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| 【提出書類】 | 意見表明報告書 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2025年11月13日 |
| 【報告者の名称】 | 株式会社パリミキホールディングス |
| 【報告者の所在地】 | 東京都中央区日本橋室町二丁目4番3号 同所は登記上の本店所在地であり、実際の業務は「最寄りの連絡場所」で行っております。 |
| 【最寄りの連絡場所】 | 東京都港区港南一丁目6番31号 |
| 【電話番号】 | 03(6432)0732 |
| 【事務連絡者氏名】 | 執行役員 CFO 柳沼 雅紀 |
| 【縦覧に供する場所】 | 株式会社パリミキホールディングス (東京都中央区日本橋室町二丁目4番3号) 株式会社東京証券取引所 (東京都中央区日本橋兜町2番1号) |
(注1) 本書中の「当社」とは、株式会社パリミキホールディングスをいいます。
(注2) 本書中の「公開買付者」とは、株式会社ルネットをいいます。
(注3) 本書中の記載において計数が四捨五入又は切捨てされている場合、合計として記載される数値は必ずしも計数の総和と一致しません。
(注4) 本書中の「法」とは、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。)をいいます。
(注5) 本書中の「株券等」とは、株式及び新株予約権に係る権利をいいます。
(注6) 本書中の「営業日」とは、行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号。その後の改正を含みます。)第1条第1項各号に掲げる日を除いた日をいいます。
(注7) 本書中の記載において、日数又は日時の記載がある場合は、特段の記載がない限り、日本国における日数又は日時を指すものとします。
(注8) 本書の提出に係る公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)は、法で定められた手続及び情報開示基準に従い実施されるものです。
E03249 74550 株式会社パリミキホールディングス PARIS MIKI HOLDINGS Inc. 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令 第四号様式 1 false false false E03249-000 2025-11-13 xbrli:pure
意見表明報告書_20251113161755
名称 株式会社ルネット
所在地 東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 7F
(1)普通株式
(2)新株予約権(下記①乃至④の新株予約権を総称して、以下「本新株予約権」といいます。)
① 2020年9月1日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された第5回新株予約権(以下「第5回新株予約権」といいます。)(行使期間は2022年9月2日から2030年9月1日まで)
② 2022年5月13日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された第7回新株予約権(以下「第7回新株予約権」といいます。)(行使期間は2024年5月14日から2032年5月13日まで)
③ 2023年5月12日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された第8回新株予約権(以下「第8回新株予約権」といいます。)(行使期間は2025年5月13日から2033年5月12日まで)
④ 2023年5月12日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された第9回新株予約権(以下「第9回新株予約権」といいます。)(行使期間は2025年5月13日から2033年5月12日まで)
(1)意見の内容
当社は、2025年11月12日開催の当社取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、本公開買付けに賛同する意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨すること、及び、本新株予約権の所有者(以下「本新株予約権者」といいます。)の皆様に対しては、本公開買付けに応募するか否かについては、本新株予約権者の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」に記載の方法により決議されております。
(2)意見の根拠及び理由
本「(2)意見の根拠及び理由」の記載のうち、公開買付者に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づいております。
① 本公開買付けの概要
公開買付者は、1962年1月4日に設立された株式会社であり、本書提出日現在において、国内外における投資事業、ヘルスケア事業を主たる事業内容として、当社の代表取締役会長である多根幹雄氏(以下「多根幹雄氏」といいます。)が代表取締役社長を務める資産管理会社とのことです。本書提出日現在、多根幹雄氏、公益財団法人奥出雲多根自然博物館及び学校法人志学学園が、その発行済株式の全てを所有し、議決権は多根幹雄氏のみが保有しているとのことです。本書提出日現在、公開買付者は、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)スタンダード市場に上場している当社株式26,243,699株(所有割合(注1):45.07%)を所有しており、公開買付者にとって「緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者」(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第4項第2号イ)に当たる多根幹雄氏が所有する当社株式(所有株式数:3,042,650株、所有割合:5.22%)と合わせて当社の議決権の過半数を所有する、当社の親会社とのことです。
(注1) 「所有割合」とは、当社が2025年11月12日に公表した「2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(以下「当社決算短信」といいます。)に記載された2025年9月30日現在の当社株式の発行済株式総数(56,599,774株)に、2025年9月30日以降本書提出日までに行使された新株予約権の合計である2,516個(第5回新株予約権996個、及び第7回新株予約権1,520個)の目的となる当社株式数(251,600株)及び本書提出日現在残存しており行使可能な新株予約権の合計である13,904個(第5回新株予約権4,704個、第7回新株予約権7,480個、第8回新株予約権500個、及び第9回新株予約権1,220個)の目的となる当社株式数1,390,400株(注2)を加算した株式数(58,241,774株)から、当社決算短信に記載された2025年9月30日現在の当社が所有する自己株式数(8,374株)を控除した株式数(58,233,400株)(以下「当社潜在株式勘案後株式総数」といいます。)に対する割合をいいます(小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の計算において同じとします。)。
(注2) 本書提出日現在残存する本新株予約権の内訳は以下のとおりです。
| 本新株予約権の名称 | 本書提出日現在の個数(個) | 目的となる当社株式の数(株) |
|---|---|---|
| 第5回新株予約権 | 4,704 | 470,400 |
| 第7回新株予約権 | 7,480 | 748,000 |
| 第8回新株予約権 | 500 | 50,000 |
| 第9回新株予約権 | 1,220 | 122,000 |
| 合計 | 13,904 | 1,390,400 |
今般、公開買付者は、2025年11月12日開催の取締役会において、東京証券取引所スタンダード市場に上場している当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式(以下に定義します。)を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得し、当社を完全子会社化するための取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本公開買付けを実施することを決議したとのことです。
本取引は、当社の代表取締役会長である多根幹雄氏が出資する公開買付者が実施するものであり、多根幹雄氏は、本取引後も継続して当社の経営にあたることを予定していることから、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当するとのことです。本書提出日現在、公開買付者と当社のその他の取締役(監査等委員である取締役を含みます。)との間には、本取引後の役員就任や処遇について合意はなく、本取引後の当社の役員構成を含む経営体制については、本取引後、当社と協議しながら決定していく予定とのことです。
公開買付者は、本公開買付けの実施にあたり、2025年11月12日付で(ⅰ)当社の第3位株主である多根幹雄氏(所有株式数:3,042,650株、所有割合:5.22%)、(ⅱ)当社の第8位株主であり多根幹雄氏の親族である多根伸彦氏(以下「多根伸彦氏」といいます。所有株式数:153,800株、所有割合:0.26%。なお、多根伸彦氏は、LGTウェルスマネジメント信託株式会社(以下「LGTウェルスマネジメント信託」といいます。)との間で締結した2022年5月13日付管理型信託契約(以下「伸彦氏信託契約」といいます。)に基づき、多根伸彦氏の所有する当社株式277,500株(所有割合:0.48%。以下「伸彦氏信託株式」といいます。)について、多根伸彦氏を唯一の委託者兼受益者として信託(以下「伸彦氏信託」といいます。)しており、伸彦氏信託株式は伸彦氏信託の信託財産に属するものとしてLGTウェルスマネジメント信託名義となっているとのことですが、以下に記載のとおり、多根伸彦氏は本公開買付けの決済後に伸彦氏信託解除(以下に定義します。)を行う予定とのことです。)、(ⅲ)多根幹雄氏の親族である多根嘉宏氏(以下「多根嘉宏氏」といいます。所有株式数:124株、所有割合:0.00%。なお、多根嘉宏氏は、株式会社SMBC信託銀行(以下「SMBC信託銀行」といいます。)との間で締結した2019年2月27日付管理有価証券信託契約書(以下「嘉宏氏信託契約」といいます。)に基づき、多根嘉宏氏の所有する当社株式1,121,800株(所有割合:1.93%。以下「嘉宏氏信託株式」といい、伸彦氏信託株式とあわせて「本信託株式」と総称します。)について、多根嘉宏氏を唯一の委託者兼受益者として信託(以下「嘉宏氏信託」といいます。)しており、嘉宏氏信託株式は嘉宏氏信託の信託財産に属するものとしてSMBC信託銀行(以下、嘉宏氏信託契約における受託者としてのSMBC信託銀行及び伸彦氏信託契約における受託者としてのLGTウェルスマネジメント信託を「本受託者」と総称します。)名義となっているとのことですが、以下に記載のとおり、多根嘉宏氏は本公開買付けの決済後に嘉宏氏信託解除(以下に定義します。)を行う予定とのことです。)(多根幹雄氏、多根伸彦氏及び多根嘉宏氏を総称して、以下「本不応募合意株主」といいます。)との間で、本公開買付けへの不応募に関する契約(以下「本不応募契約」といいます。)を締結しており、本不応募合意株主が所有する当社株式の全て(本信託株式を含み、以下「本不応募合意株式」といいます。)について本公開買付けに応募しない旨を合意しているとのことです。また、本不応募合意株主は、本不応募契約において(a)本不応募合意株式を本公開買付けに応募しない旨、(b)本不応募合意株主は、本スクイーズアウト手続(以下に定義します)が完了するまでの間、公開買付者の事前の書面による承諾なしに、当社の株主総会の招集請求権、議題提案権及び議案提案権その他の株主権を行使しない旨、及び本公開買付けが成立したものの、公開買付者が当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合において、本公開買付けの成立後、公開買付者が当社の株主を公開買付者及び本不応募合意株主のみとし、当社を完全子会社化するための一連の手続(以下「本スクイーズアウト手続」といいます。詳細については、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照ください。)として本株式併合(以下に定義します。)を行う場合、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下「会社法」といいます。)第180条に基づき本株式併合を行うこと及びその効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことその他本スクイーズアウト手続の実行のために合理的に必要と考えられる事項を付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)において、当該時点で各本不応募合意株主が所有する当社株式の全てについて、本株式併合に関連する各議案に賛成するとともに、各本不応募合意株主において本株式併合の実施に必要な協力を行う旨、(c)本公開買付けの決済後、本スクイーズアウト手続の完了前に、多根伸彦氏が、伸彦氏信託株式の全て(所有株式数:277,500株、所有割合:0.48%)につき、伸彦氏信託契約を解約の上で、特段の対価の支払いなく、返還を受ける旨(以下「伸彦氏信託解除」といいます。)、並びに、多根嘉宏氏が、嘉宏氏信託株式の全て(所有株式数:1,121,800株、所有割合:1.93%)につき、嘉宏氏信託契約を解約の上で、特段の対価の支払いなく、返還を受ける旨(以下「嘉宏氏信託解除」といい、伸彦氏信託解除とあわせて「本信託解除」と総称します。)(注3)、並びに(d)本スクイーズアウト手続として行われる会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づく株式等売渡請求(以下「本株式等売渡請求」といいます。)又は会社法第180条に基づく当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)の効力発生前に、公開買付者の要請があった場合には、公開買付者との間で当社株式についての消費貸借契約を締結し、本株式等売渡請求又は本株式併合の効力発生前の時点を効力発生時として、貸主となる本不応募合意株主の所有する当社株式の全部を無償で借り受ける取引(以下「本貸株取引」といいます。)を行う旨を書面で合意しているとのことです。本貸株取引は、公開買付者と公開買付者にとって貸株を行う日以前1年以上継続して法第27条の2第7項第1号に定める形式的特別関係者の関係にある本不応募合意株主との間で行われることが想定されているため、法第27条の2第1項但書に定める「適用除外買付け等」に該当することになるとのことです。本不応募契約の詳細につきましては、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に係る事項」をご参照ください。
(注2) ①多根伸彦氏及び多根嘉宏氏が返還を受ける予定の当社株式は、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第38号。その後の改正を含みます。)第7条第1項第1号に定める、信託業を営む者である本受託者が信託財産として所有する株券等であること、②伸彦氏信託契約においては、契約締結当初から、多根伸彦氏が委託者兼受益者であり変更されていないこと及び嘉宏氏信託契約においては、契約締結当初から、多根嘉宏氏が委託者兼受益者であり変更されていないこと、並びに③多根伸彦氏及び多根嘉宏氏は、当社株式の返還を対価の支払いなく受けるにすぎないことから、当該当社株式の返還は公開買付規制の趣旨に反しないため、公開買付けを行う必要はないものと考えているとのことです。
これにより、本公開買付けが成立した場合、当社の株主は、(ⅰ)本公開買付け前から所有していた当社株式26,243,699株(所有割合:45.07%)に加えて下記買付予定数の下限に相当する当社株式7,982,900株(所有割合:13.71%)以上を所有する公開買付者、(ⅱ)本不応募合意株主(所有割合:7.89%)及び(ⅲ)本公開買付けに応募しなかった当社の株主(但し、公開買付者、本不応募合意株主及び当社を除きます。)のみとなる予定とのことです。そして、本公開買付け成立後に実施を予定している本スクイーズアウト手続及びその後の本貸株取引の解消により、(ⅰ)公開買付者及び(ⅱ)本不応募合意株主のみが当社の株主となることを予定しているとのことです。
公開買付者は、本公開買付けにおいて7,982,900株(所有割合:13.71%)を買付予定数の下限として設定しており、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の下限(7,982,900株)に満たない場合には、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。一方、本公開買付けは当社を完全子会社化することを目的としているため、公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限を設定しておらず、応募株券等の数の合計が買付予定数の下限(7,982,900株)以上の場合は応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。
なお、買付予定数の下限(7,982,900株)は、当社潜在株式勘案後株式総数(58,233,400株)に係る議決権数(582,334個)に3分の2を乗じた数(388,223個)(小数点以下を切り上げしております。)より、本書提出日現在において公開買付者が所有する当社株式(26,243,699株)に係る議決権の数(262,436個)及び本不応募合意株式(4,595,874株)に係る議決権の数(45,958個)を控除した議決権の数(79,829個)に、当社の単元株式数である100株を乗じた株式数としているとのことです。かかる買付予定数の下限を設定したのは、公開買付者は、本公開買付けは成立したものの、当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付け成立後、当社に対し、本スクイーズアウト手続の実施を要請する予定であるところ、本スクイーズアウト手続として本株式併合を実施する際には、会社法第309条第2項に規定する株主総会における特別決議が要件とされていることから、本公開買付け後に公開買付者及び本不応募合意株主が当社の総株主の議決権の数の3分の2以上を所有することで、本株式併合を確実に遂行できるようにするためとのことです。なお、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する当社の少数株主の利益に資さない可能性もあるものと考え、本公開買付けにおいて「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限は設定していないとのことです。
また、公開買付者は、(ⅰ)本公開買付けの成立により公開買付者が所有する当社の議決権の数が当社の総株主の議決権の数の90%以上となり、公開買付者が会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本スクイーズアウト手続に要する期間を短縮するため、本スクイーズアウト手続の一環として本株式等売渡請求を行うとのことですが、その際に本不応募合意株主が本株式等売渡請求の対象となることを避けるため、また、(ⅱ)本公開買付けの成立により公開買付者が特別支配株主とならず、本スクイーズアウト手続の一環として本株式併合を行う際に、本株式併合の効力発生日において、公開買付者及び本不応募合意株主以外に、公開買付者及び本不応募合意株主がそれぞれ所有する当社株式の数のうち最も少ない数以上の当社株式を所有する当社の株主が存在することを避けるために必要があると判断した場合は、本不応募合意株主との間で当社株式についての消費貸借契約を締結し、本貸株取引を行う可能性があるとのことです。具体的には、①本不応募合意株主が、本貸株取引における貸主となり、それぞれが所有する当社株式の全部を公開買付者へ貸し出すこと、並びに、②本貸株取引における借主となった公開買付者が、貸主に対して、本株式等売渡請求又は本株式併合の効力発生後、本貸株取引を解消し、当該借り受けた当社株式の全てを返還すること(以下「本貸株取引解消」といいます。)を通じて、本不応募合意株主が本スクイーズアウト手続後も当社株式を継続して所有することを実現する予定とのことです。なお、公開買付者が本株式併合を行う場合において本貸株取引が実行される場合には、借主となる公開買付者が、本株式併合後に、借り受けた当社株式と同等の価値の当社株式を返還できるようにするため、公開買付者は、当社に対して、公開買付者の別途指定する基準日及び割合をもって、当社株式の分割を行うことを要請する予定とのことですが、本書提出日現在において詳細は未定とのことです。
公開買付者は、最終的に公開買付者が当社の唯一の株主となることを予定しており、かかる目的を達成する手段として、本スクイーズアウト手続の完了を条件として、公開買付者を株式交換完全親会社、当社を株式交換完全子会社とし、公開買付者のC種類株式(注4)を対価とする株式交換(以下「本株式交換」といいます。)を実施する予定とのことですが、本書提出日現在において詳細は未定とのことです(注5)。
(注4) 本ローン(以下に定義します。)に関する融資条件として、本株式交換の対価となる株式は無配当・無議決権株式であることが要請されているため、公開買付者は、本株式交換の効力発生日までに無配当・無議決権株式であるC種類株式を発行した上で、本不応募合意株主に対して、本株式交換の対価として当該C種類株式を割り当てる予定とのことです。
(注5) 本株式交換により、本不応募合意株主は公開買付者のC種類株式を取得することとなりますが、これは、本不応募合意株主が公開買付者の株式の所有を通じて非公開化後に当社に関与することを目的として実施されるものであり、本不応募合意株主による本公開買付けへの応募の可否とは独立して検討されたものであること、また、本株式交換の株式交換比率を定めるにあたっては、本スクイーズアウト手続として本株式併合や株式分割等が行われた場合には、必要に応じてそれらの割合に応じた調整を行うことにより、当社株式の価値を本公開買付価格と実質的に同額で評価する予定であることから、本株式交換の実施は、公開買付価格の均一性規制(法第27条の2第3項)の趣旨に反するものではないと考えているとのことです。
現状想定されている一連の取引を図示すると、以下のとおりとのことです。
① 本公開買付けの実施前

② 本公開買付けの成立後

③ 本貸株取引(2026年2月中旬頃~2026年3月中旬頃を予定)

④ 本スクイーズアウト手続後(2026年2月中旬頃~2026年3月中旬頃を予定)

⑤ 本貸株取引解消後(2026年2月中旬頃~2026年4月下旬頃を予定)

⑥ 本株式交換の実施(2026年4月上旬頃~2026年6月中旬頃を予定)

⑦ 本株式交換実施後(2026年6月中旬頃を予定)
本取引終了後

公開買付者は、本公開買付けに係る決済に要する資金を、株式会社りそな銀行からの借入れ(以下「本ローン」といいます。)により賄うことを予定しており、本公開買付けの成立等を条件として、本公開買付けに係る決済の開始日の前営業日までに、本ローンに係る借入れを行うことを予定しているとのことです。本ローンに関する融資条件の詳細については、株式会社りそな銀行と別途協議のうえ、本ローンに係る融資契約において定めることとされているとのことですが、本ローンに係る融資契約では、公開買付者が本取引により取得する当社株券等が担保に供されるほか、本スクイーズアウト手続を通じて当社の株主が公開買付者及び本不応募合意株主のみとなった後は、当社及び国内の当社の連結子会社の一定の資産等が担保に供される予定とのことです。
② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針
(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
当社は、1950年1月に兵庫県姫路市伊伝居において創業社長多根良尾氏により、時計・貴金属・眼鏡の販売及び修繕を行う小売店である株式会社三城時計店として設立され、1960年3月に商号を株式会社メガネの三城に変更し、眼鏡専門の小売店へ移行しました。その後、当社は、1988年3月には商号を株式会社三城に変更し、1995年8月に日本証券業協会に店頭登録、1996年12月に東京証券取引所市場第二部上場、1998年8月に東京証券取引所市場第一部指定、2009年4月には純粋持株会社体制へ移行し商号を株式会社三城ホールディングスに変更、2022年4月には商号を株式会社パリミキホールディングスに変更し、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場へ移行し、2023年10月に東京証券取引所スタンダード市場へ移行しました。
本書提出日現在、当社並びに公開買付者、連結子会社30社、非連結子会社2社及び関連会社1社(以下「当社グループ」といいます。)は、主として眼鏡小売に関連した事業を行っております。
当社グループは、経営理念である「第一にお客様とその未来のために」、「第二に社員とその未来のために」、「第三に企業とその未来のために」を常に念頭におき、お一人おひとりにお合わせする接客や、問題解決を心がけるとともに、他に無い創造的な満足や驚きを生み出すことを志向しております。そのためマニュアルに頼らない接客を実施する為の充実した社員教育や、積極的で常に時代を先取りする事業展開を行ってきました。今後も「『トキメキ』と『あんしん』でお一人おひとりの人生を豊かにする」というパーパス実現の為、当社グループは、2025年5月14日に公表した「新中期経営計画の策定に関するお知らせ」の中期経営計画において、「顧客体験(CX)を経営の中心に」を基本方針として、(a)ブランド力の強化、(b)顧客基盤の拡大、(c)デジタルトランスフォーメーション(注6)の推進、(d)商品・サービス革新、(e)サプライチェーンの最適化、(f)グループ内外のシナジーの主要施策に取り組みながら、企業価値の向上を目指しております。
(注6) デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データやデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務や組織、企業文化を変革することによって、競争上の優位性を確立することを指しております。
公開買付者は、当社グループを取り巻く事業環境について、以下のとおり認識しているとのことです。
ア)国内において、人口の減少、少子高齢化が恒常的に進行し、団塊世代(注7)が市場から減少する時期が近づく中、将来的に、当社グループのメインターゲットである高齢者市場が大幅に縮小することを予想している一方で、2030年には団塊ジュニア世代が50代後半となり、遠近両用眼鏡の市場減を下支えする存在になると見込んでいるとのことです。
(注7) 日本において第一次ベビーブームにあたる1947年~1949年に生まれた世代を指しているとのことです。出生数は合計約806万人に上り日本の人口構成上一定の割合を占めているとのことです。
イ)国内では、スマートフォンの普及により、若年層を中心とした近視の増加や、将来的な網膜の疾患等のリスクの増大が危惧される中で、「眼の健康」という観点で大きな市場創造に繋がる可能性があると考えているとのことです。
ウ)材料費、物流費、人件費等の様々なコストが上昇し、インフレーションが本格化する中、国内市場は、価格志向の消費者と、自分にあった問題解決等の新しい付加価値の提供を求める消費者とで二極化が進むと考えているとのことです。
エ)海外においては、世界情勢の不安定化により、従来の当社グループの主力市場であった中国においては、経済の低迷が長期化する可能性が高い一方で、東南アジアにおいては人口増加に伴う経済発展により医療市場、眼鏡市場が拡大していると認識しているとのことです。
オ)顧客心理が大きく変化しており、今までのような経済合理性による損得を基準とした購買判断だけでなく、心と心のつながりや、さらには心の共振を求める傾向も増大しつつあると認識しているとのことです。
このような事業環境の下、公開買付者は、当社グループが激変する事業環境に対応し、グローバルでの激しい競争環境の中で企業価値を向上させるには、具体的に以下の施策をスピード感をもって着実に実施することが必要であると考えているとのことです。
A)「顧客志向」の経営理念の浸透
「顧客志向」は、当社グループの最大の企業価値であり、経営変革の根幹となる最も重要な考え方であるとのことです。公開買付者は、優れた「顧客志向」が実践されている店舗に、長期(1ヶ月程度以上)の実地研修を行い、現場での実践を通じて体感させることで、その考え方を当社グループ全体に浸透させると同時に、あらゆる施策にその経営理念を浸透させることで、お客様や社員がその理念を体感できるようにすることが重要であると考えているとのことです。
B)店舗の統廃合と魅力的で競争力のある店舗開発
公開買付者は、全店舗を対象に店舗毎の収益性・成長性を抜本的に見直し、店舗の統廃合により顧客ニーズに合った店舗を展開することを考えているとのことです。公開買付者は、現時点で収益性の低い店舗の統廃合を進め、カフェなどを併設した木造の大型店で、高い収益性が見込まれる通称「ロッジ」と呼ばれている業態等に転換することで、売上規模を一定程度維持しながら収益性を改善し、社員の待遇も改善することを見込んでいるとのことです。
C)マーチャンダイジングと製造工程の見直しや最適化による粗利率と回転率の改善、及び競争力の強化
公開買付者は、マーチャンダイジング(注8)(以下「MD」といいます。)と製造工程の見直しや最適化を実施することで、顧客の要望にあった商品を提供しつつ経営効率を上げ、粗利率と在庫回転率の改善を図る予定とのことです。公開買付者は、当社グループにおいては多様なブランドやアイテムを取り扱い、顧客に幅広い選択肢を提供しておりますが、一方で当社グループとしての特徴が見えづらく、ブランドイメージが分散していることが課題であると考えているとのことです。従って、顧客視点でのMDの再編を進め、全体のアイテム数を整理し、ブランド数や価格帯を最適化すること、また、フレームの調達において、日本の品質基準を維持しつつ、製造工程の見直しや最適化を進め、納期短縮と収益性向上を図ることが必要であると考えているとのことです。
(注8) 顧客のニーズ・要求に適う商品を、適切な数量、価格、タイミング等で提供するための企業活動のことを指しているとのことです。
D)海外事業の再編と強化
公開買付者は、当社グループにおいては、以前グローバル展開を推進しておりましたが、現在、当社グループの海外事業は継続的に営業赤字を計上しており抜本的な改革が必要であると考えているとのことです。
公開買付者は、中国においては当面は積極的な店舗削減、本部機能の大幅な縮小により費用削減を見込んでいるとのことですが、その他にも今後の事業展開が見込めない国の事業は撤退を検討し、一方で、事業成長が見込まれる国には人材・投資を集中させ、より積極的な事業展開を行い、現地の人材も含め、広く人材を登用できる環境も整えることが必要であると考えているとのことです。公開買付者は、中長期的には、特に日本の医療技術が高く評価されている東南アジアを成長領域と考えており、眼科と店舗の両輪での戦略と経済成長に合わせた高付加価値戦略での成長を目指すことが必要であるとの考えに至ったとのことです。
E)インバウンド顧客の収益拡大
公開買付者は、インバウンドについては、今後日本を訪れる観光客の増大は引き続き見込まれるものの、その支出形態は、これまでのモノへの出費から、次第にコトへの出費に変わってくるものと考えているとのことです。従って、公開買付者は、今までのサングラスを中心としたモノの販売から、それぞれの顧客に合わせた質の高い視力測定や、医療サービス等へ需要が変化することを予想しており、問題解決型ビジネスへの業態転換を一層推進していくことが必要であると考えているとのことです。
F)本部機能の強化とスリム化
公開買付者は、本社機能の改革としては、属人化している現状の業務体制の見直しと併せて外部の専門性の高いプロフェッショナル人材の積極的な採用を想定しており、専門性の高い部門において社内のたたき上げ人材の経験・知見と外部の人材との交流による改革を行うことで、筋肉質で創造力を持つ本部組織体制を構築していく必要があると考えているとのことです。
G)「眼鏡店×眼科=『あんしん』」戦略の推進
公開買付者は、眼鏡業界と医療業界のシナジーの追求は当社グループの成長戦略の重要な柱として考えており、高齢化に伴う眼疾患の増加(注9)や若年層での近視率増加(注10)という外部環境・社会背景も追い風になると考えているとのことです。かつて眼鏡業界には「半医半商」という概念が存在していたとのことです。それは、単に眼鏡という商品を販売する商業的側面だけでなく、顧客の目の健康を考えた専門的なアドバイスや、目に合った機能的な眼鏡選びという側面を併せ持つ姿勢を表していたとのことですが、その概念の復活と進化を目指しているとのことです。この実現に向けて、公開買付者は、当社グループの成長の確実な実現に向けて、眼科との連携を強化する必要があると考えており、そのための人材育成への投資として、眼科での研修の充実化や、国家資格である眼鏡作製技能士の取得支援の推進を継続発展させていくことが必要であると考えているとのことです。公開買付者は、眼科での研修としては、「ワールドオプティカルカレッジ」(注11)の教育内容の拡充と通信教育の活用によって、単なる眼鏡技術者の育成にとどまらず、眼科でも活躍できるレベルの人材の育成、社員のスキル向上を図る必要があるとのことです。
(注9) 根拠となる文献は以下のとおりとのことです。
公益財団法人日本眼科学会より
国立長寿医療研究センター「高齢者の視覚機能低下等に対する実態把握と予防・治療法の標準に関する研究」より
(注10) 根拠となる文献は以下のとおりとのことです。
2019年8月19日慶應義塾大学医学部「小中学生の近視増加傾向への警鐘-都内小学生の約80%、都内中学生の約95%が近視」より
2022 日本眼光学学会より
(注11) 学校法人志学学園が運営する眼鏡医療技術専門学校とのことです。国家検定資格「眼鏡作成技能士」を目指し、眼鏡に関する専門知識(フレーム・レンズの素材や構造理解)と技術(実際の眼鏡店で用いられる最新測定機器による実習等)及び、接客術、店舗経営、ビジネスマナーなどを体系的に学ぶとのことです。また、眼科医による診察や白内障手術の見学、眼疾患研修等のカリキュラムもあり、眼鏡だけでなく眼病や視機能に関わる理解が身につくとのことです。
H)個々の顧客に「あわせた」情報提供の実施
公開買付者は、今後、個々の顧客に「あわせた」情報提供を行うという観点で、当社グループが2021年10月から開始した「オペラクラブ会員」の利便性の向上を図り、会員数を増加させるとともに、マスメディアに頼らず、個々の顧客に「あわせた」ダイレクトな情報提供を実施する必要があると考えているとのことです。具体的には、オペラクラブ会員に入会することのメリットを訴求するべく、会員特典を強化して、オペラクラブの会員数増加につなげることや、会員向けの情報発信をより強化すること及びオペラクラブ会員向けのイベントを店舗で実施することで、店舗と会員の結びつきを強めることを想定しており、その結果として、顧客満足度向上とコミュニケーション予算(販売促進費用)の効率的な活用にも寄与するものと考えているとのことです。
I)「あわせる」ことの徹底と進化
公開買付者は、当社グループは、「あわせる」こだわりを持っていることも重要な企業価値だと認識しているとのことです。歴史的に世界に先駆けて顧客の個別のニーズに柔軟に対応できる技術である顧客に「あわせる」技術を開発してきた実績があると考えており、その中でも、コンピュータグラフィックやAI等を活用した眼鏡デザインシステムである「ミキシム・デザインシステム」等、顧客に「あわせる」ための最先端技術の導入や接客方針はその最たる例であるとのことです。心の真の満足が求められる時代にあって、この「あわせる」ことの徹底が有効な戦略であり、将来の新たな事業展開の可能性を広げる施策だと認識しているとのことです。今後もその方針を維持しながら、現在の顧客ニーズに合わせるための施策を導入する必要があると考えているとのことです。
公開買付者は、上記施策の推進に係る先行投資により一時的に当社グループの収益及びキャッシュ・フローが悪化する可能性は否定できず、短期的には当社グループの業績や財務状況に大きな影響を与えるリスクがあると考えており、当社が上場を維持したまま上記施策(A)~(I)を実施する場合は、一時的ではあるものの当社グループの収益の低下等に伴い、資本市場から十分な理解や評価を得ることができず、その結果として当社株式の株価が下落し、当社株式の価値が毀損する可能性もあると考えているとのことです。公開買付者は、当社グループが現状のまま短期的な資本市場からの期待や要請への対応や上場を維持するために必要な人的・経済的コストを負担しながら上記施策(A)~(I)を実行することは困難であり、仮に実行できた場合においても時間を要する可能性が高く、競合環境も含めた事業環境の変化に適切に対応していくことが困難であると考えているとのことです。上記の理由から、公開買付者は、当社が上場を維持したまま、上記施策(A)~(I)を実行することは難しいと判断しているとのことです。
なお、一般的に、上場廃止によるデメリットとして、ブランド力、知名度及び信用力の向上といった上場会社として享受してきたメリットを享受できなくなることや、人材採用力の低下や既存従業員の流出、エクイティ・ファイナンスによる資金調達手段の制約、コンプライアンス・ガバナンス体制の弱体化等が挙げられますが、当社グループにおいては、ブランド力、知名度及び信用力は既に確立されていること、当社グループの採用応募者や既存従業員においては、顧客と直接コミュニケーションをとり、ソリューションを提供するという当社グループの事業内容にモチベーションや魅力を感じている点が多いと考えられること、また、エクイティ・ファイナンスの活用による資金調達の必要性は当面見込まれていないことから、非公開化による大きな不利益は見込まれず、当社グループが上場を維持する必要性や上場を維持することにより享受できるメリットは限定的であると認識しているとのことです。また、上場廃止後も事業・規模に応じて適切なコンプライアンス・ガバナンス体制をとることを想定しているとのことですので、それらが上場廃止後に後退するということは想定していないとのことです。また、既存の株主との資本関係が消失することによって生じるデメリットは特段想定していないとのことです。
公開買付者は、上記のとおり、当社グループを取り巻く事業環境が激変する中で、当社グループが事業環境に適応し、成長していくためには、一時的に財務負担が生じ売上や利益において影響を受けたとしても、上記施策(A)~(I)を短期的に集中して着実に実行する必要があると認識しているとのことです。また、上記施策の実行においては一定の時間を要する不確実性を有していることから、当社の株主に発生する可能性がある株価下落による株式価値の毀損を回避しつつ、短期的な株価の変動にとらわれることなく中長期的な視点で当社グループの構造改革を大胆に推進できるという点で、2025年3月上旬、当社株式を非公開化することが当社グループの企業価値向上のために最も有効な手段であるとの考えに至ったとのことです。
以上の検討を踏まえ、公開買付者は、本取引の一刻も早い実行が当社グループの企業価値の向上に寄与するものと考え、2025年3月中旬、取引金融機関との間で当社株式の非公開化に関する初期的検討を開始し、当社グループには、当社グループの企業価値向上に向けた様々な資本戦略に係る検討を本格的に開始した旨を共有したとのことです。また、公開買付者は、2025年3月中旬から2025年6月下旬まで、ファイナンシャルスポンサー1社と共同でマネジメント・バイアウト(MBO)を実施することに関する協議を進めておりましたが、当該ファイナンシャルスポンサーとは事業戦略の方針や出資条件等が折り合わなかったため、合意に至ることは難しいと判断し、2025年7月上旬、公開買付者単独でマネジメント・バイアウト(MBO)を実施することに関する検討を進めることを決定したとのことです。その後、公開買付者は、本取引の検討を更に進めるにあたり、2025年7月7日に、ファイナンシャル・アドバイザーとしてSMBC日興証券株式会社を、リーガル・アドバイザーとして森・濱田松本法律事務所外国法共同事業を、会計・税務アドバイザーとして株式会社KPMG FASをそれぞれ選任し、2025年7月15日付で、当社に本公開買付け及び本スクイーズアウト手続を通じた当社株式の非公開化を提案する法的拘束力を持たない意向表明書を提示するとともに、デュー・ディリジェンスを実施したい旨の申し入れを行い、2025年7月中旬に、当社から、本取引の実施に向けた協議・交渉に応じる旨の連絡を受けたとのことです。また、2025年8月4日付で、公開買付者は、本取引に係る金融機関交渉のアドバイザーとして、スリーエスパートナーズ株式会社を選任したとのことです。
その後、公開買付者は、2025年8月上旬から2025年10月上旬にかけて、当社に対するデュー・ディリジェンスを実施したとのことです。また、公開買付者は、2025年8月28日付で本特別委員会(下記「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」において定義します。以下同じです。)より、本取引の目的・理由、非公開化の必要性、本取引後の経営方針、本取引における希望ストラクチャー等に関して書面による質問事項を受領し、2025年9月4日付で書面により現時点の市場環境・問題意識を踏まえた回答を送付し、2025年9月5日開催の本特別委員会において、非公開化の必要性や具体的な施策等について説明を行い、本取引が必要であると考えた背景や、当社の経営環境、本取引実施後の成長戦略、本取引におけるストラクチャー等に関する質疑応答を実施したとのことです。その後、2025年9月11日に、施策実行の蓋然性や非公開化の必要性に関して追加質問事項が送付され、2025年9月24日に外部環境や当社の強みを踏まえた施策実行の蓋然性や、非公開化の必要性を回答したとのことです。
その後、公開買付者は、当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、当社の財務情報等及び当社株式の市場株価の動向等を総合的に勘案し、当社において2026年3月期の期末配当を行わないこと、並びに2026年3月期以降の株主優待制度を廃止すること等を前提として、2025年10月7日付で、当社に対し、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を431円(提案実施日の前営業日である2025年10月6日の当社株式の終値355円に対して21.41%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じです。)、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値393円(小数点以下を四捨五入。以下、終値単純平均値の計算において同じです。)に対して9.67%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値371円に対して16.17%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値325円に対して32.62%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)、本新株予約権1個当たりの買付け等の価格(以下「本新株予約権買付価格」といいます。)については、本新株予約権は、当社の役員及び従業員に対するストックオプションとして発行されたものであり、その権利行使の条件として、権利行使時においても、当社グループの取締役、監査役又は従業員の地位にある場合又は当社グループの取締役及び監査役を任期満了により退任した場合、若しくは定年退職その他正当な理由のある場合等、諸般の事情を考慮のうえ、当社の取締役会が正当な理由があると認めた場合に限り行使できることとされており、仮に公開買付者が本公開買付けにより本新株予約権を取得したとしてもこれらを行使することができないと解されることから、本新株予約権買付価格をいずれも1円とする旨の初回の価格提案書を提出したとのことです。
これに対して、公開買付者は2025年10月10日に、当社及び本特別委員会より本公開買付価格の再検討を要請されるとともに、本新株予約権買付価格については、引き続き当社及び本特別委員会において検討を行い、次回以降の提案時にあわせて回答する旨の回答を受けたとのことです。
その後、公開買付者は、2025年10月23日付で、当社に対し、本公開買付価格を510円(提案実施日の前営業日である2025年10月22日の当社株式の終値363円に対して40.50%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値377円に対して35.28%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値384円に対して32.81%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値334円に対して52.69%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の2回目の価格提案書を提出したとのことです。
これに対して、公開買付者は2025年10月27日に、当社及び本特別委員会より本公開買付価格の再検討を要請されるとともに、本新株予約権買付価格については引き続き当社及び本特別委員会において検討を行い、次回以降の提案時にあわせて回答する旨の回答を受けたとのことです。
その後、公開買付者は、2025年10月29日付で、当社に対し、本公開買付価格を541円(提案実施日の前々営業日である2025年10月27日の当社株式の終値361円に対して49.86%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値368円に対して47.01%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値388円に対して39.43%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値336円に対して61.01%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の3回目の価格提案書を提出したとのことです。
これに対して、公開買付者は2025年10月30日に、当社及び本特別委員会より本公開買付価格の再検討を要請されるとともに、本新株予約権買付価格については、当社及び本特別委員会において本新株予約権公開買付価格を1円とすることに応諾する方向で検討している旨の回答を受けたとのことです。
その後、公開買付者は、2025年11月4日付で、当社に対し、本公開買付価格を565円(提案実施日の前営業日である2025年10月31日の当社株式の終値340円に対して66.18%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値360円に対して56.94%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値391円に対して44.50%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値337円に対して67.66%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とする旨の4回目の価格提案書を提出したとのことです。
これに対して、公開買付者は2025年11月6日に、当社及び本特別委員会より本公開買付価格の再検討を要請されたとのことです。
その後、公開買付者は、2025年11月7日付で、当社に対し、本公開買付価格を581円(提案実施日の前営業日である2025年11月6日の当社株式の終値352円に対して65.06%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値357円に対して62.75%、同過去3ヶ月間の終値単純平均値395円に対して47.09%、同過去6ヶ月間の終値単純平均値339円に対して71.39%のプレミアムをそれぞれ加えた価格)とし、当該公開買付価格の提案を最終提案とする旨の価格提案書を提出したとのことです。
これに対して、公開買付者は、2025年11月11日に、当社及び本特別委員会より当社及び本特別委員会の第三者算定機関による当社株式価値の現状の試算状況、近年の類似事例におけるプレミアム水準、過去の株価水準及び当社の純資産の状況その他の事情を踏まえて、本公開買付価格を1株あたり581円及び本新株予約権買付価格を1個当たり1円にて応諾するとの回答を受けたとのことです。
また、公開買付者は、2025年7月下旬に多根伸彦氏及び多根嘉宏氏に対し、本取引の概要について説明の上、当社株式の所有の意向を確認したところ、いずれも当社株式を継続して所有する意向を有しており、本取引に賛同の意向であることを確認したとのことです。その後、公開買付者は、本不応募合意株主との間で、2025年11月12日付で本不応募契約を締結したとのことです。
以上の協議及び交渉を経て、公開買付者は、2025年11月12日、本公開買付価格を581円、本新株予約権買付価格をいずれも1円とし、本取引の一環として本公開買付けを実施することを決定したとのことです。
(ⅱ)本公開買付け後の経営方針
本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当し、多根幹雄氏は、本取引後も継続して代表取締役会長として当社の経営にあたることを予定しており、上記「(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載の各施策を推進する予定とのことです。なお、本書提出日現在において、公開買付者と当社のその他の取締役(監査等委員である取締役を含みます。)との間には、本取引後の役員就任や処遇について合意はないとのことです。本取引後の具体的な当社の役員構成を含む経営体制については本取引後、当社と協議しながら検討・決定していく予定とのことです。なお、公開買付者は、本取引後において、当社グループのキャッシュ・フローを改善・効率化するための施策(当社グループ内における組織再編を含みます。)についても、当社と協議しながら検討・決定していく予定とのことです。
③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
(ⅰ)検討体制の構築の経緯
当社は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、当社は、2025年3月中旬に、公開買付者から当社の企業価値向上に向けた様々な資本戦略に係る検討を本格的に開始する旨の共有を受け、その後、2025年7月15日に、公開買付者が、当社のマネジメント・バイアウト(MBO)を行うことを提案するとともに、本取引について本格的に検討するため、当社に対してデュー・ディリジェンスを実施したい旨の初期的提案書の提出を受けました。そのため、当社は、2025年7月25日開催の当社取締役会において、本取引に関し、当社取締役会の意思決定における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保するための措置の一環として、公開買付者及び本不応募合意株主(以下「公開買付者ら」といいます。)並びに当社グループから独立したファイナンシャル・アドバイザーとして、ロタンダコンサルティング株式会社(以下「ロタンダコンサルティング」といいます。)並びにファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてマクサス・コーポレートアドバイザリー株式会社(以下「マクサス・コーポレートアドバイザリー」といいます。)を、公開買付者ら及び当社グループから独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひ法律事務所・外国法共同事業(以下「西村あさひ」といいます。)をそれぞれ選任し、西村あさひから受けた本取引に関する意思決定等に係る留意点等についての法的助言を踏まえ、公開買付者らから独立した立場で、当社グループの企業価値の向上及び当社の一般株主の皆様の利益の確保の観点から、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を開始しました。
さらに、当社は、本取引がマネジメント・バイアウト(MBO)に該当し、構造的な利益相反の問題が存在するため、本取引に係る当社の意思決定に慎重を期し、また、当社取締役会の意思決定過程における恣意性及び利益相反のおそれを排除し、その公正性を担保することを目的として、2025年7月25日開催の当社取締役会決議において、公開買付者ら及び当社のいずれからも独立した、当社の独立役員2名及び社外有識者1名によって構成される特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。)を設置し、本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制を構築する旨を決議しました。
その後、本特別委員会は、公開買付者ら及び当社グループからの独立性及び専門性に問題ないことを確認のうえ、当社がリーガル・アドバイザーとして西村あさひを、ファイナンシャル・アドバイザーとしてロタンダコンサルティングを、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてマクサス・コーポレートアドバイザリーを選任することをそれぞれ承認しました。また、本特別委員会は、本特別委員会としての独立性及び公正性を更に確実なものとするため、本特別委員会の独自のリーガル・アドバイザーとして日比谷中田法律事務所(以下「日比谷中田」といいます。)を、第三者算定機関としてAGS FAS株式会社(以下「AGS FAS」といいます。)を選任しています。
なお、本特別委員会の委員の構成、具体的な委嘱事項、付与された権限、検討の経緯及び判断内容等については、下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」をご参照ください。
(ⅱ)検討・交渉の経緯
上記体制の下、当社は、公開買付価格を含む本取引の条件等に関する交渉方針について意見や指示を受ける等、公開買付者らとの交渉上重要な局面において本特別委員会より意見、指示及び要請を受けるとともに、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー及び西村あさひの助言を受けながら、初期的提案書に記載された本取引の目的を含む本公開買付けの概要、本取引が当社グループに与える影響、本取引後の経営方針の内容や足許の株価動向を踏まえ、公開買付者らとの間で以下のとおり、特別委員会の主導のもと、協議・検討を重ね、また、交渉を行ってきました。
具体的には、2025年7月25日に公開買付者より初期的意向表明書を受領した後、本特別委員会における検討・協議を進め、本特別委員会は、2025年8月28日、公開買付者に対して本取引を提案するに至った経緯及び理由、当社の事業環境及び経営課題、本取引のメリット及びデメリット、本取引後の経営体制・経営方針、本取引の条件等を含む質問事項を送付し、2025年9月4日、当該質問について書面による回答を受領しました。なお、当社は、2025年9月5日開催の特別委員会において、本取引を提案するに至った経緯及び理由、当社の事業環境及び経営課題、本取引のメリット及びデメリット、本取引後の経営体制・経営方針、本取引の条件等について公開買付者から直接回答の説明を受けるとともに、本取引の目的及び本取引により向上することが見込まれる当社の企業価値の具体的内容等について質疑応答を行いました。また、2025年9月11日に主に本取引後の経営方針に関する追加の質問事項を公開買付者に送付の上、2025年9月24日に、当該質問について書面による回答を受領しました。
また、本公開買付価格については、2025年10月7日に、公開買付者から当社株式に対する公開買付価格を1株当たり431円、本新株予約権買付価格を、いずれも1円(以下、総称して「第1回提案価格」といいます。)とする初回の提案を書面にて受領しました。これに対して、当社及び本特別委員会は、西村あさひ、日比谷中田、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー、AGS FASからの助言を踏まえ、第1回提案価格は、当社及び本特別委員会の第三者算定機関による当社株式価値の初期的試算結果、及び近年の類似事例におけるプレミアム水準等を踏まえ、当社取締役会及び本特別委員会として、当社の少数株主保護の観点並びに当社及び本特別委員会としての説明責任を果たす観点から全く十分な価格ではないとの結論に至ったとして、当社株主に対して合理的であると説明ができる条件となるよう、第1回提案価格の引き上げについて検討を求めるとの要請を行いました。また、本新株予約権買付価格については、引き続き検討の上、次回以降の提案時にあわせて回答する旨の回答を行いました。その後、当社は、2025年10月23日に、公開買付者から当社株式に対する公開買付価格を1株当たり510円、新株予約権買付価格を、いずれも1円(以下、総称して「第2回提案価格」といいます。)とする提案を書面にて受領しました。これに対して、当社及び本特別委員会は、西村あさひ、日比谷中田、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー、AGS FASからの助言を踏まえ、第2回提案価格は、当社及び本特別委員会の第三者算定機関による当社株式価値の現状の試算状況、近年の類似事例におけるプレミアム水準、過去の株価水準、及び、当社の純資産の状況その他の事情を踏まえ、第1回提案価格よりも一定程度の価格引上げを行っていただいたと評価できるものの、当社及び本特別委員会としては、依然として、当社の少数株主保護の観点並びに当社及び本特別委員会としての説明責任を果たす観点から十分な価格ではないとの結論に至ったとして、第2回提案価格の引き上げについて検討を求めるとの要請を行いました。また、本新株予約権買付価格については、引き続き検討の上、次回以降の提案時にあわせて回答する旨の回答を行いました。その後、当社は、2025年10月29日に、公開買付者から当社株式に対する公開買付価格を1株当たり541円、新株予約権買付価格を、いずれも1円(以下、総称して「第3回提案価格」といいます。)とする提案を書面にて受領しました。これに対して、当社及び本特別委員会は、西村あさひ、日比谷中田、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー、AGS FASからの助言を踏まえ、第3回提案価格は、当社及び本特別委員会の第三者算定機関による当社株式価値の現状の試算状況、近年の類似事例におけるプレミアム水準、過去の株価水準、及び、当社の純資産の状況その他の事情を踏まえ、第2回提案価格よりも更に追加で一定程度の価格引上げを行っていただいたと評価できるものの、公開買付け及びそれに引き続くスクイーズアウト手続きを経て非公開化される取引においては、少数株主において取引時期を選択できないことから、公開買付価格を含む取引条件については、より慎重な判断が必要となり、当社及び本特別委員会としては、依然として、当社の少数株主保護の観点並びに当社及び本特別委員会としての説明責任を果たす観点から十分な価格ではないとの結論に至ったとして、中長期的に当社株式を継続保有されている少数株主の利益確保の観点も考慮の上で第3回提案価格の引き上げについて検討するよう、要請を行いました。また、本新株予約権買付価格については、買付価格1円とすることに応諾する方向で検討しているとの回答を行いました。その後、当社は、2025年11月4日に、公開買付者から当社株式に対する公開買付価格を1株当たり565円(以下、総称して「第4回提案価格」といいます。)とする提案を書面にて受領しました。これに対して、当社及び本特別委員会は、西村あさひ、日比谷中田、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー、AGS FASからの助言を踏まえ、当社及び本特別委員会の第三者算定機関による当社株式価値の現状の試算状況、近年の類似事例におけるプレミアム水準、過去の株価水準、及び、当社の純資産の状況その他の事情を踏まえ、当社の少数株主保護の観点並びに当社及び本特別委員会としての説明責任を果たす観点から、第4回提案価格の引き上げについて再度検討するよう、要請を行いました。その後、当社は、2025年11月7日に、公開買付者から当社株式に対する公開買付価格を1株当たり581円(以下「最終提案価格」といいます。)とする提案を書面にて受領しました。当社及び本特別委員会は、最終提案価格について、2025年11月11日に、西村あさひ、日比谷中田、ロタンダコンサルティング、マクサス・コーポレートアドバイザリー、AGS FASからの助言を踏まえ、当社としての意見表明に関する正式決定は、2025年11月12日に開催予定の取締役会の決議によることを前提として、本公開買付価格を1株当たり581円及び本新株予約権買付価格を1個当たり1円とすることに応諾する旨の回答をいたしました(最終提案価格に対する当社の判断については、下記「(ⅲ)判断の内容」を、本特別委員会の判断については、下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」をそれぞれご参照ください。)。
さらに、当社は、リーガル・アドバイザーである西村あさひから、本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について必要な法的助言を受けるとともに、本特別委員会から2025年11月11日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けました。本答申書の詳細については、当社が2025年11月12日付で公表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」(以下「当社プレスリリース」といいます。)に添付の本答申書をご参照ください。なお、当社は、本特別委員会より、本答申書と併せて、2025年11月11日付で本特別委員会がAGS FASから提出を受けた当社株式の株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(AGS FAS)」といいます。)及び本公開買付価格の公正性に関する意見書(以下「本フェアネス・オピニオン」といいます。)の提出を受けております(本株式価値算定書(AGS FAS)及び本フェアネス・オピニオンの概要については、下記「(3)算定に関する事項」の「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及びフェアネス・オピニオンの取得」をご参照ください。)。
(ⅲ)判断の内容
その上で、当社は、リーガル・アドバイザーである西村あさひから受けた法的助言及び第三者算定機関であるマクサス・コーポレートアドバイザリーから取得した株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)」といいます。)の内容、並びに本特別委員会がAGS FASから2025年11月11日付で取得した株式価値算定書(以下「本特別委員会算定書」といいます。)及び本フェアネス・オピニオンを踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本取引により当社の企業価値の向上を図ることができるか、本公開買付価格を含む本取引の諸条件は妥当なものか、本取引は公正な手続を通じて行われることにより一般株主の享受すべき利益が確保されるものとなっているか等の観点から慎重に協議・検討を行いました。
その結果、当社は、以下の点等を踏まえると、本取引が当社グループの企業価値向上に資するものであると考えるに至りました。
当社は、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、国内において、当社グループのメインターゲットである高齢者市場が大幅に縮小することが予想されること、若年層を中心とした近視の増加による「眼の健康」という観点での市場創造が見込まれること等を踏まえた市場の変化に対応するための事業推進を行うことが必要であると考えております。そして、公開買付者は、当社との間の協議・交渉の過程において、上記「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、当社について激変する事業環境に対応し、グローバルでの激しい競争環境の中で企業価値を向上させるには、A)「顧客志向」の経営理念の浸透、B)店舗の統廃合と魅力的で競争力のある店舗開発、C)マーチャンダイジングと製造工程の見直しや最適化による粗利率と回転率の改善、及び競争力の強化、D)海外事業の再編と強化、E)インバウンド顧客の収益拡大、F)本部機能の強化とスリム化、G)「眼鏡店×眼科=『あんしん』」戦略の推進、H)個々の顧客に「あわせた」情報提供の実施、I)「あわせる」ことの徹底と進化の施策をスピード感をもって着実に実施することが必要であることを伝達し、当社としても、これらの施策は、当社の中長期的な更なる企業価値向上のために積極的に推進していくべき施策であり、かかる施策の実施には機動的かつ柔軟な経営体制の構築が望ましいと認識しております。
しかしながら、上記の施策は事業構造の大きな転換や新たな取り組みを伴うものであり、当該施策が当社グループの業績に貢献するまでに、相応の時間と戦略的な投資を含む各種先行投資が必要になることを考慮すると、短期的には当社グループの財務状況や業績の悪化をもたらすリスクがあります。加えて、上記の施策は、新規性の高い取組みや中長期的な施策を含み、その効果の発現までには時間を要すると見込まれることから、期待される収益を十分に生み出すためには、一定の不確実性を伴うことを踏まえた取り組みが必要となります。そのため、当社が上場を維持したままこれらの施策を実行した場合には、株価の下落や配当の減少等、当社の株主の皆様に対して多大な悪影響を与えてしまう可能性があるものと考えております。
そのため、当社としても、当社の株主の皆様が短期的な悪影響を被ることなく株式を売却できる機会を提供するとともに、中長期的な視点から当社の企業価値を向上させるために、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により当社株式を非公開化し、所有と経営を一致させ、短期的には痛みを伴う変革を、公開買付者、当社、従業員が一丸となって各施策に迅速かつ果敢に取り組むことができる経営体制を構築することこそ、当社の企業価値向上を実現する最良の選択であると判断いたしました。また、当社の代表取締役会長である多根幹雄氏は当社の事業内容を熟知していること、これまで当社グループを牽引してきた実績があること、先見的な事業展開を構想していること、及びこれまでの当社の企業文化や戦略を活かしながら企業価値の向上が図れる具体策を提示したことを踏まえれば、マネジメント・バイアウト(MBO)の手法により、多根幹雄氏が中心となって当社の経営と支配の双方を担うことは十分な合理性があると判断いたしました。
また、不応募合意株主は、当社の第3位株主である多根幹雄氏、並びにその親族である多根伸彦氏及び多根嘉宏氏であることから、不応募合意株主が本取引後に当社の株主として残存したとしても、本取引後も当社の経営方針に対して反対がなされることは見込まれないと考えております。このことから、不応募合意株主が本取引後も当社の株主として残ることは、これによって当社の経営に悪影響を与えることが懸念されない一方で、本取引後の安定した株主構成の下で事業を継続することができることから望ましいものと判断しています。
また、公開買付者によれば、公開買付者は、本公開買付けが成立した場合、本公開買付けの決済資金に充当するために本ローンに係る借入れを行うことを予定しているとのことですが、本ローンに係る諸条件及び財務制限条項等については、当社の事業運営や成長戦略の遂行に支障が生じることのないよう、金融機関と協議の上、当社のキャッシュ・フローや財務状況等を考慮して設定することを想定しているとのことです。当社においても、公開買付者の当該説明を前提とすれば、本ローンに係る諸条件及び財務制限条項等については、本事業計画(下記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」の「(ⅱ)算定の概要」において定義します。)を踏まえても、当社の事業運営に影響を与えるものではないと判断しております。
なお、当社が当社株式の非公開化を行った場合には、資本市場からのエクイティ・ファイナンスによる資金調達を行うことができなくなり、また、上場会社として当社が享受してきた社会的な信用力及び知名度の向上による優れた人材の確保並びに取引先の拡大や既存株主である取引先との関係性等に影響を及ぼす可能性が考えられます。しかしながら、資金調達の面では、当社の現在の財務状況を考慮すると、当面の間、エクイティ・ファイナンスの必要性は高くないと考えられる上、当社と金融機関等との関係を踏まえると、当社の事業に必要な資金を確保することは十分に可能であると見込まれること、また、人材採用や取引先の拡大の面では、当社がこれまで培ってきたブランド力・知名度により、当社株式の非公開化が人材確保及び取引先の拡大や既存取引先との関係性に与える影響は大きくないと考えられることから、非公開化のデメリットは限定的であると考えております。
加えて、本取引によって上場維持コスト及び上場維持のための業務負担が軽減されることにより、経営資源の更なる有効活用を図ることが可能になれば、長期的な視点での企業価値の向上を図ることができるものと考えております。
したがって、当社取締役会は、当社株式の非公開化のメリットは、そのデメリットを上回ると判断いたしました。
また、本公開買付価格は、当社の2025年9月30日現在の連結簿価純資産額である33,770百万円(十万の位を四捨五入しております。)から新株予約権61百万円(十万の位を四捨五入しております。)及び非支配株主持分557百万円(十万の位を四捨五入しております。)を控除した、普通株式に係る期末の連結純資産である33,152百万円(十万の位を四捨五入しております。)を、自己株式控除後の発行済株式総数(56,591,400株)で割ることにより算出した1株当たり連結純資産額である586円(小数点以下を四捨五入しております。本公開買付価格は当該金額との比較で約0.85%(小数点以下第三位を四捨五入しております。)のディスカウント)を下回っているものの、仮に当社が事業の清算を行う場合、現金及び預金並びに有価証券は換金が可能である一方、棚卸資産の一括処分等に伴う相応の減価が発生すること等を考慮すると、簿価純資産額と同額で換価されるわけではなく、現実的には、相当程度に毀損することが想定されるため(但し、当社としては、当社の清算が予定されているわけではないため、清算を前提とする見積書の取得や具体的な試算は行っておりません。)、1株当たり連結簿価純資産額が当社株式の公正価値の最低価格になるという考え方は採用し難いと考えております。また、連結簿価純資産額は当社の清算価値を示すものであり、将来の収益性を反映するものではないため、事業の清算を前提とした評価手法を重視することは継続企業である当社の株式価値算定においては合理的ではないと考えております。
加えて、本新株予約権買付価格について、本新株予約権は、当社の役員及び従業員に対するストックオプションとして発行されたものであり、その権利行使の条件として、権利行使時においても、当社グループの取締役、監査役又は従業員の地位にある場合又は当社グループの取締役及び監査役を任期満了により退任した場合、若しくは定年退職その他正当な理由のある場合等、諸般の事情を考慮のうえ、当社の取締役会が正当な理由があると認めた場合に限り行使できることとされており、仮に公開買付者が本公開買付けにより本新株予約権を取得したとしてもこれらを行使することができないこと等を考慮し、本新株予約権買付価格をいずれも1円とすることが不合理とはいえないと判断しております。
以上を踏まえ、当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引は当社の企業価値の向上に資するものであると判断いたしました。
当社は、このような協議・検討の過程において、主に下記(a)乃至(e)の点から、本公開買付けについて、本公開買付価格及び本公開買付けを含む本取引に係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断しました。
(a)本公開買付価格が、下記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載されている本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)における当社株式の株式価値算定結果のうち、市場株価平均法に基づく算定結果のレンジの上限を上回る価格であり、かつ、ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF法」といいます。)の算定結果のレンジ内であること。
(b)本公開買付価格が、下記「(3)算定に関する事項」の「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及びフェアネス・オピニオンの取得」に記載されている本株式価値算定書(AGS FAS)における当社株式の株式価値算定結果のうち、市場株価法に基づく算定結果のレンジの上限を上回る価格であり、かつ、DCF法に基づく算定結果のレンジ内であること。また、本特別委員会が、AGS FASから、本公開買付価格である1株当たり581円は当社の一般株主にとって財務的見地から公正なものである旨の本フェアネス・オピニオンを取得していること。
(c)本公開買付価格は、本公開買付けの公表日の前営業日である2025年11月11日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値の368円に対して57.88%、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値356円に対して63.20%、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値394円に対して47.46%、同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値341円に対して70.38%のプレミアムをそれぞれ加えた金額であり、当該プレミアム水準は、経済産業省が策定した「公正なM&Aの在り方に関する指針」の公表日である2019年6月28日以降、2025年11月11日までの間に公表され成立した非公開化を目的としたマネジメント・バイアウト(MBO)事例94件(プレミアム水準の平均値は、公表日の前営業日が45.78%、直近1ヶ月間が48.72%、直近3ヶ月間が51.56%、直近6ヶ月間が52.09%であり、プレミアム水準の中央値は、公表日の前営業日が42.33%、直近1ヶ月間が45.26%、直近3ヶ月間が46.46%、直近6ヶ月間が48.57%。)と比較すると、それを上回る水準となっており、本公開買付価格に付されたプレミアムは相応のプレミアムが付されていると認められること。
(d)本公開買付価格は、当社の2025年9月30日現在の連結簿価純資産である33,770百万円(十万の位を四捨五入しております。)から新株予約権61百万円(十万の位を四捨五入しております。)及び非支配株主持分557百万円(十万の位を四捨五入しております。)を控除した、普通株式に係る期末の連結純資産である33,152百万円(十万の位を四捨五入しております。)を、自己株式控除後の発行済株式総数(56,591,400株)で割ることにより算出した1株当たり連結純資産額である586円(小数点以下を四捨五入しております。本公開買付価格との比較で約0.85%(小数点以下第三位を四捨五入しております。)のディスカウント)を下回っているものの、仮に当社が事業の清算を行う場合、現金及び預金並びに有価証券は換金が可能である一方、棚卸資産の一括処分等に伴う相応の減価が発生すること等を考慮すると、簿価純資産額と同額で換価されるわけではなく、現実的には相当程度に毀損することが想定されるため(但し、当社としては、当社の清算が予定されているわけではないため、清算を前提とする見積書の取得や具体的な試算は行っておりません。)、1株当たり連結簿価純資産額が当社株式の公正価値の最低価格になるという考え方は採用し難いと考えられること。また、連結簿価純資産額は当社の清算価値を示すものであり、将来の収益性を反映するものではないため、事業の清算を前提とした評価手法を重視することは継続企業である当社の株式価値算定においては合理的ではないと考えられること。
(e)下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が実施された上で、当社及び本特別委員会は、公開買付者との間で本公開買付価格に係る交渉を複数回にわたり行い、かかる交渉の結果として、本公開買付価格が、第1回提案価格(1株当たり431円)よりも1株当たり150円(第1回提案価格の34.80%)引き上げられた価格で提案されたこと。
以上より、当社は、2025年11月12日開催の当社取締役会において、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨及び本新株予約権者の皆様に対しては、本新株予約権買付価格は1円とされていることから、本公開買付けに応募するか否かについて、当該本新株予約権者の皆様のご判断に委ねる旨の決議をいたしました。
なお、当社取締役会における決議の方法については、下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑥ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認」をご参照ください。
(3)算定に関する事項
① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者ら及び当社グループから独立したファイナンシャル・アドバイザーとして、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーに対して、ファイナンシャル・アドバイザリー業務を依頼し、また、第三者算定機関としてマクサス・コーポレートアドバイザリーに対して、当社株式の価値算定を依頼し、2025年11月11日付で本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)を取得しております。なお、当社は、下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、マクサス・コーポレートアドバイザリーから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。また、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーは、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。なお、本取引に係るロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーに対する報酬には、それぞれ、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等も勘案すれば、本取引の完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりロタンダコンサルティングを当社のファイナンシャル・アドバイザーとして、また、マクサス・コーポレートアドバイザリーを当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。
(ⅱ)算定の概要
マクサス・コーポレートアドバイザリーは、複数の株式価値算定手法の中から当社の株式価値の算定にあたり採用すべき算定手法を検討した結果、当社が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており市場株価が存在することから市場株価平均法を用い、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を用いて当社の株式価値を算定しております。マクサス・コーポレートアドバイザリーが上記の手法に基づき算定した当社株式の1株当たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。
市場株価平均法:341円~394円
DCF法 :475円~604円
市場株価平均法では、本公開買付けの公表日の前営業日である2025年11月11日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値368円、同日までの過去1ヶ月間の終値単純平均値356円、同日までの過去3ヶ月間の終値単純平均値394円及び同日までの過去6ヶ月間の終値単純平均値341円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を341円~394円と算定しております。
DCF法では、眼鏡の販売単価の低価格化が進行している事業環境においても、顧客体験を経営の中心とし、価格訴求だけではなく顧客本位のサービス提供を通じた価値訴求による将来の成長を目指すための各施策を勘案の上で、当社が作成した事業計画(以下「本事業計画」といいます。)を基に、2026年3月期から2028年3月期までの3期分の本事業計画に基づく収益予測や投資計画等、合理的と考えられる前提を考慮した上で、当社が2026年3月期第3四半期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社企業価値や株式価値を分析し、当社株式1株当たりの株式価値の範囲を475円~604円と算定しております。なお、割引率は加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、6.6%~8.6%を採用しております。資本コストの計算にあたっては、当社の企業規模等を勘案した上でサイズリスク・プレミアムを加味しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長率法を採用し、国内外のインフレ率及び当社が属する業界の成長率等を踏まえて永久成長率は0.0%~1.0%として、継続価値を12,016百万円~19,485百万円と算定しております。
マクサス・コーポレートアドバイザリーが、DCF法の算定の前提とした本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。当該財務予測については、その内容及び重要な前提条件並びに策定経緯等について当社から本特別委員会及びマクサス・コーポレートアドバイザリーに対して詳細な説明を行い、質疑応答を行った上で、これらの合理性について本特別委員会の確認及び承認を受けております。また、当該財務予測においては、大幅な増減を見込んでいる事業年度は含まれておりません。なお、2027年3月期の営業利益等については、2026年3月期(6ヶ月)の営業利益等と比較すると大幅に増加していますが、2026年3月期(12ヶ月)と比較した場合には大幅な増加に該当しません。また当社の保有する現預金は、当社における過去の資金繰り実績等を総合的に考慮し推計した事業用現預金を控除して非事業用資産として加算し、当社の保有する投資有価証券は、事業運営上必要なものを除き非事業資産として加算しております。なお、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画には加味されておりません。
(単位:百万円)
| 2026年3月期 (6ヶ月) |
2027年3月期 | 2028年3月期 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 25,292 | 52,273 | 53,361 |
| 営業利益 | 182 | 1,842 | 2,223 |
| EBITDA | 773 | 3,032 | 3,412 |
| フリー・キャッシュ・フロー | △118 | 677 | 830 |
マクサス・コーポレートアドバイザリーは、当社株式の株式価値の算定に際して、公開情報及び当社から提供を受けた一切の情報が正確かつ完全であることを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性についての検証は行っておりません。当社及びその関係会社の資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。本事業計画については、当社の多根幹雄氏を除く経営陣により算定時点で得られる最善かつ誠実な予測及び判断に基づき合理的に検討又は作成されたことを前提としております。なお、マクサス・コーポレートアドバイザリーの算定は2025年11月11日までにマクサス・コーポレートアドバイザリーが入手した情報及び経済条件を反映したものです。
② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及びフェアネス・オピニオンの取得
(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係
本特別委員会は、本諮問事項(下記「(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得」に定義します。)の検討を行うに当たり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の妥当性を確保するために、公開買付者ら及び当社グループ並びに本取引の成否のいずれからも独立した第三者算定機関であるAGS FASに対して、当社株式の株式価値の算定及び本公開買付価格の財務的観点からの公正性についての意見表明を依頼し、2025年11月11日付で本特別委員会算定書及び本フェアネス・オピニオンを取得しております。なお、AGS FASは、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。また、AGS FASの報酬は、本取引の成否にかかわらず、支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
(ⅱ)算定の概要
AGS FASは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、市場株価が存在していることから市場株価法を、また、当社の将来の事業活動の状況を算定に反映させるためにDCF法をそれぞれ算定方法として採用し、当社株式の株式価値の算定を行いました。AGS FASによれば、上記の各手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。
市場株価法 :341円~394円
DCF法 :477円~622円
市場株価法では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2025年11月11日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値368円、直近1ヶ月間の終値単純平均値356円、直近3ヶ月間の終値単純平均値394円及び直近6ヶ月間の終値単純平均値341円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を341円から394円までと算定しております。
DCF法では、眼鏡の販売単価の低価格化が進行している事業環境においても、顧客体験を経営の中心とし、価格訴求だけでなく顧客本位のサービス提供を通じた価値訴求による将来の成長を目指すための各施策を勘案の上で、当社が作成した本事業計画を基に、2026年3月期から2028年3月期までの3期分の本事業計画における財務予測、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2026年3月期第3四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を477円から622円までと算定しております。なお、割引率は加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)を採用し、5.04%~7.04%としております。継続価値の算定にあたっては永久成長率法を採用し、永久成長率は日本の物価上昇率を基に0.5%~1.5%とし、継続価値を11,992百万円から23,006百万円と算定しております。
本事業計画には、対前年度比較において大幅な増減及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、2025年3月期に出店にかかる設備投資額が多額になされている一方、2026年3月期の設備投資が相対的に抑制されているため、2025年3月期対比で2026年3月期のフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加が見込まれております。2027年3月期は、一過性の新規システム投資による支出増が見込まれていることから、2026年3月期対比で2027年3月期のフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少が見込まれております。また、2028年3月期は相対的な設備投資額の減少と営業利益の改善により、2027年3月期対比で2028年3月期のフリー・キャッシュ・フローの大幅な増加が見込まれております。なお、2027年3月期の営業利益等については、2026年3月期(6ヶ月)の営業利益等と比較すると大幅に増加しておりますが、2026年3月期(12ヶ月)と比較した場合には大幅な増加には該当しません。
また、当社の保有する現金預金について、最低限の必要現預金(経常支出の1ヶ月分として、2025年3月期の売上原価及び販売費及び一般管理費の合計額から償却費を控除した額を12で除した額)を除き、残額を非事業資産として、当社の保有する投資有価証券につき純投資目的以外を除き税効果を勘案し非事業資産として加算しております。
AGS FASがDCF法の算定の前提とした本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりです。なお、本取引の実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることは困難であるため、本事業計画には加味されておりません。
(単位:百万円)
| 2026年3月期 (6ヶ月) |
2027年3月期 | 2028年3月期 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 25,292 | 52,272 | 53,360 |
| 営業利益 | 182 | 1,843 | 2,223 |
| EBITDA | 860 | 3,021 | 3,400 |
| フリー・キャッシュ・フロー | △1 | 414 | 943 |
AGS FASは、当社株式の株式価値の算定に際して、当社から提供を受けた資料及び情報、一般に公開された情報を原則としてそのまま使用し、分析及び検討の対象とした全ての資料及び情報が正確かつ完全であることを前提としており、これらの資料及び情報の正確性又は完全性に関し独自の検証を行っておらず、またその義務を負うものではありません。AGS FASは、当社株式の株式価値の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でAGS FASに対して未開示の事実はないこと等を前提としております。当社及び当社の関係会社の全ての資産及び負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含み、これらに限られません。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、また第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っておりません。AGS FASは、提供された本事業計画その他将来に関する情報が、2025年11月11日現在において当社の経営陣による最善の予測と判断に基づき、合理的に確認、検討又は作成されていることを前提としており、その実現可能性について独自に検証は行わず、これらの事業計画に依拠しており、その内容及び基礎となる仮定に関して何らの意見を表明するものではありません。AGS FASの算定は、2025年11月11日現在における金融、経済、市場その他の状況を前提としております。
(ⅲ)本フェアネス・オピニオンの概要
本特別委員会は、2025年11月11日付で、AGS FASから、本公開買付価格581円が当社の一般株主にとって財務的見地から公正である旨の本フェアネス・オピニオンを取得しております(注)。本フェアネス・オピニオンは、本事業計画に基づく当社株式の価値算定結果等に照らして、本公開買付価格581円が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であることを意見表明するものです。なお、本フェアネス・オピニオンは、AGS FASが、当社から、当社グループの事業の現状、事業見通し等の開示を受けるとともに、それらに関する説明を受けた上で実施した当社株式の価値算定結果に加えて、本公開買付けの概要、背景及び目的に係る当社及び本特別委員会との質疑応答、AGS FASが必要と認めた範囲内での当社グループの事業環境、経済、市場及び金融情勢等についての検討並びにAGS FASにおける社内審査を経て提出されております。
(注) AGS FASは、本フェアネス・オピニオンの作成に際して、当社から提供を受けた資料及び情報、一般に公開された情報を原則としてそのまま使用し、分析及び検討の対象とした全ての資料及び情報が正確かつ完全であることを前提としており、これらの資料及び情報の正確性又は完全性に関し独自の検証を行っておらず、またその義務を負うものではありません。AGS FASは、当社株式の株式価値の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でAGS FASに対して未開示の事実はないこと等を前提としております。
AGS FASは、当社及び当社の関係会社の全ての資産及び負債(簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含み、これらに限られません。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、また、第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行なっておりません。AGS FASは、破産手続、会社更生手続、民事再生手続、会社法の特別清算その他の倒産処理手続に適用される法律に基づいて当社の支払能力又は公正価値を評価しておりません。
AGS FASは、提供された事業計画その他将来に関する情報が、本フェアネス・オピニオンの作成時点において当社の経営陣による最善の予測と判断に基づき、合理的に確認、検討又は作成されていることを前提としており、その実現可能性について独自に検証は行わず、これらの事業計画に依拠しており、その内容及び基礎となる仮定に関して何らの意見を表明するものではありません。
AGS FASは、本フェアネス・オピニオンの作成に際して、当社から情報の提供又は開示を受けられず、その他の方法によってもAGS FASが評価の基礎として使用できなかったものについては、AGS FASは、当社の同意のもとで、AGS FASが合理的かつ適切と考える仮定を用いております。かかる仮定が重要な点において事実と異なることが明らかになった場合に、それが当社の将来の財務状況にどのような影響を及ぼすかについて、AGS FASは独自の検証を行っておりません。
本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格の決定の基礎となる各前提事実若しくは仮定、又は当社の本公開買付けに関する意思決定について意見を述べるものではありません。本フェアネス・オピニオンは、当社が本公開買付けに関する意見を表明するに際しての検討に供する目的で、本公開買付価格の公正性に関する意見を財務的見地から表明したものであることから、本公開買付けの代替的な選択肢となり得る取引との相対的優位性については言及してらず、本公開買付け実行の是非についての意見を述べるものではありません。
本フェアネス・オピニオンは、当社取締役会が本公開買付価格を検討するための参考情報として利用することを唯一の目的として作成されたものであり、当社取締役会以外の第三者に宛てられるものではなく、当該第三者はいかなる目的においても、これを信頼し又はこれに依拠することはできません。本フェアネス・オピニオンは、当社の一般株主に対して本公開買付けに関する議決権等の株主権の行使、当社株式の譲渡又は譲受けその他の関連する事項について何らの推奨又は勧誘を行うものではありません。本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であるか否かの意見を表明したものであり、当社の一般株主以外の第三者にとって財務的見地から公正であるか否かの意見を表明することを求められておらず、かつ、意見を表明しておりません。
本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格が、当社の一般株主にとって財務的見地から公正であるか否かについて、本フェアネス・オピニオンの作成日現在の金融及び資本市場、経済状況並びにその他の情勢を前提に、また、同日までにAGS FASに供され又はAGS FASが入手した情報に基づいて、同日時点における意見を表明したものです。今後の状況の変化によりこれらの前提が変化しても、AGS FASはその意見を修正、変更又は補足する義務を負わないものとします。
(4)上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場されておりますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の定める上場廃止基準に従い、当社株式は所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。
また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の本スクイーズアウト手続が実施された場合には、当社は東京証券取引所の上場廃止基準に該当し、当社株式は所定の手続を経て上場廃止となります。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。
(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)
公開買付者は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「① 本公開買付けの概要」に記載のとおり、本公開買付けにおいて当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)及び本新株予約権の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後、以下の方法により、当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)及び本新株予約権の全ての取得を目的とした本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことです。
① 株式等売渡請求
公開買付者は、本公開買付けの成立により、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の数の90%以上となり、公開買付者が会社法第179条第1項に規定する特別支配株主となる場合には、本公開買付けの決済の完了後速やかに、会社法第2編第2章第4節の2の規定に基づき、当社の株主(公開買付者及び当社を除きます。以下同じです。)の全員(以下「売渡株主」といいます。)に対し、その所有する当社株式の全部を売り渡すことを請求(以下「本株式売渡請求」といいます。)するとともに、本新株予約権に係る新株予約権者(公開買付者を除きます。)の全員(以下「売渡新株予約権者」といいます。)に対してその所有する本新株予約権の全部を売り渡すことを請求(以下「本新株予約権売渡請求」といいます。)することがあるとのことです。本株式売渡請求においては、当社株式1株当たりの対価として、本公開買付価格と同額の金銭を売渡株主に対して交付することを定める予定とのことであり、また、本新株予約権売渡請求においては、本新株予約権1個当たりの対価として、本新株予約権買付価格と同額の金銭を売渡新株予約権者に対して交付することを定める予定とのことです。この場合、公開買付者は、その旨を当社に通知し、当社に対して本株式等売渡請求の承認を求めるとのことです。当社が取締役会の決議により本株式等売渡請求を承認した場合には、関係法令の定める手続きに従い、売渡株主及び売渡新株予約権者の個別の承認を要することなく、公開買付者は、本株式等売渡請求において定めた取得日をもって、売渡株主全員からその所有する当社株式の全部を、売渡新株予約権者からはその所有する本新株予約権の全部を取得するとのことです。この場合、当該各売渡株主の所有していた当社株式1株当たりの対価として、公開買付者は、各売渡株主に対し、本公開買付価格と同額の金銭を、また、当該各売渡新株予約権者の所有していた本新株予約権1個当たりの対価として、公開買付者は、各売渡新株予約権者に対し、本新株予約権買付価格と同額の金銭を交付する予定とのことです。
なお、当社は、公開買付者から本株式等売渡請求をしようとする旨及び会社法第179条の2第1項各号の事項について通知を受けた場合には、当社の取締役会においてかかる本株式等売渡請求を承認する予定です。
本株式等売渡請求に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定としては、会社法第179条の8その他の関係法令の定めに従って、裁判所に対して、売渡株主はその所有する当社株式、売渡新株予約権者はその所有する本新株予約権の売買価格の決定の申立てを行うことができる旨が定められています。なお、上記申立てがなされた場合の売渡株式等の売買価格は、最終的には裁判所が判断することになるとのことです。
② 株式併合
他方で、本公開買付けの成立により、公開買付者が所有する当社の議決権の合計数が当社の総株主の議決権の90%以上を所有するに至らなかった場合には、公開買付者は、会社法第180条に基づき本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款変更を行うことその他本スクイーズアウト手続の実行のために合理的に必要と考えられる事項を付議議案に含む本臨時株主総会の開催を当社に要請する予定であり、公開買付者及び本不応募合意株主は、本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。なお、本書提出日現在において、本臨時株主総会の開催日は、2026年2月下旬を予定しているとのことです。
本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなるとのことです。本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた当社の株主に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切捨てられます。以下同じです。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却することによって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者、当社及び本不応募合意株主を除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう設定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に要請する予定とのことです。また、本株式併合の割合は、本書提出日現在において未定ですが、公開買付者及び本不応募合意株主のみが当社株式の全て(但し、当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者、当社及び本不応募合意株主を除きます。)の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定される予定とのことです。なお、本不応募合意株主は、本株式併合の効力発生日において、公開買付者及び本不応募合意株主以外に、これらの株主がそれぞれ所有する当社株式の数のうち最も少ない数以上の当社株式を所有する当社の株主が存在することを避けるため、公開買付者の要請があった場合には、本株式併合の効力発生前の時点を効力発生時として、公開買付者との間で本貸株取引を実施する可能性があるとのことです。本株式併合がなされた場合であって、本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従い、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者、当社及び本不応募合意株主を除きます。)は、当社に対し、自己の所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格の決定の申立てを行うことができる旨が会社法上定められているとのことです。なお、上記申立てがなされた場合の当社株式の買取価格は、最終的には裁判所が判断することとなるとのことです。また、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。
上記の手続については、関係法令についての改正、施行及び当局の解釈等の状況等によっては、実施に時間を要し、又は実施の方法に変更が生じる可能性があるとのことです。但し、その場合でも、本公開買付けが成立した場合には、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(公開買付者、当社及び本不応募合意株主を除きます。)に対しては、最終的に金銭を交付する方法が採用される予定であり、その場合に当該当社の株主に交付される金銭の額については、本公開買付価格に当該当社の株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一になるよう算定する予定とのことです。
また、公開買付者は、本公開買付けが成立したものの、本公開買付けにおいて本新株予約権の全てを取得できず、かつ、本新株予約権が行使されず残存した場合には、本新株予約権の取得及び消却、本新株予約権者に対する本新株予約権の放棄の勧奨等、本取引の実行に合理的に必要な手続を実践するよう当社に要請し、又は実施する予定とのことです。なお、当社は、当該要請を受けた場合には、これに協力する予定です。
以上の具体的な手続及びその実施時期等については、当社と協議のうえ、決定次第、当社が速やかに公表する予定です。なお、本公開買付けへの応募又は上記の各手続における税務上の取扱いについては、当社の株主の皆様が自らの責任にて税務専門家にご確認ください。
また、公開買付者は、最終的に公開買付者が当社の唯一の株主となることを予定しており、かかる目的を達成する手段として、本スクイーズアウト手続の完了を条件として、本株式交換を実施する予定とのことですが、本書提出日現在において詳細は未定とのことです。
(6)本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置
公開買付者及び当社は、本公開買付けがいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)に該当する本取引の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題が存在すること等を踏まえ、本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の公正性の担保、本公開買付けの実施を決定するに至る意思決定の過程における恣意性の排除及び利益相反の回避の観点から、本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するため、以下の措置を実施いたしました。
なお、公開買付者は、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する当社の一般株主の皆様の利益に資さない可能性もあると考え、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)の買付予定数の下限は設定していないとのことです。もっとも、公開買付者及び当社において、以下の措置を講じていることから、当社の一般株主の皆様の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。
また、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置に関する記載については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。
① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得
当社は、本公開買付けに関する意見表明を行うにあたり、公開買付者から提示された本公開買付価格に対する意思決定の過程における公正性を担保するために、公開買付者ら及び当社グループから独立したファイナンシャル・アドバイザーとして、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーに対して、ファイナンシャル・アドバイザリー業務を依頼し、また、第三者算定機関として、マクサス・コーポレートアドバイザリーに当社株式の価値算定を依頼し、2025年11月11日付で本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)を取得しております。なお、当社は、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、マクサス・コーポレートアドバイザリーから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。また、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーは、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。なお、本取引に係るロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーに対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれております。当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非等も勘案すれば、本取引の完了を条件に支払われる成功報酬が含まれていることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系によりロタンダコンサルティングを当社のファイナンシャル・アドバイザーとして、また、マクサス・コーポレートアドバイザリーを当社のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として選任しております。また、本特別委員会において、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーを当社のファイナンシャル・アドバイザーとすること、並びに、マクサス・コーポレートアドバイザリーを当社の第三者算定機関とすることについて承認しております。
本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)の概要は、上記「(3)算定に関する事項」の「① 当社における独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。
② 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を確保するために、公開買付者ら及び当社グループから独立したリーガル・アドバイザーとして西村あさひを選任し、同事務所から、本公開買付けを含む本取引に関する諸手続を含む当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について、必要な法的助言を受けております。なお、西村あさひは、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会において、西村あさひを当社のリーガル・アドバイザーとすることについて承認しております。また、西村あさひの報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
③ 当社における独立した特別委員会の設置及び答申書の取得
当社は、本取引がいわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行われるものであり、構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存在することを踏まえ、2025年7月25日開催の当社取締役会決議に基づき、本公開買付けを含む本取引における当社の意思決定の恣意性を排除し、意思決定過程の公正性、透明性及び客観性を確保することを目的として、公開買付者ら及び当社グループ並びに本公開買付けの成否から独立した、西村善朗氏(当社社外取締役(監査等委員))、佐田俊樹氏(当社社外取締役(監査等委員))及び藤波由剛氏(バリュエーション業務に従事する専門家であり、本取引の検討を行う専門性・適格性を有すると考えられる外部有識者として、ロタンダコンサルティングより推薦を受けた社外有識者、プリンシプルズ株式会社 代表取締役CEO)の3名によって構成される本特別委員会を設置いたしました。当社は、当初から上記3名を本特別委員会の委員として選定しており、本特別委員会の委員を変更した事実はありません。また、本特別委員会の互選により、藤波由剛氏を本特別委員会の委員長として選定しております。なお、本特別委員会の委員のうち、藤波由剛氏は当社の役員ではありませんが、当社は、藤波由剛氏が長年にわたりM&A取引及び企業価値評価に関する職務に携わり、その経歴を通じて培った専門家としての豊富な経験及び知見を有する社外有識者として、本特別委員会の委員に相応しい人物であると考えております。また、本特別委員会の委員のうち、西村善朗氏は2015年7月から2019年5月まで、公開買付者の監査役を務めていたものの、当社は、西村善朗氏は公開買付者における職務が業務執行の監査を担う監査役であったこと、西村善朗氏は本特別委員会設置の約6年前には公開買付者の監査役を退任し、現在公開買付者との間で取引関係がないことに鑑みて西村善朗氏の独立性には問題がなく、また、西村善朗氏は当社の事業への理解が深いため、本特別委員会の委員に相応しい人物であると考えております。加えて、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず、固定の報酬を支払うものとしております。
そして、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対し、①本取引の目的の正当性・合理性、②本取引の取引条件の公正性、③本取引に係る手続の公正性、④本取引を行うことは当社の一般株主にとって公正であるか、並びに⑤本公開買付けに対して当社取締役会が賛同意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非について検討し、当社取締役会に意見を述べること(上記①乃至⑤の事項を「本諮問事項」といいます。)について諮問いたしました。
また、本特別委員会への諮問にあたり、当社取締役会は、本公開買付けへの賛否を含め、本特別委員会の意見を最大限尊重して本取引に関する意思決定を行うこととし、本特別委員会が本取引の取引条件が妥当でないと判断した場合には、当社取締役会は本取引に賛同しないこととする旨を決議しております。併せて、当社は、上記取締役会決議に基づき、本特別委員会に対して、(a)特別委員会の財務アドバイザー・第三者評価機関や法務アドバイザー(以下「アドバイザー等」という。)を選任し、または、当社のアドバイザー等を指名もしくは承認する権限、(b)当社の取締役、従業員その他特別委員会が必要と認める者に特別委員会への出席を要求し、必要な事項について説明を求める権限、及び(c)必要に応じて、本取引の取引条件等の交渉を行う権限をそれぞれ付与しております。
本特別委員会は、2025年7月29日から2025年11月11日まで合計13回開催され、本諮問事項について、慎重に検討及び協議を行いました。具体的には、本特別委員会は、当社から、本取引の提案を受けた経緯、本取引の目的、経営環境、本事業計画、経営課題等に関する説明を受け、質疑応答を行いました。また、本特別委員会は、公開買付者らから、本取引を提案するに至った経緯及び理由、本取引の目的、本取引の諸条件等について説明を受け、質疑応答を行いました。加えて、公開買付者らとの交渉過程への関与方針として、直接の交渉は当社のファイナンシャル・アドバイザーであるロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーが当社の窓口として行うこととしつつ、本特別委員会は、適時に交渉方針に関して意見を述べ、交渉担当者に対して指示・要請を行うことなどにより、取引条件に関する交渉過程に実質的に関与することができることを確認しております。
そして、本特別委員会は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程並びに本公開買付け後の経営方針」の「(ⅰ)公開買付者が本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、当社が、2025年10月7日に公開買付者から本公開買付価格を1株当たり431円及び本新株予約権買付価格を1株当たり1円とする提案を受領して以降、第三者算定機関であるマクサス・コーポレートアドバイザリーによる当社株式の価値算定の結果、ファイナンシャル・アドバイザーであるロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーによる公開買付者らとの交渉方針等を含めた助言、また、西村あさひからの特別委員会の意義・役割等を含む本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置の内容についての助言を踏まえ、公開買付者らの影響を排除した公正な手続によって本公開買付価格及び本新株予約権買付価格の検討を重ね、ロタンダコンサルティング及びマクサス・コーポレートアドバイザリーを通じて、取引条件に関する公開買付者との交渉過程に実質的に関与してまいりました。本特別委員会は、このように本諮問事項について慎重に協議・検討した結果、2025年11月11日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、本答申書を提出いたしました。本答申書の詳細については、当社プレスリリースに添付の本答申書をご参照ください。
④ 本特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書及びフェアネス・オピニオンの取得
上記「(3)算定に関する事項」に記載のとおり、本特別委員会は、本諮問事項の検討を行うに当たり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の妥当性を確保するために、公開買付者ら及び当社グループ並びに本取引の成否のいずれからも独立した第三者算定機関であるAGS FASに対して、当社株式の株式価値の算定及び本公開買付価格の財務的観点からの公正性についての意見表明を依頼し、2025年11月11日付で本特別委員会算定書及び本フェアネス・オピニオンを取得しました。なお、AGS FASは、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しておりません。
また、AGS FASの報酬は、本取引の成否にかかわらず、支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。
⑤ 本特別委員会における独立した法律事務所からの助言
本特別委員会は、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、公開買付者ら及び当社グループから独立した独自のリーガル・アドバイザーとして日比谷中田を選任し、日比谷中田から本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引の諸手続並びに本取引に係る当社の意思決定の方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を受けております。なお、日比谷中田は、公開買付者ら及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して記載すべき重要な利害関係を有しておりません。また、日比谷中田の報酬は、本取引の成否にかかわらず、稼働時間に時間単価を乗じて算出するものとされており、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。
⑥ 当社における利害関係を有しない取締役(監査等委員である取締役を含む。)全員の承認
当社は、マクサス・コーポレートアドバイザリーより取得した本株式価値算定書(マクサス・コーポレートアドバイザリー)、西村あさひから得た法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限に尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の諸条件について慎重に検討しました。その結果、上記「(2)意見の根拠及び理由」の「③ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、当社取締役会は、本公開買付けについて、本公開買付けにより当社の企業価値が向上すると見込まれるとともに、本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対して、合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2025年11月12日開催の当社取締役会において、審議及び決議に参加した当社取締役(代表取締役会長である多根幹雄氏及び中尾文彦取締役を除く5名)の全員一致で、本公開買付けへの賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨すること、及び、本新株予約権者の皆様に対しては、本公開買付けに応募するか否かについては、本新株予約権買付価格は1円とされていることから、本新株予約権者の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、当社の取締役のうち、多根幹雄氏は、本取引の提案者であるとともに本取引終了後も継続して当社の代表取締役会長として当社の経営にあたることを予定しているため、当該当社取締役会における本公開買付けへの意見表明に係る議案の審議及び決議には一切参加しておらず、また、本取引に関し、当社の立場において公開買付者との協議及び交渉にも一切参加しておりません。また、中尾文彦取締役は、本取引の提案者ではないものの、公開買付者の子会社である株式会社アイメディカルの代表者を務めているため、当該当社取締役会における本公開買付けへの意見表明に係る議案の審議及び決議には参加しておりませんが、下記「⑦ 当社における独立した検討体制の構築」のとおり、本特別委員会からの要請に応じて情報提供を行う範囲で対応しております。さらに、本特別委員会の委員のうち、西村善朗氏は2015年7月から2019年5月まで、公開買付者の監査役を務めていたものの、当社は、西村善朗氏は公開買付者における職務が業務執行の監査を担う監査役であったこと、西村善朗氏は本特別委員会設置の約6年前には公開買付者の監査役を退任し、現在公開買付者との間で取引関係がないこと及び西村善朗氏は当社の事業への理解が深いことに鑑み、西村善朗氏の独立性には問題がないと考えております。
⑦ 当社における独立した検討体制の構築
当社は構造的な利益相反の問題を排除する観点から、公開買付者らから独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を当社の社内に構築いたしました。具体的には、代表取締役会長である多根幹雄氏は、本取引の提案者であるとともに本取引終了後も継続して当社の代表取締役会長として当社の経営にあたることを予定していることから、本取引に関して当社と構造的な利益相反状態にあるため、本取引に関する当社取締役会における審議及び決議には一切参加しておらず、また、当社の立場において公開買付者らとの協議及び交渉にも一切参加しておりません。特別委員会を除く当該検討・特別委員会のサポート体制は、全て公開買付者らから独立性の認められる役職員(そのメンバーは、公開買付者又はその子会社の役職員を兼務しておらず、かつ過去直近5年以内において、公開買付者の役職員の地位を有していたことのない執行役員及び当社従業員)で構成し、これに加えて特別委員会からの当社の全社的な情報の質問や資料の要請に対応するために、当社の取締役(中尾文彦取締役)が本特別委員会からの要請に応じて情報提供を行う範囲で対応しており、本書提出日に至るまでかかる取扱いを継続しております。なお、中尾文彦取締役は、公開買付者の子会社である株式会社アイメディカルの代表者を務めておりますが、過去直近7年以内において公開買付者の役職員の地位を有しておらず、かつ、本取引に関する公開買付者らにおける検討に関与しておらず、また、当社の日本事業だけでなく、財務、海外事業を含めた全般的な情報をもっとも詳細・網羅的に把握しており、特別委員会で必要となる情報の提供を行うのに適切であるため、秘密保持に関する誓約書を当社に提出の上、当該対応の範囲で関与しております。
また、当社の検討体制(本取引の検討、交渉及び判断に関与する当社の役職員の範囲及びその職務を含みます。)に独立性・公正性の観点から問題がないことについては、本特別委員会の確認を得ております。
⑧ 本公開買付けの公正性を担保する客観的状況の確保
公開買付者は、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)を、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日と設定しているとのことです。このように公開買付期間を法定最短期間より長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者(以下「対抗的買収提案者」といいます。)にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、これをもって本公開買付けの公正性を担保しているとのことです。
また、公開買付者及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は一切行っておらず、上記公開買付期間の設定と併せ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しているとのことです。
(7)本公開買付けに係る重要な合意に係る事項
公開買付者は、本不応募合意株主との間で、2025年11月12日付で本不応募契約を締結しているとのことです。本不応募契約の内容は以下のとおりとのことです。
① 本公開買付けへ応募しないこと等に関する合意
本不応募合意株主は、各本不応募合意株主が保有する本不応募合意株式について本公開買付けに応募しない旨を合意しているとのことです。
また、本不応募合意株主は、本不応募契約に定める場合又は公開買付者の事前の書面による承諾がある場合を除き、本不応募合意株式の全部又は一部について、譲渡、担保権の設定その他一切の処分(本公開買付け以外の公開買付けへの応募を含む。)を行わない旨を合意しているとのことです。
② 当社株式に係る議決権行使に関する合意
本不応募合意株主は、本スクイーズアウト手続が完了するまでの間、公開買付者の事前の書面による承諾なしに、当社の株主総会の招集請求権、議題提案権及び議案提案権その他の株主権を行使しない旨を合意しているとのことです。
また、公開買付者は、本公開買付けは成立したものの、本公開買付けにおいて公開買付者が当社株式の全て(但し、本新株予約権の行使により交付される当社株式を含み、公開買付者が所有する当社株式、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得できなかった場合には、本公開買付け成立後、当社の株主を公開買付者及び本不応募合意株主のみとすることを目的として、本スクイーズアウト手続として本株式等売渡請求又は本株式併合を行うこと、及び本スクイーズアウト手続として本株式併合を行う場合には本臨時株主総会の開催を当社に要請する予定であり、本不応募合意株主は、本臨時株主総会において、当該時点で各本不応募合意株主が所有する当社株式の全てについて、本株式併合に関連する各議案に賛成するとともに、各本不応募合意株主において本株式併合の実施に必要な協力を行う旨を合意しているとのことです。なお、公開買付者は、本株式併合における併合比率は、本公開買付けの成立後、公開買付者及び本不応募合意株主を除く当社の全ての株主が所有する当社株式を1株未満の端数とするように決定される予定であることを確認しているとのことです。但し、公開買付者又は本不応募合意株主が所有する当社株式の数以上の当社株式を所有する当社の株主が存在する場合はこの限りでなく、かかる場合、本不応募合意株主及び公開買付者は、本スクイーズアウト手続の代替措置につき誠実に協議することを合意しているとのことです。
③ 本信託株式に関する合意
多根伸彦氏及び多根嘉宏氏は、本公開買付けの決済後、本株式等売渡請求又は本株式併合の効力発生前に、公開買付者からの要請に従い、本信託解除を完了させる旨を合意しているとのことです。なお、かかる合意は、公開買付者と多根伸彦氏及び多根嘉宏氏との間の本不応募契約においてのみ合意されているとのことです。
④ 貸株に関する合意
本不応募合意株主は、公開買付者の判断に応じて、本株式等売渡請求又は本株式併合の効力発生前の時点を効力発生時として、公開買付者が本不応募合意株主との間で本貸株取引を実行すること、及び本株式等売渡請求又は本株式併合の効力発生後に本貸株取引を解消することを合意しているとのことです。
⑤ その他の合意
本不応募契約においては、上記のほか、契約の終了、秘密保持義務等の条項が定められているとのことです。本不応募契約は、本不応募合意株主及び公開買付者が、書面により契約の終了について合意した場合、公開買付者が本公開買付けを開始しないことを決定した場合、本公開買付けが撤回された場合、本公開買付けが不成立となった場合、本株式等売渡請求又は本株式併合の効力が発生した場合には終了することが定められているとのことです。
(1)普通株式
| 氏名 | 役職名 | 所有株式数(株) | 議決権の数(個) |
|---|---|---|---|
| 多根 幹雄 | 代表取締役会長 | 3,042,650 | 30,426 |
| 澤田 将広 | 代表取締役社長 | 91,908 | 918 |
| 中尾 文彦 | 取締役副社長 | 70,170 | 701 |
| 徳岡 清和 | 取締役(常勤監査等委員) | 30,323 | 302 |
| 西村 善朗 | 取締役(監査等委員) | 10,000 | 100 |
| 佐田 俊樹 | 取締役(監査等委員) | 40,000 | 400 |
| 計 | - | 3,285,051 | 32,847 |
(注1) 役職名、所有株式数及び議決権の数は、本書提出日現在のもの(但し、当社の役員持株会を通じた所有株式数及びそれに係る議決権の数については2025年11月7日現在のもの)です。
(注2) 所有株式数及び議決権の数は、それぞれ当社の役員持株会を通じた所有株式数(小数点以下切捨て)及びそれらに係る議決権の数を含めております。
(注3) 監査等委員である取締役西村善朗、佐田俊樹は、社外取締役であります。
(2)新株予約権
| 氏名 | 役職名 | 所有個数(個) | 株式に換算した数 (株) |
株式に換算した議決権の数(個) |
|---|---|---|---|---|
| 澤田 将広 | 代表取締役社長 | 2,602 | 260,200 | 2,602 |
| 中尾 文彦 | 取締役副社長 | 1,602 | 160,200 | 1,602 |
| 岩本 章子 | 取締役 | 100 | 10,000 | 100 |
| 徳岡 清和 | 取締役(常勤監査等委員) | 30 | 3,000 | 30 |
| 計 | - | 4,334 | 433,400 | 4,334 |
(注1) 役職名、所有個数、株式に換算した個数及び株式に換算した議決権の数は、本書提出日現在のものです。
(注2) 取締役岩本章子は、社外取締役であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
以 上
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