を有しております。また、Acerが保有するグローバルな、ネットワークおよび製造・販売・技術開発力の関するノウハウ並びに財務基盤の安定性は当社の成長や財務安定化に大きく寄与するものと考えております。本第三者割当では、同社が完全支配する日本エイサーを割当先として選定しております。
Esquarreは、IoT(Internet of Things)を投資テーマと掲げる、台湾を拠点とする投資ファンドの運用者です。Esquarreは、同社が運用していたファンドを通じて、当社グループの主要取引先であるPosiflexの筆頭株主であったことを背景に、自動認識業界への深い知見と投資ファンドとしての経営ノウハウを併せ持っており、Posiflexの経営再建を率いた経験を保有していることからも最適なパートナーであると認識しております。Esquarreは、同社が運用していたファンドを通じて保有していたPosiflexの株式をAcerに対して売却済みであり、現在は株主ではありませんが、Acer及びPosiflexのアドバイザーを務めており、Posiflexの持続的な成長に向けて支援を継続されております。本第三者割当では、同社が完全支配するEsquarre Visionを割当先として選定しております。
また、当社と割当予定先は、当社と割当予定先との間で締結する予定の投資契約において、割当予定先である日本エイサー及びEsquarre Visionの両社が当社の取締役候補者合計7名(その内訳は、代表取締役候補者が1名、会社法2条15号にいう「業務執行取締役」の候補者が1名、「業務執行取締役」に該当しない非業務執行取締役の候補者が3名、会社法2条15号にいう「社外取締役」の候補者が2名となります。)を指名できる旨を合意する予定です。このため、2026年2月下旬に開催予定の当社の定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において、当該取締役候補者7名に係る選任議案を提出する予定です。
なお、当社は、2025年11月28日付プレスリリース「基準日後株主に対する議決権付与に関するお知らせ」に記載のとおり、2025年11月28日開催の取締役会において、会社法第124条第4項本文に基づき、2025年12月1日以降2026年1月7日までに割当予定先が本第三者割当の払込みを完了した場合、2026年2月下旬に開催予定の本定時株主総会に係る基準日後に株式を取得した株主として、割当予定先に当該定時株主総会における議決権を付与する旨決議しております。当社は、基準日後となった場合でも、2026年2月下旬に開催予定の定時株主総会の準備上可能な限りにおいて、当該定時株主総会に近い時点での株主の意思を反映させることができる株主総会を開催したいとの判断に基づき2025年12月1日以降2026年1月7日までに払込みが完了した場合、基準日後の株主に議決権の付与を認めることを決議いたしました。
(4)割り当てようとする株式の数
| 割当予定先の名称 | 割当株式数(当社普通株式) |
|---|---|
| 日本エイサー | 5,822,048株 |
| Esquarre Vision | 3,000,000株 |
| 合計 | 8,822,048株 |
(5)株券等の保有方針
① 日本エイサー
当社は、日本エイサーが、本第三者割当に係る株式を中長期的に保有する方針であることを口頭にて確認しております。
なお、当社は、日本エイサーから、日本エイサーが払込期日から2年以内に本第三者割当により発行又は処分される当社普通株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対し書面により報告すること、当社が当該報告内容を株式会社東京証券取引所(以下「取引所」といいます。)に報告すること、並びに当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定です。
② Esquarre Vision
当社は、Esquarre Visionが、当社の企業価値向上と株式価値の最大化を目指し積極的に経営に関与することを企図しており、原則として、本第三者割当により取得する当社普通株式を中期的に保有する意向であると口頭にて確認しております。しかしながら、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、当社の株価推移により適宜判断の上売却する可能性がありますが、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針であることを口頭にて確認しております。
なお、当社は、Esquarre Visionから、Esquarre Visionが払込期日から2年以内に本第三者割当により発行される当社普通株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対し書面により報告すること、当社が当該報告内容を取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定です。
(6)払込みに要する資金等の状況
① 日本エイサー
当社は、日本エイサーの完全親会社であるAcerが公表した「ACER INCORPORATED AND SUBSIDIARIES Consolidated Balance Sheets」により、2025年9月30日時点におけるAcerの現金及び現金同等物の額を確認しており、Acerが日本エイサーに対して資金を提供することにより、払込期日において、日本エイサーに割り当てる新株式及び自己株式の発行価額の総額の払込みに要する資金は充分であると判断しております。
② Esquarre Vision
当社は、Esquarre Visionの株式の100%を有するEsquarre IoT Landing Fund L.P.から、同ファンドのコミット金額(Commitment)及び投資金額(Unfunded Commitment)の開示を受けており、Esquarre IoT Landing Fund L.P.がEsquarre Visionに対して資金を提供することにより、払込期日において、Esquarre Visionに割り当てる新株式の発行価額の総額の払込みに要する資金は充分であると判断しております。
(7)割当予定先の実態
① 日本エイサー
当社は企業調査、信用調査を始めとする各種調査を専門とする第三者調査機関である株式会社JPリサーチ&コンサルティング(住所:東京都港区虎ノ門三丁目7番12号虎ノ門アネックス6階、代表取締役:古野啓介)に割当予定先並びに、当該割当予定先の役員及び主要株主について調査を依頼しました。そして、同社の保有するデータベースとの照合等による調査を行った結果、2025年11月26日、割当予定先、その出資者及び役員に関する反社会的勢力等の関与事実がない旨の報告書を受領いたしました。以上から割当予定先、当該割当予定先の役員又は主要株主(主な出資者)が反社会的勢力等とは一切関係がないことを確認しており、その旨の確認書を株式会社東京証券取引所に提出しています。
② Esquarre Vision
当社は株式会社JPリサーチ&コンサルティングに割当予定先並びに、当該割当予定先の役員及び主要株主について調査を依頼しました。そして、同社の保有するデータベースとの照合等による調査を行った結果、2025年11月26日、割当予定先、その出資者及び役員に関する反社会的勢力等の関与事実がない旨の報告書を受領いたしました。以上から割当予定先、当該割当予定先の役員又は主要株主(主な出資者)が反社会的勢力等とは一切関係がないことを確認しており、その旨の確認書を株式会社東京証券取引所に提出しています。
なお、当社は、日本エイサー及びEsquarre Vision両社から、Esquarre Visionが有する議決権の行使につき、日本エイサーと同一の内容とすることを合意する予定であると確認しております。
該当事項はありません。
(1)発行価格の算定根拠
本第三者割当により発行される当社普通株式の発行価額及び自己株式の処分価額(以下「本発行価額」といいます。)は、本第三者割当に係る取締役会決議日(以下「本取締役会決議日」といいます。)の直前営業日(2025年11月27日)における東京証券取引所での終値を勘案し、割当予定先との協議の結果、1株につき本取締役会決議日の直前営業日の終値と同額の273円といたしました。
本発行価額は、本取締役会決議日の直前1か月間(2025年10月28日から2025年11月27日まで)の終値単純平均である268.24円に対しては1.78%のプレミアム、本取締役会決議日の直前3か月間(2025年8月28日から2025年11月27日まで)の終値単純平均である287.69円に対しては5.11%のディスカウント、本取締役会決議日の直前6か月間(2025年5月28日から2025年11月27日まで)の終値単純平均である281.46円に対しては3.01%のディスカウントを付した金額となります。
本発行価額は、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に準拠したものであり、当社は、特に有利な発行価額には該当しないと判断しております。
また、当社監査等委員会(3名にて構成、うち社外取締役3名)から本発行価額の決定方法は、当社株式の価値を表す客観的な指標である市場価格を基準としており、日本証券業協会「第三者割当増資の取扱いに関する指針」にも準拠していることから、本発行価額は割当予定先に特に有利な金額には該当せず、適法である旨の意見を得ております。
(2)発行数量及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠
本第三者割当により発行及び処分される株式は計8,822,048株(議決権数は計88,220個)であり、2025年5月31日現在の当社の発行済株式総数6,578,000株に対し134.11%(小数点以下第3位を四捨五入しております。)(2025年5月31日現在の当社の議決権の総数61,685個に対しては143.02%(小数点以下第3位を四捨五入しております。))の割合となるため、既存株式に対して大幅な希薄化が生じます。
このように、本第三者割当によって既存株式に対する希薄化が生じますが、本第三者割当は、上記のとおり、当社の中長期的な企業価値及び株主価値の向上を図ることができるものであることに加え、当社は割当予定先のうち、日本エイサーが、本第三者割当に係る株式を中長期的に保有する方針であること、Esquarre Visionが、当社の企業価値向上と株式価値の最大化を目指し積極的に経営に関与することを企図しており、原則として、本第三者割当により取得する当社普通株式を中期的に保有する意向であり、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、当社の株価推移により適宜判断の上売却する可能性があるものの、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針であることより中期又は中長期での保有方針である旨を口頭で確認しており、その方針に従えば、希薄化の影響は限定的であると考えております。よって、本第三者割当の発行及び処分数量並びに希薄化の規模は合理的であると判断しています。
なお、本第三者割当により、希薄化率が25%以上となることから、取引所の定める有価証券上場規程第432条に基づき、経営者から一定程度独立した者として、当社社外監査等委員である田中繁明氏(当社社外取締役)、山下和彦氏(当社社外取締役)及び五十嵐裕美子氏(当社社外取締役)の3名によって構成される第三者委員会(以下「本第三者委員会」といいます。)を設置し、希薄化の規模の合理性、資金調達手法の妥当性、及び割当予定先の妥当性等について慎重に審議いただき、今般の資金調達の必要性及び相当性が認められるとの意見を受領の上、発行及び処分を決議しております。
本第三者割当により、割当予定先に対して割り当てる当社普通株式の数量8,822,048株(議決権数88,220個)は、2025年5月31日現在の当社普通株式の発行済株式総数6,578,000株に対して134.11%(小数点以下第3位を四捨五入)(議決権の総数61,685個に対しては143.02%(小数点以下第3位を四捨五入))に相当し、当社普通株式は25%以上の希薄化が生じることから、本第三者割当は、「企業内容等の開示に関する内閣府令第二号様式記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当いたします。
| 氏名又は名称 | 住所 | 割当前の所有株式数 (株) |
総議決権数に対する所有議決権数の割合 (%) |
割当後の所有株式数 (株) |
割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本エイサー株式会社 | 東京都新宿区西新宿六丁目24番1号 | 0 | 0 | 5,822,048 | 38.84 |
| Esquarre Vision Limited | Maples Corporate Services Limited, PO Box 309, Ugland House, Grand Cayman KY1-1104, Cayman Islands. | 0 | 0 | 3,000,000 | 20.01 |
| 俵 政美 | 埼玉県川口市 | 1,180,100 | 19.13 | 1,180,100 | 7.87 |
| 株式会社俵興産 | 埼玉県川口市芝中田1-5-11 | 613,600 | 9.95 | 613,600 | 4.09 |
| 秋元 利規 | 東京都小平市 | 325,000 | 5.27 | 325,000 | 2.17 |
| 株式会社SBI証券 | 東京都港区六本木1-6-1 | 217,574 | 3.53 | 217,574 | 1.45 |
| 楽天証券株式会社 | 東京都港区南青山2-6-21 | 214,700 | 3.48 | 214,700 | 1.43 |
| 佐野 史和 | 神奈川県川崎市麻生区 | 126,000 | 2.04 | 126,000 | 0.84 |
| 神尾 尚秀 | Hoofddorp, The Netherlands | 120,000 | 1.95 | 120,000 | 0.80 |
| 二反田 静太郎 | 兵庫県西宮市 | 100,000 | 1.62 | 100,000 | 0.67 |
| 計 | - | 2,965,974 | 46.96 | 11,719,022 | 78.18 |
(注)1.「割当前の所有株式数」及び「総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2025年5月31日現在の株主名簿の株式数によって算出しております。
2.「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2025年5月31日現在の総議決権数(61,685個)に本第三者割当により増加する議決権数88,220個を加えた数で除して算出しております。
3.「総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、いずれも小数点以下第3位を四捨五入して記載しております。
(1)大規模な第三者割当を行うこととした理由
ア 資金調達の目的
当社グループは創業以来、光と電子を高度な技術で融合させながら、画期的な製品を世界に出し、常に新たな領域へと挑戦を続けてまいりました。Only Oneの企業であること、Globalに発展する企業であることを目指し、自動認識業界の中においてトップクラスであることを理念とし、企業基盤の充実をはかり企業価値を高めていく使命があると考えております。
当社グループが属する自動認識業界は、モジュールエンジンとして従来から1次元バーコードの読取に対応したレーザをメインに、同じく1次元対応のCCD、QRコード等の2次元コードに対応する2次元イメージャという構造で推移してまいりました。当社グループはかつてレーザをメインとした1次元製品を主に展開しておりましたが、市場の変化に対応できるよう2次元製品の開発及び販売を積極的に推進しております。
一方で、当社グループが属する自動認識業界では、製品の性能・機能面における技術革新が加速し、競合企業との価格面の競争も激しさを増しております。特に、当社グループの海外事業においては、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・製品原価の上昇に伴う各種コスト増加の影響を受け、収益性が低下しております。そのような状況の中で、当社グループは、2024年11月期まで2期連続で営業損失(2023年11月期462,420千円、2024年11月期532,020千円)を計上しております。また、当社グループの連結総資産額に占める連結有利子負債の割合は、2025年8月末において43.7%と高い水準にあります。
当社グループにおいては、このような事業環境において、持続的な成長を実現し、より一層の競争優位性を確立していくためには、より高付加価値な製品の開発の加速、より効率的かつ安定的な生産体制の構築、そして製品を顧客に的確に訴求できる販売体制の強化が不可欠であると認識しております。また、特に海外事業における収益性改善に向けて、事業基盤の強化及び業務効率化による人員規模の適正化を行うことが必要と認識しております。一方で、現状は2期連続営業損失であり財務基盤が不安定な状況であることから、それらの取組みに必要な投資を行うことに制約がある状況であります。
このような中で、財務体質を改善し、将来の持続的成長に向けた投資を実行すべく、本第三者割当を実施することが不可欠であると判断いたしました。
イ 資金調達方法の選択理由
当社グループは、近年の業績不振により、金融機関からの調達は困難であることを踏まえ、直接金融による株主資本の増強を図ることを軸に調達方法の検討をいたしました。以下のとおり検討をした結果、本第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分の組み合わせが最適であるとの結論に至りました。
<本第三者割当のメリット>
① 新株式の発行及び自己株式の処分により、払込期日において即時に満額の資金及び資本を調達することが可能となります。
② 新株式の発行及び自己株式の処分により、払込期日において資本に充当されることから、財務健全性指標が上昇します。
③ 新株式の発行及び自己株式の処分の合計数は計8,822,048株と固定されており、希薄化率が当初予定より増加することはありません。
<本第三者割当のデメリット>
① 第三者割当方式という当社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新投資家から資金調達を募ることによるメリットは享受できません。
② 本第三者割当は、議決権ベースで143.02%と大規模な希薄化を伴うため、割当予定先による投資行動により株価に下落圧力がかかる可能性があります。ただし、割当予定先より中長期での保有方針である旨を口頭で確認しており、その方針に従えば、その影響は限定的であると考えております。
③ 割当予定先との契約において、本定時株主総会までの間、5,000万円以上の支出を行う場合(「4 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」に記載された具体的な資金使途への支出も含みます。)には、割当予定先の事前承諾を要することとされる予定です。
<他の資金調達方法との比較>
① 公募増資
公募増資による株式の発行は、一度に資金調達が可能となるものの、市場環境や当社の状況によって必要額の調達の実現可能性は不透明です。また、公募増資は即時の希薄化が発生する一方、足元において必要としている金額以上に調達した資金は将来の資金需要を踏まえて当該資金が必要となる時期に至るまで当社内で滞留し、資金効率が低下してしまう可能性が高いことから、株主価値の最大化の観点から今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
② 新株予約権
行使価額が修正されない新株予約権は、株価下落時には行使が進まず資金調達が困難となるため、資金調達の確実性は本第三者割当と比較して低いと考えられ、株価に連動して行使価額が修正される新株予約権は、発行条件及び行使条件は多様化しているものの、一般的には、株価推移に応じて調達金額が増減するという構造上、行使の完了まで調達金額が確定しがたいため、必要とする十分な資金を調達できるかどうかが不透明であり、現時点における当社の資金調達方法としては最適でないと判断いたしました。
③ 株主割当増資
株主割当増資では、資力等の問題から割当先である株主の応募率が不透明であり、当社としてもどの程度の金額の資金の調達が可能であるかの目処を立てることが困難であります。また、応募率を上げるために払込金額を低く設定した場合には株価に大きな悪影響を与える可能性も否定できません。これらの点を考慮の上、株主割当増資は今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
④ 転換社債型新株予約権付社債
転換社債型新株予約権付社債は発行時点で必要額を確実に調達できるという観点ではメリットがありますが、発行後に転換が進まない場合には、当社の負債額を全体として増加させることとなり、当社の借入余力に悪影響を及ぼすとともに、償還時点で多額の資金が将来的に必要となるところ、現時点でかかる資金を確保できるかが不透明であるため、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。また、転換価額修正条項付転換社債型新株予約権付社債は相対的に転換の速度が速い傾向にあるものの、転換により交付される株数が行使価額に応じて決定されるという構造上、転換の完了までに転換により交付される株式総数が確定しないため、株価に対する直接的な影響が大きく、既存株主へのデメリットが大きいと考えられます。かかるデメリットを考慮した結果、修正条項付転換社債型新株予約権付社債も今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
⑤ 新株予約権無償割当による増資(ライツ・オファリング)
株主全員に対する新株予約権の無償割当による資金調達手法であるライツ・オファリングには、当社が金融商品取引業者と元引受契約を締結するコミットメント型ライツ・オファリングと、当社は元引受契約を締結せず、新株予約権の行使は株主の決定に委ねられるノンコミットメント型ライツ・オファリングがあります。コミットメント型ライツ・オファリングは、国内で実施された事例が少なく、ストラクチャーの検討や準備に相当の時間を要することから、今回の資金調達手法として適当でないと判断いたしました。また、ノンコミットメント型ライツ・オファリングについては、当社は最近2年間において経常赤字を計上しており、取引所の定める有価証券上場規程第304条第1項第3号aに規定される上場基準を満たさないため、実施することができません。
⑥ 借入・社債による資金調達
借入・社債により資金調達した場合、調達金額が負債となるため、自己資本の充実により財務内容を健全化するという目的を達成することができず、また今後の借入れ余地が縮小し財務戦略の柔軟性が低下することが考えられるため、今回の資金調達方法として適当でないと判断いたしました。
(2)大規模な第三者割当による既存株主への影響についての取締役会の判断の内容
本第三者割当により発行及び処分される株式は計8,822,048株(議決権数は計88,220個)であり、2025年5月31日現在の当社の発行済株式総数6,578,000株に対し134.11%(小数点以下第3位を四捨五入しております。)(2025年5月31日現在の当社の議決権の総数61,685個に対しては143.02%(小数点以下第3位を四捨五入しております。))の割合となるため、既存株式に対して大幅な希薄化が生じます。
このように、本第三者割当によって既存株式に対する希薄化が生じますが、本第三者割当は、上記のとおり、当社の中長期的な企業価値及び株主価値の向上を図ることができるものであることに加え、当社は割当予定先のうち、日本エイサーが、本第三者割当に係る株式を中長期的に保有する方針であること、Esquarre Visionが、当社の企業価値向上と株式価値の最大化を目指し積極的に経営に関与することを企図しており、原則として、本第三者割当により取得する当社普通株式を中期的に保有する意向であり、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、当社の株価推移により適宜判断の上売却する可能性があるものの、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針であることより中期又は中長期での保有方針である旨を口頭で確認しており、その方針に従えば、希薄化の影響は限定的であると考えております。よって、本第三者割当の発行及び処分数量並びに希薄化の規模は合理的であると判断しています。
なお、本第三者割当により、希薄化率が25%以上となることから、取引所の定める有価証券上場規程第432条に基づき、経営者から一定程度独立した者として、当社社外監査等委員である田中繁明氏(当社社外取締役)、山下和彦氏(当社社外取締役)及び五十嵐裕美子氏(当社社外取締役)の3名によって構成される第三者委員会(以下「本第三者委員会」といいます。)を設置し、希薄化の規模の合理性、資金調達手法の妥当性、及び割当予定先の妥当性等について慎重に審議いただき、今般の資金調達の必要性及び相当性が認められるとの意見を受領の上、発行及び処分を決議しております。
(3)大規模な第三者割当を行うことについての判断の過程
上記「3 発行条件に関する事項 (2)発行数量及び株式の希薄化の規模が合理的であると判断した根拠」に記載のとおり、本第三者割当は、希薄化率が143.02%(小数点以下第3位を四捨五入しております。)であり、希薄化率が25%以上となることから、取引所の定める有価証券上場規程第432条「第三者割当に係る遵守事項」により、①経営者から一定程度独立した者による当該割当の必要性及び相当性に関する意見の入手又は②当該割当に係る株主総会決議等による株主の意思確認手続のいずれかが必要となります。
そこで、当社は、当社の経営者から一定程度独立した者として、田中繁明(当社社外取締役)、山下和彦(当社社外取締役)、五十嵐裕美子(当社社外取締役)による第三者委員会(以下「本第三者委員会」といいます。)を組成いたしました。その上で、本第三者委員会より、本第三者割当を実施することの必要性及び相当性について意見を聴取しました。その結果、2025年11月27日付で以下の意見を受けております。
(第三者委員会の意見の概要)
1 本第三者委員会の意見
本第三者割当には必要性及び相当性が認められる。
2 必要性
(1)発行会社の経営環境及び資金使途の概要
株式会社オプトエレクトロニクス(以下「発行会社」という。)グループが属する自動認識業界では、製品の性能・機能面における技術革新が加速し、競合企業との価格面の競争も激しさを増している。特に、発行会社グループの海外事業においては、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・製品原価の上昇に伴う各種コスト増加の影響を受け、収益性が低下している。そのような状況の中で、発行会社グループは、2024年11月期まで2期連続で営業損失(2023年11月期462,420千円、2024年11月期532,020千円)を計上している。また、発行会社グループの連結総資産額に占める連結有利子負債の割合は、2025年8月末において43.7%と高い水準にある。
発行会社グループにおいては、このような事業環境において、持続的な成長を実現し、より一層の競争優位性を確立していくためには、より高付加価値な製品の開発の加速、より効率的かつ安定的な生産体制の構築、そして製品を顧客に的確に訴求できる販売体制の強化が不可欠であると認識している。また、特に海外事業における収益性改善に向けて、事業基盤の強化及び業務効率化による人員規模の適正化を行うことが必要と認識している。一方で、現状は2期連続営業損失であり財務基盤が不安定な状況であることから、それらの取組みに必要な投資を行うことに制約がある状況である。
発行会社によれば、このような中で、財務体質を改善し、将来の持続的成長に向けた投資を実行すべく、本第三者割当を実施することが不可欠であると判断したとのことである。
(2)発行会社の資金調達目的及び具体的な資金使途を踏まえた資金調達の必要性について
本第三者割当による調達資金の具体的な使途、金額、及び支出予定時期は、以下のとおりである。
| 具体的な使途 | 金額(百万円) | 支出予定時期 |
|---|---|---|
| ① 自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資 | 500 | 2026年1月~2029年11月 |
| ② 台湾事業の拡充と海外事業の構造改革 | 550 | 2026年1月~2029年11月 |
| ③ 借入金の返済 | 1,309 | 2026年1月~2026年11月 |
① 自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資
自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資の主な内訳は、以下のとおりであり、これらの開発・生産・販売強化に必要な設備・人材に係る投資については、本第三者割当により調達する資金を充当する予定としている。
| 投資の内訳 | 金額(百万円) | 支出予定時期 | |
|---|---|---|---|
| (A) | エッジAIを活用したマシンビジョン技術の開発強化 | 100 | 2027年12月~2028年11月 |
| (B) | スキャナ製品の開発・販売強化 | 350 | 2026年12月~2028年11月 |
| (C) | 自社工場の生産ライン自動化 | 50 | 2026年1月~2029年11月 |
| 合計 | 500 |
(A)エッジAIを活用したマシンビジョン技術の開発強化
発行会社グループは従前より、マシンビジョン技術を活用した高付加価値製品を競争の優位性と位置付けていた。マシンビジョン技術とは、カメラ等の画像認識装置と照明・レンズ・画像処理アルゴリズムを組み合わせ、対象物の検査・認識・計測等を自動化する技術であり、製造・医療等の現場において品質検査等に広く活用されている。
一方、当該分野は今後、市場規模の拡大が見込まれる成長市場であり、日々AIアルゴリズムの進化を含む技術の進歩が見込まれることから、競争の更なる激化が予想される。発行会社はこれに対し、将来の技術的な競争優位性を継続的に確保し、業界内でのプレゼンスを確固たるものとするため、エッジAI等を活用したより高度なマシンビジョン技術への開発投資を強化することを計画している。
(B)スキャナ製品の開発・販売強化
発行会社グループは従前より、スキャナ製品における一定の市場シェアを有している。しかしながら、近年は中国等の新興メーカーによる低価格帯製品の台頭などにより、市場における競争が激化しており、発行会社はこれに対し、ファクトリー・オートメーション向け定置式スキャナをはじめ、より高性能・高機能なスキャナの製品群を拡充し、高付加価値領域における確固たる業界ポジショニングの確立を図るべく、開発設備・人員投資及び国内外営業人員の採用・育成投資を強化することを計画している。
(C)自社工場の生産ライン自動化
発行会社の製造子会社である北海道電子工業株式会社の芦別工場では、2025年11月期において、モジュール組立に係る生産ライン1本を自動化し、生産性の向上を実現している。上記(A)及び(B)の施策を通じ、モジュール製品の販売増加が見込まれた場合には、生産性の一層の向上及び品質の安定化を目的として、モジュール組立に係る自動化設備の追加導入及び自動化技術の内製化・高度化に係る投資の実施を計画している。
② 台湾事業の拡充と海外事業の構造改革
発行会社グループにおいては、グループ全体の売上高のうち、日本以外の売上が過半を占めており、海外事業の業績はグループ全体の業績に大きな影響を及ぼす。こうした中、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・製品原価の上昇に伴う各種コスト増加の影響を受け、特に海外事業における収益性が低下している。一方で、海外における自動認識市場は成長を続け、依然として魅力的であり、特にハンディターミナルを含む、高耐久性モバイルソリューション市場が急速に拡大していると認識をしている。その中で、発行会社グループではこれらの海外での課題や事業機会に対し、Acer及びEsquarreの経営資源及びネットワークを活用することにより、より一層の対応を実現することを想定している。
台湾事業の拡充と海外事業の構造改革に係る投資の内訳は以下のとおりであり、これらに係る投資については、本第三者割当により調達する資金を充当する予定としている。
| 投資の内訳 | 金額(百万円) | 支出予定時期 | |
|---|---|---|---|
| (A) | 台湾事業の拡充 | 450 | 2026年1月~2029年11月 |
| (B) | 海外拠点の構造改革 | 100 | 2026年1月~2026年11月 |
| 合計 | 550 |
具体的には、Acer及びEsquarreの協力のもと、以下のとおり、新製品開発のための投資及び関連投資を行うとともに、人員を増強し、プロダクトマネジメント、エンジニアリング(技術)、ビジネス、及びサプライチェーンの各機能を強化するとのことである。
(ⅰ)アジア市場での事業成長に向けた営業チームと技術サポートの強化
(ⅱ)業務効率を向上させるための製造委託先に関するサプライチェーン管理(SCM)の一元化
(ⅲ)プロダクトマネジメント、エンジニアリング、及びビジネスチームを設置することで、高耐久性モバイル製品、ソリューション、及び関連製品のグローバル展開を拡大・推進するとともに、新製品開発とイノベーションに投資
同時に、海外事業における開発や管理の業務効率化を実現することで、人員規模の適正化を推進する。
これらの取組みに係る投資については、本第三者割当により取得する資金を充当することを計画している。
③ 借入金の返済
発行会社グループの連結総資産額に占める連結有利子負債の割合は、2025年8月末において43.7%と高い水準にあり、成長に向けた機動的な投資が制約されうる財務体質となっている。発行会社グループではこれに対し、将来の持続的成長に向けて、資本バッファーの構築による安定的な財務基盤の確立や、将来の成長に向けた資金調達余力の確保・拡大を図ることが急務であると認識している。このため、本第三者割当により取得する資金を有利子負債の一部の早期返済に充当することを計画している。
(3)小括
以上を踏まえると、発行会社において、自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資及び台湾事業の拡充と海外事業の構造改革によって、業務の効率化・安定化を図り企業価値を向上させる必要がある一方、連結有利子負債の割合が高い水準となっている財務体質を改善させ、安定的な財務基盤の確立及び資金調達余力の確保・拡大を図ることが必要不可欠であると考えられ、必要性に関する発行会社の説明に不合理な点は認められない。
よって、以上のとおり、本第三者割当には必要性が認められる。
3 相当性
(1)他の資金調達手段との比較及びスキームの合理性について
本第三者割当以外の資金調達の手法の検討についての発行会社の検討内容には、いずれも不合理な点は認められない。自動認識業界における競争力強化に向けた成長投資、台湾事業の拡充と海外事業の構造改革、並びに安定的な財務基盤の確立及び資金調達余力の確保・拡大という資金調達目的との関係では、資金調達方法として、確実性及び機動性を有していることが必要であり、発行会社はこのような観点から複数の資金調達方法と本第三者割当を比較し、多角的かつ合理的に検討したうえで、最適な方法として本第三者割当を選択している。
よって、資金調達について、本第三者割当の方法によることには相当性が認められる。
(2)発行条件の相当性について
本発行価額を本第三者割当に係る取締役会決議日の直前営業日(2025年11月27日)の終値とすることについては、直近の株価が現時点における当社の客観的企業価値を適正に反映していると考えられるため、不合理ではないと考えられる。
さらに、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」によれば、「払込金額は、株式の発行に係る取締役会決議の直前日の価額(直前日における売買がない場合には、当該直前日からさかのぼった直近日の価額)に0.9を乗じた額以上の価額であること。但し、直近日又は直近日までの価額又は売買高の状況等を勘案し、当該決議の日から払込金額を決定するために適当な期間(最長6か月)をさかのぼった日から当該決議の直前日までの間の平均の価額に0.9を乗じた額以上の価額とすることができる。」とされており、当該指針は、従前の裁判例においても主要な判断基準として取り扱われている。本発行価額は、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に準拠したものであり、発行会社は、特に有利な発行価額には該当しないと判断している。また、発行会社の監査等委員会(3名にて構成、うち社外取締役3名)から、本発行価額の決定方法は、発行会社株式の価値を表す客観的な指標である市場価格を基準としており、日本証券業協会「第三者割当増資の取扱いに関する指針」にも準拠していることから、本発行価額は本割当予定先に特に有利な金額には該当せず、適法である旨の意見を得ることとなっている。
以上より、本発行価額は、発行条件として相当であると認められる。
(3)発行数量及び処分数量並びに株式の希薄化の規模について
本第三者割当により143.02%という大幅な既存株式に対する希薄化が生じるものではあるが、本第三者割当には必要性が認められることは上述のとおりであるうえ、本割当予定先のうち、日本エイサーが、本第三者割当に係る株式を中長期的に保有する方針であること、Esquarre Visionが、発行会社の企業価値向上と株式価値の最大化を目指し積極的に経営に関与することを企図しており、原則として、本第三者割当により取得する発行会社普通株式を中期的に保有する意向であり、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、発行会社の株価推移により適宜判断の上売却する可能性があるものの、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針であることを確認できていることからすると、新株式が短期間で株式市場に流入することは考えにくく、ひいては株式市場への極端かつ不当な影響が生じることは想定されていないと認めることができるから、既存株主に与える希薄化による影響は緩和され得るものと合理的に考えられる。
よって、発行数量及び処分数量並びに株式の希薄化の規模については相当であると認められる。
(4)割当先の選定理由について
日本エイサー及びEsquarre Visionを割当予定先とした理由等に係る発行会社による以上の説明には、いずれも不合理な点は認められない。
そして、Acer及び日本エイサー、並びに、Esquarre及びEsquarre Visionはいずれも自動認識業界への知見を有するとともに、ネットワーク及び製造・販売・技術開発力に関するノウハウや、投資ファンドとしての経営ノウハウといった発行会社の経営環境及び資金使途に適合した性質を有していることが確認されており、その他により適切な割当予定先候補も不見当であることからすると、日本エイサー及びEsquarre Visionは本第三者割当の割当予定先として相当であると認められる。
(5)小括
以上の通り、本第三者割当には相当性が認められる。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
1 事業等のリスク
後記「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第49期)及び半期報告書(第50期中)(以下「有価証券報告書等」といいます。)に記載された「事業等のリスク」について、有価証券報告書等の提出日以降、本有価証券届出書提出日(2025年11月28日)までの間に生じた変更その他の事由はありません。
また、有価証券報告書等に記載されている将来に関する事項は、本有価証券届出書提出日(2025年11月28日)現在においても変更の必要はないものと判断しております。
2 臨時報告書の提出について
「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第49期)の提出日(2025年2月21日)以降、本有価証券届出書提出日(2025年11月28日)までの間において、以下の臨時報告書を関東財務局長に提出しております。
(2025年2月28日提出)
1 提出理由
2025年2月20日開催の当社第49回定時株主総会において、決議事項が決議されましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
2 報告内容
(1)当該株主総会が開催された年月日
2025年2月20日
(2)当該決議事項の内容
議案 監査等委員でない取締役2名選任の件
取締役(監査等委員である取締役を除く)として、俵政美及び丑木崇の両氏を選任する。
(3)決議事項に対する賛成、反対及び棄権の意思の表示に係る議決権の数、当該決議事項が可決されるための要件並びに当該決議の結果
| 決議事項 | 賛成(個) | 反対(個) | 棄権(個) | 可決要件 | 決議の結果及び賛成割合(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 議案 | (注) | ||||
| 俵 政美 | 27,417 | 1,005 | 0 | 可決 96.11 | |
| 丑木 崇 | 27,647 | 775 | 0 | 可決 96.92 |
(注) 決議事項が可決されるための要件は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席および出席した当該株主の議決権の過半数の賛成です。
(4)議決権の数に株主総会に出席した株主の議決権の数の一部を加算しなかった理由
議決権行使期限までの事前行使分および当日出席の一部の株主から、各議案の賛否に関して確認できたものの集計により、可決要件を満たし、会社法上適法に決議が成立したため、賛成、反対および棄権の確認ができていない議決権数は加算しておりません。
(2025年11月27日提出)
1 提出理由
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生しましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
なお、本臨時報告書は当該事象が発生した時点で遅滞なく提出すべきでしたが、本日まで未提出となっておりましたので今般提出するものであります。
2 報告内容
(1)当該事象の発生年月日
2025年10月1日
(2)当該事象の内容
当社は、連結完全子会社であるOpticon Sensors Europe B.V.から剰余金の配当として2,000百万円を受領することとなりました。なお、当該配当金の受領日は2025年10月23日です。
(3)当該事象の損益に与える影響額
当該配当金の受領により、当社は2025年11月期の単体決算において、上記受取配当金を営業外収益に計上いたします。
なお、連結完全子会社からの配当であるため、2025年11月期の連結業績に与える影響はありません。
(2025年11月28日提出)
1 提出理由
当社は、2025年11月28日開催の取締役会において、日本エイサー株式会社(以下「日本エイサー」といいます。)及びEsquarre Vision Limited(以下「Esquarre Vision」といい、日本エイサーとEsquarre Visionを個別に又は総称して「割当予定先」といいます。)との間で投資契約(以下「本投資契約」といいます。)を締結すること並びに本投資契約に基づき日本エイサー及びEsquarre Visionを割当予定先とする第三者割当による新株式及び自己株式の処分(以下、総称して「本第三者割当」といいます。)を行うことを決議いたしました。
本投資契約において、①日本エイサー及びEsquarre Visionが当社取締役について候補者を指名する権利を有する旨の合意並びに②2026年2月下旬に開催予定の当社の定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)までの間、当社が5,000万円を超える非通例の支出を行おうとする場合には、事前に割当予定先の書面による承諾を得ることを要する旨の合意(以下、「本合意」と総称します。)が含まれておりますので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第12号の2の規定に基づき本報告書を提出するものであります。
2 報告内容
(1) 本投資契約を締結した年月日
2025年11月28日
(2) 本投資契約の相手方の氏名又は名称及び住所
・日本エイサー
名称:日本エイサー株式会社
所在地:東京都新宿区西新宿六丁目24番1号
・Esquarre Vision
名称:Esquarre Vision Limited
所在地:Maples Corporate Services Limited, PO Box 309, Ugland House, Grand Cayman KY1-1104, Cayman Islands.
(3) 本合意の内容
①日本エイサー及びEsquarre Visionが指名する当社の取締役候補者合計7名(その内訳は、代表取締役候補者が1名、会社法2条15号にいう「業務執行取締役」の候補者が1名、「業務執行取締役」に該当しない非業務執行取締役候補者が3名、会社法2条15号にいう「社外取締役」の候補者が2名となります。)の選任を諮る取締役選任議案を本定時株主総会に上程する内容及び②本定時株主総までの間、当社が5,000万円を超える非通例の支出を行おうとする場合には、事前に割当予定先の書面による承諾を得ることを要する旨の合意です。
(4) 本合意の目的及び取締役会における検討状況その他の当社における本合意に係る意思決定に至る過程
当社グループが属する自動認識業界では、製品の性能・機能面における技術革新が加速し、競合企業との価格面の競争も激しさを増しております。
特に、当社グループの海外事業においては、近年、業界横断的な価格競争の激化やインフレーション・材料費高騰に伴う各種コスト増加の影響を受け、収益性が低下しております。当社グループにおいては、このような事業環境において、持続的な成長を実現し、より一層の競争優位性を確立していくためには、より高付加価値な製品の開発、より効率的かつ安定的な生産体制の構築、そして製品を顧客に的確に訴求できる販売体制の強化が不可欠であると認識しております。また、特に海外事業における収益性改善に向けて、事業基盤の強化及び業務効率化による人員規模の適正化を行うことが必要と認識しております。一方で、現状は財務基盤が不安定であり、それらの取組みに必要な投資を行うことに制約がある状況であります。
当社グループではこれらの課題への対応として、これらの解決に資するスポンサーとなりうる事業会社・投資会社との協議・交渉を進めてまいりました。
そのような中、2025年4月上旬より協議を重ねてきたAcer Inc.(以下、「Acer」といいます。)及びEsquarre Capital(以下、「Esquarre」といいます。)より、各社と完全支配関係のある2法人を通じた、両者共同での本第三者割当に関する提案を同年10月下旬に受けました。
同提案を受け、当社は当社の経営者から一定程度独立した者として、田中繁明(当社社外取締役)、山下和彦(当社社外取締役)、五十嵐裕美子(当社社外取締役)による第三者委員会を組成して検討を実施し、同委員会での意見も踏まえた結果、同提案は、当社グループにおける前記の課題の解決に資するものであり、特にAcerとEsquarreは台湾を中心とした海外における強固な事業基盤を有しており、Acer 及びEsquarreの経営資源及びネットワークを活用することにより、より一層の海外事業の強化を実現することができると考え、両社と完全支配関係にある日本エイサー及びEsquarre Visionを割当予定先として選定するべきであると判断しました。
Acerは、B to C及びB to B分野で多様な製品ポートフォリオを持ち、パーソナルコンピュータ・ノートブックPCにおいては特に高いグローバル市場シェアを誇ります。Acerは、Posiflex Technology Inc.(以下「Posiflex」といいます。)の現在の筆頭株主であることから自動認識業界への知見を有しております。また、Acerが保有するグローバルな、ネットワークおよび製造・販売・技術開発力の関するノウハウ並びに財務基盤の安定性は当社の成長や財務安定化に大きく寄与するものと考えております。
Esquarreは、IoT(Internet of Things)を投資テーマと掲げる、台湾を拠点とする投資ファンドの運用者です。Esquarreは、同社が運用していたファンドを通じて、当社グループの主要取引先であるPosiflex の筆頭株主であったことを背景に、自動認識業界への深い知見と投資ファンドとしての経営ノウハウを併せ持っており、Posiflexの経営再建を率いた経験を保有していることからも最適なパートナーであると認識しております。Esquarreは、同社が運用していたファンドを通じて保有していたPosiflexの株式をAcerに対して売却済みであり、現在は株主ではありませんが、Acer及びPosiflexのアドバイザーを務めており、Posiflexの持続的な成長に向けて支援を継続されております。
このような中で、財務体質を改善し、将来の持続的成長に向けた投資を実行すべく、本投資契約を締結し、割当予定先からの出資を受け入れることが不可欠であると判断いたしました。
当社は、本投資契約及び本第三者割当に係る協議の中で、当社グループにおける前記の課題を解決するためには、割当予定先が経営を主導するとともに、本第三者割当により調達した資金をはじめとする当社の資金を効率的に活用することが必要である旨の認識を割当予定先と共有するに至り、当社及び割当予定先との信頼関係をより強固なものとし当社の企業価値向上を円滑かつ確実に進めることでこれらの実現に資する本合意の内容を含む本投資契約を締結することを決定いたしました。
(5) 本合意が当社の企業統治に及ぼす影響
当社は、本合意が当社の企業統治に及ぼす影響は軽微であると考えています。その理由は、日本エイサーが本第三者割当により割り当てられる株式を中長期的に保有する意向であること、Esquarre Visionが、原則として本第三者割当により割り当てられる株式を中期的に保有する方針であること、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、当社の株価推移を踏まえ、一定期間保有後、株式を売却する可能性があるものの、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針であることをそれぞれ確認していることに加え、当社の企業価値の向上を推進することを目的として本合意がなされているためです。
次に掲げる書類の写しを組み込んでおります。
| 有価証券報告書 | 事業年度 (第49期) |
自 2023年12月1日 至 2024年11月30日 |
2025年2月21日 関東財務局長に提出 |
| 半期報告書 | 事業年度 (第50期中) |
自 2024年12月1日 至 2025年5月31日 |
2025年7月11日 関東財務局長に提出 |
なお、上記書類は、金融商品取引法第27条の30の2に規定する開示用電子情報処理組織(EDINET)を使用して提出したデータを開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する留意事項について(電子開示手続等ガイドライン)A4-1に基づき本有価証券届出書の添付書類としております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
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