AI Terminal

MODULE: AI_ANALYST
Interactive Q&A, Risk Assessment, Summarization
MODULE: DATA_EXTRACT
Excel Export, XBRL Parsing, Table Digitization
MODULE: PEER_COMP
Sector Benchmarking, Sentiment Analysis
SYSTEM ACCESS LOCKED
Authenticate / Register Log In

CanBas Co.,Ltd.

Registration Form Sep 26, 2017

Preview not available for this file type.

Download Source File

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

【表紙】

【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 東海財務局長
【提出日】 平成29年9月26日
【事業年度】 第18期(自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日)
【会社名】 株式会社キャンバス
【英訳名】 CanBas Co., Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長  河邊 拓己
【本店の所在の場所】 静岡県沼津市大手町2丁目2番1号
【電話番号】 055-954-3666
【事務連絡者氏名】 取締役最高財務責任者 兼 管理部長  加登住 眞
【最寄りの連絡場所】 静岡県沼津市大手町2丁目2番1号
【電話番号】 055-954-3666
【事務連絡者氏名】 取締役最高財務責任者 兼 管理部長  加登住 眞
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

E23487 45750 株式会社キャンバス CanBas Co., Ltd. 企業内容等の開示に関する内閣府令 第三号様式 Japan GAAP false CTE 2016-07-01 2017-06-30 FY 2017-06-30 2015-07-01 2016-06-30 2016-06-30 1 false false false E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 E23487-000 2017-06-30 E23487-000 2017-09-26 E23487-000 2014-07-01 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2014-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2013-07-01 2014-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2013-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2012-07-01 2013-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalStockMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:LegalCapitalSurplusMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalSurplusMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsBroughtForwardMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:TreasuryStockMember jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:ShareholdersEquityMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2015-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:SubscriptionRightsToSharesMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalStockMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:LegalCapitalSurplusMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:CapitalSurplusMember jppfs_cor:NonConsolidatedMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalStockMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsBroughtForwardMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:TreasuryStockMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:ShareholdersEquityMember E23487-000 2015-07-01 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:SubscriptionRightsToSharesMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:LegalCapitalSurplusMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalSurplusMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsBroughtForwardMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:TreasuryStockMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:ShareholdersEquityMember E23487-000 2016-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:SubscriptionRightsToSharesMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:ShareholdersEquityMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalStockMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalSurplusMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:LegalCapitalSurplusMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsBroughtForwardMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:TreasuryStockMember E23487-000 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:SubscriptionRightsToSharesMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:ShareholdersEquityMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalStockMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:CapitalSurplusMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:LegalCapitalSurplusMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:RetainedEarningsBroughtForwardMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:TreasuryStockMember E23487-000 2016-07-01 2017-06-30 jppfs_cor:NonConsolidatedMember jppfs_cor:SubscriptionRightsToSharesMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No1MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No2MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No3MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No4MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No6MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No7MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No8MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No9MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No10MajorShareholdersMember E23487-000 2017-06-30 jpcrp_cor:No5MajorShareholdersMember iso4217:JPY xbrli:shares xbrli:shares xbrli:pure iso4217:JPY

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

提出会社の経営指標等

回次 第14期 第15期 第16期 第17期 第18期
決算年月 平成25年6月 平成26年6月 平成27年6月 平成28年6月 平成29年6月
事業収益 (千円) 60,958 105,243 109,852
経常損失(△) (千円) △641,857 △480,229 △265,714 △413,739 △400,652
当期純損失(△) (千円) △643,107 △376,269 △266,964 △414,989 △419,498
持分法を適用した場合の投資利益 (千円)
資本金 (千円) 3,301,598 3,335,891 3,788,146 3,974,048 4,165,986
発行済株式総数 (株) 3,671,200 3,736,500 4,590,600 5,025,600 5,494,600
純資産額 (千円) 634,943 334,668 964,775 929,138 927,094
総資産額 (千円) 687,072 397,480 997,859 967,273 993,281
1株当たり純資産額 (円) 167.77 82.48 206.02 179.60 157.78
1株当たり配当額 (円)
(うち1株当たり中間配当額) (-) (-) (-) (-) (-)
1株当たり当期純損失金額(△) (円) △198.81 △101.45 △62.50 △85.77 △83.37
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 (円)
自己資本比率 (%) 89.6 77.5 94.8 93.3 87.3
自己資本利益率 (%)
株価収益率 (倍)
配当性向 (%)
営業活動によるキャッシュ・フロー (千円) △780,401 △250,382 △309,508 △417,259 △313,109
投資活動によるキャッシュ・フロー (千円) 459 △1,623 △530 △13,390 △300
財務活動によるキャッシュ・フロー (千円) 377,189 109,644 856,042 375,152 380,828
現金及び現金同等物の期末残高 (千円) 463,109 323,354 885,355 815,110 889,368
従業員数 (人) 15 12 12 13 10
(外、平均臨時雇用者数) (-) (-) (-) (1) (1)

(注)1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度にかかる主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.事業収益には、消費税等は含まれておりません。

3.第14期、第15期、第16期、第17期、および第18期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

4.第14期、第15期、第16期、第17期、および第18期の自己資本利益率については、当期純損失であるため記載しておりません。

5.第14期、第15期、第16期、第17期、および第18期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。 

2【沿革】

年月 事項
--- ---
平成12年1月 細胞周期に関する研究成果をもとに、新規抗癌剤の研究開発を目的として愛知県豊田市に設立
平成12年9月 薬剤スクリーニング法(*)およびオリジナルペプチドTAT-S216について特許出願
平成13年1月 静岡県沼津市大岡の静岡県沼津工業技術センター付設インキュベーション施設内に研究所を開設
平成14年3月 科学顧問会議(SAB)を組成
平成14年4月 本社および研究所を静岡県沼津市通横町に移転

動物実験施設を静岡県沼津工業技術センター内に開設
平成15年1月 オリジナルペプチドTAT-S216を最適化した抗癌剤候補化合物CBP501について特許出願
平成15年6月 当社の薬剤スクリーニング法によって見出された抗癌剤候補低分子化合物CBS2400シリーズについて特許出願
平成17年2月 米国食品医薬品局(FDA)よりCBP501の臨床第1相試験開始のためのIND申請を承認
平成17年4月 米国特許庁および欧州特許庁より薬剤スクリーニング法にかかる特許を取得
平成17年5月 CBP501の臨床第1相試験を米国で開始
平成18年2月 米国特許庁よりCBP501にかかる特許を取得
平成18年4月 米国特許庁よりCBS2400シリーズにかかる特許を取得
平成18年10月 CBP501とシスプラチン(*)の併用による臨床第1相試験を米国で開始
平成19年3月 CBP501とそのバックアップ化合物(*)について、武田薬品工業株式会社と共同事業化契約を締結
平成20年4月 当社の薬剤スクリーニング法によって見出された抗癌剤候補低分子化合物CBS9100シリーズについて特許出願
平成20年5月 CBP501、シスプラチン、ペメトレキセド(*)の3剤併用による臨床第1相試験を米国で開始
平成20年11月 CBP501、シスプラチン、ペメトレキセドの3剤併用による臨床第2相試験(対象:悪性胸膜中皮腫(*))を米国で開始
平成21年6月 CBP501、シスプラチン、ペメトレキセドの3剤併用による臨床第2相試験(対象:非小細胞肺癌(*))を米国で開始
平成21年9月 東京証券取引所マザーズ市場に株式上場
平成22年6月 CBP501とそのバックアップ化合物について締結していた武田薬品工業株式会社との共同事業化契約を解消
平成22年9月 本社、研究所および動物実験施設を静岡県沼津市大手町に移転・集約
平成23年12月 米国特許庁よりCBS9106にかかる特許を取得
平成24年11月 CBP501、シスプラチン、ペメトレキセドの3剤併用臨床第2相試験(対象:悪性胸膜中皮腫)最終報告書受領
平成25年7月 CBP501、シスプラチン、ペメトレキセドの3剤併用臨床第2相試験(対象:非小細胞肺癌)最終報告書受領
平成26年12月 CBS9106について、Stemline Therapeutics, Inc. とライセンス契約を締結
平成27年10月 米国特許庁よりCBP501にかかる用途特許を取得

欧州特許庁よりCBS9106にかかる特許を取得
平成28年5月 CBS9106、臨床第1相試験(対象:固形癌(*))を米国で開始
平成29年4月 FDAよりCBP501・シスプラチン・免疫チェックポイント阻害抗体の併用による臨床第1b相試験開始のためのIND承認を取得
平成29年6月 新規免疫系抗癌剤創出を目指し富士フイルム株式会社と共同研究契約を締結

(注)*を付している専門用語については、「第一部 企業情報 第1 企業の概況」の末尾に用語解説を設け、説明しております。 

3【事業の内容】

当社は、細胞周期に関する基礎研究の成果をもとに、正常細胞に影響が少ない抗癌剤の研究および開発を単一事業として行っている、創薬企業であります。なお、当社は、医薬品事業の単一セグメントであります。

(1) 基本戦略

当社は、癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なることに着目する独特の創薬アプローチを活かした抗癌剤の基礎研究および臨床開発に取り組む、創薬ベンチャー企業です。

特定領域に絞り込んだ創薬を自社独自の創薬基盤技術(「創薬エンジン」とも呼ばれます)を基に実施することで技術とプロダクトの両方を自社で創出するのが「創薬企業」であり、創薬プラットフォームを持たず開発途上の化合物を外部から導入して一定の開発ののち製薬企業へ導出する企業とは大きく異なるビジネスモデルを志向しています。

この付加価値の高いビジネスモデルを完成させ、企業価値の最大化を図るための、当社の基本戦略は次のとおりです。

・当社独自の創薬アプローチを活かした研究開発に特化集中する。

・当社の細胞表現型薬剤スクリーニング法により創出・獲得した複数の医薬品候補化合物によって、開発パイプラインを構築する。

・抗癌剤の開発経験が豊富で当社の開発戦略に合致するCRO等の外部専門機関、科学顧問団を活用する。

・当社の権利を最大限確保するため、開発段階と当社の財務体力等に応じた適切な戦略提携を製薬企業等との間で行うことによって、価値連鎖(*)を補完・完結する。

当社は、上記の戦略を適切に実行することにより、医薬品候補化合物の開発を速やかに進め、いち早く上市して当社の企業価値を高めるとともに、当社の開発リスクを分散低減してまいりたいと考えております。

(2) 創薬事業

① 医薬品の一般的な研究開発プロセス

医薬品の研究開発プロセスは一般に、テーマに沿った化合物を探索し((a)探索研究)、獲得・創出された化合物をより最適なものに改良し((b)最適化)、動物での検証((c)前臨床試験(非臨床試験(*)))を実施した後、各国の医薬品許認可審査機関(日本の場合は厚生労働省、米国の場合はFDA(Food and Drug Administration:米国食品医薬品局)など。以下「許認可当局」といいます。)に臨床試験開始を申請((d)IND申請)し、その監督下でヒトでの検証を行い((e)臨床試験)、許認可当局に対する申請((f)新薬承認申請、NDA申請)を経て医薬品としての承認取得に至り、その後上市・販売するというものであります。

この過程のうち、(a)探索研究から(e)臨床試験の初期段階に至る領域の活動は、「製薬」全般と区別し「創薬」(Drug Discovery)と一般に呼ばれており、当社は、主にこの領域の活動を担う「創薬」企業であります。

0101010_001.png

(a) 探索研究

新薬のもとになる候補化合物を探し出す研究を探索研究といいます。

一般にこの段階では、大量の化合物の中から目的の作用を持つものを探し出すための薬剤スクリーニング法によって、一定以上の活性を持つ化合物(一般に「ヒット化合物」と呼ばれます)を選別します。

(b) 最適化

探索研究で得られたヒット化合物をもとに、構造の一部を改変して異なる物理的・化学的特性を持つ複数の化合物を新規に合成し、スクリーニングによる選別と病態モデル動物(*)による実験を繰り返して、期待どおりの作用を示すひとつまたは少数の開発候補化合物(一般に「リード化合物」と呼ばれます)を獲得します。

(c) 前臨床試験(非臨床試験)

最適化が終了しその後の開発続行を決定した医薬品候補化合物について、動物実験でデータを収集し、許認可当局に対するIND申請の準備を行う段階です。

非臨床試験のうち、許認可当局へのIND申請に必要なデータを収集するために実施される試験については、特に「前臨床試験」と呼ばれます。臨床試験における医薬品候補化合物の投与量や投与期間を選択するために十分な信頼性のある情報を得る必要があることから、許認可当局の定めた基準に則って実施されます。

(d) IND(Investigational New Drug)申請

米国における臨床試験申請で使われる用語で、医薬品候補化合物についての情報をまとめた臨床試験実施申請資料を「新薬臨床試験開始届」としてFDAに提出し、臨床試験実施の承認を得るものです。

(e) 臨床試験

前臨床試験の結果、有効性および安全性の観点から有用な医薬品になり得る可能性が認められた場合、十分な検討の上で、臨床試験が実施されます。

臨床試験においては、個々の医薬品候補化合物について特徴を科学的に検討し、論理的で段階的な手続によって開発が進められます。

一般に臨床試験は、3つの「相」に分かれていると理解されています。第1相では、少人数(一般に10名から50名程度)のヒトに投与して、許容投与量などを確認します。続いて第2相では、中規模(50名から200名程度)の被験者に投与し、安全性とともに、医薬品候補化合物の有効性が評価されます。第3相では、多数(200名から1,000名、場合によってはそれ以上の人数)の被験者に投与し、第1相・第2相で得られた安全性や有効性に関するデータを確認・実証します。

(ⅰ) 第1相

第1相は、医薬品候補化合物を初めてヒトに投与することから開始されます。

通常、この相の試験は、治療効果を見ることを目的とせず、比較的少数の健康な志願者で実施されます。強い毒性を持つ可能性のある候補薬剤(たとえば抗癌剤)では、対象疾患を持つ被験者を対象として試験が実施されます。

第1相で実施される試験は、通常、次のうちひとつまたはその組合せの観点から行われます。

(ア) 初期の安全性・許容投与量の推測

第2相以降の臨床試験のために必要と想定される用量範囲の許容投与量を決定し、予測される副作用の性質を判断します。

(イ) 薬物動態試験(*)

医薬品候補化合物の吸収、分布、代謝、排泄に関する特徴を検出します。薬物動態試験は開発計画全体を通して行われます。

(ウ) 薬力学的な評価

薬力学試験(*)および血中濃度と反応に関する試験を行うことによって、医薬品候補化合物の有効性について初期的な推測が可能になる場合もあり、また、用法・用量の設定の参考にします。

(エ) 初期の薬効評価

薬効または予想される治療上の利益の予備的検討が、副次的な目的として第1相試験で行われることがあります。

(ⅱ) 第2相

第2相は、通常、対象疾患を持つ被験者における治療効果の探索を主な目的とする試験を開始する段階です。

第1相試験よりも被験者数を増やし、その後に続けられる試験での用法・用量を決定し、設定される可能性のある評価項目や治療方法(他剤との併用を含む)等を検討・評価します。

(ⅲ) 第3相

第3相は、通常、治療上の利益を証明もしくは確認することを主目的とする試験を開始する段階です。

第2相試験よりも投与患者数をさらに増やし、治療効果の既存薬剤との比較データ、副作用のデータ等を収集することによって、意図した適応疾患および対象患者群において医薬品候補化合物が安全かつ有効であるという第2相試験で蓄積された予備的な証拠をさらに検証し、新薬として承認されるための適切な根拠となるデータを得ることを目的とします。

(f) 新薬承認申請(New Drug Application)

新薬承認申請書類を作成し、許認可当局に提出します。この申請が承認されれば、対象の国や地域における販売が可能になります。

なお、医薬品の承認後に、承認された適応に関連する追加的な試験が行われることがあり、これを第4相試験と呼ぶことがあります。

② 当社の創薬事業の特色

当社の有する創薬アプローチならびに創薬基盤技術、これらに基づき実施している研究開発業務(「創薬事業」と総称されます)の特色は以下のとおりです。

(a) 当社の創薬アプローチについて

世界中の製薬企業やベンチャー企業、大学等の研究者開発者たちは、

「癌を特異的(*)に殺す方法」

すなわち

「正常細胞や正常組織に影響を与えず癌だけを殺す方法」

の開発実用化を目指し、それぞれの強み・特色を活かした研究開発に日々しのぎを削っています。

この実現のために、さまざまなコンセプトが生まれ、さまざまなアプローチで開発が進められてきました。

たとえば、癌にまつわる特徴的なシグナル伝達経路(*)上の分子をターゲットとするアプローチ(一般には「分子標的薬」と呼ばれます)や、癌細胞が提示する特徴的な抗原に反応する抗体によるアプローチは、「特定の癌細胞でだけ作用する(正常細胞には影響しない)薬剤」を創ろうとするコンセプトです。また他の例では、DDS(薬剤運搬システム)を用いるアプローチは、正常細胞に抗癌剤を触れさせないコンセプトです。

その中でキャンバスは、「大部分の癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なること」に着目する独特の創薬アプローチで、この研究開発競争に挑んでいます。

(b) 当社独自の細胞表現型薬剤スクリーニング法について

(ⅰ)  生細胞の挙動に着目したスクリーニング

生きた細胞で起きる現象の多くは、さまざまな分子群が複雑に絡み合ったシグナル伝達経路を介して現れ、また、そのシグナル伝達経路の多くは未解明です。

薬剤のスクリーニングでは多くの場合、最初のステップとして「ハイスループットスクリーニング(*)」(単一もしくは少数の特定標的分子(*)に対する化合物の活性を高速に分析する技術)を実施し、大量の候補化合物の中から「外れ」を早期にふるい落とす作業を実施します。これは一般に、分子標的型のアプローチと呼ばれます。

このアプローチは、標的とした分子の働きへの依存が大きい(バイパス経路の少ない)ケースでは、「癌を特異的に殺す」ための有効な手段です。しかしながら、標的分子が判明していないケースやシグナル伝達経路が複雑で標的分子を特定できないケースでは、分子標的型のアプローチは対応できません。

これに対し、当社のスクリーニング法は、特定の標的分子に対する活性ではなく、生きた細胞の挙動に着目したものです。

細胞内で働いている分子を取り出してスクリーニングする「ハイスループットスクリーニング」は採用せず、細胞の中で起きることはブラックボックスであると考え、生きている細胞の挙動(表現型)に答を訊く「細胞の表現型によるスクリーニング」を行っています。

0101010_002.jpg

細胞の挙動という最終アウトプットを基準とした当社独自の薬剤スクリーニング法は、標的分子があらかじめ特定されている必要がなく、シグナル伝達経路が複雑・未知でも対応が可能という特色を有しています。

当社は、未解明の部分の多い癌領域においてはこの薬剤スクリーニング法が効果的であると考えており、現在までに当社が保有している医薬品候補化合物パイプラインはいずれも、この薬剤スクリーニング法によって探索・創出されたものであります。

このスクリーニング法には、生細胞を用いるので自動化が難しく、そのためスループットを向上し難いという欠点があります。しかし、そのことが逆に、一般に高いスループットを追求する傾向にある他の製薬企業や創薬企業による模倣や追従に対する障壁となっています。

(ⅱ) 当社のスクリーニング法で獲得される化合物

当社のスクリーニングにおいては、未知のものも含むさまざまな作用メカニズムの、薬剤候補化合物がまず見出されます。

それらの共通点は、「正常細胞に影響が少なく癌細胞に作用する」化合物であることです。

当社は、この化合物(当社ではこれを「ヒット化合物」と呼んでいます)の最適化と作用メカニズム解析を行います。

(ア) 最適化

ヒット化合物の分子構造を少しずつ変化させ、初期スクリーニングで獲得した化合物をより最適なもの(抗癌活性の強いもの、癌特異的な作用の強いものなど)に改良する作業です。

(イ) 作用メカニズム解析

非臨床試験や臨床試験から得られたデータをもとに、その化合物が作用するしくみ(作用メカニズム)を解析する作業です。

作用メカニズムがわかっていることは必ずしも医薬品として開発するための必要条件ではありません。

しかしながら、作用メカニズムの解析は、

・最適化作業へのフィードバックができる

・前臨床試験や臨床試験の設計へのフィードバックができ、成功確率を上げることができる

・提携獲得活動での説得力が増す

などのメリットがあります。

当社では、自社動物実験施設を含む基礎研究チームが時宜に応じた機動的で柔軟な体制で、ヒット化合物や臨床試験ステージの化合物の作用メカニズム解析に臨んでいます。

また、この解析業務を通じて得られた知見は、その中の特定のメカニズムを強化した改良化合物の創出に繋がる場合があります。

(c) 開発パイプラインについて

当社は現在、CBP501およびCBS9106、ならびに次世代化合物群によって開発パイプラインを構築し、事業化を意識した優先順位づけと管理に基づき研究開発を進めています。

◆開発パイプライン

0101010_003.png

(ⅰ) CBP501 「カルモジュリン・モジュレーター」

CBP501は、当社独自のスクリーニングから獲得された抗癌剤候補化合物です。

米国FDAの規制下において、CBP501・シスプラチン・ペメトレキセドの3剤併用による悪性胸膜中皮腫を対象とする臨床第2相試験、同じ3剤併用による非小細胞肺癌(扁平上皮癌を除く)を対象とする臨床第2相試験の、2つの臨床第2相試験を終了しました。

このうち、非小細胞肺癌に対する臨床第2相試験の結果は、主要評価項目「無増悪生存期間」(PFS)は達成しなかったものの、被験者のうち投与前の白血球数の少ない群(n=96、投与群・対照群ほぼ同数)を抽出したサブグループ解析の結果、重要な副次的評価項目である「全生存期間」(OS)において、CBP501の顕著な効果が示唆されるものでした。

当初当社は、CBP501の抗癌活性を主に「G2チェックポイント阻害」によるものであると考えてきました。

その後、CBP501はG2チェックポイント阻害活性を示すよりも低い濃度で、併用するシスプラチンなどプラチナ系抗癌剤の細胞流入を癌細胞でのみ高めていることがわかり、それら両方の作用を示す理由を追求する中で、多様な細胞機能に関わる蛋白質カルモジュリンに作用していることがわかっていました。

臨床第2相試験データの獲得後、さらに詳細な解析と追加的研究を進めたその結果、上記のようなサブグループ解析結果が生じる原因を科学的に矛盾なく説明し得る仮説の樹立と、それを支持するデータの獲得に成功しました。すなわち、CBP501は、既に発見されていたカルモジュリンへの作用(カルモジュリンの制御機能を調整)を経由して、癌細胞に直接作用するのみならず、「癌微小環境」「癌免疫」「癌幹細胞」などに関わる広範な作用により抗癌活性を示す、独特の抗癌剤(カルモジュリンモジュレーター)であることが判明しています。

現在当社は、これらの知見を踏まえ、CBP501とシスプラチン・免疫チェックポイント阻害抗体の併用による新たな臨床試験(フェーズ1b試験)の準備を進めています。

(ⅱ) CBS9106 「可逆的XPO1阻害剤」

CBS9106は、当社独自のスクリーニングから得られたXPO1阻害剤です。

臨床試験開始に必要な前臨床試験を終え、平成26年12月、Stemline社と全世界(日本および中国・台湾・韓国を除く)における独占的権利を供与するライセンス契約を締結しました。

現在Stemline社は、米国FDAの規制下において、CBS9106(同社における開発コード:SL-801)について固形癌を対象とする臨床第1相試験を実施しています。

この低分子化合物は、核外輸送因子XPO1(CRM1)を可逆的に阻害し、細胞周期停止およびアポトーシスを誘導します。動物実験までの段階では、多発性骨髄腫など幅広い癌細胞株に対して抗癌活性を有することが確認されています。

XPO1は、核外輸送シグナル(NES)を持つ輸送基質(蛋白質、mRNA-蛋白質複合体)を核から細胞質へ輸送する役割を担う蛋白質です。XPO1によって制御される輸送基質には癌関連因子(IκB、p53、FOXOs)が含まれており、XPO1阻害剤はこれらが核外へ輸送されるのを抑制し、抗癌活性を示すと考えられています。

一般的なXPO1阻害剤と比較したCBS9106の強みは、標的であるXPO1という蛋白質を分解に導く点です。

XPO1は大変安定的な蛋白質であり、通常の阻害剤の場合、それが作用したまま分解されず細胞内に存在し続けてしまいます。その場合、XPO1の作用が(本来あるべき作用も)失われたままになり、副作用の原因のひとつになるおそれがあります。

CBS9106は、この蛋白質を分解するので、細胞は新たに(阻害されていない)XPO1を作ることができます。(このことを「可逆的阻害」と呼んでいます)これによって、正常組織が回復できる投与方法の樹立を可能にし、XPO1阻害剤の作用と副作用の間の幅(セラピューティックインデックス)を拡げられる、すなわち、副作用の少ない抗癌剤となる可能性があると考えています。

(ⅲ) 次世代パイプラインの拡充

当社のような創薬企業にとって、新規の候補化合物を継続的に創出・獲得し、開発パイプラインを拡充するしくみ(以下ではこれを「創薬エンジン」と呼びます)の確保は、将来の継続的な成長のために必須のものであります。

当社では、

(ア) 正常細胞と癌細胞の細胞分裂過程の違いに着目した独自のスクリーニング

(イ) CBP501の新知見に基づく「次世代CBPプロジェクト」

の2つの創薬エンジンにより、将来の開発候補品となり得る新規化合物の探索創出を継続的に行っています。

これらを効果的に推進するため当社は、東京大学医学部附属病院、ファルマバレープロジェクト(静岡県産業振興財団、静岡県立大学)と、それぞれ共同研究実施しています。これらの取り組みから当社は現在、CBP-A、CBP-B、IDO/TDO阻害剤など複数の次世代パイプラインを有しています。

さらに当社は平成29年6月、新たな免疫系抗癌剤の創出を目指し、富士フイルム株式会社と共同研究契約を締結しました。

(d) 製薬企業との戦略提携について

医薬品の開発プロセスは、通常、長い期間と莫大な費用を必要とします。当社のような創薬企業が、基礎研究・臨床開発・製造・上市・販売および上市後のフォローアップなどを単独で行うことは困難であることから、製薬企業等との間で適切な提携関係を構築し、固定費の増加を回避しつつ将来の継続的な開発・承認・上市に至る体制の確保を図るのが一般的な戦略です。

創薬企業と製薬企業等とがこのような役割分担を行うようになった背景として、分子生物学を主体とした生命科学の発達により、従来とは異なり、個々の研究テーマに対する専門性の高い研究力が求められるようになったことが挙げられます。実際に米国などでは、有力な新薬の多くが創薬企業によって開発され、または創薬企業からのライセンス供与などの形で創薬企業と戦略提携した製薬企業等によって開発されており、この役割分担の形は世界的な標準となっていると言えます。

また、創薬企業と製薬企業等との戦略提携は、両者のリスク分担や利益配分などの考え方を反映し、特許等の排他的な実施権を供与する対価としてロイヤルティを得る形態(いわゆるライセンスアウト)のみならず、さまざまなバリエーションが存在します。

CBP501に関しては、当社は、平成19年3月に武田薬品工業株式会社との間でCBP501に関する共同事業化契約を締結し共同開発を進めておりましたが、平成22年6月に本契約を解消しております。その後、当社は、悪性胸膜中皮腫および非小細胞肺癌を対象とする海外での臨床第2相試験を当社単独で進めてきました。現在は、新規提携パートナーの早期獲得を目指しつつ、その確率を高めるための新たな臨床試験(フェーズ1b試験)の準備を進めています。

CBS9106については、平成26年12月、Stemline社と全世界(日本および中国・台湾・韓国を除く)における独占的権利を供与するライセンス契約を締結しました。現在同社は、CBS9106(同社における開発コード:SL-801)の臨床第1相試験を実施しています。

(e) 研究開発における外部機関との連携について

当社は、癌領域に絞り込んだ創薬を自社独自の創薬エンジンを基に実施する創薬企業として、基礎研究から臨床開発・上市に至る各ステップにおいて、外部との提携関係(委受託関係を含みます)を活用しています。

基礎研究および最適化の段階においては、最適化の過程で必要となる新規候補化合物の合成業務を、この領域において経験豊富な企業に委託しています。また前述のとおり、東京大学医学部附属病院およびファルマバレープロジェクト(静岡県産業振興財団、静岡県立大学)、富士フイルム株式会社との共同研究を進めております。

臨床開発においては、抗癌剤の臨床開発に専門性を持つ大手CROとの緊密な提携関係を構築しています。

また、当社は、抗癌剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者による科学顧問会議(以下「SAB」といいます)を組成しています。SABのチェアマンであるダニエル・D・ヴァンホフ教授は、全米癌学会会長・米国癌治療学会会長を歴任した著名な癌臨床研究者で、これまで20年以上にわたり多数の抗癌剤の臨床試験に携わっています。同氏を議長とするSABミーティングは、平成14年3月の発足以来、概ね年2回定期的に開催され、当社の研究開発全般に関する情報交換や議論を行っています。 

4【関係会社の状況】

該当事項はありません。  

5【従業員の状況】

(1)提出会社の状況

平成29年6月30日現在
従業員数(人) 平均年齢(才) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
--- --- --- ---
10(1) 43.5 10.4 6,410

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(人材派遣会社からの派遣社員を含みます)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。

3.当社は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

(2)労働組合の状況

労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しております。 

(用語解説)

価値連鎖 製品が消費者に届くまでの付加価値を生み出す連続した価値創造プロセスのこと。

バリューチェーン。

創薬の価値連鎖、すなわち、創薬から製薬に至る領域の価値創造(事業化)プロセスにおいて、創薬企業は一般に、「化合物の発見と最適化」から「臨床早期開発」段階の事業活動を行い、新薬の製品化による製造販売を目的とする製薬企業へ技術または知的財産権を事業提携等の形で移転して、その対価を受領すると理解されている。
薬剤スクリーニング法 スクリーニングとは一般に「ふるい分け」を意味し、多数の対象物の中から一定の条件に合致するものを選び出す作業をいう。

創薬の初期段階では、大量の化合物ライブラリ(対象となり得る化合物を一つずつ作って評価するのでは効率が悪いため、多種類の化合物からなるパッケージを予め準備しておき一斉に評価することが多い。そのためのパッケージを「ライブラリ」と呼ぶ。コンピューター上で構築される仮想分子構造の集合体「バーチャルライブラリ」の場合もある)を用いた候補化合物の初期スクリーニングから、見出された化合物の最適化に至るまで、多段階のスクリーニングが繰り返される。

スクリーニングに利用する技術や選別基準の設定などを総称して「スクリーニング法」という。この効率と精度が創薬活動の競争力の源泉のひとつとなるため、一般に、自社の目的に合致した薬剤スクリーニング法を有することは創薬企業にとって重要なポイントとされる。
病態モデル動物 前臨床試験(非臨床試験)で候補化合物の薬効薬理作用を評価するためには、実験動物がヒトの病気と同様の状態になっている必要がある。このような動物を「病態モデル動物」という。抗癌剤の研究開発においては一般に、免疫不全マウスにヒト腫瘍片を移植して作製される。
非臨床試験 ヒトを対象として実施される臨床試験にデータを提供する目的で、主に動物を対象として実施される試験の総称。

「前臨床試験」と総称されていたこともあるが、臨床試験開始後にも行われることから、現在は総称の場合には非臨床試験と呼ぶのが一般的である。

非臨床試験のうち、許認可当局へのIND申請に必要なデータを収集するために許認可当局の定めた基準に則って実施される試験について特に「前臨床試験」ということが多い。
薬物動態試験(吸収/分布/代謝/排泄) 薬物の生体内での挙動(薬物動態)を調べる試験。薬物動態は、薬物が消化管などから「吸収」され、さまざまな臓器・組織に「分布」し、肝臓などで「代謝」され、腎臓などから「排泄」される4つの段階に大別される。ヒトでは、おもに血中濃度の測定によってこれらの挙動を観察する。それぞれの英語表記の頭文字から「ADME」とも呼ばれる。
薬力学試験 臓器や組織に分布して作用部位に到達した薬物がどのように機能して薬理作用を発現するかを調べる試験。
DNA デオキシリボ核酸。遺伝情報をコード化して保持している生体高分子物質。ヒトでは約30億個の塩基対からなる。

DNAには、正常な状態でも1細胞につき1日あたり数万から数十万回の頻度で損傷が発生することが知られている。

損傷が修復されないと細胞の機能不全や癌化の原因となる。これを防ぐために細胞内には、損傷の検出・修復・修復不能時の細胞死誘導など、さまざまな機構が存在する。
シグナル伝達経路 細胞内で酵素や蛋白質などの要素(分子群)が連鎖的に反応することにより情報信号が伝達・変換される経路を指す。パスウェイ、カスケードともいう。
特異的 ある特定の対象のみに働き、他の対象に影響を及ぼさないこと。ここでは、化合物が特定の作用のみを有することを指す。
スループット 効率。

医薬品開発の領域では、高効率スクリーニングを指す「ハイスループットスクリーニング」の形で多く用いられる。
標的分子 生体内の特定の分子の機能を抑えることで効果が期待できる場合、その特定の分子は創薬のターゲットとなり得ることから「標的分子」と呼ばれる。

分子標的薬剤開発(標的分子を予め定めて薬剤を創出しようとするもの)によって得られる薬剤に限らず、多くの薬剤には、作用メカニズムを探ると何らかの標的分子が存在する。
バックアップ化合物 候補化合物の開発を中断または中止した場合のリスクを低減するために保有しておく化合物。開発中の候補化合物と類似した化合物を有するのが一般的であるが、求められる内容は候補化合物の状況によって異なる。
固形癌 血液に発生する「血液癌」以外の、臓器・組織に発生する癌。
悪性胸膜中皮腫 肺を包む「胸膜」の表面を覆っている「中皮」から発生する癌。

アスベスト(石綿)曝露により発生することが知られている。

治療には、外科療法(手術)、放射線療法、化学療法(抗癌剤治療)および対症療法があり、外科療法で全病変を取りきることが困難な場合には、放射線療法や化学療法が行われる。
非小細胞肺癌 小細胞癌以外の肺癌。

肺癌の85%以上を占め、「腺癌」「扁平上皮癌」「大細胞癌」などに分類される。

喫煙、受動喫煙、放射性気体曝露などにより発生するとされる。
ペプチド型/低分子型 明確な定義はないが、一般には分子量1,000から10,000近辺を境界として、それ以下の分子量の化合物を低分子、それ以上の分子量の化合物を高分子という。

医薬品の領域では、概ね分子量数百から数千のものを低分子(型)化合物といい、従来の医薬品の多くは低分子化合物である。

なお、核酸医薬、抗体医薬など(いずれも高分子化合物)との区別の意味で、それら以外の化合物が「低分子化合物」と呼ばれることもある。

ペプチドとはアミノ酸が結合した分子で、その大きさは多様。

CBP501の分子量は1929.1であり、分子量のみからは低分子型ともいえるが、アミノ酸が12個結合したペプチドであることから、一般の低分子型化合物と区別するためにペプチド型としている。
臨床早期/後期開発 明確な定義はないが、医薬品開発において、候補化合物の潜在能力が明らかになるまでの期間(概ね臨床第1相試験から臨床第2相試験近辺まで)を「臨床早期開発」「開発早期段階」、それ以降の開発を「臨床後期開発」「開発後期段階」と呼ぶことが多い。
シスプラチン/プラチナ製剤 シスプラチンは、1978(昭和53)年に米国・カナダ等で承認された抗癌剤。日本では1983(昭和58)年に承認された。比較的多くの癌腫に効果があるとされている。主な副作用は腎毒性など。

同様にプラチナ元素を含む化合物であるカルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンなどとともに、「プラチナ製剤」と総称される。
ペメトレキセド 抗癌剤のひとつで、葉酸の代謝を阻害することで細胞に傷害を与える。商品名はアリムタ(イーライリリー社)。2004(平成16)年に米国で承認された。日本での承認は2007(平成19)年。

現在、米国においては、悪性胸膜中皮腫および非小細胞肺癌(非扁平上皮癌)に対して、いずれもシスプラチンとの併用が第一選択薬として承認されている。
標準治療 科学的根拠に基づき、現時点で利用可能なうち最良と考え得る治療であることが専門家(各分野の学会や許認可当局関連研究所など)によって示され、使用が推奨され、広く受け入れられている治療方法。

化学療法が選択された際に最初に投与する治療薬(ひとつまたは複数の組み合わせ)を「第一選択薬」「ファーストライン」という。

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当社は、大部分の癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なることに着目したアプローチに基づき、抗癌剤の基礎研究および臨床開発、ならびにそのために必要な提携パートナーの獲得活動に取り組んでおります。

当社の開発パイプライン中で最も先行している化合物CBP501は、非小細胞肺癌(扁平上皮癌を除く)および悪性胸膜中皮腫を対象とした臨床第2相試験を終了しました。この臨床試験のデータの詳細解析から、「癌微小環境」「癌免疫」「癌幹細胞」などに関わるCBP501の多様な作用がわかってきました。次相以降の開発にかかる提携パートナーの確保を目指した活動も積極的に展開しております。しかしながら、当事業年度中の提携パートナーの確保には至りませんでした。現在当社は、CBP501とシスプラチン・免疫チェックポイント阻害抗体の併用による新たな臨床試験(フェーズ1b試験)の開始に向けて準備を進めており、この経過および結果によって提携パートナー獲得の可能性を高める考えです。

2つ目の候補化合物CBS9106については、提携パートナー獲得活動の結果、平成26年12月、米国 Stemline Therapeutics, Inc. (以下「Stemline社」)とライセンス契約を締結いたしました。同社は平成27年12月にCBS9106の臨床試験開始申請(IND申請)を終え、現在は、進行固形癌患者を対象とし主に安全性の評価を目的とした臨床第1相試験を進めています。当社は、同社とのライセンス契約から除外されている日本・中国・台湾・韓国について、新たな提携パートナーの獲得を目指しています。

さらに当社は、これらの2つの候補化合物の後続パイプラインとなる新規候補化合物の探索・創出に向けて、当社独自の細胞表現型薬剤スクリーニング法による探索研究と、CBP501に関する新たな知見を基にした「次世代CBPプロジェクト」からの創出に取り組んでいます。この一環として当社は、東京大学医学部附属病院、ファルマバレープロジェクト(公益財団法人静岡県産業振興財団、静岡県立大学)、ならびに富士フイルム株式会社と、それぞれ共同研究を実施しています。

以上の結果、当事業年度の事業収益は、Stemline社とのライセンス契約に基づくテクニカルアドバイザリーフィー109,852千円(前事業年度事業収益105,243千円)を計上いたしました。また、当事業年度の研究開発費は、例年水準の基礎研究費支出にCBP501臨床試験準備費用ならびに次世代CBPプロジェクト関連の支出が加わり、前期比21,259千円減少の294,921千円となりました。販売費及び一般管理費は、前期比33,578千円増加の221,756千円となり、研究開発費と合わせた事業費用は、前期比12,319千円増加し、516,678千円となりました。また、固定資産の減損処理に伴い特別損失17,595千円を計上いたしました。この結果、営業損失は406,825千円(前事業年度営業損失399,115千円)、経常損失は400,652千円(前事業年度経常損失413,739千円)、当期純損失は419,498千円(前事業年度当期純損失414,989千円)となりました。

なお、当社は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、Stemline社とのライセンス契約に基づくテクニカルアドバイザリーフィーを受領した一方で、日常的な研究費ならびに販売費及び一般管理費の支出に加えCBP501臨床試験準備費用ならびに次世代CBPプロジェクト関連の支出等により、313,109千円の減少(前事業年度417,259千円の減少)となりました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、300千円の減少(前事業年度13,390千円の減少)となりました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使による収入により、380,828千円の増加(前事業年度375,152千円の増加)となりました。

これらに加え、外貨建預金について現金及び現金同等物に係る換算差額6,840千円を計上した結果、当事業年度末の現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ74,258千円増加し、889,368千円となりました。  

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当社は研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。

(2)受注状況

当社は受注生産を行っておりませんので、受注状況の記載はしておりません。

(3)販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称 当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
前期比(%)
--- --- ---
医薬品事業(千円) 109,852 104.4
合計(千円) 109,852 104.4

(注)1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先 前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- --- --- ---
金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%)
--- --- --- --- ---
Stemline Therapeutics, Inc. 105,243 100.0 109,852 100.0

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。  

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針と経営環境

当社は、大部分の癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なることに着目した強固なアプローチに基づき、独自の創薬エンジンを基に実施することにより、技術とプロダクトの両方を自社で創出する「創薬企業」として、付加価値の獲得を目指すビジネスモデルを志向しております。

医薬品市場においては、これまで医薬品市場の成長を牽引してきた日米欧三極の各国において医療費抑制策が強化されており、新興国市場の拡大や後発品の普及等、今後は医薬品市場にも変化が生じることが予想されております。こうした中で、臨床上の治療満足度に改善の余地がみられる癌領域は、引き続き新薬開発のターゲットとして有望な領域の一つとして考えられており、世界の製薬会社やバイオベンチャーが研究開発力の強化に取組んでいます。

当社は、これまでに蓄積してきた研究成果を生かし、世界の癌領域の市場のニーズに合致した抗癌剤を開発することを目指しております。当社の属する抗癌剤開発の領域では近年、開発競争の中心が免疫チェックポイント阻害抗体に移行しています。この薬剤は画期的な薬効を発揮する一方で、恩恵を受ける患者さんの比率が小さいことから、これを拡大するための多用な試みがなされています。そのひとつは併用であると目されており、各社がさまざまな併用の組み合わせによる臨床試験を繰り広げています。

当社は、これまでに実施した臨床試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって、CBP501とシスプラチンを免疫チェックポイント阻害抗体と併用することによって薬効が増強される知見を獲得しました。これを踏まえ、当面のCBP501開発の主軸を当該併用に置く方針です。

なお、文中の将来に関する記載は本書提出日現在において当社が判断したものであります。当社の経営陣は、当社が行っている事業の環境について、入手可能な情報と経験に基づいた仮定により、経営判断を行っております。

(2) 当面の対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況

① 事業活動において対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況

(a)  CBP501の臨床試験推進と提携パートナーの獲得

後続化合物で構成されるパイプライン戦略などにより開発リスクの分散や低減は図っているものの、CBP501は当社の将来の事業計画において最初の上市品と想定している化合物であり、この開発の成否が当社事業計画の実現の鍵を握っていると言えます。失敗・遅延のリスクを最小限に抑え、かつ、最も早期に適切な適応によるNDA承認を受け、CBP501の上市を実現することが、当社の事業活動において最も重要な課題です。

当社は、平成19年3月に武田薬品と締結した共同事業化契約に基づき、CBP501の臨床試験を実施してきましたが、平成22年6月にこの提携を解消しました。その後は、自社の100%負担で臨床第2相試験の完了まで進めています。

将来の臨床開発を力強く推進するためには、可能な限り早期に新たな提携パートナーを獲得してリスクの最小化と開発の加速を図る必要があり、現在当社はこれを最重要課題として取り組んでいます。

現在、抗癌剤開発競争の中心的存在は免疫チェックポイント阻害抗体です。この薬剤は画期的な薬効を発揮する一方で、恩恵を受ける患者さんの比率が小さいことから、これを拡大するための多用な試みがなされています。そのひとつは併用であると目されており、各社がさまざまな併用の組み合わせによる臨床試験を繰り広げています。

当社は、これまでに実施した悪性胸膜中皮腫および非小細胞肺癌を対象とする臨床第2相試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって得られた知見に基づき、CBP501とシスプラチンを免疫チェックポイント阻害抗体と併用することによって薬効を増強するデータを獲得し、現在、当該併用による臨床試験(フェーズ1b試験)の準備を進めています。この試験の経過および結果を踏まえた活動により、新たな提携パートナー獲得の可能性を高める考えです。

(b) CBS9106の臨床試験推進

可逆的XPO1阻害剤である後続化合物CBS9106については、前臨床試験(許認可当局の定めた基準に準拠した非臨床試験)を終了した段階で実施した提携パートナー獲得活動の結果、平成26年12月、米国Stemline社との間で、同化合物の開発・製造・商業化にかかる全世界(日本および中国・台湾・韓国を除きます)における独占的権利を供与するライセンス契約を締結しました。

現在当社は、Stemline社が進める臨床試験の支援を実施する傍ら、日本・中国・台湾・韓国地域における提携パートナー獲得を図っています。

(c) 創薬エンジンの改良・充実と新規化合物パイプライン獲得

当社のような創薬企業にとって、新規の開発候補化合物パイプラインを継続的に創出・獲得し候補化合物の最適化を実施する創薬エンジンは競争力の源泉であり、その改良と充実は将来の継続的な成長のために必須のものであります。

当社ではこれまで、正常細胞と癌細胞の細胞分裂過程の違いに着目した独自の細胞表現型スクリーニングを中軸とする創薬エンジンから、臨床開発段階の抗癌剤候補化合物CBP501、CBS9106を創出してきました。

これら化合物の臨床試験進捗や提携獲得により、当社の創薬エンジンは、外部第三者の評価を経てコンセプトの確立を図ることができたと考えています。

また最近では、CBP501臨床試験データから得られた知見に基づき、創業以来の細胞表現型スクリーニングとは別に、「癌免疫」「癌幹細胞」など個別の作用に着目した候補化合物創出を開始しました。

これらの取り組みによって当社は、将来的な継続性ある競争力の強化と企業価値の最大化を図っていきます。

② 経営基盤において対処すべき課題と対応方針・具体的な取組状況

(開発戦略推進のための資金調達)

当社は、CBP501に関して、これまでに実施した悪性胸膜中皮腫および非小細胞肺癌を対象とする臨床第2相試験結果ならびにそのデータの詳細な解析によって得られた知見に基づき、CBP501とシスプラチンを免疫チェックポイント阻害抗体と併用する新たな臨床試験(フェーズ1b試験)の準備を進めています。

一方、当社のような創薬企業は、最初の製品が上市するまでは安定的な収益源がなく、候補化合物の研究開発費用の負担により、長期に亘って先行投資の期間が続きます。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も創業以来継続的に営業損失を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローは第8期から第18期までマイナスを計上しております。また、当社は、当事業年度末において現金及び預金を889,368千円保有しているものの、現時点において安定的な収益源を有しておりません。

この現状を踏まえて当社は、それぞれの開発プロジェクトの進展および開発ポートフォリオの拡充に伴い増加する資金需要に対応するため、さらには抗癌剤の開発体制の強化のため、プロジェクト毎に製薬企業との戦略提携の実現に向けた活動を展開しております。また、必要に応じて適切な時期に新株発行等による資金調達を実施してまいります。

平成27年6月には、臨床試験費用の調達を目標として行使価額修正条項付き第10回新株予約権の発行を決議しました。 

4【事業等のリスク】

以下において、当社の事業展開その他に関してリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。また、当社として必ずしも重要なリスクとは考えていない事項についても、投資判断の上で、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家および株主に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努める方針ですが、当社株式に関する投資判断は、以下の事項および本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全部を網羅したものではないことにご留意いただく必要があります。

なお、文中の将来に関する記載は本書提出日現在において当社が判断したものであります。

① 創薬事業全般に関するリスク

当社は、自社創出の候補化合物群を医薬品として開発する事業を主業務としております。

医薬品の研究開発の分野は、巨大製薬企業をはじめとする多数の強力な競合が存在し、さらに当社を含むいわゆる創薬ベンチャー企業が技術革新の質とスピードを競い合う業界であります。また、開発から製造および販売に至る過程では、多くの規制に従って、長期間にわたり多額の資金を投入して事業活動を推進する必要があります。その将来性は不確実性を伴うものであり、当社の現在および将来における事業についてもこのようなリスクが附随しております。

(a) 医薬品開発の不確実性について

製品上市に至る医薬品開発の過程は長期かつ多額の費用を要するもので、開発が成功する確率は決して高くなく、開発のいずれの段階においても中止や遅延の判断をすることは稀ではありません。医薬品開発においては、様々な開発過程を段階的に進めていく必要があり、それぞれの段階において、開発続行の可否が判断されます。一般的に、その開発途上で中止の決定を行うことは稀なことではなく、開発が順調に進み製品化される確率は低いものとされております。

このリスクを低減・分散するため、一般には開発パイプラインに医薬品候補化合物を複数保有し、かつ、それぞれの候補化合物にバックアップ化合物を保有することによって、ひとつの候補化合物の開発において何らかの障害が発生した場合の対応策とすることが行われています。

当社におきましては、CBP501・CBS9106の互いに独立した2つの候補化合物を開発パイプラインに持ち、それぞれについてバックアップ化合物を保有することによって、開発過程において何らかの障害が発生した場合の事業遂行上のロスを最小限に留めるよう努めております。

しかしながら、当社のような規模の創薬企業にとって、ひとつの医薬品候補化合物が開発から脱落することはきわめて大きな影響があります。また、バックアップの類似化合物といえども医薬品開発上は新規の化合物として取り扱われることから、当該化合物の開発には遅延が生じることとなります。障害発生までに獲得した類似化合物での知見を活用することにより遅延の幅や遅延に伴う追加費用を縮小できる可能性はあるものの、研究開発に当初予想以上の期間および費用がかかることは否めず、その場合には当社の財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(b) 将来収益の不確実性について

当社が開発を進めている製品の販売から収益を得るには、当社が単独または第三者と共同で、市場性のある医薬品の開発、許認可当局からの承認、製造および販売のすべての段階において成功を収めることが必要であります。当社は、これらの活動において成功しない可能性があり、また、成功したとしても、当社の事業活動を継続するために必要な採算性を確保する十分な収益を得ることができない可能性もあります。

当社は現在、臨床試験段階の候補化合物2品目を有し、これらの開発を推進し製品上市に至ることによって製品売上高またはロイヤルティ等による事業収益を獲得するべく事業活動を行っております。しかしながら、現時点において製品販売に関する売上高はなく、現実に製品として上市するまでには相当の期間を要すると予想され、また、現実に製品として上市される保証はありません。

なお、当社は、現時点で想定している適応疾患の選定や提携手法・マーケティング手法等について、既承認の抗癌剤の市場規模やマーケティング実績等をもとに十分に将来の採算性を見込めるものと判断しておりますが、万一この判断が誤っていた場合、あるいはこの判断の基礎となる状況に変化が発生し当社がその変化に迅速に対応できなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

(c) 遵守すべき法的規制等および医療保険制度等の不確実性について

当社の事業計画は、薬事法をはじめとする現行の法的規制および医療保険制度、それらに基づく医薬品の価格設定動向等を前提としております。

しかしながら、当社が開発を進めている製品が現実に製品として上市されるまでには相当の期間を要し、その間これらの規制や制度・価格設定動向等が変動しない保証はありません。もしこれらに大きな変動が発生した場合には、当社の計画する経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(d) 潜在的な競合について

当社の潜在的な競合相手は、主要な製薬企業、バイオ関連企業、大学、その他の研究機関等多岐にわたります。それら競合相手の中には、技術力、マーケティング力、財務状況等について当社と比較して優位にある企業が多数あり、当社開発品と競合する医薬品について、有効性の高い製品を効率よく生産および販売する可能性があります。

したがって、許認可当局によって当社の製品候補の販売承認が得られた場合であっても、これら競合相手との競争次第で、当社の計画する経営成績に影響をきたす可能性があります。

(e) 賠償問題発生リスクについて

医薬品の臨床試験を実施する際には、薬剤による副作用などに伴う賠償問題が発生するリスクが伴います。これに関し当社は、必要と認める損害保険への加入などによって、このような事態が発生した場合の財政的負担を最小限にするべく対応しております。しかしながら、賠償額が当該保険により補償される範囲を超える可能性は否定できず、その場合には財政状態や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

また、医薬品の開発および製造には、製造物責任賠償のリスクが内在します。当社は将来、開発したいずれかの医薬品が健康被害を引き起こし、または臨床試験、製造、営業もしくは販売において不適当な点が発見された場合には、製造物責任を負い、当社の業務および経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、製造物責任賠償請求がなされることによるイメージ低下により、当社および当社の医薬品に対する信頼が損なわれ、当社の事業に影響を与える可能性があります。

② 当社事業遂行上のリスク

(a) 提携パートナーの確保について

当社のような創薬ベンチャー企業が基礎研究・臨床開発・製造・上市・販売および上市後のフォローアップ等をすべて単独で行うことは困難であることから、開発期間中においては製薬企業等との間で適切な提携関係を構築し、開発費の多くを提携先製薬企業等が負担する一方で、アップフロント収入・マイルストーン収入等によって基礎的な収支を賄い、将来の製品上市後においてロイヤルティ収入等により企業価値の最大化を図るのが、一般的な戦略とされています。

当社は、最先行化合物CBP501に関し、平成22年6月に武田薬品工業株式会社との共同事業化契約を解消し、以来現在に至るまで、提携パートナーを有しない状態で臨床開発をはじめとする事業活動を継続してまいりました。

CBP501の次相以降の臨床試験については、引続き提携パートナーの獲得を最優先としつつ、平成27年6月決議(同年7月発行)の新株予約権での調達資金による次相臨床試験の開始を計画しております。

しかしながら、新株予約権はその性質上、意図した資金の確実な調達を保証されているものではなく、調達の時期についても不確実性を伴います。このリスクが顕在化し、資金調達が大幅に遅れもしくはできなかった場合には、臨床試験スケジュールの遅延により当社の事業戦略や経営成績、財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社は既にStemline社との提携を獲得している2つ目のパイプラインCBS9106をはじめ、今後創出される後続パイプラインについても逐次製薬企業等とのアライアンス活動を行い、事業リスクの分散に努めてまいりますが、その場合にも、当社のビジネスモデル上、限られた少数の提携企業との契約に依存した事業計画を有する状況は長期にわたって続くものと考えられます。

当社は、これらの提携契約については、当社にとって不利な契約改訂が行われた場合または契約期間満了、解除、その他何らかの理由により契約が終了した場合にも当社の経営成績に与える影響が軽減される条項を盛り込むよう努めておりますが、かかる条項をもってしても当社の経営成績に及ぼす影響を完全に回避することはできません。

(b) CBP501臨床試験データについて

当社は、これまでに実施した臨床第1相試験および臨床第2相試験等から、CBP501については医薬品開発を進めるうえで有望な有効性および安全性データが得られていると判断しております。また、CBP501の開発計画および当社の事業計画についても、当該判断に基づいて作成されております。

しかしながら、CBP501の有効性および安全性等が許認可当局に確認されNDA承認および上市に至るまでには、将来の臨床第3相試験等を経る必要があります。本剤に限らず一般的な医薬品開発に共通することですが、これら今後の臨床試験においては、有効性が確認されず、または重要な安全上の懸念事項が発生するなどの問題が生じる可能性があります。

こうした場合には、CBP501の開発計画の変更もしくは開発中止により、当社の事業計画の実現が困難となり、当社の財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(c) 開発パイプラインの拡充について

当社は、今後も新規医薬品候補化合物を自社で獲得・創出しパイプラインを拡充していくことを基本戦略としております。

この戦略を確実に推進するために当社は現在も、スクリーニング法の改良など、新規候補化合物の獲得・創出の可能性を高める努力を続けております。

しかしながら、当社のスクリーニング法によって現在すでに開発途中にあるもの以外の候補化合物を探索創出できる保証はありません。

今後の研究において新たな候補化合物が創出されず、または何らかの理由で当社のスクリーニング法による新規医薬品候補化合物の獲得・創出に支障が生じた場合には、当社の研究開発の基本戦略の変更を余儀なくされ、当社の事業戦略や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

(d) 研究開発費の確保について

今後当社は、CBP501の次相臨床試験を実施する予定であり、研究開発費を継続的に計上する予定です。しかしながら、現在の開発品の上市等による収益確保に至るまでには一定の期間が必要であり、当面の間は、開発進捗に伴い損失を継続的に計上する予定です。特に、承認を目指した規模の大きい臨床試験を実施する際には、提携パートナーを確保し、受取研究開発費や契約一時金等の収入等により開発進捗に必要な研究開発資金を確保することにより、損失額を軽減することを検討しております。このため、当社が想定する時期に提携パートナーを確保できない場合には、自社負担可能な費用規模を超え、研究開発に遅れが生じ、当社の事業戦略や将来の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

③ 会社組織に関するリスク

(a) 業歴が浅いことについて

当社は、平成12年1月に設立された、業歴の浅い企業であります。また当社は、事業領域をいわゆる創薬領域に特化した特異な企業であり、将来は当社が開発した抗癌剤上市により事業収益を計上し利益を確保する計画ですが、現時点までに製品売上による事業収益がありません。

今後、未だ経験していない事業上のトラブルが発生する可能性は否定できず、当社の業績に影響を及ぼすと考えられる様々な外部環境の変化について予想することは現状においては困難であると思われます。したがって、今後当社が事業計画に沿って成長を続けられるか等を予測する客観的な判断材料として過年度の経営成績だけでは、不十分な面があると考えられます。

(b) 小規模組織であることについて

当社の人員は、平成29年6月30日現在、取締役(監査等委員を除く)3名、取締役(監査等委員)4名、従業員10名、派遣社員1名です。このうち管理部および経営企画室の人員は5名であり、内訳は常勤取締役2名、従業員3名です。

また、当社における研究開発は、当社の研究開発部門を中心に推進されております。平成29年6月30日現在、研究開発部門の人員は8名で、内訳は従業員7名、派遣社員1名です。

当社の研究開発活動は比較的少人数による体制を敷いておりますが、基礎研究から臨床試験に至るさまざまな研究開発段階における提携関係と業務受託企業の積極活用により、既存パイプラインの開発ならびに新規医薬品候補化合物の探索を推進しております。また、今後の既存パイプラインの開発推進および新規医薬品候補化合物のパイプライン化に伴い、さらなる研究開発人員の増加を計画しております。

しかしながら、何らかの理由により、提携関係または業務受託企業との関係が解消された場合や、計画どおりの人員の確保が出来ない場合、あるいは既存人員の流出が生じた場合には、当社の事業活動に支障が生じ、当社の財政状態や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

(c) 少数の事業推進者への依存について

当社の事業戦略を成し遂げるには、当社事業戦略を推進する各部門の責任者と研究開発員に強く依存するところがあります。今後も当社は優秀な人材の確保および社内教育に努めてまいりますが、人材の確保および社内人材の教育が計画どおりに進まない場合、ならびに人材の流出が生じた場合には、当社の事業戦略や研究開発の推進に支障をきたす可能性があります。

また、当社はこれまで、創業科学者であり当社の競争力の源泉となっている技術の創出者・発明者でもある河邊拓己を中心として基礎研究・研究開発をはじめとする事業の全般を推進してまいりました。河邊は現在も代表取締役社長として当社の意思決定および事業運営にあたって広範かつ中心的な役割を担っております。

当社は、少数の事業推進者に過度に依存しない体制を構築すべく経営組織の強化を図っておりますが、当面は河邊への依存度が高い状態で推移することが見込まれるため、何らかの理由により河邊が当社の業務を遂行するにあたって困難をきたした場合には、当社の事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(d) 科学顧問会議(SAB)について

当社は、社長の諮問機関として、抗癌剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者による科学顧問会議(SAB)を組成しております。SABミーティングは、平成14年3月の発足以来概ね定期的に開催され、基礎研究から臨床開発に至る情報交換や議論を行っています。

今後も当社は優秀なSABメンバーの確保に努めてまいりますが、現在のメンバーとの間の契約が更新されないなど、何らかの理由によりメンバーの確保が困難となった場合またはメンバーの流出が生じた場合には、当社の研究開発の推進に何らかの支障をきたす可能性があります。

(e) 研究開発の主要部分に関するアウトソーシングについて

当社は、広く社外にも有能な専門家の参加を求め、これによる機動的な事業運営を図るため、以下に掲げる研究開発の主要な部分について、アウトソーシング契約に基づく外部委託に依存しております。

・化合物の最適化およびこれに関連する化合物合成業務

・前臨床試験および臨床試験に用いる、GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造設備およびその品質管理・製造管理に関する規則)に準拠した原薬製造業務

・臨床試験のコーディネート(CRO)

これらの契約につき、当社にとって不利な契約改訂が行われた場合または契約期間満了、解除、その他何らかの理由によりこれらの契約が終了した場合は、当社の研究開発の推進に支障をきたし、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(f) 自然災害について

当社は、事業活動の中心となる設備や人員が本社周辺に集中しており、地理的なリスク分散ができておりません。この地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊、事業活動の停滞によって、当社の財政状態や経営成績は影響を受ける可能性があります。

④ 知的財産権に関するリスク

(a) 特許の状況について

当社の研究開発に関する特許は、すべて自社保有のものであります。その主要な特許は以下のとおりです。

対象 発明の名称 所有者 国際公開番号 登録状況
--- --- --- --- ---
薬剤スクリーニング法

オリジナルペプチドTAT-S216
G2期細胞周期停止の阻害、及びDNA損傷剤に対する細胞感作のための組成物及び方法 当社 2001/021771 米国、欧州主要国(注)および日本において成立しております。
CBP501およびそのバックアップ化合物群 抗増殖活性を有し、そして/又は核酸損傷剤を増大するペプチド及びペプチド模倣物あるいは処置 当社 2003/059942 米国、欧州主要国および日本において成立しております。
免疫調整活性、抗炎症活性、および抗ウイルス活性を有するペプチドおよびペプチド模倣物 当社 2004/112820 米国、日本において成立しております。
抗癌治療の効力を推定するための感受性試験 当社 2005/014856 米国において成立しております。
ペプチド及びペプチド模倣物の併用投与並びに癌患者の部分母集団に対する治療 当社 2014/207556 米国において成立しております。
CBS9106をはじめとするCBS9100シリーズ DNA傷害を増強することによる抗癌活性をもつ化合物 当社 2009/031040 米国、欧州主要国および日本において成立しております。

(注)欧州主要国とは、欧州特許庁加盟国のうち、当社の特許戦略上有意義と判断し得る国を指します。具体的には、ドイツ、スイス、英国、フランス、ベルギー、イタリアなどです。

CBP501の最も主要な特許(物質特許)は、国際公開番号2003/059942であり、米国における有効期限は平成35年1月17日であります。なお、医薬品については特許延長制度が存在するため、上記期限が延長される可能性があります。また、平成27年10月に米国で成立したCBP501用途特許により、CBP501を含む化合物群が特許によって保護される実質的な期間が大きく延長される可能性があります。

出願中の各特許については、特許出願時に特許性等に関する十分な調査を行ってはおりますが、すべての特許出願について特許を受けられるとは限りません。当社の出願中の特許が成立しなかった場合、他社の競合品に対して特許権を行使することができず、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼすおそれがあります。

さらに、当社事業領域を包含するバイオテクノロジー関連産業においては、日々熾烈な研究開発競争が繰り広げられており、当社の特許が成立し当社技術を保護できたとしても、当社の研究開発を超える優れた開発力により、当社の特許が淘汰または無力化されるおそれは常に存在しております。仮にそのような研究開発が他社によりなされた場合には、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、これらの特許が発行された場合にも、これらの権利を維持していくための費用が今後当社の負担になる可能性もあります。

なお、本項に記載した事項については、現在、これらの状況に支障もしくは支障の発生を懸念される事項は存在しておりません。

(b) 訴訟およびクレームについて

本書提出日現在において、当社の開発に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟およびクレームが発生した事実はありません。

また、当社は、今後発生し得るこのような問題を未然に防止するため、事業展開にあたっては弁護士との相談や特許事務所を通じた特許調査を適宜実施しており、現時点において、当社事業が第三者の特許権等に抵触する可能性は低いものと認識しております。

しかしながら、当社のような研究開発型の企業にとって、差止請求、損害賠償請求、実施料請求等の知的財産権侵害問題の可能性を完全に排除することは困難であります。また、当社が第三者との間の法的紛争に巻き込まれた場合、解決に時間および多大の費用を要する可能性があり、さらに、当社が第三者の特許権等を侵害していた場合、当該第三者から差止請求権や損害賠償請求権を行使されたり、高額な実施料を請求されたりすることにより、当社の事業戦略、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(c) 特許の確保に関するリスクについて

当社が職務発明の発明者である役員・従業員等から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は発明者に対して特許法第35条第3項に定める「相当の対価」を支払わなければなりません。これまでに対価の支払について発明者との間で問題が生じたことはありませんが、対価の相当性につき紛争が発生する可能性を将来にわたり完全に排除することはできません。紛争が生じた場合や、発明者に追加の対価を支払わなければならない場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼすおそれがあります。

また、当社が過去に譲り受けた特許および出願特許について、当社または前保有者が第三者により使用権や担保権の主張を受ける可能性を完全に排除することはできず、かかる主張を受けた場合には、当社の事業戦略、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(d) 情報管理について

当社が研究もしくは開発している途上の知見、技術、ノウハウ等、重要な機密情報が流出した場合には、当社の事業戦略、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このリスクを低減するために当社は、役職員、SABメンバー、取引先等との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するとともに、個別の事情に応じた情報開示を行うなど、厳重な情報管理に努めております。

しかしながら、役職員、SABメンバー、取引先等によりこれが遵守されなかった場合には、重要な機密情報が漏洩する可能性があり、かかる場合には当社の事業に影響を与える可能性があります。

⑤ 経営成績の推移について

(a) 過年度における業績推移について

当社の主要な経営指標等の推移は以下のとおりであります。

回次 第14期 第15期 第16期 第17期 第18期
--- --- --- --- --- ---
決算年月 平成25年6月 平成26年6月 平成27年6月 平成28年6月 平成29年6月
--- --- --- --- --- ---
事業収益(千円) 60,958 105,243 109,852
営業利益(千円) △651,875 △483,814 △283,542 △399,115 △406,825
経常利益(千円) △641,857 △480,229 △265,714 △413,739 △400,652

当社の現在までの事業収益は、過去に受託した委託研究の対価ならびに提携契約に基づく収益のみであり、当社が開発した抗癌剤の製品売上による事業収益は未だ計上しておりません。

また、現在まで、抗癌剤開発のための研究開発活動に伴う費用計上が収益を上回り、営業損失、経常損失を計上する状態が続いています。

このため、過年度の財務経営指標は期間業績比較を行うための材料としては不十分であると考えられ、今後の当社業績を予測する材料としては不十分な面があります。

(b) マイナスの繰越利益剰余金を計上していることについて

当社は研究開発型ベンチャー企業であり、当社が開発した抗癌剤が上市され製品売上高を計上するようになるまでの期間は、多額の製品開発費用が先行して計上されます。そのため、特別利益を計上した第11期を除き、第1期から第18期まで連続して当期純損失を計上したことにより、第18期末において△7,451,693千円の繰越利益剰余金を計上しております。

当社は、中長期事業計画に基づき、将来の利益拡大を目指しております。しかしながら、上記のとおり設立以来損益は赤字基調が続いており、将来において事業の進展が遅れ、計画どおりの利益を計上できない場合には、マイナスの繰越利益剰余金がプラスとなる時期が著しく遅れる可能性があります。

(c) 資金繰りについて

当社のような創薬企業の財務上の特徴は、最初の製品が上市するまでは安定的な収益源がなく、候補化合物の研究開発費用の負担により、長期に亘って先行投資の期間が続くことです。この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。当社も創業以来継続的に営業損失を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローは第8期から第18期までマイナスを計上しております。また、当社は、当事業年度末において現金及び預金を889,368千円保有しているものの、現時点において安定的な収益源を有しておりません。

このため、先行投資期間においては、現在進めているアライアンス活動で獲得する新規提携パートナーからの契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の形で営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるほか、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスにより補填する方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合には、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。また、新株発行による資金調達が実施された場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株あたりの株式価値は希薄化する可能性があります。

(d) 税務上の繰越欠損金について

当社には現在、税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税および事業税が課せられておらず、今後も数期間はこの状態が続くものと想定しております。

しかしながら将来、事業計画の進展から順調に当社業績が推移するなどして想定よりも早期に繰越欠損金が解消され、これによる課税所得の控除が受けられなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税および事業税が課せられることとなり、現在想定している当期純利益もしくは当期純損失およびキャッシュ・フローの計画に影響を与える可能性があります。

⑥ 為替変動リスクについて

当社が実施する海外での臨床試験においては、研究開発費等の支出に外貨建取引が含まれる場合があります。その場合、当社は、外貨建取引の計画時と決済時の間の為替変動リスクを回避するために外貨建取引の支出計画に基づき外貨を事前購入するなどの方法でリスク回避を図る場合がありますが、この為替変動リスクを完全に回避できるとは限らず、この為替変動リスクが顕在化した場合には当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また為替変動に伴う当社保有外貨評価額の変動により、四半期会計期間および事業年度において為替差損益を計上し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。

⑦ 配当政策について

当社の事業ステージは、現時点では研究開発における先行投資の段階にあるため、当社は創業以来、株主に対する利益配当および剰余金配当を実施しておりません。また、今後も当面は、企業体質の強化および研究開発活動の継続的な実施に備えた資金の確保を優先し、配当は行わない方針であります。

ただし、株主への利益還元については、当社の重要な経営課題と認識しており、将来的には経営成績および財政状態を勘案しつつ剰余金配当を検討する所存であります。

⑧ 潜在株式の行使による当社株式価値の希薄化について

当社は、当社取締役(監査等委員を含む)、従業員および社外協力者等の業績向上に対する意欲や士気を高め、また優秀な人材を確保する観点から、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づき新株予約権を取締役(監査等委員を含む)および従業員に対して付与しております。

また、当社は平成27年6月22日開催の取締役会において、資金調達を目的とする、第三者割当による行使価額修正条項付き第10回新株予約権を発行しております。

当事業年度末現在における当社の発行済株式総数は5,494,600株ですが、これに対して、上記の新株予約権が将来行使された場合の新株(以下「潜在株式」)発行予定株数の合計は450,500株と、発行済株式総数の8.2%であります。

今後についても優秀な人材確保のために、同様のインセンティブプランを継続して実施する可能性があります。また、新株予約権を活用した資金調達を実施する可能性もあります。このため、既に付与された、もしくは今後付与される当該新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株あたりの株式価値は希薄化する可能性があります。

⑨ 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社が手がける創薬事業は、医薬品として承認された製品の売上による事業収益の計上までに多額の資金と長い時間を要する等の特色があります。当社は創業以来現時点まで製品の売上による事業収益を計上しておらず、また、現時点において、医薬品として承認された製品、承認が確実となっている開発品のいずれも有しておりません。

現在開発を進めている医薬品候補化合物は、CBP501については臨床第2相試験終了、CBS9106については臨床第1相試験の段階にあります。これらの候補化合物の開発が今後順調に進捗し医薬品として承認され事業収益に寄与する保証はなく、また、順調に進捗した場合にはさらに多額の資金を投入して開発を進める必要があり、この資金の源泉となる製薬企業等との提携等が必要となるところ、当社は現時点において、CBP501については製薬企業等との提携関係を有しておらず、CBS9106については提携パートナーを有しているもののこれによる収益は当社の事業費用の全額を賄うには至っておりません。この状況により当社には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

当該状況を解消するべく、当社は、CBP501臨床第2相試験の結果ならびにそのデータの詳細な解析によって得られた知見、ならびに新たに開始する免疫チェックポイント阻害抗体の併用による臨床試験(フェーズ1b試験)の進行を踏まえた戦略提携の成立を最重要課題として収益の獲得に努めます。あわせてCBS9106に関しても、Stemline社とのライセンス契約において除外地域となっている日本・中国・台湾・韓国における追加アライアンス活動を進めてまいります。 

5【経営上の重要な契約等】

ライセンス契約

相手方の名称 国名 契約品目 契約締結日 契約内容 契約期間
Stemline Therapeutics, Inc. 米国 CBS9106 平成26年

12月26日
CBS9106の開発・製造・商業化にかかる全世界(日本および中国・台湾・韓国を除く)における独占的権利の供与 契約期間の定めなし

(注)上記のライセンス契約においては、契約締結日付で契約一時金を、以降は技術アドバイザリーフィーを、それぞれ当社で事業収益に計上しております。  

6【研究開発活動】

当社は、「大部分の癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なること」に着目する独特の創薬アプローチで、抗癌剤の研究開発活動を行っております。

当社は医薬品事業の単一セグメントであり、当事業年度における研究開発費は294,921千円であります。

(1)研究開発体制

基礎研究部門については沼津本社を拠点としております。

探索研究については、当社独自の薬剤スクリーニング法による探索を行っております。この探索を効率的に推進するために、当社スクリーニング法の改良に努め、新規医薬品候補化合物の創出・獲得の可能性を高める努力を行っております。

最適化段階においては、最適化の過程で必要となる新規候補化合物の合成および最適化作業の一部を、この領域において経験の豊富なアウトソーシング先に委託しております。

臨床開発においては、抗癌剤の開発経験が豊富な大手グローバルCROとの緊密な提携関係により、柔軟な臨床試験運営を可能としております。

また、当社は、社長の諮問機関として、抗癌剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者からなる科学顧問会議(SAB)を組成しております。SABのチェアマンであるダニエル・D・ヴァンホフ教授は、全米癌学会会長・米国癌治療学会会長を歴任した著名な癌臨床研究者で、これまで20年以上にわたり200種類以上の抗癌剤の臨床試験に関わっています。当社は、同氏を議長とするSABミーティングを、平成14年3月の発足以来年2回定期的に開催し、研究開発全般に関する情報交換や議論を行っています。

平成29年6月30日現在、当社の研究開発人員数は8名と、少人数による体制を敷いておりますが、上記の連携関係を十分に活用することにより、既存パイプラインの研究開発推進と新規開発候補化合物の獲得を効率的かつ積極的に推進しております。

(2)薬剤スクリーニング法について

創薬事業において基本技術となるのは、当該領域の特性に合致した効率の良い薬剤候補化合物のスクリーニング法およびその評価システムです。当社では設立以来、生細胞の挙動に着目した独自のスクリーニング法の構築と改良に注力してまいりました。

現在当社が保有するすべての抗癌剤候補化合物は、この技術により自社で探索し、最適化を進めた結果として創出・獲得されたものです。

当社は、現在も、この領域における将来にわたる競争優位確保を目的として、このスクリーニング法のさらなる改良に取り組んでおります。 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針および見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、決算日における資産および負債、会計期間における収益および費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績、適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。

(2)当事業年度の財政状態の分析

当事業年度末の総資産は993,281千円となり、前期比26,008千円の増加となりました。純資産の部においては当期純損失の計上により繰越利益剰余金が419,498千円減少し、資産の部においては、現金及び預金が74,258千円増加しております。

(3)当事業年度の経営成績の分析

当事業年度においては、CBS9106にかかる提携契約に基づき、事業収益109,852千円を計上しました。当社の主要プロダクトであるCBP501についても同様に製薬企業等との提携獲得活動により収益確保に努めてまいりましたが、当事業年度内の契約締結には至りませんでした。また、研究開発費については、例年水準の基礎研究費支出にCBP501臨床試験準備費用ならびに次世代CBPプロジェクト関連の支出が加わり、前期比21,259千円減少の294,921千円となりました。販売費及び一般管理費は、前期比33,578千円増加の221,756千円となり、研究開発費と合わせた事業費用は、前期比12,319千円増加し、516,678千円となりました。また、固定資産の減損処理に伴い特別損失17,595千円を計上いたしました。この結果、営業損失は前期比7,709千円損失増の406,825千円、経常損失は前期比13,087千円損失減の400,652千円、当期純損失は前期比4,508千円損失増の419,498千円となりました。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗癌剤の上市後において製品売上高の計上により利益を確保する計画ですが、それまでの先行投資期間においては抗癌剤の研究開発費負担等から損失を計上する予定です。なお、先行投資期間においては、主に提携製薬会社からの収入が損益改善に寄与する可能性があります。

CBP501については、現在、提携獲得活動を積極的に進めております。また、CBS9106についても、既存の提携契約において範囲外となっている日本・中国・台湾・韓国を対象とする提携獲得活動を実施しております。それらの結果として新たに提携パートナーが確保された場合には、契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の収入を受取る可能性があり、当面は開発の進捗状況および当該提携獲得活動の状況が当社の損益に大きな影響を与えます。

(5)資本の財源および資金の流動性についての分析

当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗癌剤の上市後に製品販売による収入を計上する計画ですが、それまでの先行投資期間においては研究開発費の支出等から営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスを計上する計画です。

先行投資期間における営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスについては、現在進めているアライアンス活動で獲得する新規提携パートナーからの契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の形で営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるほか、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスにより補填する方針です。

当事業年度の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、CBP501臨床試験準備費用ならびに次世代CBPプロジェクト関連の支出等により、313,109千円の減少(前事業年度417,259千円の減少)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、300千円の減少(前事業年度13,390千円の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使による収入により、380,828千円の増加(前事業年度375,152千円の増加)となりました。

これらに加え、外貨建預金について現金及び現金同等物に係る換算差額6,840千円を計上した結果、当事業年度末の現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ74,258千円増加し、889,368千円となりました。

(6)継続企業の前提に関する重要事象等を改善するための対応策について

当社は、「4 事業等のリスク」に記載した、継続企業の前提に関する重要事象等の存在する当該状況を解消すべく、CBP501に関する戦略提携の成立を最重要課題として収益の獲得に努めます。

また、「(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析」に記載のとおり、必要に応じて資金調達等を実施することも検討してまいります。 

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第3【設備の状況】

1【設備投資等の概要】

当社は、医薬品事業の単一セグメントであります。

当事業年度については、設備投資はありません。  

2【主要な設備の状況】

当社における主要な設備は、以下のとおりであります。

平成29年6月30日現在
事業所名

(所在地)
セグメントの

名称
設備の内容 帳簿価額(千円) 従業員数

(人)
--- --- --- --- --- --- ---
建物 工具、器具及び備品 合計
--- --- --- --- --- --- ---
本社

(静岡県沼津市)
医薬品事業 本社機能

基礎研究

簡易薬効試験
10(1)

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.本社については建物を賃借しており、年間賃借料は24,000千円であります。

3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 

3【設備の新設、除却等の計画】

当社の設備投資については、研究開発用設備を中心に、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して決定しております。

なお、当事業年度末現在における重要な設備の新設、改修計画はありません。  

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第4【提出会社の状況】

1【株式等の状況】

(1)【株式の総数等】

①【株式の総数】
種類 発行可能株式総数(株)
--- ---
普通株式 15,000,000
15,000,000
②【発行済株式】
種類 事業年度末現在発行数(株)

(平成29年6月30日)
提出日現在発行数(株)

(平成29年9月26日)
上場金融商品取引所名または登録認可金融商品取引業協会名 内容
--- --- --- --- ---
普通株式 5,494,600 5,496,600 東京証券取引所マザーズ市場 (注)1,2
5,494,600 5,496,600

(注)1.完全議決権株式であり、権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式であります。

2.1単元の株式数は100株であります。

3.「提出日現在発行数」欄には、平成29年9月1日からこの有価証券報告書提出日までの間に、新株予約権の行使により発行された株式数は含まれておりません。 

(2)【新株予約権等の状況】

会社法に基づき発行した新株予約権は次のとおりです。

(平成21年5月22日臨時株主総会決議)

区分 事業年度末現在

(平成29年6月30日)
提出日の前月末現在

(平成29年8月31日)
--- --- ---
新株予約権の数(個) 575 575
新株予約権のうち自己新株予約権の数(個)
新株予約権の目的となる株式の種類 普通株式 同左
新株予約権の目的となる株式の数(株) 57,500 57,500
新株予約権の行使時の払込金額(円) 1,589 1,589
新株予約権の行使期間 平成23年5月23日から

平成31年5月23日まで
同左
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格   1,589

資本組入額   794.5
発行価格   1,589

資本組入額   794.5
新株予約権の行使の条件 新株予約権者が下記①②のいずれの地位にも該当しなくなった場合、本新株予約権を行使できない。ただし、当社取締役会において、特に認めた場合は、この限りではない。

①当社及び当社子会社(将来の子会社を含むものとする。)の役員(取締役、監査役を含む)又は従業員たる地位。

②当社の取締役会において社外協力者(取引先、業務提携先、顧問、アドバイザー、コンサルタント等当社又は当社子会社との間で協力関係にある者)として認定された地位。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 新株予約権を譲渡するには、会社の取締役会の承認を要する。 同左
代用払込みに関する事項
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 当社が、会社法第236条第1項八号イ、ロ、ハ、ニ及びホによりそれぞれ合併、吸収分割、新設分割、株式交換、又は株式移転を行う場合には、当該時点において行使されていない本新株予約権は消滅し、これに代わる合併後存続する株式会社又は合併により設立する株式会社、吸収分割する株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を承継する株式会社、新設分割により設立する株式会社、株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する株式会社、又は株式移転により設立する株式会社(以下「株式会社」という。)により発行される新株予約権を本新株予約権者に交付す 同左
区分 事業年度末現在

(平成29年6月30日)
提出日の前月末現在

(平成29年8月31日)
--- --- ---
ることとする。この場合、当該合併、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転に際し、当社と株式会社との間で締結される吸収・新設合併契約(会社法第749条第1項四号イ及び第753条第1項十号イ)、吸収分割契約(会社法第758条五号イ)、新設分割計画(会社法第763条十号イ)、株式交換契約(会社法第768条第1項四号イ)又は株式移転計画(会社法第773条第1項九号イ)において株式会社が交付する下記の新株予約権の内容を定めるものとする。

①新株予約権の目的たる株式の種類

普通株式とする。

②新株予約権の数及び株式の数

合併、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転の条件等を勘案の上、合理的な調整がなされた新株予約権の数及び付与株式の数とする。

③各新株予約権の行使の際の払込金額

合併、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転の条件等を勘案の上、行使価額につき合理的な調整がなされた額に、付与株式数を乗じた額とする。

④新株予約権の行使期間

上記新株予約権の行使期間に定める新株予約権の行使期間の開始日と合併、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転の日のいずれか遅い日から、上記新株予約権の行使期間に定める新株予約権の行使期間の満了日までとするが、行使期間は合理的な調整をすることができる。

⑤その他の新株予約権の行使条件

上記新株予約権の行使の条件に準じて決定する。

⑥新株予約権の譲渡制限

新株予約権の譲渡につき、株式会社の取締役会の承認を要するものとする。

(注)1.平成21年5月14日開催の取締役会決議に基づき、平成21年6月1日付で普通株式1株につき100株の分割を行っております。

2.当社が株式分割を実施する場合、普通株式の無償割当をする場合、又は株式併合を行う場合は、次の算式により行使価額を適切に調整し、調整により1株未満の端数が発生する場合は、これを切り上げます。

調整後行使価額= 調整前行使価額×手続実施前の発行済普通株式総数
手続実施後の発行済普通株式総数

当社が時価(ただし、株式上場前は調整前行使価額)を下回る払込金額をもって当社普通株式を交付する場合、又は、時価(ただし、株式上場前は調整前行使価額)を下回る価額もって、その取得と引換えに会社の普通株式を交付する取得条項付株式、取得請求権付株式もしくは取得条項付新株予約権を発行する場合、又は調整前行使価額を下回る価額をもって当社の普通株式の交付を請求できる新株予約権その他の証券もしくは権利を発行する場合、次の算式により行使価額を調整します。

調整後行使価額= 既発行株式数×調整前行使価額+新発行株式数×1株当たり払込金額
既発行株式数+新発行株式数

3.平成24年8月10日開催の取締役会決議に基づき、第三者割当により第8回新株予約権を発行したことに伴い、上記2.の算定式により、行使価額は2,100円から1,771円へと調整されました。

4.平成25年11月14日開催の取締役会決議に基づき、第三者割当により第9回新株予約権および第1回転換社債型新株予約権付社債を発行したことに伴い、上記2.の算定式により、行使価額は1,771円から1,630円へと調整されました。

5.平成28年5月25日開催の取締役会決議に基づき、ストックオプションとして第11回新株予約権を発行したことに伴い、上記2.の算定式により、行使価額は1,630円から1,589円へと調整されました。

(平成22年9月28日定時株主総会決議)

区分 事業年度末現在

(平成29年6月30日)
提出日の前月末現在

(平成29年8月31日)
--- --- ---
新株予約権の数(個) 625 625
新株予約権のうち自己新株予約権の数(個)
新株予約権の目的となる株式の種類 普通株式 同左
新株予約権の目的となる株式の数(株) 62,500 62,500
新株予約権の行使時の払込金額(円) 783 783
新株予約権の行使期間 平成24年11月9日から

平成29年11月8日まで
同左
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格    783

資本組入額   391.5
発行価格    783

資本組入額   391.5
新株予約権の行使の条件 ①本新株予約権者は、権利行使時において、当社の取締役、監査役もしくは従業員の地位を有していることを要する。ただし、取締役会において特例として権利行使を認める旨の書面による承認を事前に得た場合はこの限りでない。

②その他権利行使の条件は、当社と新株予約権者との間で締結する「新株予約権割当契約書」に定めるところによる。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による新株予約権の取得については取締役会の決議による承認を要する。 同左
代用払込みに関する事項
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 組織再編に際して定める契約書または計画書等に以下定める株式会社の新株予約権を交付する旨を定めた場合には、当該組織再編の比率に応じて、以下に定める株式会社の新株予約権を交付するものとする。

①合併(当社が消滅する場合に限る)

 合併後存続する株式会社または合併により設立する株式会社

②吸収合併

吸収合併をする株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部または一部を承継する株式会社

③新設合併

新設合併により設立する株式会社

④株式交換

株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する株式会社

⑤株式移転

株式移転により設立する株式会社
同左

(注)1.当社が、当社普通株式につき株式分割または株式併合を行う場合、新株予約権の行使時の払込金額(「行使価額」)は、株式分割または株式併合の比率に応じ次の算式により調整されるものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げます。

調整後行使価額 調整前行使価額 ×
分割・併合の比率

また、当社が時価を下回る価額で当社普通株式につき新株式の発行または自己株式の処分を行う場合(会社法第194条の規定(単元未満株式による単元未満株式売渡請求。)に基づく自己株式の売渡し、当社普通株式に転換される証券もしくは転換できる証券または当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の転換または行使の場合を除く。)、行使価額は次の算式により調整されるものとし、調整により生じる1円未満の端数は切り上げます。

調整後

行使価額
調整前

行使価額
× 既発行株式数 新規発行株式数×1株当たり払込金額
新規発行前の株価
既発行株式数+新規発行による増加株式数

上記算式において「既発行株式数」とは、当社の発行済普通株式総数から当社が保有する普通株式に係る自己株式数を控除した数とし、また、自己株式の処分を行う場合には「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えます。

さらに、当社が合併等を行う場合、株式の無償割当を行う場合、その他上記の行使価額の調整を必要とする場合には、合併等の条件、株式の無償割当の条件等を勘案のうえ合理的な範囲内で行使価額を調整することができます。

2.平成24年8月10日開催の取締役会決議に基づき、第三者割当により第8回新株予約権を発行したことに伴い、上記1.の算定式により、行使価額は812円から797円へと調整されました。

3.平成25年11月14日開催の取締役会決議に基づき、第三者割当により第9回新株予約権および第1回転換社債型新株予約権付社債を発行したことに伴い、上記1.の算定式により、行使価額は797円から783円へと調整されました。

(平成27年6月22日取締役会決議)

区分 事業年度末現在

(平成29年6月30日)
提出日の前月末現在

(平成29年8月31日)
--- --- ---
新株予約権の数(個) 1,960
新株予約権のうち自己新株予約権の数(個)
新株予約権の目的となる株式の種類 普通株式 同左
新株予約権の目的となる株式の数

(株)
196,000
新株予約権の行使時の払込金額(円) 当初行使価額 1株当たり1,160円 当初行使価額 1株当たり1,160円
新株予約権の行使期間 平成27年7月10日から

平成29年7月10日まで
同左
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) (a)本新株予約権の行使により株式を交付する場合の株式1株の払込金額

 本新株予約権の行使により交付する当社普通株式1株の払込金額は、行使請求に係る各本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の総額に、行使請求に係る各本新株予約権の払込金額の総額を加えた額を、注記4「新株予約権の目的となる株式の数」記載の株式の数で除した額とする。

(b)本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本金及び資本準備金

 本新株予約権の行使により株式を発行する場合の増加する資本金の額は、会社計算規則第17条の定めるところに従って算定された資本金等増加限度額に0.5を乗じた金額とし、計算の結果1円未満の端数を生じる場合はその端数を切り上げた額とする。増加する資本準備金の額は、資本金等増加限度額より増加する資本金の額を減じた額とする。
同左
新株予約権の行使の条件 各本新株予約権の一部行使はできない。 同左
新株予約権の譲渡に関する事項
代用払込みに関する事項
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項

(注)1.本新株予約権は、行使価額修正条項付新株予約権付社債券等であります。

2.当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の特質

(a)本新株予約権の目的となる株式の総数は1,100,000株、本新株予約権1個当たりの目的たる株式の数(以下「割当株式数」という。)は100株で確定しており、株価の上昇又は下落により行使価額(注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(a)項第(2)号に定義する。)が修正されても変化しない(但し、注記4「新株予約権の目的となる株式の数」に記載のとおり、調整されることがある。)。なお、株価の上昇又は下落により行使価額が修正された場合、本新株予約権による資金調達の額は増加又は減少する。

(b)行使価額の修正基準:本新株予約権の行使価額は、本新株予約権の各行使請求の効力発生日の直前取引日における当社普通株式の東京証券取引所における普通取引の終値(以下「終値」という。)(同日に終値がない場合には、その直前の終値)の90%に相当する金額(1円未満の端数を切り上げる。)が、当該効力発生日の直前に有効な行使価額を1円以上上回る場合又は下回る場合には、当該効力発生日以降、当該金額に修正される。

(c)行使価額の修正頻度:行使の際に本注記第(b)項に記載の条件に該当する都度、修正される。

(d)行使価額の下限:当初812円(但し、注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(c)項の規定を準用して調整されることがある。)

(e)割当株式数の上限:本新株予約権の目的となる株式の総数は1,100,000株(平成27年5月31日現在の発行済株式総数に対する割合は23.97%)、割当株式数は100株で確定している。

(f)本新株予約権がすべて行使された場合の資金調達額の下限(本注記第(d)項に記載の行使価額の下限にて本新株予約権がすべて行使された場合の資金調達額):900,350,000円(但し、本新株予約権は行使されない可能性がある。)

(g)本新株予約権には、当社の決定により本新株予約権の全部又は一部の取得を可能とする条項が設けられている(詳細は、注記7「自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件」を参照)。

3.新株予約権の目的となる普通株式の内容は「(1)株式の総数等 ② 発行済株式」の内容と同一であります。

4.新株予約権の目的となる株式の数

(a)本新株予約権の目的である株式の総数は、1,100,000株とする(割当株式数は100株とする。)。但し、以下の第(b)項乃至第(d)項により割当株式数が調整される場合には、本新株予約権の目的である株式の総数は調整後割当株式数に応じて調整されるものとする。

(b)当社が注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(c)項の規定に従って行使価額の調整を行う場合には、割当株式数は次の算式により調整される。但し、調整の結果生じる1株未満の端数は切り捨てる。なお、かかる算式における調整前行使価額及び調整後行使価額は、注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(c)項に定める調整前行使価額及び調整後行使価額とする。

調整後割当株式数= 調整前割当株式数×調整前行使価額
調整後行使価額

(c)調整後割当株式数の適用日は、当該調整事由に係る注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(c)項第(2)号、第(5)号及び第(6)号による行使価額の調整に関し、同調整後行使価額を適用する日と同日とする。

(d)割当株式数の調整を行うときは、当社は、調整後の割当株式数の適用開始日の前日までに、本新株予約権者に対し、かかる調整を行う旨並びにその事由、調整前割当株式数、調整後割当株式数及びその適用開始日その他必要な事項を書面で通知する。但し、注記6「新株予約権の行使時の払込金額」第(c)項第(2)号⑤に定める場合その他適用開始日の前日までに上記通知を行うことができない場合には、適用開始日以降速やかにこれを行う。

5.新株予約権の行使時の払込金額

(a)本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

(1)各本新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は、行使価額に割当株式数を乗じた額とする。

(2)本新株予約権の行使に際して出資される当社普通株式1株当たりの金銭の額(以下「行使価額」という。)は、当初1,160円とする。

(b)行使価額の修正

本新株予約権の各行使請求の効力発生日(以下「修正日」という。)の直前取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値(同日に終値がない場合には、その直前の終値)の90%に相当する金額の1円未満の端数を切り上げた金額(以下「修正日価額」という。)が、当該修正日の直前に有効な行使価額を1円以上上回る場合又は下回る場合には、行使価額は、当該修正日以降、当該修正日価額に修正される。但し、修正日にかかる修正後の行使価額が812円(以下「下限行使価額」といい、本注記第(c)項の規定を準用して調整される。)を下回ることとなる場合には行使価額は下限行使価額とする。

本新株予約権のいずれかの行使にあたって上記修正が行われる場合には、当社は、かかる行使の際に、当該本新株予約権者に対し、修正後の行使価額を通知する。

(c)行使価額の調整

(1)当社は、当社が本新株予約権の発行後、下記第(2)号に掲げる各事由により当社の普通株式数に変更を生じる場合又は変更を生じる可能性がある場合には、次に定める算式(以下「行使価額調整式」という。)をもって行使価額を調整する。

既発行株式数+ 新発行・処分株式数× 1株当たりの払込金額
調整後行使価額=調整前行使価額× 時価
既発行株式数+新発行・処分株式数

(2)行使価額調整式により行使価額の調整を行う場合及び調整後の行使価額の適用時期については、次に定めるところによる。

①下記第(4)号②に定める時価を下回る払込金額をもって当社普通株式を新たに発行し、又は当社の保有する当社普通株式を処分する場合(無償割当てによる場合を含む。)(但し、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の行使、取得請求権付株式又は取得条項付株式の取得、その他当社普通株式の交付を請求できる権利の行使によって当社普通株式を交付する場合、及び会社分割、株式交換又は合併により当社普通株式を交付する場合を除く。)

調整後の行使価額は、払込期日(募集に際して払込期間を定めた場合はその最終日とし、無償割当ての場合はその効力発生日とする。)以降、又はかかる発行若しくは処分につき株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合はその日の翌日以降これを適用する。

②株式の分割により普通株式を発行する場合

調整後の行使価額は、株式の分割のための基準日の翌日以降これを適用する。

③下記第(4)号②に定める時価を下回る払込金額をもって当社普通株式を交付する定めのある取得請求権付株式又は下記第(4)号②に定める時価を下回る払込金額をもって当社普通株式の交付を請求できる新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)を発行又は付与する場合(但し、当社又はその関係会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第8項に定める関係会社をいう。)の取締役その他の役員又は使用人に新株予約権を割り当てる場合を除く。)

調整後の行使価額は、取得請求権付株式の全部に係る取得請求権又は新株予約権の全部が当初の条件で行使されたものとみなして行使価額調整式を適用して算出するものとし、払込期日(新株予約権の場合は割当日)以降又は(無償割当ての場合は)効力発生日以降これを適用する。但し、株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合には、その日の翌日以降これを適用する。

④当社の発行した取得条項付株式又は取得条項付新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを含む。)の取得と引換えに下記第(4)号②に定める時価を下回る価額をもって当社普通株式を交付する場合

調整後の行使価額は、取得日の翌日以降これを適用する。

⑤本号①乃至③の場合において、基準日が設定され、かつ効力の発生が当該基準日以降の株主総会、取締役会その他当社の機関の承認を条件としているときには、本号①乃至③にかかわらず、調整後の行使価額は、当該承認があった日の翌日以降これを適用する。この場合において、当該基準日の翌日から当該承認があった日までに本新株予約権の行使請求をした本新株予約権者に対しては、次の算出方法により、当社普通株式を交付する。

株式数= (調整前行使価額-調整後行使価額)× 調整前行使価額により

当該期間内に交付された株式数
調整後行使価額

この場合、1株未満の端数を生じたときはこれを切り捨てるものとする。

(3)行使価額調整式により算出された調整後の行使価額と調整前の行使価額との差額が1円未満にとどまる場合は、行使価額の調整は行わない。但し、その後行使価額の調整を必要とする事由が発生し、行使価額を調整する場合には、行使価額調整式中の調整前行使価額に代えて調整前行使価額からこの差額を差し引いた額を使用する。

(4)①行使価額調整式の計算については、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を四捨五入する。

②行使価額調整式で使用する時価は、調整後の行使価額が初めて適用される日に先立つ45取引日目に始まる30取引日の東京証券取引所における当社普通株式の普通取引の終値の平均値(終値のない日数を除く。)とする。この場合、平均値の計算は、円位未満小数第2位まで算出し、小数第2位を四捨五入する。

③行使価額調整式で使用する既発行株式数は、株主に割当てを受ける権利を与えるための基準日がある場合はその日、また、かかる基準日がない場合は、調整後の行使価額を初めて適用する日の1ヶ月前の日における当社の発行済普通株式の総数から、当該日において当社の保有する当社普通株式を控除した数とする。また、上記第(2)号⑤の場合には、行使価額調整式で使用する新発行・処分株式数は、基準日において当社が有する当社普通株式に割当てられる当社の普通株式数を含まないものとする。

(5)上記第(2)号の行使価額の調整を必要とする場合以外にも、次に掲げる場合には、当社は、本新株予約権者と協議のうえ、その承認を得て、必要な行使価額の調整を行う。

①株式の併合、資本の減少、会社分割、株式交換又は合併のために行使価額の調整を必要とするとき。

②その他当社の普通株式数の変更又は変更の可能性が生じる事由等の発生により行使価額の調整を必要とするとき。

③行使価額を調整すべき複数の事由が相接して発生し、一方の事由に基づく調整後の行使価額の算出にあたり使用すべき時価につき、他方の事由による影響を考慮する必要があるとき。

(6)上記第(2)号の規定にかかわらず、上記第(2)号に基づく調整後の行使価額を初めて適用する日が本欄第2項に基づく行使価額の修正日と一致する場合には、当社は、必要な行使価額の調整を行う。

(7)行使価額の調整を行うときは、当社は、調整後の行使価額の適用開始日の前日までに、本新株予約権者に対し、かかる調整を行う旨並びにその事由、調整前の行使価額、調整後の行使価額及びその適用開始日その他必要な事項を書面で通知する。但し、上記第(2)号⑤に定める場合その他適用開始日の前日までに上記通知を行うことができない場合には、適用開始日以降速やかにこれを行う。

6.自己新株予約権の取得の事由及び取得の条件

(a)当社は、本新株予約権の取得が必要と当社取締役会が決議した場合は、本新株予約権の払込期日の翌日以降、会社法第273条及び第274条の規定に従って通知をしたうえで、当社取締役会で定める取得日に、本新株予約権1個当たり650円の価額で、本新株予約権者(当社を除く。)の保有する本新株予約権の全部又は一部を取得することができる。一部取得をする場合には、抽選その他の合理的な方法により行うものとする。

(b)当社は、当社が株式交換又は株式移転により他の会社の完全子会社となることを当社の株主総会で承認決議した場合は、会社法第273条の規定に従って通知をしたうえで、当社取締役会で定める取得日に、本新株予約権1個当たり650円の価額で、本新株予約権者(当社を除く。)の保有する本新株予約権の全部を取得する。

7.本新株予約権に表示された権利の行使に関する事項について割当先との間で締結した取り決めの内容

(a)本新株予約権の行使の指定

コミットメント条項付き第三者割当て契約は、あらかじめ一定数の行使価額修正条項付新株予約権を割当先に付与したうえで、今後資金需要が発生した際に、当社が、一定の条件に従って本新株予約権を行使すべき旨及び行使すべき本新株予約権の数を指定(以下「行使指定」といいます。)できる仕組みとなっており、割当先は、かかる指定を受けた場合、指定された数の本新株予約権を、20取引日の期間中に、当社普通株式の終値が下限行使価額の120%に相当する金額を下回った場合や当社から本新株予約権の取得に関する通知を受け取った場合には指定された数の本新株予約権を行使しないことができる等、一定の条件及び制限のもとで、行使することをコミットする。当社は、この仕組みを活用することにより、資金需要に応じた機動的な資金調達を行うことができます。

但し、当社が一度に指定できる本新株予約権の数には一定の限度があり、本新株予約権の行使により交付されることとなる当社普通株式の数が、指定の前日までの1ヶ月間又は3ヶ月間における当社普通株式の1日当たり平均出来高数のいずれか少ない方の3日分を超えないように指定する必要があります。複数回の指定を行う場合には20取引日以上の間隔を空けなければならず、また、当社普通株式の終値が本新株予約権の下限行使価額の120%に相当する金額を下回る場合、未公表のインサイダー情報等がある場合、当社の財政状態又は業績に重大な悪影響をもたらす事態が発生した場合等一定の場合には当社はかかる指定を行うことはできません。なお、当社は、上記の指定を行った場合、その都度、東京証券取引所へ適時開示を行います。

(b)本新株予約権の行使の停止

当社は、その裁量により、本新株予約権の全部又は一部につき、行使することができない期間を指定(以下「停止指定」といいます。)することができます。停止指定の期間は当社の裁量により決定することができ、また、当社は、一旦行った停止指定をいつでも取り消すことができます。但し、上記の本新株予約権を行使すべき旨の指定を受けて割当先がコミットしている本新株予約権の行使を妨げることとなるような停止指定を行うことはできません。

(c)本新株予約権の取得に係る請求

割当先は、平成27年7月10日から平成29年5月31日の間のいずれかの取引日における当社普通株式の終値が本新株予約権の下限行使価額を下回った場合に当該取引日の翌取引日に当社に対して通知することにより、又は平成29年6月1日以降平成29年6月16日までに当社に対して通知することにより、本新株予約権の取得を請求することができ、かかる請求がなされた場合、当社は、本新株予約権の発行要項に従い、新株予約権の払込金額と同額の金銭を支払うことにより、原則として15取引日以内に本新株予約権を取得します。

(d)本新株予約権の譲渡

コミットメント条項付き第三者割当て契約に基づいて、本新株予約権の譲渡には当社取締役会の承認が必要となり、また、本新株予約権が譲渡された場合でも、当社が割当予定先に対して本新株予約権の行使指定、停止指定及びその取消しを行う権利、並びに割当予定先が当社に対して本新株予約権の取得を請求する権利は、譲受人に引き継がれます。

(e)本新株予約権の行使制限

割当先は、単一暦月中に本新株予約権の行使により取得される株式数が、本新株予約権の払込日時点にお

ける上場株式数の10%を超える場合には、当該10%を超える部分に係る転換又は行使を行なわない(割当

先が本新株予約権を第三者に売却する場合及びその後本新株予約権がさらに転売された場合であっても、

当社が、転売先となる者との間で、当該10%を超える部分に係る転換又は行使を制限する内容を約する旨

定めることを含む。)。

8.当社の株券の売買について割当先との間で締結した取り決めの内容

該当事項はありません。

(平成28年5月25日取締役会決議)

区分 事業年度末現在

(平成29年6月30日)
提出日の前月末現在

(平成29年8月31日)
--- --- ---
新株予約権の数(個) 1,345 1,345
新株予約権のうち自己新株予約権の数(個)
新株予約権の目的となる株式の種類 普通株式 同左
新株予約権の目的となる株式の数(株) 134,500 134,500
新株予約権の行使時の払込金額(円) 848 848
新株予約権の行使期間 平成30年6月9日から

平成35年6月8日まで
同左
新株予約権の行使により株式を発行する場合の株式の発行価格及び資本組入額(円) 発行価格    848

資本組入額   424
発行価格    848

資本組入額   424
新株予約権の行使の条件 ①本新株予約権者が当社又は当社子会社の取締役、監査役、顧問、従業員の何れもの地位を喪失した場合、その後、本新株予約権を行使することはできない。ただし、任期満了による退任、定年退職又は当社の都合による場合はこの限りでない。

②本新株予約権者の相続人は、本新株予約権を行使することができない。

③本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

④各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
同左
新株予約権の譲渡に関する事項 譲渡による本新株予約権の取得については、当社取締役会の決議による承認を要するものとする。 同左
代用払込みに関する事項
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 (注)1 同左

(注)1.当社が、合併(当社が合併により消滅する場合に限る。)、吸収分割、新設分割、株式交換または株式移転(以上を総称して以下、「組織再編行為」という。)を行う場合において、組織再編行為の効力発生日に新株予約権者に対し、それぞれの場合につき、会社法第236条第1項第8号イからホまでに掲げる株式会社(以下、「再編対象会社」という。)の新株予約権を以下の条件に基づきそれぞれ交付することとする。ただし、以下の条件に沿って再編対象会社の新株予約権を交付する旨を、吸収合併契約、新設合併契約、吸収分割契約、新設分割計画、株式交換契約または株式移転計画において定めた場合に限るものとする。

(1)交付する再編対象会社の新株予約権の数

新株予約権者が保有する新株予約権の数と同一の数をそれぞれ交付する。

(2)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の種類

再編対象会社の普通株式とする。

(3)新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数

組織再編行為の条件を勘案のうえ、別途定める方法((注)2)により決定する。

(4)新株予約権の行使に際して出資される財産の価額

交付される各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、組織再編行為の条件等を勘案のうえ、別途定める方法((注)3)で定められる行使価額を調整して得られる再編後行使価額に、上記 (3)に従って決定される当該新株予約権の目的である再編対象会社の株式の数を乗じた額とする。

(5)新株予約権を行使することができる期間

上表記載の新株予約権の行使期間の初日と組織再編行為の効力発生日のうち、いずれか遅い日から新株予約権の行使期間の末日までとする。

(6)新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金及び資本準備金に関する事項

別途定める方法((注)4)により決定する。

(7)譲渡による新株予約権の取得の制限

譲渡による取得の制限については、再編対象会社の取締役会の決議による承認を要するものとする。

(8)その他新株予約権の行使の条件

上表記載の新株予約権の行使の条件に準じて決定する。

(9)新株予約権の取得事由及び条件

別途定める方法((注)5)により決定する。

(10)その他の条件については、再編対象会社の条件に準じて決定する。

2.付与株式数は、本新株予約権の割当日後、当社が株式分割(当社普通株式の無償割当てを含む。以下同じ。)または株式併合を行う場合、次の算式により調整されるものとする。ただし、かかる調整は、本新株予約権のうち、当該時点で行使されていない新株予約権の目的である株式の数についてのみ行われ、調整の結果生じる1株未満の端数については、これを切り捨てるものとする。

調整後付与株式数=調整前付与株式数×分割(または併合)の比率

また、本新株予約権の割当日後、当社が合併、会社分割または資本金の額の減少を行う場合その他これらの場合に準じ付与株式数の調整を必要とする場合には、合理的な範囲で、付与株式数は適切に調整されるものとする。

3.本新株予約権の割当日後、当社が株式分割または株式併合を行う場合、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

調整後行使価額 調整前行使価額 ×
分割(または併合)の比率

また、本新株予約権の割当日後、当社が当社普通株式につき時価を下回る価額で新株の発行または自己株式の処分を行う場合(新株予約権の行使に基づく新株の発行及び自己株式の処分並びに株式交換による自己株式の移転の場合を除く。)、次の算式により行使価額を調整し、調整による1円未満の端数は切り上げる。

調整後

行使価額
調整前

行使価額
× 既発行株式数 新規発行株式数×1株あたり払込金額
新規発行前の1株あたりの時価
既発行株式数+新規発行株式数

なお、上記算式において「既発行株式数」とは、当社普通株式にかかる発行済株式総数から当社普通株式にかかる自己株式数を控除した数とし、また、当社普通株式にかかる自己株式の処分を行う場合には、「新規発行株式数」を「処分する自己株式数」に読み替えるものとする。

さらに、上記のほか、本新株予約権の割当日後、当社が他社と合併する場合、会社分割を行う場合、その他これらの場合に準じて行使価額の調整を必要とする場合には、当社は、合理的な範囲で適切に行使価額の調整を行うことができるものとする。

4.本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金の額は、会社計算規則第17条第1項に従い算出される資本金等増加限度額の2分の1の金額とする。計算の結果1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り上げるものとする。

本新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本準備金の額は、上記の資本金等増加限度額から、上記により増加する資本金の額を減じた額とする。

5.当社が消滅会社となる合併契約、当社が分割会社となる会社分割についての分割契約もしくは分割計画、または当社が完全子会社となる株式交換契約もしくは株式移転計画について株主総会の承認(株主総会の承認を要しない場合には取締役会決議)がなされた場合は、当社は、当社取締役会が別途定める日の到来をもって、本新株予約権の全部を無償で取得することができる。

また、新株予約権者が権利行使をする前に、上表記載の新株予約権の行使の条件に定める規定により本新株予約権の行使ができなくなった場合は、当社は新株予約権を無償で取得することができる。 

(3)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】

第4四半期会計期間

(平成29年4月1日から

平成29年6月30日まで)
第18期

(平成28年7月1日から

平成29年6月30日まで)
--- --- ---
当該期間に権利行使された当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の数(個) 4,690 4,690
当該期間の権利行使にかかる交付株式数(株) 469,000 469,000
当該期間の権利行使にかかる平均行使価額等(円) 812 812
当該期間の権利行使にかかる資金調達額(百万円) 380 380
当該期間の末日における権利行使された当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の数の累計(個) 9,040
当該期間の末日における当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等にかかる累計の交付株式数(株) 904,000
当該期間の末日における当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等にかかる累計の平均行使価額等(円) 829
当該期間の末日における当該行使価額修正条項付新株予約権付社債券等にかかる累計の資金調達額(百万円) 749

(4)【ライツプランの内容】

該当事項はありません。 

(5)【発行済株式総数、資本金等の推移】

年月日 発行済株式総数増減数

(株)
発行済株式総数残高(株) 資本金増減額

(千円)
資本金残高

(千円)
資本準備金増減額(千円) 資本準備金残高(千円)
--- --- --- --- --- --- ---
平成24年7月1日~

平成25年6月30日

(注)1
760,700 3,671,200 190,795 3,301,598 190,795 3,288,448
平成25年7月1日~

平成26年6月30日

(注)1
65,300 3,736,500 34,293 3,335,891 34,293 3,322,741
平成26年7月1日~

平成27年6月30日

(注)1
854,100 4,590,600 452,254 3,788,146 452,254 3,774,996
平成27年7月1日~

平成28年6月30日

(注)1
435,000 5,025,600 185,902 3,974,048 185,902 3,960,898
平成28年7月1日~

平成29年6月30日

(注)1
469,000 5,494,600 191,938 4,165,986 191,938 4,152,836

(注)1 新株予約権等の行使による増加であります。

2 平成27年6月22日提出の有価証券届出書に記載した「調達する資金の具体的な使途」について、当事業年度第1四半期会計期間においてCBP501の臨床試験計画が変更されたことに伴い、CBP501開発費(1)(臨床試験に使用する薬剤の発注等)およびCBP501開発費(2)(臨床試験費用、コンサルタント費用、外注委託費等)の対象となる臨床試験の名称および内容を「フェーズ2b試験」から「フェーズ1b試験」に、また上記CBP501開発費(2)の支出予定期間を「平成28年7月~平成32年6月」から「平成28年7月~平成31年2月」にそれぞれ変更しております。

3 平成29年7月1日から平成29年8月31日までの間に、新株予約権の行使にともない、発行済株式総数が2,000株増加するとともに、新株予約権の振替額13千円を含め、資本金が818千円、資本準備金が818千円増加いたしました。 

(6)【所有者別状況】

平成29年6月30日現在
区分 株式の状況(1単元の株式数100株) 単元未満株式の状況

(株)
--- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
政府および地方公共団体 金融機関 金融商品取引業者 その他の法人 外国法人等 個人その他
--- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
個人以外 個人
--- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
株主数(人) 1 26 52 17 9 4,716 4,821
所有株式数

(単元)
314 7,450 1,372 4,153 34 41,603 54,926 2,000
所有株式数の割合(%) 0.57 13.56 2.5 7.56 0.06 75.75 100.00

(注)自己株式390株は、「個人その他」に3単元および「単元未満株式の状況」に90株を含めて記載しております。 

(7)【大株主の状況】

平成29年6月30日現在
氏名または名称 住所 所有株式数

(株)
発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)
MSIP CLIENT SECURITIES

(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)
25 Cabot Square, Canary Wharf, London E14 4QA, U.K.

(東京都千代田区大手町1丁目9-7 大手町フィナンシャルシティ サウスタワー)
303,000 5.51
大村明 静岡市葵区 204,200 3.71
メリルリンチ日本証券株式会社 東京都中央区日本橋1丁目4-1 日本橋一丁目ビルディング 172,900 3.14
株式会社SBI証券 東京都港区六本木1丁目6番1号 130,000 2.36
カブドットコム証券株式会社 東京都千代田区大手町1丁目3番2号 経団連会館6階 127,200 2.31
楽天証券株式会社 東京都世田谷区玉川1丁目14番1号 104,900 1.90
株式会社大村洋品店 静岡市葵区馬場町6番地 68,900 1.25
明壁義蔵 東京都杉並区 55,000 1.00
河邊なおみ 静岡県沼津市 50,000 0.90
山下智平 名古屋市中川区 40,600 0.73
1,256,700 22.87

(8)【議決権の状況】

①【発行済株式】
平成29年6月30日現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
--- --- --- ---
無議決権株式
議決権制限株式(自己株式等)
議決権制限株式(その他)
完全議決権株式(自己株式等) 普通株式     300 権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式
完全議決権株式(その他) 普通株式  5,492,300 54,923 権利内容に何ら限定のない当社における標準となる株式
単元未満株式 普通株式    2,000
発行済株式総数 5,494,600
総株主の議決権 54,923
②【自己株式等】
平成29年6月30日現在
所有者の氏名または名称 所有者の住所 自己名義所有株式数(株) 他人名義所有株式数(株) 所有株式数の合計(株) 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)
--- --- --- --- --- ---
株式会社キャンバス 静岡県沼津市大手町

2丁目2番1号
300 300 0.00
300 300 0.00

(9)【ストックオプション制度の内容】

当社は、ストックオプション制度を採用しております。当該制度は、会社法に基づき新株予約権を発行する方法によるものであります。

当該制度による新株予約権の内容は次のとおりであります。

(平成21年5月22日臨時株主総会決議)

決議年月日 平成21年5月22日
付与対象者の区分および人数(名) 取締役   1

監査役   3

従業員  15
新株予約権の目的となる株式の種類 「(2)新株予約権等の状況」に記載しております。
株式の数(株) 同上
新株予約権の行使時の払込金額(円) 同上
新株予約権の行使期間 同上
新株予約権の行使の条件 同上
新株予約権の譲渡に関する事項 同上
代用払込みに関する事項 同上
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 同上

(平成22年9月28日定時株主総会決議)

決議年月日 平成22年10月22日
付与対象者の区分および人数(名) 取締役   4

監査役   3

従業員  18
新株予約権の目的となる株式の種類 「(2)新株予約権等の状況」に記載しております。
株式の数(株) 同上
新株予約権の行使時の払込金額(円) 同上
新株予約権の行使期間 同上
新株予約権の行使の条件 同上
新株予約権の譲渡に関する事項 同上
代用払込みに関する事項 同上
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 同上

(平成28年5月25日取締役会決議)

決議年月日 平成28年5月25日
付与対象者の区分および人数(名) 取締役   3

監査役   3

従業員  13
新株予約権の目的となる株式の種類 「(2)新株予約権等の状況」に記載しております。
株式の数(株) 同上
新株予約権の行使時の払込金額(円) 同上
新株予約権の行使期間 同上
新株予約権の行使の条件 同上
新株予約権の譲渡に関する事項 同上
代用払込みに関する事項 同上
組織再編成行為に伴う新株予約権の交付に関する事項 同上

2【自己株式の取得等の状況】

【株式の種類等】 普通株式

(1)【株主総会決議による取得の状況】

該当事項はありません。 

(2)【取締役会決議による取得の状況】

該当事項はありません。 

(3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】

該当事項はありません。 

(4)【取得自己株式の処理状況及び保有状況】

当事業年度 当期間
--- --- --- --- ---
区分 株式数

(株)
処分価額の総額

(円)
株式数

(株)
処分価額の総額

(株)
--- --- --- --- ---
引き受ける者の募集を行った取得自己株式
消却の処分を行った取得自己株式
合併、株式交換、会社分割にかかる移転を行った取得自己株式
その他
保有自己株式数 390 390

(注)当期間における保有自己株式には、平成29年9月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。  

3【配当政策】

配当に関しては年1回の期末配当ならびに業績に応じて中間配当を行うことを基本方針としておりますが、当社の現時点での事業ステージは、研究開発における先行投資の段階にあるため、当社は創業以来、株主に対する利益配当および剰余金配当を実施しておりません。

また、今後も当面は、資金を企業体質の強化および研究開発活動の継続的な実施に優先的に充当し、配当は行わない方針ですが、株主への利益還元も、重要な経営課題と認識しており、今後の経営成績および財政状態を勘案し、配当についても検討してまいります。

当社は、剰余金の配当につき、「取締役会の決議によって、毎年12月31日を基準日として中間配当をすることができる。」旨を定款に定めております。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。 

4【株価の推移】

(1)【最近5年間の事業年度別最高・最低株価】

回次 第14期 第15期 第16期 第17期 第18期
--- --- --- --- --- ---
決算年月 平成25年6月 平成26年6月 平成27年6月 平成28年6月 平成29年6月
--- --- --- --- --- ---
最高(円) 3,820 1,740 2,959 1,130 950
最低(円) 365 548 680 588 571

(注)最高・最低株価は、株式会社東京証券取引所マザーズ市場におけるものであります。  

(2)【最近6月間の月別最高・最低株価】

月別 平成29年1月 平成29年2月 平成29年3月 平成29年4月 平成29年5月 平成29年6月
--- --- --- --- --- --- ---
最高(円) 634 747 745 768 855 950
最低(円) 602 603 653 637 670 776

(注)最高・最低株価は、株式会社東京証券取引所マザーズ市場におけるものであります。 

5【役員の状況】

男性6名 女性1名 (役員のうち女性の比率14.3%)

役名 職名 氏名 生年月日 略歴 任期 所有

株式数

(株)
--- --- --- --- --- --- ---
代表取締役

社長
河邊 拓己 昭和33年7月24日生 平成2年3月 京都大学大学院分子医学系専攻修了 医学博士取得

平成8年7月 名古屋市立大学医学部分子医学研究所助手

平成12年4月 同助教授就任

平成13年3月 当社取締役就任

平成15年5月 当社代表取締役社長就任(現任)
(注)3 8,300
取締役 最高財務責任者

兼 管理部長
加登住 眞 昭和39年3月30日生 昭和62年4月 日本合同ファイナンス㈱(現㈱ジャフコ)入社

平成12年4月 エムビーエルベンチャーキャピタル㈱取締役就任

平成12年9月 当社取締役就任

平成17年9月 当社取締役管理部長

平成21年5月 当社取締役最高財務責任者 兼 管理部長(現任)
(注)3 1,800
取締役 経営企画室長 坂本 一良 昭和38年4月15日生 昭和63年4月 チェースマンハッタン銀行東京支店入行

平成16年4月 NIFコーポレート・マネジメント㈱取締役就任

平成20年12月 当社入社 管理部企画担当

平成22年2月 当社経営企画室長

平成22年9月 当社取締役経営企画室長就任(現任)
(注)3 3,000
取締役

(監査等委員)
松﨑 恭子 昭和25年1月28日生 昭和48年4月 日本コカコーラ㈱入社

平成15年9月 当社常勤監査役就任

平成28年9月 当社取締役(監査等委員)就任(現任)
(注)4 10,000
取締役

(監査等委員)
白川 彰朗 昭和30年11月27日生 平成10年2月 ㈱インテリジェント・キャピタルゲイト代表取締役就任(現任)

平成18年3月 当社監査役就任

平成26年4月 ㈱ウィルグループ取締役就任(現任)

平成27年12月 エス・アイ・ピー㈱取締役就任(現任)

平成28年9月 当社取締役(監査等委員)就任(現任)
(注)4
取締役

(監査等委員)
古田 利雄 昭和37年2月4日生 平成3年4月 弁護士名簿登録(東京弁護士会登録)

平成5年4月 古田利雄法律事務所(現・弁護士法人クレア法律事務所)設立・代表弁護士(現任)

平成19年9月 当社監査役就任

平成28年9月 当社取締役(監査等委員)就任(現任)
(注)4 11,200
取締役

(監査等委員)
小宮山 靖行 昭和34年5月2日生 昭和57年4月 住友銀行(現・㈱三井住友銀行)入行

昭和60年4月 岳南開発㈱(現㈱太平洋ゴルフサービス御殿場)入社

平成14年9月 ㈱東海データ入社 システム室長

平成16年2月 小宮山社会保険労務士事務所設立・代表就任

平成28年1月 社会保険労務士法人みくりや社中設立・代表就任(現任)

平成28年9月 当社取締役(監査等委員)就任(現任)
(注)4
34,300

(注)1 取締役松﨑恭子、白川彰朗、古田利雄、小宮山靖行は、社外取締役であります。

2 当社の監査等委員会の体制は次のとおりであります。

委員長 松﨑恭子、委員 白川彰朗、委員 古田利雄、委員 小宮山靖行。

3 平成29年9月26日開催の定時株主総会の終結の時から平成30年6月期にかかる定時株主総会終結の時まで

4 平成28年9月27日開催の定時株主総会の終結の時から平成30年6月期にかかる定時株主総会終結の時まで 

6【コーポレート・ガバナンスの状況等】

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】

① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

当社はコーポレート・ガバナンスに関する体制の強化を経営の最重要課題の一つとしております。経営の意思決定において、その合理性、迅速性を追求する一方で、透明性、公正性を保つためコーポレート・ガバナンスの健全な体制を維持することを、基本方針としております。

この基本方針を踏まえて当社は、コーポレート・ガバナンスをより一層充実させ、更なる企業価値の向上を図るため、平成28年9月27日開催の第17期定時株主総会での承認を経て、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。

② 会社の機関の内容および内部統制システムの整備の状況

(a) 会社機関の基本説明と当該体制を採用する理由

当社は監査等委員会設置会社であり、4名の監査等委員である取締役(いずれも社外取締役)を選任しております。当社では、監査等委員である取締役に取締役会での議決権を付与するとともに、内部監査担当者との連携の下、社外取締役からなる監査等委員会による経営活動に対する監査・監督機能が有効に機能しており、当社は当該体制により経営の監視機能が充分果たされていると判断しております。

(b) 会社の機関・内部統制の関係を示す組織図

0104010_001.jpg

(c) 会社の機関・内部統制の内容

当社は内部統制システムを、下記経営組織・機関によって構成しております。また、当社は監査等委員会設置会社であり、同制度のもと、監査等委員である社外取締役を活用することにより、コーポレート・ガバナンスの強化を図っております。

(ⅰ) 取締役会

毎月1回定期的に開催される取締役会ならびに必要に応じて随時機動的に開催される臨時取締役会において、当社の経営にかかる重要事項に関し公正な意思決定を行っております。また、通常業務の執行に関しては、公正性を保ちつつ、業務フローにおける承認の迅速性を確保するため、社長以下簡潔な組織を構築しております。

取締役会は常勤取締役3名および監査等委員である社外取締役4名の合計7名で構成され、常勤取締役の業務執行の監視を行っております。

(ⅱ) 監査等委員会

監査等委員会を毎月1回、また必要に応じて随時開催しております。当社の監査等委員会の構成は監査等委員総数4名の全員が当社経営陣との間で利害関係を有する立場にない独立性の高い社外取締役です。

取締役会には監査等委員全員が常に出席して、取締役の職務執行および会社業務の監査を行っており、また、監査等委員は取締役会以外に重要な会議に出席し、決裁書類の閲覧等を随時行っているほか、全部署について計画的な業務監査を実施しております。さらに、必要に応じて適宜監査等委員間の協議を行い、監査等委員相互の意見交換を実施しております。

(ⅲ) 内部監査責任者

内部監査については経営企画室(1名)が担当し、経営企画室長が監査責任者となっております。

(ⅳ) コンプライアンス委員会

コンプライアンス委員会は原則、毎月1回の定例会議を開催しております。「コンプライアンスの体制・仕組みづくり」を主な活動内容とし、状況に応じ、社長に対し助言を行います。

(d) 内部統制システムの整備の状況

当社の内部統制システムといたしましては、コーポレート・ガバナンスの健全性を保つため、基本方針を次のように定め、各職務を執行しております。

・取締役(監査等委員を除く)の職務の執行が法令および定款に適合することを確保する。

・取締役(監査等委員を除く)の職務の執行にかかる情報を保存および管理する。

・損失の危険の管理に関する規程を定め運用する。

・取締役(監査等委員を除く)の職務の執行が効率的に行われることを確保する。

・使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保する。

・監査等委員会がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合、当該使用人を置く、ならびに当該使用人の取締役(監査等委員を除く)からの独立性を確保する。

・取締役(監査等委員を除く)および使用人が監査等委員会に報告をするための体制その他の監査等委員会への報告に関する体制を整える、またその他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保する。

・内部統制システムを構築して財務報告の信頼性を確保する。

・反社会的勢力とは一切の関係を持たないことを基本方針とし、不当要求や働きかけに対しては毅然と対応してこれを排除する。

これらを実現するため、組織規程(業務分掌、職務権限)、稟議・申請規程等の諸規程を整備し、内部統制や責任体制を整備するとともに、内部監査により内部牽制の機能する組織的な業務運営体制を構築しております。

(e) 内部監査および監査等委員会監査の状況

当社の内部監査は、期首に立案した監査計画に基づいて実施し、内部統制部門等の被監査部署との意見交換の後、社長に報告されております。

また、当社の監査等委員会監査は、社外取締役である監査等委員4名により、取締役会への出席、監査計画に基づいた業務監査、会計監査を実施しております。

なお当社では、内部監査担当者、監査等委員ならびに会計監査人が、監査を有効かつ効率的に進めるために適宜情報交換を行っており、特に内部監査担当者および監査等委員は常時緊密な連携を行い、内部統制部門等の意見も踏まえ、監査の継続的な改善に努めております。

(f) 会計監査の状況

当社の会計監査業務を執行した監査法人は、有限責任監査法人トーマツであり、当社の会計監査業務にかかる補助者は、公認会計士5名、その他1名であります。

会計監査業務を執行した公認会計士の氏名等
--- ---
指定有限責任社員 業務執行社員 鴫原 泰貴
指定有限責任社員 業務執行社員 鈴木 努

(注) 継続監査年数については、7年以内であるため記載を省略しております。

(g) 社外取締役

当社の社外役員は監査等委員である社外取締役4名であります。

監査等委員(社外取締役)松﨑恭子は、平成15年9月の就任以来蓄積された、当社経営および業務全般にわたる深い知識と理解を当社の監査体制に活かしております。松﨑恭子氏は、当社株式(10,000株)および新株予約権(新株予約権の目的となる株式数12,500株)を保有している他に、当社との間に、人的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。

監査等委員(社外取締役)白川彰朗は、ベンチャー投資会社やベンチャー企業での経験に基づく広範な経理・財務関係、証券関係、法務関係の知識を当社の監査体制に活かしております。白川彰朗氏は、新株予約権(新株予約権の目的となる株式数13,500株)を保有している他に、当社との間に、人的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。

監査等委員(社外取締役)古田利雄は、弁護士としての高い見識と経験を当社の監査体制に活かしております。古田利雄は、当社株式(11,200株)および新株予約権(新株予約権の目的となる株式数5,000株)を保有している他に、当社との間に、人的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。

監査等委員(社外取締役)小宮山靖行は、社会保険労務士として多数の企業で顧問業務を行ってきた高い見識と経験を当社の監査体制に活かしております。小宮山靖行は、当社との間に、人的関係、取引関係、その他の利害関係はありません。

なお、当社は、社外役員を選任するための独立性に関する基準または方針として明確に定めたものはありませんが、その選任に際しては、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣から独立した立場で社外役員として職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを個別に判断しております。

③ リスク管理体制の整備の状況

当社は、会社の存続にかかる事案について、管理しなければならないリスクとし、危機管理規程を定めて、リスク管理を遂行する体制を整えております。万一当該事案が発生した場合は、直ちに対策本部を設置し、社長が対策本部長を務めて、対策本部設置後遅滞なく経営危機対応方針を審議するための臨時取締役会を招集し、決議された対応策を講じる体制となっております。

リスク管理に関連して、コンプライアンスに関する事項については、重要な契約、法的判断に関して、法律事務所と顧問契約を締結し、適時相談して助言・指導を受ける体制を整えております。また、従業員には、それぞれの立場でコンプライアンスを自らの問題として捉え業務運営に当たるよう、研修や日常のミーティングで指導しております。

④ 役員報酬等の内容

(a) 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数

区分 報酬等の総額

(千円)
報酬等の種類別の総額(千円) 対象となる役員の員数(人)
--- --- --- --- --- ---
基本報酬 ストックオプション
--- --- --- --- --- ---
取締役(監査等委員を除く)

(社外取締役を除く)
71,758 44,408 27,350 3
取締役(監査等委員)

(社外取締役を除く)
監査役

(社外監査役を除く)
社外役員 22,336 17,550 4,786 4

(注)当社は平成28年9月27日付で監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しております。

(b) 役員ごとの報酬等の総額等

該当事項はありません。

(c) 使用人兼務役員の使用人給与のうち重要なもの

総額(千円) 対象となる役員の員数(人) 内容
--- --- ---
10,371 1 使用人分としての給与であります。

(d) 役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針

役員の報酬については、株主総会の承認を得た報酬総額の範囲内で、世間一般の役員報酬水準および当社従業員給与水準とのバランス等を考慮して、取締役の報酬については定時株主総会終結後最初の取締役会で決定し、監査役の報酬は定時株主総会終結後ただちに監査役の協議によって決定することとしております。

当社は、平成28年9月27日開催の第17期定時株主総会での承認を経て、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行いたしました。取締役の報酬限度額についても定款を変更し、取締役(監査等委員である取締役を除く。)は、金銭による報酬ならびにストックオプション等の金銭でない報酬とを合わせて年額120,000千円以内、監査等委員である取締役は、金銭による報酬ならびにストックオプション等の金銭でない報酬とを合わせて年額45,000千円以内としております。

また、監査役会設置会社であった期間における株主総会決議による取締役報酬限度額は、金銭による報酬ならびにストックオプション等の金銭でない報酬とを合わせて年額100,000千円以内、監査役報酬限度額は、金銭による報酬ならびにストックオプション等の金銭でない報酬とを合わせて年額30,000千円以内であります。

⑤ 株式の保有状況

該当事項はありません。

⑥ 取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との責任限定契約の内容の概要

当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)は、会社法第427条第1項および当社定款第29条第2項に基づき、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任について、責任限定契約を締結しております。当該契約に基づく賠償責任限度額は、会社法第425条第1項に規定する額としております。

⑦ 会計監査人との責任限定契約の内容の概要

当社と会計監査人は、会社法第427条第1項および当社定款第36条第2項に基づき、会社法第423条第1項に定める損害賠償責任について、責任限定契約を締結しております。当該契約に基づく賠償責任限度額は、会社法第425条第1項に規定する額としております。

⑧ 取締役の定数

当社の取締役(監査等委員である取締役を除く。)は10名以内、監査等委員である取締役は5名以内とする旨定款に定めております。

⑨ 取締役の選任および解任の決議要件

当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨および累積投票によらないものとする旨を定款に定めております。

また、取締役の解任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。

⑩ 株主総会の特別決議要件

当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。

⑪ 取締役および会計監査人の責任免除

当社は、取締役および会計監査人が期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定に基づき、取締役(取締役であった者を含む)および会計監査人(会計監査人であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款に定めております。

⑫ 中間配当の決定

当社は、機動的な資本政策を行えるよう、会社法第454条第5項の規定に基づき、剰余金の配当(中間配当)を取締役会決議によって行うことができる旨を定款に定めております。 

(2)【監査報酬の内容等】

①【監査公認会計士等に対する報酬の内容】
前事業年度 当事業年度
--- --- --- ---
監査証明業務に基づく報酬

(千円)
非監査業務に基づく報酬

(千円)
監査証明業務に基づく報酬

(千円)
非監査業務に基づく報酬

(千円)
--- --- --- ---
13,300 13,300
②【その他重要な報酬の内容】

(前事業年度)

該当事項はありません。

(当事業年度)

該当事項はありません。 

③【監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】

(前事業年度)

該当事項はありません。

(当事業年度)

該当事項はありません。 

④【監査報酬の決定方針】

該当事項はありませんが、監査人員数、監査日程等を勘案したうえで決定しております。 

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第5【経理の状況】

1.財務諸表の作成方法について

当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。)に基づいて作成しております。

2.監査証明について

当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、事業年度(平成28年7月1日から平成29年6月30日まで)の財務諸表について、有限責任監査法人トーマツによる監査を受けております。

3.連結財務諸表について

当社は、子会社がありませんので、連結財務諸表は作成しておりません。

4.財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて

当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、または会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、セミナーへ参加等の取組みを行っております。

1【財務諸表等】

(1)【財務諸表】

①【貸借対照表】
(単位:千円)
前事業年度

(平成28年6月30日)
当事業年度

(平成29年6月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 815,110 889,368
売掛金 56,202 56,054
貯蔵品 1,341 1,030
前渡金 23,484
前払費用 5,751 11,810
未収消費税等 21,507 15,259
その他 32 32
流動資産合計 923,428 973,558
固定資産
有形固定資産
建物 104,840 92,074
減価償却累計額 △90,223 △92,074
建物(純額) 14,616
工具、器具及び備品 180,214 175,881
減価償却累計額 △171,805 △175,881
工具、器具及び備品(純額) 8,409
有形固定資産合計 23,025
無形固定資産
ソフトウエア 510
その他 220 220
無形固定資産合計 730 220
投資その他の資産
長期前払費用 351 243
その他 19,737 19,260
投資その他の資産合計 20,088 19,503
固定資産合計 43,844 19,723
資産合計 967,273 993,281
負債の部
流動負債
未払金 24,229 43,561
未払法人税等 11,954 20,882
預り金 1,951 1,743
流動負債合計 38,135 66,187
負債合計 38,135 66,187
(単位:千円)
前事業年度

(平成28年6月30日)
当事業年度

(平成29年6月30日)
純資産の部
株主資本
資本金 3,974,048 4,165,986
資本剰余金
資本準備金 3,960,898 4,152,836
資本剰余金合計 3,960,898 4,152,836
利益剰余金
その他利益剰余金
繰越利益剰余金 △7,032,195 △7,451,693
利益剰余金合計 △7,032,195 △7,451,693
自己株式 △215 △215
株主資本合計 902,535 866,913
新株予約権 26,602 60,180
純資産合計 929,138 927,094
負債純資産合計 967,273 993,281
②【損益計算書】
(単位:千円)
前事業年度

(自 平成27年7月1日

 至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

 至 平成29年6月30日)
事業収益 105,243 109,852
事業費用
研究開発費 ※1 316,180 ※1 294,921
販売費及び一般管理費 ※2 188,178 ※2 221,756
事業費用合計 504,359 516,678
営業損失(△) △399,115 △406,825
営業外収益
受取利息 181 214
為替差益 5,859
その他 99 99
営業外収益合計 281 6,173
営業外費用
為替差損 13,930
その他 974
営業外費用合計 14,905
経常損失(△) △413,739 △400,652
特別損失
減損損失 ※3 17,595
特別損失合計 17,595
税引前当期純損失(△) △413,739 △418,248
法人税、住民税及び事業税 1,250 1,250
法人税等合計 1,250 1,250
当期純損失(△) △414,989 △419,498
③【株主資本等変動計算書】

前事業年度(自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)

(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
資本準備金 資本剰余金合計 その他利益剰余金 利益剰余金合計
繰越利益剰余金
当期首残高 3,788,146 3,774,996 3,774,996 △6,617,205 △6,617,205 △215 945,720
当期変動額
新株の発行 185,902 185,902 185,902 371,804
当期純損失(△) △414,989 △414,989 △414,989
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計 185,902 185,902 185,902 △414,989 △414,989 △43,185
当期末残高 3,974,048 3,960,898 3,960,898 △7,032,195 △7,032,195 △215 902,535
新株予約権 純資産合計
当期首残高 19,054 964,775
当期変動額
新株の発行 371,804
当期純損失(△) △414,989
株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 7,547 7,547
当期変動額合計 7,547 △35,637
当期末残高 26,602 929,138

当事業年度(自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日)

(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
資本準備金 資本剰余金合計 その他利益剰余金 利益剰余金合計
繰越利益剰余金
当期首残高 3,974,048 3,960,898 3,960,898 △7,032,195 △7,032,195 △215 902,535
当期変動額
新株の発行 191,938 191,938 191,938 383,876
当期純損失(△) △419,498 △419,498 △419,498
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計 191,938 191,938 191,938 △419,498 △419,498 △35,621
当期末残高 4,165,986 4,152,836 4,152,836 △7,451,693 △7,451,693 △215 866,913
新株予約権 純資産合計
当期首残高 26,602 929,138
当期変動額
新株の発行 383,876
当期純損失(△) △419,498
株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 33,577 33,577
当期変動額合計 33,577 △2,044
当期末残高 60,180 927,094
④【キャッシュ・フロー計算書】
(単位:千円)
前事業年度

(自 平成27年7月1日

 至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

 至 平成29年6月30日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純損失(△) △413,739 △418,248
減価償却費 11,283 6,717
減損損失 17,595
受取利息 △181 △214
為替差損益(△は益) 14,747 △6,840
売上債権の増減額(△は増加) △5,243 147
その他 △23,057 88,767
小計 △416,191 △312,074
利息の受取額 181 214
法人税等の支払額 △1,250 △1,250
営業活動によるキャッシュ・フロー △417,259 △313,109
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出 △13,390
無形固定資産の取得による支出 △300
投資活動によるキャッシュ・フロー △13,390 △300
財務活動によるキャッシュ・フロー
株式の発行による収入 368,002 380,828
新株予約権の発行による収入 7,150
財務活動によるキャッシュ・フロー 375,152 380,828
現金及び現金同等物に係る換算差額 △14,747 6,840
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △70,244 74,258
現金及び現金同等物の期首残高 885,355 815,110
現金及び現金同等物の期末残高 ※ 815,110 ※ 889,368
【注記事項】
(重要な会計方針)

1.たな卸資産の評価基準および評価方法

最終仕入原価法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)

2.固定資産の減価償却の方法

(1)有形固定資産

定率法(ただし、建物(平成28年3月31日以前に取得した建物附属設備を除く)については定額法)

なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。

建物        3~18年

工具、器具及び備品 2~10年

(2)無形固定資産

自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法

3.繰延資産の処理方法

株式交付費

支出時に全額費用として処理しております。

4.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲

手許現金、随時引き出し可能な預金および容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。

5.その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項

消費税等の会計処理

消費税および地方消費税の会計処理は税抜方式によっており、控除対象外消費税および地方消費税は、当事業年度の費用として処理しております。 

(表示方法の変更)

(損益計算書)

前事業年度において区分掲記していた「営業外収益」の「雑収入」は、当事業年度において営業外収益の100分の10以下となったため、当事業年度より「その他」に含めて表示しております。

この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。この結果、前事業年度の損益計算書における「営業外収益」の「雑収入」99千円は「その他」として組み替えております。 

(追加情報)

(繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針の適用)

「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 平成28年3月28日)を当事業年度から適用しております。 

(損益計算書関係)

※1.研究開発費の主要な費目および金額は次のとおりであります。

前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- ---
委託研究費 4,959千円 50,699千円
試薬品費 110,559 49,488
研究消耗品費 40,872 42,911
給与手当 57,642 59,729
減価償却費 9,787 5,308
支払報酬 36,038 29,121

(注)前事業年度において「研究開発費」の主要な費目および金額の注記に記載していなかった「委託研究費」は、当事業年度において金額的重要性が増したため、主要な費目として掲記しております。 ※2.販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度7.3%、当事業年度5.0%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度92.7%、当事業年度95.0%であります。

販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額は次のとおりであります。

前事業年度

(自 平成27年7月1日

  至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

  至 平成29年6月30日)
役員報酬 60,608千円 61,958千円
給与手当 23,886 25,963
株式報酬費用 2,791 33,503
減価償却費 1,496 1,408
公租公課 20,777 30,713

(注)前事業年度において「販売費及び一般管理費」の主要な費目および金額の注記に記載していなかった「株式報酬費用」は、当事業年度において金額的重要性が増したため、主要な費目として掲記しております。 

※3.減損損失に関する事項は、次のとおりであります。

(1)資産のグルーピングの方法

事業用資産につき、全体で1つの資産グループとしております。

(2)減損損失の認識に至った経緯

継続的な営業損失の計上により減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額致しました。

(3)減損損失の金額の内訳は次のとおりであります。

建物 12,765千円
工具、器具及び備品 4,333千円
ソフトウェア 496千円

上記は、本社における研究用設備、事務用機器等であります。

なお、資産の回収可能価額の算定にあたっては、市場価格を適切に反映していると考えられる評価額に基づく正味売却価額を使用しております。

(株主資本等変動計算書関係)

前事業年度(自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)

1.発行済株式に関する事項

当事業年度期首株式数(株) 当事業年度増加株式数(株) 当事業年度減少株式数(株) 当事業年度末株式数(株)
--- --- --- --- ---
発行済株式
普通株式(注) 4,590,600 435,000 5,025,600
合計 4,590,600 435,000 5,025,600

(注)普通株式の発行済株式総数の増加435,000株は、新株予約権の行使による増加であります。

2.自己株式に関する事項

当事業年度期首株式数(株) 当事業年度増加株式数(株) 当事業年度減少株式数(株) 当事業年度末株式数(株)
--- --- --- --- ---
自己株式
普通株式 390 390
合計 390 390

3.新株予約権等に関する事項

区分 新株予約権の内訳 新株予約権の目的となる株式の種類 新株予約権の目的となる株式の数(株) 当事業年度末残高

(千円)
--- --- --- --- --- --- --- ---
当事業年度期首 当事業年度増加 当事業年度減少 当事業年度末
--- --- --- --- --- --- --- ---
提出会社 第10回新株予約権(注)1,2 普通株式 1,100,000 435,000 665,000 4,322
ストック・オプションとしての新株予約権 22,279
合計 26,602

(注)1.第10回新株予約権の当事業年度増加は新株予約権の発行によるものであります。

2.第10回新株予約権の当事業年度減少は新株予約権の行使によるものであります。

4.配当に関する事項

該当事項はありません。

当事業年度(自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日)

1.発行済株式に関する事項

当事業年度期首株式数(株) 当事業年度増加株式数(株) 当事業年度減少株式数(株) 当事業年度末株式数(株)
--- --- --- --- ---
発行済株式
普通株式(注) 5,025,600 469,000 5,494,600
合計 5,025,600 469,000 5,494,600

(注) 普通株式の発行済株式総数の増加469,000株は、新株予約権の行使による増加であります。

2.自己株式に関する事項

当事業年度期首株式数(株) 当事業年度増加株式数(株) 当事業年度減少株式数(株) 当事業年度末株式数(株)
--- --- --- --- ---
自己株式
普通株式 390 390
合計 390 390

3.新株予約権等に関する事項

区分 新株予約権の内訳 新株予約権の目的となる株式の種類 新株予約権の目的となる株式の数(株) 当事業年度末残高

(千円)
--- --- --- --- --- --- --- ---
当事業年度期首 当事業年度増加 当事業年度減少 当事業年度末
--- --- --- --- --- --- --- ---
提出会社 第10回新株予約権(注) 普通株式 665,000 469,000 196,000 1,274
ストック・オプションとしての新株予約権 58,906
合計 60,180

(注)第10回新株予約権の当事業年度減少は新株予約権の行使によるものであります。

4.配当に関する事項

該当事項はありません。

(キャッシュ・フロー計算書関係)

※ 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係

前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- --- --- ---
現金及び預金勘定 815,110 千円 889,368 千円
預入期間が3ヶ月を超える定期預金
現金及び現金同等物 815,110 889,368
(リース取引関係)

該当事項はありません。 

(金融商品関係)

1.金融商品の状況に関する事項

(1)金融商品に対する取組方針

当社は、資金運用については短期的かつ安全性の高い預金等に限定する方針であります。

デリバティブ取引については行っておりません。

(2)金融商品の内容および当該金融商品にかかるリスク

売掛金については、取引先の信用リスクに晒されておりますが、短期的な決済期日のものであります。

未払金は、一部外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されておりますが、短期的な支払期日のものであります。

(3)金融商品にかかるリスク管理体制

① 信用リスク

売掛金については管理部門が取引先の状況をモニタリングし、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握や低減を図っております。

② 為替変動リスク

外貨建ての営業債務に関しては、資金計画の策定時期と実際の支払時期の間に生じる為替変動リスクをヘッジするため、為替相場および当社財務状況等を踏まえ、支払時期より前に外貨を調達することがあります。

(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明

金融商品の時価には、市場価格のない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することがあります。

(5)信用リスクの集中

当事業年度の決算日現在における売掛金の全額が、特定の取引先に対するものであります。

2.金融商品の時価等に関する事項

貸借対照表計上額、時価およびこれらの差額については、次のとおりであります。

前事業年度(平成28年6月30日)

貸借対照表計上額

(千円)
時価

(千円)
差額

(千円)
--- --- --- ---
(1) 現金及び預金 815,110 815,110
(2) 売掛金 56,202 56,202
(3) 未収消費税等 21,507 21,507
資産計 892,819 892,819
(1) 未払金 24,229 24,229
(2) 未払法人税等 11,954 11,954
(3) 預り金 1,951 1,951
負債計 38,135 38,135

当事業年度(平成29年6月30日)

貸借対照表計上額

(千円)
時価

(千円)
差額

(千円)
--- --- --- ---
(1) 現金及び預金 889,368 889,368
(2) 売掛金 56,054 56,054
(3) 未収消費税等 15,259 15,259
資産計 960,683 960,683
(1) 未払金 43,561 43,561
(2) 未払法人税等 20,882 20,882
(3) 預り金 1,743 1,743
負債計 66,187 66,187

(注)1.金融商品の時価の算定方法

資 産

(1) 現金及び預金、(2)売掛金、(3) 未収消費税等

これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。

負 債

(1) 未払金、(2) 未払法人税等、(3) 預り金

これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。

2.金銭債権の決算日後の償還予定額

前事業年度(平成28年6月30日)

1年以内

(千円)
1年超

5年以内

(千円)
5年超

10年以内

(千円)
10年超

(千円)
--- --- --- --- ---
現金及び預金 815,110
売掛金 56,202
未収消費税等 21,507

当事業年度(平成29年6月30日)

1年以内

(千円)
1年超

5年以内

(千円)
5年超

10年以内

(千円)
10年超

(千円)
--- --- --- --- ---
現金及び預金 889,368
売掛金 56,054
未収消費税等 15,259
(有価証券関係)

該当事項はありません。 

(デリバティブ取引関係)

該当事項はありません。 

(退職給付関係)

該当事項はありません。 

(ストック・オプション等関係)

1.ストック・オプションにかかる費用計上額および科目名

(単位:千円)
前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- ---
研究開発費 433 3,122
販売費及び一般管理費 2,791 33,503

2.ストック・オプションの内容、規模およびその変動状況

(1)ストック・オプションの内容

第6回新株予約権 第7回新株予約権 第11回新株予約権
--- --- --- ---
付与対象者の区分および人数 取締役1名、監査役3名、従業員15名 取締役4名、監査役3名、従業員18名 取締役3名、監査役3名、従業員13名
株式の種類別のストック・オプションの数(注) 普通株式 71,800株 普通株式 100,500株 普通株式 141,500株
付与日 平成21年5月23日 平成22年11月8日 平成28年6月9日
権利確定条件 権利行使期間開始日に当社役員、従業員等であること。ただし、当社取締役会において、本新株予約権の継続所有を特に認められた場合は、この限りではない。 権利確定日に当社役員、従業員等であること。ただし、当社取締役会において、本新株予約権の継続所有を特に認められた場合は、この限りではない。 権利行使時点において、当社又は当社子会社の取締役、監査役、顧問、従業員の何れもの地位を喪失した場合、その後、本新株予約権を行使することはできない。ただし、任期満了による退任、定年退職又は当社の都合による場合はこの限りではない。
対象勤務期間 平成22年11月8日から権利確定日まで。なお、権利確定日は、段階的な権利行使期間に応じて定められ、最終の権利行使期間の開始日は平成26年11月9日であります。
権利行使期間 平成23年5月23日から平成31年5月23日まで。 平成24年11月9日から平成29年11月8日まで。 平成30年6月9日から平成35年6月8日まで。

(注)平成21年6月1日付で行った、株式1株につき100株の株式分割後の株式数に換算して記載しております。

(2)ストック・オプションの規模およびその変動状況

当事業年度(平成29年6月期)において存在したストック・オプションを対象とし、ストック・オプションの数については、株式数に換算して記載しております。

① ストック・オプションの数

第6回新株予約権 第7回新株予約権 第11回新株予約権
--- --- --- ---
権利確定前         (株)
前事業年度末 141,500
付与
失効 7,000
権利確定
未確定残 134,500
権利確定後         (株)
前事業年度末 59,000 62,500
権利確定
権利行使
失効 1,500
未行使残 57,500 62,500

② 単価情報

第6回

新株予約権
第11回

新株予約権
--- --- ---
権利行使価格 (円) 1,589 848
行使時平均株価(円)
付与日における公正な評価単価(円) 547
第7回

新株予約権
--- ---
権利行使価格 (円) 783
行使時平均株価(円)
付与日における公正な評価単価(円)
a(注) 296.35
b(注) 305.62
c(注) 309.56

(注)以下の権利行使可能期間毎に算定を行っております。

a 平成24年11月9日から平成29年11月8日まで

b 平成25年11月9日から平成29年11月8日まで

c 平成26年11月9日から平成29年11月8日まで

3.ストック・オプションの公正な評価単価の見積方法

当事業年度において付与したストック・オプションはありません。

4.ストック・オプションの権利確定数の見積方法

基本的には、将来の失効数の合理的な見積りは困難であるため、実績の失効数のみ反映させる方法を採用しております。 

(税効果会計関係)

1.繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳

前事業年度

(平成28年6月30日)
当事業年度

(平成29年6月30日)
--- --- --- ---
繰越欠損金 1,388,308千円 1,453,510千円
その他 30,375 34,300
繰延税金資産小計 1,418,683 1,487,811
評価性引当額 △1,418,683 △1,487,811
繰延税金資産合計

2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳

前事業年度

(平成28年6月30日)
当事業年度

(平成29年6月30日)
--- --- --- ---
法定実効税率 32.3% 30.2%
(調整)
評価性引当額の増減 △13.2 △16.5
繰越欠損金の消滅 △10.7
税率変更による期末繰延税金資産の減額修正 △18.1
その他 △1.3 △3.3
税効果会計適用後の法人税等の負担率 △0.3 △0.3
(持分法損益等)

該当事項はありません。 

(資産除去債務関係)

当社は、本社建物の不動産賃貸借契約に基づき、退去時における原状回復にかかる債務を資産除去債務として認識しておりますが、当該債務の総額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。

なお、当該資産除去債務に関しては、資産除去債務の負債計上に代えて、不動産賃貸借契約に関する敷金および保証金の回収が最終的に見込めないと認められる金額を合理的に見積り、そのうち当事業年度の負担に属する金額を費用に計上する方法によっております。

(賃貸等不動産関係)

該当事項はありません。 

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社は、医薬品事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

【関連情報】

前事業年度(自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)

1.製品およびサービスごとの情報

外部顧客への売上高は、単一の製品・サービスによるものであるため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

米国 合計
--- ---
105,243 105,243

(2)有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の氏名または名称 売上高 関連するセグメント名
--- --- ---
Stemline Therapeutics, Inc. 105,243 医薬品事業

当事業年度(自 平成28年7月1日 至 平成29年6月30日)

1.製品およびサービスごとの情報

外部顧客への売上高は、単一の製品・サービスによるものであるため、記載を省略しております。

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

米国 合計
--- ---
109,852 109,852

(2)有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の氏名または名称 売上高 関連するセグメント名
--- --- ---
Stemline Therapeutics, Inc. 109,852 医薬品事業

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当社は、医薬品事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

【報告セグメントごとののれんの償却額および未償却残高に関する情報】

該当事項はありません。

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。 

【関連当事者情報】

関連当事者との取引

財務諸表提出会社の役員および主要株主(個人の場合に限る)等

前事業年度(自平成27年7月1日 至平成28年6月30日)

該当事項はありません。

当事業年度(自平成28年7月1日 至平成29年6月30日)

該当事項はありません。

(1株当たり情報)
前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- ---
1株当たり純資産額 179.60円 157.78円
1株当たり当期純損失金額(△) △85.77円 △83.37円

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。

2.算定上の基礎は以下のとおりであります。

(1)1株当たり純資産額

項目 前事業年度

(平成28年6月30日)
当事業年度

(平成29年6月30日)
--- --- ---
貸借対照表の純資産の部の合計額(千円) 929,138 927,094
普通株式にかかる純資産額(千円) 902,535 866,913
貸借対照表の純資産の部の合計額と1株当たり純資産額の算定に用いられた普通株式にかかる事業年度末の純資産額との差額(千円) 26,602 60,180
(うち新株予約権(千円)) (26,602) (60,180)
普通株式の発行済株式数(株) 5,025,600 5,494,600
普通株式の自己株式数(株) 390 390
1株当たり純資産額の算定に用いられた普通株式の数(株) 5,025,210 5,494,210

(2)1株当たり当期純損失金額

項目 前事業年度

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)
当事業年度

(自 平成28年7月1日

至 平成29年6月30日)
--- --- ---
当期純損失(△)(千円) △414,989 △419,498
普通株主に帰属しない金額(千円)
普通株式にかかる当期純損失(△)(千円) △414,989 △419,498
期中平均株式数(株) 4,838,002 5,031,418
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定に含めなかった潜在株式の概要 新株予約権4種類(潜在株式数1,363,000株)。

 なお、新株予約権の概要は、「第4 提出会社の状況 1.株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
新株予約権4種類(潜在株式数928,000株)。

 なお、新株予約権の概要は、「第4 提出会社の状況 1.株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
(重要な後発事象)

該当事項はありません。 

⑤【附属明細表】
【有形固定資産等明細表】
資産の種類 当期首残高

(千円)
当期増加額

(千円)
当期減少額

(千円)
当期末残高

(千円)
当期末減価償却累計額または償却累計額

(千円)
当期償却額

(千円)
差引当期末残高

(千円)
--- --- --- --- --- --- --- ---
有形固定資産
建物 104,840 12,765

(12,765)
92,074 92,074 1,850
工具、器具及び備品 180,214 4,333

(4,333)
175,881 175,881 4,076
有形固定資産計 285,055 17,099

(17,099)
267,956 267,956 5,926
無形固定資産
ソフトウエア 10,893 300 496

(496)
10,696 10,696 314
その他 220 220 220
無形固定資産計 11,113 300 496

(496)
10,916 10,696 314 220
長期前払費用 351 108 243 243

(注)1.当期減少額のうち、主なものは次の通りです。

建物 本社 12,765千円

2.「当期減少額」欄の( )内は内書で、減損損失の計上額であります。 

【社債明細表】

該当事項はありません。 

【借入金等明細表】

該当事項はありません。 

【引当金明細表】

該当事項はありません。 

【資産除去債務明細表】

該当事項はありません。 

(2)【主な資産及び負債の内容】

流動資産

(a) 現金及び預金

区分 金額(千円)
--- ---
預金
普通預金 804,561
外貨普通預金 84,806
合計 889,368

(b) 売掛金

相手先 金額(千円)
--- ---
Stemline Therapeutics, Inc. 56,054
合計 56,054

(c) 貯蔵品

品名 金額(千円)
--- ---
研究用貯蔵品 1,030
合計 1,030

(3)【その他】

① 当事業年度における四半期情報等

(累計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 当事業年度
--- --- --- --- ---
事業収益(千円) 27,650 55,304 82,427 109,852
税引前四半期(当期)純損失金額(△)(千円) △136,919 △209,410 △281,761 △418,248
四半期(当期)純損失金額(△)(千円) △137,231 △210,035 △282,699 △419,498
1株当たり四半期(当期)純損失金額(△)(円) △27.30 △41.79 △56.25 △83.37
(会計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
--- --- --- --- ---
1株当たり四半期純損失金額(△)(円) △27.30 △14.48 △14.45 △27.08

② 決算日後の状況

特記事項はありません。

③ 訴訟

該当事項はありません。 

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第6【提出会社の株式事務の概要】

事業年度 7月1日から6月30日まで
定時株主総会 9月中
基準日 6月30日
剰余金の配当の基準日 12月31日

6月30日
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取り
取扱場所 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号

三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
株主名簿管理人 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号

三菱UFJ信託銀行株式会社
取次所
買取手数料 株式の売買の委託にかかる手数料相当額として別途定める金額
公告掲載方法 電子公告により行います。ただし、事故その他やむを得ない事由が生じた場合は、日本経済新聞に掲載して行います。

電子公告掲載URL: http://www.canbas.co.jp/ir
株主に対する特典 該当事項はありません。

(注)当社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨、定款に定めております。

・会社法第189条第2項各号に掲げる権利

・会社法第166条第1項の規定による請求をする権利

・株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを受ける権利 

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第7【提出会社の参考情報】

1【提出会社の親会社等の情報】

当社は、親会社等はありません。 

2【その他の参考情報】

当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。

(1) 有価証券報告書およびその添付書類ならびに確認書

事業年度(第17期) (自 平成27年7月1日 至 平成28年6月30日)

平成28年9月27日東海財務局長に提出

(2) 内部統制報告書およびその添付書類

平成28年9月27日東海財務局長に提出

(3) 四半期報告書および確認書

(第18期第1四半期) (自 平成28年7月1日 至 平成28年9月30日)

平成28年11月11日東海財務局長に提出

(第18期第2四半期) (自 平成28年10月1日 至 平成28年12月31日)

平成29年2月13日東海財務局長に提出

(第18期第3四半期) (自 平成29年1月1日 至 平成29年3月31日)

平成29年5月12日東海財務局長に提出

(4) 臨時報告書

平成28年9月28日東海財務局長に提出

金融商品取引法第24条の5第4項および企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書であります。 

 有価証券報告書(通常方式)_20170922145015

第二部【提出会社の保証会社等の情報】

該当事項はありません。

Talk to a Data Expert

Have a question? We'll get back to you promptly.