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| 【提出書類】 | 意見表明報告書 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2025年9月12日 |
| 【報告者の名称】 | 富士石油株式会社 |
| 【報告者の所在地】 | 東京都品川区北品川六丁目7番29号 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 東京都品川区北品川六丁目7番29号 |
| 【電話番号】 | 03-6277-2906 |
| 【事務連絡者氏名】 | 経理部長 祖父江 高明 |
| 【縦覧に供する場所】 | 株式会社東京証券取引所 (東京都中央区日本橋兜町2番1号) |
(注1) 本書中の「当社」とは、富士石油株式会社をいいます。
(注2) 本書中の「公開買付者」とは、出光興産株式会社をいいます。
(注3) 本書中の記載において計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は必ずしも計数の総和と一致しません。
(注4) 本書中の「株券等」とは、株式に係る権利をいいます。
(注5) 本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
(注6) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合は、特段の記載がない限り、日本国における日数又は日時を指すものとします。
(注7) 本書中の「本公開買付け」とは、本書提出に係る公開買付けをいいます。
(注8) 本公開買付けは、日本で設立された会社である当社の普通株式を対象としています。本公開買付けは、日本法で定められた手続及び情報開示基準を遵守して実施されるものであり、これらの手続及び基準は米国における手続及び情報開示基準とは必ずしも同じではありません。特に米国1934年証券取引所法(Securities Exchange Act of 1934)(その後の改正を含み、以下「米国1934年証券取引所法」といいます。以下同じです。)第13条(e)項又は第14条(d)項及びこれらの条項に基づく規則は本公開買付けには適用されず、本公開買付けはこれらの手続及び基準に沿ったものではありません。本書に含まれる財務情報は、日本の会計基準に基づいた情報であり、当該会計基準は、米国その他の国における一般会計原則と大きく異なる可能性があります。また、公開買付者及び当社は米国外で設立された法人であり、その役員の全部又は一部が米国居住者ではないため、米国の証券関連法を根拠として主張しうる権利又は請求を行使することが困難となる可能性があります。また、米国の証券関連法の違反を根拠として、米国外の法人及びその役員に対して、米国外の裁判所において法的手続を開始することができない可能性があります。さらに、米国外の法人並びに当該法人の子会社及び関係会社に米国の裁判所の管轄が認められるとは限りません。
本公開買付けに関する全ての手続は、特段の記載がない限り、全て日本語において行われるものといたします。本公開買付けに関する書類の全部又は一部は英語で作成されますが、当該英語の書類と日本語の書類との間に齟齬が存在した場合には、日本語の書類が優先するものといたします。
本書の記載には、米国1933年証券法(Securities Act of 1933。その後の改正を含みます。)第27A条及び米国1934年証券取引所法第21E条で定義された「将来に関する記述」(forward-looking statements)が含まれております。既知若しくは未知のリスク、不確実性又はその他の要因により、実際の結果が「将来に関する記述」として明示的又は黙示的に示された予測等と大きく異なることがあります。公開買付者、当社又はその関係者(affiliate)は、これらの将来に関する記述に明示的又は黙示的に示された予測等が達成されることを保証するものではありません。本書の中の「将来に関する記述」は、本日の時点で公開買付者及び当社が有する情報を基に作成されたものであり、法令で義務付けられている場合を除き、公開買付者、当社及びその関係者は、将来の事象や状況を反映するためにその記述を変更又は修正する義務を負うものではありません。
公開買付者及び当社の各フィナンシャル・アドバイザー並びに公開買付代理人(これらの関係会社を含みます。)は、その通常の業務の範囲の他、日本の金融商品取引関連法規制及びその他適用ある法令並びに米国1934年証券取引所法(Securities Exchange Act of 1934)規則14e-5(b)上許容される範囲で、当社株式を自己又は顧客の勘定で、本公開買付けにおける買付け等の期間中に本公開買付けによらず買付け又はそれに向けた行為を行う可能性があります。そのような買付けに関する情報が日本で開示された場合には、当該買付けを行ったフィナンシャル・アドバイザー又は公開買付代理人の英語ウェブサイト(又はその他の公開開示方法)においても開示が行われます。
E01082 50170 富士石油株式会社 Fuji Oil Company, Ltd. 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令 第四号様式 1 false false false E01082-000 2025-09-12 xbrli:pure
意見表明報告書_20250911231320
名称 出光興産株式会社
所在地 東京都千代田区大手町一丁目2番1号
普通株式
(1)意見の内容
当社は、本日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対し、本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の方法により決議されております。
(2)意見の根拠及び理由
本「(2)意見の根拠及び理由」の記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
① 本公開買付けの概要
公開買付者は、本日現在、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)プライム市場に上場している当社株式を17,035,520株(所有割合:22.06%)保有する当社の筆頭株主であり、当社を持分法適用関連会社としております。今般、公開買付者は、2025年9月11日付の取締役会決議において、当社株式の全て(但し、譲渡制限付株式報酬として当社の取締役及び執行役員に付与された当社の譲渡制限付株式(以下「本譲渡制限付株式」といいます。)を含み、公開買付者及び本不応募合意株主(以下に定義します。)が保有する当社株式並びに当社の保有する自己株式を除きます。)を取得し、当社株式を非公開化することを目的とする取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決定したとのことです。
(注1) 「所有割合」とは、当社が2025年8月7日に提出した2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(以下「当社第1四半期決算短信」といいます。)に記載された2025年6月30日現在の当社の発行済株式総数(78,183,677株)から、当社第1四半期決算短信に記載された同日現在の当社が保有する自己株式数(943,342株)を控除した株式数(77,240,335株、以下「本基準株式数」といいます。)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入。以下、所有割合の計算において同じです。)をいいます。
また、公開買付者は、2025年9月11日付で、当社の第3位株主であるサウジアラビア王国政府(所有株式数:5,811,390株、所有割合:7.52%。以下「本不応募合意株主」といいます。)との間で本公開買付けへの不応募に関する契約(以下「本不応募契約」といいます。)を締結しており、本不応募合意株主が保有する当社株式の全て(以下「本不応募合意株式」といいます。)について本公開買付けに応募しない旨、及び、本公開買付けが成立した場合には本臨時株主総会(下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に定義します。以下同じです。)において本スクイーズアウト手続(以下に定義します。以下同じです。)に関連する各議案に賛成する旨等を書面で合意しているとのことです。公開買付者は、本不応募合意株主が、当社及び公開買付者グループ(下記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に定義します。以下同じです。)の石油精製事業を支える原油の安定供給元であり、本取引後も本不応募合意株主に当社の株主として留まっていただくことで、本取引後の当社を含む公開買付者グループが本不応募合意株主との間の良好な関係性を保ち、原油供給の安定性を維持することができ、ひいては地政学的リスクや国際的な原油市場の変動に対する対応力を強化し、長期的な原油供給の安定性や協力関係を持続的に構築するための基盤を確保することが可能となると考えたこと、並びに、このような株主構成は、安定した原油調達を通じて国内の石油精製事業及びエネルギー供給の信頼性を高めるだけでなく、企業価値の向上にも寄与すると判断したことから、本不応募契約を締結したとのことです。本不応募契約の概要については、下記「(7)公開買付者と自社株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項」をご参照ください。
本公開買付けにおいて、公開買付者は、本基準株式数(77,240,335株)に3分の2を乗じた数(51,493,557株、小数点以下を切り上げ)から、本日において公開買付者が保有する当社株式数17,035,520株、本不応募合意株式数5,811,390株、後述する公開買付けへの応募を行わない投資家と考えられるパッシブ・インデックス運用ファンド(注2)が保有する828,800株並びに当社の取締役及び執行役員が保有する本譲渡制限付株式の数(計124,300株)を減じた27,693,547株(所有割合:35.85%)を買付予定数の下限と設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の下限を満たさない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、上記のとおり、公開買付者は、当社株式の非公開化を企図しておりますので、買付予定数の上限は設けておらず、応募株券等の総数が買付予定数の下限以上の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。
(注2) パッシブ・インデックス運用ファンドとは、株式をはじめとする投資対象資産の市場のベンチマークとなる株価指数等の指数(インデックス)と投資成果が連動することを目的として運用することにより、市場平均並みの収益率を確保することを目指すファンドを意味します。
買付予定数の下限を27,693,547株(所有割合:35.85%)に設定した理由については以下のとおりとのことです。
まず、公開買付者は、2019年6月28日に経済産業省により制定された「公正なM&Aの在り方に関する指針」(以下「M&A指針」といいます。)において「特に近年の我が国の資本市場動向としてパッシブ・インデックス運用ファンドの規模が拡大しているところ、その中には、取引条件の適否にかかわらず、原則として公開買付けへの応募を行わない投資家も存在する」と指摘されているとおり、パッシブ・インデックス運用ファンドの中には、一般的に、公開買付けの条件の適否にかかわらず、原則として公開買付けへの応募は行わないものの、その後のスクイーズアウト手続における株主総会においては株式併合に係る議案に対して賛成の議決権行使を行う方針を有している者が存在すると認識しており、これは当社株式を保有しているパッシブ・インデックス運用ファンドにおいても同様と認識しているとのことです。これらを背景に、2020年1月1日以降に実施された買付予定数の上限が定められていない公開買付けによる完全子会社化においてもパッシブ・インデックス運用ファンドが保有する一定の株式数を買付予定数の下限から控除した事例は複数存在しており、このうち、公開買付け成立後の公開買付者の議決権所有割合が3分の2未満でありながら、スクイーズアウト手続における株主総会において株式併合に係る議案が可決された事例が複数存在することを確認しているとのことです。
そして、公開買付者は、当社株式を保有するパッシブ・インデックス運用ファンドについて、2025年5月21日に当社より共有を受けた、当社が実施した2025年3月末時点の当社株主の株主判明調査の内容、及び、金融市場等のデータ提供サービスを行う情報ベンダーによる機関投資家のファンド別の株式保有状況に関するデータベース情報を確認し、公開買付者が2024年11月に実施を公表した公開買付け案件での機関投資家の応募状況の分析を行うとともに、当該ファンドを運用する国内機関投資家に対して公開買付けの応募に関する一般的な対応方針と公開買付け成立後の株主総会における議決権行使方針について本取引を直接言及せず匿名・一般論を前提とするヒアリングを行い、その一部から回答が得られた結果、2025年3月末時点で当社株式を保有するパッシブ・インデックス運用ファンドの保有株式合計7,951,600株(所有割合:10.29%)のうち、合計828,800株(所有割合:1.07%)については、上記本取引を直接言及しない匿名・一般論を前提とするヒアリングにおいて、公開買付けには応募しないものの、その後のスクイーズアウト手続における株主総会においては株式併合に係る議案に対して原則として賛成の議決権行使を行う方針であると回答した機関投資家が保有していることが確認されたため、本公開買付けに応募せず、本臨時株主総会に関連する各議案に賛成する意向までは確認していないものの、本公開買付けへの応募は行われずに本株式併合(下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に定義します。)に係る議案に賛成の議決権行使が行われることが合理的に見込まれると認識しているとのことです。
以上より、公開買付者は、本公開買付け成立後、公開買付者が保有する株式数(その場合想定される最低値は所有割合にして57.91%)・本不応募合意株式数(所有割合:7.52%)・上記のパッシブ・インデックス運用ファンドが保有する株式数(所有割合1.07%)・当社の取締役及び執行役員が保有する本譲渡制限付株式(注3)の数(所有割合0.16%)を合計した株式数(所有割合66.67%)に照らせば、本株式併合に係る議案の可決が可能な水準となると考えているとのことです。
(注3) 本譲渡制限付株式に関しては、譲渡制限が付されていることから本公開買付けに応募することができませんが、2025年9月11日開催の当社取締役会において、上場廃止を前提とした本公開買付けに賛同する意見を表明することを決議しており、当該決議に際しては、当社の取締役11名のうち7名が審議及び決議に参加し、決議に参加した取締役全員が賛成の議決権を行使していること、また、当該審議及び決議に参加していない取締役4名は、いずれも本譲渡制限付株式を保有していないこと、さらに、取締役を兼務しない執行役員のうち本譲渡制限付株式を保有する執行役員は1名であるところ、当該執行役員1名(下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における独立した検討体制の構築」に記載のとおり、本取引に係る当社のプロジェクトチームのメンバーであります。)より、本取引について賛同する旨の意向を受けていることから、当社の取締役及び取締役を兼務しない執行役員のうち本譲渡制限付株式を保有する者は、いずれも本公開買付けが成立した場合には本株式併合に係る議案に賛成する見込みとのことです。
以上のような考えの下、公開買付者は、当社の非公開化という本公開買付けの目的を達成する可能性を最大化しつつ、当社の一般株主の応募判断の結果を尊重すべく、本公開買付けの下限を27,693,547株(所有割合:35.85%)に設定したとのことです。
公開買付者は、当社の株主を公開買付者及び本不応募合意株主のみとする当社株式の非公開化を目的としているため、本公開買付けにおいて当社株式の全て(但し、本譲渡制限付株式を含み、公開買付者及び本不応募合意株主が保有する当社株式並びに当社が保有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載されている、当社の株主を公開買付者及び本不応募合意株主のみとするための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。)を実施することを予定しているとのことです。なお、公開買付者は、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、本臨時株主総会を2025年12月頃を目処に開催することを当社に対して要請する予定であるため、当社株式の非公開化は2026年1月乃至2月頃に完了すると考えているとのことです。
なお、本公開買付けにおいては、本公開買付けの成立後、公開買付者及び本不応募合意株主が保有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の3分の2を下回る場合、本スクイーズアウト手続として行われる本株式併合の議案が本臨時株主総会において承認されない可能性も完全には否定できないこととなるとのことです。しかし、仮に、当該承認が得られない場合であっても、公開買付者は、最終的に当社株式の全て(但し、本譲渡制限付株式を含み、公開買付者及び本不応募合意株主が保有する当社株式並びに当社が保有する自己株式を除きます。)を取得することを目的とし、当社株式の非公開化を行う方針であることから、本公開買付けにおける応募状況や当該時点における当社の株主の所有状況及び属性並びに市場株価の動向も踏まえた上で、本株式併合に係る議案が当社の株主総会において現実的に承認される水準(具体的な水準は本臨時株主総会における議決権行使比率や直近の当社の株主構成を踏まえて決定いたします。)に至るまで、市場内での買付け又は市場外での相対取得の方法により、当社株式を追加取得し、当社株式の非公開化を目指す予定とのことです。当該追加取得に関しては、公開買付者は、市場内取引の場合は市場価格により、市場内取引以外の方法による場合には、当社株式に係る株式併合又は株式分割といった価格の調整を必要とする事象が生じない限り、本公開買付価格(下記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に定義します。)と経済的に同等と評価される価格(当社が株式併合又は株式分割等、支払う対価の調整を要する行為を行わない限り、1株あたり、本公開買付価格と同額)により、当社株式を取得する方針とのことです。このような追加取得の具体的な時期及び方法並びにその後の株主総会による本株式併合に係る議案の承認までに要する期間については、市況等の諸事情によるため現時点では決定することができませんが、公開買付者としては実務上可能な限り速やかに本株式併合が実施されるように最大限努めるものとするとのことです。
② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針
当社は、公開買付者より、本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針につき、以下の説明を受けております。
(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
2025年8月31日現在、公開買付者並びに子会社181社及び関連会社58社(本日現在)により構成される企業グループ(以下「公開買付者グループ」といいます。)は、①燃料油事業(注4)、②基礎化学品事業(注5)、③高機能材事業(注6)、④電力・再生可能エネルギー事業(注7)、⑤資源事業(注8)、⑥その他の事業(注9)を行っているとのことです。公開買付者は、1911年6月、創業者の出光佐三氏の下で、出光商会として福岡県門司市(現・北九州市門司区)で創業し、関門地区を中心として石油販売を開始したとのことです。1940年3月に、東京で、出光佐三氏が出光興産株式会社を設立し、1947年11月には出光商会を吸収合併消滅会社として出光興産株式会社と合併したとのことです。なお、公開買付者は、2006年10月に東京証券取引所市場第一部に上場し、2022年4月4日付の東京証券取引所の市場区分の見直しにより、現在は東京証券取引所プライム市場に上場しているとのことです。
(注4) 「燃料油事業」とは、原油・石油製品の輸送、石油の精製、石油関連製品の製造、石油製品・サービスステーション関連商品の販売、海外における原油等の売買、並びに石油製品の製造及び販売事業を指すとのことです。
(注5) 「基礎化学品事業」とは、石油化学原料・製品の製造及び販売事業を指すとのことです。
(注6) 「高機能材料事業」とは、潤滑油、エンジニアリングプラスチック・粘接着基材、電子材料、高機能アスファルト、化学農薬・生物農薬等の製造及び販売事業を指すとのことです。
(注7) 「電力・再生可能エネルギー事業」とは、発電・電力の供給及び販売、再生可能エネルギー電源の開発及び運営事業を指すとのことです。
(注8) 「資源事業」とは、石油・天然ガス・地熱資源の調査、探鉱、開発及び販売、石炭の生産、調達及び販売事業を指すとのことです。
(注9) 「その他の事業」とは、保険代理店業等を指すとのことです。
一方、当社は、2003年1月にアラビア石油株式会社(以下「アラビア石油」といいます。)と富士石油株式会社(以下「旧富士石油」といいます。)が共同して株式移転によりAOCホールディングス株式会社を設立しました。2013年10月には、AOCホールディングスを存続会社として旧富士石油を吸収合併し、現在の富士石油株式会社に商号を変更しました。2025年4月には当社を存続会社としてアラビア石油を吸収合併し、2025年9月11日現在、当社の連結対象会社は5社、関連会社は4社になります。また、当社が発行する株式については、2003年1月に東京証券取引所市場第一部及び大阪証券取引所市場第一部に上場し、2004年4月には大阪証券取引所の上場を廃止しました。また、2022年4月4日付の東京証券取引所の市場区分の見直しにより、現在は東京証券取引所プライム市場に上場しております。
当社グループ(当社並びに連結子会社5社及び関連会社4社(本日現在)により構成される企業グループをいいます。以下同じです。)は、石油の精製、貯蔵、調達、売買及び原油・石油製品等の輸送・入出荷を主な事業内容としており、また、2050年に向けた長期的な経営の方向性を以下のとおり定めています。
<当社グループの2050年に向けた長期的な経営の方向性>
・袖ケ浦製油所は、エネルギーの安定供給の使命を果たし続けるための重要な価値創造拠点(注10)として在り続ける。
・低炭素・循環型社会への貢献は、企業としての社会的責務かつ当社の未来のための最重要経営課題であると捉え、低炭素化した石油及びカーボンニュートラルなエネルギーを供給する企業となる。
(注10) 社会的変化に伴いその形を変えつつ、社会が必要とするエネルギーの供給を通じ、株主、顧客、地域社会、従業員など全てのステークホルダーに対し、金銭的価値だけでなく、低炭素・循環型社会へ貢献するといった社会的価値・環境価値をも創出する拠点。即ち、袖ケ浦製油所を、第三次中期事業計画に掲げた「長期的経営の方向性」を踏まえて設定した「2つの基本方針」に基づく「重点課題」=既存ビジネス(石油精製事業)と新規事業(再生可能エネルギー供給事業等)の両利き経営に取り組んでいくための中核的経営資源・中長期的な成長拠点と位置づけ、企業価値の向上を目指しています。
この方向性に沿った取り組みを推進するために、2021~2024年度の4年間を対象とする第三次中期事業計画においては、収益の安定的拡大と環境負荷低減の両立を図るため、石油精製事業の更なる基盤強化及び脱炭素社会に向けた取組強化を基本方針とし、①稼働信頼性の維持・強化、②コスト競争力の強化、競争優位の確立、③製油所の徹底した環境負荷低減、④脱炭素ビジネスの追求に注力してまいりました。
公開買付者は、2019年7月1日に、公開買付者を吸収分割承継会社、昭和シェル石油株式会社を吸収分割会社とする会社分割により昭和シェル石油株式会社の全事業を承継したことにより、同社から当社株式5,144,000株(当時の発行済株式総数の6.58%)を承継したとのことです。その後、2024年3月26日、公開買付者は、住友化学株式会社が保有していた当社株式の全てである5,051,600株(当時の発行済株式総数の6.46%)を、市場外で取得したとのことです。これにより、公開買付者は当社株式10,195,600株(当時の発行済株式総数の13.04%)を保有するに至り、当社の主要株主である筆頭株主となったとのことです。
そして、2024年4月16日、公開買付者と当社は、資本業務提携に関する合意書を締結し(以下「本資本業務提携」という。)、本資本業務提携の一環として、公開買付者は、2024年8月1日付で、株式会社JERAが保有していた当社株式の全てである6,839,920株(当時の発行済株式総数の8.75%)を市場外で取得したとのことです。これにより、公開買付者は、当時保有していた当社株式10,195,600株(当時の発行済株式総数の13.04%)と合わせ、17,035,520株(当時の発行済株式総数の21.79%)を保有するに至り、当社を持分法適用関連会社としたとのことです。
公開買付者は、次期中期経営計画作成の一環として、2025年3月下旬より、石油製品について想定される環境条件及びそれを踏まえた供給体制に関する検討を開始したとのことです。その中で、国内燃料油需要は漸減しているものの、国土交通省観光庁が2024年3月に公表した「明日の日本を支える観光ビジョン」において、2019年時点で3,188万人であった訪日外国人旅行者数を、2030年には6,000万人まで増加させる目標が掲げられ、目標達成に向けて航空機便数の増加が見込まれることから、国内でのJET燃料(注11)は需要が大きく増加する見込みであり、FACTS GLOBAL ENERGY(注12)が2024年に公表した、各国の政策・経済状況を踏まえた燃料油の需要予測レポートによれば、海外においても特にアジア環太平洋において、中長期的な燃料油需要の増加が想定されており、需要は堅調に推移する見込みであること、一方で、製油所における設備トラブルへの対応や働き方改革により定期修理に要する期間は長期化する傾向にあることから、将来的にエネルギーの安定供給という社会的責任を果たすためにも、石油製品の供給体制を強化することが重要という結論に至ったとのことです。これらの検討を踏まえ、公開買付者は、当社を完全子会社化して意思決定の柔軟化及び迅速化を図り、公開買付者グループ及び当社が一体となって長期的な視野に立った生産体制を構築することにより、エネルギーの安定供給基盤を構築することが必要不可欠であるとの認識に至ったとのことです。そこで、公開買付者は、2025年4月中旬、当社に対して、供給体制の強化を大きな目的とした本取引の検討を開始した旨を初期的に伝達したとのことです。
(注11) 「JET燃料」とは、ガソリンや軽油と同じく原油を精製して作られる液体燃料の一種であり、航空機のジェットエンジンを動かす燃料を指すとのことです。
(注12) 「FACTS GLOBAL ENERGY」とは、石油、ガス/LNG、NGL市場に関する主要な独立した調査、分析、コンサルティング、アドバイザリーサービスを提供する英国のグローバルエネルギーコンサルタント会社を指すとのことです。
また、公開買付者は、本取引に関して検討を進めるにあたり、2025年3月下旬、公開買付者グループ及び当社グループから独立した法務アドバイザーとして西村あさひ法律事務所・外国法共同事業を、同年4月中旬、公開買付者グループ及び当社グループから独立した財務アドバイザー及び第三者算定機関としてJPモルガン証券株式会社(以下「JPモルガン証券」といいます。)をそれぞれ選任したとのことです。
そして、公開買付者は、2025年4月中旬頃に、持分法適用会社という出資形態にて上場会社として独立した事業運営を行っている当社の現状では、両社がそれぞれ個別の経営方針のもと、精製設備などの事業基盤や人材・情報などの相互活用が十分にできずシナジーの創出には一定の限界があると考えたとのことです。そこで、当社を非公開化し、同一の企業組織、同一の経営方針の下で事業活動を行うことにより、一層踏み込んだ協業体制を実現し、意思決定の柔軟化及び迅速化も図られ、当社を持分法適用会社化した際よりも、以下のような一層のシナジーを追求することを通じて両社の燃料油事業を更に発展させることができると考えているとのことです。
① 石油製品の生産体制最適化
突発的な装置トラブルを含む様々な需給変化に対し、両社間で迅速な製品・原料油の相互融通を実施することで、迅速かつ効率的な石油製品の供給を実施できると考えます。
② 長期的な視野に立ったエネルギーの安定供給基盤の構築
桟橋やタンクの有効活用などグループ全体にて設備投資や相互活用を行うことで、より効果的にエネルギーの安定供給の基盤を構築することが見込まれます。
③ 両社の機能やインフラの相互活用や一元化によるコスト競争力の強化
原料や資機材調達、工事関連資材の調達を一元化することで更なるコスト削減が期待できます。また、当社の国内有数の大型桟橋を活用することにより効率的な輸出入により競争力の強化が期待できます。
④ 低炭素エネルギーの供給体制の構築
当社袖ケ浦製油所と公開買付者千葉事業所が一体となって長期的な目線に立ち構造改革を行うことにより、低炭素エネルギーの供給拠点の構築を検討してまいります。
以上より、2025年5月13日、当社に対して、当社株式の全て(但し、当社が保有する自己株式を除きます。)を取得し、当社を公開買付者の完全子会社として当社を非公開化することに関する、法的拘束力を有しない初期的提案書(以下「本初期的提案書」といいます。)を提示したとのことです。
なお、一般に株式の非公開化によるデメリットとしては、資金調達力の低下、取引先その他のステークホルダーへの影響や従業員のモチベーション低下が挙げられますが、当社は既に社会のステークホルダーから高い信用力を獲得しており、本取引の実行後に当社は、公開買付者とのシナジーの実現を通じたグループレベルでの企業価値の向上を図るとともに、公開買付者グループの資金力、知名度・ブランド力及び社会的な信用を活用できることから、本取引を通じて株式の非公開化を行うデメリットは限定的であると考えているとのことです。
公開買付者は、当初、当社を完全子会社化することを提案していましたが、その後、シナジーの最大化及び当社グループの企業価値向上に向けた検討を進める中で、本不応募合意株主及び当社の第3位株主であるクウェート石油公社(所有株式数:5,811,390株、所有割合:7.52%)については、公開買付者グループの石油精製事業を支える原油の安定供給元であり、両者との関係を維持・強化して本取引実行後の当社を含む公開買付者グループへの原油供給の安定性を維持する観点から、当社株式の非公開化後も、当社の株主として留まっていただくことが最適であるとの考えに至り、本不応募合意株主との間では2025年7月上旬より、クウェート石油公社との間では同年6月上旬より、協議を開始し、両株主にはその保有する当社株式について本公開買付けに応募いただかず、本取引後も当社株主として留まっていただくことを想定している旨を説明し、その後も協議を継続したとのことです。そして、その後具体的な契約内容について協議を進め、公開買付者は、2025年9月11日、本不応募合意株主との間で本不応募契約を締結したとのことです。一方、公開買付者は、クウェート石油公社とも具体的な契約内容について協議を進めていましたが、2025年9月上旬になり同社から、本取引を機に当社株式を売却したい旨の意向が示されたとのことです。これを受けて、公開買付者は、クウェート石油公社が保有する当社株式の全てについて、本公開買付けに応募する意向である旨を確認しているとのことです(応募合意に係る契約については、締結していないとのことです。)。
加えて、公開買付者は、2025年6月中旬から9月上旬にかけて、当社に対するデュー・ディリジェンスを実施したとのことです。
そして、公開買付者は、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を含む本取引の諸条件等の検討を進めた結果、2025年8月8日、当社及び本特別委員会(下記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に定義します。以下同じです。)に対して、(ⅰ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値320円、過去1ヶ月間の終値の単純平均値325円(小数点以下を四捨五入。以下、終値の単純平均値の計算において同じです。)、過去3ヶ月間の終値の単純平均値304円、過去6ヶ月間の終値の単純平均値303円を上回っていること、(ⅱ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値320円に対して25.00%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、株価に対するプレミアム率の計算において同じです。)、過去3ヶ月間の終値の単純平均値304円に対して31.58%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値303円に対して32.01%のプレミアムが付与されていることを総合的に勘案し、本公開買付価格を400円とする初回提案を行ったとのことです。また、公開買付者は、当該初回提案において、当社及び本特別委員会に対して、本取引後も本不応募合意株主及びクウェート石油公社に当社の株主として留まっていただく想定であること、本公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように本公開買付けの買付予定数の下限を設定する想定であること等を提案したとのことです。その後、公開買付者は、2025年8月16日、本特別委員会から、(ⅰ)当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券株式会社(以下「みずほ証券」といいます。)並びに本特別委員会の第三者算定機関である株式会社プルータス・コンサルティング(以下「プルータス」といいます。)による株式価値算定結果、(ⅱ)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図して成立した公開買付け事例(但し、リーク報道があった事例を除きます。)のプレミアム水準、(ⅲ)当社株式の市場株価の推移(2024年6月14日における当社株式の終値565円を含みます。)、及び(ⅳ)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等を踏まえて総合的に検討した結果、当該提案価格は本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として不十分な水準であると判断したため、本公開買付価格について再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。また、公開買付者は、本特別委員会から、現状当社において本不応募合意株主及びクウェート石油公社との間で原油取引がないこと、一般株主への説明の観点及び当社の企業価値向上の観点等を踏まえて、公開買付者が全ての当社株式を取得することが本取引において重要と考えているため、本不応募合意株主及びクウェート石油公社の取扱いについて再検討すべき旨、取引条件の妥当性及び手続の公正性(一般株主に対する強圧性排除を含みます。)の観点から、本株式併合に係る議案の可決が確実に可能な水準(本公開買付け後の公開買付者の議決権比率3分の2以上)及びいわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)(以下「MoM」といいます。)水準のいずれをも満たす下限を設定することが重要だと考えているため、買付予定数の下限についても再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。
公開買付者は、2025年8月21日、当社及び本特別委員会に対して、(ⅰ)同月20日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値320円、過去1ヶ月間の終値の単純平均値327円、過去3ヶ月間の終値の単純平均値309円、過去6ヶ月間の終値の単純平均値302円を上回っていること、(ⅱ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値320円に対して32.81%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値309円に対して37.54%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値302円に対して40.73%のプレミアムが付与されていることから、公開買付者としては、当社の株主にとっても合理的な価格での売却機会を提供するものであると考えたため、本公開買付価格を425円とする第2回提案を行ったとのことです。また、公開買付者は、当該第2回提案において、当社及び本特別委員会に対して、現状、当社において大株主との原油取引はないものの将来的な本不応募合意株主及びクウェート石油公社からの原油調達を通じた調達先の多様化余地を残しておくことは当社の原油調達の安定性を高めることや競争力強化の観点で企業価値にとってもプラスに働く可能性があると考えていること、公開買付者としても本不応募合意株主及びクウェート石油公社との既存の取引関係を活用し良好な関係を維持する中で当社とのシナジーが創出されることを期待していること、本不応募合意株主及びクウェート石油公社は産油国の政府又は国営の石油公社であるため、当社の一般株主とは性質の異なる株主であることは一般株主にも説明可能であること等から、本取引後も本不応募合意株主及びクウェート石油公社に当社の株主として留まっていただく必要があることを提案したとのことです。さらに、公開買付者は、当該第2回提案において、当社及び本特別委員会に対して、パッシブ・インデックス運用ファンドが保有する株式数や当社の直近5期の定時株主総会における議決権行使比率、株式併合議案を諮る臨時株主総会においては議決権行使比率が通常の株主総会と比べて低下する傾向があること等を踏まえて、本公開買付けの成立の安定性を高めて当社の一般株主の皆様に合理的な売却機会を提供しつつ、本株式併合の議案が承認される水準にするという観点から、本公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように本公開買付けの買付予定数の下限を設定することが必要かつ適切であると考えていることを提案したとのことです。
その後、公開買付者は、2025年8月26日、本特別委員会から、(ⅰ)当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券並びに本特別委員会の第三者算定機関であるプルータスによる株式価値算定結果、(ⅱ)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図して成立した公開買付け事例(但し、リーク報道があった事例を除きます。)のプレミアム水準)、(ⅲ)当社株式の市場株価の推移(2024年6月14日における当社株式の終値565円を含みます。)、及び(ⅳ)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等を踏まえて総合的に検討した結果、当該提案価格は本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として未だ不十分な水準であると判断したため、本公開買付価格について再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。また、公開買付者は、本特別委員会から、現状当社において本不応募合意株主及びクウェート石油公社との間で原油取引がないこと、一般株主への説明の観点及び当社の企業価値向上の観点等を踏まえて、公開買付者が全ての当社株式を取得することが本取引において重要と考えているため、本不応募合意株主及びクウェート石油公社の取扱いについて再検討すべき旨、取引条件の妥当性及び手続の公正性(一般株主に対する強圧性排除を含みます。)の観点から、本株式併合に係る議案の可決が確実に可能な水準(本公開買付け後の公開買付者の議決権比率3分の2以上)及びMoM水準のいずれをも満たす下限を設定することが重要だと考えているため、買付予定数の下限についても再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。
公開買付者は、2025年8月28日、当社及び本特別委員会に対して、(ⅰ)同月27日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値338円、過去1ヶ月間の終値の単純平均値332円、過去3ヶ月間の終値の単純平均値313円、過去6ヶ月間の終値の単純平均値303円を上回っていること、(ⅱ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値338円に対して33.14%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値332円に対して35.54%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値313円に対して43.77%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値303円に対して48.51%のプレミアムが付与されていることから、公開買付者としては、当社の株主にとっても合理的な価格での売却機会を提供するものであると考えたため、本公開買付価格を450円とする第3回提案を行ったとのことです。また、公開買付者は、当該第3回提案において、当社及び本特別委員会に対して、現状、当社において大株主との原油取引はないものの将来的な本不応募合意株主及びクウェート石油公社からの原油調達を通じた調達先の多様化余地を残しておくことは当社の原油調達の安定性を高めることや競争力強化の観点で企業価値にとってもプラスに働く可能性があると考えていること、公開買付者としても本不応募合意株主及びクウェート石油公社との既存の取引関係を活用し良好な関係を維持する中で当社とのシナジーが創出されることを期待していること等から、本取引後も本不応募合意株主及びクウェート石油公社に当社の株主として留まっていただく必要があることを提案したとのことです。さらに、公開買付者は、当該第3回提案において、当社及び本特別委員会に対して、MoM水準を満たす下限を設定することはかえって本公開買付けによる当社株式の売却を希望する当社の一般株主の売却機会を阻害することに繋がると考えられること等を踏まえて、本公開買付けの成立の安定性を高める観点から、本公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように本公開買付けの買付予定数の下限を設定することが適切であると考えていることを提案したとのことです。その後、公開買付者は、2025年9月1日、本特別委員会から、(ⅰ)当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券並びに本特別委員会の第三者算定機関であるプルータスによる株式価値算定結果、(ⅱ)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図して成立した公開買付け事例(但し、リーク報道があった事例を除きます。)のプレミアム水準)、(ⅲ)当社株式の市場株価の推移(2024年6月14日における当社株式の終値565円を含みます。)、及び(ⅳ)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等を踏まえて総合的に検討した結果、当該提案価格は本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として未だ不十分な水準であると判断したため、本公開買付価格について再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。また、公開買付者は、本特別委員会から、本取引後も本不応募合意株主及びクウェート石油が当社の株主として留まることにより、一般株主が、本不応募合意株主及びクウェート石油が本公開買付価格を不十分と判断したとの疑念を抱くおそれがあること等を踏まえて、本不応募合意株主及びクウェート石油公社の取扱いについて再検討すべき旨、取引条件の妥当性及び手続の公正性(一般株主に対する強圧性排除を含みます。)の観点から、本株式併合に係る議案の可決が確実に可能な水準(本公開買付け後の公開買付者の議決権比率3分の2以上)及びMoM水準のいずれをも満たす下限を設定することが重要だと考えているため、買付予定数の下限についても再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。
公開買付者は、2025年9月2日、当社及び本特別委員会に対して、(ⅰ)同月1日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値336円、過去1ヶ月間の終値の単純平均値333円、過去3ヶ月間の終値の単純平均値315円、過去6ヶ月間の終値の単純平均値304円を上回っていること、(ⅱ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値336円に対して39.88%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値333円に対して41.14%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値315円に対して49.21%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値304円に対して54.61%のプレミアムが付与されていることから、公開買付者としては、当社の株主にとっても合理的な価格での売却機会を提供するものであると考えたため、本公開買付価格を470円とする第4回提案を行ったとのことです。また、公開買付者は、当該第4回提案において、当社及び本特別委員会に対して、本取引後も本不応募合意株主及びクウェート石油公社に当社の株主として留まっていただく必要があることを引き続き提案したとのことです。さらに、公開買付者は、当該第4回提案において、本公開買付けの買付予定数の下限について、当社及び本特別委員会に対して、本公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が48.05%となるように本公開買付けの買付予定数の下限を設定すること(当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した株式数の3分の2を乗じた数から、公開買付者が保有する株式数、本不応募合意株主及びクウェート石油公社が保有する株式数、最大限保守的に見積もったパッシブ・インデックス運用ファンドが保有する株式数、当社の取締役及び執行役員が保有する譲渡制限付株式の株を除いた株式数にすること)を提案したとのことです。その後、公開買付者は、2025年9月4日、本特別委員会から、(ⅰ)当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券並びに本特別委員会の第三者算定機関であるプルータスによる株式価値算定結果、(ⅱ)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表された、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図して成立した公開買付け事例(但し、リーク報道があった事例を除きます。)のプレミアム水準、(ⅲ)当社株式の市場株価の推移(2024年6月14日における当社株式の終値565円を含みます。)、及び(ⅳ)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等を踏まえて総合的に検討した結果、当該提案価格は本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として未だ不十分な水準であると判断したため、本公開買付価格について再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。また、公開買付者は、本特別委員会から、本取引後も本不応募合意株主が当社の株主として留まることにより、一般株主が、本不応募合意株主が本公開買付価格を不十分と判断したとの疑念を抱くおそれがあること等を踏まえて、本不応募合意株主の取扱いについて再検討すべき旨(クウェート石油公社は2025年9月上旬に本公開買付けへの応募を行う方針となり、公開買付者は、当該方針を尊重することとしたとのことです。)、取引条件の妥当性及び手続の公正性(一般株主に対する強圧性排除を含みます。)の観点から、本株式併合に係る議案の可決が確実に可能な水準(本公開買付け後の公開買付者の議決権比率3分の2以上)及びMoM水準のいずれをも満たす下限を設定することが重要だと考えているため、買付予定数の下限についても再検討すべき旨の要請を受けたとのことです。
公開買付者は、2025年9月5日、当社及び本特別委員会に対して、(ⅰ)同月4日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値340円、過去1ヶ月間の終値の単純平均値334円、過去3ヶ月間の終値の単純平均値317円、過去6ヶ月間の終値の単純平均値305円を上回っていること、(ⅱ)同日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値340円に対して41.18%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値334円に対して43.71%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値317円に対して51.42%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値305円に対して57.38%のプレミアムが付与されていることから、公開買付者としては、当社の株主にとっても合理的な価格での売却機会を提供するものであると考えたため、本公開買付価格を480円とする最終提案を行ったとのことです。また、公開買付者は、当該最終提案において、当社及び本特別委員会に対して、本公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が57.91%となるように本公開買付けの買付予定数の下限を設定すること(当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した株式数の3分の2を乗じた数から、公開買付者が保有する株式数、本不応募合意株主が保有する株式数、公開買付者がヒアリングを実施した結果、公開買付けには応募しないものの、その後のスクイーズアウト手続における株主総会においては株式併合に係る議案に対して原則として賛成の議決権行使を行う方針であると回答したパッシブ・インデックス運用ファンドが保有する株式数、当社の取締役及び執行役員が保有する譲渡制限付株式の株を除いた株式数にすること)を提案したとのことです。その後、公開買付者は、2025年9月7日、本特別委員会から、2025年9月9日に本公開買付けの開始公表が行われることを前提に、当社取締役会に対して、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる旨の答申書を提出することを予定している旨の回答を受けたとのことです。その後、公開買付者は、2025年9月8日、当社及び本特別委員会に対し、本公開買付けの開始公表を2025年9月11日とすることを検討しているとの連絡を行い、本特別委員会から、2025年9月10日に公開買付者からの提案内容について改めて検討を行い、当社取締役会に対して、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる旨を含む答申を行うことを決定したとの連絡を受けたとのことです。なお、本公開買付価格は、当社の2025年6月末時点の連結簿価純資産額を基礎として算出した1株当たり連結簿価純資産額(882.62円)を下回っているものの、1株当たり連結簿価純資産額は、現時点で企業を解散・清算した場合に実現することが期待される価値(以下「清算価値」といいます。)について、企業が保有する資産及び負債の全てが帳簿価額で売却可能であることを前提とした場合の金額に相当すると考えられるところ、(a)公開買付者は、本取引後も継続して当社に事業活動を行ってもらう予定であり、当社を解散・清算することは想定していないことから、継続企業である当社の株式価値の評価において1株当たり連結簿価純資産額を重視することは合理的でないと考えられることに加えて、(b)当社においては例えば汎用性が乏しい当社独自の規格となっている機械装置や運搬具について処分に伴う相当な減価等が発生するため、簿価純資産額をそのまま清算価値として換価することは適切ではないと考えられること等に起因して、1株当たり清算価値は本公開買付価格を下回る可能性があると考えているとのことです。
以上の経緯の下で、公開買付者は、2025年9月11日付の取締役会決議において、本公開買付価格を480円とし、本公開買付けを実施することを決定したとのことです。
(ⅱ)本公開買付け後の経営方針
公開買付者による当社株式の非公開化後の公開買付者グループ及び当社グループの具体的な事業戦略については、公開買付者及び当社が今後協議の上、決定していくことになりますが、一層踏み込んだ協業体制を実現し、意思決定の柔軟化及び迅速化を図ることで、石油製品の生産体制最適化を目指すことを基本方針と考えているとのことです。さらに、当社及び公開買付者グループが一体となって長期的な視野に立った生産体制を構築することにより、エネルギーの安定供給基盤を構築し、日本のエネルギーセキュリティへ貢献していくとのことです。
また、公開買付者は、本取引後の当社の経営体制については、本不応募契約において本不応募合意株主との間で本不応募合意株主が当社の社外取締役1名を指名する権利を有する旨を合意しているものの、それ以外の事項については今後当社と協議の上、決定していく予定とのことです。公開買付者は、現在非常勤取締役2名を当社に派遣しておりますが、本取引後も一定数の取締役を当社に派遣することを想定しており、これによりさらなる協業体制の強化を図ることを想定しているとのことです。
なお、本取引後の経営体制は、当社グループの従業員の雇用を維持することを前提としており、雇用条件における大きな変更は想定していないとのことです。
③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、当社は、2025年5月13日、本初期的提案書を受領しました。これを受けて当社は、本公開買付価格の公正性その他本公開買付けを含む本取引の公正性を担保すべく、2025年5月中旬に、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否のいずれからも独立した財務アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券を、また当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否のいずれからも独立した法務アドバイザーとして岩田合同法律事務所(以下「岩田合同」といいます。)をそれぞれ選任しました。
その上で、当社は、本取引が当社の主要株主かつ筆頭株主による持分法適用関連会社の買収に該当し、公開買付者と当社又は当社の一般株主との間に構造的な利益相反及び情報の非対称性の問題が存することに鑑み、本取引に関する当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保することを目的として、2025年5月22日開催の当社取締役会決議により、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した、佐藤良氏(当社社外取締役)、金井睦美氏(当社社外監査役、公認会計士)及び岩田合同より推薦を受けた企業法務弁護士としての豊富な知識と見識を有する森幹晴氏(弁護士、東京国際法律事務所代表パートナー)の3名によって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。本特別委員会の設置等の経緯、検討の経緯及び判断内容については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を設置しました。また、本特別委員会は、2025年6月11日、その専門性・実績等や、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立性を有していること等を踏まえ、本特別委員会独自の第三者算定機関としてプルータスを選任する旨を決定しております。加えて、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見」に記載のとおり、公開買付者グループ及び当社グループから独立した立場で、本公開買付けに係る検討、交渉及び判断を行う体制(本公開買付けの検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)を当社の社内に構築し、検討を進めてまいりました。
上記体制の整備後、本特別委員会は、みずほ証券及び岩田合同の助言を受けながら、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件について、当社の財務アドバイザーであるみずほ証券を通じて公開買付者との間で協議・交渉を行いました。
具体的には、当社及び本特別委員会は、2025年8月8日に、公開買付者から、本不応募合意株主及びクウェート石油公社が本取引後も当社の株主として残ること等を前提とした上で、公開買付価格を1株当たり400円(当該時点の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値320円に対して25.00%のプレミアム)とする旨及び買付予定数の下限を公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように設定する旨を含む、本公開買付けに関する最初の提案を受けました。当該提案を受け、本特別委員会は、①当該提案価格について、(a)みずほ証券及びプルータスによる当社株式価値のDCF法による分析結果(複数の評価方法が考えられる関係会社株式及び繰越欠損金の多角的な分析結果を含みます。)、(b)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表されかつ成立した、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図したTOB事例(但し、リーク報道があった事例を除く。))のプレミアム水準、(c)当社株式の市場株価の推移、(d)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等(事業上のシナジー効果に加え、公開買付者が本取引後に当社の減資を行う場合を想定した、繰越欠損金の更なる活用によるシナジー効果を含みます。)を踏まえて総合的に検討した結果、本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として不十分な水準であると考え、また、②買付予定数の下限について、取引条件の公正性・妥当性及び手続の公正性の観点から、MoM水準を満たす下限設定がなされることが重要だと考えて(なお、ここでのMoMとは、本基準株式数(77,240,335株)から、本日において公開買付者が保有する当社株式数17,035,520株、本不応募合意株式数5,811,390株及びクウェート石油公社が保有する当社株式数5,811,390株を減じた48,582,035株の過半数に相当する数(24,291,018株)を上回る基準の株式数をいいます。)、2025年8月16日に、公開買付者に対して、公開買付価格及び買付予定数の下限に関する提案内容の再検討を要請しました。
その後、当社及び本特別委員会は、2025年8月21日に、公開買付者から、本不応募合意株主及びクウェート石油公社が本取引後も当社の株主として残ること等を前提とした上で、公開買付価格を1株当たり425円(当該時点の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値327円に対して29.97%のプレミアム)とする旨及び引き続き買付予定数の下限を公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように設定する旨の第2回目の提案を受けました。当該提案を受け、本特別委員会は、①当該提案価格について、上記(a)乃至(d)を踏まえて総合的に検討した結果、本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として不十分な水準であると考え、また、②買付予定数の下限について、取引条件の公正性・妥当性及び手続の公正性の観点から、上記のMoM水準を満たす下限設定がなされることが重要だと考えて、2025年8月26日に、公開買付者に対して、公開買付価格を含む提案内容の再検討を要請しました。
その後、当社及び本特別委員会は、2025年8月28日に、公開買付者から、本不応募合意株主及びクウェート石油公社が本取引後も当社の株主として残ること等を前提とした上で、公開買付価格を1株当たり450円(当該時点の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値337円に対して33.53%のプレミアム)とする旨及び引き続き買付予定数の下限を公開買付け成立後に公開買付者の所有割合が35.05%となるように設定する旨の第3回目の提案を受けました。当該提案を受け、本特別委員会は、①当該提案価格について、上記(a)乃至(d)を踏まえて総合的に検討した結果、本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として不十分な水準であると考え、また、②買付予定数の下限について、取引条件の公正性・妥当性及び手続の公正性の観点から、上記のMoM水準を満たす下限設定がなされることが重要だと考えて、2025年9月1日に、公開買付者に対して、公開買付価格を含む提案内容の再検討を要請しました。
その後、当社及び本特別委員会は、2025年9月2日に、公開買付者から、本不応募合意株主及びクウェート石油公社が本取引後も当社の株主として残ること等を前提とした上で、公開買付価格を1株当たり470円(当該時点の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値341円に対して37.83%のプレミアム)とする旨及び買付予定数の下限を公開買付け成立後の公開買付者の所有割合が48.05%となるように設定する旨並びに今後、公開買付価格の引き上げ及び買付予定数の下限の引き下げを行う予定はない旨の第4回目の提案を受けました。当該提案を受け、本特別委員会は、①当該提案価格について、上記(a)乃至(d)を踏まえて総合的に検討した結果、本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として不十分な水準であると考え、また、②買付予定数の下限について、取引条件の公正性・妥当性及び手続の公正性の観点から、上記のMoM水準を満たす下限設定がなされることが重要だと考えて、2025年9月4日に、公開買付者に対して、公開買付価格を含む提案内容の再検討を要請しました。
その後、当社及び本特別委員会は、2025年9月5日に、公開買付者から、本不応募合意株主が本取引後も当社の株主として残る(公開買付者によれば、同月上旬になり、クウェート石油公社から本取引を機に当社株式を売却する旨の方針が示され、その保有する当社株式の全て(5,811,390株、所有割合:7.52%)について本公開買付けへの応募を行う意向である旨を確認したとのことです。)こと等を前提とした上で、公開買付価格を1株当たり480円(当該時点の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値343円に対して39.94%のプレミアム)とする旨及び買付予定数の下限を公開買付け成立後の公開買付者の所有割合が57.91%となるように設定する旨並びに本特別委員会からの指摘を最大限尊重した提案内容であり、公開買付者として公開買付者の株主への説明責任を果たすこと及び本取引の安定性の維持を図る必要性があることから、今後、再提案を想定していない旨の第5回目の提案を受けました。当該提案を受け、本特別委員会は、①当該提案価格について本取引の実行により実現することが期待される企業価値の増加分が当社の一般株主に公正に分配された価格として妥当な水準であると考え、また、②買付予定数の下限について、MoM水準を満たし(なお、ここでのMoMとは、本基準株式数(77,240,335株)から、本日において公開買付者が保有する当社株式数17,035,520株及び本不応募合意株式数5,811,390株を減じた54,393,425株の過半数に相当する数(27,196,713株)を上回る基準の株式数をいいます。)、取引条件の公正性・妥当性及び手続の公正性が確保されるものであると考えて、2025年9月7日に、公開買付者に対して、2025年9月9日に本公開買付けの開始公表が行われることを前提に、当社取締役会に対して、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる旨を含む答申を行うことを予定している旨を回答しました。
その後、当社及び本特別委員会は、2025年9月8日に、公開買付者から、本公開買付けの開始公表を2025年9月11日とすることを検討しているとの連絡を受け、本特別委員会は、2025年9月10日に公開買付者からの提案内容について改めて検討を行い、当社取締役会に対して、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる旨を含む答申を行うことを決定しました。
その上で、当社は、2025年9月11日開催の当社取締役会において、みずほ証券から2025年9月10日付で取得した株式価値算定書(以下「当社株式価値算定書(みずほ証券)」といいます。)の内容、本特別委員会を通じて2025年9月10日付でプルータスから提出を受けた株式価値算定書(以下「本特別委員会株式価値算定書(プルータス)」といいます。)の内容、法務アドバイザーである岩田合同から受けた本公開買付けを含む本取引に関する意思決定にあたっての留意点についての法的助言を踏まえつつ、本特別委員会から提出を受けた2025年9月10日付答申書(以下「本答申書」といいます。)の内容を最大限に尊重しながら、本取引について、企業価値向上を図ることができるか、本取引に関する諸条件は妥当なものか等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、以下の観点から本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであると判断しております。
すなわち、当社は、本取引により、以下に掲げる(a)から(e)のシナジーが実現可能となると考えることから、本取引は、当社の企業価値の向上に資すると判断いたしました。
(a)石油製品の生産体制最適化
当社が有している製油所は現状袖ケ浦製油所のみであることから、他の製油所との間で原料油の融通を行うことが不可能であるものの、本取引の実行により、当社が公開買付者グループに加わることで、袖ケ浦製油所において、装置トラブルや突発的な需給の変化が生じた場合において、公開買付者グループが有する5つの製油所との間で原料油の融通を行うことにより、迅速かつ効率的な対応が可能になると考えております。
(b)長期的な視野に立った生産体制の構築による、エネルギーの安定供給基盤の構築
当社は公開買付者以外にも独自の販売先を抱えていることから、公開買付者においては供給体制の拡充を期待できるものと考えております。他方、当社においては、販売先が公開買付者に一本化し得ることにより、販売価格及び生産性の向上に繋がるものと考えております。
(c)定期修理工事の共同管理化
定期修理工事に要する費用は人件費をはじめ近年相当程度高騰しており、また、働き方改革により工事期間が伸長しており製油所を稼働できない期間も長期化しております。これらの事情を踏まえ、公開買付者との協業を更に推し進め、定期修理工事時期の最適化や定期修理工事期間の人員融通等の共同管理化を行うことで定期修理に伴うコスト削減や工事期間の短縮化等に繋がるものと考えております。
(d)原料・資機材等調達の一元化による両社のコスト削減や当社の国内有数の大型桟橋をはじめとした設備の最大有効活用による両社の既存事業の発展
原料・資機材調達の一元化によるコスト削減に加えて、副資材調達の一元化によるコスト削減も期待できるものと考えております。また、当社は、これまで他製油所とのコスト比較が困難であったところ、複数製油所を有する公開買付者からの情報提供を通じて、当社袖ケ浦製油所の強み・弱みの特定、延いては強化すべき点・改善すべき点の洗い出しを行うことで、更なる事業の発展に資する経営判断が可能になると考えております。
(e)当社袖ケ浦製油所と公開買付者千葉事業所において一体となって長期的な目線に立ち構造改革を行うことによる、低炭素エネルギー供給拠点への転換実現
当社袖ケ浦製油所と公開買付者千葉事業所が近接していることから、一方は石油製品の供給を継続しつつ、もう一方が新たな燃料の供給拠点に転換することが可能と考えております。また、当社袖ケ浦製油所、公開買付者千葉事業所等をパイプラインで繋ぎ、製品や原料の融通が可能な一大カーボンニュートラルセンターを構築することも期待できると考えています。
また、当社は、本公開買付価格について、上記の協議・交渉を踏まえ、以下(ⅰ)乃至(ⅸ)の点等を踏まえ、本公開買付価格は妥当性を有し、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。
(ⅰ)本公開買付価格は、下記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されているみずほ証券による当社株式価値算定書(みずほ証券)における当社株式の株式価値算定結果によれば、市場株価法の算定結果の上限を上回っており、DCF法の算定結果のレンジの範囲内であり、当該中央値を上回る金額となっていること。
(ⅱ)本公開買付価格は、下記「(3)算定に関する事項」の「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの取得」に記載されているプルータスによる本特別委員会株式価値算定書(プルータス)における当社株式の株式価値算定結果によれば、市場株価法の算定結果の上限を上回っており、DCF法の算定結果のレンジの範囲内であり、当該中央値を上回る金額となっており、かつ、下記「(3)算定に関する事項」の「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの取得」に記載されている本フェアネス・オピニオンにおいて、当社株式の価値算定結果等に照らして、本公開買付価格である1株当たり480円が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であるとの意見が述べられていること。
(ⅲ)本公開買付価格は、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2025年9月10日の東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値及び過去の終値単純平均値に対してそれぞれ以下のプレミアムを加えた価格であるところ、かかるプレミアムの水準は、同種他社事例における平均的なプレミアム水準(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日から2025年8月22日までに公表されかつ成立した、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図したTOB事例21件(但し、リーク報道があった事例を除く。)のプレミアム水準の平均値及び中央値の水準45.42%~59.37%(当該21件のプレミアム水準の平均値:公表日の前営業日の株価に対して54.48%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して57.06%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して59.37%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して58.55%。当該21件のプレミアム水準の中央値:公表日の前営業日の株価に対して45.42%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して50.64%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して53.19%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して54.32%))との比較において、遜色ない水準と考えられること。
(評価基準日:2025年9月10日)
| 基準日終値 | 終値単純平均値 | |||
|---|---|---|---|---|
| 過去1ヶ月間 | 過去3ヶ月間 | 過去6ヶ月間 | ||
| --- | --- | --- | --- | --- |
| 市場株価 | 332円 | 334円 | 320円 | 305円 |
| プレミアム | 44.58% | 43.71% | 50.00% | 57.38% |
(ⅳ)本公開買付価格は、(a)2024年3月26日に、公開買付者が、住友化学株式会社が当時保有していた当社株式の全て(5,051,600株、当時の発行済株式総数の6.46%)を市場外で取得した際の株式取得単価330円を上回り、かつ、(b)2024年8月1日に、公開買付者が、株式会社JERAが当時保有していた当社株式の全て(6,839,920株、当時の発行済株式総数の8.75%)を市場外で取得した際の株式取得単価360円を上回る金額であること。
(ⅴ)当社の第3位株主であるクウェート石油公社は、公開買付者から独立した当事者の関係にあると考えられるところ、そのような立場であるクウェート石油公社より、クウェート石油公社が保有する当社株式の全て(5,811,390株、所有割合:7.52%)について、本公開買付けに応募する意向が示されていることは、本公開買付価格の公正さを裏付ける要素の一つであると言えること。
(ⅵ)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載されているMoM水準を満たす買付予定数の下限設定がなされている等、当社の一般株主の利益への配慮がなされていると認められること。
(ⅶ)本特別委員会において、みずほ証券及びプルータスによる当社株式価値の分析結果並びに岩田合同から受けた法的助言等を踏まえつつ、みずほ証券を通じて公開買付者との間で真摯かつ継続的な協議・交渉が行われ、公開買付者より、本公開買付価格の引き上げ予定がない旨を複数回主張される水準まで引き上げられた経緯の下で決定された価格であること。
(ⅷ)本特別委員会において、買付予定数の上限・下限や撤回等の条件、二段階買収に関する事項等の本公開買付価格以外の本取引の諸条件についても、強圧性を生じないようにする配慮を欠く等、一般株主にとって不利となるような条件は設定されておらず、妥当である旨の意見を述べていること。
(ⅸ)本公開買付価格は、当社の2025年6月末時点の連結簿価純資産額を基礎として算出した1株当たり連結簿価純資産額(882.62円)を下回っているものの(本公開買付価格は当社の同時点の1株当たり連結簿価純資産額の54.38%に相当)、1株当たり連結簿価純資産額は、現時点で企業を解散・清算した場合に実現することが期待される価値(以下「清算価値」といいます。)について、企業が保有する資産及び負債の全てが帳簿価額で売却可能であることを前提とした場合の金額に相当すると考えられるところ、(a)当社は、本取引後、公開買付者グループにおいて継続して事業活動を行う予定であり、本取引後に当社を解散・清算することは想定しておらず、また、公開買付者からも、本取引後に当社を解散・清算する予定はないことを複数回にわたって確認していることから、継続企業である当社の株式価値の評価において1株当たり連結簿価純資産額を重視することは合理的でないと考えられることに加えて、(b)清算価値について、本取引の取引条件の妥当性を検討することを唯一の目的として、複数の仮定を用いて、当社で試算を行ったところ、当社が保有する資産及び負債のうち、有形固定資産及び無形固定資産(土地を除きます。)については、機械装置を始めとして当社独自の規格になっており、帳簿価額での売却が困難と考えられること、また、土地については、時価に関する情報を踏まえ、帳簿価額での売却が困難と考えられること等に起因して、1株当たり清算価値が本公開買付価格を下回る試算結果が得られたこと。
なお、当社は2024年8月9日付「業績予想の修正に関するお知らせ」に記載のとおり、2025年3月期第2四半期累計期間及び通期の連結業績予想の下方修正を行っております(以下「下方修正開示①」といいます。)。下方修正開示①は、2024年7月下旬の落雷による装置の一時的な停止及び生産計画の見直しや、当時当社の連結子会社であった東京石油興業株式会社の全株式を売却したことに伴う売却損等を要因とするものであり、当社が意図的に当社株式の株価を下げる目的で下方修正開示①を策定及び公表したものではありません。また、2024年11月8日付「業績予想の修正に関するお知らせ」に記載のとおり、再度、2025年3月期通期の連結業績予想の下方修正を行っております(以下「下方修正開示②」といいます。)。下方修正開示②は、2025年3月期上期末の棚卸資産評価損の計上に加えて、当時の市場動向を踏まえたドバイ原油価格の引き下げや為替レートの円高予想への修正等を要因とするものであり、当社が意図的に当社株式の株価を下げる目的で下方修正開示②を策定及び公表したものではありません。
以上より、当社は、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値向上に資するものであり、かつ本公開買付価格を含む本取引に係る諸条件は一般株主の利益を含む株主共同の利益に資するものであると判断したため、本日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議の詳細は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見」をご参照ください。
(3)算定に関する事項
① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関として、みずほ証券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年9月10日に、当社株式価値算定書(みずほ証券)を取得いたしました。なお、みずほ証券は、当社グループ及び公開買付者グループの関連当事者に該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、みずほ証券は、株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」といいます。)及びみずほ信託銀行株式会社(以下「みずほ信託銀行」といいます。)と同じ株式会社みずほフィナンシャルグループの一員であり、みずほ銀行は、当社及び公開買付者の株主たる地位を有しているほか、公開買付者及び当社に対して通常の銀行取引の一環としての融資取引等を行っており、またみずほ信託銀行は当社に対し通常の銀行取引の一環としての融資取引等を行っておりますが、本取引に関して、記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、みずほ証券は、金融商品取引法第36条及び金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号。その後の改正を含みます。)第70条の4の適用法令に従い、みずほ証券とみずほ銀行及びみずほ信託銀行間の情報隔壁措置等の適切な利益相反管理体制を構築し、かつ実施しており、みずほ銀行及びみずほ信託銀行の株主及び貸付人の地位とは独立した立場で、当社の株式価値の算定を行っているとのことです。当社は、当社の株式価値算定にあたり、みずほ証券において適切な利益相反管理体制が構築され、かつ実施されていると判断し、みずほ証券を第三者算定機関に選定いたしました。なお、当社は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」記載のとおり、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置を実施していることから、当社の一般株主の利益には十分な配慮がなされていると考え、みずほ証券から本公開買付けの価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。また、本取引に係るみずほ証券に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれておりません。
(ⅱ)算定の概要
みずほ証券は、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を、それぞれ用いて、当社株式の1株当たりの株式価値算定を行っております。
みずほ証券が上記の手法に基づいて算定した当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価法:305円から334円
DCF法 :217円から638円
市場株価法では、算定基準日を2025年9月10日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準日終値332円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値334円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値320円及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値305円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を305円から334円と算定しております。
DCF法では、当社が現時点で合理的に予測可能な期間まで作成した2026年3月期から2031年3月期までの事業計画(以下「本事業計画」といいます。)における収益予測や投資計画、当社の2026年3月期第1四半期における財務情報、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第2四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値及び株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を217円から638円と算定しております。なお、割引率は加重平均資本コストとし、2.75%~3.25%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長法では外部環境等を総合的に勘案した上で永久成長率を△0.25%~0.25%として、継続価値を125,919~157,651百万円と算定しております。継続価値の算定にあたっては、4年に1度の大規模定期修理及びその中間年度に小規模定期修理が実施されるという当社のビジネスサイクルに鑑み、本事業計画の最終年度である2031年3月期の財務数値のみではなく、2028年3月期から2031年3月期の4ヶ年の財務情報を考慮しております。
なお、本事業計画の策定においては、石油精製ビジネス等、現状の当社の事業内容の継続を前提としており、大幅な事業内容の変化は見込んでおりません。また、カーボンニュートラル等、当社を取り巻く外部環境等を踏まえ、将来的にバイオ燃料の供給等の新規事業を具体的に検討する可能性はあるものの、現時点において具体的に実施を予定している新規事業はないことから収益影響を具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画には加味しておりません。そして、当社は4年に1度の大規模定期修理及びその中間年度に小規模定期修理を実施するというビジネスサイクルが存在することから、本事業計画においても、当該ビジネスサイクルが継続することを前提としております。
また、本事業計画は、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、公開買付者グループから独立した当社の従業員で組成されたチームが作成しており、作成過程において公開買付者グループ(公開買付者の出身者又は公開買付者からの出向者を含みます。)が関与した事実はございません。本特別委員会は、当社が本取引のために本事業計画を作成するにあたり、事業計画案の内容及び重要な前提条件等について質疑応答を行うとともに、最終的な本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について合理性を確認し、承認をしています。
みずほ証券がDCF法の算定の前提とした本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測には、対前年度比較で利益とフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれます。具体的には、2026年3月期及び2030年3月期に大規模定期修理を、2028年3月期に小規模定期修理を行うために、製油所の操業を一定期間停止することが予定されていること、及び設備投資額の増加見込みにより、営業利益は、2026年3月期に対前年度比較で10,048百万円の減少、2027年3月期に対前年度比較で29,330百万円の増加、2028年3月期に対前年度比較で10,602百万円の減少、2029年3月期に対前年度比較で10,162百万円の増加、2030年3月期に対前年度比較で16,557百万円の減少、2031年3月期に対前年度比較で14,831百万円の増加となることが見込まれており、フリー・キャッシュ・フローは、2026年3月期に対前年度比較で38,532百万円の減少、2027年3月期に対前年度比較で8,928百万円の増加、2028年3月期に対前年度比較で10,424百万円の増加、2029年3月期に対前年度比較で10,621百万円の増加、2030年3月期に対前年度比較で40,703百万円の減少、2031年3月期に対前年度比較で40,057百万円の増加となることが見込まれております。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、当社が上場廃止になることによる上場維持費用の削減を除き、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画における財務予測には加味されておらず、これを算定の基礎としたみずほ証券による算定にも盛り込まれておりません(注13)。
(単位:百万円)
| 2026年3月期 (9ヶ月) |
2027年3月期 | 2028年3月期 | 2029年3月期 | 2030年3月期 | 2031年3月期 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 504,439 | 787,333 | 693,000 | 787,024 | 631,213 | 786,484 |
| 営業利益 | △2,195 | 13,713 | 3,111 | 13,273 | △3,284 | 11,547 |
| EBITDA | 3,038 | 21,646 | 11,516 | 21,195 | 5,668 | 21,172 |
| フリー・キャッシュ・フロー | △16,762 | △3,714 | 6,710 | 17,332 | △23,372 | 16,686 |
(注13) みずほ証券は、当社株式の株式価値の算定に際し、以下の資料・情報の分析・検討を実施いたしました。なお、以下の資料等には、当社の子会社・関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大令第59号)第8条の定義によります。以下、総称して「関係会社」といいます。)にかかるものも含まれます。
(1)当社の有価証券報告書、四半期報告書その他により公表された財務情報
(2)当社が準備・作成し、みずほ証券に対して開示された事業・財務状況にかかる諸資料
(3)当社が準備・作成し、みずほ証券に対して開示された財務見通しにかかる諸資料(本事業計画を含みます。)
(4)当社の事業・財務状況に関する実績・見通しにかかる、当社の経営陣へのインタビュー結果及び関係各部署から受領したQ&Aリストの回答
(5)当社の普通株式の株価及び株式売買状況
(6)その他みずほ証券が、当社から受領し又はみずほ証券による一般的な調査を通じて入手した、みずほ証券が必要かつ適切であると考える各種資料
また、みずほ証券は、当社株式の株式価値の算定に際し以下の事項を前提としています。
(1)上記のみずほ証券が検討したすべての公開情報及び当社からみずほ証券に提供され又はみずほ証券が当社と協議した財務その他の情報で算定における実質的な根拠となった情報(以下「本件情報」といいます。)の全てが正確かつ完全であることに依拠し、それを前提としております。みずほ証券は、本件情報の正確性及び完全性につき独自に検証は行っておらず、また、これらを独自に検証する責任又は義務を負いません。従って、本件情報について、かかる情報を重大な誤りとする事項があった場合、又は算定基準日時点で開示されていない事実や状況若しくは算定基準日時点以降に発生した事実や状況(算定基準日時点において潜在的に存在した事実で、その後明らかになった事実を含みます。)があった場合には、算定結果が異なる可能性があります。なお、みずほ証券は当社の経営陣が、当社からみずほ証券に提供され又はみずほ証券が当社と協議した財務その他の情報について、不完全若しくは誤解を招くようなものとするような事実を一切認識していないことを前提としています。
(2)みずほ証券が提供を受けた財務予測その他の将来に関する情報(将来の収益及び費用に関する予想、費用節減の見通し並びに本事業計画を含みます。)については、当社及び当社の関係会社の将来の経営成績及び財務状況に関し現時点で得られる最善の予測及び判断に基づき、当社の経営陣によって合理的に準備、作成されたことを前提とし、かつ、みずほ証券は、かかる財務予測及び事業計画の実現可能性について独自に検証することなく、これらの財務予測及び事業計画に依拠し、当社株式価値算定書(みずほ証券)で言及される分析若しくは予想又はそれらの基礎となる仮定に関して何らの見解も表明しておりません。なお、本取引による当社及び公開買付者のシナジー効果については、当社が上場廃止になることによる上場維持費用の削減を除き、みずほ証券は当社株式価値算定書(みずほ証券)の交付時点において価値算定に重要な影響を及ぼす可能性を定量的に評価できる事項は認識しておらず、また、当社株式価値算定書(みずほ証券)における価値算定では当社が上場廃止になることによる上場維持費用の削減以外のシナジー効果を盛り込んでおりません。
(3)当社株式価値算定書(みずほ証券)作成にあたってみずほ証券が要求した情報のうち、当社から情報の提供又は開示を受けられず、又は提供若しくは開示を受けたもののそれが当社の企業価値に及ぼす影響が現時点においては不確定なもの、又はその他の方法によってもみずほ証券が評価の基礎として使用できなかったものについては、みずほ証券は、当社の同意の下で、みずほ証券が合理的及び適切と考える仮定を用いています。みずほ証券のかかる仮定が重要な点において事実と異なることが明らかになった場合に、評価結果が異なる可能性があります。
(4)本取引は、日本の法人税法上、当社につき課税されない取引であること、及び本取引に関するその他の課税関係が当社株式の株式価値に影響を及ぼさないことを前提としています。また、みずほ証券は、独自に検証を行うことなく、本取引が適時に完了すること、並びに当社又は本取引で期待される利益に何らの悪影響を及ぼすことなく、本取引の完了に必要なすべての重要な、政府、規制当局その他の同意及び承認(法令又は契約に基づくものであるか否かを問いません。)を得ることができること、また、かかる同意及び承認の内容が当社株式の株式価値に影響を及ぼさないこと、当社に対し規制当局その他により発令若しくは課された命令、措置その他の処分がある場合には、当社から開示を受けたものを除き、それが当社の今後の業績に与える影響が存在しないか又は今後も発生しないことを前提としています。みずほ証券は、法律、規制又は会計・税務関連の専門家ではなく、かかる事項については、当社の外部専門家が行った評価に依拠しております。
(5)みずほ証券は当社又はその関係会社の資産・負債(デリバティブ取引、簿外資産・負債その他の偶発債務を含みます。)又は引当につき独自の評価・査定を行っておらず、その会計上・税務上の評価額の妥当性ないし会計処理・税務処理の適正性について分析しておらず、いかなる評価、査定又は分析についても、独自に第三者から提供を受けたことはなく、第三者に要求しておりません。みずほ証券は、当社又はその関係会社の財産又は施設を検査する義務を負っておらず、倒産、破産等に関する法律に基づいて当社又はその関係会社の株主資本又は支払能力についての評価を行っておりません。
(6)当社並びにその関係会社のいずれも、当社株式の株式価値に重大な影響を及ぼすような契約、合意その他一切の書面を過去に締結しておらず、かつこのような決定を行っていないこと、また、将来も締結若しくは決定を行わないこと、及び本取引の実行により、将来、当社又はその関係会社が当事者として拘束される重要な合意に違反することとならず、かつ、かかる重要な合意を解除する権利又はかかる合意に基づき不履行を宣言し若しくは救済手段を行使する権利を生じさせないことを前提としています。
(7)みずほ証券は、本件情報において開示を受けたものを除き、当社及びその関係会社の訴訟若しくは紛争その他に関する偶発債務又は環境、税務若しくは知的財産権等に関する簿外債務は存在しないこと、並びに当社の事業に関する現在の保険加入額が事業運営上十分であることを前提としています。
② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
本特別委員会は、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否のいずれからも独立した第三者算定機関としてプルータスを選任し、プルータスに対して、当社株式の株式価値の算定及び本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)の表明を依頼し、2025年9月10日に、本特別委員会株式価値算定書(プルータス)を取得いたしました。なお、プルータス・コンサルティングは、公開買付者及び当社の関連当事者に該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。なお、本特別委員会は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」記載のとおり、公開買付者及び当社において、本公開買付価格の公正性を担保するための措置並びに利益相反を回避するための措置を実施していることから、当社の一般株主の利益には十分な配慮がなされていると考え、プルータス・コンサルティングからフェアネス・オピニオン(以下「本フェアネス・オピニオン」といいます。)を取得いたしました。また、本取引に係るプルータスに対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれておりません。
(ⅱ)算定の概要
プルータスは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所プライム市場に上場しており、市場株価が存在することから市場株価法を、また当社の将来の事業活動の状況を算定に反映するためDCF法を、それぞれ用いて、当社株式の1株当たりの株式価値算定を行っております。
プルータスが上記の手法に基づいて算定した当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価法:305円から334円
DCF法 :265円から618円
市場株価法では、算定基準日を2025年9月10日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準日終値332円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値334円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値320円及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値305円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を305円から334円と算定しております。
DCF法では、当社が作成した2026年3月期から2031年3月期までの事業計画における収益予測や投資計画、当社の2026年3月期第1四半期における財務情報、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第2四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値及び株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を265円から618円と算定しております。割引率は加重平均資本コストとし、3.1%~3.8%を採用しております。また、継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長法では理論上想定される長期的な環境等を踏まえ永久成長率を0.0%、として、継続価値を120,357~147,364百万円と算定しております。継続価値の算定にあたっては、4年に1度の大規模定期修理及びその中間年度に小規模定期修理がそれぞれ実施されるという当社のビジネスサイクルに鑑み、本事業計画の最終年度である2031年3月期の財務数値のみではなく、2028年3月期から2031年3月期の4ヶ年の財務情報を考慮しております。
なお、本事業計画の策定においては、石油精製ビジネス等、現状の当社の事業内容の継続を前提としており、大幅な事業内容の変化は見込んでおりません。また、カーボンニュートラル等、当社を取り巻く外部環境等を踏まえ、将来的にバイオ燃料の供給等の新規事業を具体的に検討する可能性はあるものの、現時点において具体的に実施を予定している新規事業はないことから収益影響を具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画には加味しておりません。そして、当社は4年に1度の大規模定期修理及びその中間年度に小規模定期修理を実施するというビジネスサイクルが存在することから、本事業計画においても、当該ビジネスサイクルが継続することを前提としております。
また、本事業計画は、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、公開買付者グループから独立した当社の従業員で組成されたチームが作成しており、作成過程において公開買付者グループ(公開買付者の出身者又は公開買付者からの出向者を含みます。)が関与した事実はございません。本特別委員会は、当社が本取引のために本事業計画を作成するにあたり、事業計画案の内容及び重要な前提条件等について質疑応答を行うとともに、最終的な本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について合理性を確認し、承認をしています。
プルータスがDCF法の算定の前提とした本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測には、対前年度比較で利益やフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれます。具体的には、2026年3月期及び2030年3月期に大規模定期修理を、2028年3月期に小規模定期修理を行うために、製油所の操業を一定期間停止することが予定されていること、及び設備投資額の増加見込みにより、営業利益は、2026年3月期に対前年度比較で10,048百万円の減少、2027年3月期に対前年度比較で29,330百万円の増加、2028年3月期に対前年度比較で10,602百万円の減少、2029年3月期に対前年度比較で10,162百万円の増加、2030年3月期に対前年度比較で16,557百万円の減少、2031年3月期に対前年度比較で14,831百万円の増加となることが見込まれており、フリー・キャッシュ・フローは2026年3月期に対前年度比較で42,137百万円の減少、2027年3月期に対前年度比較で11,006百万円の増加、2028年3月期に対前年度比較で9,947百万円の増加、2029年3月期に対前年度比較で11,653百万円の増加、2030年3月期に対前年度比較で42,135百万円の減少、2031年3月期に対前年度比較で41,494百万円の増加となることが見込まれております。
また、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において収益に与える影響を具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画における財務予測には加味されておらず、これを算定の基礎としたプルータスによる算定にも盛り込まれておりません。
(単位:百万円)
| 2026年3月期 (9ヶ月) |
2027年3月期 | 2028年3月期 | 2029年3月期 | 2030年3月期 | 2031年3月期 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 504,439 | 787,333 | 693,000 | 787,024 | 631,213 | 786,484 |
| 営業利益 | △2,195 | 13,713 | 3,111 | 13,273 | △3,284 | 11,547 |
| EBITDA | 3,441 | 21,781 | 11,664 | 21,354 | 5,829 | 21,336 |
| フリー・キャッシュ・フロー | △17,664 | △2,676 | 7,271 | 18,925 | △23,211 | 18,283 |
(ⅲ)本フェアネス・オピニオンの概要
本特別委員会は、2025年9月10日、プルータスから、本公開買付価格である1株当たり480円は当社の一般株主にとって財務的見地から公正なものである旨の本フェアネス・オピニオンを取得しております。本フェアネス・オピニオンは、当社が作成した本事業計画に基づく株式価値算定の結果等に照らして、本公開買付価格である1株当たり480円が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であることを意見表明するものです。なお、本フェアネス・オピニオンは、プルータスが、当社から、当社の事業の現状、本事業計画等の開示を受けるとともに、それらに関する説明を受けた上で実施した当社の株式価値算定の結果に加えて、本公開買付けの概要、背景及び目的に係る当社との質疑応答、プルータスが必要と認めた範囲内での当社の事業環境、経済、市場及び金融情勢等についての検討並びにプルータスにおけるエンゲージメントチームとは独立した審査会におけるレビュー手続を経て発行されております(注14)。
(注14) プルータスは、本フェアネス・オピニオンを作成するに当たって当社から提供を受けた基礎資料及び一般に公開されている資料、並びに当社から聴取した情報が正確かつ完全であることを前提としており、また、その正確性、完全性について、独自の調査、検証を実施しておらず、その義務を負うものではないため、これらの資料の不備や重要事実の不開示に起因する責任を負わないとのことです。
プルータスは、本フェアネス・オピニオンの基礎資料として用いた本事業計画その他の資料が、当該資料の作成時点における最善の予測と判断に基づき合理的に作成されていることを前提としており、その実現可能性を保証するものではなく、これらの作成の前提となった分析若しくは予測又はそれらの根拠となった前提条件については、何ら見解を表明するものではないとのことです。
プルータスは、法律、会計又は税務の専門機関ではないため、本公開買付けに関する法律、会計又は税務上の問題に関して何らかの見解を述べるものでもなければ、その義務を負うものでもないとのことです。
プルータスは、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)に関して独自の評価又は鑑定を行っておらず、これらに関していかなる評価書や鑑定書の提出も受けていないため、当社及びその関係会社の支払能力についての評価も行っていないとのことです。
本フェアネス・オピニオンは、当社が本公開買付けに関する意見を表明するに際しての検討に供する目的で、本公開買付価格の公正性に関する意見を財務的見地から表明したものであるため、本公開買付けの代替的な選択肢となり得る取引との優劣、本公開買付けの実施によりもたらされる便益、及び本公開買付け実行の是非について、何らの意見を述べるものではないとのことです。
本フェアネス・オピニオンは、当社の発行する有価証券の保有者、債権者、その他の関係者に対し、いかなる意見も述べるものではないため、プルータスは本フェアネス・オピニオンに依拠した株主及び第三者の皆様に対して何らの責任も負わないとのことです。
プルータスは、当社への投資等を勧誘するものではなく、その権限も有していないため、本フェアネス・オピニオンは株主の皆様に対して本公開買付けに関する応募その他のいかなる行動も推奨するものではないとのことです。
本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正か否かについて、本フェアネス・オピニオンの提出日現在の金融及び資本市場、経済状況並びにその他の情勢を前提に、また、同日までにプルータスに供され又はプルータスが入手した情報に基づいて、同日時点における意見を述べたものであり、今後の状況の変化によりこれらの前提が変化しても、プルータスはその意見を修正、変更又は補足する義務を負わないとのことです。
本フェアネス・オピニオンは、本フェアネス・オピニオンに明示的に記載された事項以外、又は本フェアネス・オピニオンの提出日以降に関して、何らの意見を推論させ、示唆するものではないとのことです。
プルータスは、当社株式の株式価値の算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。加えて、当社の財務予測に関する情報については、当社経営陣による現時点で得られる最善の予測と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としておりますが、当該財務予測については、本特別委員会が当社との間で質疑応答を行うとともに、その内容や前提条件等の合理性を確認しております。なお、プルータスは、算定の基礎とした本事業計画については、当社との間で質疑応答を行い、その内容を分析及び検討しております。
(4)上場廃止となる見込み及びその事由
本日現在、当社株式は東京証券取引所プライム市場に上場されておりますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の定める上場廃止基準に従い、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該上場廃止基準に該当しない場合でも、公開買付者は、その後下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、適用法令に従い、本スクイーズアウト手続により当社株式の全て(但し、本譲渡制限付株式を含み、公開買付者及び本不応募合意株主が保有する当社株式並びに当社の保有する自己株式を除きます。)を取得することを予定しているとのことですので、その場合には、当社株式は、東京証券取引所の定める上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、当社株式が上場廃止となった場合は、当社株式を東京証券取引所プライム市場において取引することはできなくなります。上場廃止を目的とする理由及び一般株主への影響及びそれに対する考え方については上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」及び下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照ください。
(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けが成立したにもかかわらず、本公開買付けにより当社株式の全て(但し、本譲渡制限付株式を含み、公開買付者及び本不応募合意株主が保有する当社株式並びに当社の保有する自己株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付け成立後に、以下の方法により、当該当社株式の全ての取得を目的として本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。
具体的には、本公開買付けの成立後、公開買付者は、会社法第180条に基づき当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を開催することを、本公開買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定とのことです。なお、公開買付者は、当社の企業価値向上の観点から、本臨時株主総会を可能な限り早期に開催することが望ましいと考えており、本公開買付けの決済の開始日(以下「本決済開始日」といいます。)後の近接する日が本臨時株主総会の基準日となるように、公開買付期間中に基準日設定公告を行うこと、本臨時株主総会を2025年12月頃を目途に開催することを当社に対して要請する予定とのことです。当社は、公開買付者からかかる要請を受けた場合には、かかる要請に応じる予定です。なお、公開買付者及び本不応募合意株主は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。
本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を保有することとなるとのことです。本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、当社の株主に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を公開買付者又は当社に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が保有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう設定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのことです。また、当社株式の併合の割合は、本日現在において未定ですが、公開買付者及び本不応募合意株主のみが当社株式の全てを保有することとなるよう、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)の保有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことです。
株式併合に関連する一般株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、株式併合がなされた場合であって、株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、当社の株主は、当社に対し、自己の保有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格の決定の申立てを行うことができる旨が定められています。上記のとおり、本株式併合においては、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)の保有する当社株式の数は1株に満たない端数となる予定ですので、株式併合に反対する当社の株主は、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、価格決定の申立てを行うことができることになる予定とのことです。なお、上記申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断することとなります。また、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ないとのことです。
上記の手続については、関係法令についての改正、施行及び当局の解釈等の状況等によっては、実施に時間を要し、又は実施の方法に変更が生じる可能性があるとのことです。但し、その場合でも、本公開買付けが成立した場合には、本公開買付けに応募しなかった当社の株主(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該当社の株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該当社の株主が保有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。
なお、本譲渡制限付株式については、本譲渡制限付株式に係る割当契約書において、(a)譲渡制限期間中に、株式併合(当該株式併合により本譲渡制限付株式の割当者の有する本譲渡制限付株式が1株に満たない端数のみとなる場合に限ります。)に関する事項が当社の株主総会で承認された場合(但し、株式併合の効力発生日が譲渡制限期間の満了時より前に到来するときに限ります。)には、当社の取締役会の決議により、当該承認の日において割当者が保有する本譲渡制限付株式の全てについて、株式併合の効力発生日の前営業日の直前時をもって、譲渡制限を解除するとされ、(b)上記(a)に規定する場合には、当社は、当該株式併合の効力発生日の前営業日をもって、同日において割当者が保有する譲渡制限が解除されていない本譲渡制限付株式の全てを無償で取得するとされているとのことです。上記割当契約書の(a)の規定に従い、本譲渡制限付株式は、本株式併合の効力発生日の前営業日の直前時をもって譲渡制限が解除される想定であることから、本株式併合の対象とする予定とのことです。
なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。
(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
当社は、本日現在において公開買付者の子会社ではなく、本公開買付けは支配株主との取引等には該当いたしません。もっとも、公開買付者は、当社株式を17,035,520株(所有割合:22.06%)保有する当社のその他の関係会社であり、当社を持分法適用関連会社としていること、当社の取締役11名のうち、公開買付者の常務執行役員であった者が1名(前澤浩士氏)、公開買付者の常務執行役員を兼務している者が1名(山本順三氏)、本不応募合意株主から派遣されている者が1名(ムハンマド・シュブルーミー氏)、本公開買付けへの不応募に関する契約を公開買付者と締結する可能性があった株主(クウェート石油公社)から派遣されている者が1名(ハーリド・サバーハ氏)存在すること、その他当社の職員に公開買付者の出身者又は同社からの出向者がいること等から、本公開買付けを含む本取引において、公開買付者及び当社は、本公開買付けの段階から本公開買付けの公正性を担保するとともに、本取引に関する当社の意思決定の恣意性を排除し、意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保し、また利益相反の疑いを回避する観点から、以下のとおり、本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置を講じております。また、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
なお、公開買付者は、本公開買付において、27,693,547株(所有割合:35.85%)を買付予定数の下限として設定しており、公開買付者と利害関係を有さない当社の株主が保有する当社株式の数の過半数、いわゆるMoM(本基準株式数(77,240,335株)から、本書提出日において公開買付者が保有する当社株式数17,035,520株、本不応募合意株式数5,811,390株、を減じた54,393,425株の過半数に相当する数27,196,713株)水準を満たすものとのことです。
① 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
公開買付者は、本公開買付価格の公正性を担保するため、本公開買付価格を決定するにあたり、公開買付者グループ及び当社グループから独立した第三者評価機関として、公開買付者の財務アドバイザーであるJPモルガン証券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。
JPモルガン証券は、複数の株式価値算定手法の中から当社株式の株式価値の算定手法を検討した結果、当社の市場株価の動向を勘案した市場株価平均法及び当社の将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を算定手法として用いて当社株式の株式価値の算定を行ったとのことです。公開買付者は、JPモルガン証券から、2025年9月10日付で株式価値算定書(以下「買付者算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、JPモルガン証券は、公開買付者及び当社の関連当事者に該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していないとのことです。また、公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載の諸要素を総合的に考慮し、かつ当社及び本特別委員会との協議及び交渉を経て本公開買付価格を判断・決定しているため、JPモルガン証券から本公開買付価格の公正性に関する評価(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。
買付者算定書によれば、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりとのことです。
市場株価平均法:305円から334円
DCF法 :335円から617円
市場株価平均法では、JPモルガン証券は、公開情報に基づき、2025年9月10日を基準日として、東京証券取引所プライム市場における当社株式の基準日終値332円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値334円、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値320円、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値305円に基づき、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を、305円から334円までと分析したとのことです。
DCF法では、JPモルガン証券は、JPモルガン証券が使用することについて公開買付者が了承した、2026年3月期から2031年3月期の当社の事業計画及び財務予測、当社の事業計画における収益や投資計画、公開買付者及び当社に対するインタビュー及びデュー・ディリジェンスの結果、並びにその他一般に公開された情報等の諸要素等に基づき、当社が2026年3月期第2四半期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを、一定のレンジにおける割引率により、現在価値に割り引いて株式価値を算出することを通じて、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を、335円から617円までと分析したとのことです。
なお、JPモルガン証券がDCF法による分析において前提とした当社の事業計画及び財務予測には、対前年度比較で利益・フリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれているとのことです。具体的には、2026年3月期、2028年3月期及び2030年3月期に、定期修理を行うために製油所の操業を一定期間停止することが予定されていることにより営業利益とフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少が見込まれており、営業利益は2026年3月期、2028年3月期、2030年3月期にそれぞれ△17,021百万円、1,945百万円(前期比82.8%減少)、△5,904百万円(前期比146.9%減少)となることが見込まれているとのことです。フリー・キャッシュ・フローは2026年3月期と2030年3月期にそれぞれ△10,912百万円(前期比150.2%減少)、△5,208百万円(前期比151.5%減少)となることが見込まれているとのことです。また、JPモルガン証券がDCF法による算定にあたって前提とした当社の事業計画及び財務予測は本取引の実行を前提としており、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果を見込んでいるとのことです。買付者算定書及びその基礎となる当社株式の株式価値の算定の前提条件、検討された事項及び検討上の制限に関する補足説明は(注15)に記載のとおりとのことです。
(注15) JPモルガン証券は、買付者算定書の基礎となる当社株式の株式価値の算定を行うにあたり、公開情報、公開買付者若しくは当社から提供を受けた情報、又は、公開買付者若しくは当社と協議した情報、及びJPモルガン証券が検討の対象とした、又はJPモルガン証券のために検討されたその他の情報等の一切が、正確かつ完全であることを前提としており、独自にその正確性及び完全性について検証を行っていないとのことです(また独自にその検証を行う責任も義務も負っていないとのことです。)。JPモルガン証券は、公開買付者又は当社のいかなる資産及び負債についての評価又は査定も行っておらず、また、そのような評価又は査定の提供も受けておらず、さらに、JPモルガン証券は、倒産、支払停止又はそれらに類似する事項に関する適用法令の下での公開買付者又は当社の信用力についての評価も行っていないとのことです。JPモルガン証券は、公開買付者及び当社から提出された、又はそれらに基づき算出された財務分析や予測に依拠するにあたっては、それらが、当該分析又は予測に関連する公開買付者及び当社の将来の業績や財務状況に関する公開買付者及び当社経営陣の買付者算定書の日付時点における最善の見積もりと判断に基づいて合理的に作成されていることを前提としているとのことです。JPモルガン証券は、かかる分析若しくは予測又はそれらの根拠となった前提については、何ら見解を表明するものではないとのことです。また、JPモルガン証券は、本公開買付けを含む公開買付者により意図される他の取引が、企図されたとおりに実行されること、及び、公開買付者から提供を受けた資料にて説明されたあらゆる効果があることを前提としているとのことです。JPモルガン証券は、法務、当局による規制、税務、会計等の事項に係る専門家ではなく、それらの点については公開買付者のアドバイザーの判断に依拠しているとのことです。さらに、JPモルガン証券は、本公開買付けの実行に必要な全ての重要な政府、規制当局その他の者の同意又は許認可が、公開買付者若しくは当社又は本公開買付けの実行により期待される利益に悪影響を与えることなく取得されることも前提としているとのことです。買付者算定書及びその基礎となる当社株式の株式価値の算定結果は、必然的に、買付者算定書の日付現在でJPモルガン証券が入手している情報及び同日現在の経済、市場、その他の状況に基づいているとのことです。同日より後の事象により、買付者算定書及びその基礎となる当社株式の株式価値の算定結果が影響を受けることがありますが、JPモルガン証券はその分析を修正、変更又は再確認する義務は負わないとのことです。また、買付者算定書及びその基礎となる当社株式の株式価値の算定結果は、公開買付者又は公開買付者の取締役会に対し特定の買付価格について推奨するものではなく、また特定の買付価格が、唯一の適切な買付価格であることについて推奨するものでもないとのことです。JPモルガン証券は本公開買付けに関する公開買付者の財務アドバイザーであり、かかる財務アドバイザーとしての業務の対価として公開買付者から報酬を受領する予定ですが、当該報酬の一定部分は本公開買付けが実行された場合にのみ発生するとのことです。さらに、公開買付者は、かかる業務に起因して生じうる一定の債務についてJPモルガン証券を補償することに同意しております。買付者算定書の日付までの2年間において、JPモルガン証券及びその関係会社は、公開買付者又は当社のために重要な財務アドバイザリー業務、商業銀行業務又は投資銀行業務を行ったことはないとのことです。また、JPモルガン証券及びその関係会社は、自己勘定で公開買付者及び当社のそれぞれの発行済株式の1%未満を保有しているとのことです。JPモルガン証券及びJPモルガン証券の関係会社は、その通常の業務において、公開買付者又は当社が発行した債券又は株式の自己勘定取引又は顧客勘定取引を行うことがあり、したがって、JPモルガン証券及びJPモルガン証券の関係会社は随時、これらの有価証券の買持ちポジション又は売持ちポジションを保有する可能性があるとのことです。公開買付者が、JPモルガン証券による当社株式の株式価値の分析にあたって、JPモルガン証券が前提とした当社の財務予測(以下「本件財務予測」といいます。)は、JPモルガン証券が使用することについて公開買付者が了承したものであるとのことです。なお、公開買付者は、本件財務予測を、一般には公表しておらず、また、本件財務予測は一般に公開することを目的としては作成されていないとのことです。本件財務予測は、本質的に不確実であり、かつ公開買付者又は当社経営陣が管理あるいは統制できない多くの変数及び前提条件(一般経済、競争条件及び現行利子率に関係する要因を含みますが、これらに限られません。)に依拠しているとのことです。そのため、実際の業績は、これらの財務予測と大幅に異なる可能性があるとのことです。上記の買付者算定書の基礎となる当社株式の株式価値の算定の結果及びその算定の手法の概要に係る記載は、JPモルガン証券が実施した分析又は参考にしたデータを全て記載するものではないとのことです。買付者算定書は複雑な過程を経て作成されているため、その分析結果の一部又は要約の記載は必ずしもその分析の内容全てを正確に表すものではないとのことです。JPモルガン証券の分析結果は全体として考慮される必要があり、その分析結果を全体として考慮することなくその一部又は要約のみを参考にした場合、JPモルガン証券の分析の基礎となる過程について必ずしも正確な理解を得ることができない可能性があるとのことです。JPモルガン証券は、その分析を行うにあたり、各分析及び要因を総体的かつ全体的に考慮しており、特定の分析又は要因に特別な比重を置いておらず、また、個別に検討した各分析又は各要因についてそれぞれがJPモルガン証券の分析の根拠となったか、また、どの程度の根拠となったのかについての意見は述べていないとのことです。
公開買付者は、JPモルガン証券から取得した買付者算定書に記載された算定内容・結果を踏まえつつ、2025年6月中旬から同年9月初旬にかけて実施された当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否、過去1年間の当社株式の市場株価の動向(終値最高値382円、終値最安値242円)、当社の業績予想を含む国内外事業の将来の見通し及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、かつ、当社及び本特別委員会との協議・交渉の結果等を踏まえ、2025年9月11日、本公開買付価格をDCFのレンジの内である1株当たり480円とすることを決定したとのことです。
なお、本公開買付価格である1株当たり480円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2025年9月10日の当社株式の東京証券取引所プライム市場における終値332円に対して44.58%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値334円に対して43.71%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値320円に対して50.00%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値305円に対して57.38%のプレミアムをそれぞれ加えた金額となるとのことです。
② 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関として、みずほ証券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年9月10日に、当社株式価値算定書(みずほ証券)を取得いたしました。
当社がみずほ証券から取得した当社株式価値算定書(みずほ証券)の詳細については、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」の「(ⅱ)算定の概要」をご参照ください。
③ 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの取得
本特別委員会は、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関として、プルータスを選任し、プルータスに対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年9月10日に、本特別委員会株式価値算定書(プルータス)及び本フェアネス・オピニオンを取得いたしました。
本特別委員会がプルータスから取得した本特別委員会株式価値算定書(プルータス)及び本フェアネス・オピニオンの詳細については、上記「(3)算定に関する事項」の「② 特別委員会における独立した第三者からの株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの取得」の「(ⅱ)算定の概要」及び「(ⅲ)本フェアネス・オピニオンの概要」をご参照ください。
④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得
当社は、本取引に関する当社の意思決定に慎重を期し、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保することを目的として、2025年5月22日開催の当社取締役会決議により、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した、企業経営者としての豊富な経験と見識を有する佐藤良氏(当社社外取締役)、公認会計士としての豊富な経験と見識を有する金井睦美氏(当社社外監査役)に加え、M&A指針においてM&Aに関する専門性(手続の公正性や企業価値評価に関する専門的知見)を補うために社外役員に加えて委員として選任することが否定されないとされている社外有識者として、岩田合同より推薦を受けた企業法務弁護士としての豊富な知識と見識を有する森幹晴氏(弁護士、東京国際法律事務所代表パートナー)の3名から構成される本特別委員会を設置いたしました。なお、当社社外取締役のうち、公開買付者の常務執行役員を兼任している山本順三氏、公開買付者の出身者である前澤浩士氏、本不応募合意株主の関係者であるムハンマド・シュブルーミー氏、本公開買付けへの不応募に関する契約を公開買付者と締結する可能性があった株主(クウェート石油公社)の関係者であるハーリド・サバーハ氏については、本取引における構造的な利益相反の問題による影響を受ける可能性を排除する観点から、本特別委員会の委員には選定しておりません。また、本特別委員会の委員の報酬について成功報酬は採用しておりません。本特別委員会は、互選により、本特別委員会の委員長として、森幹晴氏を選定しております。当社は、本特別委員会の委員として設置当初からこの3名を選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。
当社取締役会は、本特別委員会設置の決定に際し、本特別委員会に対し、(ⅰ)本取引の目的の正当性・妥当性(本取引が当社の企業価値の向上に資するかを含む。)、(ⅱ)本公開買付けにおける公開買付価格を含む本取引の取引条件の公正性・妥当性、(ⅲ)本取引に係る手続の公正性、(ⅳ)本取引を行うことが当社の少数株主にとって不利益でないと考えられるか(注16)、(ⅴ)上記(ⅰ)乃至(ⅳ)及びその他の事項を踏まえ、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決定することの是非(以下「本諮問事項」と総称します。)について諮問いたしました。さらに、当社取締役会は、本取引に関する決定を行うに際して、本特別委員会の意見を最大限尊重し、本特別委員会が本取引の条件等について妥当でないと判断した場合には、本取引を実行する旨の意思決定(本公開買付けに対する当社の賛同及び応募推奨を内容とする意見表明を含みます。)を行わないことを併せて決議しております。
(注16) 東京証券取引所における有価証券上場規程等の一部改正(MBO等に係る遵守事項に関する改正。以下「本上場規程等改正」といいます。)が2025年7月22日をもって施行されており、本取引は、本上場規程等改正の施行日後に決定する「公開買付者が…その他の関係会社…である公開買付け」(有価証券上場規程第441条第1項第2号)であるため、本上場規程等改正の適用を受けるところ、本上場規程等改正においては、「公開買付者が…その他の関係会社…である公開買付け」について、一般株主にとって公正であることに関する意見の入手が求められております。本諮問事項(ⅳ)は本取引を行うことが当社の少数株主にとって不利益でないと考えられるかを諮問するものですが、本諮問事項の諮問は、本上場規程等改正の公表前の2025年5月22日付であり、当時の東京証券取引所の上場規則を踏まえたものであることに鑑みれば、当社取締役会として本上場規程等改正を踏まえた答申をすることを想定しているものと考えられます。したがって、本特別委員会は、本諮問事項(ⅳ)について、本上場規程等改正に照らし、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられるかを答申するものとします。
加えて、当社取締役会は、本特別委員会に対し、(ⅰ)当社の費用負担の下、本取引に係る調査(本取引に関係する当社の役員若しくは従業員又は本取引に係る当社のアドバイザーに対し、本諮問事項の検討に必要な事項について質問を行い、説明又は助言を求めることを含みます。)を行うことができる権限、(ⅱ)当社に対し、(a)本特別委員会としての提案その他の意見又は質問を公開買付者に伝達すること、及び(b)本特別委員会自ら公開買付者(本取引に係る公開買付者のアドバイザーを含みます。)と協議・交渉する機会の設定を求めることができ、また、本特別委員会が当該機会の設定を求めない場合であっても、当社は、公開買付者と協議・交渉を行った場合にはその内容を速やかに本特別委員会に報告し、本特別委員会は、当該内容を踏まえ、公開買付者との協議・交渉の方針について、当社に対して意見を述べ、また、必要な指示・要請を行うことができる権限、(ⅲ)必要と認めるときは、当社の費用負担の下、本特別委員会独自の弁護士、算定機関、公認会計士その他のアドバイザーを選任することができる権限を付与いたしました。これを受けて、本特別委員会は、当社の第三者算定機関であり、かつ、財務アドバイザーであるみずほ証券、及び当社の法務アドバイザーである岩田合同につき、いずれも独立性及び専門性に問題がないことから、それぞれ、当社の第三者算定機関、財務アドバイザー及び法務アドバイザーとして承認し、また本特別委員会としても必要に応じて専門的助言を受けることができることを確認いたしました。
本特別委員会は、2025年5月29日より2025年9月10日までの間に合計18回開催され、本諮問事項についての協議及び検討が慎重に行われました。具体的には、本特別委員会は、(ⅰ)公開買付者に対する、本取引の提案に至った背景及び経緯、本取引の実現によって生じるシナジー、公開買付者による本取引後の経営方針、本取引の条件・想定ストラクチャー等に関するヒアリング、(ⅱ)当社のプロジェクトチームのメンバーに対する、当社経営陣(但し、公開買付者グループ、本不応募合意株主及び本公開買付けへの不応募に関する契約を公開買付者と締結する可能性があった株主(クウェート石油公社)から独立した者に限ります。)による公開買付者からの提案内容に関する評価・検討状況等、公開買付者との間の協議の内容等、みずほ証券及びプルータスによる当社株式の株式価値算定の前提とした本事業計画の内容及び作成方法に関するヒアリング、(ⅲ)みずほ証券に対する、本取引の内容及び進捗状況等、当社株式価値算定の内容・方法等に関するヒアリング、(ⅳ)プルータスからの本特別委員会株式価値算定書(プルータス)及び本フェアネス・オピニオンの取得、並びに、プルータスに対する、当社株式価値算定の内容・方法等に関するヒアリング等、(ⅴ)岩田合同に対する、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引の諸手続、本取引に係る本特別委員会の審議の方法並びに公開買付者との公開買付価格及びその他条件に関する交渉等についての助言を含む法的助言に関するヒアリング等を行っております。
本特別委員会は、以上の経緯で本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2025年9月10日、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、本諮問事項につき大要以下の内容の本答申書を提出しております。
(ⅰ)答申内容
ⅰ 本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、その目的は正当性・妥当性を有すると認められる。
ⅱ 本公開買付けにおける公開買付価格を含め、本取引の取引条件の公正性・妥当性は確保されていると考えられる。
ⅲ 本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。
ⅳ 本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる。
ⅴ 前記ⅰ乃至ⅳその他の事項を踏まえ、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決定することは、妥当であると考えられる。
(ⅱ)答申の理由
ⅰ 本取引の目的の正当性・妥当性
(公開買付者が本取引の検討に至った経緯及び公開買付者による本取引の目的)
・公開買付者は、2024年3月26日当社株式10,195,600株(同日時点の発行済株式総数の13.04%)を保有するに至り、当社の主要株主である筆頭株主となったとのことである。同年4月16日、公開買付者と当社は、資本業務提携に関する合意書を締結し、17,035,520株(同日時点の発行済株式総数の21.79%)を保有するに至り、当社を持分法適用関連会社としたとのことである。
・公開買付者は、2025年3月下旬より、石油製品について想定される環境条件及びそれを踏まえた供給体制に関する検討を開始し、その中で、将来的にエネルギーの安定供給という社会的責任を果たすためにも、石油製品の供給体制を強化することが重要という結論に至ったとのことである。
・公開買付者は、2025年4月中旬頃に、持分法適用会社という出資形態にて上場会社として独立した事業運営を行っている当社の現状では、両社がそれぞれ個別の経営方針のもと、精製設備などの事業基盤や人材・情報などの相互活用が十分にできずシナジーの創出には一定の限界があると考え、当社を非公開化し、同一の企業組織・同一の経営方針の下で事業活動を行うことによって、一層踏み込んだ協業体制を実現し、意思決定の柔軟化及び迅速化も図られ、当社を持分法適用会社化した際よりも、①石油製品の生産体制最適化、②長期的な視野に立ったエネルギーの安定供給基盤の構築、③両社の機能やインフラの相互活用や一元化によるコスト競争力の強化、④低炭素エネルギーの供給体制の構築のような一層のシナジーを追求することを通じて両社の既存燃料油事業を更に発展させることができると考え、公開買付者は、2025年5月13日、当社に対して、本初期的提案書を提示したとのことである。
(当社の認識する経営課題及び本取引の目的)
・当社においては、(ⅰ)国内燃料油需要の漸減、JET燃料の需要の増加、海外(特にアジア環太平洋)における需要の堅調な推移、ガソリン・灯油の需要の低下等様々な変化が見込まれる状況の中で、安定して石油製品を供給できる体制を構築すること、(ⅱ)老朽化による製油所の設備トラブルが増加傾向にある中で、人件費の高騰や働き方改革による工事期間の伸長により増加傾向にある製油所の定期修理工事に要する費用を削減すること、(ⅲ)物価の高騰によって増加傾向にある、原料・資機材の調達コストを削減すること、及び(ⅳ)長期的な目線に立ってカーボンニュートラル化に対応することが、それぞれ必要となると考えられるとのことである(以下、上記(ⅰ)乃至(ⅳ)を総称して「当社の認識する経営課題」という。)。
・当社によれば、当社は、本取引により当社が公開買付者グループに加わることで、①石油製品の生産体制最適化、②長期的な視野に立ったエネルギーの安定供給基盤の構築、③定期修理工事の共同管理化、④原料・資機材等調達の一元化による両社のコスト削減や当社の国内有数の大型桟橋をはじめとした設備の最大有効活用による両社の既存事業の発展、⑤当社袖ケ浦製油所と公開買付者千葉事業所において一体となって長期的な目線に立ち構造改革を行うことによる、低炭素エネルギー供給拠点への転換実現といったシナジーを実現することができ、当社の認識する経営課題の改善が期待できると考えているとのことである。
・以上を踏まえれば、公開買付者による本取引の目的と当社の認識する本取引の目的の間に齟齬はなく、また、公開買付者による本取引の目的に照らせば、本取引により、当社の認識する経営課題の改善が期待できると考えることは合理的であると評価できる。
(本取引による当社のデメリット)
・本取引により当社に生じ得るデメリットとして、当社が上場廃止することに伴う資金又は資本調達及び社会的信用力や人材採用力への影響が想定される。
・当社によれば、事業資金を調達する手段として、主に金融機関からの借入を利用しているとのことであり、そうだとすれば、当社は現状、資本市場へのアクセスという上場会社としてのメリットを十分に享受していない状況にあるとも考えられる。
・公開買付者によれば、本取引後において、公開買付者の利用するキャッシュマネジメントシステム等を通じた公開買付者の資金調達力・財務基盤の活用が想定されるとのことであり、当社において公開買付者の信用力を反映した利率で適時適切な額の資金を調達することが可能となることは、当社の事業運営上のメリットに繋がると考えられる。
・公開買付者は上場会社であり高い社会的信用及び認知度を有していると考えられることから、本取引により当社が上場廃止したとしても、むしろ社会的信用力や人材採用力の更なる維持・向上が図られると考えることも可能である。
・以上より、本取引による当社のデメリットについては、仮に存在するとしても、本取引の実行に当たり特段の支障にはならないと評価できる。
(本取引による当社グループの従業員への影響)
・公開買付者は、当社グループの従業員の取扱いについて当社の企業価値の維持・向上の観点から適切な方針を有しているといえ、本取引の実行後においてかかる方針が実行される限り、本取引は、当社の企業価値の維持・向上に資するものであると評価できる。
(本取引以外の代替手段の有無)
・本取引以外の代替手段が存在するか否かについて検討すると、当社を上場会社としたまま、公開買付者との本資本業務提携を強化し、又は公開買付者から更なる出資を受けるという代替手段が考えられる。もっとも、これらの手段については、当社が独立した上場会社であり、一般株主の利益にも配慮した事業運営を行う必要があることや、公開買付者の保有する製油所に関する情報その他の経営資源・ノウハウ・営業上の秘密情報の共有に一定の制約があることなどから、公開買付者との提携による効果を最大化するという観点からは、望ましい選択肢ではないと考えられる。
・本取引と同様の効果を生じさせることが期待できる本取引以外の代替手段は想定されないと考えられる。
(結論)
・以上より、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、その目的は正当性・妥当性を有すると認められる。
ⅱ 本取引の取引条件の公正性・妥当性
(当社の第三者算定機関からの株式価値算定書の取得)
・当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立したフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるみずほ証券に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2025年9月10日付で当社株式価値算定書(みずほ証券)を取得した。
・本公開買付価格の公正性・妥当性の前提として、当社株式価値算定書(みずほ証券)の信頼性について検討すると、まず、みずほ證券は、市場株価法及びDCF法を用いて、当社株式の株式価値の算定を行っているところ、各算定方法はいずれも一般的な算定方法と認められる。また、市場株価を基準とする市場株価法と将来キャッシュフローの現在価値を評価に織り込むDCF法という評価手法の組み合わせは、企業評価の標準的アプローチに沿った妥当なものであり、みずほ証券がそれぞれの算定方法を採用した理由に不合理な点は認められない。当該各算定方法に基づく算定結果は、経験豊富な第三者算定機関であるみずほ証券により算定されたものであり、当社株式1株当たりの株式価値の算定結果にも不合理な点は認められない。さらに、上記算定方法及びその結果の前提となる財務予測や前提条件等についても、いずれも不合理な点は認められない。なお、本事業計画は、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、公開買付者グループから独立した当社の従業員で組成されたチームが作成しており、作成過程において公開買付者グループ(公開買付者の出身者又は公開買付者からの出向者を含む。)が関与した事実はないとのことである。また、本特別委員会は、当社が本取引のために本事業計画を作成するにあたり、事業計画案の内容及び重要な前提条件等について質疑応答を行うとともに、最終的な本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について合理性を確認し、承認をしている。以上より、当社株式価値算定書(みずほ証券)には信頼性が認められると評価できる。
・本公開買付価格である1株当たり480円は、当社株式価値算定書(みずほ証券)における市場株価法による算定結果のレンジの上限を上回っており、また、当社株式価値算定書(みずほ証券)におけるDCF法による算定結果のレンジの中央値を上回っていることからすれば、本公開買付価格は当社株式価値算定書(みずほ証券)における株式価値算定の結果との関係で妥当な範囲内にあると評価できる。
(本特別委員会独自の第三者算定機関からの株式価値算定書及びフェアネス・オピニオンの取得)
・本特別委員会は、本諮問事項について検討するに当たり、公開買付者から提示された本公開買付価格に係る取引条件の妥当性を確保するために、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関であるプルータスに対して、当社株式の株式価値の算定及び本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)の表明を依頼し、2025年9月10日付で当委員会株式価値算定書(プルータス)及び本公開買付価格が当社の一般株主にとって財務的見地から公正である旨の本フェアネス・オピニオンを取得した。
・本公開買付価格の公正性・妥当性の前提として、当委員会株式価値算定書(プルータス)の信頼性について検討すると、まず、プルータスは、市場株価法及びDCF法を用いて、当社株式の株式価値の算定を行っているところ、各算定方法は、いずれも一般的な算定方法と認められる。また、市場株価を基準とする市場株価法と将来キャッシュフローの現在価値を評価に織り込むDCF法という評価手法の組み合わせは、企業評価の標準的アプローチに沿った妥当なものであり、プルータスがそれぞれの算定方法を採用した理由に不合理な点は認められない。当該各算定方法に基づく算定結果は、経験豊富な第三者算定機関であるプルータスにより算定されたものであり、当社株式1株当たりの株式価値の算定結果にも不合理な点は認められない。さらに、上記算定方法及びその結果の前提となる財務予測や前提条件等についても、いずれも不合理な点は認められない。なお、本事業計画は、本取引の取引条件の妥当性を検討することを目的として、公開買付者グループから独立した当社の従業員で組成されたチームが作成しており、作成過程において公開買付者グループ(公開買付者の出身者又は公開買付者からの出向者を含む。)が関与した事実はないとのことである。また、本特別委員会は、当社が本取引のために本事業計画を作成するにあたり、事業計画案の内容及び重要な前提条件等について質疑応答を行うとともに、最終的な本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について合理性を確認し、承認をしている。以上より、当委員会株式価値算定書(プルータス)には信頼性が認められると評価できる。
・本フェアネス・オピニオンは、プルータスが、当社が作成した本事業計画に基づく株式価値算定の結果等に照らして、本公開買付価格である1株当たり480円が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であることを意見表明するものである。本フェアネス・オピニオンは、プルータスが、当社から当社の事業の現状や本事業計画等の開示を受けるとともに、それらに関する説明を受けた上で実施した当社の株式価値算定の結果に加えて、本公開買付けの概要、背景及び目的に係る当社との質疑応答、プルータスが必要と認めた範囲内での当社の事業環境、経済、市場及び金融情勢等についての検討並びにプルータスにおけるエンゲージメントチームとは独立した審査会におけるレビュー手続を経て、発行されたとのことであり、その発行手続及び内容について不合理な点は認められない。以上より、本フェアネス・オピニオンには信頼性が認められると評価できる。
・本公開買付価格である1株当たり480円は、当委員会株式価値算定書(プルータス)における市場株価法による算定結果のレンジの上限を上回っており、また、当委員会株式価値算定書(プルータス)におけるDCF法による算定結果のレンジの中央値を上回っていることからすれば、本公開買付価格は当委員会株式価値算定書(プルータス)における株式価値算定の結果との関係で妥当な範囲内にあると評価できる。また、本フェアネス・オピニオンにおいて、本公開買付価格が当社の一般株主にとって財務的見地から公正である旨の意見が述べられており、これによっても本公開買付価格の公正性・妥当性が裏付けられるものと考えられる。
(プレミアムの確保)
・本公開買付価格のプレミアム水準は、みずほ証券によれば、同種他社事例における平均的なプレミアム水準(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日から2025年8月22日までに公表されかつ成立した、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図したTOB事例21件(但し、リーク報道があった事例を除く。)のプレミアム水準の平均値及び中央値の水準45.42%~59.37%(当該21件のプレミアム水準の平均値:公表日の前営業日の株価に対して54.48%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して57.06%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して59.37%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して58.55%。当該21件のプレミアム水準の中央値:公表日の前営業日の株価に対して45.42%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値に対して50.64%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値に対して53.19%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値に対して54.32%。))との比較において、遜色ない水準と考えられるとのことであり、かかる水準のプレミアムが確保されていることからすれば、本公開買付価格は、本取引の実行によって当社に実現される株式価値が相当程度反映されたものであると評価できる。
(下方修正開示について)
・下方修正開示①及び下方修正開示②は、意図的に当社株式の株価を下げる目的で行われたものではないと考えることは合理的であり、上記のみずほ証券による市場株価法の算定及び上記のプルータスによる市場株価法の算定並びに上記のプレミアム水準の判断において、下方修正開示①及び下方修正開示②以降の当社株式の株価も考慮の対象とすることに問題はないと考えられる。
(公開買付者との交渉)
・本特別委員会は、本公開買付価格について、2025年8月8日以降、(a)当社のフィナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるみずほ証券及び本特別委員会独自の第三者算定機関であるプルータスによる当社株式価値のDCF法による分析結果(複数の評価方法が考えられる関係会社株式及び繰越欠損金の多角的な分析結果を含む。)、(b)本取引と類似する取引事例(具体的には、経済産業省がM&A指針を公表した2019年6月28日以降に公表されかつ成立した、持分法適用関連会社である上場会社の非公開化を企図したTOB事例(但し、リーク報道があった事例を除く。))のプレミアム水準、(c)当社株式の市場株価の推移、(d)本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果等(事業上のシナジー効果に加え、公開買付者が本取引後に当社の減資を行う場合を想定した、繰越欠損金の更なる活用によるシナジー効果を含む。)を踏まえ、公正かつ妥当な価格及びMoM水準等を踏まえた下限設定を確保できるまでは交渉する(本不応募合意株主及びクウェート石油公社が保有する当社株式の全てについても本公開買付けへの応募を求めつつ、仮に本不応募合意株主及びクウェート石油公社が本取引後も当社の株主として残るのであれば、その点も踏まえて価格及び下限設定に関する交渉を行う。)という方針の下、専門性の高い当社のフィナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券を通じて、公開買付者との間で、複数回にわたり協議及び交渉を重ねた。その結果、本特別委員会と公開買付者とは、当社の正式な意思決定は当社取締役会決議で承認されるという前提の下、公開買付価格(1株当たり480円)及びその他条件について合意に至った。
・以上の本取引に係る交渉経過等において透明性や公正性を疑わせるような事情は認められず、本公開買付価格及びその他条件は、本特別委員会が専門性の高い当社のフィナンシャル・アドバイザーであるみずほ証券を通じて公開買付者との間で複数回にわたって行った協議・交渉の結果として合意されたものであるとともに、本公開買付価格は、公開買付者の最初の提案額(1株当たり400円)から1株当たり480円と大幅に増額されたものであって、真摯な交渉によって決定された価格であると評価できる。
(本公開買付価格と1株当たり連結簿価純資産額との比較)
・当社によれば、(a)当社は、本取引後、公開買付者グループにおいて継続して事業活動を行う予定であり、本取引後に当社を解散・清算することは想定しておらず、また、公開買付者からも、本取引後に当社を解散・清算する予定はないことを複数回にわたって確認しているため、継続企業である当社の株式価値の評価において1株当たり連結簿価純資産額を重視することは合理的でないと考えていることに加えて、(b)清算価値について、本取引の取引条件の妥当性を検討することを唯一の目的として、複数の仮定を用いて当社で試算を行ったところ、当社が保有する資産及び負債のうち、有形固定資産及び無形固定資産(土地を除く。)については、機械装置を始めとして当社独自の規格になっており、帳簿価額での売却が困難と考えられること、また、土地については、時価に関する情報を踏まえ、帳簿価額での売却が困難と考えられること等に起因して、1株当たり清算価値が本公開買付価格を下回る試算結果が得られたとのことである。
・以上の当社の説明等に不合理な点は認められず、本公開買付価格である1株当たり480円が、当社の2025年6月末時点の連結簿価純資産額を基礎として算出した1株当たり連結簿価純資産額(882.62円)を下回っていることをもって、本公開買付価格の公正性・妥当性を否定する理由にはならないものと考えられる。
(公開買付者による過去の当社株式の取得価格)
・公開買付者は、2024年3月26日、住友化学株式会社が保有していた当社株式の全てである5,051,600株(同日時点の当社の発行済株式総数の6.46%)を、市場外で330円で取得したとのことであり、その後、本資本業務提携の一環として、同年8月1日付で、株式会社JERAが保有していた当社株式の全てである6,839,920株(同日時点の当社の発行済株式総数の8.75%)を、市場外で360円で取得したとのことであるが、これら過去に当社株式を取得した際の1株当たりの取得価格(330円、360円)は、本公開買付価格である1株当たり480円を大きく下回る金額であり、この点でも本公開買付価格に不合理な点はないと考えられる。
(クウェート石油公社の本公開買付けへの応募の意向)
・公開買付者グループから独立したクウェート石油公社が本公開買付けへの応募を行う意向を示したことからも、本公開買付価格を含む本取引の取引条件の公正性・妥当性が裏付けられるものと考えられる。
(本取引に係る本公開買付価格以外の取引条件)
・その他、本取引に係る本公開買付価格以外の条件についても、同種・同規模の取引条件と比較して不合理なものではないと考えられ、取引条件が公正性・妥当性を欠くものとは認められない。
(結論)
・以上より、本公開買付けにおける公開買付価格を含め、本取引の取引条件の公正性・妥当性は確保されていると考えられる。
ⅲ 本取引に係る手続の公正性
(本特別委員会の設置及び審議等)
・本特別委員会は、特別委員として適格な者により構成され、適切な判断をすることが可能な設計とされており、かつ、当社における本取引に関する意思決定に実質的に関与できる機会が確保されている上に、実際にも、本特別委員会における審議は慎重かつ適切に行われ、さらに、専門性の高い当社のフィナンシャル・アドバイザーを通じて公開買付者と本取引に係る取引条件について自ら交渉を行っていたのであるから、本特別委員会の設置及び審議等については、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
(当社における審議)
・当社は、公開買付者及び本不応募合意株主、クウェート石油公社から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を構築しているものといえ、かかる体制は、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
(独立した外部の専門家アドバイザーによる助言)
・当社のフィナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてみずほ証券が、本特別委員会独自の第三者算定機関としてプルータスが、当社のリーガル・アドバイザーとして岩田合同が、それぞれ選任されているところ、これらのアドバイザーの選任及び助言は、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
(他の買付者からの買付機会を確保するための措置(マーケット・チェック))
・公開買付者が、公開買付期間を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日に設定していること、公開買付者及び当社は、公開買付者以外の買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っていないこと等を踏まえると、対抗的な買付け等の機会が確保されているといえ、本取引における間接的なマーケット・チェックは相応に機能するものと評価できる。
(当社の一般株主に対する適切な情報提供)
・本取引では、当社の一般株主が本取引について評価・判断するに当たり、適切な情報が提供される予定であると認められるところ、かかる情報提供は、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
(MoMを上回る買付予定数の下限の設定)
・公開買付者は、本公開買付けにおいて、27,693,547株(所有割合:35.85%)を買付予定数の下限として設定しており(以下「本件下限設定」という。)、当該下限については、当該下限を満たす場合、実質的に、公開買付者と重要な利害関係を共通にしない株主、すなわち一般株主が保有する株式の過半数の応募があることにもなるから、当該下限の設定は、実質的にMoMに相当する買付予定数の下限の設定として、本取引に係る手続の公正性を確保するものであり、公正性担保措置として有効に機能していると評価できる。
(強圧性の排除)
・①本取引においては、本公開買付け後の本スクイーズアウト手続は本株式併合により行うことが予定されているところ、②(ⅰ)本件下限設定を行うことにより本株式併合に係る議案が可決される蓋然性が認められ、かつ、(ⅱ)公開買付者によれば、公開買付者は、本株式併合に係る議案が可決されない場合であっても、本公開買付けにおける応募状況や当該時点における当社の株主の所有状況及び属性並びに市場株価の動向も踏まえた上で、本株式併合に係る議案が当社の株主総会において現実的に承認される水準に至るまで、市場内での買付け又は市場外での相対取得の方法により、当社株式を追加取得し、当社株式の非公開化を目指す予定とのことであること等からすれば、実質的にみて、本取引に反対する株主に株式買取請求権又は価格決定請求権が確保されないスキームは採用されておらず、③(ⅰ)本公開買付けが成立した場合には速やかに本スクイーズアウト手続が行われる予定である旨、及び(ⅱ)本スクイーズアウト手続時の価格は本公開買付価格と同一の価格を基準にする旨が、開示資料において明らかにされる予定であることを踏まえれば、一般株主は、本公開買付けに応募するか否かにあたって、仮に応募しなかった場合に不利に取り扱われることが予想される状況には陥らないような配慮がなされているといえ、本取引においては、一般株主に対する強圧性を生じさせないような配慮がなされていると認められる。
(結論)
・本取引においては、以上の各公正性担保措置が講じられており、本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられる。
ⅳ 本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられるか
前記のとおり、①本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、その目的は正当性・妥当性を有すると認められること、②本公開買付けにおける公開買付価格を含め、本取引の取引条件の公正性・妥当性は確保されていると考えられること、③本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられることからすると、本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられる。
ⅴ 当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決定することの是非
前記のとおり、①本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、その目的は正当性・妥当性を有すると認められること、②本公開買付けにおける公開買付価格を含め、本取引の取引条件の公正性・妥当性は確保されていると考えられること、③本取引に係る手続の公正性は確保されていると考えられること、④本取引を行うことが当社の一般株主にとって公正であると考えられることからすると、当社取締役会が本公開買付けに対して賛同意見を表明し、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することを決定することは、妥当であると考えられる。
⑤ 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するために、当社グループ及び公開買付者グループ並びに本取引の成否から独立した法務アドバイザーとして、岩田合同を選任し、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引の諸手続、本取引に係る本特別委員会の審議の方法並びに公開買付者との公開買付価格及びその他条件についての交渉等に関する助言を含む法的助言を受けております。
なお、岩田合同は、当社グループ及び公開買付者グループの関連当事者に該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。岩田合同は当社にとって顧問法律事務所ではありますが、当社が岩田合同に法的助言の対価として支払った金額は当社の社外役員の独立性の基準を下回る少額のものであり、岩田合同の本取引に関する法的助言の公正性に疑いを抱かせる金額ではなく、本取引に係る岩田合同に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。また、岩田合同は当社に限らず多数の依頼者に対してリーガル・サービスを提供する外部の法律事務所であり、当社も岩田合同の依頼者の一つとして岩田合同の取扱分野や専門性を踏まえて当社の事業や経営判断に関し法律相談を継続的に依頼し、外部の法律専門家として法的助言を受けるために法律顧問契約を締結しているものであって、かかる法律顧問契約を締結していることをもって当社からの独立性は害されないと判断しております。
⑥ 当社における独立した検討体制の構築
上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、2025年5月中旬に、岩田合同から受けた本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引の諸手続、本取引に係る本特別委員会の審議の方法並びに公開買付者との公開買付価格及びその他条件についての交渉等に関する助言を含む法的助言を踏まえ、公開買付者から独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の株主共同の利益の確保の観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を開始しました。
具体的には、当社は、本特別委員会の指示を受け、公開買付者による当社に対するデュー・ディリジェンスへの対応、本事業計画の検討及び作成、本取引後の当社の経営方針の検討といった当社における本取引の検討、交渉及び判断に関しては、当社の山本孝彦専務執行役員、平野雅洋執行役員企画部長、中山元宏執行役員総務部長、疋田崇総務部課長その他当社の従業員7名の合計11名から構成されるプロジェクトチームを設置し、当該メンバーの選定においては、公開買付者を含む公開買付者グループ(当社を除きます。)の役職員を兼任・兼務する又は過去これらの役職員であった当社の役職員が含まれないよう留意して体制の構築を行いました。とりわけ、当社株式の株式価値算定の基礎となる本事業計画の作成に関しては、財務アドバイザーであるみずほ証券の助言を受け、また、みずほ証券、プルータス及び本特別委員会との間で複数回に亘る質疑応答を実施し、加えてその作成に関与する役職員の独立性を含めて作成プロセスの公正性についても法務アドバイザーである岩田合同及び本特別委員会の確認を受けながら進めてまいりました。
また、下記「⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見」に記載の理由から、前澤浩士氏、山本順三氏、ムハンマド・シュブルーミー氏及びハーリド・サバーハ氏の4名は、当該体制からは外れており、本日に至るまでかかる取扱いを継続しており、かつ前澤浩士氏、山本順三氏、ムハンマド・シュブルーミー氏及びハーリド・サバーハ氏の4名のいずれかが本取引に係る検討、交渉及び判断に関して当該体制に対する指示等を行った事実はありません。
これらの取扱いを含めて、当社における本取引の検討体制(本取引の検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)の構築に際しては岩田合同の助言を踏まえており、かつ、独立性及び公正性の観点から問題がないことについて、本特別委員会から承認を得ております。
⑦ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び監査役全員の異議がない旨の意見
当社取締役会は、岩田合同から受けた法的助言及び当社株式価値算定書(みずほ証券)並びに本特別委員会株式価値算定書(プルータス)及び本フェアネス・オピニオンの内容を踏まえつつ、本特別委員会から提出された本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引に関して、当社の企業価値向上、本取引に関する諸条件の妥当性等の観点から慎重に協議及び検討を行いました。
その結果、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社は、本公開買付けを含む本取引は当社グループの企業価値の向上に資するとともに、本公開買付価格は妥当性を有し、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2025年9月11日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社株主の皆様に対し公開買付けへの応募を推奨する旨を決議いたしました。
また、上記の取締役会には、当社の取締役11名のうち、前澤浩士氏、山本順三氏、ムハンマド・シュブルーミー氏及びハーリド・サバーハ氏の4名を除く取締役7名が審議及び決議に出席し、出席した取締役の全員の一致により決議されており、上記取締役会には、当社の監査役4名全員が出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。なお、利益相反の疑いを回避し、本取引の公正性を担保する観点から、当社の取締役のうち、公開買付者の常務執行役員を兼任している山本順三氏及び公開買付者の出身者である前澤浩士氏、本不応募合意株主の関係者であるムハンマド・シュブルーミー氏、本公開買付けへの不応募に関する契約を公開買付者と締結する可能性があった株主(クウェート石油公社)の関係者であるハーリド・サバーハ氏は、当社取締役会における本取引の検討に関する議題の審議には一切参加しておらず、当社の立場において本取引の検討、本取引に係る公開買付者との協議・交渉にも一切参加しておりません。
⑧ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置
公開買付者と当社は、当社が公開買付者以外の買収提案者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととすることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。
また、公開買付者は、法令に定められた公開買付けに係る買付け等の最短期間が20営業日であるところ、本公開買付けに係る公開買付期間を30営業日に設定しているとのことです。このように公開買付期間を法令に定められた最短期間より比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保し、また、対抗的買収提案者による買収機会を確保しているものと考えているとのことです。
⑨ 強圧性が生じないための配慮
公開買付者は、上記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、(ⅰ)本公開買付けの決済完了後速やかに、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請することを予定しており、当社の株主の皆様に対して株式買取請求権又は価格決定請求権が確保されない手法は採用しないとのことであり、(ⅱ)株式併合をする際に、当社の株主(公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)に対価として交付される金銭の額は、本公開買付価格に当該各株主が保有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう設定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定であることを明らかにしていることから、当社の株主が本公開買付けに応募するか否かについて適切に判断を行う機会を確保し、上記(ⅰ)及び(ⅱ)の措置の限りにおいて強圧性が生じないように配慮しているとのことです。
(7)公開買付者と自社株主・取締役等との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
公開買付者は、本不応募合意株主との間で、その保有する当社株式の全てについて、2025年9月11日付で以下の概要の本不応募契約を締結しているとのことです。なお、本不応募契約を除いて、公開買付者と本不応募合意株主との間で本取引に関する合意は締結されていないとのことです。
① 本不応募合意株主は、公開買付者の事前の書面による同意がない限り、その保有する当社株式の全部又は一部を直接又は間接に本公開買付けに応募してはならず、当該株式が本公開買付けに応募される結果となるような契約の締結、取引の実施又は合意をしてはならない。
② 本不応募合意株主は、本不応募契約の締結日から本スクイーズアウト手続完了までの間、公開買付者の事前の書面による同意がない限り、その保有する当社株式の全部又は一部を譲渡、担保設定、その他処分してはならず、当社株式又は当社株式に関連する権利を取得してはならず、これらの行為を行う合意又は契約を締結してはならない。
③ 本不応募合意株主は、本不応募契約の締結日から本スクイーズアウト手続完了までの間、本不応募契約において認められる場合、適用法令により要求される場合又は公開買付者の事前の書面による同意がある場合を除き、当社の株主総会の招集請求権又は株主提案権を行使してはならず、本公開買付けを妨げる又は遅延させることを意図したいかなる行為も行わない。
④ 上記(イ)及び(ウ)の規定は、本公開買付けが成立しなかった場合、公開買付者が適用法令に基づき本公開買付けを撤回した場合又は本不応募契約が後記(ク)に基づき終了した場合のいずれか早い時点で効力を失う。
⑤ 本不応募合意株主は、本株式併合を妨げる又は遅延させることを意図したいかなる行為も行わず、当社の取締役会が本株式併合の承認を目的とした臨時株主総会の招集に当たって当社の取締役が反対するよう指示し又は促してはならず、本臨時株主総会において株式併合に関する提案(当社の定款を本株式併合に合わせて修正する提案を含みます。)に賛成の議決権を行使しなければならない。
⑥ 本株式併合の効力発生後、本不応募合意株主は、本スクイーズアウト手続完了後、本スクイーズアウト手続完了時点における当社の発行済株式総数に対する保有株式割合を下回らない限り、当社の社外取締役1名を指名する権利を有する。
⑦ 本株式併合の効力発生後、本不応募合意株主及び公開買付者は、本株式併合後における当社の株主としての相互関係を規律する条件を定める契約を締結することについて誠実に協議する。
⑧ 本不応募契約は、契約締結日から1年経過後に終了する。但し、両当事者が書面により合意した場合、又は、契約締結日から6ヶ月以内に本公開買付けが成立せず、一方当事者が相手方当事者に通知した場合には、その時点で終了する。
(8)その他
① 「2026年3月期期末配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」の公表
当社は、本日開催の取締役会において、本公開買付けが成立することを条件に、2026年3月期の期末配当予想を修正し、2026年3月期の期末配当を行わないことを決議いたしました。詳細につきましては、本日付で公表した「2026年3月期期末配当予想の修正(無配)に関するお知らせ」をご参照ください。
| 氏名 | 役職名 | 所有株式数(株) | 議決権の数(個) |
|---|---|---|---|
| 山本 重人 | 代表取締役社長 | 99,500 | 995 |
| 川畑 尚之 | 代表取締役 | 63,600 | 636 |
| 岩本 巧 | 取締役 | 59,200 | 592 |
| 津田 雅之 | 取締役 | 34,900 | 349 |
| 渡邊 厚夫 | 取締役 | 13,500 | 135 |
| 藤澤 知穂 | 監査役 | 1,100 | 11 |
| 計 | 6名 | 271,800 | 2,718 |
(注1) 役職名、所有株式数及び議決権の数は、本書提出日現在のものです。
(注2) 監査役 藤澤知穂氏は、社外監査役です。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
以 上
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