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NASU DENKI-TEKKO CO.,LTD. — Proxy Solicitation & Information Statement 2026
May 25, 2026
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Proxy Solicitation & Information Statement
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FASF
2026年5月25日
各位
会社名 那須電機鉄工株式会社
代表者名 代表取締役社長 鈴木 智晴
(コード5922、東証スタンダード市場)
問合せ先 常務取締役 大熊 幸夫
(Ta. 03-3351-6131)
株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ
当社は、株主(以下「提案株主」といいます。)より、2026年6月26日開催予定の第104回定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)において株主提案(以下「本株主提案」といいます。)を行う旨の書面(以下「本株主提案書面」といいます。)を受領いたしましたが、本日開催の取締役会において、社外取締役を含む全会一致で、本株主提案のすべての議案に反対することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
- 提案株主
NIPPON ACTIVE VALUE FUND PLC
- 本株主提案の内容
(1) 議題
① 当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)廃止の件
② 自己株式取得の件
③ 社外取締役の員数に関する定款変更の件
④ 譲渡制限付株式報酬制度に関する報酬額承認の件
⑤ 定時株主総会の基準日に関する定款変更の件
(2) 議案の内容及び提案の理由
別紙の本株主提案書面に記載のとおりです。
なお、別紙は、提案株主から提出された本株主提案書面の内容を原文のまま掲載しております。
- 本株主提案に対する当社取締役会の意見
(1) 当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)廃止の件
① 当社取締役会の意見
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
② 反対の理由
当社は、当社株式に対する大規模な買付行為や買付提案が行われた場合でも、その目的等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えるものではありません。しかしながら、当社株式に対する大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすおそれのあるもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
以上の状況を踏まえ、当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付等が行われた場合に、株主の皆さまが適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルールを設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模な買付等がなされた場合の対抗措置を含めた買収への対応方針として、2024年6月27日開催の第102回定時株主総会にて株主の皆様からご承認をいただいたうえで、当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)(以下「本対応方針」といいます。)を継続しております。本対応方針の有効期間は2027年に開催予定の当社第105回定時株主総会の終結の時までとしており、当社取締役会は、現時点においても、本対応方針を継続する必要性があることには変わりがないものと考えております。
このように、本対応方針は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるために必要な取組みとして、株主の皆様からのご承認を得て継続しているものであり、本議案において提案株主が指摘するような、資本市場改革の趣旨および成果を毀損するものではないと考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
当社は、今後も、社会・経済情勢の変化、買収への対応方針をめぐる諸々の動向および様々な議論の進展、コーポレートガバナンス・コードの趣旨等を踏まえ、本対応方針の在り方について引き続き検討してまいります。
(2) 自己株式取得の件
① 当社取締役会の意見
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
② 反対の理由
当社は、利益配分につきまして、業績および財務状況を総合的に勘案して決定していくことを基本方針としており、経営基盤強化のための内部留保の充実を図るとともに、適正な利益配分に努めております。なお、内部留保につきましては、今後の競争力の維持・強化のための新製品、新規ビジネスモデルの研究・開発、生産体制の整備・拡充、財務体質の強化などに充当し、将来の経営基盤の強化に努めております。
また、当社は、2025年5月27日に、2026年3月期から2028年3月期までの3か年を対象とする中期経営計画(以下「本中期経営計画」といいます。)を策定・公表しております。本中期経営計画では、当社の企業価値の持続的な向上に向けた各種成長投資の実現を予定するとともに、株主の皆様への利益配分につきましては、「企業体質の強化と将来の事業展開に備えるための内部留保の充実、業績の水準及び財務情報を総合的に勘案して、株主の皆様への利益配分を決定する」ことを基本方針とし、総還元性向30%を目安とする株主還元方針を新たに策定いたしました。
このような基本方針及び新たな株主還元方針のもと、直近3年間の当社の1株当たり配当金は、2024年3月期270円、2025年3月期450円と増配を続け、2026年3月期については前期比190円増の640円と更なる増配を予定しております。当社は、こうした株主還元策は、いずれも当社の業績および財務状況を総合的に勘案して決定されたものであり、適切であると判断しております。
これに対して、本議案は、本定時株主総会終結の時から1年以内に、取得価額の総額を24億円として、当社の発行済株式総数の約10%に相当する当社普通株式12万株の自己株式の取得を求めるものですが、仮に本議案が可決された場合、本中期経営計画における成長投資の機動性が損なわれることとなり、当社の中長期的な企業価値の向上が妨げられる結果をもたらすと考えております。
また、当社の2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益が24.8億円であることを踏まえると、これとほぼ同額に値する本議案の自己株式の取得価額の総額は、本定時株主総会終結時から1年以内という短期間で行うものとしては過大な水準です。こうした株主還元策は、上述した当社の利益配分に関する基本方針の考え方にそぐわず、結果として、当社の中長期的な企業価値の向上の機会を奪うことに繋がりかねないと考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
(3) 社外取締役の員数に関する定款変更の件
① 当社取締役会の意見
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
② 反対の理由
当社の取締役候補の指名の方針については、専門的かつ高度な知識とすぐれた能力を有し、人格的にも優れ、見識のある人を総合的に判断し、決定しております。
また、当社では、各取締役がもつ主たるスキル・キャリア・専門性を一覧化したスキル・マトリックスを作成し、会社の組織体制に応じた人数と専門分野の組合せを考慮して、取締役候補を決定しております。具体的には、企業経営・組織運営、営業・マーケティング・国際性、財務・会計、生産・技術・R&D、法務・内部統制・コンプライアンスの各分野に精通した役員を選任することで、知識、経験、能力のバランスに配慮しております。また、社外取締役については、その経験、出身分野も含む多様性を意識して選定しております。
本定時株主総会において当社が提案する取締役選任議案をご承認いただきますと、引き続き、取締役会の構成は6名中2名が独立社外取締役となり、また女性1名が含まれることとなりますので、取締役会における多様性が確保されている状態が継続するものと考えております。また、当該2名の独立社外取締役は、いずれも公認会計士・税理士、弁護士といった専門家であり、それぞれが、専門的な知見及び豊富な経験に基づき、客観的な視点から、当社の経営等に対して率直・活発に有益な提言を行っております。このように、当該2名の独立社外取締役は、いずれも取締役会の活性化や監督機能の強化に大きく貢献しております。
以上のように、本定時株主総会後の当社取締役会においても、当社の中長期的な企業価値の向上に向けたガバナンスの有効性は十分に担保されますので、本議案が提案するような、当社の社外取締役を過半数とする定款規定を新設することは不要であると考えております。
また、本議案において引用されているコーポレートガバナンス・コード【原則4-8.独立社外取締役の有効な活用】は、「業種・規模・事業特性・機関設計・会社をとりまく環境等を総合的に勘案して過半数の独立社外取締役を選任することが必要と考えるプライム市場上場会社……は、十分な人数の独立社外取締役を選任すべきである」と述べるにとどまり、各社個別の事情を勘案した上で、必要に応じて過半数の社外取締役の選任を要請しているに過ぎず、すべての上場会社が過半数の独立社外取締役を選任すべきであることまでは要請しておりません。
さらに、本議案のように、当社取締役の過半数を常に社外取締役とすることを義務付ける規定を定款に設けた場合、取締役会のあるべき姿の議論や取締役候補者の選択範囲を却って制限し、その時々において最適な取締役会を検討・構成する上での妨げになると考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
(4) 譲渡制限付株式報酬制度に関する報酬額承認の件
① 当社取締役会の意見
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
② 反対の理由
当社の取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬等は、当社が社会の持続可能な発展に貢献する企業として、サステナブルな経営および成長を実現するための重要なインセンティブとして十分に機能し、その実現のために優秀な人材を取締役として内部登用及び外部採用での確保と維持ができる報酬の体系と水準にすることとしております。そして、当社の報酬水準は、当社取締役が経営方針に対して担うべき機能、役割、責任並びに同業種、同規模の他企業の役員報酬水準をベンチマークとして設定し、各年度の取締役構成、人員、経営機能を総合的に勘案し決定しております。
このような基本方針のもと、当社取締役(監査等委員である取締役を除きます。)の報酬等は、経営方針に対して担うべき機能、役割、責任を踏まえた基本報酬と会社業績の達成度に連動した業績連動報酬から構成し、これと併せて、長期的視点に立った企業価値向上への貢献度を踏まえた退職金制度も設けております。このうち、業績連動報酬については、各事業年度の当社グループの連結業績、経営状況、中長期経営計画との対比、前年度比、目標達成率を総合的に勘案して算出された額を賞与として決定し、年一回支給することとしております。なお、社外取締役及び監査等委員である取締役に対しては、その職責等に鑑み、基本報酬のみを支給しております。
当社取締役会としては、当社の業績と長期的視点に立った企業価値の向上を重視した上記の報酬構成により、取締役が当社の企業価値の持続的向上を図る経済的インセンティブを十分に有することができると考えております。したがって、現時点において、本議案が提案するような株式報酬制度を導入することは不要であると考えております。
また、本議案は、社外取締役及び監査等委員である取締役に対しても譲渡制限付株式報酬を付与する制度を導入することを求めるものです。しかしながら、当社は、社外取締役に対しては、独立した立場から当社経営への助言や経営陣による業務執行に対する適切な監督を行っていただくことを期待しており、また、監査等委員である取締役に対しては、取締役の業務執行に対する監査を通じて取締役会による経営の監督機能を強化することを期待していることから、これらの者に対して業績に連動するインセンティブを付与することは適切でないと考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
(5) 定時株主総会の基準日に関する定款変更の件
① 当社取締役会の意見
当社取締役会は、本議案に反対いたします。
② 反対の理由
当社は、株主・投資家の皆様への情報開示の充実は重要な施策であると認識しており、有価証券報告書の開示時期の早期化に関する検討を含め、情報開示の拡充に向けた対応を継続的に行っております。
この点、本議案は、当社の定時株主総会の議決権の基準日を、毎年 3 月 31 日から毎年 5 月 15 日へと変更することを提案するものです。
しかしながら、議決権行使基準日を配当基準日と異なる日に設定した場合、議決権を行使する株主様と配当を受領する株主様とが一致しない状態が生じます。多くの上場会社においては、議決権行使基準日と配当基準日を一致させる運用が一般的な慣行として確立されているところ、両者が一致しない状況は、株主の皆様にとって理解しづらいものであり、株主の皆様の混乱を招く懸念があると考えられます。また、議決権行使基準日を変更する場合、株主名簿管理、議決権行使手続、配当金支払事務等、広範かつ多岐にわたる株式実務に大きな影響を及ぼすことで、関係機関との調整を含めた事務負担が増加するほか、これらの事務に係る金銭的な負担が増加することも見込まれ、必ずしも株主の皆様の利益につながることにはならないと考えております。
加えて、当社が 4 月から開始する新たな事業年度における経営計画を的確に推進するためには、定時株主総会でのご承認を受けた経営体制が早期に確定することが重要であると考えられるところ、このような観点からは、議決権基準日を決算期末日よりも後ろ倒しとし、当該経営体制が確定する時期を遅らせることは望ましくないと考えられます。
さらに、現在、法務省に設置された法制審議会会社法制(株式・株主総会等関係)部会において、事業報告等と有価証券報告書の開示の合理化を含む会社法制の見直しの検討が進められております。同部会が公表した「会社法制(株式・株主総会等関係)の見直しに関する中間試案」では、事業報告等および有価証券報告書の開示の合理化に関して、(i)上場会社が電子提供措置開始日までに事業報告等の開示事項の全てを記載した有価証券報告書を提出した場合には、事業報告等の作成義務を負わないものとすること(事業報告等と有価証券報告書の一本化)や、(ii)会計監査人が(i)の有価証券報告書について金融商品取引法に基づく監査をした場合には、会社法に基づく会計監査人の監査をしたものとみなすものとすること(会計監査の一元化)が検討されております。また、金融庁においても、有価証券報告書の記載事項の整理の検討が進められるなど、有価証券報告書の定時株主総会前の開示を促進するための環境整備の検討が進められております。
当社としましては、上記のような状況も踏まえ、株主の皆様のご意見や会社法その他の関連法令の改正動向等を注視し、また、実務上の影響等も見極めながら、適切な有価証券報告書の開示のあり方を引き続き検討してまいりたいと考えており、現時点においては、定時株主総会の基準日は現状どおりとすることが適切であると判断しております。
以上の理由により、当社取締役会は、本議案に反対いたします。
以上
(別紙)本株主提案書面
※ 提案株主から提出された本株主提案書面の該当部分を原文のまま記載しております。
第1 提案する議題
- 当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)廃止の件
- 自己株式取得の件
- 社外取締役の員数に関する定款変更の件
- 譲渡制限付株式報酬制度に関する報酬額承認の件
- 定時株主総会の基準日に関する定款変更の件
第2 議案の要領及び提案の理由
- 当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)廃止の件
(1) 議案の要領
当社は2015年より前から当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収への対応方針)を導入し、現在まで3年毎に継続しているが、今般本定時株主総会終結時をもってこれを廃止する。
(2) 提案の理由
株式の自由な売買及び株主平等の原則は資本市場の根幹を成すものであり、買収防衛策は、株主の権利行使及び株式市場の機能に重大な影響を及ぼし得る極めて例外的な措置であり、その導入にあたっては、取締役会が独立した立場から十分な検討及び牽制機能を発揮し、株主共同の利益の観点から合理的かつ透明性の高い意思決定がなされることが不可欠です。
当社は、2015年より前から本買収防衛策を導入し、その後も長期に亘り、漫然と本買収防衛策を継続していますが、その間、我が国では、2014年のスチュアードシップ・コードの導入、2015年のコーポレートガバナンス・コードの導入、2019年の公正なM&Aの在り方に関する指針の導入、2023年の東京証券取引所の「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」などの資本市場改革が進められてきました。
提案者は、本買収防衛策は当社固有の問題にとどまらず、我が国においてこれまで進められてきた資本市場改革の趣旨及び成果を毀損するおそれがあると懸念しております。果たして、当社の取締役会が、本買収防衛策の継続に関して真に独立した立場から十分な検討を尽くし、株主共同の利益に資する意思決定を行っているかについては、大いに疑問があります。
よって、提案者は、本買収防衛策の廃止を提案します。
2 自己株式取得の件
(1) 議案の要領
会社法第156条第1項の規定に基づき、本定時株主総会終結の時から1年以内に、当社普通株式を、株式総数120,000株、取得価額の総額金2,400,000,000円を限度として、金銭の交付をもって取得することとする。
(2) 提案の理由
当社の株価は昨年来緩やかな上昇傾向にあるものの、市場は当社の対策がまだ不十分であると評価しているものと言えます。そこで、更なる当社の株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るため、当社が発行済株式総数の約10%を自己株式として取得し、会社法第178条に基づき消却する施策を採用すべきと考えます。
3 社外取締役の員数に関する定款変更の件
(1) 議案の要領
当社の社外取締役を過半数とするため、当社の定款第19条を下記の通り変更する。なお、定時株主総会における他の議案(会社提案に係る議案を含む。)の可決により、本議案として記載した条文に形式的な調整(条文番号のずれの修正を含むが、これらに限られない。)が必要となる場合は、本議案に係る条文を、必要な調整を行った後の条文に読み替えるものとする。
(下線は変更部分を示します。)
| 変更前 | 変更後 |
|---|---|
| (員数) | |
| 第19条 当会社に取締役は、18名以内とする。 | |
| 2 前項の取締役のうち、監査等委員である取締役は、4名以内とする。 | |
| 3 (新設) | (員数) |
| 第19条 当会社に取締役は、18名以内とする。 | |
| 2 前項の取締役のうち、監査等委員である取締役は、4名以内とする。 | |
| 3 当会社の取締役の過半数は、会社法第2条第1項第15号に規定する社外取締役とする。 |
(2) 提案の理由
コーポレートガバナンス・コード原則4-8は、「独立社外取締役は会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に寄与するように役割・責務を果たすべきであり、プライム市場上場会社はそのような資質を十分に備えた独立社外取締役を少なくとも3分の1以上選任すべきである。また、上記にかかわらず、業種・規模・事業特性・機関設計・会社をとりまく環境等を総合的に勘案して、過半数の独立社外取締役を選任することが必要と考えるプライム市場上場会社は、十分な人数の独立社外取締役を選任すべきである。」と規定しています。また、コーポレートガバナンス・コード原則4-7は、独立社外取締役の役割・責務の一つとして、
「経営陣・支配株主から独立した立場で、少数株主をはじめとするステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させること」を挙げています。
当社は、取締役6名のうち社外取締役は2名となっており、3分の1以上の要件を充たしていますが、スタンダード市場上場会社であっても、より積極的に取締役の過半数を社外取締役とすることで、資本効率を上げ、株主還元を図り、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に寄与するガバナンス体制を整えることができると考えます。
また、社外取締役の人数のみならず、社外取締役の資質についても、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に寄与することができる人材が必要であり、この点、高度の経験とスキルを有するアナリストの登用を検討すべきと考えます。
「アナリストとして高い経験とスキルを持つ人材」の登用は、外部投資家・株主の目線を取締役会にもたらすと同時に、健全なリスクテイクを通じた企業価値向上に資する効果的な手段と考えます。本来、上場企業の取締役会と投資家・株主は企業価値の長期的な向上という同じ目標を共有しながら、不幸にも日本においては両者が対立的な構図でとらえられることも少なくありません。上述の経験・スキルを持つ取締役が取締役会の議論・意思決定に参画することは、健全なリスクテイクと資本配分、そして市場とのより良いコミュニケーションを通じて取締役会と株式市場の関係を本来の建設的なものにすると考えます。しばしば銀行出身者や会計士が取締役のスキルマトリックスのファイナンス部分を担うと説明されますが、「健全なリスクテイク」を促す観点からは会計や負債市場の専門性だけでは不十分であり、そこにエクイティ市場の専門家を登用する意義があるものと考えます。
4 譲渡制限付株式報酬制度に関する報酬額承認の件
(1) 議案の要領
当社の取締役の報酬限度額は、2015年6月26日開催の株主総会において取締役(監査等委員を除く)の報酬を年額250百万円以内、監査等委員である取締役の報酬を年額50百万円以内とすることが承認されているが、今般、上記報酬限度額とは別枠で、取締役(監査等委員を除く)に対し年額100百万円以内、付与株式数の上限5,000株、監査等委員である取締役に対し年額20百万円以内、付与株式数の上限1,000株の譲渡制限付株式付与のための金銭報酬債権を付与することとする。
具体的な支給時期及び配分については取締役会において決定するが、業績連動型のインセンティブ制度として設計する。かかる業績指標としてはROEやTSR(株主総利回り)を含む各種KPI等が考えられるが、具体的な指標の選定については、当社の経営戦略や事業環境を踏まえ、取締役会が適切に判断すべきものとする。また、業績基準を満たす場合には累計で固定報酬の3倍相当の譲渡制限付株式を今後3年間で付与するよう設計するものとする。
(2) 提案の理由
提案者は日本の取締役会の最大の弱点が各取締役による株式保有の少なさ、それによる株主
目線の欠如にあると考えます。当社においても各取締役の株式保有が少なく、取締役の経済的利益の大半は固定報酬としての基本報酬であり、一部業績の達成に紐づく報酬があるものの、株式報酬の目的である株主との価値共有が不十分と考えます。取締役に当社の企業価値の持続的向上を図る経済的インセンティブを持たせ、株主と利益を一体化することで企業価値向上の成果を株主とともに享受することが必要です。
取締役と株主との価値共有を図るための効果的な株式報酬の目安は、固定報酬の3倍相当とされております。株式報酬は取締役の在任中に付与されなければ意味がありませんので、より短期間で一定規模の付与がなされる必要があります。
また、欧米においてはほぼすべての主要上場企業において、株主との価値共有に必要と考えられる一定量の株式について一定期間の継続保有要件を定める株式保有ガイドラインが採択されています。数年間の猶予期間を経て、トップマネジメントであれば基本報酬の3~5倍、社外取締役でも報酬の1倍とするケースが大半です。提案者は当社の取締役その他の経営陣にも、過去の常識にとらわれず、世界水準に劣らないオーナーシップのレベルを目指すこと、適切な開示を通じてそのコミットメントを示すことを提案し、株式保有ガイドラインを制定すべきと考えます。
5 定時株主総会の基準日に関する定款変更の件
(1) 議案の要領
当社の定款第9条を下記の通り変更する。なお、定時株主総会における他の議案(会社提案に係る議案を含む。)の可決により、本議案として記載した条文に形式的な調整(条文番号のずれの修正を含むが、これらに限られない。)が必要となる場合は、本議案に係る条文を、必要な調整を行った後の条文に読み替えるものとする。
(下線は変更部分を示します。)
| 変更前 | 変更後 |
|---|---|
| (基準日) | |
| 第9条 当会社は、毎年3月31日の最終の株主名簿に記載または記録された議決権を有する株主をもって、その事業年度に関する定時株主総会において権利を行使することができる株主とする。 | |
| 2 前項に定めるほか、必要があるときは、取締役会の決議によってあらかじめ公告して臨時に基準日を定めることができる。 | (基準日) |
| 第9条 当会社は、毎年5月15日の最終の株主名簿に記載または記録された議決権を有する株主をもって、その事業年度に関する定時株主総会において権利を行使することができる株主とする。 | |
| 2 前項に定めるほか、必要があるときは、取締役会の決議によってあらかじめ公告して臨時に基準日を定めることができる。 |
(2) 提案の理由
現在、定時株主総会の議決権基準日は3月31日とされており、株主総会の開催時期は会社法の定めにより6月末となります。他方、株主が議決権行使を判断するうえで重要な情報を含む有価証券報告書は、実務上、総会後又は総会前日など開催日に極めて近接したタイミングでの開示にとどまらざるを得ません。その結果、投資家が内容を十分に分析し、議決権行使の判断に反映させることは事実上困難であり、実質的な検討期間は確保されていないのが現状です。
有価証券報告書は、事業リスク、経営戦略、ガバナンス体制、報酬額とその決定方針、資本政策等、株主総会の重要議案の判断に不可欠な情報を網羅する法定開示書類です。これらの情報が総会直前ではなく、相応の時間的余裕をもって開示されることとは、責任ある議決権行使の前提条件であると考えます。
議決権基準日を5月中旬へ変更することにより、会社は有価証券報告書及び関連情報を総会に先立ち十分な期間をもって開示するスケジュールを設計することが可能となります。これにより、投資家、議決権行使助言機関及びアナリストが情報を精査し、その分析結果を各議案の賛否判断に適切に反映させる環境が整備されます。本提案は形式的な前倒しを求めるものではなく、実質的な情報提供の充実を図るための制度的基盤を整えるものです。
加えて、本提案は副次的効果として、これまで過度に集中してきた6月下旬の株主総会開催日の分散を促すことが期待されます。開催日の集中は、多くの株主が複数企業の総会に参加することを事実上困難にしてきました。総会日程の分散が進むことにより、株主がより多くの企業の総会に参加し、経営陣との直接対話や議論に参画できる機会が拡大します。これは株主の主体的関与を促進し、提案者が掲げる「株主民主主義」の実現にも資するものと考えます。
なお、本提案は決算期の変更を伴うものではなく、事業運営や会計処理に影響を与えるものでもありません。開示スケジュールの合理化を通じて、情報開示の質と市場との対話の実効性を高め、企業価値及び資本市場の信頼性向上に資するものと考えます。
以上の理由により、本定款変更を提案いたします。
以上