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Kubota Pharmaceutical Holdings Co., Ltd.

Registration Form Nov 17, 2025

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 有価証券届出書(組込)_20251116094835

【表紙】

【提出書類】

有価証券届出書

【提出先】

関東財務局長

【提出日】

2025年11月17日

【会社名】

窪田製薬ホールディングス株式会社

【英訳名】

Kubota Pharmaceutical Holdings Co., Ltd.

【代表者の役職氏名】

代表取締役会長、社長兼最高経営責任者  窪田 良

【本店の所在の場所】

東京都港区南青山一丁目15番37号

【電話番号】

03-6550-8928

【事務連絡者氏名】

経営企画部 マネジャー  谷本 結布子

【最寄りの連絡場所】

東京都港区南青山一丁目15番37号

【電話番号】

03-6550-8928

【事務連絡者氏名】

経営企画部 マネジャー  谷本 結布子

【届出の対象とした募集有価証券の種類】

株式及び新株予約権証券

【届出の対象とした募集金額】

| | |
| --- | --- |
| (株式) | |
| その他の者に対する割当 | 315,000,000円 |
| (第38回新株予約権証券) | |
| その他の者に対する割当 | 4,500円 |
| 新株予約権の払込金額の総額に新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額を合算した金額 | |
| | 315,004,500円 |

(注) 新株予約権の払込金額の総額に新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額を合算した金額は、有価証券届出書提出日現在の見込額です。行使価額が調整された場合には、新株予約権の払込金額の総額に新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額を合算した金額は増加又は減少します。また、新株予約権の権利行使期間内に行使が行われない場合には、新株予約権の払込金額の総額に新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額を合算した金額は減少します。

【安定操作に関する事項】

該当事項はありません。

【縦覧に供する場所】

株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

E32854 45960 窪田製薬ホールディングス株式会社 Kubota Pharmaceutical Holdings Co., Ltd. 企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号の二様式 1 false false false E32854-000 2025-11-17 xbrli:pure

 有価証券届出書(組込)_20251116094835

第一部【証券情報】

第1【募集要項】

1【新規発行株式】

種類 発行数 内容
普通株式 45,000,000株 完全議決権株式であり、権利内容に何ら制限のない当社における標準となる株式であります。

なお、単元株式数は100株となっております。

(注)1.本有価証券届出書による当社普通株式に係る募集(以下「本株式第三者割当」といい、本株式第三者割当により発行される新株式を「本新株式」といいます。)については、2025年11月14日付の当社取締役会決議において発行を決定しておりますが、その発行については、2025年12月19日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)において、本新株式及び第38回新株予約権証券(以下「本新株予約権」といいます。)の発行(以下、本新株式及び本新株予約権に係る募集を総称して「本第三者割当」といい、本新株式及び本新株予約権の発行並びに本新株予約権の行使による資金調達を「本資金調達」又は「本スキーム」といいます。)に関する議案並びに当社定款の変更(発行可能株式総数の増加)について承認を受けることなどが条件となります。なお、本新株式の発行は、有利発行(本新株式の払込金額がこれを引き受けるものに特に有利な金額であることをいいます。)に該当するものと判断し、本臨時株主総会において、有利発行の承認(特別決議)を得ることといたしました。

2.振替機関の名称及び住所は以下のとおりであります。

名称:株式会社証券保管振替機構

住所:東京都中央区日本橋兜町7番1号 

2【株式募集の方法及び条件】

(1)【募集の方法】

区分 発行数 発行価額の総額(円) 資本組入額の総額(円)
株主割当
その他の者に対する割当 45,000,000株 315,000,000 157,500,000
一般募集
計(総発行株式) 45,000,000株 315,000,000 157,500,000

(注)1.第三者割当の方法によります。

2.発行価額の総額は、会社法上の払込金額の総額であり、資本組入額の総額は、会社法上の増加する資本金の総額であります。また、増加する資本準備金の額は157,500,000円であります。 

(2)【募集の条件】

発行価格

(円)
資本組入額

(円)
申込株数単位 申込期間 申込証拠金

(円)
払込期日
3.5 100株 2025年12月22日 2025年12月22日

(注)1.第三者割当の方法によるものとし、一般募集は行いません。

2.発行価格は会社法上の払込金額であり、資本組入額は会社法上の増加する資本金の額であります。

3.申込み及び払込みの方法は、本有価証券届出書の効力発生後、払込期日までに当社と本株式第三者割当の割当予定先である当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏及び同氏の資産管理会社である窪田アセットマネージメント株式会社(以下、個別に又は総称して「株式割当予定先」といいます。)との間で総数引受契約を締結し、払込期日に下記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとします。

4.払込期日までに株式割当予定先との間で総数引受契約を締結しない場合は、本株式第三者割当は行われないこととなります。 

(3)【申込取扱場所】

店名 所在地
窪田製薬ホールディングス株式会社 管理部 東京都港区南青山一丁目15番37号

(4)【払込取扱場所】

店名 所在地
株式会社三井住友銀行 赤坂支店 東京都港区赤坂二丁目5番1号

3【株式の引受け】

該当事項はありません。 

4【新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券)】

(1)【募集の条件】

発行数 450,000個(新株予約権1個につき普通株式100株)
発行価額の総額 4,500円
発行価格 新株予約権1個につき0.01円

(新株予約権の目的である普通株式1株につき0.0001円)
申込手数料 該当事項はありません。
申込単位 1個
申込期間 2025年12月22日(月)
申込証拠金 該当事項はありません。
申込取扱場所 窪田製薬ホールディングス株式会社 管理部

東京都港区南青山一丁目15番37号
払込期日 2025年12月22日(月)
割当日 2025年12月22日(月)
払込取扱場所 株式会社三井住友銀行 赤坂支店

(注)1.本新株予約権については、2025年11月14日付の当社取締役会決議において発行を決定しておりますが、その発行については、本臨時株主総会において、本第三者割当に関する議案並びに当社定款の変更(発行可能株式総数の増加)について承認を受けることなどが条件となります。なお、本新株予約権の発行は、有利発行(本新株予約権の払込金額がこれを引き受けるものに特に有利な金額であることをいいます。)に該当するものと判断し、本臨時株主総会において、有利発行の承認(特別決議)を得ることといたしました。

2.申込み及び払込みの方法は、2025年11月14日付で、EVO FUND(Cayman Islands、代表者:マイケル・ラーチ、リチャード・チゾム)(以下「新株予約権割当予定先」といい、株式割当予定先と総称して「割当予定先」といいます。)との間で本新株予約権の買取契約(以下「本買取契約」といいます。)を締結した上で、本有価証券届出書による届出の効力発生後に新株予約権割当予定先との間で総数引受契約を締結し、払込期日までに上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとします。

3.本新株予約権の募集は第三者割当の方法によります。

4.本新株予約権の振替機関の名称及び住所

株式会社証券保管振替機構

東京都中央区日本橋兜町7番1号 

(2)【新株予約権の内容等】

新株予約権の目的となる株式の種類

当社普通株式(完全議決権株式であり、権利内容に何らの限定のない当社における標準となる株式である。なお、当社は普通株式の1単元を100株とする単元株式制度を採用している。)

新株予約権の目的となる株式の数

本新株予約権の目的である株式の総数は45,000,000株(本新株予約権1個当たり100株(以下「割当株式数」という。))とする。

なお、当社が株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により割当株式数を調整するものとする。但し、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない本新株予約権に係る割当株式数について行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後割当株式数=調整前割当株式数×分割・併合の比率

その他、割当株式数の調整を必要とする事由が生じたときは、当社は取締役会決議により、合理的な範囲で割当株式数を適宜調整するものとする。

新株予約権の行使時の払込金額

1.本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法

各本新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は、行使価額(以下に定義する。)に割当株式数を乗じた額とする。但し、これにより1円未満の端数が生じる場合は、これを切り捨てる。

2.本新株予約権の行使により当社が当社普通株式を交付(当社普通株式を新たに発行し、又は当社の保有する当社普通株式を処分することをいう。以下同じ。)する場合における株式1株当たりの出資される財産の価額(以下「行使価額」という。)は、7円とする。

3.行使価額の修正

行使価額の修正は行わない。

4.行使価額の調整

(1)当社は、本新株予約権の割当日後、本項第(2)号に掲げる各事由により当社普通株式が交付され、発行済普通株式数に変更を生じる場合又は変更を生じる可能性がある場合は、次に定める算式(以下「行使価額調整式」という。)をもって行使価額を調整する。

既発行普通株式数
調整後

行使価額
調整前

行使価額
×
既発行普通株式数+交付普通株式数

(2)行使価額調整式により行使価額の調整を行う場合及びその調整後行使価額の適用時期については、次に定めるところによる。

① 当社普通株式を新たに交付する場合(但し、当社の発行した取得請求権付株式若しくは取得条項付株式の取得と引換えに交付する場合、当社普通株式の交付を請求できる新株予約権若しくは新株予約権付社債その他の証券若しくは権利の請求又は行使による場合、本新株予約権の割当日に窪田良氏及び窪田アセットマネージメント株式会社に対して普通株式を発行する場合又は当社の譲渡制限付株式報酬制度に基づき当社代表取締役に対して当社普通株式を交付する場合を除く。)、調整後行使価額は、払込期日(募集に際して払込期間が設けられているときは、当該払込期間の最終日とする。以下同じ。)の翌日以降、また、募集のための株主割当日がある場合はその日の翌日以降これを適用する。

② 株式分割又は株式無償割当により当社普通株式を発行する場合、調整後行使価額は、株式分割のための基準日の翌日以降、当社普通株式の無償割当について普通株主に割当を受ける権利を与えるための基準日があるときはその翌日以降、当社普通株式の無償割当について普通株主に割当を受ける権利を与えるための基準日がないとき及び株主(普通株主を除く。)に当社普通株式の無償割当をするときは当該割当の効力発生日の翌日以降、それぞれこれを適用する。

③ 取得請求権付株式であって、その取得と引換えに当社普通株式を交付する旨の定めがあるものを発行する場合(無償割当の場合を含む。)又は当社普通株式の交付を請求できる新株予約権若しくは新株予約権付社債その他の証券若しくは権利を発行する場合(無償割当の場合を含むが、当社又はその関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第8項に定める関係会社をいう。)の取締役その他の役員又は使用人に新株予約権を割り当てる場合を除く。)、調整後行使価額は、発行される取得請求権付株式、新株予約権若しくは新株予約権付社債その他の証券又は権利の全てが当初の取得価額又は行使価額で請求又は行使されて当社普通株式が交付されたものとみなして行使価額調整式を準用して算出するものとし、払込期日(新株予約権又は新株予約権付社債の場合は割当日、無償割当の場合は効力発生日)の翌日以降これを適用する。但し、その権利の割当のための基準日がある場合は、その日の翌日以降これを適用する。上記にかかわらず、請求又は行使に際して交付される当社普通株式の対価が取得請求権付株式、新株予約権若しくは新株予約権付社債その他の証券又は権利が発行された時点で確定していない場合、調整後行使価額は、当該対価の確定時点で発行されている取得請求権付株式、新株予約権若しくは新株予約権付社債その他の証券又は権利の全てが当該対価の確定時点の条件で請求又は行使されて当社普通株式が交付されたものとみなして行使価額調整式を準用して算出するものとし、当該対価が確定した日の翌日以降、これを適用する。

④ 当社の発行した取得条項付株式又は取得条項付新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の取得と引換えに当社普通株式を交付する場合、調整後行使価額は、取得日の翌日以降これを適用する。

⑤ 本号①乃至③の各取引において、その権利の割当のための基準日が設定され、かつ、各取引の効力の発生が当該基準日以降の株主総会又は取締役会その他当社の機関の承認を条件としているときは、本号①乃至③の定めにかかわらず、調整後行使価額は、当該承認があった日の翌日以降、これを適用する。この場合において、当該基準日の翌日から当該取引の承認があった日までに本新株予約権を行使した本新株予約権に係る新株予約権者(以下「本新株予約権者」という。)に対しては、次の算式に従って当社普通株式の交付数を決定するものとする。

株式数= (調整前行使価額-調整後行使価額)× 調整前行使価額により

当該期間内に交付された株式数
調整後行使価額

この場合に1株未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、現金による調整は行わない。

(3) 行使価額調整式により算出された調整後行使価額と調整前行使価額との差額が0.01円未満にとどまる限りは、行使価額の調整はこれを行わない。但し、その後の行使価額の調整を必要とする事由が発生し行使価額を算出する場合は、行使価額調整式中の調整前行使価額に代えて、調整前行使価額からこの差額を差引いた額を使用する。

(4) 行使価額調整式の計算については、次に定めるところによる。

① 0.01円未満の端数を四捨五入する。

② 行使価額調整式で使用する既発行普通株式数は、基準日がある場合はその日、また、基準日がない場合は、調整後行使価額を適用する日の1ヶ月前の日における当社の発行済普通株式数から、当該日における当社の有する当社普通株式の数を控除した数とする。また、本項第(2)号②の場合には、行使価額調整式で使用する交付普通株式数は、基準日における当社の有する当社普通株式に割り当てられる当社普通株式数を含まないものとする。

(5) 本項第(2)号の行使価額の調整を必要とする場合以外にも、次に掲げる場合には、当社は、必要な行使価額の調整を行う。
① 株式の併合、当社を存続会社とする合併、当社を承継会社とする吸収分割、当社を完全親会社とする株式交換又は株式交付のために行使価額の調整を必要とするとき。
② その他当社の発行済普通株式数の変更又は変更の可能性が生じる事由の発生により行使価額の調整を必要とするとき。
(6) 本項に定めるところにより行使価額の調整を行うときは、当社は、あらかじめ書面によりその旨並びにその事由、調整前行使価額、調整後行使価額及びその適用の日その他必要な事項を、適用の日の前日までに本新株予約権者に通知する。但し、本項第(2)号⑤の場合その他適用の日の前日までに上記の通知を行うことができないときは、適用の日以降速やかにこれを行う。
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価額の総額 315,004,500円
(注) 別記「新株予約権の行使時の払込金額」欄第4項により、行使価額が調整された場合には、本新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価額の総額は増加又は減少する可能性がある。本新株予約権の権利行使期間内に行使が行われない場合には、本新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価額の総額は減少する可能性がある。
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額 1.新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式1株の発行価格
本新株予約権の行使により交付する当社普通株式1株の発行価格は、行使請求に係る本新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の総額に、行使請求に係る本新株予約権の発行価額の総額を加えた額を、別記「新株予約権の目的となる株式の数」欄記載の本新株予約権の目的である株式の総数で除した額とする。
2.新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金
本新株予約権の行使により当社普通株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし(計算の結果1円未満の端数が生じる場合はその端数を切り上げた額とする。)、当該資本金等増加限度額から増加する資本金の額を減じた額を増加する資本準備金の額とする。
新株予約権の行使期間 2025年12月23日から2027年12月23日までとする。
新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所 1.本新株予約権の行使請求の受付場所
三井住友信託銀行株式会社 証券代行部
2.行使請求の取次場所
該当事項なし。
3.行使請求の払込取扱場所
株式会社三井住友銀行 赤坂支店
新株予約権の行使の条件 本新株予約権の一部行使はできない。
自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件 該当事項なし。
新株予約権の譲渡に関する事項 本新株予約権には譲渡制限は付されていない。但し、本買取契約において、本新株予約権の譲渡の際に当社取締役会の承認が必要である旨が定められる予定である。
代用払込みに関する事項 該当事項なし。
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 該当事項なし。

(注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由

(1)資金調達の目的

当社グループは、眼科領域に特化し、グローバルに医薬品・医療機器等の研究開発及び販売を行う眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社グループの事業ポートフォリオは、将来の収益成長を見据えた研究開発段階での先行投資を要する構造となっております。

現在、当社が開発を進めるスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」については、早期の上市に向けて早期承認制度の活用について独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)及びアメリカ食品医薬品局(FDA)と協議を行っております。スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」は、当社が開発を進める医薬品の中でも治験が進んでおりますが、競合する候補薬の動きを踏まえると、同候補薬の上市を早期に実現することは、当社の事業戦略上、極めて重要なものとなっており、また株主利益に資するものと考えております。

一方で、現時点において、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」について米国市場での承認を得るためには、改めて第3相臨床試験を実施する必要がある状況です。このため、1対2のピボタル試験要件の確認及び研究開発パートナーの探索を進めるとともに、2022年に米国において実施された第3相臨床試験の事後解析であるサブグループ解析の結果をもとに、欧州市場においてコンパッショネート・ユース・プログラムを活用した商業化を推進しており、商業パートナー候補と販売契約締結に向けた交渉を継続しております。そしてその実現に向け、2025年11月14日公表の「連結子会社におけるスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関するLaboratoires KÔLとの提携可能性検討(商業化協業を含む)に向けた意向表明書(LOI)を締結」のとおり、当社の連結子会社であるKubota Vision Inc.は、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関する潜在的な提携の可能性(商業化協業を含む)について協議・検討するため、欧州における角膜関連疾患を中心とした眼科領域における医薬品の研究開発・製造・販売に関する豊富な知見を有するフランス企業であるLaboratoires KÔLとの間で意向表明書(Letter of Intent)を締結いたしました。今後は、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関する販売権及び独占権に関するライセンス契約(Kubota Vision Inc.は原材料仕入、医薬品の製造を担当し、審査業務に関してはLaboratoires KÔLと連携して行い、Laboratoires KÔLは原材料仕入、医薬品製造以外の全ての業務(「エミクススタト塩酸塩」に関する情報提供、「エミクススタト塩酸塩」の新薬承認審査及び承認審査)を担当し、審査に関しては当社グループと連携する予定です。)、知的財産権及び機密情報の取り扱いについて、Laboratoires KÔLとの間で協議の上、2025年12月上旬を目途に販売権及び独占権に関する具体的なライセンス契約を締結する予定です。

もっとも、当社グループは、研究開発活動を中心とした先行投資段階にあるところ、2022年12月期は2,016百万円、2023年12月期は1,489百万円、2024年12月期は1,333百万円の当期純損失をそれぞれ計上しており、現時点でも事業費用が収益を上回る構造となっております。2024年9月5日に実施した前回資金調達において発行した第33回新株予約権については、2025年9月5日付「行使価格修正条項付き第33回新株予約権(第三者割当て)の権利行使完了及び月間行使状況に関するお知らせ」のとおり2025年9月5日をもって行使が完了し、約791百万円を調達しており、2025年9月30日時点における現金及び現金同等物の残高は1,768百万円、資本合計は1,734百万円となっております。これに対し、Laboratoires KÔLとの具体的な契約の締結を進めるためには当社の財務基盤の安定性を重視するLaboratoires KÔLの要請に応える必要があること、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の製造に係る医薬品有効成分(API)の製造関連費用や医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造およびこれに付随する初期設備投資費用のための資金として約630百万円必要であると見込まれることや、同薬の商業化までの間に必要となる運転資金も踏まえると、今後の開発及び商業化を見据えた資金需要に対応するには十分とは言えない状況です。また、競合する候補薬の動きを踏まえ、当社の財務基盤の安定性を重視するLaboratoires KÔLとの間で提携可能性の検討を迅速に進めていくためには、当社の財務状態の改善が急務となっております。

また、当社は、2025年3月28日付「上場維持基準への適合に向けた計画のお知らせ」のとおり、2024年12月31日時点において、東京証券取引所グロース市場の上場維持基準のうち、時価総額について基準に適合しておらず、当該基準への適合に向けた計画を作成いたしました。当社は、「時価総額」は「企業価値(株価)」であることを踏まえ、「時価総額の向上」を基本方針とし、「株価の向上」により上場維持基準に適合するよう目指しております。

当該計画に基づく「株価の向上」のための取組みの一つとして、当社は、ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の複数社との販売特約店契約および売買契約を通じた中国主要都市をカバーする販売ネットワークの拡充による事業収益の早期立ち上げを掲げております。2025年9月1日に公表しましたとおり、新たに多元奇夢(北京)医療科技有限公司、福豪(上海)光学科技有限公司、EverLight Instrument Co., Ltd.と販売特約店契約及び売買契約を締結し、同月に福豪(上海)光学科技有限公司との協力の下、北京で開催された中国国際眼鏡産業展覧会にKubota Glass®を出展しました。また、2025年8月20日に公表しましたとおり、坂田製薬株式会社と2025年3月13日付で締結したKubota Glass®販売における2026年末までの中国全土における独占販売権の付与を前提とした意向表明書(LOI)は2025年9月3日をもって解約いたしましたが、その後も、坂田製薬株式会社は、販売地域制限のない非独占販売権は継続して保有しております。これらの新たな契約先各社や契約候補先と共に中国全土および台湾南部を中心とする中華圏市場における販路拡大の基盤を整備し、医療機関および眼鏡販売店への展開を通じてウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の市場導入に取り組んでおります。当社としては、引き続き、グロース市場の上場維持基準のうち時価総額基準を満たすべく、取組みを進めてまいります。なお、当社としては、高い成長性が求められるグロース市場において企業価値の向上を継続して目指していくことが重要と考えており、現時点では東京証券取引所スタンダード市場への移行は検討しておりません。

こうした状況を踏まえ、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の早期商業化及びコンパッショネート・ユース・プログラムを介した事業の継続を確実に担保できる体制を構築するため、当社は、本新株予約権及び本新株式の発行による資金調達を実施することが最適であると判断いたしました。また、当社としては、7円という本株式の発行価格及び本新株予約権の行使金額は、下記「第3 第三者割当の場合の特記事項 3 発行条件に関する事項 (1) 払込金額の算定根拠及び発行条件の合理性に関する考え方」に記載のとおりの理由で合理的なものであると判断しております。

また、既存株主の利益保護の観点を踏まえ、株式割当予定先との間で締結する本新株式に係る総数引受契約において、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売(商業化)に向けた提携契約の締結を断念した旨を公表(適時開示による方法に限らず、当社のウェブサイトにおける公表を含む。以下同じ。)した場合には、当社の請求により、株式割当予定先は発行価額と同額で本新株式を当社に対して売り渡すことを規定しております。さらに、新株予約権割当予定先との間で締結する本新株予約権に係る本買取契約において、商業パートナーとのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結につき当社が公表を行うまでは、本新株予約権割当予定先は本新株予約権を行使しないこと、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売(商業化)に向けた提携契約締結を断念した旨を公表した場合には、当社の請求により、本新株予約権割当予定先は払込金額と同額で本新株予約権を当社に対して売り渡すことを規定しております。これらにより、万一、当社と商業パートナーとの間でのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結ができなかった場合には、本新株式については、当社は必要な手続をとったうえで、株式割当予定先から発行価額と同額でこれを取得することができ、また、本新株予約権については、行使により新株式が発行されることはないため、これによる希薄化も生じないことになります。

なお、当社と商業パートナーとの間でエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約が締結されることを、本新株式及び本新株予約権に係る払込みの前提条件とすることも考えられます。しかし、その場合には、当社のみが払込期日という事実上の契約交渉の期限を持つこととなり、商業パートナー候補との契約交渉上、当社が不利な立場に立たされることになります。払込期間を長期間設定することで、交渉が長期化する可能性が高くなるおそれがあり、また、上記のとおり、商業パートナー候補は当社の財務基盤の安定性を重視していることから、当社との交渉の過程で、本新株式及び本新株予約権に係る払込みを確認した後でなければ契約締結に応じない可能性もあることを踏まえると、当社としては、当社と商業パートナー候補との間でのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約が締結されることを払込みの条件として、株主総会での決議を実施することは望ましくないものと考えており、そのような条件の設定はしておりません。

(2)新たな資金調達の必要性

当社グループは、事業戦略の中核であるコンパッショネート・ユース・プログラムを介した事業の継続を確実に担保できる体制の構築に向け、「5 新規発行による手取金の使途 (2)手取金の使途」に記載のとおり、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の製造に係る資金として一定の資金需要を見込んでおります。

フランス医薬品・医療製品安全庁(ANSM)によるスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」のコンパッショネート・ユース・プログラムを介した新薬承認を経て、同候補薬の商業化、すなわち商業パートナー候補における眼科疾患領域で高い専門性と影響力を有する医師との連携のもと、スターガルト病患者への「エミクススタト塩酸塩」の提供を成功させ、その後欧州市場における正式な新薬承認後の販売のフェーズへと移ることで、将来的に当社の収益成長が見込まれ、その結果として当社の企業価値の向上を期待することができると考えております。

具体的には、当社は、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」について、フランスでのコンパッショネート・ユース・プログラムに加え、欧州の他国を含む複数地域で同様の制度を活用し、患者アクセスの拡大を図ってまいります。これらは、EMA(欧州医薬品庁)やFDAによる製造販売承認(MAA/NDA)取得前の段階において、重篤な希少疾患患者への治療機会を確保するためのものであり、臨床現場での実績や医師ネットワークの形成を通じて、承認後の市場浸透を加速させる重要なステップと位置付けています。

フランスにおいては、コンパッショネート・ユース・プログラム下での供給は政府による年度末償還(Payback AAC)の対象となりますが、EMAによる製造販売承認取得後には、同薬剤は正式な薬価収載・保険償還対象となり、償還調整は不要となります。したがって、承認後はコンパッショネート・ユース・プログラムから商業販売へ移行し、安定的な収益成長が見込まれます。また、フランス以外の欧州諸国(例:ドイツ、イタリア、スペインなど)でも、同様の早期アクセスまたはコンパッショネート・ユース・プログラム制度を活用することで、希少疾患領域での市場プレゼンスを先行的に確立し、競合他社に先んじたシェア獲得および臨床データの蓄積が期待されます。これにより、2020年代後半にかけて欧州全体での患者提供を拡大し、EMA承認後には商業的収益化へと段階的に移行することを当社として目指しております。

したがって、コンパッショネート・ユース・プログラム段階では限定的な収益ながらも、医療現場での採用実績や医師主導治験データを通じて、2030年以降の収益成長につながる確実な基盤形成を進めてまいります。

また、「(1)資金調達の目的」に記載の通り、同候補薬の早期商業化に向けて、当社の連結子会社であるKubota Vision Inc.は、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関する潜在的な提携の可能性(商業化協業を含む)について協議・検討するため、Laboratoires KÔLとの間で意向表明書(Letter of Intent)を締結いたしましたが、競合する候補薬の動きを踏まえ、Laboratoires KÔLとの間で提携可能性の検討を迅速に進めていくためには、当社の財務基盤の安定性を重視するLaboratoires KÔLの要請もあり、資本性の資金調達により、当社の財務状態の改善を図ることが急務となっております。当社としては、このように、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関する商業化に向けた提携を迅速に進め、商業パートナーのサポートを受けて、欧州市場においてコンパッショネート・ユース・プログラムを活用した商業化を推進して行くためには、本資金調達により、当社の財務基盤を強化するとともに、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の製造に必要な資金を確保することが不可欠であり、また、既存株主の利益にも資するものと考えております。

本資金調達により、当社の財務基盤の強化を実現するとともに、調達資金を、同候補薬の製造に係る医薬品有効成分(API)の製造関連費用や医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造およびこれに付随する初期設備投資費用に充当することで、製造体制の強化を図り、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の価値最大化とともに、当社グループ全体の企業価値の一層の向上につなげることを目指しております。

(用語解説)

用語 意味・内容
エミクススタト

塩酸塩(低分子化合物)
エミクススタト塩酸塩は、当社グループ独自の視覚サイクルモジュレーション技術(VCM技術)により視覚サイクル中の重要な酵素であるRPE65を選択的に阻害することで視覚サイクルによって生じる老廃物を減らす効果があり、スターガルト病の抑制が期待されています。

視覚サイクルモジュレーション技術(VCM技術)とは、視覚サイクル(眼球の後部にある網膜内にて光子が電気信号へと変換する仕組み)によって網膜に蓄積する有害副産物を減少させ、また酸化ストレスにより網膜の障害を低減し、光ダメージから網膜を保護する効果が期待される治療技術です。

網膜色素上皮(RPE)細胞はその成長に伴い、光受容体の先端を(一定の速度で)侵食し続け、同時に視覚サイクルの有害副産物が蓄積されていきます。エミクススタト塩酸塩が視覚系に適用されると(桿体細胞のみを標的とし、錐体細胞には作用しない)視覚サイクルにおける重要酵素の生成が抑制されます。エミクススタト塩酸塩が酵素の生成を抑制することにより、桿体細胞の活動も抑制されると同時にRPE細胞での有害副産物の蓄積も緩徐になります。視覚サイクルを遅らせる(モジュレートする)ことにより蓄積される有害副産物が減少し、病状の進行が遅くなります。
スターガルト病 スターガルト病は、目の網膜に障害をきたす稀少遺伝性疾患で若年者に発症し、緩やかに視力が低下していきます。スターガルト黄斑ジストロフィー又は若年性黄斑変性とも言われます。スターガルト病の主な要因とされるABCA4遺伝子異常により、徐々に光受容体が損傷し視力が低下します。スターガルト病患者には、視野の欠損、色覚異常、歪み、ぼやけ、中心部が見えにくいといった様々な症状が見られます。典型的なスターガルト病は、小児期から青年期にかけて発症しますが、中には成人期まで視力低下を自覚しない患者もいます。

眼球の奥にある網膜には、脳に映像を認識させるために光を電気信号に変える働きをする「視覚サイクル」と呼ばれる仕組みがあります。この視覚サイクルでは、まず光が網膜の光受容細胞(視細胞)にあるレチナール(ビタミンAの一種)とオプシンと呼ばれるタンパクが結合した光受容タンパク(視物質)により吸収され、その視物質の構造変化が起きます。この構造変化が視細胞内のシグナル伝達系を活性化して膜電位を変化させ、生じたシグナルが脳へと伝わる、という仕組みです。

この視覚サイクル中、光受容時に生じる構造が変化した視物質からビタミンA構造由来の有害代謝産物が生成されます。この有害物質が、後述の理由で網膜色素上皮(RPE)細胞内に蓄積されると、RPE細胞の機能喪失及びアポトーシス(細胞死)が起こり、ひいては視細胞の喪失による視力低下あるいは失明にいたります。この有害物質のRPE細胞内の蓄積がスターガルト病の直接的病因です。

正常の網膜には、こうした有害代謝産物の前駆物質を視細胞内から外に運搬する膜輸送タンパクがあるため、RPE細胞は守られています。スターガルト病は遺伝性の網膜疾患で、この視覚サイクルにおける視物質の膜輸送タンパクABCRをコードするABCA4遺伝子の変異があり、その変異が本疾患の根本原因と考えられています。現時点では治療法はありません。
1対2のピボタル試験 ピボタル試験とは、適切な対照を置きよく管理された中で、被験薬の安全性と有効性を確認する試験です。新薬承認申請において目標とする適応症に対する被験薬の効果を実証するデータとして、アメリカ食品医薬品局(FDA)による審査の対象となります。

1対2は治験のデザイン(試験群の構成比)です。治療群(実薬投与群)の被験者数を多く設定し、統計的有意性の検出力を高める設計であり、プラセボ群1に対して、治療群2などのデザインとなります。
サブグループ解析 サブグループ解析とは、全体の集団の中から特定のグループを抜き出して解析することです。

エミクススタト塩酸塩については、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験として、2018年11月には最初の被験者登録を、最終的には194名の被験者登録を完了し、当第3相臨床試験は終了しました。当該臨床研究のデータベースの集計及び分析の結果、無作為化、プラセボ対照、二重盲検比較試験の結果、主要評価項目及び副次的評価項目の二群間の有意差が統計的には示されませんでした。主要評価項目である黄斑萎縮の進行率は、エミクススタト投与群で1.280mm2/年、プラセボ投与群で1.309mm2/年でした(p=0.8091)。

その後の更なる分析の結果、ベースライン(注)時の萎縮病巣面積がより小さい被験者グループでのプラセボ投与群と比較したところ、エミクススタト投与群の萎縮病巣の進行率が有意に低いことが示唆され、それを検証すべく、サブグループ解析を実施しました。ベースライン時の萎縮病巣領域が小さい被験者グループに対して変数減少法による単変量と多変量分析を行い、このサブグループにおける萎縮病巣の進行に影響する独立したベースラインの因子を特定しました。この解析の結果、エミクススタト投与群の24カ月目の黄斑萎縮の進行率が、プラセボ投与群に比べ40.8%抑制されました(p=0.0206、エミクススタト投与群 n=34、プラセボ群 n=21)。

(注)ベースラインとは、医薬品開発の臨床試験フェーズにおける被験者が試験薬の投与を受ける直前である治療開始前のデータのことを指します。介入前の基準値は、治療や薬の効果を測るための起点となります。この被験者における試験薬の投与を受ける直前の治療開始前のデータであるベースライン値をもとに、試験終了後の変化(差分や比率)を測定し、薬の効果を評価します。
コンパッショネート・ユース・プログラム ① コンパッショネート・ユース・プログラム(Compassionate Use Program:CUP)の仕組み

イ) 基本的な目的:

コンパッショネート・ユース・プログラム(CUP)は、重篤または生命に関わる疾患の患者に対し、ANSM(Agence nationale de sécurité du médicament et des produits de santé。フランス医薬品・医療製品安全庁)による正式な製造販売承認(MAA、Marketing Authorisation Application)が取得されていない医薬品を、特別な条件下で使用できるようにする制度です(治験で有望な結果が得られているが、承認までの期間中に治療手段が必要な患者へ“例外的に未承認薬を提供する”という人道的・医療的制度です。)

ロ) 制度の位置づけ(EUおよびフランス)

EUでは、Directive 2001/83/EC Article 83 に基づき、加盟国が制度を設けることを認められています。フランスではANSMが制度を主管しており、“Accès Compassionnel”または“Autorisation d’Accès Compassionnel (AAC)”と呼ばれます。

ハ) フランスの制度の特徴

フランスではCUPに相当する制度が2形態あります。

エミクススタト塩酸塩のように第Ⅲ相試験終了後のサブグループ解析で安全性・有効性データが得られている薬剤は、AACまたはAAP(“Autorisation d’Accès Précoce”)の対象として認可される可能性があります。

エミクススタト塩酸塩はAACの対象として認可される可能性があります。

ニ) 提供までのプロセスの概要(フランスの場合)

フランスにおける薬剤の提供にいたるプロセスの概要は以下のとおりです。

1. 製薬企業がANSMに申請(治験成績・安全性データ・製造情報を提出)

2. ANSMが医学的必要性・代替治療の有無・安全性情報を審査

3. 認可後、特定施設・医師単位で患者へ投与許可

4. 医師が患者登録・モニタリング報告を実施

5. 薬剤供給費用はフランス政府が一時的に償還(Payback制度)

製品承認・価格決定の後、過去にフランス政府が償還した分を清算します。

② CUP(またはAAC)を利用できるための充足条件

CUPを利用するためには、以下イ)及びロ)の条件を全て充足する必要があります。

イ) 医薬品側の要件(供給企業が満たすべき条件)

1. 第Ⅲ相臨床試験終了後であること(もしくは有効性を示す十分な臨床データが存在すること)

当社グループの場合、サブグループ解析でも、有効性が科学的に合理的に支持されていること

2. 治験薬の製造管理・品質保証がGMP基準(Good Manufacturing Practice。適正製造基準)に適合していること

3. 治療対象疾患が重篤で、他に承認済み治療法が存在しないこと

4. 承認申請(MAA)を準備または進行中であること

5. リスクとベネフィットのバランスが肯定的であること(ANSM評価)

ロ) 医療機関・患者側の要件

1. 治療対象が重篤・希少疾患であること(例:スターガルト病)

2. 主治医がCUP利用の申請を行い、患者同意(インフォームドコンセント)を得ていること

3. ANSMまたは企業による患者単位の承認(Named Patient Use)または集団承認(Cohort Use)が下りていること

ハ) 認証・製造・販売との関係

CUP(AAC)は承認(MAA)前の段階でも実施可能です。ただし、供給にはANSMによる個別承認(Autorisation)が必須となり、GMP認証を受けた製造施設で製造されている必要があります。

また、CUP下での供給は「販売」ではなく「特別供給扱い」ですが、償還(Payback)の形でフランス政府が費用を支払う仕組みとなります。

ニ) 当社グループのエミクススタト塩酸塩のケース

第Ⅲ相試験が完了済みであり、サブグループ解析により有効性の示唆がなされております。治療法のない希少疾患(スターガルト病)に該当します。

API・製剤製造ラインが存在するため、GMP準拠の製造が可能です。したがって、ANSMのCUP(AAC)の要件を満たしていると考えており、ANSMへの新薬申請により認可を受けることで、患者提供が可能となる状態であり、新薬承認前の段階でありながら、事実上の「限定的商業化」につながるフェーズにあると考えております。

(3)資金調達方法の概要

今回の資金調達は、当社が、株式割当予定先に対し本新株式を、新株予約権割当予定先に対し本新株予約権を、それぞれ割り当て、本新株予約権については新株予約権割当予定先による本新株予約権の行使に伴って当社の資本が増加する仕組みとなっております。

当社は、本株式について、株式割当予定先との間で総数引受契約を締結いたしますが、同契約においては、 ①株式割当予定先は、2025年12月23日から2030年12月22日までの間(以下、「本譲渡制限期間」といいます。)において、本新株式につき、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為をすることができない旨、及び②窪田良氏が本譲渡制限期間が満了する前に当社の代表取締役の地位から退任又は退職した場合には、同氏の死亡、障碍等の当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、株式割当予定先は、当該退任又は退職の時点をもって、当社に対して本株式を無償で譲渡する旨を定める予定です。

また、本新株予約権について、新株予約権割当予定先との間で本買取契約及び総数引受契約を締結いたしますが、同契約に記載される内容を含め、本新株予約権の特徴は以下のとおりです。

<コミット条項>

新株予約権割当予定先は、原則として、本新株予約権については2025年12月23日または商業パートナーとのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結につき発行会社が公表を行った日の翌取引日のいずれか遅い日から120取引日間の期間(いずれも当日を含み、以下「コミット期間」といいます。)内に、新株予約権割当予定先が保有する本新株予約権の全てを行使することをコミットしています。コミット期間は120取引日間ですが、これは新株予約権割当予定先が本新株予約権を行使して取得する当社普通株式を市場に過度の影響を与えることなく円滑に売却できるようにするための期間として、当社普通株式の取引所における過去の出来高等を参考に当社と新株予約権割当予定先との協議により決定されたものです。

但し、コミット期間中のいずれかの取引日において、①当社普通株式が取引所により監理銘柄又は整理銘柄に指定されている場合、②取引所において当社普通株式の普通取引が終日行われなかった場合(取引所において取引約定が全くない場合)、③当社普通株式の普通取引が取引所の定める株券の呼値の制限値幅の下限(ストップ安)のまま終了した場合(取引所における当社普通株式の普通取引が比例配分(ストップ配分)で確定したか否かにかかわらないものとします。)、④株式割当予定先である窪田良氏(以下「貸株人」といいます。)と新株予約権割当予定先の間で2025年11月17日付で締結予定の株券貸借契約の条項に基づき新株予約権割当予定先が貸株人に対して貸借株式を返却し、当該貸借株式につき、貸株人による再貸付が行われていない場合、又は⑤その他、新株予約権割当予定先の事情に起因する場合を除き、何らかの理由で本新株予約権の行使ができない場合(以下、上記①乃至⑤の事象を総称して、「コミット期間延長事由」といいます。)には、コミット期間延長事由が存在した取引日の日数に応じ、コミット期間は1取引日ずつ延長されます(但し、かかる延長は合計20取引日を上限とします。なお、同日中において複数のコミット期間延長事由が存在する場合であっても、当該コミット期間延長事由に伴う延長は1取引日のみとします。)。

コミット期間延長事由の対象となる事由が発生した場合、上記①乃至⑤のいずれにおいても新株予約権割当先による本新株予約権の行使が困難となります。したがってかかる事由が発生した取引日をコミット期間の計算から除外し、その分だけコミット期間を延長することにより、新株予約権割当予定先がコミットした数の本新株予約権を確実に行使することができるよう、コミット期間延長事由を設けることといたしました。

なお、上記「(1) 資金調達の目的」に記載のとおり、当社と商業パートナーとのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結につき当社が公表を行うまでは、本新株予約権割当予定先は本新株予約権を行使しないものとしております。

なお、当該契約が公表されるまでの間、契約の交渉状況について月次で公表いたします。

<コミット条項の消滅>

コミット期間中において、コミット期間延長事由の発生に伴うコミット期間の延長が20取引日を超えて発生した場合、本新株予約権に係る新株予約権割当予定先のコミットは消滅します。コミット期間延長事由の発生は、多くの場合当社普通株式の取引又は本新株予約権の行使につき何らかの問題が生じていることを示すところ、新株予約権割当予定先よりかかる事由が多く発生している状況において本新株予約権の行使をコミットし続けることは困難であるとの説明がありました。そこで、新株予約権割当予定先の過去の同種案件での経験に基づくコミット期間内に発生しうるコミット期間延長事由の最大発生数に鑑みて、新株予約権割当予定先と協議のうえ、コミット期間延長事由の発生によるコミット期間の延長の上限を20取引日に設定し、かかる上限を超過してコミット期間延長事由が発生した場合には新株予約権割当予定先のコミットは消滅するものとしました。

なお、コミットの消滅後も、新株予約権割当予定先は、その裁量により任意の数の本新株予約権を行使することができます。

(4)資金調達方法の選択理由

当社は、2024年9月5日に実施した前回資金調達において第33回新株予約権を発行いたしました。第33回新株予約権については2025年9月5日付「行使価格修正条項付き第33回新株予約権(第三者割当て)の権利行使完了及び月間行使状況に関するお知らせ」のとおり2025年9月5日をもって行使が完了し約791百万円を調達することができました。しかしながら、当該調達資金は、主としてウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の研究開発費用及び運転資金に充当するものであり、今後のスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の開発および商業化を見据えた資金需要に対応するには手元資金では十分とは言えない状況です。

そのような中で、当社は、上記「(1) 資金調達の目的」に記載した資金使途の目的に適う資金調達の方法を検討し、EVOLUTION JAPAN証券株式会社(東京都千代田区紀尾井町4番1号 代表取締役社長 ショーン・ローソン)(以下「EJS」といいます。)を含む複数の証券会社に相談いたしました。当社は蓋然性の高い資本増強の中で最も株主の負担が小さいスキーム(発行価額が高い、市場での流動性や株価への影響が小さい等)を模索していたところ、他の証券会社からはいわゆるMSワラントのスキームによる提案もありました。その中には、いわゆる行使コミット条項を含む提案も含まれていたものの、株価が下落した局面においては行使コミットの対象外となる旨の条件が入っていたため、採用いたしませんでした。その後、2025年9月にEJSから、本新株予約権の発行による資金調達の提案を受けました。当該提案は、本第三者割当による調達予定金額の総額約6億円全額について引き受ける用意がある旨の提案であり、具体的には、大規模な希薄化を伴う、株価より大幅に低い行使価額での本新株予約権の発行を提案するものでした。これについて、当社としては、上記「(3)資金調達方法の概要」に記載のとおり、当社の株価が下落した局面であってもコミット期間内に本新株予約権の全てが行使されることがコミットされていることや、行使価額や対象株式数が固定され将来的な市場株価の変動の影響を受けない本新株予約権の発行により、行使期間全体を通じてみると安定した資金調達を行うことができることを踏まえると、当社の状況に鑑みれば、本新株予約権の発行による資金調達を実施することが当社にとって適当であると判断いたしました。しかしながら、EVO FUNDの本新株予約権の保有方針は純投資目的であり、株価の動向次第では、短期間のうちに本新株予約権を大量に行使され、行使による取得株式を大量に市場で売却されれば、市場での流動性や株価への影響も懸念されます。そのため、本資金調達の一部については、当社の安定株主であって、当社株式を一定期間処分しないこと(ロックアップ)に合意でき、当社のパイプラインの継続の観点から安定した議決権の行使が期待できる者に対する普通株式の第三者割当により行うことにより、一定程度株価への影響を抑制できると考えておりました。この場合、当社株式の市場株価からは大幅なディスカウントとなる発行価格及び行使価額での新株式及び本新株予約権の発行となるため、新株式を割り当てる者を除き全ての既存株主の資産価値に大幅な希薄化(ディスカウント発行による理論株価の低下)が生じるところではありますが、当社にとって、早期の資金調達及び財務基盤の強化が急務であることを踏まえ、本新株予約権及び新株式の発行による資金調達が当社にとって適当であると判断いたしました。

そこで、下記「5 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途」に記載した各資金使途に資金を迅速かつ確実に充当するために、第三者割当により当社の普通株式を引き受けることができ、かつ当社株式を一定期間処分しないこと(ロックアップ)に合意可能な候補先を検討していたところ、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者であり当社の主要株主である窪田良氏より、本新株予約権の発行と同時のタイミングにて、上記条件にて当社の普通株式を引受ける用意がある旨の申出を受けました。

本新株予約権の第三者割当及び本新株式の第三者割当の双方ともに当社の事業及び事業環境の進展のために寄与する資金調達であることから、EJS及び窪田良氏との引受株式数に関する擦り合わせを踏まえ、本新株式及び本新株予約権の発行を組み合わせた本スキームを採用することを検討いたしました。スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の早期商業化に向けて、早期の財務基盤の強化とともに、同候補薬の製造に係る医薬品有効成分(API)の製造関連費用や医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造およびこれに付随する初期設備投資費用の確保のため、早期の資金調達が必要であるところ、本スキームは、本新株式の発行により、早期の段階で一定の資金を調達できるとともに、新株予約権割当予定先により原則として全て行使するコミットがなされた本新株予約権の行使により、当社の資金需要に応じた早期の資金調達の確実性を高めながら、本資金調達のうち本新株式の発行については、当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏及び同氏の資産管理会社である窪田アセットマネージメント株式会社が、それぞれ、2025年12月23日から2030年12月22日までの間、本新株式につき、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為を行わないことを、両者と当社の間で合意する予定であり、これにより本資金調達全体における市場での株式流動性及び株価への影響を、相当程度低減できると考えております。

そして、下記「(5) 本資金調達の特徴」に記載の本資金調達のメリット及びデメリット並びに「(5) 他の資金調達方法」に記載の他の資金調達方法について検討し、これらの検討結果として、本スキームが下記「5 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途」に記載した各資金使途に必要となる資金の調達と早期の財務基盤の強化を、一定の期間において高い蓋然性にて実現できることから、総合的な判断により本資金調達を採用することを決定しました。なお、本資金調達により現在および将来における当社発行済株式数の増加が想定されますが、当該発行済株式数の増加が当社株主に及ぼす影響につきましては、下記「第3 第三者割当の場合の特記事項 3 発行条件に関する事項 (2) 発行数量及び既存株式の希薄化の規模の合理性に関する考え方」の記載をご参照ください。

(5)本資金調達の特徴

本新株予約権の行使価額と割当株式数が固定されており、そのため本新株予約権は調達資金の最大額も固定されております。また、本資金調達には、以下のようなメリット及びデメリットがあります。当社としては、本新株式の発行により発行時点で一定金額の資金調達が可能である上、行使価額や対象株式数が固定され将来的な市場株価の変動の影響を受けない安定した本新株予約権の発行及び行使により追加の資金調達も可能な建付けとなっており、特定の期間における資金調達額を当社がコントロールできないことや希薄化率の大きさを考慮しても、行使期間全体を通じてみると安定した資金調達を行うことができると考えており、本資金調達は、既存株式の大規模な希薄化を伴い、短期的には流通株式の増加による株価の下落等、既存株主の皆様に多大なる不利益を与えることとなりますが、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化の推進を通して、当グループ全体の企業価値の一層の向上につながると考え、以下に記載するデメリットを上回るメリットがあるものと判断いたしました。

[メリット]

① 行使価額及び対象株式数の固定

本新株予約権は、発行当初から行使価額は原則として固定(行使価額は7円)されており、いわゆるMSワラントのように将来的な市場株価の変動によって行使価額が修正されることはありません。また、本新株予約権の対象株式数についても発行当初から固定(45,000,000株)されており、将来的な市場株価の変動によって潜在株式数が変動することはありません。

② 発行時に一定の資金調達が可能

本新株式の発行により、発行時点で一定程度の資金を調達することができます。

③ 資金調達コストの削減

想定される資金調達時期の異なる本新株式と本新株予約権の発行を一度に行うことで、それぞれ個別に複数回の決議・発行の手続きを経るよりも、調達に係るコストを削減することが可能となります。

④ 短期間における確実な資金調達

本新株予約権(対象となる普通株式数45,000,000株)は原則としてコミット期間の開始後120取引日間で全部行使されます。

⑤ 本買取契約上の本新株予約権の譲渡制限

本買取契約において、本新株予約権の譲渡に関し当社の取締役会による事前承認を要する旨の譲渡制限が付される予定です。そのため、当社の事前承認がない限り、新株予約権割当予定先から第三者へは譲渡されません。

⑥ 株式割当予定先によるロックアップ及び退任・退職時の無償譲渡の合意

株式割当予定先は、5年間の本譲渡制限期間中、本新株式を第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為しない旨、また、窪田良氏が本譲渡制限期間が満了する前に当社の代表取締役の地位から退任又は退職した場合には、同氏の死亡、障碍等の当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、当該退任又は退職の時点をもって、当社に対して本株式を無償で譲渡する旨を、当社と合意する予定です。これにより、本株式については、5年間市場への流入は想定されず、本資金調達全体における市場での流動性及び株価への影響を相当程度低減することができます。また、窪田良氏が、当社の経営に継続的にコミットすることを確保することで、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化を強力に推進していきます。また、本譲渡制限期間中に本新株式が当社に対して無償で譲渡されることとなった場合には、速やかに開示いたします。

⑦ 総数引受契約及び本買取契約における買戻合意

既存株主の利益保護の観点を踏まえ、株式割当予定先との間で締結する本新株式に係る総数引受契約において、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の(商業化)に向けた提携販売契約締結を断念した旨を公表した場合には、当社の請求により、株式割当予定先は発行価額と同額で本新株式を当社に対して売り渡すことを規定しております。さらに、新株予約権割当予定先との間で締結する本新株予約権に係る本買取契約において、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売(商業化)に向けた提携契約締結を断念した旨を公表した場合には、当社の請求により、本新株予約権割当予定先は払込金額と同額で本新株予約権を当社に対して売り渡すこと、当社と商業パートナー候補との間でエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約が締結されるまでは、本新株予約権割当予定先は本新株予約権を行使することができないことを規定しております。これらにより、万一、当社と商業パートナー候補との間でのエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結ができなかった場合には、本新株式については、当社は必要な手続をとったうえで、株式割当予定先から発行価額と同額でこれを取得することができ、また、本新株予約権については、行使により新株式が発行されることはないためこれによる希薄化も生じないことになり、調達金額が資金使途の目的以外に用いられる可能性は抑えられております。

[デメリット]

① 株価より著しく低い発行価額及び行使価額での本新株式及び本新株予約権を発行することによる、窪田良氏以外の既存株主の資産価値の大幅な希薄化

当社株式の市場株価からは大幅なディスカウントとなる発行価格及び行使価額での新株式及び本新株予約権の発行となるため、窪田良氏を除く全ての既存株主の資産価値に大幅な希薄化(ディスカウント発行による理論株価の低下)が生じることになります。

② 既存株式の議決権の希薄化の発生

借入又は社債と異なり、本新株式の発行による新規発行株式数45,000,000株(議決権数450,000個)に、全ての本新株予約権が行使された場合に交付される普通株式45,000,000株(議決権数450,000個)を合算した総数は普通株式90,000,000株(議決権数900,000個)であり、希薄化率127.83%(議決権総数に対し127.86%)の既存株式の希薄化が生じることになります。

③ 当初に満額の資金調達ができないこと

本スキームにおいては、本新株式により早期の段階で一定の資金は調達できますが、新株予約権の特徴として、新株予約権者による権利行使があって初めて、行使価額に行使の対象となる株式数を乗じた金額の資金調達がなされます。そのため、本新株予約権の発行当初に満額の資金調達が行われるわけではありません。

④ 不特定多数の新投資家へのアクセスの限界

公募ではなく、第三者割当方式という当社と割当予定先のみの契約であるため、不特定多数の新投資家から資金調達を募ることによるメリットは享受できません。

⑤ 不行使期間が存在しないこと

本スキームは、短期間における確実な資金調達を優先するため、新株予約権を行使できない期間を当社が任意に設定できるといった設計とはしていません。したがって、新株予約権割当予定先による権利行使を当社がコントロールすることは困難です。

(6)他の資金調達方法

① 新株式発行による増資

(a)公募増資

現在の当社の企業規模及び財務状況に鑑みると、現時点で公募増資の引受手となる証券会社は存在せず、公募増資は今回の資金調達方法の選択肢とはなりませんでした。

(b)株主割当増資

株主割当増資では、割当予定先である株主の応募率が不透明であり、また実務上も近時において実施された事例が乏しく、当社としてもどの程度の金額の資金の調達が可能なのかの目処を立てることが非常に困難であります。株主割当増資であれば、当社普通株式の市場価格からは大幅なディスカウントとなる発行価格であっても、既存株主が保有する株式価値の実質的な希薄化を回避できる可能性はございますが、需給悪化による株価への影響は大きいと考えられ、結果として株価が発行価額を下回った場合は資金調達も進まないため、資金調達の蓋然性が低いと判断しました。これらの点を考慮の上、早期の資金調達及び財務基盤の強化が急務である当社においては、株主割当増資は今回の資金調達方法として適当ではないと判断いたしました。

(c)新株式又は新株予約権のみの第三者割当増資

一般的な新株式のみの第三者割当では、希薄化が一度に生じるうえ、現在の当社の財務状況に鑑みて当社が必要とする資金全額の引受先を確保することは困難です。また、既存株主は現行のパイプラインの継続により将来的には当社の企業価値が向上すると考えて株式を保有しているはずであり、当社に出資した上で他の事業を行う可能性の高い投資家への大規模増資は、既存株主にとって最も避けるべき選択肢であると考えております。さらに、現行のパイプラインの継続により将来的には当社の企業価値が向上すると評価する投資家の中でも、窪田良氏以外には5年間のロックアップ等の条件を付した上で、一定規模の金額を拠出できるような者を見つけるのは困難と考えております。他方において新株予約権のみの第三者割当では資金調達の額及び時期について不確実性があるとともに、株式流動性や株価に重大な影響を及ぼす可能性があります。

② 新株予約権付社債(MSCB含む。)

新株予約権付社債は、発行時に払込金額の全額が払い込まれるため、発行会社にとっては早期に資金需要を満たすことができる利点がありますが、その代わりに全額の転換が完了するまでの間新株予約権付社債の保有者が発行会社のクレジットリスクを負担することになるため、その引受先は限られます。また、新株予約権付社債の発行時点では当社の資本の増強にはならないため、当社の財務基盤の安定化を重視する商業パートナーとの間では、財務リスクが軽減されたとはみなされず、早期の財務基盤の強化により、同社との提携可能性の検討を迅速に進めていくという当社の目的には合致しません。なお、今回は、新株予約権付社債によって、当社が必要とする資金を十分に調達できる提案を受けてもおりません。また、割当予定先からも本資金調達と同等のタイミング、規模にて新株予約権付社債を引き受けることはできない旨を聞いております。

③ 新株予約権無償割当による増資

新株予約権を上場させるコミットメント型ライツ・イシューについては、現在の当社の財務状況に鑑みると引受手となる証券会社は存在せず、ノンコミットメント型ライツ・イシューについては、当社は最近2年間において経常赤字を計上しており、取引所の定める有価証券上場規程に規定される上場基準を満たさないため、実施することができません。また、新株予約権を上場させない非上場型の新株予約権の株主への無償割当を実施することも考えられますが、これについては、株主が新株予約権を行使しない場合には資金調達及び資本増強は実現しません。また、当該新株予約権が上場されていないため、既存株主の皆様が新株予約権を売却する機会に乏しいと考えられます。また、多数の投資家(当社株主)がディスカウントされた行使価額で新株予約権を行使でき、かつ、取得した当社株式を中長期にわたり保有することがコミットされていない場合には、各々が他の投資家(当社株主)よりも先に売却してディスカウント分の利益を得ようとする行動も想定され、結果的に需給が悪化し株価が大きく下落する可能性もあると考えております。そのような場合には調達する資金の額が想定を下回るおそれがあることに加え、当社株主は多数に及んでおり、そのような予想される株主の行動を踏まえたうえで既存株主の皆様のご理解を得ることは難しく、当社の資金需要に合致した資金調達を高い蓋然性をもって実現することは困難であるとの判断から、資金調達方法の候補から除外することとしました。行使価額を大幅にディスカウントすれば、いわゆる非譲渡型ライツ・イシューを実施することで一定の資本調達を実現できる可能性はあるものの、追加出資を希望しない既存株主に対しても、希薄化による経済的不利益を回避するために新株予約権の行使を事実上強制することとなるほか、株価影響が大きく、結果として株価が行使価額を下回った場合は資金調達も進まず、資金調達の蓋然性が低くなると判断しました。

④ 借入れ・社債・劣後債による資金調達

借入れ、社債又は劣後債による資金調達では、調達額が全額負債となるため、財務健全性が低下すること、また、当社の財務基盤の安定化を重視する商業パートナーとの間でも、財務リスクが軽減されたとはみなされず、早期の財務基盤の強化により、同社との提携可能性の検討を迅速に進めていくという当社の目的には合致しないことから、今回の資金調達方法として適当ではないと判断いたしました。

⑤ 行使価額修正条項付新株予約権

行使価額修正条項付新株予約権は株価動向によっては、当該新株予約権の行使が十分にされず当社が必要とする資金を十分に調達できない可能性があります。例えば、当社は2024年9月5日に実施した前回資金調達において第33回新株予約権を発行いたしましたが、第33回新株予約権の行使が完了した時点(2025年9月5日)では約791百万円を調達できたものの、2025年8月末時点の調達額は約240百万円であったことや、2022年9月5日に発行いたしました第28回新株予約権による調達額は2年の行使期間の間(2022年9月6日から2024年9月5日)で約510百万円にとどまっていることを踏まえ、当社としては、行使価額修正条項付新株予約権の発行による資金調達の不確実性は大きく、今回の資金調達方法として適当ではないと判断いたしました。なお、他の証券会社からは、いわゆるMSワラントのスキームとしてコミット期間を半年とする提案もありましたが、行使コミット条項に株価条件が入っていたことから、資金調達の蓋然性が低いと判断し、採用いたしませんでした。

⑥ 種類株式の発行による増資

種類株式は設計次第で希薄化を抑制することが可能ですが、取得請求権を付与した場合は償還が必要となりますので、借入金と同様に商業パートナーが当社の財務リスクが軽減されたとみなさないと考えております。また、例えば種類株式を活用することで、一定期間の株式への転換制限を付与し、需給悪化懸念を抑制することが可能ですが、本スキームでは、普通株式の発行としつつ5年間のロックアップを付すというより一般投資家にご理解頂きやすい形で同じ目的を達成可能であると考えております。

2.本新株予約権の行使請求の方法

(1) 本新株予約権を行使請求しようとする場合は、上表「新株予約権の行使期間」欄記載の行使期間中に同「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄記載の行使請求受付場所に行使請求に必要な事項を通知しなければなりません。

(2) 本新株予約権を行使請求しようとする場合は、上記(1)の行使請求に必要な事項を通知し、かつ、本新株予約権の行使に際して出資の目的とされる金銭の全額を現金にて上表「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄記載の払込取扱場所の当社が指定する口座に振り込むものとします。

(3) 本新株予約権の行使請求の効力は、上表「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄記載の行使請求受付場所に行使請求に必要な事項が全て通知され、かつ当該本新株予約権の行使に際して出資の目的とされる金銭の全額が上記(2)の口座に入金された日に発生します。

(4) 上記の規定に基づき、本新株予約権の行使請求が行われた場合、当社は、本新株予約権者に対し、本買取契約及び本新株予約権の発行要項に基づき本新株予約権者の本新株予約権の行使請求が可能である場合には、本新株予約権の行使を拒否することができません。

3.本新株予約権に係る株式の交付方法

当社は、行使請求の効力発生後、当該本新株予約権者が指定する振替機関又は口座管理機関における振替口座簿の保有欄に振替株式の増加の記録を行うことにより株式を交付します。なお、当社は本新株予約権に係る新株予約権証券を発行しません。

4.社債、株式等の振替に関する法律の適用等

本新株予約権は、社債、株式等の振替に関する法律に定める振替新株予約権とし、その全部について同法の規定の適用を受けるものとします。また、本新株予約権の取扱いについては、株式会社証券保管振替機構の定める株式等の振替に関する業務規程、同施行規則その他の規則に従うものとします。  

(3)【新株予約権証券の引受け】

該当事項はありません。 

5【新規発行による手取金の使途】

(1)【新規発行による手取金の額】

払込金額の総額(円) 発行諸費用の概算額(円) 差引手取概算額(円)
630,004,500 16,000,000 614,004,500

(注)1.払込金額の総額は、本新株式の払込金額の総額315,000,000円並びに本新株予約権の払込金額4,500円及び本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額315,000,000円を合算した金額であります。

2.発行諸費用の概算額は、調査費用、弁護士費用等の合計額です。なお、消費税及び地方消費税は含まれておりません。

3.本新株予約権の行使に際して出資される財産の額は、当初行使価額で全ての本新株予約権が行使されたと仮定した場合の金額であります。行使価額が調整された場合には、払込金額の総額及び本新株予約権の行使に際して出資される財産の額並びに差引手取概算額は減少する可能性があります。また、本新株予約権の権利行使期間内に行使が行われない場合には、本新株予約権の行使に際して出資される財産の額及び差引手取概算額は減少する可能性があります。 

(2)【手取金の使途】

本第三者割当によって調達する資金の額は合計約614百万円となる予定であり、調達する資金の具体的な使途については、次のとおり予定しています。

具体的な使途 金額(百万円) 支出予定時期
医薬品有効成分(API)の製造関連費用(スターガルト病治療候補薬) 400 2026年1月~2026年6月
医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造及びこれに付随する初期設備投資費用(スターガルト病治療候補薬) 214 2026年1月~2030年12月
合計 614

当社グループは、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関し、2022年に米国において実施された第3相臨床試験の事後解析であるサブグループ解析の結果を踏まえ、欧州市場においてコンパッショネート・ユース・プログラムを活用した商業化の実現に向け、商業パートナー候補との販売契約締結に向けた交渉を継続しております。

当社の連結子会社であるKubota Vision Inc.は、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」に関する潜在的な提携の可能性(商業化協業を含む)について協議・検討するため、Laboratoires KÔLとの間で意向表明書(Letter of Intent)を締結し、2025年12月上旬を目途にスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売権及び独占権に関する具体的なライセンス契約を締結した上で、コンパッショネート・ユース・プログラムに基づき2026年第4四半期中のフランスでの「エミクススタト塩酸塩」販売開始を目指します。

本取組みを円滑かつ着実に進めるため、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の製造に係る医薬品有効成分(API)の製造関連費用として、2026年1月~2026年6月までの期間において400百万円を、医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造およびこれに付随する初期設備投資費用として、2026年1月から2030年12月までの期間において214百万円を今回の資金調達によって充当する予定です。なお214百万円のうち、医薬品製剤(タブレット型錠剤)の製造に必要な付随する初期設備投資費用として、2026年1月から2026年12月までの期間において107百万円を充当し、その後2030年までの間、各年26.75百万円を充当する予定です。

本件調達金額により、投与患者が200人の場合には5年分、300人の場合には3年分の投与量を確保できる見込みです。1患者当たりの投薬間隔は1日1回となります。在庫保管可能期間については、原料は約5年間程度、製品(タブレット型錠剤)は製造後約2年間となっております。

上記のとおり、調達資金を、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化に向けた重要な製造活動の推進に充当することで、当社グループは中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。  

第2【売出要項】

該当事項はありません。 

第3【第三者割当の場合の特記事項】

1【割当予定先の状況】

(1)割当予定先の概要、及び提出者と割当予定先との間の関係

① 本新株式

(a)窪田 良

a.割当予定先の概要 名称 窪田 良
住所 東京都港区
職業の内容 当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者
b.提出者と割当予定先との間の関係 出資関係 当社普通株式10,260,654株を有する当社の主要株主です(2025年10月31日現在)。
人事関係 当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者です。
資金関係 該当事項はありません。
技術又は取引等関係 該当事項はありません。

(b)窪田アセットマネージメント株式会社

a.割当予定先の概要 名称 窪田アセットマネージメント株式会社
本店の所在地 東京都港区三田一丁目11番43号601号
代表者の役職及び氏名 代表取締役  窪田 良
資本金 1,000,000円
事業の内容 1.有価証券の取得、保有、処分及び管理

2.不動産の取得、保有、処分、管理及び賃貸

3.投資業

4.飲食店の経営

5.前各号に付帯関連する一切の事業
主たる出資者及びその出資比率 窪田 良 普通株式2株 金20,000円

窪田 翔 A種種類株式49株 金490,000円

窪田 陸 A種種類株式49株 金490,000円
b.提出者と割当予定先との間の関係 出資関係 該当事項はありません。
人事関係 当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏が、窪田アセットマネージメント株式会社の役員であります。
資金関係 該当事項はありません。
技術又は取引等関係 該当事項はありません。

② 本新株予約権

a.割当予定先の概要 名称 EVO FUND

(エボ ファンド)
本店の所在地 c/o Intertrust Corporate Services (Cayman) Limited One Nexus Way, Camana Bay, Grand Cayman KY1-9005, Cayman Islands
国内の主たる事務所の責任者の氏名及び連絡先 該当事項はありません。

なお、国内における連絡先は以下のとおりとなっております。

EVOLUTION JAPAN証券株式会社

東京都千代田区紀尾井町4番1号

代表取締役社長  ショーン・ローソン
代表者の役職及び氏名 代表取締役  マイケル・ラーチ

代表取締役  リチャード・チゾム
資本金 議決権  :100% Evolution Japan Group Holding Inc.(Evolution Japan Group Holding Inc.の議決権は間接的に100%マイケル・ラーチが保有)

純資産  :約232.7百万米ドル(2025年8月31日現在)

払込資本金:1米ドル
事業の内容 ファンド運用、投資業
主たる出資者及びその出資比率 議決権:Evolution Japan Group Holding Inc. 100%(Evolution Japan Group Holding Inc.の議決権は間接的に100%マイケル・ラーチが保有)
b.提出者と割当予定先との間の関係 出資関係 該当事項はありません。
人事関係 該当事項はありません。
資金関係 該当事項はありません。
技術又は取引等関係 該当事項はありません。

(注) 割当予定先の概要の欄は、別途記載のある場合を除き、2025年11月13日現在におけるものです。

(2)割当予定先の選定理由

当社は、上記「第1 募集要項 4 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由 (1) 資金調達の目的」に記載したとおり、上記「第1 募集要項 5 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途」に記載した各資金使途に充当するための機動的かつ確実な資金調達方法について、複数検討してまいりました。

かかる目的をもって複数の証券会社に相談していたところ、2025年9月にEJSから本新株予約権による資金調達に関する提案を受けました。これまでに提案を受けたことがある他の資金調達手法の内容も考慮しつつ、当社内において協議・比較検討した結果、本スキームが、当社の必要とする資金を高い蓋然性をもって調達できるとともに、株価に対する一時的な影響を抑制しつつ既存株主への過度な影響を及ぼさずに追加的な資金調達ができる点において、有効な資金調達手段であると判断いたしました。

他方において、新株予約権の行使により発行される新株式全てが市場に放出されることで株価に影響を与える可能性があるところ、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏より、同氏個人及び同氏の資産管理会社を通じて、一定規模の新株式を引受け、中長期保有することが可能であるとの申出がなされました。なお、同氏の資産管理会社は、資産管理の明確化およびリスク分離、長期的な資本関係の安定化、承継・資本政策の柔軟性確保等の持株管理をより明確かつ効率的に行うことを目的として、2025年11月4日に設立されました。

そして、本新株式の発行により発行時点において一定額の資金を調達できるとともに、本新株予約権の行使にともなって当社が必要とする資金を追加できる本スキームは当社のファイナンスニーズに最も合致していると判断し、前述のメリット・デメリットを勘案の上、割当予定先と協議した結果、本第三者割当による資金調達方法が最良の選択肢であるとの結論に至りました。

株式割当予定先は、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者及びその資産管理会社です。

本新株式の発行については、当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏及び窪田アセットマネージメント株式会社が、それぞれ、2025年12月23日から2030年12月22日までの間、本新株式につき、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為を行わないことに合意する予定であり、当該期間中において本新株式が大量に売却されることはなく、本資金調達による株価への影響を軽減できると考えています。また、窪田良氏及びその資産管理会社に対して当社普通株式を割り当てることにより、当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者として当社のパイプラインの価値を深く理解している投資家による議決権行使が可能となるため、窪田良氏に割り当てることが当社のパイプラインの価値を評価している既存株主にとっても望ましいと考えております。また、株式割当予定先は、窪田良氏が5年間の本譲渡制限期間が満了する前に当社の代表取締役の地位から退任又は退職した場合には、同氏の死亡、障碍等の当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、当該退任又は退職の時点をもって、当社に対して本株式を無償で譲渡する旨を、当社と合意する予定であり、これにより、窪田良氏が、当社の経営に継続的にコミットすることを強く期待でき、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化の推進に繋がるものと考えております。

当社の既存株主は当社のパイプラインの価値を評価して当社に投資していることを踏まえると、当社のパイプラインの価値を深く理解しておらず、また、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化の推進への貢献が期待できない投資家に対して普通株式を割り当てることは、当社としては避けるべきであると考えております。以上のことを踏まえ、上記のとおり株式割当予定先を選定いたしました。

新株予約権割当予定先は、上場株式への投資を目的として2006年12月に設立されたファンド(ケイマン諸島法に基づく免税有限責任会社)であります。これまでの投資実績として、第三者割当の手法を用いて、割り当てられた新株予約権の全てを行使し、上場会社の資金調達に寄与した案件が複数あります。新株予約権割当予定先であるEVO FUNDは、マイケル・ラーチ以外の出資者はおらず、新株予約権割当予定先の運用資金は取引先であるプライム・ブローカーからの短期的な借入れを除き、全額自己資金であります。

新株予約権割当予定先の関連会社であるEJSが、関連企業の買受けの斡旋業の一環として今回の資金調達のアレンジャー業務を担当しました。EJSは英国領ヴァージン諸島に所在するタイガー・イン・エンタープライズ・リミテッド(Craigmuir Chambers, PO Box 71, Road Town, Tortola VG1110, British Virgin Islands 代表取締役 マイケル・ラーチ、リチャード・チゾム)の100%子会社であります。

(注) 本新株予約権に係る割当ては、日本証券業協会会員であるEJSの斡旋を受けて、割当予定先に対して行われるものであり、日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」(自主規制規則)の適用を受けて募集が行われるものです。

(3)割り当てようとする株式及び新株予約権の目的となる株式の数

割当予定先の名称 割当株式数及び割当新株予約権数
窪田 良 本新株式 30,714,300株
窪田アセットマネージメント株式会社 本新株式 14,285,700株
EVO FUND 本新株予約権 450,000個(その目的となる株式 45,000,000株)

(4)株券等の保有方針

① 株式割当予定先

株式割当予定先である窪田良氏及び窪田アセットマネージメント株式会社については、取得した当社普通株式を中長期的に保有する方針であることを口頭で確認しております。また、株式割当予定先との間で締結する本新株式に係る総数引受契約において、①株式割当予定先は、本譲渡制限期間において、本新株式につき、第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為をすることができない旨、及び②当社は、窪田良氏が本譲渡制限期間が満了する前に当社の代表取締役の地位から退任又は退職した場合には、同氏の死亡、障碍等の当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、本新株式を、当該退任又は退職の時点をもって、当然に無償で取得する旨を定める予定です。なお、株式割当予定先から、株式割当予定先が払込期日から2年以内に本新株式の全部又は一部を譲渡した場合には、その内容を当社に対して書面により報告すること、当社が当該報告内容を取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆の縦覧に供されることに同意することにつき、確約書を取得する予定であります。

また、上記「第1 募集要項 4 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由 (1) 資金調達の目的」に記載のとおり、株式割当予定先との間で締結する本新株式に係る総数引受契約において、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売(商業化)に向けた提携契約締結を断念した旨を公表した場合には、当社の請求により、株式割当予定先は発行価額と同額で本新株式を当社に対して売り渡すことを規定しております。

② 新株予約権割当予定先

新株予約権割当予定先であるEVO FUNDは、純投資を目的としており、本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を原則として長期間保有する意思を有しておらず、出資者に対する運用責任を遂行する立場から、保有先の株価推移により適宜判断の上、本新株予約権の行使により交付を受けることとなる当社普通株式を、基本的に市場内で売却しますが、売却時は常にマーケットへの影響を勘案する方針である旨を口頭にて確認しております。

また、本買取契約において、新株予約権割当予定先による本新株予約権の譲渡の際に当社取締役会の承認が必要である旨が定められる予定です。さらに、上記「第1 募集要項 4 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由 (1) 資金調達の目的」に記載のとおり、新株予約権割当予定先との間で締結する本新株予約権に係る本買取契約において、当社がスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の販売(商業化)に向けた提携契約締結を断念した旨を公表した場合には、当社の請求により、本新株予約権割当予定先は払込金額と同額で本新株予約権を当社に対して売り渡すこと、当社と商業パートナーとの間でエミクススタト塩酸塩の販売(商業化)に向けた提携契約の締結につき当社が公表を行うまでは、本新株予約権割当予定先は本新株予約権を行使しないことを規定しております。

(5)払込みに要する資金等の状況

① 株式割当予定先

本新株式に係る払込金額の払込みに要する資金315,000,000円について、当社は、2025年11月10日時点の窪田良氏名義の米国Bernstein社の残高管理画面の写しを受領し、残高は国内への資金移動が容易な外貨又は流動性の高い資産であることを確認し、また、窪田良氏より、窪田良氏が保有する株式の一部の売却により換金して準備する旨の説明を受けております。

また、当社は、窪田良氏より、窪田良氏が窪田アセットマネージメント株式会社に対し、本新株式に係る払込金額の一部として1億円を貸し付ける予定である旨を確認しております。以上より、本新株式に係る払込金額の払込みに要する資金は十分であると判断しております。

② 新株予約権割当予定先

新株予約権割当予定先であるEVO FUNDの保有財産の裏付けとなる複数のプライム・ブローカーの2025年9月30日時点における現金・有価証券等の資産から借入れ等の負債を控除した純資産の残高報告書を確認しており、本新株予約権の割当日において本新株予約権の払込金額(発行価額)の総額の払込み及び本新株予約権の行使に要する資金は充分であると判断しております。

なお、本新株予約権の行使にあたっては、新株予約権割当予定先は、基本的に新株予約権の行使を行い、行使により取得した当社普通株式を売却することにより資金を回収するという行為を繰り返して行うことが予定されているため、一時に大量の資金が必要になることはないことから、新株予約権割当予定先は本新株予約権の行使にあたっても十分な資金を有していると判断しております。

また、新株予約権割当予定先は、現在、当社以外にも複数社の新株予約権を引き受けているものの、上述のとおり、行使及び売却を繰り返して行うことが予定されているため、一時点において必要となる資金は多額ではなく、それらを合算した金額を新株予約権割当予定先の純資産残高から控除した上でなお、本新株予約権の払込金額(発行価額)の総額の払込み及び本新株予約権の行使に要する資金としては充分であると判断しております。

(6)割当予定先の実態

当社は、株式割当予定先である窪田良氏(なお、同氏は、株式割当予定先である窪田アセットマネージメント株式会社の普通株式に係る議決権の100%を所有する株主かつ代表取締役でもあります。)及び窪田アセットマネージメント株式会社、並びにEJSにより紹介された新株予約権割当予定先並びに間接にその100%を出資しており、かつ役員であるマイケル・ラーチ氏、及び新株予約権割当予定先の役員であるリチャード・チゾム氏について、反社会的勢力等と何らかの関係を有していないかを確認するため、各割当予定先からは、反社会的勢力との間において一切の関係がない旨の誓約書の提出を受けております。

さらに慎重を期すため、企業調査、信用調査を始めとする各種調査を専門とする第三者調査機関である株式会社東京エスアールシー(代表取締役:中村 勝彦、住所:東京都目黒区上目黒四丁目26-4)に新株予約権割当予定先並びに直接及び間接の持分を合算してその100%を出資しており、かつ役員であるマイケル・ラーチ氏、及び新株予約権割当予定先の役員であるリチャード・チゾム氏について調査を依頼しました。そして、同社の保有するデータベースとの照合等による調査を行った結果、2025年11月5日、新株予約権割当予定先、その出資者及び役員に関する反社会的勢力等の関与事実がない旨の報告書を受領いたしました。

また、窪田良氏は、当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者であるところ、当社が取引所に提出した2025年4月21日付「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」の「反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況」において、「当社は、社会の秩序や安全を脅かす反社会的勢力および団体とは一切の関わりを持ちません。当社は、反社会的勢力に対して徹底した方策をとります。基本的な考え方は当社の企業行動指針において定められており、取締役、執行役および従業員に周知徹底されています。また、必要に応じて教育・研修を行います。」と述べています。また、窪田良氏がかかる事項を遵守しており、反社会的勢力とは一切関係していないことを口頭で確認しております。

さらに、当社は、当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏から、窪田アセットマネージメント株式会社は同氏が代表取締役を兼務する同氏の資産管理会社であり、同社が反社会的勢力とは無関係である旨聴取しております。また、当社は、同氏に、窪田アセットマネージメント株式会社が反社会的勢力と関係を有する取引先、従業員及び株主を有していないことを、口頭で確認しております。

以上から総合的に判断し、当社は、各割当予定先、並びに新株予約権割当予定先の出資者及び役員については、反社会的勢力との関係がないものと判断し、反社会的勢力と関わりがないことの確認書を取引所に提出しております。 

2【株券等の譲渡制限】

該当事項なし。但し、新株予約権割当予定先が本新株予約権を譲渡する場合には当社取締役会による承認を要することを規定する本買取契約を締結いたします。  

3【発行条件に関する事項】

(1)払込金額の算定根拠及び発行条件の合理性に関する考え方

当社は、2024年9月5日に実施した前回資金調達において第33回新株予約権を発行いたしました。第33回新株予約権については2025年9月5日付「行使価格修正条項付き第33回新株予約権(第三者割当て)の権利行使完了及び月間行使状況に関するお知らせ」のとおり2025年9月5日をもって行使が完了し約791百万円を調達することができました。しかしながら、当該調達資金は、主としてウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の研究開発費用及び運転資金に充当するものであり、今後のスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の開発および商業化を見据えた資金需要に対応するには手元資金では十分とは言えない状況です。また、商業パートナー候補であるLaboratoires KÔLからも、早期の財務基盤の強化とともに、当面の製造関連費用や初期投資費用の確保を求められている状況です。

そのような中、EJSから、「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由 (4) 資金調達方法の選択理由」に記載のとおり、蓋然性の高い資金調達の手段として、EVO FUNDに対して本新株予約権を発行する本スキームの提案を2025年9月頃に受け、新株予約権割当予定先であるEVO FUNDと複数回協議した上で当社にて検討した結果、本新株予約権の発行により、資金需要に応じた資金の調達を早期に実現し、EVO FUNDは当社の事業の発展のために資金を投じることができる可能性が高いと判断したため、同年10月、かかる提案を受け入れることとしました。また、EJSからの提案があった後で、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者であり当社の主要株主である窪田良氏から、本新株予約権の発行と同時のタイミングにて、当社の普通株式を引受ける用意がある旨の申出を受けました。本新株式の発行を組み合わせることにより、本新株式については、発行の時点で資金を調達することができ、本スキームにおける早期の資金調達の蓋然性を高めることが可能となります。

本スキームは、発行価格が7円の本新株式の発行と、行使価額が7円に固定された本新株予約権を組み合わせたものです。本新株式の発行価格及び本新株予約権の行使価額は現在の当社株価水準と比較すると大幅なディスカウントとなります。しかしながら、当社としては、以下の理由に基づき、本株式の発行価格及び本新株予約権の行使価額に合理性があるものと判断しております。

① 本新株式

ア. 払込金額の具体的な内容

本新株式の発行価格については、本株式割当予定先との間で本新株式の払込金額について協議を行った結果として、本新株予約権の行使価額と同額である、1株あたり7円に決定いたしました。当該価格を採用したのは、新株式割当予定先のうち窪田良氏より、個人として自己資金を拠出するため、本新株予約権の行使価額を超える発行価格で引き受けることは困難であることから、本新株式の発行価格について、本新株予約権の行使価額と同額に設定されるならば本新株式を引き受ける旨の提案があり、当社としても、大幅なディスカウントを避けて希薄化を抑えたスキームでは資本増強の蓋然性を確保できないことから、本スキームが現在の当社にとって唯一かつ最善の手段であると判断したためです。当社としては、早期の資金調達及び財務基盤の強化が急務であることを踏まえ、窪田良氏との間で、本新株式の発行価格を引き上げることに関する交渉は行っておりません。

なお、本新株式の発行価格7円は、本株式割当予定先に特に有利な金額に該当するものと判断しており、本第三者割当に係る取締役会決議日の直前取引日(2025年11月13日)における当社普通株式の終値60円に対して88.3%(小数第2位以下を四捨五入。以下、ディスカウント率の計算について同様に計算しております。)のディスカウント、同直前取引日までの直近1か月間の当社普通株式の終値の平均値60.68円(小数第3位以下を四捨五入。以下、平均株価の計算について同様に計算しております。)に対して88.5%のディスカウント、同直近3か月間の当社普通株式の終値の平均値65.47円に対して89.3%のディスカウント、同直近6か月間の当社普通株式の終値の平均値55.99円に対して87.5%のディスカウントとなります。

イ. 第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

当社は、株式割当予定先との協議及び交渉の結果を踏まえて本新株式の払込金額を決定するに際して、また、本臨時株主総会における株主の皆様の議決権行使のご参考のために、第三者算定機関である株式会社赤坂国際会計(本社:東京都千代田区紀尾井町4番1号、代表者:山本顕三)(以下「赤坂国際会計」といいます。)に対して、当社株式の株式価値算定の提出を依頼しました。なお、第三者算定機関である赤坂国際会計は、当社及び割当予定先の関連当事者には該当せず、本第三者割当に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。

赤坂国際会計は、当社株式の株式価値の算定手法を検討した結果、一般的に採用される手法である①市場株価平均法、及び②DCF法の各算定方法を採用し、当社株式の株式価値の算定を行い、当社は、赤坂国際会計から2025年11月14日付で、株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)を取得しております。

本株式価値算定書によれば、各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

①市場株価平均法:56円から65円

②DCF法:4円から12円

市場株価平均法では、本第三者割当増資に係る当社取締役会決議日の前営業日である2025年11月13日を算定基準日として、当社株式の基準日終値60円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値60.68円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値65.47円及び直近6ヶ月間の終値の単純平均値55.99円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を56円~65円と算定しております。

DCF法では、当社が作成した2026年12月期から2030年12月期までの5期分の事業計画における財務予測、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年12月期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フロー(いずれもマイナス値です。)を一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を4円~12円と算定しております。なお、割引率は加重平均資本コストとし、7.6%~10.1%を採用しており、継続価値の算定にあたってはEXITマルチプル法を採用し、企業価値に対する売上高の倍率を6.6倍として、当社株式の1株当たり株式価値を算定しております。

なお、赤坂国際会計が、DCF法の算定の前提とした当社の事業計画に基づく財務予測は、ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass®の販売が着々と進むこと、エミクススタト塩酸塩のコンパッショネート・ユース・プログラムを通じた商業パートナー候補企業との提携が進展し、フランス医薬品・医療製品安全庁(ANSM)によるスターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」のコンパッショネート・ユース・プログラムを介した新薬承認を経て、商業パートナー候補企業における眼科疾患領域で高い専門性と影響力を有する医師との連携のもと、スターガルト病患者へ「エミクススタト塩酸塩」を提供するという商業化をすることを前提としたものです。また、当該事業計画の作成にあたっては、Laboratoires KÔLが作成した見積もりをベースとしており、株式割当予定先である窪田良氏はかかる過程に関与しておりません。

また、当社株式の株式価値の算定手法において、時価純資産法は採用されておりません。赤坂国際会計より、純資産法等のコストアプローチについては、会計上の帳簿価額等が主として資産の取得価額等を基礎として計上されることに起因して、資産の現時点での売買可能金額を算定するという公正価値の概念に整合しない可能性があるものと考えられるため、赤坂国際会計で実施する株価算定業務においては、原則としては純資産法等のコストアプローチを採用しないことが一般的である旨伺っております。

ウ. 本株式価値算定書を踏まえた当社取締役会の払込金額についての判断

本株式価値算定書に照らしても、DCF法による算定結果(4円から12円)の範囲内であること、また、前述のとおり、株式割当予定先は、5年間の本譲渡制限期間中、本新株式を第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為をしない旨、また、窪田良氏が本譲渡制限期間が満了する前に当社の代表取締役の地位から退任又は退職した場合には、同氏の死亡、障碍等の当社取締役会が正当と認める理由がある場合を除き、当該退任又は退職の時点をもって、当社に対して本株式を無償で譲渡する旨を、当社と合意する予定であることを総合的に勘案し、当社は、本新株式の払込金額は妥当な金額であると判断しています。

② 本新株予約権

当社は、本新株予約権の発行要項を考慮した本新株予約権の価値評価を第三者算定機関である株式会社赤坂国際会計(住所:東京都千代田区紀尾井町4番1号、代表者:山本顕三)(以下「赤坂国際会計」といいます。)に依頼しました。赤坂国際会計と当社及び新株予約権割当予定先との間には、重要な利害関係はありません。

赤坂国際会計は、本新株予約権の発行要項等に定められた諸条件を相対的に適切に算定結果に反映できる価格算定モデルとして、一般的な価格算定モデルのうちモンテカルロ・シミュレーションを基礎として、評価基準日(2025年11月13日)の市場環境や新株予約権割当予定先の権利行使行動等並びに新株予約権割当予定先の株式処分コストを考慮した一定の前提(当社の株価(60円)、ボラティリティ(75.0%)、予定配当額(0円/株)、無リスク利子率(0.7%)及び市場出来高、新株予約権割当予定先がコミット条項に基づく権利行使を完了するようにコミット期間にわたり一定数量の本新株予約権の権利行使を行うこと、新株予約権割当予定先の本新株予約権行使及び株式売却の際に負担する株式処分コスト及び本新株予約権の発行コストが発生すること等)を置き、本新株予約権の評価を実施しています。

当社は、当該算定機関が上記前提条件を基に算定した評価額(本新株予約権1個当たり2円)を参考に、新株予約権割当予定先との間での協議を実施したところ、新株予約権割当予定先からは、早期の資金調達及び財務基盤の強化を要する現在の当社の状況を考慮すると、新株予約権割当予定先が過去に実施した他社での有利発行事例と同等の発行価額を設定したい旨の依頼及びかかる払込金額が引受の条件である旨の説明を受け、当社としても、本スキームが現在の当社にとって唯一かつ最善の手段であると考えたため、本新株予約権1個の払込金額を0.01円としています。

本新株予約権の発行価額の決定にあたっては、赤坂国際会計が公正な評価額に影響を及ぼす可能性のある事象を前提として考慮し、新株予約権の評価額の算定手法として一般的に用いられているモンテカルロ・シミュレーションを用いて公正価値を算定しております。当該算定機関の算定結果は合理的な公正価格であると考えられるところ、上記のとおり当該評価額を参考に新株予約権割当予定先との間で協議した結果、新株予約権割当予定先と合意した本新株予約権1個の払込金額は、当該評価額よりも低いことを踏まえると、上記の本新株予約権1個の払込金額は、割当予定先に特に有利な金額に該当するものと判断しております。

本新株予約権の行使価額が7円と現在の当社株価に比べて低い価額に設定された理由としては、新株予約権割当予定先より、当社の2025年12月期第2四半期(中間期)決算短信において公表した2025年6月末時点における財務状況及び2025年6月以降の財務状況等の予想を踏まえて、新株予約権割当予定先において総合的に検討した結果、当社の財務状況及び本資金調達がもたらす既存株式の大規模な希薄化の可能性による当社株価の下落リスクを考慮すると、当社が必要とする資金を調達できるだけの数の本新株予約権を行使できるようにするためには、行使価額は7円が上限であるとの説明を受けております。7円という価額については、現在の当社の財政状況及び直近数年間の業績の推移などを総合的に検討した結果、当社の純資産額の予想金額から支払予定金額を差し引いた金額をもとに、時価純資産法により新株予約権割当予定先が判断したものであるとのことです。また、新株予約権の発行価額が僅少(0.0001円/株)となっている点については、新株予約権割当予定先が過去に実施した他社での有利発行事例と同等の発行価額を設定したい旨の依頼及びかかる払込金額が引受の条件である旨の説明を受けました。そのような状況下で本資金調達と比較して当社の資金需要に応え、より良い条件を提示する先も探しましたが、時間的な制約もあり、当社の資金需要に応えるより良い他の割当予定先がいなかったため、上記の発行価額及び行使価額にて本資金調達を行うこととしております。

本新株予約権の行使価額7円は、本第三者割当に係る取締役会決議日の直前取引日(2025年11月13日)における当社普通株式の終値60円に対して88.3%(小数第2位以下を四捨五入。以下、ディスカウント率の計算について同様に計算しております。)のディスカウント、同直前取引日までの直近1か月間の当社普通株式の終値の平均値60.68円(小数第3位以下を四捨五入。以下、平均株価の計算について同様に計算しております。)に対して88.5%のディスカウント、同直近3か月間の当社普通株式の終値の平均値65.47円に対して89.3%のディスカウント、同直近6か月間の当社普通株式の終値の平均値55.99円に対して87.5%のディスカウントであり、また、上記のとおり、本新株予約権の発行価額0.01円(普通株式1株あたり0.0001円)は、赤坂国際会計による本新株予約権の評価額(新株予約権1個あたり評価額2円、普通株式1株あたり評価額0.02円)よりも低いことから、割当予定先に特に有利な金額に該当するものと判断しております。

なお、本株式について赤坂国際会計により株式価値算定結果の提供を受けており、本新株予約権の行使価額(7円)は、本株式のDCF法による株式価値算定結果(4円から12円)の範囲内であります。

当社はEVO FUNDを新株予約権割当予定先とし、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良氏及び同氏の資産管理会社である窪田アセットマネージメント株式会社を株式割当予定先とすることが最善の手段であり、かつ、当社の資金需要に応えていることからすると合理性があるものと考えております。

当社取締役会としても、現在の当社の財政状況及び今後の資金需要並びに成長資金にかかる資金調達が緊急に必要である状況を考慮すると、本資金調達以上の金額を他の方法で調達すること及び新株予約権割当予定先から提案された現状の払込金額及び行使価額に関する発行条件を受け入れず、他の資金調達先を探すことは難しいと判断しました。なお、上記「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由 (6) 他の資金調達方法」のとおり、本資金調達以外の資金調達方法についても検討いたしましたが、公募増資、株主割当増資、新株予約権無償割当による増資及び新株式又は新株予約権のみの第三者割当についてはいずれも実現が困難であるか、現実的に実現可能性がなく、新株予約権付社債については当社が必要とする資金を十分に調達できる提案を受けなかったこと、借入れ・社債による資金調達については、財務健全性がさらに低下する上、貸し手を見つけるのが困難であることに加え、新株予約権付社債の発行時点では当社の資本の増強にはならないため、当社の財務基盤の安定性を重視する商業パートナーが当社と契約をする上で、財務リスクが軽減されたとはみなされないと考えており、本資金調達の目的に合致しないこと、行使価額修正条項付新株予約権については当該新株予約権の行使が十分にされず当社が必要とする資金を十分に調達できない可能性があることを理由として、本資金調達を実施する判断にいたりました。

新株予約権割当予定先からは、上記のとおり、現在の当社の状況を考慮すると、新株予約権割当予定先が過去に実施した他社での有利発行事例と同等の発行価額を設定したい旨の依頼及びかかる払込金額が引受の条件である旨の説明を受けました。また、新株式割当予定先からは、個人として自己資金を拠出するため、本新株予約権の行使価額を超える発行価格で引き受けることは困難であることから、本新株式の発行価格について、本新株予約権の行使価額と同額に設定したい旨の依頼がありました。当社としても、大幅なディスカウントを避けて希薄化を抑えたスキームでは資本増強の蓋然性を確保できないことから、本スキームが現在の当社にとって唯一かつ最善の手段であると考え、かかる発行価額が引受の条件である旨の説明を受けたためこれを受け入れた上で株主の皆様のご判断を仰ぐことにした次第です。

当社は現在、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の商業化の推進のため、大規模な資本増強が必要な状況にあります。これまで当社は割当予定先以外にも複数の割当予定先候補者と協議をしたものの、かかる大規模な金額の増資を確実に引き受けていただき、また議決権行使等の観点からも問題のない候補者は他に見つかりませんでした。当社としては、本資金調達によって既存株主の皆様にご迷惑をお掛けすることを十分に認識し、株主の皆様のご理解をお願いするものであります。

(2)発行数量及び既存株式の希薄化の規模の合理性に関する考え方

本新株式の発行による新規発行株式数45,000,000株(議決権数450,000個)に、本新株予約権が全て行使された場合に交付される当社普通株式数45,000,000株(議決権数450,000個)を合算した総数は90,000,000株(議決権数900,000個)であり、2025年10月31日現在の当社発行済普通株式総数である70,404,288株(議決権数703,873個)に対して127.83%(議決権総数に対し127.86%)(小数第3位を四捨五入)にあたります。また、当社普通株式の過去6か月における1日当たりの平均出来高は4,258,112株であり、本新株予約権が全て行使された場合に、交付されることとなる当社普通株式数45,000,000株を、新株予約権割当予定先のコミット期間である120取引日間で行使売却するとした場合の1取引日当たりの株数が375,000株となるため、本新株予約権を権利行使期間において円滑に市場で売却できるだけの十分な流動性を有していると考えております。

したがって、既存株式の希薄化率が25%以上となることが見込まれることから、取引所の有価証券上場規程に基づき、本臨時株主総会にて株主の皆様の意思確認手続を取らせていただくことといたしました。

本資金調達は、既存株式の大規模な希薄化を伴い、短期的には流通株式の増加による株価の下落、窪田良氏を除く全ての既存株主の資産価値に対する大幅な希薄化(ディスカウント発行による理論株価の低下)等、既存株主の皆様に多大なる不利益を与えることとなりますが、当社は、研究開発活動を中心とした先行投資段階にあり、2022年12月期は2,016百万円、2023年12月期は1,489百万円、2024年12月期は1,333百万円の当期純損失を計上し、2025年9月30日時点における現金及び現金同等物の残高は1,768百万円、資本合計は1,734百万円となっているところ、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の早期商業化のためには、競合する候補薬の動きを踏まえ、商業パートナー候補であるLaboratoires KÔLとの間で提携可能性の検討を迅速に進めていくことが重要であり、その実現のためには当社の財務状態の改善が急務であること、同候補薬の製造関連費用や初期設備投資費用を調達する必要があり、これ以外に手段がないと判断しております。

また、新株予約権割当予定先の保有方針は、後述のとおり、純投資とのことであり、株価や市場動向により本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を売却する可能性があるとのことです。新株予約権割当予定先が当該当社普通株式を市場で売却した場合、当社の株価に影響を与え、既存株主様の利益を損なう可能性があります。他方、株式割当予定先は、5年間の本譲渡制限期間中、本新株式を第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為しないことに合意しております。  

4【大規模な第三者割当に関する事項】

本新株式の発行による新規発行株式数45,000,000株に係る議決権数450,000個に、本新株予約権が全て行使された場合に交付される普通株式数45,000,000株に係る議決権数450,000個を合算した総数は900,000個であり、は、当社の総議決権数703,873個(2025年10月31日現在)に占める割合が127.86%となります。

したがって、25%以上の希薄化が生じ、支配株主の異動が生じることから、「企業内容等の開示に関する内閣府令 第2号様式 記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当いたします。  

5【第三者割当後の大株主の状況】

氏名又は名称 住所 所有株式数

(株)
総議決権数に対する所有議決権数の割合

(%)
割当後の所有株式数(株) 割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合

(%)
窪田 良 東京都港区 10,260,654 14.58 40,974,954 25.55
EVO FUND(常任代理人:EVOLUTION JAPAN証券株式会社) c/o Intertrust Corporate Services (Cayman) Limited

One Nexus Way, Camana Bay, Grand Cayman KY1-9005, Cayman Islands

(東京都千代田区紀尾井町4番1号)
45,000,000 28.06
窪田アセットマネージメント株式会社 東京都港区三田一丁目11番43号601号 14,285,700 8.91
日本証券金融株式会社 東京都中央区日本橋茅場町1丁目2-10号 827,500 1.18 827,500 0.52
水野親則 愛知県名古屋市 800,000 1.14 800,000 0.50
楽天証券株式会社 東京都港区南青山二丁目6番21号 701,500 1.00 701,500 0.44
株式会社SBI証券 東京都港区六本木一丁目6番1号 684,800 0.97 684,800 0.43
舞原満博 京都府京都市 557,000 0.79 557,000 0.35
SMBC日興証券株式会社 東京都千代田区丸の内3丁目3番1号 450,300 0.64 450,300 0.28
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)(常任代理人:株式会社三菱UFJ銀行) PETERBOROUGH COURT 133 FLEET STREET LONDON EC4A 2BB UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号) 432,650 0.61 432,650 0.27
14,714,404 20.90 104,714,404 65.29

(注)1.割当前の「所有株式数」及び「総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2025年10月31日現在の株主名簿上の株式数により作成しております。

2.「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2025年10月31日現在の総議決権数703,873個に基づき、本新株式及び本新株予約権の行使による普通株式の発行により増加する議決権数(900,000個)を加えた数で除して算出した数値となります。

3.「総議決権数に対する所有議決権数の割合」及び「割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、小数点以下第3位を四捨五入しております。

4.新株予約権割当予定先の「割当後の所有株式数」は、新株予約権割当予定先が本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を全て保有した場合の数となります。新株予約権割当予定先より、本新株予約権の行使により取得する当社普通株式を、当社の企業価値を向上させ、株式価値を向上させることを十分に考慮し、かかる目的の達成状況を踏まえながら、株式を売却することにより利益を得る純投資の方針に基づき保有する旨及び当社の経営に介入する意思や支配株主となる意思はなく、また、当社普通株式を売却する場合には可能な限り市場動向に配慮しながら行うことを口頭にて確認しております。このため、新株予約権割当予定先が本新株予約権の行使により取得する当社普通株式の長期保有は見込まれない予定です。 

6【大規模な第三者割当の必要性】

(1)大規模な第三者割当を行うこととした理由

「第1 募集要項 1 新規発行新株予約権証券(第38回新株予約権証券) (2) 新株予約権の内容等 (注)1.本新株予約権の発行により資金の調達をしようとする理由」に記載のとおりであります。

(2)大規模な第三者割当による既存株主への影響についての取締役会の判断の内容

本資金調達によって増加する潜在株式数は、2025年10月31日時点の発行済普通株式数の127.83%(議決権ベースで127.86%)であり、上記「4 大規模な第三者割当に関する事項」に記載のとおり、25%以上の希薄化が生じることとなるため、取引所の定める有価証券上場規程第432条の定めより、以下のいずれかの手続が必要になります。

経営陣から一定程度独立した者(第三者委員会、社外取締役、社外監査役等)による第三者割当の必要性及び相当性に関する意見の入手

株主総会の決議など(勧告的決議を含む。)の株主の意思確認

当社取締役会は、本資金調達が発行済普通株式数の127.83%(議決権ベースで127.86%)と大規模な希薄化が生じることなどから、既存株主への影響が著しく大きいものになると判断しており、第三者委員会等の独立機関ではなく、株主総会で株主の意思を確認した上で実施することが適当であると考えました。

(3)大規模な第三者割当を行うことについての判断の過程

本資金調達は、上記「4 大規模な第三者割当に関する事項」に記載のとおり、25%以上の希薄化が生じるため、大規模な第三者割当に該当することとなります。このように本スキームは大規模な第三者割当に該当することから、既存株主の株主価値を損なうおそれがあります。そこで当社は、取引所の定める規則に従い、本臨時株主総会において、株主の皆様の意思確認をさせていただき、その承認を得た上で本資金調達を行うことといたしました。

なお、当社は、このように、株主の皆様からの意思確認の方法として最も直接的な方法である株主総会でのご承認をいただくことを本資金調達の条件としたため、経営者から独立した第三者による意見の入手は予定しておりません。  

7【株式併合等の予定の有無及び内容】

該当事項はありません。 

8【その他参考になる事項】

該当事項はありません。 

第4【その他の記載事項】

該当事項はありません。 

第二部【公開買付け又は株式交付に関する情報】

第1【公開買付け又は株式交付の概要】

該当事項はありません。 

第2【統合財務情報】

該当事項はありません。 

第3【発行者(その関連者)と対象者との重要な契約(発行者(その関連者)と株式交付子会社との重要な契約)】

該当事項はありません。 

第三部【追完情報】

1.事業等のリスクについて

下記「第四部 組込情報」に記載の有価証券報告書(第10期、提出日202年3月28日)及び半期報告書(第11期中、提出日2025年8月14日)(以下「有価証券報告書等」といいます。)の提出日以降、本有価証券届出書提出日(2025年11月17日)までの間において、当該有価証券報告書等に記載された「事業等のリスク」について、変更及び追加すべき事項はありません。

また、当該有価証券報告書等に記載されている将来に関する事項は、本有価証券届出書提出日(2025年11月17日)現在においても変更の必要はないものと判断しております。

2.臨時報告書の提出

下記「第四部 組込情報」に記載の第10期有価証券報告書の提出日(2025年3月28日)以降、本有価証券届出書提出日(2025年11月17日)までの間において、以下の臨時報告書を関東財務局長に提出しております。

(2025年4月21日提出の臨時報告書)

1 提出理由

2025年4月18日開催の当社第10期定時株主総会において、決議事項が決議されましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

2 報告内容

(1)当該株主総会が開催された年月日

2025年4月18日

(2)当該決議事項の内容

第1号議案 取締役(監査等委員である取締役を除く。)1名選任の件

取締役(監査等委員である取締役を除く。)として、窪田良氏を選任する。

第2号議案 監査等委員である取締役3名選任の件

監査等委員である取締役として、中川祐輝氏、藤原正明氏及び澁谷太志氏を選任する。

第3号議案 ストックオプションとしての新株予約権の募集事項の決定を当社取締役会に委任する件

(3)当額決議事項に対する賛成、反対及び棄権の意思の表示に係る議決権の数、当該決議事項が可決されるための要件並びに当該決議の結果

決議事項 賛成(個) 反対(個) 棄権(個) 可決要件 決議の結果及び賛成割合(%)
第1号議案 (注)1
取締役(監査等委員である取締役を除く。)1名選任の件 265,724 13,880 569 可決 94.31%
第2号議案 (注)1
監査等委員である取締役3名選任の件
中川 祐輝 264,878 14,620 668 可決 94.01%
藤原 正明 264,928 14,570 668 可決 94.03%
澁谷 太志 264,641 14,857 668 可決 93.92%
第3号議案 (注)2
ストックオプションとしての新株予約権の募集事項の決定を当社取締役会に委任する件 257,136 21,971 1,055 可決 91.26%

(注)1.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席及び出席した当該株主の議決権の過半数の賛成による。

2.議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席及び出席した当該株主の議決権の3分の2以上の賛成による。

(4)議決権の数に株主総会に出席した株主の議決権の数の一部を加算しなかった理由

本株主総会前日までの事前行使分及び当日出席の一部の株主から各議案の賛否に関して確認できた議決権の集計により各決議事項が可決されるための要件を満たし、会社法に則って決議が成立したため、本株主総会当日出席の株主のうち、賛成、反対及び棄権の確認ができていない一部の議決権の数は加算しておりません。

(2025年6月20日提出の臨時報告書)

1 提出理由

当社は、会社法第236条、第238条及び第239条の規定並びに2025年4月18日開催の当社2024年度定時株主総会決議に基づき、2025年6月20日付の当社取締役会において、2025年6月27日に新株予約権の割当てを行うことを決議したため、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項、同条第2項第2号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

2 報告内容

1.銘柄

窪田製薬ホールディングス株式会社第36回新株予約権

2.発行数

35,758個

3.発行価格

無償

4.発行価額の総額

未定

5.新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数

当社普通株式 3,575,800株

当社普通株式は、完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式である。なお、単元株式数は100株である。

本新株予約権1個当たりの目的である株式の数は、当社の普通株式100株(以下「付与株式数」という。)とする。

なお、当社が、当社普通株式について株式の分割、株式の併合、株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更を行う場合は、当社によって必要とされる措置を取り、適用される法律に従って、次の算式により付与株式数を調整するものとする。ただし、この調整は、当該株式の分割、株式の併合、株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更の時点で行使されていない本新株予約権の目的である当社普通株式の数についてのみ行うものとする。また、調整の結果生じる1株未満の当社普通株式の端数は切り捨てるものとする。

調整後付与株式数=調整前付与株式数× 分割・併合・株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更の比率

本要項において、「株式無償割当ての比率」とは、(ⅰ)「調整後付与株式数」が適用される日における当社の普通株式の発行済株式総数(ただし、当社が保有する自己株式の数を除く。)を、(ⅱ)「調整後付与株式数」が適用される日の前日における当社の普通株式の発行済株式総数(ただし、当社が保有する自己株式の数を除く。)で除した割合をいうものとする。

6.新株予約権の行使に際して払い込むべき金額

本新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とする。

本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、当該本新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの払込金額(以下「行使価額」という。)に付与株式数を乗じた金額とする。行使価額は、新株予約権を割り当てる日(以下「割当日」という。)の属する月の前月の各日(取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値(以下「終値」という)の平均値(1円未満の端数は切り上げる)又は割当日の終値(当日に終値がない場合は、それに先立つ直近の取引日の終値)のいずれか高い金額とする。

また、当社が、当社普通株式について株式の分割、株式の併合、株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更を行う場合は、当社によって必要とされる措置を取り、適用される法律に従って、次の算式により行使価額を調整するものとする。ただし、この調整は、当該株式の分割、株式の併合、株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更の時点で行使されていない本新株予約権の行使価額についてのみ行うものとする。また、調整の結果生じる1円未満の端数は切り上げるものとする。

調整後行使価額=調整前行使価額×
分割・併合・株式無償割当てその他これらに類似する当社の資本構成の変更の比率

7.新株予約権の行使期間

2025年6月27日から2035年6月20日まで

8.新株予約権の行使の条件

(1)本新株予約権者が、死亡若しくは障害以外の事由により、当社の取締役(社外取締役を含む)、使用人及びコンサルタント並びに当社子会社の取締役(社外取締役を含む)、使用人及びコンサルタント(以下「役務提供者」という。)でなくなった場合で、かつ正当な理由により解約されたのでない場合、本新株予約権者は、役務提供者でなくなった日において確定し行使可能である本新株予約権のみを、当該日から3ヶ月間以内(ただし、いかなる場合においても行使期間満了日まで)に限り行使することができる。

(2)本新株予約権者が、障害に該当した結果役務提供者でなくなった場合、本新株予約権者は、役務提供者でなくなった日において確定し行使可能である本新株予約権のみを、当該日から12ヶ月間以内(ただし、いかなる場合においても行使期間満了日まで)に限り行使することができる。

(3)本新株予約権者が役務提供者である間に死亡した場合、本新株予約権者の相続人は、当該死亡の日において確定し行使可能である本新株予約権のみを、当該日から12ヶ月間以内(ただし、いかなる場合においても行使期間満了日まで)に限り行使することができる。

(4)本新株予約権者が、正当な理由により役務提供者を解約された場合、当該本新株予約権者の本新株予約権は、当該本新株予約権者が役務の提供を終了した日、又は当社が決定したそれ以降の日において、当社が決定した条件に従い(ただし、いかなる場合においても行使期間満了日までに)失効する。

9.新株予約権の行使により株券を発行する場合の当該株券の発行価格のうちの資本組入額

(1)本新株予約権の行使により当社普通株式を発行する場合において増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の規定に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とし、計算の結果1円未満の端数が生じたときは、これを切り上げるものとする。

(2)本新株予約権の行使により当社普通株式を発行する場合において増加する資本準備金の額は、上記(1)記載の資本金等増加限度額から上記(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

10.新株予約権の譲渡に関する事項

譲渡による本新株予約権の取得については、当社取締役会の決議による承認を要する。

11.新株予約権の取得の申込みの勧誘の相手方の人数及びその内訳

当社の代表取締役会長、社長兼最高経営責任者1名に割り当てる。

12.勧誘の相手方が提出会社の子会社の取締役等である場合には、当該子会社と提出会社との間の関係

該当事項なし。

13.勧誘の相手方と提出会社との間の取決めの内容

新株予約権者は、新株予約権の全部又は一部について第三者に対して譲渡、質権の設定、譲渡担保権の設定、生前贈与、遺贈その他一切の処分行為をすることができない。

14.新株予約権を割り当てる日

2025年6月27日

(2025年6月30日提出の訂正臨時報告書)

1 臨時報告書の訂正報告書の提出理由

金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項、同条第2項第2号の2の規定に基づき、2025年6月20日に提出した新株予約権の発行に関する臨時報告書の内容につき、未確定であった事項が2025年6月27日に確定いたしましたのでこれを訂正するため、金融商品取引法第24条の5第5項の規定に基づき、臨時報告書の訂正報告書を提出するものであります。

2 訂正内容

訂正箇所は下線を付して表示しております。

4.発行価額の総額

(訂正前)

未定

(訂正後)

168,062,600円

6.新株予約権の行使に際して払い込むべき金額

(訂正前)

〈前略〉

本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、当該本新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの払込金額(以下「行使価額」という。)に付与株式数を乗じた金額とする。行使価額は、新株予約権を割り当てる日(以下「割当日」という。)の属する月の前月の各日(取引が成立しない日を除く)の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値(以下「終値」という)の平均値(1円未満の端数は切り上げる)又は割当日の終値(当日に終値がない場合は、それに先立つ直近の取引日の終値)のいずれか高い金額とする。

〈後略〉

(訂正後)

〈前略〉

本新株予約権を行使することにより交付を受けることができる株式1株当たりの払込金額(以下「行使価額」という。)は47円とする。

〈後略〉

(2025年7月16日提出の臨時報告書)

1 提出理由

当社は、2025年7月16日開催の当社取締役会において、会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づき、下記のとおり新株予約権を発行することを決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

2 報告内容

1.銘柄

窪田製薬ホールディングス株式会社第37回新株予約権

2.発行数

59,250個

上記総数は、割当予定数であり、引受けの申込みがなされなかった場合等、割り当てる新株予約権の総数が減少したときは、割り当てる新株予約権の総数をもって発行する新株予約権の総数とする。

3.申込期間又は申込期日

2025年7月29日

4.割当日

2025年7月31日

5.払込期日

2025年7月31日

6.新株予約権の目的となる株式の種類、内容及び数

本新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的たる株式の数(以下「付与株式数」という。)は100株とする。ただし、本新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式につき株式分割(当社普通株式の株式無償割当てを含む。以下同じ。)又は株式併合を行う場合、次の算式により付与株式数を調整する。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で権利行使されていない本新株予約権の付与株式数についてのみ行われ、調整の結果1株未満の端数が生じた場合は、これを切捨てるものとする。

調整後付与株式数=調整前付与株式数×株式分割又は株式併合の比率

また、本新株予約権の割当日後、当社が必要と認めた場合、当社は合理的な範囲で付与株式数の調整を行うことができるものとする。

7.発行価格

1個当たり金3円

8.新株予約権の行使に際して払い込むべき金額

(1)本新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は、行使価額に付与株式数を乗じた額とする。

(2)本新株予約権の行使に際して出資される当社普通株式1株当たりの金銭の額(以下「行使価額」という。)は、金55円とする。

9.行使価額の調整

(1)当社が、本新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式につき株式分割又は株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切上げるものとする。

調整後行使価額=調整前行使価額×
株式分割又は株式併合の比率

(2)当社が、本新株予約権の割当日後、時価を下回る価額で新株の発行又は自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使による新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)は、次の算式により行使価額を調整し、調整により生じる1円未満の端数は切上げるものとする。

既発行株式数+ 新規発行・処分株式数×1株当たりの払込金額
調整後

行使価額
調整前

行使価額
× 時価
既発行株式数+新規発行・処分株式数

なお、上記算式において、「既発行株式数」とは、当社の発行済株式総数から当社が保有する自己株式数を控除した数とする。

(3)本新株予約権の割当日後、当社が必要と認めた場合、当社は、合理的な範囲で行使価額を調整することができるものとする。

10.新株予約権の行使期間

2028年4月1日から2035年3月31日まで(ただし、最終日が銀行営業日でない場合にはその前銀行営業日まで)とする。

11.新株予約権の行使の条件

(1)本新株予約権者は、本新株予約権を取得した時点において当該本新株予約権者が当社又は当社子会社の取締役(社外取締役を含む)又は使用人である場合は、本新株予約権の取得時から権利行使時まで継続して、当社又は当社子会社の取締役(社外取締役を含む)又は使用人の地位にあることを要する。ただし、当社取締役会が正当な理由があるものと認めた場合にはこの限りではない。

(2)本新株予約権者が権利行使期間中に死亡した場合、その相続人は本新株予約権を行使することができない。

(3)本新株予約権者は、次の各号のいずれかに該当する事由が生じた場合には、本新株予約権を行使することができない。ただし、以下の①、③、⑨号の場合を除き、当社取締役会が合理的に別段の取扱いを行うことについて賛成した場合にはこの限りではない。

① 拘禁刑以上の刑に処せられた場合

② 当社と競合する業務を営む会社を直接若しくは間接に設立し、又は当該会社の取締役等の役員若しくは使用人に就任する等、名目を問わず当社と競業した場合(ただし、当社の書面による事前の承認を得た場合を除く。)

③ 法令違反その他不正行為により、当社の信用を損ねた場合

④ 差押、仮差押、仮処分、強制執行若しくは競売の申立てを受け、又は公租公課の滞納処分を受けた場合

⑤ 支払停止若しくは支払不能となり、又は振出し若しくは引受けた手形若しくは小切手が不渡りになった場合

⑥ 破産手続開始、民事再生手続開始その他これらに類する手続開始の申立てがあった場合又は自らこれを申立てた場合

⑦ 就業規則に違反し、懲戒処分を受けた場合

⑧ 役員として果たすべき忠実義務等に違反した場合

⑨ 反社会的勢力又は反市場勢力に該当する疑いのある場合並びに過去5年以内にこれらに該当した疑いのある場合

(4)本新株予約権者は、自2027年12月期至2031年12月期のいずれかの事業年度において、当社決算書上の連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合には損益計算書)における事業収益が500百万円以上を達成した場合に限り、本新株予約権を行使する事ができる。ただし、適用される会計基準の変更や当社の業績に多大な影響を及ぼす企業買収等の事象が発生し、当社の連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合には損益計算書)に記載された実績数値で判定を行うことが適切でないと取締役会において判断した場合には、当社は合理的な範囲で当該企業買収等の影響を排除し、判定に用いる実績数値の調整を行うものとする。また、国際財務報告基準の適用、決算期の変更等により参照すべき指標の概念に重要な変更があった場合には、別途参照すべき指標を取締役会で定めるものとする。

12.新株予約権の取得

(1)当社が消滅会社となる合併契約の議案、又は当社が完全子会社となる株式交換契約の議案、若しくは株式移転計画の議案につき当社の株主総会で承認された場合(株主総会決議が不要の場合は当該議案につき当社取締役会が決議した場合)、又は株主から当該株主総会の招集の請求があった場合において、当社は、当社取締役会が別途取得する日を定めた場合は、当該日が到来することをもって、本新株予約権の全部を無償で取得する。ただし、当社取締役会が有償で取得すると決定した場合には当社取締役会が定めた金額で本新株予約権の全部を有償で取得することができる。

(2)当社は、本新株予約権者が上記11に基づき権利行使の条件を欠くこととなった場合又は本新株予約権者が本新株予約権を放棄した場合は、当社は、当社の取締役会が別途定める日の到来をもって、当該本新株予約権を無償で取得することができる。

(3)当社は、当社取締役会が別途取得する日を定めた場合は、当該日が到来することをもって、本新株予約権の全部又は一部を無償で取得する。なお、本新株予約権の一部を取得する場合は、当社取締役会の決議によりその取得する本新株予約権の一部を定める。

13.新株予約権の譲渡に関する事項

譲渡による本新株予約権の取得については、当社取締役会の承認を要するものとする。

14.新株予約権の行使により株券を発行する場合の当該株券の発行価格のうちの資本組入額

(1)本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とする。

(2)本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より上記(1)に定める増加する資本金の額を減じた額とする。

15.新株予約権の行使請求の方法

(1)本新株予約権を行使する場合、上記10記載の本新株予約権を行使することができる期間中に当社所定の行使請求受付場所に対して、行使請求に必要な事項を通知するものとする。

(2)本新株予約権を行使する場合、前号の行使請求の通知に加えて、本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の全額を現金にて当社所定の払込取扱場所の当社が指定する口座に振込むものとする。

(3)本新株予約権の行使請求の効力は、当社所定の行使請求受付場所に対する行使請求に必要な全部の事項の通知が行われ、かつ当該本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の全額が前号に定める口座に入金された日に発生する。

16.組織再編行為の際の新株予約権の取扱い

当社が、合併(合併により当社が消滅する場合に限る。)、吸収分割若しくは新設分割(それぞれ当社が分割会社となる場合に限る。)、株式交換又は株式移転(それぞれ当社が完全子会社となる場合に限る。)(以下総称して「組織再編行為」という。)をする場合、組織再編行為の効力発生日の直前において残存する本新株予約権(以下「残存新株予約権」という。)を保有する本新株予約権者に対し、それぞれの場合に応じて会社法第236条第1項第8号のイからホまでに掲げる株式会社(以下「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づき交付する。この場合においては、残存新株予約権は消滅するものとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約又は株式移転計画において定めた場合に限る。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

本新株予約権者が保有する残存新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付するものとする。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数又はその算定方法

組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記6に準じて目的となる株式の数につき合理的な調整がなされた数とする。

(4)新株予約権の行使に際して払い込むべき金額

組織再編行為の条件等を勘案のうえ、上記8及び上記9に準じて行使価額につき合理的な調整がなされた額に、上記第(3)号に従って決定される当該新株予約権の目的となる再編対象会社の株式の数を乗じて得られる金額とする。

(5)新株予約権の行使期間

上記10に規定する本新株予約権を行使することができる期間の開始日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から、上記10に規定する本新株予約権を行使することができる期間の満了日までとする。

(6)新株予約権の行使の条件

上記11に準じて決定する。

(7)新株予約権の取得事由及び取得条件

上記12に準じて決定する。

(8)新株予約権の譲渡制限

譲渡による新株予約権の取得については、再編対象会社の取締役会の承認(再編対象会社が取締役会設置会社でない場合は株主総会)を要するものとする。

(9)新株予約権の行使により株券を発行する場合における当該株券の発行価格のうちの資本組入額

上記14に準じて決定する。

(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。

17.新株予約権証券の不発行

当社は、本新株予約権に関して、新株予約権証券を発行しない。

18.新株予約権を行使した際に生ずる1株に満たない端数の取決め

本新株予約権を行使した本新株予約権者に交付する株式の数に1株に満たない端数がある場合には、これを切捨てるものとする。

19.新株予約権の払込金額及びその行使に際して出資される財産の価額の算定理由

本新株予約権1個当たりの払込金額は、本発行要項及び本新株予約権者との間で締結する予定の本新株予約権割当契約に定められた諸条件を考慮し、第三者評価機関である茄子評価株式会社が一般的な価格算定モデルであるモンテカルロ・シミュレーションを基礎として算定した結果と同額である金3円とした。さらに、本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は上記8記載のとおりとし、行使価額は本新株予約権1個につき、金5,500円とする。

なお、本件は本新株予約権を引き受けるものに対して公正価格にて有償で発行するものであり、特に有利な条件ではない。

20.その他

(1)本発行要項の規定中、読替えその他の措置が必要になるときは、会社法の規定及び本新株予約権の趣旨に従い、本発行要項の規定の変更等当社が適切と考える方法により、必要な措置を講ずることができるものとする。

(2)その他本新株予約権発行に関し必要な事項は、当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者に一任する。

21.新株予約権の取得の申込みの勧誘の相手方の人数及びその内訳

当社代表取締役会長、社長兼最高経営責任者1名に対し、59,250個(5,925,000株)

22.発行価額の総額

金326,052,750円

23.勧誘の相手方が提出会社の子会社の取締役等である場合には、当該子会社と提出会社との間の関係

該当無し。

24.勧誘の相手方と提出会社との間の取決めの内容

取決めの内容は、当社と新株予約権者との間で締結する新株予約権割当契約において定めるものとする。

(2025年7月31日提出の訂正臨時報告書)

1 臨時報告書の訂正報告書の提出理由

金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2の規定に基づき2025年7月16日に提出した新株予約権の発行に関する臨時報告書の内容につき、未確定であった事項が2025年7月31日に確定いたしましたのでこれを訂正するため、金融商品取引法第24条の5第5項の規定に基づき、臨時報告書の訂正報告書を提出するものであります。

2 訂正内容

訂正箇所は下線を付して表示しております。

2.発行数

(訂正前)

59,250個

上記総数は、割当予定数であり、引受けの申込みがなされなかった場合等、割り当てる新株予約権の総数が減少したときは、割り当てる新株予約権の総数をもって発行する新株予約権の総数とする。

(訂正後)

59,250個

(2025年8月8日提出の臨時報告書)

1 提出理由

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象が発生いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

2 報告内容

1 当該事象の発生年月日

2025年8月2日

2 当該事象の内容

当社の米国子会社であるKubota Vision Inc.は、米国の開発業務受託機関に対し、違約金の支払を求める内容の仲裁申立てを行っておりましたが、和解が成立したことに伴い、受取和解金を受領しました。

受取和解金の概要は以下のとおりです。

(1)和解金受領日:2025年8月2日

(2)受取和解金 :1.48百万米ドル(222百万円※)

※1米ドル150円で換算しております。

なお、相手方、仲裁手続及び和解の詳細につきましては、和解条項に秘密保持条項が含まれておりますため、開示は差し控えさせていただきます。

3 当該事象の連結損益に与える影響額

当社は、2025年12月期の連結決算において、上記受取和解金222百万円をその他の収益に計上いたします。

3.資本金の増減

「第四部 組込情報」に記載の第10期有価証券報告書の提出日(2025年3月28日)以降、本有価証券届出書提出日(2025年11月17日)までの間における資本金の増減は以下のとおりであります。

年月日 発行済株式

総数増減数

(株)
発行済株式

総数残高(株)
資本金増減額

(百万円)
資本金残高

(百万円)
資本準備金

増減額

(百万円)
資本準備金

残高

(百万円)
2025年3月28日~

2025年11月17日(注)1
12,163,400 70,404,288 351,947 420,076 351,947 2,735,335

(注)1.新株予約権の権利行使による増加であります。 

第四部【組込情報】

次に掲げる書類の写しを組み込んでおります。

有価証券報告書 事業年度

(第10期)
自 2024年1月1日

至 2024年12月31日
2025年3月28日

関東財務局長に提出
半期報告書 事業年度

(第11期中)
自 2025年1月1日

至 2025年6月30日
2025年8月14日

関東財務局長に提出

なお、上記書類は、金融商品取引法第27条の30の2に規定する開示用電子情報処理組織(EDINET)を使用して提出したデータを開示用電子情報処理組織による手続の特例等に関する留意事項について(電子開示手続等ガイドライン)A4-1に基づき本有価証券届出書の添付書類としております。 

第五部【提出会社の保証会社等の情報】

該当事項はありません。 

第六部【特別情報】

第1【保証会社及び連動子会社の最近の財務諸表又は財務書類】

該当事項はありません。

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