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eWeLL Co.,Ltd. Call Transcript 2026

May 25, 2026

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Call Transcript

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FASF

2026年5月25日

各位

会社名 株式会社 eWELL

代表者名 代表取締役社長 中野 剛人
(コード: 5038 東証グロース市場)

問合せ先 執行役員 管理本部長 広瀬 隆章
(TEL. 06-6243-3355)

2026年12月期第1四半期決算説明会 書き起こし記事及び動画の公開のお知らせ

2026年5月14日に開催しました下記の決算説明会につきまして、書き起こし記事及び動画を公開しましたので、お知らせいたします。

なお、本開示は皆様のご理解をより一層深めることを目的に、当社が自主的に実施するものであります。決算説明会の詳細については動画をご確認くださいませ。

  1. 開催した説明会

2026年5月14日(木) 機関投資家様向け 2026年12月期 第1四半期決算説明会
2026年5月14日(木) 個人投資家様向け 2026年12月期 第1四半期決算説明会

  1. 動画及び書き起こし記事

ログミーファイナンス
eWELL、1Q売上高前年比26.5%増と高成長を維持 新AIサービスの有償契約数の伸びも順調
URL: https://finance.logmi.jp/articles/384576

動画については、以下のリンクよりアクセスできます。(YouTube)
URL: https://youtu.be/Je6o_wOmsr8

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社 eWELL
TEL. 06-6243-3355
E-mail. [email protected]


2026年12月期第1四半期決算説明会

中野剛人:株式会社eWeLL代表取締役社長の中野です。

本日は決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

2026年12月期 第1四半期の決算発表となります。

それでは本資料をもとに、ご説明します。

会社紹介 会社概要と沿革

まずは当社について、ご説明します。

eWeLLは、2012年の6月に創業し、10年後の2022年9月に上場しました。

本社は大阪で、118名の少数精鋭で企画、開発、運用の既存事業と新たな挑戦への研究開発を行っています。

我々が展開しているすべての事業は、お客さまの成長が当社の利益につながるビジネスモデルとなっており、現在の主なサービスは、在宅医療の要である訪問看護ステーション向けの電子カルテを中心としたクラウド事業と、そのサービスを活用した完全リモートのクラウドBPaaS事業となっています。

事業概要 在宅医療における訪問看護領域

続いて、当社の事業領域である訪問看護を含む、日本の医療領域についてご説明します。

こちらの図は左から右に人の一生を表しており、医療領域を4つの矢印に分けています。

「健診・予防」「急性期医療」「慢性期医療」「終末期医療」の4つの領域のうち、訪問看護は右手のピンクの「慢性期医療」「終末期医療」にあたります。

例えば、救急車で病院に運ばれて手術をするのは「急性期医療」で、手術が終わって回復していく療養は「慢性期医療」になりますが、これまででは両方とも病院の中で完結していました。

それが今は、手術が終わったら患者は自宅へ帰されて、在宅で慢性期医療を行うように変わっています。

そして後ろのグラフは高齢者人口を表していますが、ご覧のとおり、今後このピンクの領域が加速度的に増えていきます。

事業概要 在宅医療における訪問看護領域

そして、在宅での慢性期医療を実現するための体制が、厚生労働省が出しているこちらの図となります。

これを実現すると、医療費が35パーセント削減されることが調査で明らかになっており、待ったなしの国策となります。

この図の随所に「訪問看護」と書かれていますが、訪問看護は地域包括ケアの中心的な役割を担っています。

地域包括ケアで医療と介護の連携は欠かせませんが、専門性の違いなどから連携はうまくいっていません。

例えば、介護士の「電球を替えた」「シーツを替えた」というのをドクターが聞いても意味がないですし、介護士にドクターが診断や治療内容を説明しても、どのように生活援助に必要かわからないケースもあります。

そのため実際の現場では、医療保険と介護保険を扱っていて両方のことをわかっている訪問看護が間に入って、はじめて医療と介護の連携ができている状況です。

しかし訪問看護は、全国に、訪問介護事業所の約半数しかなく、日々の業務の負担は現場の看護師に非常に大きくのしかかっています。

そのため、本来行うべき看護ケアに十分な時間をさけず、記録などのバックオフィス業務に多くの時間を費やしています。

我々はこの状況に対し、DXでカルテ作成などのバックオフィス業務の時間を減らし、看護に集中できる環境を提供していくことが、国策である地域包括ケア推進につながると考えてい


ます。

そして訪問看護のカルテデータを集積した慢性期医療のビッグデータがすでにできており、在宅医療に必要なデータ活用も始めています。

詳しくは後ほどご説明します。

事業概要 iBowとは

ここからは、当社のサービス概要と特徴をご説明します。

訪問看護専用電子カルテ「iBow」は、我々の事業の基盤となっているクラウドシステムで、患者の情報、医療従事者がケアにあたった身体的・精神的情報、在宅での療養経過の情報などが記録されます。

厚生労働省が定める電子カルテのガイドラインに則って開発されており、タブレット、スマホ、PC、どれでも利用できますが、非常にセキュアな環境で提供されています。

また国内リージョン限定のクラウドサーバで運用されており、大切な医療情報がなくなることが決してないよう、万全のバックアップ体制で運用されています。

「iBow」を直接利用するのは患者ではなく訪問看護師で、訪問先や事務所など、場所や時間を選ばずご利用いただけます。

月間の訪問件数は最大200万件、累計92万人以上の在宅患者の医療データが蓄積され、日々ご利用いただいている医療従事者は6万3,000人を超えています。

ビジネスモデル

次に、我々のビジネスモデルですが、訪問看護ステーションに向けてソリューションを提供しています。

訪問看護事業者は医療でありながら独立採算制となっていますので、いかに訪問件数を増やして1訪問あたり約8,500円の報酬を積み上げるかが経営上、極めて重要となります。

訪問看護は、看護師1人が1ヶ月あたり100回訪問すると150枚程度の書類を作成するなど訪問看護以外に非常に時間がかかっていて、訪問に時間を十分使えないという課題があります。

そこで、我々のサービスは看護師の訪問件数を増やし、ステーションの売上に貢献するサービスとなっています。

具体的には、クラウドサービスとして電子カルテ「iBow」を中心としたシステムの提供と、完全にリモートでのBPaaSのサービスになっています。

「iBow」は訪問看護の日々の業務を効率化する電子カルテで、記録作成などの書類業務や情報共有にかかる時間を減らし、ステーションへの立ち寄りが不要になり移動時間を削減します。

さらに、レセプトと完全連動していますので記録から自動的にレセプト請求業務を行います。

「iBow」の料金は、1訪問ごとに100円をいただく従量課金と、ステーションあたり月額18,000円の基本料金の複合型サブスクリプションとなっており、SaaSモデルでよくあるID課金制ではありません。

右側の図のとおり、訪問看護は患者宅へ1回訪問するごとに、国保連などから約8,500円が支払われますので、「iBow」はその8,500円の中から100円をいただきます。

ステーションが職員全員で「iBow」を使っても料金は変わりませんので、全員で使ってもらってシステムの恩恵で業務効率が大幅に上がるようにと考えて、1訪問100円の料金体系にしています。

契約期間は最低で2年間です。ほか3年、5年、最長では7年のプランもあります。

競争優位性 他社システムとの違い

続いて、こちらの図で他社のシステムとの違いをご説明します。

介護サービスは26種類54サービスあり、そのすべてが請求できるようになっており、他社はその介護用のシステムを訪問看護用に転用したものがほとんどです。

一方、「iBow」は左側の患者管理と記録作成、情報共有をメイン機能とする患者管理システム


ムです。

つまり、患者管理システムであるCRMと、保険請求を行う勘定系レセプトシステムでは、機能も用途も対象範囲も全く異なることがご理解いただけるかと思います。

医療業界は慢性的に看護師不足で、非効率な業務運用を行っているところが多くあります。我々はアナログな業務をテクノロジーで活用して効率化し、電子カルテ「iBow」を中心に、訪問看護の業務全般をカバーするシステムとサービスを提供しています。

「iBowレセプト」は、「iBow」ユーザーの86パーセントがご利用いただいており、訪問件数に応じた従量課金モデルとなっていて、こちらもクラウドの顧客単価を押し上げています。

決算ハイライト

続いて、当社の2026年12月期の第1四半期決算についてご説明します。

まずは、決算ハイライトです。

1点目は、売上高についてです。

当第1四半期の売上高は9億5,300万円、前年同期比でプラス26.5パーセントの成長となりました。

通期計画に対する進捗も22.3パーセントと、概ね計画どおり順調に推移しています。

この好調要因の1つは、無料セミナーを軸としたインバウンド型の情報発信です。当社は毎月複数のセミナーを継続的に開催しており、訪問看護事業者の経営や運営に役立つ情報を発信し続けることで、「良質な情報発信をするeWeLL」というイメージが業界内で定着してまいりました。

既存顧客に対するアップセルも順調です。

特に法定研修については、訪問看護事業者の年度末の需要を捉えたことで、新規顧客の獲得も増加しました。

業績の詳細は、後半のスライドでご説明します。

続いて2点目は、「AI訪問予定・ルート」についてです。

本サービスは2026年7月から課金開始予定ですが、4月末時点ですでに有償契約数が100件を突破しており、7月の200件ターゲット達成に向けて盤石な体制ができつつあります。

背景として、当社は今年2月に、「AI訪問予定・ルート」とセットでご提供する経営支援ダッシュボード「iBowボード」をリリースしました。

多忙な看護師の方が経営者を兼ねている訪問看護ステーションにおいては、日々の電子カルテ記録から、稼働状況や訪問単価、看護師の生産性といった経営に直結するKPIを自動で可視化できる価値が大きく、商談数も増加しています。

「AI訪問予定・ルート」についても、有償化前の現在は、無償提供期間中の活用支援を強化し、「iBowボード」と組み合わせた経営支援サービスとしてご提案しています。

すでに約500件のステーションで実際にルート生成を行っていただいており、この既存ユーザーへの導入アプローチが、7月の課金開始に向けた営業基盤として機能しています。

以上のように、第1四半期は売上成長の継続と、7月に有償化を控えたAI関連サービスの順調な立ち上がりという2点で、通期計画達成に向けて確かな手応えを得たスタートとなっています。

トピックス1 iBowボード

まず、2026年2月にリリースした「iBowボード」です。

本サービスは、「iBow」に日々蓄積される膨大な訪問看護データを活用し、訪問看護ステーション経営を“見える化”する、経営支援ダッシュボードです。

昨年、訪問看護業界では、全国で年間2,500ステーションが立ち上がり、1,000ステーション以上が廃業・休業に追い込まれていますが、その多くの原因は看護ケアの質ではなく「経営管理」にあります。

訪問看護業界では、病院などの医療現場で長年活躍してきた看護師の方がそのまま経営者となるケースが多く、看護ケアの質や現場運営の専門性は非常に高いです。一方、数値管理や経営分析にまで十分に時間を割けないという構造的な課題があり、私たちはこの点に大きな


機会があると考えています。

そこでeWeLLは、電子カルテシステムを提供するだけでなく、経営判断そのものを支援するプラットフォームへと進化してまいりました。

「iBowボード」の最大の特徴は、現場に新たな入力負荷を増やすことなく、日々の電子カルテの記録データをそのまま経営分析へと変換できる点です。

看護記録、訪問実績、勤怠、請求、稼働状況といった現場データが、リアルタイムに経営データへと変わり、経営者の意思決定に活用できる状態になります。

これは、業務のSaaSと経営のSaaSが分断されている従来型システムとは大きく異なる点です。

さらに、「AI訪問予定・ルート」とのセット提供により、経営改善、稼働最適化、生産性向上、利益改善までを一気通貫で支援することが可能となりました。

eWeLLは現在、業界トップクラスの訪問看護運営データを保有しており、この豊富なデータと、現場での実運用に裏付けされた知見の蓄積こそが、他社が短期間で追随できない最大の参入障壁であると考えています。

では次に、電子カルテ「iBow」が単なる記録システムにとどまらず、訪問看護の運営全般を支えるソリューションであること、そして「iBowボード」がどのように経営改善につながるのかをご説明します。

従来、訪問看護の現場では「問題が起きてから気づく」ケースが多い状況でした。

例えば、売上の低下、利用者数の減少、医師からの指示・介入の不足、稼働率の悪化といった様々な変化に対して、実際に気づくのが数ヶ月遅れてしまいます。

経営改善で重要なのは、「問題があることを把握する」だけではなく、「どこに、どんな課題があるのか」まで把握して、「改善に向けて活動出来ること」になります。

「iBowボード」は、日々の記録データをもとに、AIと分析ロジックで状況を自動的に可視化し、現状把握と課題分析、改善活動を支援するサービスです。

重要なのは、よくあるサービスでできるような単にグラフを並べる「可視化」ではありません。訪問看護経営で重要となる経営指標である利用者の増減や指示書の推移、訪問単価、そして稼働率、看護師の生産性などを自動的に分析し、「これまで何をしたらいいかわからなかった経営者が、次に何をするべきか」を明確にすることです。

これは、指標をどう活用して、経営改善につなげるのかを熟知している当社にしかできません。そしてこれにより、ステーションの経営の安定や成長につながっていきます。

その結果、「勘と経験に依存した意思決定」を、「データに基づく意思決定」へと転換できます。

私たちはこれを単なるSaaSではなく、訪問看護経営のPDCAインフラだと考えています。

これまで当社では、訪問看護経営に精通した専門人材がステーション1つひとつに寄り添って、データを読み解いて、課題を特定し、改善活動まで伴走する、「人による経営のサポート」を行ってきました。

これは大きな価値を生みますが、人に依存するため、スケールに限界がありました。

そこで、これまで人が担ってきた経営サポートのノウハウを、AIと分析ロジックに落とし込み、システムに置き換えて進化させたのが「iBowボード」です。

このように、現場業務のシステム化だけでなく経営改善まで支援することで、LTVの向上と解約率低下につなげ、結果としてお客さまにとって「なくてはならないインフラであるプラットフォーム」へと進化してまいります。

トピックス2 AI訪問予定ルート

次に、「AI訪問予定・ルート」についてご説明します。

本サービスは2026年7月から課金開始予定ですが、4月時点ですでに100件以上の契約を獲得しており、順調な立ち上がりとなっています。

導入が進んでいる背景には、訪問看護業界が抱える深刻な人材不足があります。

訪問看護では移動時間が収益性を大きく左右しますが、訪問予定の作成は多くの事業所で管理者の経験や勘に依存しているのが実情です。


そこで当社は、AIによる訪問予定の最適化を実現し、移動時間の削減、訪問件数の最大化、スタッフ負担の平準化、管理者負担の軽減、これら4つの多岐にわたる課題を、「AI訪問予定・ルート」で一挙に解決します。

そして、最大のポイントとなるのが、先ほどご説明した「iBowボード」との組み合わせです。

両者を掛け合わせることで、見極めと実行の両輪が揃って、本当の意味で経営改善の伴走ができるサービスになり、ステーションが本来持つ成長力を引き出すとともに、年間1,000ステーションに及ぶ廃業という業界の現状にも歯止めをかけ、訪問看護業界全体の課題改善に貢献してまいります。

こうした強みを生かして、すでに予定やルートの生成実績がある約500件の顧客に対し、7月の課金開始に向けて導入アプローチできるため、契約目標達成が見えています。

あわせて、新規稼働開始のお客さまの「AI訪問予定・ルート」の契約付帯率を高めていくことで、契約数の最大化を目指してまいります。

トピックス3 1億件訪問

続いて、2026年4月に「iBow」ユーザーの累計訪問件数が「1億件」を突破したことをご報告します。

私たちが本当に重要だと考えていることは、1億件という到達点そのものではなく、訪問看護の現場で日々発生するリアルなデータを、12年間にわたって継続的に蓄積し続けてきたという事実です。

「iBow」は2014年に提供を開始し、紙運用やFAX文化が色濃い訪問看護業界において、訪問看護に特化したクラウド型電子カルテとして現場業務のデジタル化を推進してまいりました。

その結果、「iBow」には、看護記録、訪問実績、医師の指示書、利用者情報、移動履歴、勤怠、レセプト請求、地域連携など、訪問看護の運営に必要な情報が一体となって蓄積されています。

この1億件は、単なる訪問回数ではなく、現場で培われた膨大な運用データと知見そのものであり、後発の企業が短期間では再現できないものだと考えています。

さらに、当社の特徴は、12年間同じシステムを延命してきたのではなく、将来の技術進化に適応できるよう、フルスクラッチで基盤そのものを進化させ続けてきた点にあります。一般的にシステムは長く運用するほど技術的な負債が積み重なり、AI対応が難しくなる、処理速度が低下する、データ構造が複雑になる、新しいサービスを追加しづらくなる、といった壁にぶつかりやすくなります。

eWeLLは、こうした壁を回避しながら、未来に合わせて自ら変化できる会社でありたいと考えています。

加えて、すべての機能を巨大な1つのシステムに閉じ込めるのではなく、各サービスを独立性のある複数のシステムとして設計したうえで連携させる、いわゆる「連携型分散アーキテクチャ」を採用しています。

これにより、ある機能の障害が他のサービスに影響を及ぼすリスクを抑えながら、データ連携、リアルタイム性、拡張性、サービス追加の速度、そしてAIの活用を、いずれも両立できる体制を整えています。

現在この基盤の上で、「iBowボード」「AI訪問予定・ルート」「iBow KINTAI」「iBowレセプト」など、「iBow」を中心としたサービス展開が進んでおり、当社は単なる電子カルテ企業ではなく、訪問看護領域におけるデータプラットフォーム企業へと進化し続けています。

今後、この1億件を超えるリアルデータは、AIをはじめとする最新技術の活用によって情報活用のレベルをさらに高め、経営改善、稼働最適化、離職予測、医療連携分析、地域包括ケア支援など、より高度なサービスへとつながっていきます。

私たちはテクノロジーによって在宅医療そのものの持続可能性を支える存在であり続けたいと考えており、12年間蓄積してきたリアルデータと、それを活用できる技術基盤こそが、eWeLLにとって最大の競争優位性であると確信しています。


トピックス4 自己株式取得について

最後に、本年2月に決議しました自己株式取得についてご説明します。

当社は、2月13日の決算発表において、好業績での着地と増額計画、加えて2028年に営業利益60億円超を目指す中期的な見通しもお示ししました。

それにもかかわらず、翌週明けには株価が2,000円を割り込む水準まで下落しました。

これは、SaaSセクター全体が大きく売られていた局面で、当社株価もその流れに巻き込まれたものと認識しています。

背景には、いわゆる「Anthropicショック」に代表されるAIを巡る不透明感があったと考えています。

ここで特に強調したいのは、今回の株価下落が、当社の成長性そのものを反映したものではないという点です。

むしろ、当社の成長性以上にAIリスクが過剰に織り込まれたことで、株価が大きく下落したものと受け止めています。

しかしながら、当社は本来、AIを脅威とする一般的なSaaSとは事業構造が大きく異なります。

スライドに記載のとおり、AIに関する3つのリスクのいずれにおいても、当社には明確な強みがあると考えています。

1つめは、「顧客が自らシステムを開発するリスク」への強みです。

訪問看護領域は、各種ガイドラインの順守や高いセキュリティ要件のクリアに多大なインフラ投資が必要となるうえ、オンライン資格確認やケアプランデータ連携など、国が推奨する機能についてはベンダー試験への合格が求められます。

新規参入や顧客の内製化は、現実的に極めてハードルが高い領域です。

2つめは、「競合他社に模倣されるリスク」への強みです。

当社は12年間にわたって訪問看護の現場データを蓄積してきており、「iBow」ユーザーによる累計訪問件数は1億件を突破し、業界トップクラスの実運用データを保有しています。このデータは、汎用AIではハルシネーションが起きやすい医療領域においても、高い精度でAIを学習させられる土台となっており、後発の企業が短期間で再現することは極めて困難です。

3つめは、「効率化によるID数の減少と売上減少リスク」への強みです。

当社は1訪問100円という従量課金モデルであるため、AIで業務効率化が進めば訪問件数が増え、むしろ当社の売上は伸びる構造になっています。

ID課金型のSaaSとは収益構造が根本的に異なる点も特徴です。

このように、規制による参入障壁、データ優位性、収益モデルのいずれの観点からも、当社事業は汎用AIに簡単に代替される領域ではない、と強く認識しています。

そのうえで、決算発表後の株価下落については、当社事業の実態に照らして過剰に下落したと判断しました。

そこで、決算発表翌日以降、経営陣で速やかに議論し、自己株式取得を決定しました。AIに代替されない事業であることを、改めて明確に意思表示するためのものです。

市場環境の急変に対し、スピード感を持って意思決定できる体制とその実行力についても、当社の経営姿勢としてご理解いただければと思います。

なお、本取得分の自己株式については、将来的に従業員インセンティブ等の活用も視野に入れています。

今後の方針ですが、足元の流動性、現預金水準、資本効率、そして株式市場の状況を見ながら、株主還元の1つとして自己株式取得についても積極的に検討してまいります。

引き続き、業績と資本政策の両面でしっかりとしたえできるよう取り組んでいきます。

2026年12月期 第1四半期業績サマリー

ここからは、2026年12月期 第1四半期の業績についてご説明します。

まず売上高は9億5,300万円となり、前年同期比でプラス26.5パーセントと、引き続き高い成長を実現しました。


内訳としては、クラウドが8億2,000万円 前年同期比プラス26.1パーセント、BPaaSが1億3,000万円 前年同期比プラス37.6パーセントと成長しています。

クラウドについては法定研修を中心に成長し、BPaaSについては新規のお客さまの利用が引き続き多く、概ね想定どおりの着地となりました。

次に利益面です。

営業利益は4億3,400万円となり、前年同期比でプラス15.3パーセントとなりました。

営業利益率は45.5パーセントです。

第1四半期については、戦略的に無償提供している「AI訪問予定・ルート」や「iBowボード」の影響で、原価が高くなっていますが、今期予想の営業利益率を上回っています。

なお、前年同期の営業利益率は50.0パーセントと高い水準でしたが、前年は売上原価が下期に重点的に投資した影響もあって、上期は原価が抑えられていたことにより利益率が高くなっていました。

業績予想に対する進捗

通期業績予想に対する進捗についてご説明します。

まず売上高です。2026年12月期第1四半期は9億5,300万円で、通期計画42億7,700万円に対する進捗率は22.3パーセントとなります。

前年同期は売上高7億5,400万円で、通期実績33億9,200万円に対して進捗率は22.2パーセントでしたので、売上面では前年と同程度の進捗率で、概ね想定どおりの進捗となっています。

次に営業利益です。

第1四半期は4億3,400万円で、通期計画19億2,700万円に対する進捗率は22.5パーセントとなっています。

前年同期は営業利益3億7,600万円で、通期実績15億3,700万円に対する進捗率は24.5パーセントでした。

なお、前年は下期に積極的な成長投資を実行した影響で、結果として第1四半期時点の進捗率が相対的に高い水準となっていました。

こうした前年差を踏まえますと、今期の進捗は売上・利益ともに概ね想定どおりで、引き続き通期計画の達成に向けて順調に推移しています。

サービス別収益(クラウド売上高推移)

まずクラウド売上高についてです。

第1四半期は8億2,000万円となり、前年同期比プラス26.1パーセントとなりました。

はじめに、法定研修が好調だった背景についてご説明します。

訪問看護事業者は制度上3月までに法定研修を実施しなければいけません。

こうした年度末需要に対するキャンペーン施策を実施し、新規獲得につながりました。

次に、リカーリング収益についてです。

リカーリング収益は、基本的に利用継続によって積み上がる一方で、第1四半期は営業日数が少ない影響を受けやすく、第2四半期以降と比べて売上が落ちやすい季節性があります。

第2四半期以降については、リカーリング収益は本来の積み上がりが見えやすくなると見ています。

こうした前提のもと、クラウド全体としては引き続き、前年同期比で成長を継続し、概ね計画に沿った推移を想定しています。

サービス別収益(BPaaS売上高推移)

次に、BPaaSについてご説明します。

BPaaSは足元でも引き合いが強く、受注は概ね堅調に推移しており、稼働数も増加しています。

第1四半期のBPaaSの売上高は1億3,000万円となり、前年同期比でプラス37.6パーセントとなりました。


令和8年度の診療報酬改定で、「適切な請求」が要件として加えられたこともあり、事務作業の負担軽減や報酬改定への対応など、多様な経営課題にこたえられる本サービスへのニーズは、今後さらに高まっていくと考えています。

今後の受注拡大に備えて、オペレーション体制を一層強化してまいります。

主要KPI 契約ステーション数推移

続いて、主要KPIである契約ステーション数の推移についてご説明します。

当第1四半期末の契約ステーション数は3,633件となり、前年同期比でプラス14.0パーセントとなりました。

当社では、お客さまに架電するアウトバウンド営業は行わず、ホームページからの資料請求や、すでに「iBow」を利用されているステーションからの紹介と、セミナーを軸にしたインバウンドの情報発信を継続しており、ここが足元の新規獲得の強さにつながっています。

具体的には、毎月複数のセミナー開催を継続し、参加者に対してナーチャリングを行ったうえで商談化する流れが定着してきています。

また、ウェビナーでの開催に加えて、参加できない方向けのアーカイブ提供も行い、さらに接点を広げています。

新規開業のお客さまには、新規開業向けの合同説明会を実施するなど、情報発信は重要な集客施策としています。

このような取り組みにより、「良質な情報発信をするeWeLL」というイメージが定着し、商談前から当社サービスに強い関心を持ったお客さまとの商談が増加しています。

その結果として、新規開設事業所の獲得が増加し、契約ステーション数は順調に積み上がっています。

主要KPI 顧客単価推移

次に、主要KPIである顧客単価の推移についてご説明します。

当第1四半期の月間平均顧客単価は8万7,900円となり、前年同期比でプラス5.0パーセントとなりました。

顧客単価は営業日数の影響を受けやすい指標です。

営業日数の少ない第1四半期は、例年、単価は低下しやすいのですが、ベースとなる「iBow」に加えて、「iBowレセプト」や「AIサービス」、「BPaaS」といった付加価値サービスの積み上がりが進み、単価上昇に寄与しています。

また、前年の第1四半期はAIサービスの提供開始による効果で、単価が大きく上昇した四半期でした。

一方で、当第1四半期は、そうしたリリース効果が大きく出る局面ではない中でも、付加価値サービスの浸透とアップセルの積み上げによって単価が伸びており、一過性ではなく構造的に顧客単価が上がっていると捉えています。

主要KPI レベニューチャーンレート推移

次に、主要KPIであるレベニューチャーンレートの推移についてご説明します。

第1四半期のMRRチャーンレートは0.19パーセントとなり、前年の第1四半期と比べて若干上昇しています。

当社のチャーンレートの年間予算を足元では上回っており、改善が必要な状況と認識しています。

このため引き続き、主力である「iBow」に加え、各種付帯サービスの活用を促進し、しっかりと「iBow」をご利用いただくことで、解約に至らないよう、お客さまの満足度を向上する取り組みを継続してまいります。

あわせて、解約理由の把握と打ち手の精度向上を進め、チャーンレートを予算水準へ近づけていきます。


主要KPI シェアの推移

続いて、シェアの推移ですが、毎年、4月1日時点における全国ステーション数の公表時期が、7月ごろということで、第1四半期末については、例年と同じく算出および開示ができませんので、本スライド上では表示していません。

公表データが更新され次第、同様の定義で普及率を算出し、トレンドとしての伸びを引き続き確認してまいります。

営業利益実績の増減要因

次に、営業利益実績の増減要因についてご説明します。

本スライドは、前年同期の営業利益から、当第1四半期の営業利益が、前年に比べプラス5,700万円となった要因を分解したものです。

引き続き、増収に伴い売上総利益は増加していますが、前年は下期に戦略投資が集中していたため、前年の上期は営業利益が高い水準でした。

販売管理費については、費用対効果の高い施策を重視し、想定以上には増やしていません。

一方で、昨今の物価高や採用環境を踏まえたベースアップを今期も継続的に実施するとともに、採用に関する費用は積極的に投下し、戦略的に必要な人材採用を進めています。

結果として、計画どおりの営業利益の水準で着地しています。

サービス別収益(売上総利益)

続いて、サービス別収益についてご説明します。

まず全社の売上総利益率は、第1四半期で75.0パーセントとなっています。

足元では、7月からの「AI訪問予定・ルート」と「iBowボード」の有償化を見据えて、戦略的に先行投資を行っていることでサーバー費用が増加しました。

概ね計画どおりの水準で推移しています。

次に、クラウドの売上総利益率は、第1四半期で76.7パーセントです。

こちらも同様に、有償化に向けた稼働数の増加に伴うサーバー費用などが影響しており、上期は計画線どおりの推移という位置づけです。

下期以降は「AI訪問予定・ルート」と「iBowボード」の収益貢献が本格化し、無償期間と比較するとサーバー費用が減少することが想定されます。

また、サーバー活用の最適化も進めることで、原価が低減しクラウドの売上総利益率は改善していく見込みです。

BPaaSの売上総利益率は、第1四半期で63.9パーセントとなっています。

今期は採用が概ね想定どおりに進捗しており、利益率としても想定どおりの着地となっています。

売上増加に合わせた採用と教育、効率化をバランスよく進めていく方針です。

従業員数の推移

次に、従業員数の推移についてご説明します。

採用は概ね順調で、第1四半期末の従業員数は118名となっています。

当社としては、今後の成長に向けて、特に顧客接点を持つ部門である営業、サポート、BPaaSなどを中心に、必要人員の採用を重点的に進める方針です。

また、戦略的に採用活動を行っていますが、基準を下げず、組織文化との相性も重視しながら進めており、社長である私がすべて最終面接を行う体制で人材の質を担保しています。

一方で、業務については、AI活用による効率化を進めることで、全体としては少数精鋭の人員規模を維持しながら、成長投資として必要な領域に人員を手厚く配置してまいります。

貸借対照表サマリー

当第1四半期末は、配当金の支払いと自己株式の取得、法人税の支払いに伴い、現預金が減少しました。


当社の資産の6割程度が現預金であることを意識しつつ、現預金を積極的に活用した収益機会を得る方法を模索してまいります。

以上で、私からの2026年12月期 第1四半期の決算発表を終了します。
ありがとうございました。


【質疑応答】

■トピックスについて

質問1

AI訪問予定・ルートの7月200件目標について、達成根拠と上振れ余地を教えてください。

参考:決算資料 P6

AI訪問予定・ルートについては、約500件ですでにルート生成の実利用があり、操作にも慣れてきています。

そのため、本サービスの価値を実感いただいたうえで有償契約へ転換できることが、200件達成を見込む背景です。

営業活動では、この500件への深掘りに加え、新規稼働開始ステーションへの付帯率向上を並行して進めています。このため、200件は確度の高い水準と認識しています。

200件達成後の上振れ余地については、新規稼働分の付帯率向上と、iBowボードを起点とした商談化の増加を目指してまいります。

質問2

iBowボードとAI訪問予定・ルートは、単独契約も可能ですか。

参考:決算資料 P36

基本的には、iBowボードとAI訪問予定・ルートをセットでご利用いただくことで価値を訴求していく方針です。

一方、課金体系上は、それぞれ個別に契約できる設計としています。

ただし、お客様にとってはセットで利用いただく場合の価値が最も高いと考えており、価格設定も単体利用よりセット利用を前提とした設計にしています。

質問3

iBowボードに対する顧客評価を教えてください。

iBowボードは2月にリリースしたばかりで、提供開始からまだ数カ月ですが、顧客からは高い評価をいただいています。

iBowに日々記録されるデータを表示するため、データ取り込みなどの追加作業が不要です。また、実績に基づくデータをリアルタイムで確認できるため、適時適切な判断につながるとの声をいただいています。

今後、長期間活用するお客様が増えた段階で、正式なフィードバックをお示しする予定です。

■ 事業について

質問4

AI機能を打ち出す競合が増えてきている認識ですが、eWeLLの競争優位性への影響を教えてください。

全国の訪問看護ステーション数は夏頃に公表されるため、正式なシェアは次回更新時にお示しします。


ただし、当社のシェアは引き続き上昇トレンドにあるとご理解いただいて差し支えありません。

毎期同様、当社の解約件数よりも、他社レセプトシステムから当社へ切り替える件数の方が圧倒的に多い状況です。この点も、シェアが上昇し続けていることを示す要素だと考えています。

競合各社もAI機能を打ち出す動きがありますが、当社は12年間で約1億件のリアルデータを実用可能な形で蓄積し、サービスへ反映しています。また、電子カルテ、それと完全連動したレセプトシステム、iBowボード、AI訪問予定・ルート、けあログっとなどを通じて、業務課題から経営課題、地域課題まで一気通貫で解決することを目指しています。

こうした当社の優位性が短期間で模倣されることが想定しにくいと考えています。

質問5

解約理由の内訳と、iBowボードやAI訪問予定・ルートによる解約防止効果を教えてください。

解約理由については、まず廃業・休業などの事業者側要因が半数を占めています。その他の要因についても、業績不振を背景としたコスト削減が多く、当社サービスへの不満を起点とした解約は非常に限定的です。

一方、業界全体では年間約1,000ステーションが廃業する構造があります。そのため、iBowボードによる経営改善支援や、AI訪問予定・ルートによる稼働最適化は、顧客の事業継続を支え、解約率の改善に直結すると考えています。

今後も、これらの施策の精度を高めながら、解約抑制に取り組んでまいります。

■業績・計画について

質問6

第1四半期の売上成長率26.5%と、中期経営計画の平均成長率21.9%の関係を教えてください。

参考:決算資料 P27

今期は通期で約26%の成長を計画しており、第1四半期はその計画に対して順調に推移した結果と捉えています。

中期経営計画でお示しした平均売上成長率21.9%は、今後3年間の平均値として保守的に設定したものです。当社は毎期、計画をローリングしながら、前回計画を上回る計画を発表してきました。

次回の発表時にも、2026年2月に発表した中期経営計画の成長率を上回る計画をお示しできるよう取り組んでまいります。

質問7

採用計画の進捗と、職種別の重点配分を教えてください。

参考:決算資料 P19

営業、開発、BPaaSなど、顧客接点を担う部門において重点的に採用を進めており、概ね計画通りに進捗しています。

高い売上成長率を実現するため、事業部門を中心に、顧客対応力が求められる部署の採用を強化しています。

一方、AIは日々進化しているため、将来的に過剰な人員を抱えないよう、少数精鋭の体制は引き続き


意識してまいります。

質問8

法定研修売上は第2四半期の売上前倒しではないのでしょうか。年間の見通しも教えてください。

第2四半期については、法定研修需要が引き続き多いことに加え、前年にご契約いただいたお客様の多くが今年度も契約を継続される見込みです。そのため、売上の先食いではないと考えています。

また、法定研修サービスの魅力を高める施策も検討しており、年間を通じて新規契約の獲得を目指してまいります。

■株主還元について

質問9

自己株式取得の継続性と、成長投資・M&A・株主還元の優先順位を教えてください。

参考:決算説明会資料 P40

資本配分の最優先は、成長投資です。

具体的には、AI開発、データ基盤、人材採用、BPaaSのオペレーション拡張など、2028年売上高60億円超、2040年シェア50%達成に向けた投資機会を着実に捉えることを重視しています。M&Aについても、成長投資の手段の一つとして継続的に検討しています。

そのうえで、株式市場の状況、流動性、資本効率を踏まえ、自己株式取得は機動的な株主還元手段として継続的に検討してまいります。

【書き起こしに関する注意事項】

本資料で記述している内容は、決算説明会の質疑をもとに要約した当社の見解であり、その情報の正確性、完全性を保証するものでなく、今後、予告なく変更される可能性があります。

また、将来の見通しに関する記述が含まれておりますが、現時点で入手可能な情報に基づき当社が合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を約束する趣旨のものではありません。

そのため、様々な要因の変化により実際の業績は記述している将来見通しとは大きく異なる可能性があることを御承知おき下さい。

なお、本書き起こしの内容は、個人情報等への配慮、可読性への配慮、内容の重複した質問の統括、決算及び事業に関する質問の取捨選択を行っていることから、説明会での実際の質問内容、回答内容とは一部異なる記載をしております。また、株価等に関するご質問はお答えできませんので、あらかじめご了承下さい。

以上